JPH1189454A - 規定水位の設定による給水装置 - Google Patents

規定水位の設定による給水装置

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JPH1189454A
JPH1189454A JP10107552A JP10755298A JPH1189454A JP H1189454 A JPH1189454 A JP H1189454A JP 10107552 A JP10107552 A JP 10107552A JP 10755298 A JP10755298 A JP 10755298A JP H1189454 A JPH1189454 A JP H1189454A
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water
water supply
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Eisuke Momiyama
栄助 籾山
Yasuo Momiyama
康雄 籾山
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01GHORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
    • A01G27/00Self-acting watering devices, e.g. for flower-pots
    • A01G27/005Reservoirs connected to flower-pots through conduits

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、一旦、補給された後は、放置してお
いても、長期間、初期時点の水位を保持でき、かつ保持
された水位の水を安定、供給できる規定水位の設定によ
る給水装置を提供することを目的とする。 【解決手段】規定水位の設定による給水装置1は、所定
水位の水を受ける水受部3と、一端に開口40をもち、
開口40を水受部3の水中に位置する倒立状態で配置さ
れる給水容器4と、給水容器4を水受部3に倒立状態で
着脱自在に保持する保持部5と、をもつ給水器具2と、
所定の長さで一端70側から他端71側に毛管作用によ
り導水する導水部7と導水部7の両端70、71側を除
く周囲を被覆し水洩れを防止する被覆部8とをもち、導
水部7の一端70側が給水器具2の水受部3の水に浸さ
れるとともに、他端71側が植物90の根91に水を供
給できる領域92に配置される導水部材6と、からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間に渡り、植
物の根に水を過不足なく供給できる規定水位の設定によ
る給水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)従来、例えば鉢植えされた植物の根に水を補給す
る場合、植木鉢の上から散水し、過剰な水を植木鉢の底
に設けられた排水口から排水させている。ここで、この
補給方式の場合では、散水する者が長期間、留守にする
と水切れを発生させる。この水切れの発生を防止するた
め、所定水位の水を保留する受け皿に、植木鉢をその排
水口が冠水する状態で設置するようにした場合には、根
が絶えず過剰の水と接し、根腐れを発生させる。 (2)そこで、長期間に渡り、植物の根に水を過不足な
く供給できる給水装置として種々の構成が提供されてい
る。
【0003】例えば、実公昭51ー34834号公告公
報には、植木鉢の下方に水を貯えた上部開口容器が設置
されており、さらに、給水体をもち、底部に開口を設け
た筒体が上部開口容器の水中に配置され、給水体の上方
を植木鉢の排水口に挿入した構成の給水装置が開示され
ている。この従来の給水装置によると、給水体の給水性
によって、水を植木鉢の排水口を通して植木鉢内に補給
することができる。 (3)また、実開平6ー46450号公開公報には、毛
細管作用を利用して鉢に導水する方式のものが開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
(1)しかしながら、前記(2)の従来の給水装置の場
合では、植木鉢を設置する真下位置に、水が入った上部
開口容器を設置する広いスペースを必要とする。また、
さらに上部開口容器内に水を入れた初期時点と、所定の
日時経過後とでは水位が低下する側に変化し、かつ所定
水位を保持するために、補給タイミングを絶えず気遣う
必要がある。 (2)また、前記(3)の従来の毛細管作用を利用して
鉢に導水する構成のものは、鉢の培養土領域よりも低い
位置に規定水位を設定する構成を用いていないため、毛
細管作用を利用して鉢に導水ができるものの、鉢の培養
土領域が前記導水によって飽和状態に達成したのにもか
かわらず、水源の水が完全になくなるまで、鉢に導水が
継続され、鉢の外部に漏水する不具合を発生させる。
【0005】本発明は、前記事情に鑑みなされたもの
で、一旦、補給された後は、放置しておいても、長期
間、初期時点の水位を保持でき、かつ給水容器に収容さ
れた水を消費し終わるまで導水を継続するとともに前記
水位の水を鉢内に安定供給でき、さらに鉢の外部に漏水
する不具合を発生させることのない規定水位の設定によ
る給水装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明、規定水位の設定
による給水装置は、所定水位の水を受ける水受部と、一
端に開口をもち、該開口を該水受部の水中に位置する倒
立状態で配置される給水容器と、該給水容器を該水受部
に倒立状態で着脱自在に保持する保持部と、をもつ給水
器具と、所定の長さで一端側から他端側に毛細管作用に
より導水する導水部と該導水部の両端側を除く周囲を被
覆し水洩れを防止する被覆部とをもち、該導水部の該一
端側が前記給水器具の該水受部の水に浸されるととも
に、該他端側が植物の根に水を供給できる領域に配置さ
れる導水部材と、からなる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明、規定水位の設定による給
水装置(以下、給水装置と称する)は、給水器具と、導
水部材とからなる。また、給水装置は、互いに同一面上
に配置された複数個の給水器具と、所定の長さで一端側
から他端側に毛細管作用により導水する導水部と導水部
の両端側を除く周囲を被覆し水洩れを防止する被覆部と
をもち、導水部の一端側および他端側が互いに隣り合う
一方の給水器具の水受部および他方の給水器具の水受部
の水に浸される増設用導水部材と、をもつものを用いる
ことができる。
【0008】給水器具は、複数個の給水容器を前記水受
部に倒立状態で着脱自在に保持する複数個の保持部をも
つものや、植物を植えた容器を載置する載置部をもつも
のを用いることができる。前記給水器具は、水受部と、
給水容器と、保持部とからなる。水受部は、所定水位の
水を受けることができる所定の深さで所定量の水を保持
できる窪み状、凹状のものを用いることができる。
【0009】給水容器は、倒立状態での持ち運び時に水
圧で閉じ、開口から水が流れ出ることを防止する逆止弁
を開口にもつものを用いることができる。この逆止弁
は、ボール状のものや、舌状のものなどを用いることも
できる。なお、前記逆止弁を開口にもつ給水容器を保持
部に倒立状態に装着して用いる場合には、その装着時に
逆止弁を押し上げて開く押し上げ部が水受部に形成され
る。この押し上げ部としては、水受部より直立した状態
に設けられ、給水容器の開口に挿通できるものであれば
よく、例えば前記開口の内径より小さな外径の棒状、筒
状、突起状などを用いることができる。また押し上げ部
は、水受部と一体に形成したものや、水受部と別体に形
成した後、水受部に装着されたものを用いることができ
る。
【0010】給水容器は、一端に開口をもつ有底筒状の
もので、例えば、飲料水、液状調味料などの入った樹脂
製ボトル(ペットボトル)、ガラス瓶、金属瓶などの用
済み後のものを再利用できる。保持部としては、水の入
った給水容器を倒立状態で着脱自在に保持するものであ
ればよい。例えば、倒立状態の給水容器の外周壁を保持
する外周保持部分をもつとともに、倒立状態の給水容器
の開口を、水受部の内底面より2mm〜3mmの間隔を
隔てた位置に保持する開口先端保持部分とを備えたもの
や、前記外周保持部分あるいは前記開口先端保持部分の
いずれか一方を備えたもの、などを用いることができ
る。
【0011】外周保持部分および開口先端保持部分は、
予め水受部と一体に形成したものや、水受部と別体に形
成した後、水受部に装着されたものを用いることができ
る。外周保持部分としては、例えば給水容器の外径より
やや大きい内径をもつ筒状体や、周方向の等間隔位置に
設けられ、かつ給水容器の長手方向に沿って伸びる複数
の板状体を用いることができる。
【0012】外周保持部分を前記複数の板状体とした場
合には、例えば予め、小さな外径の給水容器の外周部に
当接できる内径に設定することによって、他の給水容器
で前記小さな外径よりも大きな外径のものを倒立状態で
装着すると、複数の板状体が半径外方向に弾性変形し、
かつ給水容器の外周部を保持できるため、種々のサイズ
の給水容器を用いることができる。
【0013】開口先端保持部分は、水受部に一体的に形
成されるとともに、水受部の水中に連通する開口をもつ
筒状体や、周方向に所定の間隔を隔てて配置された複数
個の円弧状体を用いることができる。前記開口として
は、筒状体の周壁に形成されたスリット、孔あるいは筒
状体の下端と水受部の内底面との間に形成した隙間や、
前記複数個の円弧状体同士の間隔などを用いることがで
きる。
【0014】導水部材は、導水部と、被覆部とからな
る。導水部は、所定の長さで一端側から他端側に毛細管
作用により導水するもので、例えば、繊維集積体、セラ
ミック繊維、ロックウール、不織布などを用いて形成す
ることができる。導水部の両端側のうち、植物の根に水
を供給できる領域に配置される一方には、水の透過が可
能で植物の根の侵入を阻止できる微小隙間をもつ給水部
材で被覆して用いることができる。
【0015】この場合には、根の成長が著しい種類の植
物の鉢などに前記導水部の一方を植物の根に水を供給で
きる領域に配置した場合、根が導水部内部に侵入して絡
まり導水不能となる不具合を発生することを防止でき
る。また、導水部の一方を植物の根に水を供給できる領
域に配置する場合、鉢などの内部の培養土への挿入が容
易になる。給水部材としては、金網、不織布、市販の防
根シート、セラミック、その他の多孔質部材などを用い
ることができる。
【0016】また、被覆部は、水を透過しない材質のも
のであればよく、例えば、ゴム製筒部材(ゴム管)や、
樹脂製筒部材や、包み込みあるいは巻回するように被覆
することのできる水不透過性のシート、フィルムなどを
用いることができる。増設用導水部材は、互いに同一面
上に配置された複数個の給水器具の水受部の水に、その
両端が浸され、一方の水受部の水が消費されるに伴っ
て、他方の水受部の水を導水して補給し、かつ前記保持
部に倒立状態に保持されている給水容器に水がある状態
において常時、各水受部の規定水位を保持する作用が得
られる。
【0017】増設用導水部材は、前記導水部材と同じも
のを利用できる。本発明の規定水位の設定による給水装
置は、鉢、家庭菜園(プランター)、ハウス栽培のベッ
ド(栽培床)など種々の植物の根に導水する場合に利用
できる。
【0018】
【実施例】
(実施例1)本発明、規定水位の設定による給水装置の
実施例1を図1〜図4に基づいて説明する。図1に示す
実施例1の規定水位の設定による給水装置1は、給水器
具2と、導水部材6とからなる。
【0019】給水器具2は、水受部3と、給水容器4
と、保持部5とからなる。水受部3は、樹脂製のもので
所定の場所に載置される台部分30と、平坦な内底面3
10で所定の量の水を受ける凹状部分31とよりなる。
この凹状部分31には、水が約50cc入り規定水位H
を形成する。台部分30には、前記規定水位Hより約3
5mm高い位置で導水部材6を挿通するための孔301
が略水平に設けられている。
【0020】給水容器4は、一端に開口40をもつ有底
筒状の飲料水が入った樹脂製ボトル(ペットボトル)の
用済み後のものを用い、その内部41に水を入れて、倒
立状態に配置して用いられる。給水容器4に収容できる
水の容量は、約500ccである。給水容器4の外径D
は、95mmである。保持部5は、水の入った給水容器
4を倒立状態で着脱自在に保持する機能をもつ。保持部
5は、倒立状態の給水容器4の外周壁42を保持する外
周保持部分50と、倒立状態の給水容器4の開口端部分
400を、水受部3の内底面310より2mm〜3mm
の間隔Lを隔てた位置に保持する開口先端保持部分51
とを備える。
【0021】外周保持部分50は、水受部3の台部分3
0と一体に形成され、台部分30より上方に筒状に突出
するもので、その内周径dは、給水容器4の外周径Dよ
り若干大きく、給水容器4を倒立させた状態で着脱可能
に給水容器4の外周壁42を保持する。開口先端保持部
分51は、水受部3の内底面310に一体に形成され、
水受部3の凹状部分31の中央から上方に向かって突出
し、倒立状態の給水容器4の開口端部分400を前記間
隔L分、持ち上げた状態に係止する。なお、開口先端保
持部分51には、前記凹状部分31に連通する開口51
0をもつ。
【0022】導水部材6は、導水部7と被覆部8とから
なる。導水部7は、所定の長さの繊維を複数本束ねた繊
維集積体7a(図2参照)や、不織布7b(図3参照)
により形成されたものであり、一端70側から他端71
側に毛細管作用により導水する機能をもつ。被覆部8
は、水を透過しない材質の樹脂製筒部材よりなり前記導
水部7の両端(一端70および他端71)側を除く周囲
を被覆し水洩れを防止する機能をもつ。 このように構
成された導水部材6は、被覆部8から外部に露出する導
水部7の一端70側が前記給水器具の水受部3の水に浸
されるとともに、他端71側が前記水受部3の凹状部分
31に入っている水の規定水位Hより約1mm〜約20
0mm高い位置H1に設置された鉢9の植物90の根9
1に水を供給できる培養土領域92に配置される。
【0023】前記のように構成された実施例1の規定水
位の設定による給水装置1によると、その使用時に、給
水器具2の水受部3の凹状部分31は、保持部5により
倒立状態で配置される給水容器4の開口40から、開口
端部分400と凹状部分31の内底面310との間隔L
を満たす量の水の補給を受け、規定水位Hを保持する。
【0024】すなわち、容器4の開口40から水受部3
の凹状部分31に流れ出た水は、前記間隔Lを満たす規
定水位Hに達すると、開口端部分400から開口40を
経て容器4の内部41に空気の導入が阻止されるため、
水の流れ出が止まる。そして水受部3の凹状部分31内
の規定水位Hの水は、導水部材6の導水部7の一端70
側から他端71側に毛細管作用により移動するととも
に、その途中で被覆部8によって水洩れ、および蒸発な
どが抑えられつつ、規定水位Hより約1mm〜約200
mm高い上方位置H1の培養土領域92に導水される。
【0025】このため、培養土領域92は、大気の湿
度、乾燥度、温度などに応じて導水部7の他端71側か
ら植物90の根91が必要とする量の水を常時、含有で
きる。そして植物90の根91は、必要に応じて培養土
領域92に含有された水を吸収する。なお、凹状部分3
1の水は、前記導水部7より鉢9の培養土領域92に導
水されかつ消費されるに伴い、前記規定水位Hより低下
した消費水位H2となると、開口端部分400から開口
40を経て容器4の内部41に空気が導入し、空気導入
量に相当する量の水が凹状部分31に流れ出て規定水位
Hに達した時点で水の流れ出が止まる作用が繰り返えさ
れる。
【0026】従って実施例1の規定水位の設定による給
水装置1は、保持部5によって、倒立状態に保持された
容器4の開口40から水受部3の凹状部分31に一旦、
補給され、放置しておいても、長期間、初期時点の規定
水位Hを保持でき、かつこの水を、前記規定水位Hより
も高い位置に載置された鉢9の培養土領域92に長期間
に渡り安定、供給できる。例えば、鉢9のサイズが約1
40mmのものに対し、約15〜30日の長期間に渡
り、植物90の根91に水を過不足なく補給できる。
【0027】また、前記のようにして、容器4の内部4
1の水が全て消費された時点で、内部41に水が満たさ
れた別つの容器4に取り替えたり、あるいは容器4の内
部41に水を充填した後、再度、水受部3に倒立状態に
セットすることによって、さらに前記、植物90への自
然な水補給を継続できる。ここにおいて、実施例1の規
定水位の設定による給水装置1による最大の特色とし
て、給水器具2は、保持部5によって着脱自在に保持さ
れ、かつ開口40を水受部3の水中に位置する倒立状態
で配置される給水容器4から、前記水受部3の内底部3
10と前記倒立状態の給水容器4の開口40までの間隔
Lによって、規定水位Hの水を受けることができ、かつ
鉢9の培養土領域92よりも低い位置に規定水位Hを常
時保持できる構成としたことにある。
【0028】なお、鉢9の培養土領域92よりも低い位
置に規定水位Hを常時、形成保持できることの意味は、
規定水位Hの水を必要とする量のみ、導水部7の毛細管
作用を利用して前記規定水位Hより高い位置に存在する
植物90の根91に導水でき、しかも、培養土領域92
に吸水される含水が飽和量以上にならないように、自然
制御できる作用を得るためである。
【0029】すなわち、培養土領域92に吸水される含
水が飽和量に近づくに従って自然に導水量が減少すると
ともに、飽和量に以上には、導水を停止でき、かつ鉢9
から外部への飽和量を超過した分の漏水を皆無にできる
機能を得ることができる。この規定水位Hは、鉢9の底
面下に設定されることによって、導水部7の毛細管作用
を効果的に利用して、規定水位Hより高い位置に導水さ
れる量を適切に制御できる。
【0030】従って、導水部7の毛細管作用により前記
規定水位Hより高い位置の培養土領域92に導水した場
合、引き続き培養土自体の毛細管作用により所定量、含
水されるが、飽和状態に達成すれば、これより低い位置
の規定水位Hから導水する方式であるため、自然に制御
され、余分な量の導水を停止できるため、一旦、培養土
領域92に導水された後は、鉢9の外部に漏水すること
がなく、鉢9の外部に漏水することにより、床を濡らし
たり、汚したりすることがない。
【0031】なお、従来の場合では、鉢9の培養土領域
92よりも低い位置に規定水位Hを設定する構成を用い
ていないため、毛細管作用を利用して鉢9に導水ができ
るものの、鉢9の培養土領域92が前記導水によって飽
和状態に達成したのにもかかわらず、水源の水が完全に
なくなるまで、鉢9に導水が継続され、鉢9の外部に漏
水する不具合を発生させる。
【0032】実施例1の規定水位の設定による給水装置
1により毛細管作用を利用して鉢9に導水され、培養土
領域92に含水される水量は、前記規定水位Hと前記上
方位置H1との高低差を予め種々設定することによっ
て、培養土領域92に含水される水量が飽和(100
%)状態を最大とした範囲内で、目的とする値に調整す
ることもできる。
【0033】例えば、規定水位Hと上方位置H1との高
低差と培養土領域92に含水される水量との関係は、ほ
ぼ次のようになる。すなわち、高低差が1mm〜60m
mでは、ほぼ飽和量(100%)、高低差が70mm〜
120mmでは、ほぼ飽和量の50%、高低差が120
mm〜200mmでは、ほぼ飽和量の5〜6%、高低差
が210mm以上では、4%以下である。
【0034】このため、例えば、高低差が70mm〜1
20mmに設定することによって、培養土領域92に含
水される水量は、ほぼ飽和量の50%を保持した状態
て、給水容器4に収容された約500ccの水が消費さ
れ終わるまで導水が継続され、かつ鉢9の外部に漏水す
る不具合を発生させることは皆無である。また、前記導
水部7の他端71側には、予め、必要に応じ、水の透過
が可能で植物90の根91の侵入を阻止できる微小隙間
(メッシュ数38以下)をもつ金網710(図4参照)
で被覆して用いることにより、植物90の根91が成長
し導水部7の他端71側より被覆部8で囲まれた内部8
0に侵入して導水部7に絡まり導水不能となる不具合を
発生することを防止できる。また、導水部7の他端71
側を植物90の根91に水を供給できる領域に配置する
場合、鉢9の培養土領域92への挿入が容易になる。
【0035】(実施例1の変形例)前記実施例1の規定
水位の設定による給水装置1の保持部5おける外周保持
部分50の変形例を図5および図6に示す。変形例の外
周保持部分50aは、互いにサイズが異なる複数の給水
容器4a、4bを着脱可能としたものである。
【0036】外周保持部分50aは、水受部3の台部分
30と一体に形成されたものであり、例えば外径D1が
95mmの給水容器4aと外径D2が100mmの給水
容器4bとを着脱可能とするため、給水容器4a、4b
を装着していない状態のとき、内径d1が95mmとな
るように、周方向S(図6参照)の等間隔位置に設けら
れ、かつ給水容器の長手方向P(図5参照)に沿って伸
びる複数の板状体よりなる。
【0037】そして外周保持部分50aは、サイズが給
水容器4bより小さな給水容器4aが装着されたときに
は、若干、半径外方向R1に向かって弾性変形し、その
弾性反力(半径外方向R2に作用する付勢力)によって
給水容器4aを固定、保持できる。また、外周保持部分
50aは、サイズが給水容器4aより大きな給水容器4
bが装着されたときには、前記場合より大きく半径外方
向R1に向かって弾性変形し、その弾性反力によって給
水容器4bを固定、保持できる。
【0038】従って、変形例の外周保持部分50aによ
ると、前記外径を異にする2つの給水容器4a、4bの
他にも、種々のサイズの給水容器(図示せず)を用いる
ことができる。 (実施例2)本発明、規定水位の設定による給水装置1
Aの実施例2を図7、図8に基づいて説明する。
【0039】図7に示す実施例2の規定水位の設定によ
る給水装置1Aは、内部に水を入れた給水容器4cの倒
立状態での持ち運び時に水圧で開口40aを閉じ、開口
40aから外部に水が流れ出ることを防止するボール状
逆止弁44aを開口40aにもつこと、および前記給水
容器4cを水受部に倒立状態で保持したとき、ボール状
逆止弁44aを押し上げて開く押し上げ部32をもつこ
と以外は、実施例1の規定水位の設定による給水装置1
と同じ構成である。
【0040】押し上げ部32は、水受部3の内底面31
0より直立した状態に設けられた棒状体である。押し上
げ部32は、後で述べる蓋43に形成された孔431が
挿通されたとき、給水容器4cの内部41の水を水受部
3に支障なく供給できる間隔を前記孔431との間に形
成できる太さのものである。ボール状逆止弁44aは、
給水容器4cの開口40aに着脱可能に装着される蓋4
3と、蓋43と開口40aとの間に介置される収容部材
45内に移動可能に収容される。
【0041】前記蓋43には、頂部430の中央にボー
ル状逆止弁44aによって開閉される孔431が設けら
れている。収容部材45は、凹状の有底筒体よりなり、
上端に鍔部450を備え、下端に孔451をもつ底部4
52および鍔部450と底部452との間に収容部45
4をもつ。
【0042】実施例2の規定水位の設定による給水装置
1Aによると、給水容器4cの内部41に水を入れ、開
口40aに、収容部454にボール状逆止弁44aが収
容された収容部材45を介置した状態で蓋43が装着さ
れる(図8参照)。このとき、収容部材45の鍔部45
0は、給水容器4cの開口端部400に載置され、かつ
蓋43の頂部430によって開口端部400との間に挟
持される。
【0043】ついで、この給水容器4cは、図7に示さ
れるように、水受部3に倒立状態にセットする場合、倒
立状態での持ち運び時にボール状逆止弁44aが水圧で
蓋43の孔431に着座し、かつ開口40aを閉じる。
このため、保持部5により前記給水容器4を水受部3に
倒立状態にセット保持するまでの間、給水容器4cの開
口40aから、水が水受部3の凹状部分310以外に洩
れることがなく、かつ給水容器4cの内部に入れられた
水の全てを、水受部30の凹状部分310の規定水位を
保持するために活用できるように保持できる。
【0044】従って、実施例2の規定水位の設定による
給水装置1Aは、前記実施例1の規定水位の設定による
給水装置1と同じ作用効果が得られる他、前記給水容器
4cを保持部5により水受部3に倒立状態にセット、保
持した場合、水受部3の押し上げ部32により始めてボ
ール状逆止弁44が押し上げられ、かつ水圧に抗して蓋
43の孔431より離れ開口40aを強制的に開き、前
記給水容器4cの内部の水を、水受部3の凹状部分31
0に供給し規定水位Hを保持することができ、無駄がな
い。
【0045】(実施例3)本発明、規定水位の設定によ
る給水装置の実施例3を図9、図10に基づいて説明す
る。図9に示す実施例3の規定水位の設定による給水装
置1Bは、前記実施例2の規定水位の設定による給水装
置1Aにおけるボール状逆止弁44aの代わりに、内部
に水を入れた給水容器4dの倒立状態での持ち運び時に
水圧で開口40bを閉じ、開口40bから外部に水が流
れ出ることを防止する舌状逆止弁44dを開口40bに
もつこと以外は、実施例2の規定水位の設定による給水
装置1Aと同じ構成である。
【0046】舌状逆止弁44dは、給水容器4dの開口
40aに着脱可能に装着される蓋43と、蓋43と開口
40bとの間に介置、収容される。前記蓋43には、頂
部430の中央に舌状逆止弁44bの舌状弁部分441
によって開閉される孔431が設けられている。すなわ
ち、舌状逆止弁44bは、図10に示されるように給水
容器4dの開口端部400に載置されるリング状基部4
5と、リング状基部45と連結された連結部分440
と、リング状基部45の孔450の内径d3より小さな
外径D3をもち、かつ連結部分440を支点として孔4
50内を上下に揺動可能な略円形の舌状弁部分441と
からなる。
【0047】実施例3の規定水位の設定による給水装置
1Bによると、給水容器4dの内部41に水を入れた
後、舌状逆止弁44bは、そのリング状基部45が給水
容器4dの開口端部400に載置され、かつ蓋43の頂
部430によって開口端部400との間に挟持される。
ついで、この給水容器4dは、図9に示されるように、
水受部3に倒立状態にセットする場合、倒立状態での持
ち運び時に舌状弁部分441が水圧で蓋43の孔431
に着座し、かつ開口40bを閉じる。
【0048】このため、保持部5により前記給水容器4
dを水受部3に倒立状態にセット保持するまでの間、給
水容器4dの開口40bから、水が水受部3の凹状部分
310以外に洩れることがなく、かつ給水容器4dの内
部41に入れられた水の全てを、水受部30の凹状部分
310の規定水位Hを保持するために活用できるように
保持できる。
【0049】従って、実施例3の規定水位の設定による
給水装置1Bは、前記実施例1の規定水位の設定による
給水装置1と同じ作用効果が得られる他、前記給水容器
4dを保持部5により水受部3に倒立状態にセット、保
持した場合、水受部3の押し上げ部32により始めて舌
状弁部分441が押し上げられ、リング状基部45と連
結された連結部分440を支点として揺動し、かつ水圧
に抗して蓋43の孔431より離れ開口40bを強制的
に開き、前記給水容器4dの内部41の水を、水受部3
の凹状部分310に供給し規定水位Hを保持することが
でき、無駄がない。
【0050】(実施例4)本発明、規定水位の設定によ
る給水装置の実施例4を図11〜図15に基づいて説明
する。図11に示す実施例4の規定水位の設定による給
水装置1Cは、倒立状態にある給水容器4の小径筒部4
21を保持する開口先端保持部分51aを複数個(図1
2、13参照)形成した樹脂製の水受部3Aと、水受部
3Aと一体的に形成され鉢9(図1参照)あるいはプラ
ンター9A(図11、12参照)を載置する載置部35
とをもつ給水器具2Aを用いたこと以外は、実施例1の
給水装置1と同じ構成である。
【0051】水受部3Aは、長方形の凹状部分31と3
個の開口先端保持部分51aとよりなる。凹状部分31
は、内底面310とその4辺より直立する2つの長辺側
壁部a、aおよび2つの短辺側壁部b、bとよりなる。
長辺側壁部aには、定水位Hより約35mm高い位置で
鉢9あるいはプランター9Aに導水するための導水部材
6を挿通する孔301が設けられている。短辺側壁部b
には、定水位Hより約35mm高い位置で増設用導水部
材6Aを挿通する孔311が設けられている。
【0052】開口先端保持部分51aは、水受部3Aの
凹状部分31の平坦な内底面310より直立する筒状体
で側面にスリット511をもち、凹状部分31の長手方
向に所定の間隔を隔て3個が形成される。載置部35
は、凹状部分31を形成する一方の長辺側壁部aの下端
より水平方向に延びる所定厚さの板状のものであり、水
受部3Aを含めた巾Wおよび前記長辺側壁部aからの巾
W1を目的に応じて種々設定でき、かつプランター9A
の脚部95を載置できる広さを備えている。
【0053】なお、プランター9Aの内底面93には、
培養土92が脚部95の空間eに入り込まないように予
め底板94が設置される。また、前記導水部7の他端7
1側には、予め、必要に応じ、水の透過が可能で植物9
0の根91の侵入を阻止できる微小隙間(メッシュ数3
8以下)をもつ実施例1の金網710(図4参照)の代
わりに、市販の防根シート(図示せず)が被覆される。
【0054】実施例4の給水装置1Cによると、給水器
具2Aは、3個の開口先端保持部分51aにそれぞれ給
水容器4を倒立状態に保持できる。このため、実施例1
の給水器具2Aの場合に比べ鉢9(図1参照)あるいは
プランター9Aに収容された培養土92の容量が多い場
合であっても、植物90の要求を満たす水を過不足ない
適量で長期間、導水できる。
【0055】また、給水器具2Aの水受部3Aに形成さ
れた複数個の開口先端保持部分51aに、それぞれ水を
収容した給水容器4を装着した状態であっても、水受部
3Aと一体的に形成された載置部35に所定重量のプラ
ンター9Aを載置することによって、安定し転倒するこ
とがない。ついで、前記実施例4の給水装置1Cの使用
例のひとつとして前記給水器具2Aを直列に2個配列し
て用いた場合を図12、13に示す。
【0056】直列に2個配列された給水器具2Aと2A
は、水受部3cと3cとを導水可能に増設用導水部材6
Aが配置される。増設用導水部材6Aは、筒状の被覆部
8aを用いたこと以外は、実施例1〜3で用いた導水部
材6と同じものである。増設用導水部材6Aは、導水部
7の一端70側および他端71側が互いに隣り合う一方
の給水器具2Aの水受部3Aおよび他方の給水器具2A
の水受部3Aの水に浸される。
【0057】なお、増設用導水部材6Aとしては、実施
例1〜3で用いられた導水部材6をそのまま使用するこ
ともできる。給水器具2Aを直列に2個配列し各水受部
3cを増設用導水部材6Aにより互いに導水可能にして
用いた場合には、1個の給水器具2Aを用いた場合より
も、無人で前記植物90の要求を満たす水を過不足ない
適量に導水できる期間を延長できる。
【0058】(実施例4の変形例1)実施例4における
水受部3Aの開口先端保持部分51の変形例1を図1
6、図17に基づいて説明する。図16、図17に示す
変形例1の開口先端保持部分51bは、実施例4の水受
部3Aの凹状部分31に連通するスリット状の開口51
1の代わりに、凹状部分31の規定水位Hより下方に開
口する逆U字状の開口512をもつこと以外は前記開口
先端保持部分51aと同じ構成である。
【0059】変形例1の開口先端保持部分51bの場合
によると、前記実施例4の水受部3Aの開口先端保持部
分51と同じように、内部に水を入れた給水容器4の倒
立状態で保持でき、かつ給水容器4の開口40から水受
部3Aの凹状部分31に水を供給できる。 (実施例4の変形例2)実施例4における水受部3Aの
開口先端保持部分51の変形例2を図18、図19に基
づいて説明する。
【0060】図18、図19に示す変形例2の開口先端
保持部分51cは、実施例4の水受部3Aの凹状部分3
1に連通するスリット状の開口511の代わりに、凹状
部分31の規定水位Hより下方に開口する孔状の開口5
12をもつこと以外は同開口先端保持部分51aと同じ
構成である。変形例2の開口先端保持部分51cの場合
にも、前記実施例4の水受部3Aの開口先端保持部分5
1と同じように、内部に水を入れた給水容器4の倒立状
態で保持でき、かつ給水容器4の開口40から水受部3
Aの凹状部分31に水を供給できる。
【0061】(実施例4の変形例3)実施例4における
水受部3Aの開口先端保持部分51の変形例3を図2
0、図21に基づいて説明する。図16、図17に示す
変形例1の開口先端保持部分51dは、実施例4の水受
部3Aの凹状部分31に連通するスリット状の開口51
1の代わりに、規定水位Hより下方と凹状部分31の内
底面310との間に開口する隙間状の開口514をもつ
こと以外は前記開口先端保持部分51aと同じ構成であ
る。
【0062】変形例3の開口先端保持部分51bの場合
によると、前記実施例4の水受部3Aの開口先端保持部
分51と同じように、内部に水を入れた給水容器4の倒
立状態で保持でき、かつ給水容器4の開口40から水受
部3Aの凹状部分31に水を供給できる。 (実施例5)本発明、規定水位の設定による給水装置の
実施例5を図22に基づいて説明する。
【0063】実施例5の規定水位の設定による給水装置
1Dは、給水容器4eの開口40cを形成する小径筒部
421に着脱可能に装着された蓋43と、蓋43の頂部
430の中央に形成された孔431を開閉するガラス製
のボール状逆止弁44cとをもつこと、および水受部3
Aの凹状部分31の内底面315に直立して形成され、
前記給水容器4eが開口先端保持部分51に倒立状態で
保持したとき、ボール状逆止弁44cを押し上げて開く
押し上げ部32をもつこと以外は、実施例4の規定水位
の設定による給水装置1Cと同じ構成である。
【0064】押し上げ部32は、後で述べる蓋43の頂
部430の中央に形成された孔431が挿通されたと
き、給水容器4eの内部41の水を水受部3に支障なく
供給できる間隔を前記孔431との間に形成できる太さ
のものである。実施例5の規定水位の設定による給水装
置1Dによると、給水容器4cの内部41には、予めボ
ール状逆止弁44cが収容されている。
【0065】そして正立位置の給水容器4eの内部41
に水を入れ、開口40aに蓋43が装着される。この
後、給水容器4cを倒立位置にすると、ボール状逆止弁
44aは、自重で蓋43の孔431に向かって落下する
とともに、自重および水圧で蓋43の孔431を閉じ
る。なお、ボール状逆止弁44aが蓋43の孔431を
閉じる間、孔431から若干量の水が流れ出るが、給水
容器4eの内部41には充分な量の水を保持されてい
る。
【0066】倒立状態にある給水容器4eは、その小径
筒状入口部421が給水容器4eが開口先端保持部分5
1に倒立状態で保持される。ついで、この給水容器4e
は、図 に示されるように、水受部3に倒立状態にセッ
トする場合、倒立状態での持ち運び時にボール状逆止弁
44cが自重で蓋43の孔431に向かって落下すると
ともに、自重および水圧で蓋43の孔431を閉じる。
【0067】なお、ボール状逆止弁44aが蓋43の孔
431を閉じる間、孔431から若干量の水が流れ出る
が、給水容器4eの内部41には充分な量の水を保持さ
れている。水圧で蓋43の孔431に着座し、かつ開口
40aを閉じる。このため、保持部5により前記給水容
器4を水受部3に倒立状態にセット保持するまでの間、
給水容器4cの開口40aから、水が水受部3の凹状部
分310以外に洩れることがなく、かつ給水容器4cの
内部に入れられた水の全てを、水受部30の凹状部分3
10の規定水位を保持するために活用できるように保持
できる。
【0068】従って、実施例5の規定水位の設定による
給水装置1Dは、前記実施例4の規定水位の設定による
給水装置1Cと同じ作用効果が得られる他、前記給水容
器4cを保持部5により水受部3に倒立状態にセット、
保持した場合、水受部3の押し上げ部32により始めて
ボール状逆止弁44が押し上げられ、かつ水圧に抗して
蓋43の孔431より離れ開口40aを強制的に開き、
前記給水容器4cの内部41の水を、水受部3の凹状部
分310に供給し規定水位Hを保持することができ、無
駄がない。
【0069】
【発明の効果】
(1)請求項1の規定水位の設定による給水装置(以
下、給水装置と称する)は、保持部によって着脱自在に
保持され、かつ開口を水受部の水中に位置する倒立状態
で配置される給水容器から、前記水受部の内底部と前記
倒立状態の給水容器の開口までの間隔によって、規定水
位の水を受けることができ、かつ鉢の培養土領域よりも
低い位置に規定水位Hを常時保持できる構成としたもの
である。
【0070】このため、保持部によって、倒立状態に保
持された容器の開口から水受部に一旦、補給され、放置
しておいても、長期間、初期時点の規定水位を保持で
き、かつこの水を、前記規定水位よりも高い位置に載置
されたの培養土領域に長期間に渡り過不足なく安定、供
給できる。さらに、鉢の培養土領域よりも低い位置に規
定水位を常時、形成保持できることの意味は、規定水位
の水を必要とする量のみ、導水部の毛細管作用を利用し
て前記規定水位より高い位置に存在する植物の根に導水
でき、しかも、培養土領域に吸水される含水が飽和量以
上にならないように、自然制御できる作用を得ることが
できる。
【0071】すなわち、培養土領域に吸水される含水が
飽和量に近づくに従って自然に導水量が減少するととも
に、飽和量に以上には、導水を停止でき、かつ鉢から外
部への飽和量を超過した分の漏水を皆無にできる機能を
得ることができる。この規定水位は、鉢の底面下に設定
されることによって、導水部の毛細管作用を効果的に利
用して、規定水位より高い位置に導水される量を適切に
制御できる。
【0072】従って、導水部の毛細管作用により前記規
定水位より高い位置の培養土領域に導水した場合、引き
続き培養土自体の毛細管作用により所定量、含水される
が、飽和状態に達成すれば、これより低い位置の規定水
位から導水する方式であるため、自然に制御され、余分
な量の導水を停止できるため、一旦、培養土領域に導水
された後は、鉢の外部に漏水することがなく、鉢の外部
に漏水することにより、床を濡らしたり、汚したりする
ことがない。 (2)請求項2の給水装置は、前記請求項1の給水装置
の効果が得られる他、水受部に、保持部により前記給水
容器を倒立状態にセット保持するまでの間、給水容器の
開口から、水が水受部以外に洩れることがなく、かつ水
受部の押し上げ部によりボール状逆止弁が押し上げられ
て始めて、水圧に抗して開口を強制的に開き、給水容器
の内部の水を、水受部に供給し規定水位を保持すること
ができ、かつ給水容器の内部の水を無駄なく活用でき
る。 (3)請求項3の給水装置は、前記請求項1の給水装置
の効果が得られる他、複数個の保持部によって、複数個
の給水容器を水受部に倒立状態で着脱自在に保持する構
成であるため、水受部への水の補給量を増すことがで
き、補給量を増した分、導水部による水受部から前記培
養土領域に水を過不足なく安定、供給できる期間を延ば
すことができることや、培養土を多量に収容した容量の
大きな鉢、プランターに用いることができる。 (4)請求項4の給水装置は、前記請求項1および3の
給水装置の効果が得られる他、給水容器を倒立状態にセ
ット保持する保持部を水受部に一体的に形成でき、構成
部品点数の増加を抑えることができる。 (5)請求項5の給水装置は、前記請求項4の給水装置
の効果が得られる他、給水容器を倒立状態にセット保持
する保持部に、水受部の水中に連通する開口が形成され
ている給水容器から供給された水をスムーズに水受部に
供給できる。 (6)請求項6の給水装置は、前記請求項1〜5の給水
装置の効果が得られる他、植物を植えた容器を載置部に
載置することにより、その重量で安定、保持できる。ま
た、これにより、給水装置の規定水位から、植物を植え
た容器の培養土領域までの高さを確実に設定できる。 (7)請求項7の給水装置は、前記請求項1の給水装置
の効果が得られる他、複数個の給水装置の水受部と水受
部を増設用導水部材によって連通し、かつ相互に水の移
動を可能としているため、導水部による水受部から前記
培養土領域に水を過不足なく安定、供給できる期間をさ
らに延ばすことができることや、培養土を多量に収容し
た容量のさらに大きな鉢、プランターに用いることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の規定水位の設定による給水装置(以
下、給水装置と称する)の使用状態の概略を、部分断面
および部分斜視して示す説明図。
【図2】実施例1の給水装置に用いられる導水部材の例
を示す斜視図。
【図3】実施例1の給水装置に用いられる導水部材の他
の例を示す斜視図。
【図4】実施例1の給水装置に用いられる導水部材の使
用例を示す断面図。
【図5】実施例1の給水装置に用いられる保持部の変形
例を示す断面図。
【図6】図4におけるAーA線断面矢視図。
【図7】実施例2の給水装置の要部を示し、かつ水受部
に形成された押し上げ部と、給水容器の開口に形成され
たボール状逆止弁との関係を示す断面図。
【図8】実施例2におけるボール状逆止弁を拡大して示
す断面図。
【図9】実施例3の給水装置の要部を示し、かつ水受部
に形成された押し上げ部と、給水容器の開口に形成され
た舌状逆止弁との関係を示す断面図。
【図10】実施例3における舌状逆止弁を拡大して示す
断面図。
【図11】実施例4の給水装置の使用状態の概略を、部
分断面および部分斜視して示す説明図。
【図12】実施例4の給水装置における給水器具を2
個、配置した状態を示す斜視図。
【図13】実施例4の給水装置における給水器具を2
個、配置し、水受部に形成された複数個の開口先端保持
部分に、給水容器を倒立状態にセット保持した状態を示
す断面図。
【図14】実施例4の給水装置に用いられる増設用導水
部材の例を示す斜視図。
【図15】実施例4の給水装置に用いられる増設用導水
部材の他の例を示す斜視図。
【図16】図12における給水器具で給水容器を倒立状
態にセット保持する開口先端保持部分に形成された開口
の変形例1を示す部分斜視図。
【図17】図16における開口先端保持部分に給水容器
を倒立状態にセット保持した状態を示す部分断面図。
【図18】図12における給水器具で給水容器を倒立状
態にセット保持する開口先端保持部分に形成された開口
の変形例2を示す部分斜視図。
【図19】図18における開口先端保持部分に給水容器
を倒立状態にセット保持した状態を示す部分断面図。
【図20】図12における給水器具で給水容器を倒立状
態にセット保持する開口先端保持部分に形成された開口
の変形例3を示す部分斜視図。
【図21】図20における開口先端保持部分に給水容器
を倒立状態にセット保持した状態を示す部分断面図。
【図22】実施例5の給水装置の要部を示し、かつ水受
部に形成された押し上げ部と、給水容器の開口に形成さ
れたボール状逆止弁との関係を示す断面図。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C…規定水位の設定による給水装置 2…給水器 3…水受部台 30…台部分 31…凹状部分
310…内底面 4、4a、4b、4c、4d、4e…給水容器 40、40a、40b…開口 41…内部 44a、44c…ボール状逆止弁
44b…舌状逆止弁 5…保持部 50…外周保持部分 51、51a、51b、51c、51d…開口先端保持
部分 6…導水部材 6A…増設用導水部材 7…導水部 70…一端 71…他端 8…被覆部 9…鉢 9A…プランター 90…植物 91…根
92…培養土領域

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定水位の水を受ける水受部と、一端に開
    口をもち、該開口を該水受部の水中に位置する倒立状態
    で配置される給水容器と、該給水容器を該水受部に倒立
    状態で着脱自在に保持する保持部と、をもつ給水器具
    と、 所定の長さで一端側から他端側に毛細管作用により導水
    する導水部と該導水部の両端側を除く周囲を被覆し水洩
    れを防止する被覆部とをもち、該導水部の該一端側が前
    記給水器具の該水受部の水に浸されるとともに、該他端
    側が植物の根に水を供給できる領域に配置される導水部
    材と、 からなる規定水位の設定による給水装置。
  2. 【請求項2】前記給水容器は、倒立状態での持ち運び時
    に水圧で閉じ、開口から水が流れ出ることを防止する逆
    止弁を該開口にもち、 前記水受部は、該給水容器が倒立状態に装着された時
    に、該逆止弁を押し上げて開く押し上げ部をもつ請求項
    1記載の規定水位の設定による給水装置。
  3. 【請求項3】前記給水器具は、複数個の給水容器を前記
    水受部に倒立状態で着脱自在に保持する複数個の保持部
    をもつ請求項1記載の規定水位の設定による給水装置。
  4. 【請求項4】前記給水器具の前記保持部は、前記水受部
    に形成される請求項1、3記載の規定水位の設定による
    給水装置。
  5. 【請求項5】前記給水器具の前記保持部は、前記水受部
    の水中に連通する開口をもつ請求項4記載の規定水位の
    設定による給水装置。
  6. 【請求項6】前記給水器具は、植物を植えた容器を載置
    する載置部をもつ請求項1〜5記載の規定水位の設定に
    よる給水装置。
  7. 【請求項7】互いに同一面上に配置された複数個の給水
    器具と、 所定の長さで一端側から他端側に毛細管作用により導水
    する導水部と該導水部の両端側を除く周囲を被覆し水洩
    れを防止する被覆部とをもち、該導水部の該一端側およ
    び該他端側が互いに隣り合う一方の該給水器具の該水受
    部および他方の該給水器具の該水受部の水に浸される増
    設用導水部材と、をもつ請求項1記載の規定水位の設定
    による給水装置。
JP10107552A 1997-07-25 1998-04-17 規定水位の設定による給水装置 Pending JPH1189454A (ja)

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