JPH1192497A - ペプチド及びその用途 - Google Patents

ペプチド及びその用途

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JPH1192497A
JPH1192497A JP9251758A JP25175897A JPH1192497A JP H1192497 A JPH1192497 A JP H1192497A JP 9251758 A JP9251758 A JP 9251758A JP 25175897 A JP25175897 A JP 25175897A JP H1192497 A JPH1192497 A JP H1192497A
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一樹 平原
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明郎 白石
Nobuki Serizawa
伸記 芹澤
Masashi Kurimoto
雅司 栗本
Katsuhiko Hino
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、配列番号1のアミノ酸配列を
含むことから成るペプチド等に関する。 【効果】 本発明のペプチドは、スギ花粉アレルゲンに
特異的なイムノグロブリンE抗体に実質的に反応しない
ので、ヒトを含む哺乳類一般に投与すると、実質的にア
ナフィラキシーを引起こすことなく、スギ花粉アレルゲ
ンに特異的なT細胞を活性化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スギ花粉アレル
ゲンに特異的に反応するT細胞を不活性化するペプチ
ド、及び、そのペプチドを有効成分として含んでなる免
疫療法剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ここ数十年来、我国においては、春先に
なるとスギ花粉症による鼻炎や結膜炎を訴える人の数が
増加し続けている。スギ花粉症はアルレギー症の一種で
あり、その主因はスギ花粉中の抗原性物質、すなわち、
スギ花粉症アレルゲンであるといわれている。大気中に
飛散したスギ花粉がヒトの体内に侵入すると、スギ花粉
アレルゲンに対するイムノグロブリンE抗体が産生す
る。この状態で次にスギ花粉が侵入すると、その花粉中
のアレルゲンとこのイムノグロブリンE抗体が免疫反応
を起し、アレルギー症状を呈することとなる。
【0003】スギ花粉中に抗原性の相違する少なくとも
二種類のアレルゲンの存在することが現在までに知られ
ている。その一つは、ヤスエダ等が『ジャーナル・オブ
・アレルギー・アンド・クリニカル・イムノロジー』、
第71巻、第1号、第77〜86頁(1983年)に報
告しているアレルゲンであり、今日、これは「Cryj
1」と呼称されている。なお、Cryj1 はその全長
アミノ酸配列が決定され、国際出願されている(WO
93/01213)。
【0004】もう一つは、タニアイ等『エフ・イー・ビ
ー・エス・レターズ』、第239巻、第2号、第329
〜332頁(1988年)やサカグチ等『アレルギ
ー』、第45号、第309〜312頁(1990年)に
報告されているアレルゲンであり、今日、これは「Cr
y j 2」と呼称されている。なお、Cry j 2
はその全長アミノ酸配列が決定され、国際出願されてい
る(WO 94/11512)。また、 Komiyama らも
別個にCryj2の全長アミノ酸配列を決定しているが
( Biochem. Biophys. Res, Comm., vol.201, No.2, 10
21-1028, (1994))、WO 94/11512記載のアミ
ノ酸配列とはアミノ酸残基が4か所異なっている。
【0005】スギ花粉中には、通常、Cryj1とCr
yj2が約50:1乃至5:1の割合で存在し、花粉症
患者から採取した血清の殆どがCryj1にもCryj
2にも反応すると云われている。澤谷らは、『アレルギ
ー』、第42巻、第6号、第738〜747頁(199
3年)において、Cryj2は、皮内反応試験やRAS
T試験において、Cryj1と同程度の抗原性を発揮す
ると報告している。
【0006】このように、スギ花粉アレルゲンが既に幾
つか単離され、その性質、性状もある程度解明されたこ
とから、精製スギ花粉アレルゲンをヒトに投与して減感
作することにより、スギ花粉症を治療・予防できる見通
しがついてきた。最近ではそのための減感作剤も幾つか
考案されており、例えば、特開平1−156926号公
報や特開平3−93730号公報には、N末端からのア
ミノ酸配列がAsp−Asn−Pro−Ile−Asp
−Ser又はAla−Ile−Asn−Ile−Phe
−Asnで表わされるスギ花粉アレルゲンに糖質を共有
結合せしめ、生成した複合体を減感作剤としてヒトに投
与する提案が為されている。
【0007】しかしながら、アレルギー症の診断や減感
作療法には、通常、高純度のアレルゲンが大量に必要と
され、スギ花粉中のアレルゲンは僅少であるうえに安定
性が低く、スギ花粉症の診断剤や減感作剤をスギ花粉だ
けで賄おうとすると、多大の困難が伴なう。このような
ことから、最近のアレルギー疾患の治療・予防において
は、これまでのように、患者にアレルゲン全体を投与す
るのではなく、アレルゲン中のT細胞が特異的に認識す
る最小領域、すなわち、本質的にT細胞エピトープのみ
からなる低分子のペプチドを投与する免疫療法が注目さ
れている。
【0008】一般に、アレルゲンは、マクロファージな
どの抗原提示細胞に取込まれると、そこで消化され、消
化断片が免疫提示細胞表層のHLA(Human Leucocyte
Antigen )蛋白質に結合し、抗原提示されることとな
る。抗原提示される断片は、HLA蛋白質に対する親和
性などにより、アレルゲンにおける一部の特定領域に限
られ、斯かる領域のうち、T細胞が特異的に認識する領
域は、通常、「T細胞エピトープ」と呼称される。実質
的にT細胞エプトープのみからなるペプチドを投与する
免疫療法には、 (i) ペプチドがB細胞エピトープを欠いている、すな
わち、アレルゲンに特異的なイムノグロブリンE抗体が
反応しないので、従来の粗製又は精製アレルゲンで頻発
していたアナフィラキシーなどの副作用が起こり得な
い。 (ii) 少量からスタートし、有効投与量に達するまでの
期間が、従来の減感作剤に比較して、大幅に短縮でき
る。 (iii) 経口免疫寛容を誘導し、アレルゲンに対するアレ
ルギー反応を減弱することができる。 などの利点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記T
細胞エピトープを構成する最小単位のアミノ酸配列を見
出し、本発明を完成した。この発明の第一の課題は、本
質的にスギ花粉アレルゲンのT細胞エピトープのみから
なるペプチドを提供することにある。この発明の第二の
課題は、有効成分として上記ペプチドを含んでなる抗ス
ギ花粉症剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 配列
番号1のアミノ酸配列から成るペプチド、(2) 配列
番号1のアミノ酸配列を含むことから成るペプチド、
(3) 配列番号2のアミノ酸配列から成るペプチド、
(4) 配列番号2のアミノ酸配列を含むことから成る
ペプチド、(5) 配列番号3のアミノ酸配列から成る
ペプチド、(6) 配列番号3のアミノ酸配列を含むこ
とから成るペプチド、(7) 配列番号4のアミノ酸配
列から成るペプチド、(8) 配列番号4のアミノ酸配
列を含むことから成るペプチド、(9) 配列番号5の
アミノ酸配列から成るペプチド、(10)配列番号5の
アミノ酸配列を含むことから成るペプチド、(11)配
列番号6のアミノ酸配列から成るペプチド、(12)配
列番号6のアミノ酸配列を含むことから成るペプチド、
(13)配列番号7のアミノ酸配列から成るペプチド、
(14)配列番号7のアミノ酸配列を含むことから成る
ペプチド、(15)配列番号8のアミノ酸配列から成る
ペプチド、(16)配列番号8のアミノ酸配列を含むこ
とから成るペプチド、(17)配列番号9のアミノ酸配
列から成るペプチド、(18)配列番号9のアミノ酸配
列を含むことから成るペプチド、(19)配列番号10
のアミノ酸配列から成るペプチド、(20)配列番号1
0のアミノ酸配列を含むことから成るペプチド、(2
1)配列番号11のアミノ酸配列から成るペプチド、
(22)配列番号11のアミノ酸配列を含むことから成
るペプチド、(23)配列番号1のアミノ酸配列から成
るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(24)
配列番号1のアミノ酸配列を含むことから成るペプチド
を有効成分とする抗スギ花粉症剤、(25)配列番号2
のアミノ酸配列から成るペプチドを有効成分とする抗ス
ギ花粉症剤、(26)配列番号2のアミノ酸配列を含む
ことから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(27)配列番号3のアミノ酸配列から成るペプチ
ドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(28)配列番号
3のアミノ酸配列を含むことから成るペプチドを有効成
分とする抗スギ花粉症剤、(29)配列番号4のアミノ
酸配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(30)配列番号4のアミノ酸配列を含むことから
成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(3
1)配列番号5のアミノ酸配列から成るペプチドを有効
成分とする抗スギ花粉症剤、(32)配列番号5のアミ
ノ酸配列を含むことから成るペプチドを有効成分とする
抗スギ花粉症剤、(33)配列番号6のアミノ酸配列か
ら成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(3
4)配列番号6のアミノ酸配列を含むことから成るペプ
チドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(35)配列番
号7のアミノ酸配列から成るペプチドを有効成分とする
抗スギ花粉症剤、(36)配列番号7のアミノ酸配列を
含むことから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉
症剤、(37)配列番号8のアミノ酸配列から成るペプ
チドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(38)配列番
号8のアミノ酸配列を含むことから成るペプチドを有効
成分とする抗スギ花粉症剤、(39)配列番号9のアミ
ノ酸配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉
症剤、(40)配列番号9のアミノ酸配列を含むことか
ら成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(4
1)配列番号10のアミノ酸配列から成るペプチドを有
効成分とする抗スギ花粉症剤、(42)配列番号10の
アミノ酸配列を含むことから成るペプチドを有効成分と
する抗スギ花粉症剤、(43)配列番号11のアミノ酸
配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(44)配列番号11のアミノ酸配列を含むことか
ら成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、に関
する。
【0011】以下、本発明を詳しく説明する。本発明に
おける好ましいペプチドの例は表1の通りである。
【0012】
【表1】
【0013】なお、上記のペプチド1は、配列表の配列
番号1のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプ
チド2は、配列表の配列番号2のアミノ酸配列で示され
るペプチド、上記のペプチド3は、配列表の配列番号3
のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプチド4
は、配列表の配列番号4のアミノ酸配列で示されるペプ
チド、上記のペプチド5は、配列表の配列番号5のアミ
ノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプチド6は、配
列表の配列番号6のアミノ酸配列で示されるペプチド、
上記のペプチド7は、配列表の配列番号7のアミノ酸配
列で示されるペプチド、上記のペプチド8は、配列表の
配列番号8のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記の
ペプチド9は、配列表の配列番号9のアミノ酸配列で示
されるペプチド、上記のペプチド10は、配列表の配列
番号10のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペ
プチド11は、配列表の配列番号11のアミノ酸配列で
示されるペプチド、をそれぞれ示す。
【0014】上記(1)乃至(11)に記載のペプチド
は、「固相法」又は「液相法」として知られる斯界にお
いて慣用のペプチド合成法により、容易に調製すること
ができる。例えば、社団法人日本生化学会編『新生化学
実験講座』、第1巻、「タンパク質VI」、第3〜44
頁、1992年、東京化学同人発行などにはペプチド合
成の詳細が記載されている。また、該ペプチドは、マル
チペプチドシンセサイザー SYMPHONY (プロティンテク
ノロジー社製)を用い、Fmoc (9-fluorenyl methyloxyc
arbonyl) 固相合成法にて同装置のプロトコールに従っ
て合成することができる。すなわち、合成する各ペプチ
ドのC末端に相当するアミノ酸が導入されている Fmoc-
L-アミノ酸 Wang 樹脂を上記ペプチド合成装置の反応容
器にセットし、デプロテクション溶液を用いて Fmoc を
除く。さらにC末端から2番目のアミノ酸に相当するア
ミノ酸溶液とアクチベーター溶液を反応せしめ、反応後
再び Fmoc 基のデプロテクションを行い、同様の操作を
繰り返すことにより、目的とするペプチドを合成するこ
とができる。
【0015】本発明のペプチドは化学合成により調製さ
れたものに限定されず、例えば、スギの花粉又は雄花か
ら採取するか、組換えDNA技術により調製したスギ花
粉アレルゲンを適宜分解し、分解物から採取したもので
あってもよく、また、例えば、上記(1)乃至(11)
に記載されたペプチドをコードするDNAを調製し、こ
れを自律複製可能なベクターに挿入して組換えDNAと
し、これを大腸菌、枯草菌、放線菌、酵母などの適宜宿
主に導入して形質転換体とし、その培養物からこの発明
のペプチドを採取してもよい。
【0016】さらに、この発明のペプチドは、斯くして
得られるペプチドに糖質やポリエチレングリコールを付
加して得られる複合体としての形態、さらには、ペプチ
ドをアセチル化、アミド化及び/又は多官能試験により
架橋重合させて得られる誘導体又は重合体としての形態
であってもよい。
【0017】この発明のペプチドは、比較的粗な形態で
投与しても所期の治療・予防効果を発揮するが、通常は
使用に先立って精製される。精製には、例えば、濾過、
濃縮、遠心分離、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン
交換クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィ
ー、アフィニティークロマトグラフィー、ゲル電気泳
動、等電点電気泳動などのペプチド乃至蛋白質を精製す
るための斯界における慣用の方法が用いられ、必要に応
じて、これら方法を適宜組合せればよい。そして、最終
使用形態に応じて、精製したペプチドを濃縮、凍結乾燥
して液状又は固状にすればよい。本発明のペプチドがT
細胞エピトープとしての活性を有することは、スギ花粉
アレルゲンに特異的なT細胞のトリチウム化チミジンの
取込を計測することにより確認することができる。
【0018】すなわち、フィコール・ハイパック比重遠
心法等により花粉症患者の末梢血単核細胞群を分離し、
この細胞群をRPMI1640等の培地に浮遊させ、9
6穴マイクロプレート上に分注する。次に、被検物質で
あるペプチドを加え培養する。この培養の温度、時間等
の条件は各実験毎に適宜調整することができるが、37
℃、3日間が好適である。その後トリチウム化チミジン
を培地に加え、さらに一定時間培養を続け、単核細胞群
におけるトリチウム化チミジンの取込み量を測定するこ
とにより、本発明のペプチドのT細胞エピトープとして
の活性を算定することができる。なお、本発明では、同
時にペプチドを含まない系を設けてこれを陰性対照と
し、トリチウム化チミジンの取込み量が陰性対照の2倍
以上に達した系を「陽性」、達しなかった系を「陰性」
とした。
【0019】
【作用】本発明のペプチドは、スギ花粉アレルゲンに特
異的なイムノグロブリンE抗体に実質的に反応しないの
で、ヒトを含む哺乳類一般に投与すると、実質的にアナ
フィラキシーを引起こすことなく、スギ花粉アレルゲン
に特異的なT細胞を不活性化することができる。
【0020】有効成分としてかかるペプチドを含んでな
る本発明の抗スギ花粉症剤は、ヒトを含む哺乳類一般に
投与すると、実質的にアナフィラキシーを引起こすこと
なくスギ花粉症に対して顕著な治療・予防効果を発揮す
る。有効成分としてこの発明のペプチドを含んでなる抗
スギ花粉症剤は、スギ花粉症に罹患したヒトを含む哺乳
類一般に投与すると、アナフィラキシーなどの副作用を
実質的に引起こすことなく、スギ花粉症を治療すること
ができる。一方、この発明の抗スギ花粉症例を、スギ花
粉が飛散し始める前に健常な個体や潜在的なスギ花粉症
の個体に投与するときには、スギ花粉症に対して顕著な
予防効果を発揮するとともに、発症時のアレルギー症状
の緩解に著効を発揮する。
【0021】この発明の抗スギ花粉症剤につきさらに詳
しく説明すると、この発明の抗スギ花粉症剤は、通常、
この発明によるペプチドの1種又は2種以上を0.01乃
至100%(w/w) 、望ましくは、0.05乃至50%(w/
v) 、さらに望ましくは、0.5乃至5.0%(w/w) 含んで
なる。この発明の抗スギ花粉症剤は、当該ペプチド単独
の形態はもとより、その以外の生理的に許容される、例
えば、血清アルブミン、ゼラチン、ぶどう糖、果糖、し
ょ糖、麦芽糖、乳糖、トレハロース、ソルビトール、マ
ンニトール、マルチトール、ラクチトール、りん酸緩衝
液剤もしくはクエン酸緩衝液剤を主体とする担体、賦形
剤、免疫助成剤および安定剤、さらには、必要に応じ
て、スギ花粉に特異的な公知のT細胞エピトープ、ステ
ロイドホルモンやクリモグリク酸ナトリウムなどの抗炎
症剤や抗ヒスタミン剤及び免疫抑制剤を含む1種又は2
種以上の他の薬剤との組成物としての形態を包含する。
さらに、この発明の抗スギ花粉症剤は、投薬単位形態の
薬剤をも包含し、その投薬単位形態の薬剤とは、この発
明のポリペプチドを、例えば、1日当たりの用量又はそ
の整数倍(4倍まで)又はその約数(1/40まで)に
相当する量を含有し、投与に適する物理的に分離した一
体の剤形にある薬剤を意味する。このような投薬単位形
態の薬剤としては、散剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、錠
剤、カプセル剤、トローチ剤、シロップ剤、乳剤、軟こ
う剤、硬膏剤、パップ剤、坐剤、点眼剤、点鼻剤、噴霧
剤、注射剤などが挙げられる。
【0022】この発明の抗スギ花粉症剤の使用方法につ
いて説明すると、この発明の抗スギ花粉症剤は、スギ花
粉症の治療・予防を目的に、ヒトを含む哺乳類一般に経
皮、経口、点鼻、点眼又は注射投与される。ヒトにおけ
る投与量は、投与の目的や症状に依っても変わるが、通
常、対象者の症状や投与後の経過を観察しながら、成人
1日当たり本発明のポリペプチドの量にして0.01乃至
1.0g 、望ましくは、0.01乃至0.1g を目安に、毎週
1回乃至毎月1回の頻度で、約1乃至6カ月間、通常、
用量を増やしながら反復投与される。
【0023】本発明のポリペプチドの急性毒性 常法により、生後20日のマウスに後述の製剤例1乃至
4の方法により得た免疫治療剤を経口又は腹腔内投与し
た。その結果、これら抗スギ花粉症剤は、いずれの投与
経路によっても200mg/kg 以上のLD50であることが判
明した。このことは、この発明のペプチドが、ヒトを含
むほ乳類に対する抗スギ花粉症剤に安全に配合使用し得
ることを示している。
【0024】試験例1 スギ花粉症患者由来のT細胞を用い、本発明のペプチド
1ないし11がスギ花粉症抗原T細胞エピトープ活性を
有することを以下に記載する方法により確認した。抗ス
ギ花粉アレルゲンIgE反応に陽性を示す患者から40m
lの末梢血を採取した。遠心分離後、バフィーコートを
得て、さらにフィコール・ハイパック比重遠心法によ
り、末梢血単核球(Peripheral Blood Mononuclear Cel
ls; PBMC)を採取した。このPBMCを培地(5%
のヒトAB型血清を含むRPMI)に懸濁した。
【0025】96穴の平底プレートに1ウェルあたり5
×105個の細胞を分注し、各ウェル200ngのペプ
チド1ないし11を含む200μlの培地中で37℃、
5%炭酸ガス下で72時間培養した。また別に、ペプチ
ドを含まない培養群を設けてこれを陰性対照とした。そ
の後、0.5μCiのトリチウム化チミジンを加え、さ
らに16時間培養した。セルハーベスターを用いて各ウ
ェルの細胞をガラス繊維フィルター上に集め、それぞれ
液体シンチレーションカウンターで細胞に取込まれたト
リチウム化チミジン量を測定した。取込みチミジン量が
陰性対照群の取込み量の2倍以上であった群をT細胞エ
ピトープ活性「陽性」とし、達しなかった系を「陰性」
とした。この結果を以下の表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】以上の結果より、これらのペプチドは、C
ryj1アレルゲンのT細胞エピトープを含有している
ことが示された。配列表における配列番号1乃至11に
示すアミノ酸配列を有するT細胞エピトープは未だ知ら
れておらず、新規T細胞エピトープと判断される。以上
のように、本発明のペプチドは、ヒトを含む哺乳類一般
に投与すると、実質的にアナフィラキシーを引起こすこ
となく、スギ花粉アレルゲンに特異的なT細胞を不活性
化することができる。
【0028】有効成分として斯かるペプチドを含んでな
る本発明の抗スギ花粉症剤は、ヒトを含む哺乳類一般に
投与すると、実質的にアナフィラキシーを引起こすこと
なくスギ花粉症に対して顕著な治療・予防効果を発揮す
る。有効成分としてこの発明のペプチドを含んでなる抗
スギ花粉症剤は、スギ花粉症に罹患したヒトを含む哺乳
類一般に投与すると、アナフィラキシーなどの副作用を
実質的に引起こすことなく、スギ花粉症を治療すること
ができる。一方、この発明の抗スギ花粉症剤を、スギ花
粉が飛散し始める前に健常な個体や潜在的なスギ花粉症
の個体に投与するときには、スギ花粉症に対して顕著な
予防効果を発揮するとともに、発症時のアレルギー症状
の緩解に著効を発揮する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、実施例、製剤例により本発
明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによりそ
の技術的範囲が限定されるものではない。 〔実施例1〕ペプチド1の合成 樹脂に固定したアミノ酸誘導体に、1個ずつアミノ酸を
カルボキシル末端側から結合させていく方法(固相合成
法)でペプチドを化学合成した。各サイクルで使用する
アミノ酸はアミノ基および残基部分の反応基が保護基で
ブロックされた特殊なアミノ酸誘導体を用いた。ここ
で、それぞれのアミノ基がFmoc (9-フルオレニル・メチ
ロキシカルボニル)によりブロックされているアミノ酸
を用いた(Fmoc法)。またペプチド合成は樹脂に結合し
たアミノ酸のアミノ基のFmocを脱保護し、次にカルボキ
シル基が活性化したアミノ酸誘導体を結合させるという
反応を順次繰り返して行なった。
【0030】ペプチド1のぺプチドは、マルチペプチド
シンセサイザー(シンフォニー;プロテインテクノロジ
ー社製)を用い、上記のFmoc固相合成法にて同装置のプ
ロトコールに従って合成した。すなわち、合成するペプ
チドのC末端残基に相当するアミノ酸(Gly)が導入され
ているFmoc-Gly-Wang樹脂(0.65mmol/g)の
25μmol相当を上記ペプチド合成装置の反応容器に
セットし、デプロテクション溶液(20%ピぺリジン/
ジメチルホルムアミド)1.25mlを5分間2回反応
させ、樹脂に結合しているアミノ酸のFmoc基を除いた。
樹脂をジメチルホルムアミド液1.25mlで30秒間
6回洗浄し、C末端側から2番目のアミノ酸に相当する
100mMのFmoc-Pheジメチルホルムアミド溶液1.2
5 mlに、100mMのアクチベーター溶液(100
mM 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル−)
−1、1、3、3−テトラメチルウロニウム−ヘキサフ
ルオロホスフェート/400mM N−メチルモルフォ
リン/ジメチルホルムアミド) 1.25mlを加え
(結合アミノ酸に対して5倍等量)、20分間室温で
反応させた。ここで生成した Fmoc- Phe-Gly-Wang 樹脂
をジメチルホルムアミド1.25mlで30秒間6回洗
浄後、再びFmoc基のデプロテクションを行い、ジメチル
ホルムアミド1.25mlで30秒間6回洗浄後、Fmoc
-Gln(Trt) 溶液とアクチベーター溶液を加え反応させ
た。
【0031】同様の操作を繰り返すことにより保護ペプ
チド樹脂(Fmoc- Met-Lys(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-P
he-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly -Wang樹脂 )を合成し
た。本実施例以下のペプチド合成に使用したアミノ酸は
以下の通りである: Fmoc-Asp(OtBu) Fmoc-Asn(Trt) Fmoc-Ala Fmoc-Glu(OtBu) Fmoc-Gln(Trt) Fmoc-Gly Fmoc-His(Trt) Fmoc-Ile Fmoc-Leu Fmoc-Lys(Boc) Fmoc-Met Fmoc-Phe Fmoc-Pro Fmoc-Ser(tBu) Fmoc-Thr(tBu) Fmoc-Trp(Boc) Fmoc-Tyr(tBu) Fmoc-Val (( )内は残基部分の反応基を保護する保護基を表わ
す。;(株)パーキンエルマージャパンアプライドバイ
オシステムズ事業部 製)
【0032】まず、上記のように合成し得られた保護ぺ
プチド樹脂 (Fmoc- Met-Lys(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-A
la-Phe-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly -Wang樹脂 )にデプ
ロテクション溶液 1.25mlを5分間2回反応させてN末
端 Fmoc基を脱保護した。次に1.25mlのDMFにて6回
洗浄後、ジクロロメタンにて9回洗浄し、さらに窒素ガ
スを吹き付けることにより20分間乾燥させた。
【0033】樹脂を取り出し、クリベージ溶液(トリフ
ルオロ酢酸(以下「TFA」という):フェノール:
水:チオアニソール:エタンジチオール=82.5:5:5:
5:2.5)を4ml加え、室温で2時間反応させることに
より樹脂からのペプチドの切断およびアミノ酸側鎖保護
基の除去を行い、ペプチド溶液を得た。[King,D.S.(19
90)Int.J.peptide Protein Reg. 36,255]。このぺプチ
ド溶液をフィルターを用いて濾過し、濾液を遠心管に回
収した。これに、10mlの冷エーテルを加え、ペプチ
ドを沈殿させた。しばらく冷却後、これを遠心して(3
000rpm,10分間)沈殿物を集め、再び冷エーテ
ルを加えて分散させては回収する操作を4回繰り返して
ペプチドを洗浄した。得られたペプチドを乾燥させ、粗
ペプチドを得た。以下、上記の操作を「クリベージ反
応」という。
【0034】得られた粗ペプチドのうち11.7mgを
0.1%のTFAを含む30%アセトニトリル水溶液に
溶解後、高速液体クロマトグラフィー(以下「HPL
C」という)に供した。HPLCの条件は以下の通りで
あった。 カラム:ODSカラム(TSKガードカラムODS,
21.5mmx75mm;東ソー(株)社製)移動相:
25−28 %アセトニトリル/0.1% TFA,
15分 流速:5ml/min. 検出波長:220nm 12〜14分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行い目的とするペプチド 4.9mgを得た。こ
の合成したペプチド100pmolについて、アミノ酸
配列装置(PPSQ−10型;島津製作所(株)社製)
を用いてアミノ酸配列分析を行なったところ、配列表の
配列番号1に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0035】[実施例2]ペプチド2の合成 C末端がProであるペプチドの合成にはFmoc-Pro-2-Chlor
otrityl樹脂を用い実施例1と同様の操作により、保護
ペプチド樹脂 (Fmoc- Ser(tBu)-Met-Lys(Boc)-Val-Thr
(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Pro-2-
Chlorotrityl樹脂 )を合成しクリベージ反応を行なっ
て、粗ペプチドを得た。得られた粗ペプチドのうち 1
0 mgを0.1%のTFAを含む20%アセトニトリ
ル水溶液に溶解後、HPLCに供した。HPLCの条件
は以下の通りであった。
【0036】カラム:ODSカラム(TSKgel O
DS−80T, 7.8mmx300mm;東ソー
(株)社製) 移動相: 30%アセトニトリル/0.1% TFA,
30分 流速:0.7ml/min. 検出波長:230nm 21 〜 22 分に溶出された画分を分取し、濃縮
後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド 1.3mgを
得た。この合成したペプチド100pmolについて、
アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作所
(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったとこ
ろ、配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列が確認
された。
【0037】[実施例3]ペプチド3の合成 実施例1と同様の操作により、保護ペプチド樹脂 (Fmo
c-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-A
sn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Trp(Boc)-T
hr(tBu)-Ile Wang 樹脂 )を合成しクリベージ反応を行
なって、粗ペプチドを得た。得られた粗ペプチドのうち
8.9mgを0.1%のTFAを含む20%アセトニ
トリル水溶液に溶解後、HPLCに供した。HPLCの
条件は以下の通りであった。
【0038】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 20−30%アセトニトリル/0.1%
TFA,20分 流速:8ml/min. 検出波長:220nm 17 〜 20 分に溶出された画分を分取し、濃縮
後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド 5.0mgを
得た。この合成したペプチド100pmolについて、
アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作所
(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったとこ
ろ、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列が確認
された。
【0039】[実施例4]ペプチド4の合成 実施例1と同様の操作により、保護ペプチド樹脂 (Fmo
c-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-A
sn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Trp(Boc)-
Wang 樹脂 )を合成しクリベージ反応を行なって、粗ペ
プチドを得た。得られた粗ペプチドのうち 9mgを
0.1%のTFAを含む20%アセトニトリル水溶液に
溶解後、HPLCに供した。HPLCの条件は以下の通
りであった。
【0040】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 20−30%アセトニトリル/0.1%
TFA,20分 流速:8ml/min. 検出波長:220nm 13 〜 16 分に溶出された画分を分取し、濃縮
後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド 6.4mgを
得た。この合成したペプチド100pmolについて、
アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作所
(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったとこ
ろ、配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列が確認
された。
【0041】[実施例5]ペプチド5の合成 実施例1と同様の操作により、保護ペプチド樹脂 (Fmo
c-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-A
sn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Trp(Boc)-Thr(tBu) W
ang 樹脂 )を合成しクリベージ反応を行なって、粗ペプ
チドを得た。
【0042】得られた粗ペプチドのうち 8 mgを
0.1%のTFAを含む20%アセトニトリル水溶液に
溶解後、HPLCに供した。HPLCの条件は以下の通
りであった。
【0043】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 20−30%アセトニトリル/0.1%
TFA,20分 流速:8ml/min. 検出波長:220nm 8 〜 11 分に溶出された画分を分取し、濃縮後、
凍結乾燥を行い目的とするペプチド 4.1mgを得
た。
【0044】この合成したペプチド100pmolにつ
いて、アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作
所(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったと
ころ、配列表の配列番号6に示されるアミノ酸配列が確
認された。
【0045】[実施例6]ペプチド6の合成 C末端がProであるペプチドの合成にはFmoc-Pro-2-Chlor
otrityl樹脂を用い、実施例1と同様の操作により、保
護ペプチド樹脂 (Fmoc-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Tr
t)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp
(OtBu)-Pro-2-Chlorotrityl樹脂 )を合成しクリベージ
反応を行なって、粗ペプチドを得た。
【0046】得られた粗ペプチドのうち 5.5 mg
を0.1%のTFAを含む20%アセトニトリル水溶液
に溶解後、HPLCに供した。HPLCの条件は以下の
通りであった。
【0047】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 21−26%アセトニトリル/0.1%
TFA,15分 流速:5ml/min. 検出波長:220nm 9 〜 10.5 分に溶出された画分を分取し、濃縮
後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド 2.8mgを
得た。
【0048】この合成したペプチド100pmolにつ
いて、アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作
所(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったと
ころ、配列表の配列番号6に示されるアミノ酸配列が確
認された。
【0049】[実施例7]ペプチド7の合成 実施例1と同様の操作により、保護ペプチド樹脂 (Fmo
c- Ser(tBu)- Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(Ot
Bu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Bo
c)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val−Wang樹
脂)を合成しクリベージ反応を行なって、粗ペプチドを
得た。 得られた粗ペプチドのうち 11mgを0.1
%のTFAを含む15%アセトニトリル水溶液に溶解
後、HPLCに供した。HPLCの条件は以下の通りで
あった。
【0050】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 15−25%アセトニトリル/0.1%
TFA,20分 流速:8ml/min. 検出波長:220nm 10 〜 12 分に溶出された画分を分取し、濃縮
後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド 5.9mgを
得た。
【0051】この合成したペプチド100pmolにつ
いて、アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作
所(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったと
ころ、配列表の配列番号7に示されるアミノ酸配列が確
認された。
【0052】[実施例8]ペプチド8の合成 実施例1と同様の操作により、保護ペプチド樹脂 (Fmo
c- Ser(tBu) -Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-G
ly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Bo
c)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)−Wang
樹脂)を合成しクリベージ反応を行なって、粗ペプチド
を得た。
【0053】得られた粗ペプチドのうち 11 mgを
0.1%のTFAを含む15%アセトニトリル水溶液に
溶解後、HPLCに供した。HPLCの条件は以下の通
りであった。
【0054】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 15−22%アセトニトリル/0.1%
TFA,20分 流速:8ml/min. 検出波長:220nm 10 〜 12 分に溶出された画分を分取し、濃縮
後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド 6.4mgを
得た。
【0055】この合成したペプチド100pmolにつ
いて、アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作
所(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったと
ころ、配列表の配列番号8に示されるアミノ酸配列が確
認された。
【0056】[実施例9]ペプチド9の合成 実施例1と同様の操作により、保護ペプチド樹脂 (Fmo
c- Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gl
y-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)
-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val −Wang樹脂)を合成
しクリベージ反応を行なって、粗ペプチドを得た。
【0057】得られた粗ペプチドのうち 11 mgを
0.1%のTFAを含む15%アセトニトリル水溶液に
溶解後、HPLCに供した。HPLCの条件は以下の通
りであった。
【0058】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 15−20%アセトニトリル/0.1%
TFA,20分 流速:8ml/min. 検出波長:220nm 16 〜 18 分に溶出された画分を分取し、濃縮
後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド 4.8mgを
得た。
【0059】この合成したペプチド100pmolにつ
いて、アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作
所(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったと
ころ、配列表の配列番号9に示されるアミノ酸配列が確
認された。
【0060】[実施例10]ペプチド10の合成 実施例1と同様の操作により、保護ペプチド樹脂 (Fmo
c-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)
-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)
-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)−Wang樹脂)を合成
しクリベージ反応を行なって、粗ペプチドを得た。
【0061】得られた粗ペプチドのうち 5.4 mg
を0.1%のTFAを含む20%アセトニトリル水溶液
に溶解後、HPLCに供した。HPLCの条件は以下の
通りであった。
【0062】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 20−30%アセトニトリル/0.1%
TFA,15分 流速:5ml/min. 検出波長:230nm 9 〜 10 分に溶出された画分を分取し、濃縮後、
凍結乾燥を行い目的とするペプチド 3.6mgを得
た。この合成したペプチド100pmolについて、ア
ミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作所(株)
社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったところ、配
列表の配列番号10に示されるアミノ酸配列が確認され
た。
【0063】[実施例11]ペプチド11の合成 実施例1と同様の操作により、保護ペプチド樹脂 (Fmo
c- Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tB
u)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Va
l−Wang樹脂)を合成しクリベージ反応を行なって、粗
ペプチドを得た。得られた粗ペプチドのうち 5 mg
を0.1%のTFAを含む20%アセトニトリル水溶液
に溶解後、HPLCに供した。HPLCの条件は以下の
通りであった。
【0064】カラム:ODSカラム(TSKガードカラ
ムODS, 21.5mmx75mm;東ソー(株)社
製)移動相: 20−35%アセトニトリル/0.1%
TFA,15分 流速:5ml/min. 検出波長:230nm 9.5 〜 10.5 分に溶出された画分を分取し、
濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド 3.5m
gを得た。
【0065】この合成したペプチド100pmolにつ
いて、アミノ酸配列装置(PPSQ−10型;島津製作
所(株)社製)を用いてアミノ酸配列分析を行なったと
ころ、配列表の配列番号11に示されるアミノ酸配列が
確認された。
【0066】製剤例1.液剤 実施例1乃至11記載の方法により得た11種類のペプ
チドのいずれかを最終濃度0.1g/mlになるように安定剤
として1%(w/v) 精製ゼラチンを含む蒸留水に溶解し、
常法により滅菌濾過して11種類の液剤を得た。本発明
のペプチドに対する感受性は個体毎に変わるのが通例で
あるから、本品は個々の個体に最も適した組成になるよ
う、11種類の液剤を適宜配合して使用する。本品は安
定性に優れているので、スギ花粉症を治療・予防するた
めの点眼剤、点鼻剤、口腔内噴霧剤用の液剤として有用
である。
【0067】製剤例2.注射剤 安定剤として1%(w/v) ヒト血清アルブミンを含む生理
食塩水に実施例1乃至11記載の方法により得た24種
類のペプチドをそれぞれ最終濃度0.01、0.1又は1mg/m
l になるように溶解し、滅菌濾過した後、滅菌バイアル
瓶に2mlずつ分注し、凍結乾燥し、密栓した。本品は投
与に先立ち、まず、バイアル瓶内に注射用蒸留水等を1
ml加え、次いで、内容物を均一に溶解して使用する。安
定性に優れ、有効成分として本発明による11種類のポ
リペプチドを含んでなる本品は、スギ花粉症を治療・予
防するための乾燥注射剤として有用である。
【0068】製剤例3.錠剤 平均分子量約20,000ダルトンの精製プルラン2g を蒸留
水100mlに均一に溶解し、溶液に塩化シアヌルの1.7
%(w/v) アセトン溶液を2ml加え、5%(w/v)炭酸ナト
リウム水溶液でpHを7付近に保ちつつ、攪拌下、5℃で
2時間反応させた。その後、同様にして反応物のpHを7
付近に保ちながら、4℃の冷水に対して一晩透析し、活
性化プルランを含む水溶液20mlを得た。実施例1乃至
11記載の方法により得たペプチドをそれぞれ0.2mg加
え、溶液のpHを7付近に保ちつつ、穏やかに攪拌しなが
ら、37℃で12時間反応させた。反応後、反応物にグ
リシンを4g を加え、穏やかに攪拌しながら、37℃で
5時間インキュベートし、未反応の活性基をブロックし
た。
【0069】反応物を濃縮し、あらかじめ0.1M リン酸
緩衝液(pH 7.0) で平衡化させておいたセファデックス
G-50 カラムに負荷し、カラムに新鮮な同一緩衝液を通
液して、この発明のペプチドとプルランの複合体を含む
画分を採取した。収量は、原料ペプチド固形分当たり、
約30%であった。常法に従って、この画分を滅菌濾過
し、濃縮し、凍結乾燥し、粉砕後、マンニトールを均一
に混合し、混合物を打錠して製品1錠(200mg)当たり
複合体を2、10又は50mg含む錠剤を得た。摂取性、
安定性に優れた本品は、スギ花粉症を治療・予防するた
めの舌下剤として有用である。
【0070】製剤例4.シロップ剤 大腸菌由来の精製リポ多糖1g を10mMリン酸カルシウ
ム溶液100mlに溶解し、溶液に100mM過ヨウ素酸ナ
トリウムを6ml加え、室温下で20分間反応させてリポ
多糖を活性化した。反応物を4℃の1M グリシン−塩酸
緩衝液(pH 4.4) に対して一晩透析して未反応の過ヨウ
素酸を除去した後、0.1M 炭酸水素ナトリウム緩衝液に
よりpH 9.5付近に調整する一方、別途、実施例1乃至1
1記載の方法により得た11種類のペプチドを0.1M リ
ン酸緩衝液(pH 7.0) 100mlにそれぞれ10mgずつ溶
解し、活性化リポ多糖を含む上記反応物に加え、室温下
で12時間静置して反応させた。その後、新たに得られ
た反応物を製剤例3の方法により精製し、得られた本発
明のペプチドとリポ多糖の複合体を含む画分を濃縮し、
凍結乾燥し、粉砕して固状物とした。収量は、原料ペプ
チド固形分当たり、約30%であった。
【0071】この固形物を蔗糖をそれぞれ最終濃度が0.
1若しくは1mg/ml 又は50%(w/w) になるように安定
剤として精製ゼラチンを1%(w/w) 含む蒸留水に溶解
し、溶液を常法により滅菌濾過してシロップ状物を得
た。このシロップ状物を2mlずつ滅菌バイアル瓶に分注
し、密栓して製品とした。安定性に優れ、有効成分とし
てこの発明のペプチドとリポ多糖の複合体を含む本品
は、スギ花粉症を治療・予防するためのシロップ剤とし
て有用である。
【0072】
【発明の効果】本発明により、本質的にスギ花粉アレル
ゲンに特異的なT細胞エピトープのみからなる新規ペプ
チド群、さらにはそれらのポリペプチドを有効成分とし
て含んでなる抗スギ花粉症剤を提供することができた。
そして、本発明のペプチドは、スギ花粉アレルゲンに特
異的なイムノグロブリンE抗体に実質的に反応しないの
で、ヒトを含む哺乳類一般に投与すると、実質的にアナ
フィラキシーを引起こすことなく、スギ花粉アレルゲン
に特異的なT細胞を不活性化することができる。
【0073】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0074】配列番号:2 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Met Lys Val Thr Val Ala Phe Asn Gln Phe Gly Pro 1 5 10
【0075】配列番号:3 配列の長さ:16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Tyr Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro Trp Thr Ile 1 5 10 15
【0076】配列番号:4 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Tyr Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro Trp 1 5 10
【0077】配列番号:5 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro Trp Thr 1 5 10
【0078】配列番号:6 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Tyr Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro 1 5 10
【0079】配列番号:7 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Ser Gly Lys Tyr Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu 1 5 10 15 Ala Phe Asn Val
【0080】配列番号:8 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Gly Lys Tyr Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala 1 5 10 15 Phe Asn Val Glu
【0081】配列番号:9 配列の長さ:18 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Gly Lys Tyr Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala 1 5 10 15 Phe Asn Val
【0082】配列番号:10 配列の長さ:18 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Lys Tyr Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala Phe 1 5 10 15 Asn Val Glu
【0083】配列番号:11 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys
Glu Ala Phe Asn Val 1 5
10
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平原 一樹 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 白石 明郎 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 芹澤 伸記 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 栗本 雅司 岡山県岡山市学南町2丁目7番25号 (72)発明者 日野 克彦 岡山県岡山市奥田1丁目7番10−204号

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  2. 【請求項2】 配列番号1のアミノ酸配列を含むことか
    ら成るペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号2のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  4. 【請求項4】 配列番号2のアミノ酸配列を含むことか
    ら成るペプチド。
  5. 【請求項5】 配列番号3のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  6. 【請求項6】 配列番号3のアミノ酸配列を含むことか
    ら成るペプチド。
  7. 【請求項7】 配列番号4のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  8. 【請求項8】 配列番号4のアミノ酸配列を含むことか
    ら成るペプチド。
  9. 【請求項9】 配列番号5のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  10. 【請求項10】 配列番号5のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチド。
  11. 【請求項11】 配列番号6のアミノ酸配列から成るペ
    プチド。
  12. 【請求項12】 配列番号6のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチド。
  13. 【請求項13】 配列番号7のアミノ酸配列から成るペ
    プチド。
  14. 【請求項14】 配列番号7のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチド。
  15. 【請求項15】 配列番号8のアミノ酸配列から成るペ
    プチド。
  16. 【請求項16】 配列番号8のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチド。
  17. 【請求項17】 配列番号9のアミノ酸配列から成るペ
    プチド。
  18. 【請求項18】 配列番号9のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチド。
  19. 【請求項19】 配列番号10のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  20. 【請求項20】 配列番号10のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド
  21. 【請求項21】 配列番号11のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  22. 【請求項22】 配列番号11のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド
  23. 【請求項23】 配列番号1のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  24. 【請求項24】 配列番号1のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  25. 【請求項25】 配列番号2のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  26. 【請求項26】 配列番号2のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  27. 【請求項27】 配列番号3のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  28. 【請求項28】 配列番号3のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  29. 【請求項29】 配列番号4のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  30. 【請求項30】 配列番号4のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  31. 【請求項31】 配列番号5のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  32. 【請求項32】 配列番号5のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  33. 【請求項33】 配列番号6のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  34. 【請求項34】 配列番号6のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  35. 【請求項35】 配列番号7のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  36. 【請求項36】 配列番号7のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  37. 【請求項37】 配列番号8のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  38. 【請求項38】 配列番号8のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  39. 【請求項39】 配列番号9のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  40. 【請求項40】 配列番号9のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  41. 【請求項41】 配列番号10のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  42. 【請求項42】 配列番号10のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  43. 【請求項43】 配列番号11のアミノ酸配列ことから
    成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  44. 【請求項44】 配列番号11のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
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