JPH1184227A - 焦点位置検出装置 - Google Patents

焦点位置検出装置

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JPH1184227A
JPH1184227A JP23752797A JP23752797A JPH1184227A JP H1184227 A JPH1184227 A JP H1184227A JP 23752797 A JP23752797 A JP 23752797A JP 23752797 A JP23752797 A JP 23752797A JP H1184227 A JPH1184227 A JP H1184227A
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JP
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JP23752797A
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Norihiko Akamatsu
範彦 赤松
Hiroshi Ueda
浩 上田
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準部と参照部とを有する光電変換素子アレ
イを含む焦点位置検出装置において、光電変換素子アレ
イの端部近傍の画素データによる焦点位置検出可能範囲
を広くする。 【解決手段】 それぞれ複数の画素で構成された基準部
42a及び参照部42bを有する光電変換素子アレイを
含み、基準部の画素データを複数のブロックに分割し、
参照部のいずれかの端部近傍の画素データr(1)・・・
と、各ブロックの画素データb(1)〜b(N)を比較する
際、各ブロックの画素データのうち参照部の端部側のM
個の画素データをオフセットして相関演算を行い、順次
相関演算する画素データ数を1つずつ増やして相関演算
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オートフォーカス
カメラ等の光学機器に用いられる焦点位置検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】それぞれ複数の画素で構成された基準部
及び参照部を有する光電変換素子アレイを用い、基準部
の画素データと参照部の画素データとを比較することに
より焦点位置検出を行う位相差方式の焦点位置検出装置
において、カメラ等の光学機器に対して異なった位置に
ある複数の目標物又は同一の目的物の異なった部分が、
同一の光電変換素子アレイ上の異なった部分に結像され
ている場合がある。このような場合に、所定の目標物又
は目標物の所定の部分に対応する基準部の画素データ
が、他の目標物又は目標物の他の部分に対応する参照部
の画素データと比較され、誤って両者が一致していると
判断されるおそれがある。
【0003】このような誤動作を防止するため、基準部
の画素データを各ブロックの一部分がオーバーラップす
るように複数のブロックに分割し、各ブロックごとに画
素データを参照部の全画素データと比較する方法が行な
われている。
【0004】従来の光電変換素子アレイ画素データの基
準部及び参照部の構成及び比較方法を図17を参照しつ
つ説明する。図17は、本来同一線上に配列されている
光電変換素子の基準部51と参照部52を比較するため
に上下方向に並べて表したものである。図から明らかな
ように、例えば基準部51の左端のS3ブロックの画素
データを参照部52の全画素データと比較する場合、S
3ブロックを図中左側にずらしつつ相関演算を行うため
に、参照部52の画素数は基準部51の画素数よりも多
くなるように設定されている。
【0005】S3ブロックのN個の画素データをb(j)
(但し、j=1〜N)、参照部52のT個の画素データ
をr(j)(但し、j=1〜T)、相関演算順位又は画素ず
らし量k(k=0〜(T−N))とすると、相関演算の
一致度を表す値として、以下の式で表される不一致量H
(k)を用いることができる。一般に、相関演算の一致度
が高いほど、不一致量の最小値は小さい。
【0006】
【数2】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焦点位
置検出装置は、例えばカメラ等の集積度の高い機器に組
み込まれるため、光電変換素子アレイの大きさが制限さ
れ、参照部の画素数をあまり多くすることはできない。
従って、基準部51の左端のS3ブロックの画素データ
を参照部52の全画素データと比較する場合、S3ブロ
ック図中右側には十分なずらし量を有するが、左側への
ずらし量は少ない。同様に、基準部51の右端のブロッ
ク(図示せず)も左側には十分なずらし量を有するが、
右側へのずらし量は少ない。
【0008】ところで、基準部のS3ブロックの右端近
傍の画素データと参照部52の左端近傍の画素データが
一致している場合もありうるが、上記従来例の構成で
は、基準部の両端近傍におけるずらし量が少ないため、
実際には焦点位置検出が可能であるにもかかわらず、画
素データの比較不能により焦点位置検出不能となるとい
うも問題点を有していた。
【0009】本発明は、上記従来例の問題点を解決する
ためになされたものであり、基準部の両端部近傍のブロ
ックについての両方向への十分なずらし量を確保し、光
電変換素子アレイの端部近傍の画素データによる焦点位
置検出を可能とする焦点位置検出装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の焦点位置検出装置は、それぞれ複数の画素
で構成された基準部及び参照部を有する光電変換素子ア
レイを含み、基準部の画素データを複数のブロックに分
割し、分割した各ブロックごとの画素データと参照部の
画素データとを比較することにより焦点位置検出を行う
位相差方式の焦点位置検出装置であって、参照部のいず
れかの端部近傍の画素データと、各ブロックの画素デー
タを比較する際、各ブロックの画素データのうち参照部
の端部側の所定数の画素データをオフセットして相関演
算を行い、順次相関演算する画素データ数を1つずつ増
やして相関演算を行う。
【0011】上記構成によれば、例えば基準部の右端の
ブロックにおいて、右端から所定数(例えばM個)の画
素データをオフセットしておき、ブロック(又は基準
部)の第M+1番目の画素データと参照部の第1番目の
画素データを比較することが可能となる。この場合、前
述の図17における基準部のS3ブロックの右端近傍の
画素データと参照部52の左端近傍の画素データが一致
している場合でも、焦点位置検出が行なわれる。
【0012】上記構成において、各ブロックの画素デー
タをオフセットして相関演算を行う場合、各ブロックの
画素データのうち相関演算に用いた画素データを用いて
演算したコントラストに対応した所定の係数又は相関演
算に用いた画素データ数に対応した所定の係数を乗算す
ることにより規格化することが好ましい。一般に、同じ
条件であっても、相関演算に用いる画素数により不一致
量Hn(k)の値が異なる。特に、画素データをオフセッ
トした場合、相関演算に用いる画素数が変化するため、
不一致量Hn(k)を単純に比較することはできない。そ
こで、補正係数を用いることにより、比較が容易にな
る。
【0013】また、本発明の焦点位置検出装置は、それ
ぞれ複数の画素で構成された基準部及び参照部を有する
光電変換素子アレイを含み、基準部の画素データを複数
のブロックに分割し、分割した各ブロックごとの画素デ
ータと参照部の画素データとを比較することにより焦点
位置検出を行う位相差方式の焦点位置検出装置であっ
て、各ブロックの第1の端部近傍の画素データと参照部
の第2の端部近傍の画素データとを比較するための第1
演算モード、各ブロックの全画素データと参照部全画素
データとを比較する第2演算モード、各ブロックの第2
の端部近傍の画素データと参照部の第1の端部近傍の画
素データとを比較するための第3演算モードを有し、各
ブロックの画素データをb(j)(但し、j=1〜N)、
参照部画素データをr(j)(但し、j=1〜T)、第1の
端部側のオフセット量L、第2の端部側のオフセット量
M、相関演算順位k(k=0〜(M+T−N+L))、
補正係数をR(k)、第nアイランドの第k番目の相関演
算による不一致量をHn(k)として、
【0014】
【数3】
【0015】第1演算モードでは(1)式、第2演算モ
ードでは(2)式、第3演算モードでは(3)式に従っ
て不一致量を演算することが好ましい。
【0016】上記構成により、基準部をいくつのブロッ
クに分割しようとも、全ブロックの全が疎データについ
て参照部の全ての画素データと比較することができ、光
電変換素子アレイの画素数を増やすことなく、焦点位置
検出範囲が広くなる。
【0017】また、上記各構成において、基準部の画素
数と参照部の画素数が等しいことが好ましい。すなわ
ち、本発明の焦点位置検出装置では、参照部の両端近傍
の画素データと比較する際、基準部の画素データを所定
数オフセットするため、参照部の画素数を基準部の画素
数よりも多くする必要はない。その結果、光電変換素子
アレイの全体の画素数を少なくし、焦点位置検出装置の
センサ部が小さくなる。または、同じ大きさで、基準部
の画素数を多くすることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の焦点検出装置の一実施形
態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、レン
ズ本体200がカメラ本体100から分離可能な、いわ
ゆるAF一眼レフカメラの一構成例を示す。
【0019】カメラ本体100のほぼ中央には、光軸L
に対して略45度傾斜した主ミラー111、主ミラー1
11の背面に設けられ、主ミラーに111の傾斜に対し
て略90度傾斜した補助ミラー112等を具備するミラ
ーボックス110が設けられている。ミラーボックス1
10の上部には、焦点板121、プリズム122、接眼
レンズ123、表示素子124等を具備するファインダ
ー120が設けられている。ファインダー120の上部
には、フラッシュ光を発光させるための発光ユニット1
70が設けられている。
【0020】ミラーボックス110の底部(ファインダ
120とは反対側)には、AFセンサモジュール14
0、調光センサ150、AF駆動ユニット160等が設
けられている。ミラーボックス110の背面(レンズ本
体200とは反対側)とフィルム面1との間には、シャ
ッターユニット130が設けられている。AFCPU3
01及び配線302等が設けられたフレキシブルプリン
ト基板300は、カメラ本体100の隙間に設けられて
いる。
【0021】レンズ本体200は、光学系201、光学
系201を保持する鏡胴202、鏡胴202を光軸Lに
平行な方向Aに駆動するレンズ駆動機構203、レンズ
の焦点距離、開放F値、最小F値等を記憶し、カメラ本
体側のAFCPU301に出力するレンズCPU204
等を具備する。
【0022】主ミラー111は、光学系201による光
束の大部分を焦点板121方向に反射し、残りの部分を
透過させる。補助ミラー112は主ミラー111を透過
した光束をAFセンサモジュール140に導く。プリズ
ム122は、焦点板121上の像の左右を反転させ接眼
部レンズ123を介して撮影者の目に導く。
【0023】プリズム122の出射面近傍には、測光ユ
ニット180が設けられている。測光ユニット180
は、集光レンズ及びフォトダイオード等の光電変換素子
を含み、被写体2の輝度に対応する信号をAFCPU3
01に出力する。表示素子124は、発光ダイオード等
の発光素子及び液晶表示素子等を含み、レンズの焦点が
被写体2に合っている状態(合焦状態)や、シャッター
速度、レンズの絞り値等を表示する。
【0024】発光ユニット170は、発光エネルギーを
蓄積するためのコンデンサ(図示せず)、コンデンサを
充電するための充電回路(図示せず)、コンデンサに蓄
積された電気エネルギーを放電し、光エネルギーに変換
する発光管171、発光管171によるフラッシュ光を
カメラ前方に反射する反射板172、フラッシュ光を所
定の範囲に集光又は拡散するためのフレネルレンズ17
3等を具備する。調光センサ150は、例えば集光レン
ズ及びフォトダイオード等の光電変換素子を含み、発光
ユニット170によるフラッシュ光の発光中に、フィル
ム1からの反射光を検出し、その光量に対応する信号を
AFCPU301に出力する。AFCPU301は、調
光センサ150からの信号に基づいて、フィルム1の露
光量が所定値に達したと判断すると、発光ユニット17
0の発光を停止させる。
【0025】AF駆動ユニット160は、DCモータ
ー、ステッピングモータ、超音波モータ等のアクチュエ
ータ、アクチュエータの回転方向及び回転数等を検出し
てAFCPU301に出力するエンコーダ、アクチュエ
ータの回転数を減速するための減速系等(図示せず)を
含み、出力軸161を介してレンズ駆動機構203に連
結されている。レンズ駆動機構203は、例えばヘリコ
イド及びヘリコイドを回転させるギヤ等(図示せず)で
構成され、AF駆動ユニット160のアクチュエータの
駆動力により、光学系201及び鏡胴202を一体的に
矢印A方向に移動させる。光学系201及び鏡胴202
の移動方向及び移動量は、それぞれアクチュエータの回
転方向及び回転数に従う。
【0026】AFセンサモジュール140の詳細を図2
に示す。AFセンサモジュール140は、複数のCCD
等の光電変換素子アレイを有するセンサ141、センサ
141の前方(光学系201に近い側)に設けられ、各
光電変換素子アレイの基準部及び参照部(後述する)に
それぞれ対応する4組のレンズを有するセパレータレン
ズ142、セパレータレンズ142の前方に設けられ、
各レンズに対応する開口を有する絞りマスク143、光
路を所定方向に曲げるためのミラー144、ミラー14
4を挟んで絞りマスク143の前方に設けられたコンデ
ンサレンズ145、コンデンサレンズ145の前方に設
けられ、各光電変換素子アレイに対応する形状の開口を
有する視野マスク146等で構成されている。
【0027】センサ141の入射面はセパレータレンズ
142の焦点面に位置し、セパレータレンズ142は入
射光束を分岐して各光電変換素子アレイ上に投影する。
絞りマスク143の各開口は、それぞれ円形又は長円形
を有し、セパレータレンズ142に入射する光束を限定
する。視野マスク146は、光学系201からの距離が
フィルム1と相対的に等しい位置の近傍に設けられてお
り、光学系201からの入射光束のうち、AFセンサモ
ジュール140に入射する光束を制限する。視野マスク
146の開口はセンサ141の光電変換素子アレイの配
列に対応し、例えば中央の開口は十字形であり、両側の
開口は矩形である。
【0028】センサ141の光電変換素子アレイを図3
に示す。図中、左側で縦方向に配列されている光電変換
素子アレイ41を第1アイランドと称し、上半を基準部
41a、下半を参照部41bとする。中央部で横方向に
配列されている光電変換素子アレイ42を第2アイラン
ドと称し、左半を基準部42a、右半を参照部42bと
する。右側で縦方向に配列されている光電変換素子アレ
イ43を第3アイランドと称し、上半を基準部43a、
下半を参照部43bとする。中央部で縦方向に配列され
ている光電変換素子アレイ44を第4アイランドと称
し、上半を基準部44a、下半を参照部44bとする。
第1アイランド41及び第3アイランド43は、それぞ
れ単独で第1及び第3エリアを構成する。また、第2ア
イランド42及び第4アイランド44は、センサ141
の中央部の第2エリアを構成する。本実施形態では、第
1〜第4アイランド41〜44の各基準部41a〜44
aの画素数と、各参照部41b〜44bの画素数は同じ
である。
【0029】第1〜第4アイランド41〜44の各基準
部41a〜44aの画素データは、それぞれ複数のブロ
ックS1〜S9に分割され、各アイランドの参照部41
b〜44bのデータと比較され、光学系201の焦点位
置の検出が行なわれる。第2アイランド42の基準部4
2aのS3ブロックを例にして、光学系201の焦点位
置検出のための相関演算について、図4を参照しつつ説
明する。
【0030】本実施形態における相関演算では、S3ブ
ロックの右端近傍の画素データと参照部42bの左端近
傍の画素データとを比較するための第1演算モード、S
3ブロックの全画素データと参照部42bの全画素デー
タとを比較する第2演算モード、S3ブロックの左端近
傍の画素データと参照部42bの右端近傍の画素データ
とを比較するための第3演算モードに区別することがで
きる。なお、第1〜第3演算モードは、上記第1〜第4
アイランド41〜44の全てのブロックS1〜S9につ
いて適用することができる。
【0031】図4において、S3ブロックの画素データ
を左から順にb(1)、b(2)・・・b(N)とし、参照部42
bの画素データを左から順にr(1)、r(2)・・・r(T)と
する。なお、S3ブロックの画素数N=26、参照部4
2bの全画素数T=56、左側オフセット量M=15、
右側オフセット量L=15、相関演算順位k(k=0〜(M+T
-N+L=60))、補正係数をR(k)、第nアイランドの第k番
目の相関演算による不一致量をHn(k)とする。
【0032】第1演算モードでは、最初にS3ブロック
の画素データのうち左側からM(M=15)個分をオフセット
しておき、S3ブロックの11個の画素データb(16)〜
b(26)と参照部42bの11個の画素データr(1)〜r
(11)を用いて不一致量H2(0)を演算する。次に、S3
ブロックの画素データを右に1つシフトし、S3ブロッ
クの12個の画素データb(15)〜b(26)と参照部42b
の12個の画素データr(1)〜r(12)を用いて、不一致
量H2(1)を演算する。順に1個ずつ画素データを増や
して、15個の不一致量H2(k)(k=0〜14)を演算する。
第1演算モードにおける不一致量Hn(k)(k=0〜(M-1))
の一般式は、以下の式(1)となる。
【0033】
【数4】
【0034】第2演算モードでは、S3ブロックの全画
素データと参照部42bの全画素データとを比較するの
で、第2演算モードの最初の不一致量H2(15)は、S3
ブロックの26個の画素データb(1)〜b(26)と参照部
42bの26個の画素データr(1)〜r(26)を用いて演
算される。第2番目の不一致量H2(16)は、S3ブロッ
クの26個の画素データb(1)〜b(26)と参照部42b
の26個の画素データr(2)〜r(27)を用いて演算され
る。同様にして、31個のH2(k)(k=15〜45)を演算す
る。第2演算モードにおける不一致量Hn(k)(k=M〜(M+
T-N+1))の一般式は、以下の式(2)となる。
【0035】
【数5】
【0036】第3演算モードでは、最初にS3ブロック
の画素データのうち右側の1個分をオフセットし、S3
ブロックの25個の画素データb(1)〜b(25)と参照部
42bの25個の画素データr(31)〜r(56)を用いて不
一致量H2(46)を演算する。次に、S3ブロックの画素
データを右に1つシフトし、S3ブロックの24個の画
素データb(1)〜b(24)と参照部42bの24個の画素
データr(32)〜r(56)を用いて、不一致量H2(47)を演
算する。順に1個ずつ画素データを減らして、15個の
不一致量H2(k)(k=46〜60)を演算する。第3演算モー
ドにおける不一致量Hn(k)(k=(M+T-N)〜(M+T-N+L))の
一般式は、以下の式(3)となる。
【0037】
【数6】
【0038】ここで、不一致量Hn(k)について、第2
演算モードの一例を示す図5を参照しつつ説明する。図
5の(a)〜(c)において、曲線Bは第2アイランド
42の基準部42aの各画素からのデータb(1)〜b(j)
を曲線で結んだものであり、曲線Rは第2アイランド4
2の参照部42bの各画素からのデータr(1)〜r(j)を
曲線で結んだものである。
【0039】(a)では、S3ブロックの画素データb
(1)〜b(j)と参照部42bの画素データr(1)〜r(j)と
を比較しており、図中斜線で示す曲線Bと曲線Rで囲ま
れた部分の面積が第2演算モードの最初の不一致量H2
(15)(一般式:Hn(M))に相当する。
【0040】(b)では、S3ブロックの画素データb
(1)〜b(j-2)と参照部42bの画素データr(3)〜r(j)
とを比較しており、図中斜線で示す曲線Bと曲線Rで囲
まれた部分の面積が第2演算モードの第3番目の不一致
量H2(17)(一般式:Hn(M+2))に相当する。(a)と
比較すると、曲線Bと曲線Rが接近している分、曲線B
と曲線Rで囲まれた部分の面積は狭い。
【0041】(c)では、S3ブロックの画素データb
(1)〜b(j-3)と参照部42bの画素データr(4)〜r(j)
とを比較しており、図中斜線で示す曲線Bと曲線Rで囲
まれた部分の面積が第2演算モードの第4番目の不一致
量H2(18)(一般式:Hn(M+3))に相当する。曲線Bと
曲線Rがほぼ一致しているため、曲線Bと曲線Rで囲ま
れた部分の面積はほぼ0である。
【0042】第2アイランド42の全てのブロックS3
〜S5について、それぞれ不一致量Hn(k)(k=0〜(M+T-
N+L))について演算した後、不一致量Hn(k)の最も値の
小さい所を光学系201の焦点位置と判断する。この場
合、図5(c)における不一致量H2(18)(一般式:H
n(M+3))が最も小さいので、この位置が合焦位置と判
断される。
【0043】ところで、図5に示す一例は、理想的な場
合であって、実際に光学系201の焦点が合っている場
合でも、不一致量が0になるとは限らない。また、同じ
条件であっても、相関演算に用いる画素数により不一致
量Hn(k)の値が異なる。特に、第1演算モード及び第
3演算モードでは、相関演算に用いる画素数が変化する
ため、同じ演算モードであっても不一致量Hn(k)を単
純に比較することはできない。そのため、補正係数R
(k)を用いる。補正係数R(k)としては、例えば相関演算
に用いる画素のコントラスト(例えば、隣接する2つの
画素からのデータの出力の差分の絶対値の総和)の比で
規格化する方法や、相関演算に用いる画素の比で規格化
する方法等が考えられる。
【0044】また、図6の(a)又は(b)に示すよう
に、不一致量Hn(k)が最小となる位置m0が画素mと画
素m+1又はm−1の中間にある場合、以下の式(4)
に従って補完演算を行う。この補完演算については公知
であるため、その説明を省略する。
【0045】
【数7】
【0046】上記図5に示す一例では、第2アイランド
42における基準部42aと参照部42bの画素データ
のずれは、右方向に3画素であった。AFセンサモジュ
ール140は、実質的に光学系201による被写体2の
像位置とフィルム面1とのずれの方向及び量を検出して
いる。ところで、光学系201の焦点距離により、光学
系201のデフォーカス量と像位置の移動量とが一定の
関係にある。従って、光学系201のデフォーカス量
(移動量)は、画素データのずれ量、レンズの焦点距離
に基づく係数等を用いて演算される。また、光学系20
1の移動方向は、画素データのずれの方向によって決定
される。
【0047】次に、AFCPU301及びAFセンサモ
ジュール140の接続関係のブロック構成を図7に示
す。AFセンサモジュール140には、図2に示した構
成の他に、センサ141を駆動するためのクロック発生
部150、AFCPU301からの信号に基づいて、セ
ンサ141の各アイランド41〜44の電荷蓄積(以
下、積分と称する)開始や蓄積された電荷の読み出しの
開始等を制御するCCD動作制御部151、センサ14
1の各アイランド41〜44からの出力信号(Vou
t)に基づいて、電荷蓄積時間(積分時間)を制御する
ための積分時間制御部152、センサ141の各アイラ
ンド41〜44からの出力信号(Vout)の増幅を行
うアナログ信号処理部153を具備する。積分時間制御
部152は、被写体2の輝度が高い場合は積分時間を短
くし被写体2の輝度が低い場合は積分時間を長くして、
各アイランド41〜44から時間を調節する。
【0048】AFCPU301は、アナログ信号処理部
153からのアナログ出力信号(Vamp)をディジタ
ル信号に変換するA/D変換部310、A/D変換され
たディジタル信号及びレンズCPU204からの光学系
201の焦点距離情報等を記憶するためのRAM等の記
憶部311、A/D変換された信号に基づいて光学系2
01の焦点位置を検出するための焦点検出部312、焦
点検出部312により検出された光学系201の焦点位
置及び光学系201の焦点距離等から光学系201の焦
点位置の補正量(デフォーカス量)を演算すると共に、
例えば光学系201の焦点が被写体2に合っている場合
等に表示素子に合焦信号を出力する補正演算部313、
演算された補正量に基づいてAF駆動ユニット160及
びレンズ駆動機構203を駆動するレンズ駆動制御部3
14、クロック発生部150に所定のクロックパルス
(CP)を出力し、動作制御部151に電荷蓄積開始
(積分開始)信号(ICG)及び電荷読み出し開始信号
(SHM)を出力し、アナログ信号処理部153に増幅
モードを切り替えるためのモード切り替え信号(MD)
を出力するセンサ制御部315、レンズ駆動制御部31
4及びセンサ制御部315に所定のタイミング信号を出
力するタイマ回路316等を具備する。
【0049】次に、センサ141の各アイランド41〜
44の出力信号の増幅モードについて、図8〜図11を
参照しつつ説明する。一般的に、被写体2が低コントラ
ストの場合、センサ141の各アイランド41〜44の
出力信号(Vout)の変化は小さい。そのため、これ
らの信号をそのまま用いて光学系201の焦点位置を判
断するのは困難である。従って、光学系201の焦点位
置の判断を行える程度の出力信号の変化を得るべく、セ
ンサ141の各アイランド41〜44の出力信号(Vo
ut)の増幅が行われる。
【0050】通常行なわれる増幅モードとして、センサ
141の暗出力電圧を基準として増幅するモード(以
下、NMモードと称する)が知られている。NMモード
は、低輝度低コントラストな被写体に対して有効であ
る。NMモードによる増幅例を図8に示す。(a)は増
幅前のセンサ141のアイランド41〜44のいずれか
の出力信号(Vout)及び暗出力電圧(Vref)を
示し、(b)は増幅後の出力信号(Vamp)及び増幅
後の暗出力電圧(Vref2)を示す。
【0051】一方、被写体2が高輝度低コントラストな
場合、暗出力電圧(Vref)を基準として、各アイラ
ンド41〜44の出力信号(Vout)を増幅すると、
AFCPU301等で取り扱える電圧を超えてしまう
(いわゆる、オーバーフローする)おそれがある。そこ
で、有効画素出力の平均値的な電圧を基準として増幅す
るモード(以下、LCモードと称する)を併用すること
が提案されている。LCモードによる増幅例を図9に示
す。(a)は増幅前のセンサ141のアイランド41〜
44のいずれかの出力信号(Vout)、有効画素出力
電圧の平均値(Vave)及び暗出力電圧(Vref)
示し、(b)は増幅後の出力信号(Vamp)、増幅し
ていない有効画素出力電圧の平均値(Vave)及び暗
出力電圧(Vref)を示す。
【0052】アナログ信号処理部153の回路構成例を
図10及び図11に示す。図10に示す構成例では、セ
ンサ141の各アイランド41〜44のいずれかの出力
信号(Vout)は、OPアンプ1531の+側入力端
子に入力される。OPアンプ1531の増幅する前の出
力Vout2は平均値演算回路1532に入力され、有
効画素出力電圧の平均値(Vave)が演算される。演
算された出力電圧の平均値(Vave)は、平均値保持
回路1533に入力され、その電圧が保持される。OP
アンプ1531の−側入力端子にはスイッチ1535が
接続され、暗出力電圧回路1534からの暗出力電圧
(Vref)と平均値保持回路1533の出力電圧の平
均値(Vave)のいずれかが、二者択一的に入力され
る。スイッチ1535が暗出力電圧回路1534の出力
電圧(Vref)を選択した場合、図8に示すようなN
Mモードによる暗出力電圧を基準とする増幅が行われ
る。スイッチ1535が平均値保持回路1533の出力
電圧の平均値(Vave)を選択した場合、図9に示す
ようなLCモードによる有効画素出力電圧の平均値を基
準とする増幅が行われる。
【0053】LCモードによる増幅の場合、OPアンプ
1531の−側入力端子に入力される基準電圧は、必ず
しも有効画素出力電圧の平均値である必要はなく、これ
に近似した値の電圧であれば良い。図11に示す構成例
では、有効画素出力電圧の平均値(Vave)の代わり
に、モニタ電圧回路1536からの出力電圧の平均値
(Vave)に近似したモニタ電圧(Vmon)を用い
る。この構成により、OPアンプ1531の出力から有
効画素出力電圧の平均値(Vave)を演算する必要が
なく、回路構成が簡単になり、また演算処理に要する時
間が短縮される。
【0054】次に、本実施形態の動作について、図12
〜図16に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0055】カメラ本体100の電源スイッチ(図示せ
ず)をオンすると(#1)、AFCPU301は全ての
設定状態をリセットし、増幅モードはNMに設定する
(#3)。次に、AFCPU301は、シャッターレリ
ーズボタンがいわゆる半押し状態のときにオンするスイ
ッチS1(図示せず)がオンしたか否かを判断する(#
5)。スイッチS1がオンの場合、ユーザーがシャッタ
ーレリーズボタンに指を置き撮影態勢に入っているの
で、AFCPU301は光学系201の焦点位置検出を
開始する。
【0056】AFCPU301は、センサ141の積分
回数mをカウントすべく、第1のカウンタ(m=1)を
設定し(#7)、AFCPU301はセンサ制御部31
5等を制御し、センサ141の第1〜第4アイランド4
1〜44の積分を行う(#9)。これと並行して、第1
〜第4アイランド41〜44のデータをアナログ信号処
理部153等に転送すべく、第2のカウンタ(n=1)
を設定する(#11)。ここで、出力信号の転送を行う
アイランドを第nアイランド(n=1〜4)とする。
【0057】次に、第1カウンタの計数値mが1か否か
を判断する(#13)。センサ141の最初の積分、す
なわちm=1の場合、AFCPU301は、第nアイラ
ンドの出力信号の転送を行う(#15)。第nアイラン
ドの出力信号の転送完了後、第2カウンタの計数値を1
つ進め(#17)、全アイランド最後の第4アイランド
44までのデータが転送されたか否か、すなわち第2カ
ウンタの計数値n=5か否かを判断する(#19)。n
=5でないときは#13へ戻る。
【0058】一方、#13においてm=1でない場合、
AFCPU301は、第1カウンタの計数値mが3か否
かを判断する(#14)。m=3の場合、センサ141
の2度目の積分でもコントラストが低く、焦点位置検出
が不可能であるため、AFCPU301は、表示素子1
24にローコン表示を行う(#16)。
【0059】#14においてm=3でない場合、すなわ
ちセンサ141の2度目の積分である場合、第1〜第4
のいずれかのアイランドの出力信号の再転送要求である
ので、AFCPU301は、第nアイランドについて、
再転送フラグがオンしているか否かを判断する(#2
1)。再転送フラグがオンしている場合は、第nアイラ
ンドの出力信号を転送する(#15)。再転送フラグが
オンしていない場合、第2カウンタの計数値を1つ進め
て(#17)、次のアイランドについて同様の動作を行
う。
【0060】次に、AFCPU301は、順に転送され
てくる第nアイランドの出力信号について、それぞれア
ナログ信号処理部153による出力信号の増幅を行う。
その際、第nアイランドに増幅方法としてLCモード増
幅が指定されているか否かを判断する(#23)。第1
カウンタの計数値m=1の場合、センサ141の最初の
積分であり、#3において設定状態がリセットされてい
るので、アナログ信号処理部153は、NMモードで出
力信号を増幅する(#25)。一方、#23において増
幅方法としてLCモードが指定されていると判断された
場合、アナログ信号処理部153は、LCモードで出力
信号を増幅する(#27)。増幅された出力信号は、A
/D変換部310によりA/D変換され(#29)、A
/D変換されたデータは記憶部311に記憶される(#
31)。
【0061】次に、AFCPU301は、第1〜第4ア
イランド41〜44ごとのコントラストを計算するため
に、第3カウンタ(n=1)を設定する(#33)。A
FCPU301は、記憶部310に記憶したデータを用
いて第1アイランド41から順にコントラストの計算を
行う(#35)。ここでも、コントラスト計算を行った
アイランドを第nアイランド(n=1〜4)とし、計算
したコントラストをCAnとする。
【0062】AFCPU301は、第nアイランドにつ
いて、前回LCモードで増幅を行ったか否かを判断する
(#37)。センサ141の最初の積分の場合、各アイ
ランドの出力信号はNMモードで増幅されているので、
#37でNOと判断され、AFCPU301は計算した
第nアイランドのコントラストCAnを第1比較値C1
と比較する(#39)。CAn>C1でない場合、さら
に第nアイランドのコントラストCAnをC1より小さ
い第2比較値C2と比較する(#41)。
【0063】#41においてCAn>C2、すなわちC
1≧CAn>C2の場合、第nアイランドの出力信号を
LCモードで増幅する場合のゲインを2倍(×2)に設
定する(#43)。一方、#43においてCAn>C2
でない、すなわちC2≧CAnの場合、コントラストが
さらに低いので第nアイランドの出力信号をLCモード
で増幅する場合のゲインを4倍(×4)に設定する(#
45)。また、いずれの場合も、#15において第nア
イランドの出力信号を再転送させるべく、#21で判断
される第nアイランドの再転送フラグをオンする(#4
7)。
【0064】#37において前回LCモードで増幅を行
ったと判断された場合、第nアイランドのコントラスト
CAnは、センサ141の2回目以降の積分による出力
信号をLCモードで増幅したものを用いて計算されてい
るので、もともとコントラストCAnの値は高い。その
ため、第nアイランドのコントラストCAnをC1より
大きい第3比較値C3と比較する(#49)。ここで、
C3>C1>C2である。
【0065】#49においてCAn>C3の場合、コン
トラストCAnが高すぎて、後の焦点位置検出に適さな
いので、第nアイランドの増幅方法をNMモードに再指
定し(#51)、NMモードで増幅した出力信号を再転
送するために第nアイランドの再転送フラグをオンする
(#47)。
【0066】#39においてCAn>C1の場合及び#
においてCAn>C3でない場合、いずれも計算された
第nアイランドのコントラストは適正であるので、次の
アイランドを処理すべく第3カウンタの計数値を1つ進
め(#53)、最後の第4アイランド44のコントラス
トを所定の比較値C1〜C3と比較したか否か、すなわ
ち第3カウンタの計数値n=5か否かを判断する(#5
5)。n<5の場合、#35へ戻り、次のアイランドの
コントラストを計算し、同様の比較を行う(#35〜5
3)。
【0067】第1〜第4アイランド41〜44の全てに
ついて、コントラストの計算及び比較が完了すると(#
55でYES)、AFCPU301は、いずれかのアイ
ランドについて再転送フラグがオンしているか否かを判
断する(#57)。いずれかのアイランドについて再転
送フラグがオンしている場合、そのアイランドについて
出力信号の再転送を要求しているので、AFCPU30
1は、第1カウンタの計数値mを1つ進め(#59)、
再度#9から#57に示すフローを行う。
【0068】いずれのアイランドについても再転送フラ
グがオンしていない場合(#57でNO)、第1〜第4
アイランド41〜44の全てについて、コントラストC
Anが、C3>CAn>C2(n=1〜4)の適当な範
囲にあることを示している。そこで、AFCPU301
は、記憶部311に記憶されているデータを用いて光学
系201の焦点位置検出を開始する(#61)。
【0069】焦点位置検出を開始すると、AFCPU3
01は、カウンタnを設定しn=1を入力する(#6
3)。第nアイランドに関して、基準部の各ブロックの
画素数N、参照部の全画素数T、上下又は左右のオフセ
ット量L,M、補正係数をR(k)等の演算データを設定
する(#65)。さらに、AFCPU301は、記憶部
311から読み出した第nアイランドの基準部の画素デ
ータと参照部の画素データとを用いて、上記第1〜第3
演算モードに関する式(1)〜(3)に従って合計(M
+T−N+L+1)個の不一致量Hn(k)を演算する
(#67)。全不一致量Hn(k)を演算すると、各不一
致量Hn(k)を比較し、不一致量Hn(k)がもっとも小さ
くなる位置、すなわち焦点位置を決定する(#69)。
また、補完演算が必要な場合は、上記式(4)に従って
補完演算を行う。焦点位置が決定すると、そのデータに
基づいて光学系201の移動量、すなわちデフォーカス
量を演算する(#71)。演算されたデフォーカス量
は、一旦記憶部311に記憶しておく。デフォーカス量
を演算すると、AFCPU301は、カウンタnを1つ
進め(#73)、全てのアイランド41〜44について
デフォーカス量を演算したか否かを判断する(#7
5)。n=5でない場合は#65へ戻り、全てのアイラ
ンドのデフォーカス量を演算する。
【0070】全てのアイランド41〜44についてデフ
ォーカス量を演算すると、AFCPU301は、複数の
デフォーカス量の中から、実際に光学系201の移動を
制御するための1つのデフォーカス量の決定アルゴリズ
ムを開始する(#77)。まず、センサ141の中央部
に略十字状に配列された第2アイランド42のデフォー
カス量DF2と第4アイランド44のデフォーカス量D
F4のうちいずれか1つを選択するために、これらのデ
フォーカス量DF2,DF4を記憶部311から読み出
す(#79)。
【0071】次に、AFCPU301は、第2アイラン
ド42のデフォーカス量DF2が第4アイランド44の
デフォーカス量DF4よりも十分に大きいか否かを判断
する(#81)。「十分に」大きいか否かの判断は、例
えば第2アイランド42のデフォーカス量DF2と第4
アイランド44のデフォーカス量DF4の差の絶対値と
所定の大きな値の比較値とを比較することにより行う。
所定の比較値は、実験的、経験的に設定される。第2ア
イランド42のデフォーカス量DF2が第4アイランド
44のデフォーカス量DF4よりも十分に大きい場合
(#81でYES)、AFCPU301は第2アイラン
ド42のデフォーカス量DF2を第2エリアからのデフ
ォーカス量として選択する(#91)。
【0072】第2アイランド42のデフォーカス量DF
2が第4アイランド44のデフォーカス量DF4よりも
小さい場合及び第2アイランド42のデフォーカス量D
F2が第4アイランド44のデフォーカス量DF4より
も大きいが、両者が比較的近似している場合(#81で
NO)、AFCPU301は、第4アイランド44のデ
フォーカス量DF4が第2アイランド42のデフォーカ
ス量DF2よりも十分大きいか否かを判断する(#8
3)。「十分に」大きいか否かの判断は、#81の場合
と同様である。第4アイランド44のデフォーカス量D
F4が第2アイランド42のデフォーカス量DF2より
も十分に大きい場合(#83でYES)、AFCPU3
01は第4アイランド44のデフォーカス量DF4を第
2エリアからのデフォーカス量として選択する(#8
9)。
【0073】第4アイランド44のデフォーカス量DF
4が第2アイランド42のデフォーカス量DF2よりも
小さく、かつ両者が比較的近似している場合及び第4ア
イランド44のデフォーカス量DF4が第2アイランド
42のデフォーカス量DF2よりも大きいが、両者が比
較的近似している場合(#83でNO)、AFCPU3
01は、第2アイランド42の信頼性を示す値RE2が
所定値Y1よりも大きいか否かを判断する(#85)。
ここで、第2アイランド42の信頼性を示す値RE2と
して、第2アイランド42についての最小の不一致量H
2(k)やコントラストCA2等を用いる。以下の場合も
同様である。第2アイランド42の信頼性を示す値DF
2が所定値Y1よりも大きい場合(#85でYES)、
AFCPU301は第2アイランド42のデフォーカス
量DF2を第2エリアからのデフォーカス量として選択
する(#91)。なお、#85では、横方向に配列され
た第2アイランド42のデフォーカス量DF2を縦方向
に配列された第4アイランド44のデフォーカス量DF
4に対して優先的に選択するように設定されている。
【0074】第2アイランド42の信頼性を示す値RE
2が所定値Y1よりも大きくない場合(#85でN
O)、AFCPU301は、第2アイランド42の信頼
性を示す値RE2が第4アイランド44の信頼性を示す
値RE4よりも大きいか否かを判断する(#87)。第
2アイランド42の信頼性を示す値RE2が第4アイラ
ンド44の信頼性を示す値RE4よりも大きい場合(#
87でYES)、AFCPU301は第2アイランド4
2のデフォーカス量DF2を第2エリアからのデフォー
カス量として選択する(#91)。一方、第4アイラン
ド44の信頼性を示す値RE4が第2アイランド42の
信頼性を示す値RE2よりも大きい場合(#87でN
O)、AFCPU301は第4アイランド44のデフォ
ーカス量DF4を第2エリアからのデフォーカス量とし
て選択する(#89)。
【0075】第2エリアからのデフォーカス量が選択さ
れると、AFCPU301は、第1エリアからのデフォ
ーカス量として第1アイランド41のデフォーカス量D
F1を、第3エリアからのデフォーカス量として第3ア
イランド43のデフォーカス量DF3を、記憶部311
から読み出し(#93)、第1〜第3エリアのデフォー
カス量の位置、例えば最もカメラに近い被写体を示して
いる領域からのデフォーカス量を、最終デフォーカス量
として決定する(#95)。最終デフォーカス量が決定
すると、AFCPU301は、最終デフォーカス量に基
づいて光学系201の焦点位置の補正量を演算し、演算
された補正量に基づいてAF駆動ユニット160、レン
ズ駆動機構203を駆動する(#97)。
【0076】図12〜図16に示すフローチャートの#
57において、いずれかのアイランドについて再転送フ
ラグがオンしている場合、#9に戻ってセンサ141の
第1〜第4アイランド41〜44の全てについて再積分
を行うように構成したが、これに限定されるものではな
く、第1〜第4アイランド41〜44ごとに積分の制御
が可能である場合、再転送フラグがオンしているアイラ
ンドについてのみ再積分を行うように構成しても良い。
また、#23〜#27において、第1〜第4アイランド
41〜44の出力信号のそれぞれについてLCモードか
NMモードかを判別して独立して増幅するように構成し
たが、第1〜第4アイランド41〜44の全てをLCモ
ード又はNMモードで増幅し、再転送が要求されている
アイランドに関する増幅された出力信号だけをA/D変
換部310等に転送するように構成しても良い。
【0077】また、上記実施形態では、#35〜#57
において、第1〜第4アイランド41〜44のそれぞれ
についてコントラストを計算し、増幅モードやゲイン等
を設定したが、エリアごとにコントラスト、増幅モー
ド、ゲイン等を設定しても良い。第1及び第3エリアは
第1及び第3アイランド41,43と実質的に一致して
いるので、具体的には、第2エリアに関して第2アイラ
ンド42と第4アイランド44のいずれがコントラスト
の高い方を選択し、選択されたアイランドのデータにつ
いてのみ、その後の演算を行う。この場合、#77から
#91までの第2エリアのデフォーカス量決定ルーチン
が不要になる。
【0078】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の焦点位置検出装置は、それぞれ複数の画素で構成さ
れた基準部及び参照部を有する光電変換素子アレイを含
み、基準部の画素データを複数のブロックに分割し、分
割した各ブロックごとの画素データと参照部の画素デー
タとを比較することにより焦点位置検出を行う位相差方
式の焦点位置検出装置であって、参照部のいずれかの端
部近傍の画素データと、各ブロックの画素データを比較
する際、各ブロックの画素データのうち参照部の端部側
の所定数の画素データをオフセットして相関演算を行
い、順次相関演算する画素データ数を1つずつ増やして
相関演算を行うので、例えば基準部の右端のブロックに
おいて、右端から所定数(例えばM個)の画素データを
オフセットしておき、ブロック(又は基準部)の第M+
1番目の画素データと参照部の第1番目の画素データを
比較することができる。従って、より広い領域に対して
焦点検出が可能となる。さらに、相関演算において、ず
らすことができる範囲が広くなるので、より大きなデフ
ォーカス量にも対応することができる。
【0079】また、各ブロックの画素データをオフセッ
トして相関演算を行う場合、各ブロックの画素データの
うち相関演算に用いた画素データを用いて演算したコン
トラストに対応した所定の係数又は相関演算に用いた画
素データ数に対応した所定の係数を乗算することにより
規格化することにより、画素データをオフセットし、相
関演算に用いる画素数が変化する場合であっても、容易
に不一致量Hn(k)の比較を行うことができる。その結
果、焦点位置検出の精度をさらに高くすることができ
る。
【0080】また、本発明の別の焦点位置検出装置によ
れば、それぞれ複数の画素で構成された基準部及び参照
部を有する光電変換素子アレイを含み、基準部の画素デ
ータを複数のブロックに分割し、分割した各ブロックご
との画素データと参照部の画素データとを比較すること
により焦点位置検出を行う位相差方式の焦点位置検出装
置であって、各ブロックの第1の端部近傍の画素データ
と参照部の第2の端部近傍の画素データとを比較するた
めの第1演算モード、各ブロックの全画素データと参照
部全画素データとを比較する第2演算モード、各ブロッ
クの第2の端部近傍の画素データと参照部の第1の端部
近傍の画素データとを比較するための第3演算モードを
有し、各ブロックの画素データをb(j)(但し、j=1
〜N)、参照部画素データをr(j)(但し、j=1〜
T)、第1の端部側のオフセット量L、第2の端部側の
オフセット量M、相関演算順位k(k=0〜(M+T−
N+L))、補正係数をR(k)、第nアイランドの第k
番目の相関演算による不一致量をHn(k)として、
【0081】
【数8】
【0082】第1演算モードでは(1)式、第2演算モ
ードでは(2)式、第3演算モードでは(3)式に従っ
て不一致量を演算するので、基準部をいくつのブロック
に分割しようとも、全ブロックの全画素データについて
参照部の全ての画素データと比較することができ、光電
変換素子アレイの画素数を増やすことなく、焦点位置検
出範囲を広くすることができる。
【0083】また、基準部の画素数と参照部の画素数を
等しくすることにより、光電変換素子アレイの全体の画
素数を少なくし、焦点位置検出装置のセンサ部を小さく
することができる。または、同じ大きさで、基準部の画
素数を多くすることができる。従って、センサを大きく
することなく精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態であ
るオートフォーカスカメラの一構成例を示す図である。
【図2】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態にお
けるAFセンサモジュールの一構成例を示す斜視図であ
る。
【図3】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態にお
ける光電変換素子アレイの一構成例を示す図である。
【図4】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態にお
ける相関演算方法を示す図である。
【図5】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態にお
ける相関演算方法を示す図である。
【図6】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態にお
ける補完演算方法を示す図である。
【図7】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態であ
るオートフォーカスカメラの制御回路の一構成例を示す
ブロック図である。
【図8】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態にお
ける光電変換素子アレイの出力信号のNMモードによる
増幅を示す図である。
【図9】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態にお
ける光電変換素子アレイの出力信号のLCモードによる
増幅を示す図である。
【図10】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態に
おける光電変換素子アレイの出力信号の増幅回路の一構
成例を示す図である。
【図11】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態に
おける光電変換素子アレイの出力信号の増幅回路の他の
構成例を示す図である。
【図12】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態に
おける一動作例を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態に
おける一動作例を示すフローチャートである。
【図14】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態に
おける一動作例を示すフローチャートである。
【図15】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態に
おける一動作例を示すフローチャートである。
【図16】 本発明の焦点位置検出装置の一実施形態に
おける一動作例を示すフローチャートである。
【図17】 従来例における焦点位置検出のための相関
演算を示す図である。
【符号の説明】
1 :フィルム面 2 :被写体 41 :第1アイランド 42 :第2アイランド 43 :第3アイランド 44 :第4アイランド 100 :カメラ本体 140 :AFセンサユニット 141 :センサ 200 :レンズ本体 201 :光学系 301 :AFCPU

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数の画素で構成された基準部
    及び参照部を有する光電変換素子アレイを含み、前記基
    準部の画素データを複数のブロックに分割し、分割した
    各ブロックごとの画素データと前記参照部の画素データ
    とを比較することにより焦点位置検出を行う位相差方式
    の焦点位置検出装置であって、 前記参照部のいずれかの端部近傍の画素データと、前記
    各ブロックの画素データを比較する際、前記各ブロック
    の画素データのうち前記参照部の端部側の所定数の画素
    データをオフセットして相関演算を行い、順次相関演算
    する画素データ数を1つずつ増やして相関演算を行うこ
    とを特徴とする焦点位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記各ブロックの画素データをオフセッ
    トして相関演算を行う場合、前記各ブロックの画素デー
    タのうち相関演算に用いた画素データを用いて演算した
    コントラストに対応した所定の係数を乗算することによ
    り規格化することを特徴とする請求項1記載の焦点位置
    検出装置。
  3. 【請求項3】 前記各ブロックの画素データをオフセッ
    トして相関演算を行う場合、前記各ブロックの画素デー
    タのうち相関演算に用いた画素データ数に対応した所定
    の係数を乗算することにより規格化することを特徴とす
    る請求項1記載の焦点位置検出装置。
  4. 【請求項4】 それぞれ複数の画素で構成された基準部
    及び参照部を有する光電変換素子アレイを含み、前記基
    準部の画素データを複数のブロックに分割し、分割した
    各ブロックごとの画素データと前記参照部の画素データ
    とを比較することにより焦点位置検出を行う位相差方式
    の焦点位置検出装置であって、 前記各ブロックの第1の端部近傍の画素データと前記参
    照部の第2の端部近傍の画素データとを比較するための
    第1演算モード、前記各ブロックの全画素データと前記
    参照部全画素データとを比較する第2演算モード、前記
    各ブロックの第2の端部近傍の画素データと前記参照部
    の第1の端部近傍の画素データとを比較するための第3
    演算モードを有し、 前記各ブロックの画素データをb(j)(但し、j=1〜
    N)、前記参照部画素データをr(j)(但し、j=1〜
    T)、第1の端部側のオフセット量L、第2の端部側の
    オフセット量M、相関演算順位k(k=0〜(M+T−
    N+L))、補正係数をR(k)、第nアイランドの第k
    番目の相関演算による不一致量をHn(k)として、 【数1】 第1演算モードでは(1)式、第2演算モードでは
    (2)式、第3演算モードでは(3)式に従って不一致
    量を演算することを特徴とする焦点位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記基準部の画素数と前記参照部の画素
    数が等しいことを特徴とする請求項1から4のいずれか
    に記載の焦点位置検出装置。
JP23752797A 1997-09-02 1997-09-02 焦点位置検出装置 Withdrawn JPH1184227A (ja)

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JP23752797A JPH1184227A (ja) 1997-09-02 1997-09-02 焦点位置検出装置
US09/144,974 US5974271A (en) 1997-09-02 1998-09-01 Focus detector
US09/327,498 US6069349A (en) 1997-09-02 1999-06-08 Focus detector having a correlation operation processor
US09/391,398 US6118948A (en) 1997-09-02 1999-09-08 Focus detector

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013037166A (ja) * 2011-08-08 2013-02-21 Canon Inc 焦点検出装置及びそれを有するレンズ装置及び撮像装置
JP2013186203A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Canon Inc 撮像装置

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JP2013037166A (ja) * 2011-08-08 2013-02-21 Canon Inc 焦点検出装置及びそれを有するレンズ装置及び撮像装置
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