JPH1190140A - 溶接ヒューム用乾式濾過集塵機 - Google Patents

溶接ヒューム用乾式濾過集塵機

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Publication number
JPH1190140A
JPH1190140A JP9254618A JP25461897A JPH1190140A JP H1190140 A JPH1190140 A JP H1190140A JP 9254618 A JP9254618 A JP 9254618A JP 25461897 A JP25461897 A JP 25461897A JP H1190140 A JPH1190140 A JP H1190140A
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JP
Japan
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dust
oil
air
collecting
bag
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Application number
JP9254618A
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English (en)
Inventor
Hiroo Mizushima
裕男 水島
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SHINWA TEC KK
Original Assignee
SHINWA TEC KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接ヒューム等の多量のオイル分と高濃度粉
塵の両方を含む空気中から効率的にこれらを捕集すると
共にメンテナンスの手間を低減する。 【解決手段】 溶接ヒューム用乾式濾過集塵機11は、
高濃度粉塵及びオイル分を凝集し粗大化させて捕集する
第1捕集部と、残った粉塵及びオイル分を空気中から捕
集して除去する第2捕集部とからなる。第1捕集部は、
粉塵及びオイル分を凝集、粗大化させる凝集部17と、
粗大化した粉塵をその自重で捕集する堆積容器部22と
からなる。第2捕集部は、残った粉塵及びオイル分を捕
集し硬い殻状に成長させるバグフィルタ26と、バグフ
ィルタ26をゆっくり押し縮めて硬い殻状の粉塵及びオ
イル分を砕いて剥離させる再生手段とからなる。再生手
段は、枠体31と、枠体31を昇降させてバグフィルタ
26を伸縮させる昇降機構27とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接ヒューム等の
多量のオイル分と高濃度粉塵の両方を含む空気中からこ
れらを効率的に捕集して除去する溶接ヒューム用乾式濾
過集塵機に関する。
【0002】
【従来の技術】工場内においては、多量のオイル分と高
濃度粉塵の両方を発生させる部分がある。例えば、溶接
機近辺から発生する溶接ヒュームは、多量のオイル分と
高濃度粉塵を含んでいる。このような空気からオイル分
と高濃度粉塵を除去する場合、電気集塵機で処理するの
が一般的であった。しかし、この電気集塵機では、短期
間のうちに極板に多量のオイル分と高濃度粉塵が付着し
てしまう。この付着した粉塵等を清掃せずにそのまま放
置しておくと、粉塵等が電気的短絡を生じさせるため、
頻繁に清掃する必要がある。
【0003】このため、袋状濾布を複数束ねた濾過式集
塵機(マルチバグフィルタ)を用いる場合が多い。この
場合も、濾布は短期間で目詰りを起こすので、濾布に付
着した粉塵等を頻繁に払い落とす必要がある。この濾布
に付着した粉塵等を払い落とす手段としては、例えば、
実開昭53−36576号明細書記載の「濾過式集塵
機」がある。
【0004】この濾過式集塵機は、ケース1の下部に吸
引口2を備えると共に、上部に送風機3を備えて構成さ
れている。このケース1の中間部は、仕切り板4で仕切
られ、この仕切り板4にバグフィルタ5が取り付けられ
ている。このバグフィルタ5は、袋状の濾布を複数束ね
て構成され、下端開口部が仕切り板4に取り付けられて
下方に開口している。バグフィルタ5の上端部は連結具
6でそれぞれ支持されている。この連結具6には把手7
が設けられている。
【0005】そして、バグフィルタ5が目詰りを起こす
と、作業者は把手7を持って連結具6を下方に移動さ
せ、バグフィルタ5を押し縮める。これにより、バグフ
ィルタ5の内側面に付着した粉塵等は濾布から剥離して
下方へ落下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記構成の
従来装置では次のような問題がある。
【0007】前述のように、作業者が把手7を持ってバ
グフィルタ5を伸縮させると、濾布が再生して濾過機能
が回復するが、多量のオイル分と高濃度粉塵を含む空気
の場合は、バグフィルタ5が極めて短時間のうちに目詰
りを起こしてしまう。このため、頻繁なメンテナンスが
必要となり、実質的に使用に耐えうるものではなかっ
た。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、溶接ヒューム等の多量のオイル分と高濃度粉
塵の両方を含む空気中から効率的にこれらを捕集して除
去することができる溶接ヒューム用乾式濾過集塵機を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る溶接ヒ
ューム用乾式濾過集塵機は、オイル分及び高濃度粉塵を
含む空気を通し、この空気中からこれらオイル分及び高
濃度粉塵を捕集して除去する溶接ヒューム用乾式濾過集
塵機において、上流側に設けられ、前記空気中の高濃度
粉塵及びオイル分を凝集し、粗大化させて捕集する第1
捕集部と、この第1捕集部の下流側に設けられ、第1捕
集部で除去された後の粉塵及びオイル分を空気中から捕
集して除去する第2捕集部とを備え、前記第1捕集部
が、流入する空気中に含まれる粉塵及びオイル分を凝集
させて粗大化させる凝集部と、この凝集部で粗大化させ
た粉塵及びオイル分をその自重で空気流から脱落させて
捕集する堆積容器部とから構成され、前記第2捕集部
が、前記第1捕集部で除去された後の粉塵及びオイル分
を捕集して表面で硬い殻状に成長させる袋状濾布と、こ
の袋状濾布の基端部が固定された状態でその先端部を支
持すると共にこの袋状濾布をゆっくり伸縮させて前記硬
い殻状に成長した粉塵及びオイル分を砕いて剥離させる
ことで濾過機能を回復させる再生手段とから構成された
ことを特徴とする。
【0010】前記構成により、第1捕集部の凝集部で、
粉塵及びオイル分を凝集させて粗大化させる。粗大化し
た粉塵及びオイル分はその自重で空気流から脱落して堆
積容器部に捕集される。これにより、第1段階として、
空気中の粉塵及びオイル分の大部分が除去される。残っ
た粉塵及びオイル分は、第2捕集部の袋状濾布で捕集さ
れるが、この粉塵等はオイル分と混合されているので、
袋状濾布の表面で積層して硬い殻状になる。ある程度積
層して目詰りを起こした時点で、再生処理を行う。具体
的には、再生手段で袋状濾布をゆっくり伸縮させ、固ま
った粉塵等を砕いて剥離させる。これにより、濾過機能
が回復し、再生する。
【0011】第2の発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過
集塵機は、前記凝集部が、含塵空気流の噴き出し口に面
して設けられ、この噴き出し口から噴き出す含塵空気を
直接に受ける凹状衝突板と、この凹状衝突板内に充填さ
れ、高速で流れる空気をそのまま通過させると共にこの
空気中の粉塵の流れを阻止してこの粉塵を凹状衝突板に
一時的に捕集し、凝集させて粒径を粗大化させる繊維層
とから構成されたことを特徴とする。
【0012】前記構成により、噴き出し口から噴き出す
含塵空気は、凹状衝突板に衝突し、繊維層内をそのまま
通過して外部に流出する。空気中の粉塵及びオイル分
は、繊維層によってその流れが阻止され、凹状衝突板に
一時的に捕集される。このとき、捕集された粉塵及びオ
イル分は互いに凝集する。このとき、粉塵にはオイル分
が付着しているので凝集しやすく、更に粒径が粗大化す
る。
【0013】第3の発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過
集塵機は、前記再生手段が、袋状濾布の先端部を支持す
る枠体と、この枠体を支持して昇降させ、前記袋状濾布
を伸縮させる昇降機構とから構成されたことを特徴とす
る。
【0014】前記構成により、昇降機構で枠体が昇降さ
れることで、袋状濾布が伸縮される。袋状濾布が押し縮
められることで、積層して固まった粉塵等が砕け、袋状
濾布から剥離する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る溶接ヒューム
用乾式濾過集塵機の一実施形態を添付図面に基づいて説
明する。
【0016】本実施形態の溶接ヒューム用乾式濾過集塵
機11は、図1及び図3に示すように構成されている。
図中の12は溶接ヒューム用乾式濾過集塵機11の外殻
を構成する装置本体である。装置本体12の下部には空
気流入口13が設けられている。この空気流入口13は
装置本体12の周囲の4カ所にそれぞれ設けられ、周囲
の空気を吸引するようになっている。装置本体12内に
おいては、各空気流入口13に連続して十字状のダクト
14が取り付けられている。このダクト14の中央部に
は、下方に向けて噴出筒15が取り付けられ、4つの空
気流入口13から吸引された空気は、1つの流れになっ
てこの噴出筒15から下方へ噴き出すようになってい
る。
【0017】装置本体12の下部には後述する堆積容器
部22が構成されている。これにより、空気流入口13
及びダクト14を介して噴出筒15から下方へ噴き出す
空気は、この堆積容器部22内で方向が曲げられて上昇
し、後述するメインフィルタ24側へ流れるようになっ
ている。
【0018】噴出筒15の下部には、図4に示すよう
に、この噴出筒15の噴き出し口15Aに望ませて凝集
部17が設けられている。この凝集部17は、凹状衝突
板19と、繊維層20とから構成されている。なお、噴
出筒15は、4つの空気流入口13から取り込んだ空気
を1つの流れにしてその流速を早めて凹状衝突板19に
ぶつける絞り部として機能している。
【0019】凹状衝突板19は、噴出筒15の噴き出し
口15Aから噴き出される含塵空気を直接に受け止める
凹状の金属板であり、噴き出し口15Aに面する位置に
設けられている。この凹状衝突板19は、長方形状に形
成されて、装置本体12の対向する壁面に掛け渡した状
態で固定されている。凹状衝突板19は、長方形の平板
状の底板19Aと、その周縁に形成された壁板19Bと
から構成され、噴き出し口15Aから噴き出される空気
は、底板19Aにぶつかって周囲に(真横に)広がり、
壁板19Bに沿って一旦逆方向に流れて、下流側へ流れ
るようになっている。
【0020】繊維層20は、高速で流れる空気をそのま
ま通過させると共に、この空気中に含まれる粉塵の流れ
を阻止するためのものである。この繊維層20は、合成
繊維の不織シートによって構成され、粉塵の流れを阻止
できる程度のきめ細かさに設定されている。この繊維層
20は、長方形の凹状衝突板19内のうち噴き出し口1
5Aに面する位置に充填され、噴き出し口15Aから凹
状衝突板19内に噴き出す空気の流れを許容すると共に
粉塵の流れを阻止してこの粉塵を凹状衝突板19内に一
時的に捕集し、凝集させて粒径を粗大化させるようにな
っている。なお、繊維層20は、噴き出し口15Aの近
傍だけでなく、長方形の凹状衝突板19の全長に亘って
設けてもよい。
【0021】装置本体12の下部には、図1及び図3に
示すように、堆積容器部22が設けられている。この堆
積容器部22は、凝集部17で凝集されて粗大化した粉
塵等を捕集する部分で、凝集部17の下部に位置して設
けられている。噴出筒15から噴き出した空気は、凹状
衝突板19の周囲から堆積容器部22内に流入した後、
上昇する。これにより、凝集部17で粗大化して重くな
った粉塵等が、その自重のために下方へ落下して堆積容
器部22に堆積するようになっている。即ち、重くなっ
た粉塵は、凹状衝突板19から周囲に流れる空気流に乗
って落下し、途中で上方へ曲げられた空気の流れに乗り
切れずに、空気の流れから脱落してそのまま下方へ落下
し、堆積容器部22内に堆積するようになっている。
【0022】堆積容器部22の下部には引き出しトレイ
23が設けられている。この引き出しトレイ23に粉塵
がある程度貯まった場合、引き出しトレイ23を引き出
して内部の粉塵等を処分する。
【0023】なお、凝集部17と堆積容器部22とで第
1捕集部が構成されている。即ち、含塵空気中の粉塵を
その周囲にオイル分を付着させながら凝集させることで
粉塵等を粗大化させて捕集する第1捕集部が構成されて
いる。
【0024】堆積容器部22の下流側(装置本体12の
うち、ダクト14の上側)には、堆積容器部22で粗大
な粉塵が除去された後の空気(堆積容器部22で捕集さ
れずに残った粉塵及びオイル分を含む空気)中から残っ
た粉塵とオイル分を捕集して除去する第2捕集部として
のメインフィルタ24が設けられている。このメインフ
ィルタ24は内面濾過式マルチバグフィルタによって構
成されている。このメインフィルタ24は、図7に示す
ように、装置本体12を上下に仕切って空気の流れを遮
断すると共に複数の空気流通孔(図示せず)を有する遮
蔽板25と、この遮蔽板25の各空気流通孔に空気流入
口を下向きにして取り付けられた袋状濾布としてのバグ
フィルタ26と、各バグフィルタ26の上端部を支持す
ると共にこのバグフィルタ26を上下に伸縮させて濾過
機能を回復させる再生手段としての昇降機構27(図5
及び図6参照)とから構成されている。
【0025】バグフィルタ26は、凝集部17で除去さ
れずに残った比較的微細な粉塵及びオイル分を捕集でき
る能力を有している。このバグフィルタ26の内面で捕
集される前記微細な粉塵及びオイル分は、濾布表面で固
まって層状になる。即ち、層状に積層して硬い殻状に成
長する。このため、昇降機構27で各バグフィルタ26
をゆっくりと押し潰すと、バグフィルタ26の濾布表面
で固まった殻状の粉塵及びオイル分は、砕けてバラバラ
になり、濾布表面から容易に剥離して下方の堆積容器部
22に落下する。これにより、バグフィルタ26の濾過
機能が回復し、メインフィルタ24が再生されるように
なっている。なお、28は枠体31の支持棒36に通さ
れて、各バグフィルタ26を枠体31で吊り下げるため
の係止用紐である。
【0026】昇降機構27は、図5及び図6に示すよう
に、各バグフィルタ26の上端に係止してこのバグフィ
ルタ26を支持して吊り下げる枠体31と、装置本体1
2の内側面に縦方向に配設されて枠体31を両脇から支
持し、この枠体31の上下方向への昇降を案内するレー
ル32と、このレール32に案内される枠体31を間欠
的にかつ緩やかに降下させてバグフィルタ26をゆっく
り押し潰し、このバグフィルタ26の内面に硬い殻状に
付着した粉塵及びオイル分を砕いて剥離落下させる枠体
昇降部33とから構成されている。
【0027】枠体31は、装置本体12の内側寸法より
も僅かに小さい寸法に設定され、装置本体12の内側で
上下に移動し得るようになっている。枠体31の両側に
は、レール32にスライド可能に嵌合して上下に移動す
るスライダ35が設けられている。さらに、枠体31に
は、各バグフィルタ26の上端部に2つずつ設けられた
環状の係止用紐28に通されて各バグフィルタ26の上
端部を支持する2本の支持棒36が設けられている。
【0028】枠体昇降部33は、駆動モータ41と、こ
の駆動モータ41に連結歯車42で連結された下側回転
軸43と、この下側回転軸43の上側に設けられた上側
回転軸44と、下側回転軸43のスプロケット45及び
上側回転軸44のスプロケット46との間に掛け渡して
設けられると共に一部が枠体31に固定されてこの枠体
31を支持する昇降チェーン47と、装置本体12のう
ち前記下側回転軸43及び上側回転軸44の対応する下
側回転軸48及び上側回転軸49と、この下側回転軸4
8及び上側回転軸49の各スプロケット50,51の間
に掛け渡して設けられると共に一部が枠体31に固定さ
れてこの枠体31を支持する昇降チェーン52と、対向
する2つの下側回転軸43,48を互いに逆回転させる
中間歯車53と、この中間歯車53と下側回転軸43と
を連結するチェーン54とから構成されている。これに
より、駆動モータ41が回転すると、下側回転軸43,
48が互いに逆方向に回転して、各昇降チェーン47,
52で枠体31が上下に移動されるようになっている。
【0029】駆動モータ41は、間欠的に動作するよう
に設定されている。具体的には、1日に2,3回動作し
て、メインフィルタ24の再生処理が行われるようにな
っている。この間欠動作は、例えばタイマによって制御
される。さらに、駆動モータ41は低速で回転するよう
に設定されている。これは、枠体31をゆっくり降下さ
せてバグフィルタ26を徐々に押し潰し、バグフィルタ
26をいためることなく、付着して固まった粉塵等を剥
離させるためである。
【0030】装置本体12内のうち、メインフィルタ2
4の上側には、図1に示すように、送風機55が設けら
れている。装置本体12の天井部には、送風機55の噴
き出し口56が設けられている。この送風機55は、周
囲の空気を、装置本体12の空気流入口13、前記第1
捕集部及び第2捕集部を介して吸引し、噴き出し口56
から外部に噴き出すようになっている。
【0031】[動作]以上のように構成された溶接ヒュ
ーム用乾式濾過集塵機11は、次のように動作する。
【0032】送風機55の稼動により、空気流入口13
から装置本体12内に流入した空気は、噴出筒15の噴
き出し口15Aから噴き出して凝集部17の凹状衝突板
19に吹き付けられる。凹状衝突板19内では、含塵空
気は、繊維層20内を流れて凹状衝突板19の底板19
Aにぶつかって周囲に広がり、さらに周縁の壁板19B
を超えて、下流へ流れる。このとき、空気は繊維層20
内を通過してそのまま下流へ流れる。粉塵及びオイル分
は繊維層20でその流れが抑えられて一時的に捕集さ
れ、底板19Aに堆積していく(図4中のD)。なお、
空気中に含まれるオイル分は、粉塵に付着して捕集され
るが、一部はそのまま空気と共に繊維層20を通過して
下流へ流れる。
【0033】底板19Aに堆積した粉塵及びオイル分
は、互いに結合して凝集する。オイル分は粉塵の周囲に
付着しているので、この粉塵等は凝集しやすくなり、そ
の粒径が更に粗大化する。粗大化した粉塵等は、空気抵
抗が大きくなって空気流に押され、限界に達したところ
で下流に流される。即ち、粗大化した粉塵等は、堆積容
器部22内に流入する空気に乗って下方へ落下する。こ
のとき、空気の流れには、堆積容器部22内で上方へ向
きを変えるが、粗大化した粉塵等はその自重のために、
空気の流れに乗れずに脱落し、そのまま下方へ落下して
堆積容器部22内に堆積する。これにより、粗大化した
粉塵及びオイル分が堆積容器部22に捕集される。
【0034】粗大化した粉塵等が堆積容器部22で除去
された後の空気は、装置本体12内の上部のメインフィ
ルタ24へ流入する。メインフィルタ24では、空気は
遮蔽板25の各空気流通孔からバグフィルタ26内に流
入して、このバグフィルタ26の内面で空気中の粉塵と
オイル分が捕集される。このバグフィルタ26を通過し
て清浄化された空気は、送風機55の噴き出し口56か
ら外部に噴き出される。
【0035】堆積容器部22内が粉塵等でいっぱいにな
ったときは、引き出しトレイ23を取り外して、内部の
粉塵等を処理する。
【0036】一方、メインフィルタ24のバグフィルタ
26は、一定期間の使用により目詰りを起こす。即ち、
バグフィルタ26の内面で捕集された粉塵とオイル分が
混合されて積層し、固まって硬い殻状に成長する。この
目詰りを起こす期間は、空気中に含まれる粉塵及びオイ
ル分の含有量の違いによって異なる。このため、使用さ
れる環境に合わせて再生処理を行う期間を設定する。こ
の期間がタイマでカウントされて、間欠的に(例えば1
日に2,3回)再生処理が行われる。
【0037】この再生処理が動作すると、先ず送風機5
5が停止される。次いで、昇降機構27の駆動モータ4
1が作動すると、枠体31が上下に移動する。具体的に
は、枠体31は当初上端に位置しており、駆動モータ4
1の作動によって緩やかに降下される。これにより、図
8(A)(B)に示すように、各バグフィルタ26が伸
張した状態からゆっくり押し縮められ、その内側面の殻
状の粉塵及びオイル分が砕けてバラバラになり、剥離し
て下方の堆積容器部22に落下する。次いで、駆動モー
タ41が逆回転して枠体31が上昇し、各バグフィルタ
26がもとの状態に戻される。これにより、バグフィル
タ26の濾過機能が回復し、メインフィルタ24が再生
される。次いで、送風機55が再稼働されて集塵作業が
再開される。
【0038】バグフィルタ26は、1年に1回程度交換
するだけで、必要とする濾過機能を維持することができ
る。なお、凝集部17の繊維層20は原則として交換し
ないで、使用し続ける。
【0039】[効果]以上のように、第1段階として空
気中の粉塵及びオイル分を凝集、粗大化させることでそ
の大部分を捕集し、第2段階として残った粉塵及びオイ
ル分をメインフィルタ24で捕集するので、メインフィ
ルタ24で捕集する粉塵等の量を大幅に低減することが
でき、メインフィルタ24が目詰りを起こすまでの期間
を大幅に延ばすことができる。さらに、間欠的にメイン
フィルタ24の再生処理を行うので、メインフィルタ2
4が目詰りを起こしても再生させることができる。
【0040】この結果、溶接ヒューム等のように多量の
オイル分と高濃度粉塵の両方を含む空気から効率的にオ
イル分と粉塵を除去することができると共に、ほとんど
メンテナンスを必要としないため、集塵作業の効率化を
図ることができる。
【0041】さらに、繊維層20は原則として交換を必
要とせず、バグフィルタ26もほとんどメンテナンスを
必要としないため、ランニングコストを大幅に低減する
ことができる。
【0042】昇降機構27の駆動モータ41を低速で回
転させてバグフィルタ26をゆっくり押し縮めるように
したので、従来のように固まってバグフィルタ26の内
側表面に付着した粉塵及びオイルを剥離させるための衝
撃や加振によってバグフィルタ26をいためることがな
くなり、このメインフィルタ24の寿命を大幅に延ばす
ことができる。
【0043】さらに、堆積容器部22内に粉塵がいっぱ
いになった場合には、引き出しトレイ23を取り外して
粉塵を外部に排除するだけで済むため、後処理が極めて
容易になる。
【0044】[変形例] (1) 前記実施形態では、溶接ヒュームを一例として
説明したが、本発明はこれに限らず、オイル分及び高濃
度粉塵を含む空気であれば、本実施形態に係る溶接ヒュ
ーム用乾式濾過集塵機11を用いることにより、効率的
に集塵作業を行うことができる。オイル分及び高濃度粉
塵を含む空気であれば、その発生場所、発生手段を問わ
ない。
【0045】(2) 前記実施形態では、再生処理の際
に、前記昇降機構27の駆動モータ41の駆動によって
バグフィルタ26を押し縮めるようにしたが、一旦バグ
フィルタ26を引き延ばしてから押し縮めるようにして
もよい。一旦バグフィルタ26を引き延ばすことで、固
まった粉塵及びオイルがバグフィルタ26の繊維から剥
がれ易くなり、その後に押し縮めることで、粉塵等を容
易に剥離除去することができる。
【0046】(3) 前記実施形態では、メインフィル
タ24をバグフィルタ26で構成したが、このバグフィ
ルタ26の性能は必要とする条件に合わせて適宜選択す
る。即ち、空気中の粉塵やオイルの粒径の違い等の条件
に応じて、中性能フィルタや高性能フィルタ等を適宜選
択する。
【0047】(4) 前記実施形態では、枠体昇降部3
3の駆動系としてスプロケットとチェーンを用いたが、
ボールネジとナットによって駆動系を構成してもよい。
さらに、これ以外の駆動系を用いてもよい。これらによ
っても、前記同様の作用、効果を奏することができる。
【0048】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
次のような効果を奏する。
【0049】(1) 第1段階として、第1捕集部で空
気中の粉塵とオイル分を凝集、粗大化させてその大部分
を捕集し、第2段階として、第2捕集部で残った粉塵と
オイル分を捕集するので、第2捕集部で捕集する粉塵の
量を大幅に低減することができ、この第2捕集部が目詰
りを起こすまでの期間を大幅に延ばすことができる。さ
らに、再生手段によって間欠的に第2捕集部の再生処理
を行うので、第2捕集部が目詰りを起こしても再生させ
ることができる。
【0050】この結果、溶接ヒューム等のように多量の
オイル分と高濃度粉塵の両方を含む空気から効率的にオ
イル分と粉塵を除去することができると共に、第1捕集
部を含めてほとんどメンテナンスを必要としないため、
集塵作業の効率化を図ることができる。
【0051】(2) 凝集部の凹状衝突板に充填する繊
維層は原則として交換を必要とせず、第2捕集部もほと
んどメンテナンスを必要としないため、ランニングコス
トを大幅に低減することができる。
【0052】(3) 再生手段の昇降機構により枠体を
低速で昇降させて袋状濾布をゆっくり押し縮めるように
したので、従来のように固まって袋状濾布の表面に付着
した粉塵及びオイルを剥離させるための衝撃や加振によ
って袋状濾布をいためることがなくなり、この袋状濾布
の寿命を大幅に延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過集塵機の
概略構成を示す正面図である。
【図2】従来の集塵機を示す正面断面図である。
【図3】本発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過集塵機の
下部構造を示す部分斜視図である。
【図4】本発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過集塵機の
噴出筒及び凝集部を示す部分断面図である。
【図5】本発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過集塵機の
メインフィルタ部分を示す平面断面図である。
【図6】本発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過集塵機の
メインフィルタ部分を示す正面断面図である。
【図7】本発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過集塵機の
バグフィルタを示す斜視図である。
【図8】本発明に係る溶接ヒューム用乾式濾過集塵機の
バグフィルタの伸縮の例を示す動作図である。
【符号の説明】
11:溶接ヒューム用乾式濾過集塵機、12:装置本
体、13:空気流入口、14:ダクト、15:噴出筒、
17:凝集部、19:凹状衝突板、20:繊維層、2
2:堆積容器部、23:引き出しトレイ、24:メイン
フィルタ、26:バグフィルタ、27:昇降機構、2
8:係止用紐、31:枠体、32:レール:33:枠体
昇降部、35:スライダ、36:支持棒、41:駆動モ
ータ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイル分及び高濃度粉塵を含む空気を通
    し、この空気中からこれらオイル分及び高濃度粉塵を捕
    集して除去する溶接ヒューム用乾式濾過集塵機におい
    て、 上流側に設けられ、前記空気中の高濃度粉塵及びオイル
    分を凝集し、粗大化させて捕集する第1捕集部と、 この第1捕集部の下流側に設けられ、第1捕集部で除去
    された後の粉塵及びオイル分を空気中から捕集して除去
    する第2捕集部とを備え、 前記第1捕集部が、流入する空気中に含まれる粉塵及び
    オイル分を凝集させて粗大化させる凝集部と、この凝集
    部で粗大化させた粉塵及びオイル分をその自重で空気流
    から脱落させて捕集する堆積容器部とから構成され、 前記第2捕集部が、前記第1捕集部で除去された後の粉
    塵及びオイル分を捕集して表面で硬い殻状に成長させる
    袋状濾布と、この袋状濾布の基端部が固定された状態で
    その先端部を支持すると共にこの袋状濾布をゆっくり伸
    縮させて前記硬い殻状に成長した粉塵及びオイル分を砕
    いて剥離させることで濾過機能を回復させる再生手段と
    から構成されたことを特徴とする溶接ヒューム用乾式濾
    過集塵機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の溶接ヒューム用乾式濾
    過集塵機において、 前記凝集部が、 含塵空気流の噴き出し口に面して設けられ、この噴き出
    し口から噴き出す含塵空気を直接に受ける凹状衝突板
    と、 この凹状衝突板内に充填され、高速で流れる空気をその
    まま通過させると共にこの空気中の粉塵の流れを阻止し
    てこの粉塵を凹状衝突板に一時的に捕集し、凝集させて
    粒径を粗大化させる繊維層とから構成されたことを特徴
    とする溶接ヒューム用乾式濾過集塵機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の溶接ヒューム用
    乾式濾過集塵機において、 前記再生手段が、袋状濾布の先端部を支持する枠体と、
    この枠体を支持して昇降させ、前記袋状濾布を伸縮させ
    る昇降機構とから構成されたことを特徴とする溶接ヒュ
    ーム用乾式濾過集塵機。
JP9254618A 1997-09-19 1997-09-19 溶接ヒューム用乾式濾過集塵機 Pending JPH1190140A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100490646B1 (ko) * 2002-12-11 2005-05-19 학교법인 인하학원 관성력을 이용한 집진장치
CN106390663A (zh) * 2016-12-01 2017-02-15 吕刚 一种移动式切割废气净化回收设备
CN113731108A (zh) * 2021-10-11 2021-12-03 江苏汇博机器人技术股份有限公司 一种机器人焊接烟尘净化收集装置及其处理方法

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