JPH1192757A - 氷蓄熱システム用潜熱蓄熱材組成物 - Google Patents

氷蓄熱システム用潜熱蓄熱材組成物

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JPH1192757A
JPH1192757A JP9251761A JP25176197A JPH1192757A JP H1192757 A JPH1192757 A JP H1192757A JP 9251761 A JP9251761 A JP 9251761A JP 25176197 A JP25176197 A JP 25176197A JP H1192757 A JPH1192757 A JP H1192757A
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JP
Japan
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heat storage
water
storage material
polysaccharide
aqueous solution
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Pending
Application number
JP9251761A
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English (en)
Inventor
Hisashi Murase
久 村瀬
Isao Shinoda
功 篠田
Yasuhiro Kishimoto
靖弘 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凝固融解を繰り返かえしても無機塩の析出及
び沈降がなく、蓄熱槽内を攪拌する必要のない氷蓄熱シ
ステム用潜熱蓄熱材組成物を提供する。 【解決手段】 水の凝固点降下剤の全含有量がその系の
共晶濃度と等量またはそれ以下の水溶液を使用した氷蓄
熱システム用潜熱蓄熱材組成物において、その水溶液が
常温で水溶性を示す多糖類を含有し、かつ、その水溶液
の粘度が25℃で50mPa・s以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、氷蓄熱システムに
使用する潜熱蓄熱材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、氷蓄熱システムには、熱交換器表
面に氷を固着して貯蔵するタイプのスタティックタイプ
と連続的にまたは間欠的に氷を離脱するタイプのダイナ
ミックタイプがあり、その中でスタティックタイプは管
外製氷と管内製氷に大別されている。
【0003】さらに管外製氷タイプは、蓄熱槽の氷水が
熱負荷側を循環する外融型と、熱負荷側に蓄熱槽内の氷
水は循環せず別の冷媒(ブライン等)が循環する内融型
に分類される。
【0004】一般的には大型のシステムには外融型、小
型のシステムには内融型が使用され、氷蓄熱システムに
使用される潜熱蓄熱材においては、氷または無機塩など
の水の凝固点降下剤と水からなる凝固点降下剤水溶液が
使用されている。
【0005】例えば、特開平04−277589号公報
には、水と凝固点降下剤からなる水溶液でこの濃度が前
記水と共晶濃度の70重量%以上98重量%以下である
ことを特徴とする潜熱蓄熱材組成物が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平04−277589号公報の組成物を使用したシ
ステムでは、内融型では凝固融解を繰り返すと無機塩が
析出し、沈降してしまい、一定温度の冷熱が取り出せな
くなるという問題点があり、また、外融型でも効率良く
製氷および循環させるために、蓄熱槽内を攪拌する必要
があり氷蓄熱システムの小型化を行う際には対応できな
いという問題があった。
【0007】そこで本発明の目的は、以上のような問題
点を解消し、凝固融解を繰り返かえしても無機塩の析出
及び沈降がなく、蓄熱槽内を攪拌する必要のない氷蓄熱
システム用潜熱蓄熱材組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の氷蓄熱システム用潜熱蓄熱材組成物は、水
の凝固点降下剤の全含有量がその系の共晶濃度と等量ま
たはそれ以下の水溶液を使用した氷蓄熱システム用潜熱
蓄熱材組成物において、その水溶液が常温で水溶性を示
す多糖類を含有し、かつ、その水溶液の粘度が25℃で
50mPa・s以上であることを特徴とするものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明に使用される水溶性多糖類としては、常温で
水溶性を示す(100mlの水に1g以上溶解する)多
糖類であればよく、例えば、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、ヒドロキシエチルセルロースなどのセル
ロース誘導体、トラガントガムなどの植物ゴム、ペクチ
ン、グアガム、ローカストビーンガム、スピノガム、タ
マリンド種子多糖類などの植物粘質物、カラギーナン、
ファーセラレンなどの海草粘質物、キタンサンガム、プ
ルランなどの細菌産性物質が挙げられる。
【0010】この中で好ましいのは、水に溶解したとき
に非イオン性の性質を示す多糖類であるヒドロキシエチ
ルセルロース、グアガム、ローカストビーンガム、スピ
ノガム、タマリンド種子多糖類であり、中でも特に好ま
しいのはヒドロキシエチルセルロース、グアガムであ
る。
【0011】また、本発明においては上記水溶液の粘度
が25℃で50mPa・s以上、好ましくは200mP
a・s以上である。
【0012】上記未満の粘度では、水溶性多糖類が凝固
点降下剤の塩を保持できず、凝固融解後の塩の析出と沈
降を防止できない。従って、上記水溶性多糖類の使用量
は上記の粘度を与えるに足る量である。
【0013】また、上記以上の粘度であれば塩の析出と
沈降の防止の点からは粘度の上限はない。しかし、上記
粘度を与える水溶性多糖類を添加しすぎると本来の潜熱
蓄熱材の性能が低下する傾向にあり、また、経済的にも
好ましくないので、水溶性多糖類の添加量は蓄熱材量全
体の10重量%以下が好ましい。
【0014】本発明に使用する水の凝固点降下剤として
は、氷蓄熱システムの水溶液に使用できるものとして知
られているものであればどのようなものでもよく、例え
ば、燐酸3アルカリ塩、燐酸2アルカリ塩、燐酸1アル
カリ塩などの燐酸塩、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化カルシウムなどの塩化物、臭化ナトリウムなどの臭
化物その他ハロゲン化物、硝酸カリウム、硝酸ナトリウ
ムなどの硝酸塩、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム
などの硫酸塩、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウムなどの炭酸塩、酢酸ナトリウムなどの酢酸
塩を挙げることができるが、好ましくは硝酸ナトリウ
ム、硝酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化アンモニウム等がよい。これらは単独でも複数混合し
て使用してもよい。これら水の凝固点降下剤の使用量の
上限は水との共晶濃度であり、通常は共晶濃度以下で使
用し、蓄熱材として要求される所望の融点となるよう随
意に調整すればよい。本発明の潜熱蓄熱材組成は、防錆
剤として、例えば、カルボン酸、金属石鹸、スルフォン
酸、アミン、リン酸エステル、脂肪酸エステル等の有機
系防錆剤、リン酸塩、クロム酸塩、亜硝酸塩、珪酸塩、
硼酸塩、炭酸塩等の無機系防錆剤を0.1重量%から5
重量%添加してもよい。
【0015】また、本発明の潜熱蓄熱材組成は、水の凝
固点降下剤、水溶性多糖類、防錆剤以外に、防菌防黴剤
としてアルコール系、フェノール系、カルボン酸系、エ
ステル系、イミダゾール系、界面活性剤等の有機系防菌
防黴剤、銀系各種無機防菌防黴剤を0.1重量%から5
重量%添加してもよい。
【0016】さらに、本発明の潜熱蓄熱材組成は、上記
水の凝固点降下剤、水溶性多糖類、防錆剤、防菌防黴剤
以外に、粘土等の発核剤を0.1重量%から5重量%添
加してもよい。
【0017】
【実施例】以下本発明を実施例に基づき説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。下記
の表1及び表2に示す水、凝固点降下剤及び水溶性多糖
類からなる本発明の潜熱蓄熱材組成物、並びに下記の表
3に示す比較のための潜熱蓄熱材組成物を夫々調製し
た。但し、各表中、CMC−Naはカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、HECはヒドロキシエチルセルロ
ースの略である。
【0018】次に、これらの各種潜熱蓄熱材組成物につ
いて回転粘度計(東機産業株製)を使用して25℃の粘
度を測定した。また、これらの各種潜熱蓄熱材組成物に
ついて、凝固融解試験として、0℃から−50℃の凝固
融解を10回繰り返し行い、外観、潜熱量及び蓄熱温度
の測定を行った。
【0019】なお、潜熱量及び蓄熱温度の測定にはJI
S K7122転移熱測定方法を用い、示差走査型熱量
計(セイコー電子工業株製)により測定した。得られた
結果を下記の表1〜3に併記する。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】本発明により、凝固融解を繰り返しても
無機塩の析出及び沈降がなく、蓄熱槽内を攪拌する必要
のない氷蓄熱システム用潜熱蓄熱材組成物を提供するこ
とができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の凝固点降下剤の全含有量がその系の
    共晶濃度と等量またはそれ以下の水溶液を使用した氷蓄
    熱システム用潜熱蓄熱材組成物において、その水溶液が
    常温で水溶性を示す多糖類を含有し、かつ、その水溶液
    の粘度が25℃で50mPa・s以上であることを特徴
    とする氷蓄熱システム用潜熱蓄熱材組成物。
  2. 【請求項2】 前記多糖類が、ヒドロキシエチルセルロ
    ース、グアガム、ローカストビーンガム、スピノガム及
    びタマリンド種子多糖類から成る群から選択される多糖
    類の1種又は2種以上の混合物である請求項1記載の氷
    蓄熱システム用潜熱蓄熱材組成物。
JP9251761A 1997-09-17 1997-09-17 氷蓄熱システム用潜熱蓄熱材組成物 Pending JPH1192757A (ja)

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