JPH119119A - 樹木保護器 - Google Patents

樹木保護器

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JPH119119A
JPH119119A JP18177197A JP18177197A JPH119119A JP H119119 A JPH119119 A JP H119119A JP 18177197 A JP18177197 A JP 18177197A JP 18177197 A JP18177197 A JP 18177197A JP H119119 A JPH119119 A JP H119119A
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tree
tree protector
cylindrical body
protector
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Masaji Igarashi
正司 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹木保護の確実性・簡易な使用・環境汚染の緩
和・経費節減などを達成することのできる樹木保護器を
提供する。 【解決手段】樹木保護器11は、多孔状の材料からなる
両筒体であって下から上に向けて連続した下部筒体12
と上部筒体16とを備えている。下部筒体16は下広が
りのテーパ筒形をなしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は林業・農業・園芸・
その他樹木を取り扱う分野に属するものであって樹木の
保護に適した器具に関する。
【0002】
【従来の技術】樹木を取り扱う分野は林業・農業・園芸
などのように広範囲にわたる。林業については、森林を
造成し、林産物の永久的保護生産をはかり、その林産物
を国民の消費生活や商工業方面の産業活動に役立てるこ
とのほか、森林のもつ福利作用すなわち国土保全作用・
観光休養資源的価値・その他もろもろの効用を保持した
り、これらをさらに増進させたりするということにもね
らいがある。農業分野での樹木はといえば、栽培を通じ
て作物を収穫するものがほとんどである。園芸は、果樹
・野菜・草花などを畑その他の場所で集約的に管理して
生産をあげるものであるから農業と一部重なり合うとこ
ろがある。けれども園芸には生活にうるおいをもたらす
という特筆すべき効用もある。ちなみに果樹園芸や造庭
(造園)園芸などは樹木を取り扱う園芸に含まれる。
【0003】樹木の生産性は気象(気温・日照・降水
量)や土質などの栽培条件によって大きく左右される。
それに病害・虫害・獣害・害鳥などによる樹木被害も無
視することができない。これらについては、品種改良・
土質改良・施肥・薬剤散布・防護フェンスなど各種の対
策を講じられてきた結果、現在のような成果をおさめる
に至っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】樹木の生産現場では、
既述の対策をとるために肥料・薬剤・土質改良材・土壌
活性材などを車上散布したり空中散布したりしている。
しかしながら、これらの散布手段は費用が掛かりすぎ
る。しかも風雨による流失を見込んた散布剤(散布材)
の過剰散布が周辺への環境破壊を惹き起こす。また散布
剤(散布材)の流失量が多いという散布効果不十分の場
所では、土壌凍結による根腐れとか土質不良による発育
不足が起こりがちであるために苗木・幼木・若木などが
活着しがたい。
【0005】害獣などの対策のために要する防護フェン
スも、これを広域にわたって設置しなければならないの
で費用が掛かりすぎる。それに一か所でもフェンスが崩
壊したりすると、そこから侵入した害獣により果実・新
芽・葉・樹皮・その他が広域にわたり食い荒らされる。
これは防護フェンスを頻繁に点検して管理すればよいか
にみえるが、そのために要する労力や費用がかなりのも
のになる。
【0006】発明の目的:本発明はこのような技術的課
題に鑑み、樹木保護の確実性・簡易な使用・環境汚染の
緩和・経費節減などを達成することのできる樹木保護器
を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
樹木保護器は所期の目的を達成するために下記の課題解
決手段を特徴とする。すなわち請求項1に記載された樹
木保護器は、多孔状の材料からなる両筒体であって下か
ら上に向けて連続した下部筒体と上部筒体とを備え、下
部筒体が下広がりのテーパ筒形をなしていることを特徴
とする。
【0008】本発明の請求項2に係る樹木保護器は所期
の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とす
る。すなわち請求項2に記載の樹木保護器は、多孔状の
材料からなる両筒体であって下から上に向けて連続した
下部筒体と上部筒体とを備え、上部筒体が下広がりのテ
ーパ筒形をなしていることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3に係る樹木保護器は所期
の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とす
る。すなわち請求項3に記載された樹木保護器は、多孔
状の材料からなるものであって上面に輪形板の設けられ
た下部筒体と、多孔状の材料からなるものであって下部
筒体よりも径の小さい上部筒体とを備え、上部筒体が輪
形板の上面から立ち上がっていることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項4に係る樹木保護器は所期
の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とす
る。すなわち請求項4に記載された樹木保護器は、多孔
状の材料からなる各筒体であって下から上に向けて連続
した下部筒体と中間部筒体と上部筒体とを備え、下部筒
体の径が上部筒体の径よりも大きいものであるととも
に、中間部筒体が下部筒体と上部筒体とにわたる下広が
りのテーパ筒形をなしていることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項5に係る樹木保護器は、同
請求項1〜4いずれかに記載の樹木保護器において、防
虫剤・嫌臭剤・土壌活性材・肥料・中和剤のうちから選
択された一つ以上のものが組み合わされて用いられるこ
とを特徴とする。
【0012】本発明の請求項6に係る樹木保護器は、同
請求項1〜5いずれかに記載の樹木保護器において、各
筒体が円形・多角形のうちから選択された任意の横断面
形状を有することを特徴とする。
【0013】本発明の請求項7に係る樹木保護器は、同
請求項1〜6いずれかに記載の樹木保護器において、各
筒体が縦割型の筒構成部材からなることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項8に係る樹木保護器は、同
請求項1〜7いずれかに記載の樹木保護器において、各
筒体が網目材からなることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項9に係る樹木保護器は、同
請求項1〜8いずれかに記載の樹木保護器において、継
ぎ足し用の筒体が上部筒体に組み合わされていることを
特徴とする。
【0016】本発明の請求項10に係る樹木保護器は、
同請求項1〜9いずれかに記載の樹木保護器において、
最上位にある筒体の上面を覆うための蓋体を備えている
ことを特徴とする。
【0017】作用:本発明の樹木保護器は縦筒構造のも
のである。かかる樹木保護器は、苗木・幼木・若木・成
木など樹木がいずれの生育段階にあっても適用すること
ができる。ちなみに苗木に適用する場合は、樹木保護器
を植生地に設置して苗木の周囲を取り囲い、苗木に対す
る野生草食動物の接近を遮断する。これで苗木が害獣に
食されるというおそれがなくなる。幼木・若木・成木な
どに対しても上記と同様に適用すればよく、播種後の種
子を害鳥から保護する場合も各播種地点に樹木保護器を
設置すればよい。樹木保護器に防虫剤や嫌臭剤を組み付
けた場合には害虫・害獣・害鳥などが寄りつかなくな
る。この駆除や駆逐などの手段は、薬剤を大掛かりに空
中に散布するものでなく局限された場所にのみ薬効を及
ぼすというものであるから、過剰な薬剤使用を抑制した
り周辺環境を良好に保持したり費用負担を軽減したりす
ることができる。一方、樹木保護器で囲われた内部に
は、土壌活性材・肥料・中和剤などのうちから選択され
た任意のものを散布したり堆積させたりすることができ
る。これらのうちで、土壌活性材・土壌改良材・肥料
は、苗木・幼木・若木などを安定に活着させてこれらの
成長を促進させ、中和剤は酸性雨による樹木被害をなく
したりこれの度合いを減じたりする。また、このような
薬剤や材料が降雨や強風に遭うとしても、これらは樹木
保護器内に保持されているために外部へ流出するという
ことがほとんどない。
【0018】本発明に係る樹木保護器の場合は下部筒体
の径が上部筒体のそれよりも大きい。このように下部構
造の大きい樹木保護器は、これを植生地に設置したとき
の安定性が高く、その大きな下部空間に既述の充填物を
多く取り込むことができ、多く取り込んだ充填物が安定
性をより高める。さらに各筒体が網目材で代表される多
孔状のものであるから、太陽光の透過・雨水の通過や地
中浸透・空気の流通性などについて全く問題がない。樹
木保護器の各筒体が縦割型のものである場合には、すで
に生育している樹木に対して後付けにより適用できると
いう利便性が得られる。継ぎ足し用の筒体が上部筒体に
組み合わされている場合は高い樹木にも対応できる。最
上位にある筒体の上面に蓋体が被されるということは、
樹木が上面からも保護されるということである。さらに
各筒体と蓋体とで全包囲された樹木にあっては降雹の直
撃を受けることもなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】はじめは、本発明に係る樹木保護
器の実施形態として図1に例示されたものを説明する。
【0020】図1に例示された樹木保護器11は下部筒
体12と上部筒体16とを主体にして構成されている。
下部筒体12は下広がりのテーパ筒形をなすものであっ
て具体的には円錐筒形を呈している。下部筒体12の下
端には、図1の仮想線で示すような棒状の突き刺し片1
3が一体に付設されることもある。これに対し、円筒形
をなす上部筒体16は、下部筒体12の上端に連続して
その上端から立ち上がっている。上部筒体16は、ま
た、外向きに張り出したフランジ17を上端外周部に有
するものである。上部筒体16の上端内周部には防虫剤
18が取り付けられている。
【0021】下部筒体12や上部筒体16は金属製とか
合成樹脂製とかの多孔状材料からなる。これの具体例と
して、金属製網目材・合成樹脂製網目材・金属製多孔板
(パンチングメタル)・合成樹脂製多孔ボードなどをあ
げることができる。したがつて下部筒体12とか上部筒
体16とかには弾性変形するものや塑性変形するものが
含まれる。さらに両筒体12・16として、これの強度
が損なわれないかぎり、多数の孔による開口度(開口
率)の大きいものが望ましい。図1の例においては下部
筒体12や上部筒体16として金属製網目材が採用され
ている。これら筒体12・16を主体にして構成される
樹木保護器11は自明のとおりの筒状構造であるが、こ
れについては開閉したり分解合体したりすることのでき
るタイプもある。開閉式の樹木保護器11は、たとえば
面状の網目材を筒状に成形しただけのものであったりヒ
ンジ部を有していたりする。かかる開閉式の場合は、筒
状網目材の両端縁を突き合わせたり重ね合わせたりした
後、その部分を止金具・合成樹脂製紐・ワイヤなどで止
め付けることにより筒を閉じ状態に保持することがで
き、その止め付けを解いて筒状網目材の両端縁を引き離
すことにより筒を開き状態にすることができる。分解合
体式の樹木保護器11は、たとえば筒を縦割りしたよう
な複数の筒構成部材からなるものである。かかる分解合
体式の場合は、筒状に集結した各筒構成部材を止金具・
合成樹脂製紐・ワイヤなどで止め付けることにより筒の
形態を保持することができ、その止め付けを解くことに
より各筒構成部材を分解することができる。図1の樹木
保護器11は上記後者のものであり、両筒体12・16
が図2に示されたような縦割型の筒構成部材11A・1
1Bからなるというものである。これら二つの筒構成部
材11A・11Bは実質的に同形で一対のものである。
したがって図2には、一方の筒構成部材11Aのみを示
し、他方の筒構成部材11Bについては同図を援用して
これに筒構成部材11Bの符号を括弧付きで示してあ
る。図2を参照して明らかなように、両筒構成部材11
A・11Bには連結片が一体形成されている。より具体
的には、二つの連結片12a・16aが一方の筒構成部
材11Aの一側縁に一体形成されていたり、二つの連結
片12b・16bが他方の筒構成部材11Bの他側縁に
一体形成されていたりする。これらは両筒構成部材11
A・11Bを向かい合わせにして筒状に合体したとき、
一方の両連結片12a・16aが他方の筒構成部材11
Bの一側縁に重なったり、他方の両連結片12b・16
bが一方の筒構成部材11Aの他側縁に重なったりする
というものであるから、その重なり合った部分を既述の
手段で止め付けることで樹木保護器11としての形態が
保持される。
【0022】上部筒体16のフランジ17は、図示例の
ような凸形(半円形)であってその外周縁の垂れ下がっ
ているものが望ましい。これは樹木保護器11の表面を
這い上がる害虫をフランジ17の外周縁で食い止めるこ
とができるからである。このようなフランジ17は多孔
状であること要せず、孔のないフランジ部材が上部筒体
16の上端外周に取り付けられてフランジ17が形成さ
れることもある。
【0023】防虫剤18としては固体系および/または
液体系のものが用いられる。固体系の防虫剤18は直接
上部筒体16に取り付けられる。液体系の防虫剤18
は、容器入りのものとか基材に含浸させたものとかが上
部筒体16に取り付けられる。もちろん防虫剤18につ
いては、下部筒体12・上部筒体16のいずれか一方ま
たは両方であって、これら筒体表裏面のいずれか一方ま
たは両方に取り付けることもできる。動物の嫌う臭い剤
・鳥類の嫌う臭い剤等いわゆる嫌臭剤も、防虫剤18と
同様にして樹木保護器11に取り付けることができる。
これら防虫剤・嫌臭剤は、また、樹木保護器11の表裏
面に塗布されてよいものである。
【0024】図3に例示された継ぎ足し用の筒体21は
上部筒体16の上端に接続(連結)して上部筒体16を
増長するためのものである。継ぎ足し用の筒体21に
は、上部筒体16に対して端部を突き合わせるタイプと
か、上部筒体16に対してフランジ接合するタイプと
か、上部筒体16に対するわずかな口径差を有して該上
部筒体16と密な嵌め合いをとるタイプとかがある。い
ずれのタイプの継ぎ足し用筒体21も、止金具や止ワイ
ヤなどで上部筒体16との接続を保持することができ
る。継ぎ足し用筒体21相互も同様に接続することがで
きるものである。継ぎ足し用筒体21は既述の多孔状材
料からなる。これはまた、下部筒体12や上部筒体16
などと同様に縦割型に形成されることが多い。
【0025】図4に例示された蓋体31は、上部筒体1
6の上面や継ぎ足し用筒体21の上面を覆うためのもの
である。これは換言して、樹木保護器11で囲われた樹
木をその上面からさらに覆うためのものということにな
る。この蓋体31も金属製であったり合成樹脂製であっ
たりする。これは図示例のような多孔状のものであって
も図示しない無孔状のものであってもよい。
【0026】上述した樹木保護器11とその関連部品
は、林業・農業・園芸などの分野において樹木を保護す
るために用いる。以下その樹木保護例を図5に基づいて
説明する。
【0027】図5(A)は苗木W1を保護するための例
を示している。この例において植生地Gに植えられた苗
木W1の周囲には、雑草の生えるのを防止するために防
草ブロック41が置いてある。これに対する樹木保護器
11は、防草ブロック41を取り込んで苗木W1の周囲
を取り囲うようにこれを植生地Gに設置したり、その設
置状態の安定性を確保するために下部筒体12の下部を
地中に埋め込んだりするほか、上部筒体16の上面を覆
うための蓋体31をそこに被せたりする。なお樹木保護
器11がその下部に突き刺し片13を有する場合は、こ
れを地中に突き刺すことで樹木保護器11の設置状態を
安定させることができる。このような措置は下部筒体1
2の埋め込みを省略可能にするものである。かくて植生
地Gに設置された蓋体31付き樹木保護器11は、害獣
・害鳥などに対して苗木W1を無防備に曝すことなくこ
れを保護し、防草ブロック41は無用ないし有害な雑草
の生えるのを抑制する。この例において樹木保護器11
が防虫剤18をも備えている場合には害虫駆除もなされ
る。
【0028】図5(B)は幼木W2(苗木W1が成長し
たもの)を保護するための例を示している。この例にお
いては、樹木保護器11の高さを幼木W2の高さに合わ
せるべく継ぎ足し用筒体21を上部筒体16の上端に接
続し、該筒体21の上面を蓋体31で覆うというもので
ある。その他は図5(A)で述べた事項と同じである。
したがつてこの例の場合も、継ぎ足し用筒体21や蓋体
31を付された樹木保護器11が幼木W1を前例と同様
に保護する。
【0029】図5(C)の例は、若木W3(幼木W2が
成長したもの)の根元部を保護するために、地表から一
定高さまでの範囲内において若木W3の周囲を取り囲う
というものである。したがってこの例においては、はじ
め樹木保護器11の両筒構成部材11A・11Bを分解
しておき、つぎに二つの筒構成部材11A・11Bが若
木W3の根元部を挟んで筒状をなすようにこれらを植生
地Gに設置し、それから両筒構成部材11A・11Bを
既述の手段で合体する。樹木保護器11の設置状態を安
定させるための措置は前例と同じであり、蓋体31は自
明のとおり無用である。この例において土壌活性材・肥
料・中和剤(これらを総称して成長促進物という)を樹
脂保護器11内の若木根元側に施す場合には、樹木保護
器11の設置前・設置中・設置後の任意時点で、各種成
長促進物のうちの必要なものを若木W3の根元側に置け
ばよく、こうすることで脂保護器11内には成長促進物
42の層が形成される。この例では、樹木保護器11が
若木W3の根元部を保護する。また、成長促進物42が
若木W3の成長を促進する。もちろん成木についてもこ
の例のようにして保護することができる。
【0030】本発明に係る樹木保護器については図6〜
図9に例示されたような実施形態もある。図6に例示さ
れた樹木保護器11は、下部筒体12・上部筒体16・
その他が横断面多角形のものである点で前例と異なる。
この場合の多角形に三角形以上のものが含まれるのは自
明であるが、通常は図示の六角形や図示しない八角形な
どがよく採用される。図7に例示された樹木保護器11
は、下部筒体12が径の一定した筒形、上部筒体16が
下広がりのテーパ形という点で前例と異なる。図7の例
における下部筒体12・上部筒体16・その他も、横断
面円形であったり横断面多角形であったりする。図8の
樹木保護器11は、上面に輪形板14の設けられた下部
筒体12と、下部筒体12よりも径の小さい上部筒体1
6とを主体にして構成されており、上部筒体16が輪形
板14の上面内周部から立ち上がっているというもので
ある。図8の例における下部筒体12・上部筒体16・
その他も、横断面円形であったり横断面多角形であった
りする。図9に例示された樹木保護器11は、下から上
に向けて連続した下部筒体12と中間部筒体15と上部
筒体16とを備えている。この場合おいて、下部筒体1
2の径は上部筒体16の径よりも大きく、中間部筒体1
5が下部筒体12と上部筒体16とにわたる下広がりの
テーパ筒形をなしている。図9の例における下部筒体1
2・中間部筒体15・上部筒体16・その他も、横断面
円形であったり横断面多角形であったりする。これら図
6〜図9に例示された実施形態において、説明を省略し
た事項は図1〜図5を参照して述べた内容と実質的に同
じかそれに準ずる。もちろん図6〜図9の各実施形態に
おいても、図1〜図5を参照して述べた事項のすべてを
技術的互換性や設計変更の範囲内で採用することができ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る樹木保護器は樹木保護の確
実性・簡易な使用・環境汚染の緩和・経費節減などに関
してつぎのような効果を有する。
【0032】本発明樹木保護器は材料が多孔状のもので
あるから、樹木にとって有用な自然条件(太陽光・雨水
・空気)とマッチングする透過機能・通過機能・浸透機
能などを有する。本発明樹木保護器は、また、下部が上
部よりも大きい縦筒構造のものであるから、個々の樹木
に対し一つひとつを安定して取り囲うことができる。こ
うした樹木保護器は、柵囲いのような広大な防護フェン
スに比べて破壊されがたく中長期的にみた自壊も起こり
たい。したがって樹木を害獣その他から保護するという
ことが確実に行える。もちろん樹木の個別保護において
は、一つの樹木保護器の影響が他に及ぶことがないか
ら、いずれかの樹木保護器が壊れたとしても、他の樹木
までが有害生物の犠牲になるというような連鎖被害や広
域被害が発生しない。それに樹木保護器がこれの上面を
覆うための蓋体をも有する場合は、播種後の種子・苗木
・幼木などにとってとくに有効な保護手段になり、継ぎ
足し用の筒体が上部筒体に組み合わされる場合には高い
樹木にも難なく対応できる。さらに防虫剤・嫌臭剤・土
壌活性材・肥料・中和剤などが併用される場合には、樹
木保護のみにとどまらず、播種後から成木に至る樹木に
ついて活着・発育促進・成長維持・枯死防止などもはか
れる。
【0033】本発明樹木保護器には、樹木の本数や樹木
の生育段階を問うことなくこれに適用することのできる
汎用性がある。そして苗木や幼木に適用するときは樹木
保護器を地面に設置するだけでよく、若木や成木に対し
ても開閉式や分解合体式の樹木保護器で簡単に対応がと
れるから、いずれのケースにおいても使用が簡易であ
る。したがって、この樹木保護器はフェンスを広域に張
り巡らせる場合に比べて労力が大幅に軽減される。
【0034】本発明樹木保護器は、また、害虫・害獣・
害鳥などの駆除や駆逐のために防虫剤や嫌臭剤を用いた
り、樹木の発育・成長を促進するために土壌活性材や肥
料を用いたり、酸性雨による樹木の枯死を防止するため
に中和剤を用いたりすることを可能にする。そして樹木
保護器は、これらのものを保持しつつ、これらによる効
果を樹木の周囲という局限された場所に及ばせる。これ
はすなわち、防虫剤・嫌臭剤・土壌活性材・肥料などの
過剰使用を抑制することに通じ、降雨や強風によるこれ
らの拡散防止にも通じる。したがって、この種のものを
使用する場合に起こりがちな環境汚染を基準レベル以下
に抑えることができ、周辺環境を良好に保持することが
できる。
【0035】本発明樹木保護器は、それ自体、低コスト
の期待できる簡潔構造であるばかりか、設置コストの低
減と使用時の労力軽減、薬剤・肥料等の過剰使用の抑
制、環境対策費の削減など、樹木を保護する上での諸経
費を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明樹木保護器の第一実施形態を略示した斜
視図である。
【図2】本発明樹木保護器の構成要素である筒構成部材
を一例を略示した斜視図である。
【図3】本発明樹木保護器に組み合わされる継ぎ足し用
筒体の一例を略示した斜視図である。
【図4】本発明樹木保護器に組み合わされる蓋体の一例
を略示した斜視図である。
【図5】本発明樹木保護器の各種使用例をこれらの内部
構造と共に略示した正面図である。
【図6】本発明樹木保護器の第二実施形態を略示した斜
視図である。
【図7】本発明樹木保護器の第三実施形態を略示した正
面図である。
【図8】本発明樹木保護器の第四実施形態を略示した斜
視図である。
【図9】本発明樹木保護器の第五実施形態を略示した正
面図である。
【符号の説明】
W1 苗木 W2 幼木 W3 若木 11 樹木保護器 11A 筒構成部材 11B 筒構成部材 12 下部筒体 14 輪形板 15 中間部筒体 16 上部筒体 18 防虫剤 21 継ぎ足し用の筒体 31 蓋体 42 成長促進物(土壌活性材・肥料・中和剤)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔状の材料からなる両筒体であって下か
    ら上に向けて連続した下部筒体と上部筒体とを備え、下
    部筒体が下広がりのテーパ筒形をなしていることを特徴
    とする樹木保護器。
  2. 【請求項2】多孔状の材料からなる両筒体であって下か
    ら上に向けて連続した下部筒体と上部筒体とを備え、上
    部筒体が下広がりのテーパ筒形をなしていることを特徴
    とする樹木保護器。
  3. 【請求項3】多孔状の材料からなるものであって上面に
    輪形板の設けられた下部筒体と、多孔状の材料からなる
    ものであって下部筒体よりも径の小さい上部筒体とを備
    え、上部筒体が輪形板の上面から立ち上がっていること
    を特徴とする樹木保護器。
  4. 【請求項4】多孔状の材料からなる各筒体であって下か
    ら上に向けて連続した下部筒体と中間部筒体と上部筒体
    とを備え、下部筒体の径が上部筒体の径よりも大きいも
    のであるとともに、中間部筒体が下部筒体と上部筒体と
    にわたる下広がりのテーパ筒形をなしていることを特徴
    とする樹木保護器。
  5. 【請求項5】防虫剤・嫌臭剤・土壌活性材・肥料・中和
    剤のうちから選択された一つ以上のものが組み合わされ
    て用いられる請求項1〜4いずれかに記載の樹木保護
    器。
  6. 【請求項6】各筒体が円形・多角形のうちから選択され
    た任意の横断面形状を有する請求項1〜5いずれかに記
    載の樹木保護器。
  7. 【請求項7】各筒体が縦割型の筒構成部材からなる請求
    項1〜6いずれかに記載の樹木保護器。
  8. 【請求項8】各筒体が網目材からなる請求項1〜7いず
    れかに記載の樹木保護器。
  9. 【請求項9】継ぎ足し用の筒体が上部筒体に組み合わさ
    れている請求項1〜8いずれかに記載の樹木保護器。
  10. 【請求項10】最上位にある筒体の上面を覆うための蓋
    体を備えている請求項1〜9記載の樹木保護器。
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