JPH1184155A - グレーティング型光導波路の形成方法 - Google Patents

グレーティング型光導波路の形成方法

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JPH1184155A
JPH1184155A JP23638097A JP23638097A JPH1184155A JP H1184155 A JPH1184155 A JP H1184155A JP 23638097 A JP23638097 A JP 23638097A JP 23638097 A JP23638097 A JP 23638097A JP H1184155 A JPH1184155 A JP H1184155A
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JP
Japan
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optical waveguide
core
refractive index
grating
transition metal
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JP23638097A
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Inventor
Kanji Tanaka
完二 田中
Shoichi Ozawa
章一 小沢
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光導波路型グレーティングを安価に形成す
る。 【解決手段】 光導波路のコア部を構成する原料に遷移
金属酸化物を添加し、該遷移金属の電荷を電子線照射に
より周期的に変化させ、コア部14の屈折率が周期的に変
化するグレーティング18を形成する。 【効果】 従来の紫外線レーザー光を照射する方法に比
べて高価な位相マスクを用いず、またH2 富化処理を行
わないので安価である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グレーティング型
光導波路を低コストで形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光導波路のうち平面光導波路は、従来、
図3 (a)〜(d) に示す工程に従って製造されている。す
なわち、シリコン基板11上に火炎堆積法によりSiO2
を主成分とする下部クラッド層32を形成し、その上にS
iO2 にドーパント(GeO2,P2 5,TiO2 など)
を添加したコア層33を形成し(図3a)、次いでコア層33
にフォトリソグラフィおよび反応性イオンエッチングを
施してコア部34を形成し(図3b)、このコア部34上に下
部クラッド層32と同じ屈折率の上部クラッド層35を形成
し(図3c)、次にH2 高圧雰囲気処理または酸水素炎ブ
ラッシング処理などのH2 富化処理を施し、次いでコア
部34に後述する位相マスク54を介して紫外線レーザ光53
を照射することにより、前記ドーパントの結合を切断し
て結合欠陥を生じさせてコア部34に屈折率が周期的に変
化するグレーティング38を形成する(図3d)。図3(d)
で36はグレーティング38形成後のコアである。このよう
に、コア部は、屈折率を光軸方向に周期的に変化させ紫
外域あるいは可視域に吸収を持つグレーティングを形成
して光の伝送効率が高められている。これらのことは特
開平6-118257号などに開示されている。なお、図4はグ
レーティング形成後の平面光導波路39の斜視図である。
ここで、前記H2 富化処理はドーパントの結合欠陥を安
定化させグレーティングの恒常性を高めるために不可欠
であり、また前記紫外線レーザ光53の照射は、ゼロ次回
折光を抑えた所望の波長光のみが反射するグレーティン
グを形成するために必ず位相マスク54を介して行われ
る。
【0003】また光ファイバ型光導波路は、図5(a),
(b) に示すように、SiO2 にドーパントを添加し、次
いでコア部44の周囲にクラッド層42をVAD(vapour-ph
ase axial deposition) 法により形成し(図5a)、次い
でH2 富化処理を施したのち、位相マスク54を介して紫
外線レーザ光53を照射して製造されている(図5b)。図
6は得られる光ファイバ49の斜視図である。図5(d) で
46はグレーティング48形成後のコアである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来
は、グレーティングを形成するのに、H2 富化処理と位
相マスクが不可欠で、生産性からも設備的にもコストア
ップの原因になっている。特に、位相マスクは、溝をサ
ブミクロンオーダーで精密加工するので高価な上、グレ
ーティングの最適化を行う場合或いは別の波長で作用す
るグレーティングを形成する場合などでそれぞれ異なる
位相マスクが用いられ、位相マスクは何種類も用意して
おく必要がある。本発明は、H2 富化処理と位相マスク
を用いないで、グレーティング型の光導波路を低コスト
で形成することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光導波路のコア部を構成する原料に遷移金属酸化物を添
加し、該遷移金属の電荷を電子線照射により周期的に変
化させ、コア部の屈折率が周期的に変化するグレーティ
ングを形成することを特徴とする光導波路型グレーティ
ングの形成方法である。
【0006】請求項2記載の発明は、光増幅作用を高め
る希土類元素が光導波路のコア部に添加されていること
を特徴とする請求項1記載の光導波路型グレーティング
の形成方法である。
【0007】請求項3記載の発明は、Ybが光導波路の
コア部に添加されていることを特徴とする請求項2記載
の光導波路型グレーティングの形成方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、遷移金属酸化物
の遷移金属Mは、コア部内でMn+などの電荷状態で存在
しており、これに電子線を照射すると、Mn++e- →M
(n-1)+の式で示される不化逆反応が起き、その結果コア
部に紫外域あるいは可視域に吸収を持つ恒常的なグレー
ティングが形成される。
【0009】本発明において、遷移金属酸化物は、S
c,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,H
f,Ta,W,Re,Os,Irなどの任意の遷移金属
の酸化物が適用できるが、中でもTiO2 またはV2
5 は遷移金属(Ti,V)の電子線照射後の電荷状態が
安定なため特に望ましい。
【0010】本発明で用いる電子線は、従来用いている
紫外線レーザー光よりビームを微細に絞れるためグレー
ティングを位相マスクを用いないで形成することができ
る。またグレーティングの最適化を行う場合や別の波長
で作用するグレーティングを形成する場合も、電子線の
照射(描画)プログラムを変更するだけで対処でき位相
マスクを必要としない。さらに本発明では遷移金属の電
荷を不可逆的に変化させてグレーティングを形成するた
めH2 富化処理を行わなくても良好な恒常性が得られ
る。従って、グレーティングが低コストで形成できる。
【0011】本発明において、光導波路のコア部に、遷
移金属酸化物に加えて、光増幅作用を有する希土類元素
を添加すると、光の伝播効率が改善される。前記希土類
元素には、La, Ce,Pr,Nd,Eu,Sc,Er
など任意の希土類元素を使用できるが、中でもEr、N
d、Prは光増幅作用が大きく望ましい。希土類元素に
CrまたはYbが共存すると、その光増幅作用が助長さ
れる。
【0012】本発明において、グレーティング形成箇所
近辺に電子線を照射してトリミングすることによりグレ
ーティング特性を調整すると、光の伝送特性が向上す
る。
【0013】
【実施例】
(実施例1)以下に本発明を図を参照して具体的に説明
する。図1 (a)〜(d) に示す工程に従って平面光導波路
を製造した。すなわち、シリコン基板11上に通常の火炎
堆積法により厚さ30μmの下部クラッド層12を形成
し、その上に厚さ8μmのコア層13を形成した(図1
a)。ここで下部クラッド層12はSiO2-B2 3-P2
5 系ガラスであり、コア層13はSiO2-B2 3-P2
5 系原料ガラスにTiO2 (ドーパント)を添加して
屈折率を下部クラッド層12より0.3%増加させてあ
る。次いでこのコア層13にフォトリソグラフィおよび反
応性イオンエッチングを施してコア部14を形成したのち
(図1b)、このコア部14上に火炎堆積法により下部クラ
ッド層12と屈折率が等しいSiO2-B2 3-P2 5
ガラスの上部クラッド層15を40μmの厚さに形成した
(図1c)。次にコア部14に加速電圧30kVで10μC
/cm2 の電子線51を走査コイル52を用いて照射して、
屈折率変化幅が2×10-4mm、周期が5mmのグレー
ティング18を形成して平面光導波路19を製造した(図1
d)。図1(d) で16はグレーティング18を形成したコア
である。得られた平面光導波路についてコアの反射特性
を調べたところ、反射ピークにおける反射率が90%、
半値全幅が0.25nmの良好な特性を示した。この反
射特性は、平面光導波路19を温度80℃、湿度80%の
雰囲気中に24時間保持したのちも全く変化しないで、
優れた恒常性が実証された。
【0014】(実施例2)図2(a),(b) に示す工程に従
って光ファイバ型光導波路を製造した。SiO2 ガラス
にTiO2 (ドーパント)を微量添加した直径10μm
のコア部24の周囲に、厚さ125μmのクラッド層22を
通常のVAD法により形成して光ファイバ型光導波路を
製造した(図2a)。TiO2 はコア部24の屈折率がクラ
ッド層22の屈折率より0.3%増加するよう添加した。
次にコア部24(図2a)に、加速電圧30kVで10μC
/cm2 の電子線51を走査コイル52を用いて照射して、
屈折率変化幅が2×10-4mm、周期が5mmのグレー
ティング28を形成して光ファイバ型光導波路29を製造し
た(図2b)。図2(b) で26はグレーティング28を形成し
たコア部である。得られた光ファイバ型光導波路につい
てコアの反射特性を調べたところ、反射ピークにおける
反射率が85%、半値全幅が0.3nmで良好な特性を
示した。この反射特性は、光ファイバ型光導波路29を温
度80℃、湿度80%の雰囲気中に24時間保持したの
ちも全く変化しないで、優れた恒常性が実証された。
【0015】(実施例3)実施例1において、コア部
に、TiO2 (ドーパント)に加えて、希土類元素のE
rを微量添加した他は、実施例1と同じ工程で平面光導
波路を製造した。得られた平面光導波路のコアの反射特
性は、反射ピークにおける反射率が92%、半値全幅が
0.23nmの良好な特性を示した。この反射特性は、
平面光導波路を温度80℃、湿度80%の雰囲気中に2
4時間保持したのちも全く変化しないで、優れた恒常性
が実証された。
【0016】(従来例1)図3 (a)〜(d) に示した従来
の工程にしたがって平面光導波路を製造した。シリコン
基板11上に火炎堆積法によりSiO2 を主成分とする下
部クラッド層32を形成し、その上にSiO2 にTiO2
を添加したコア層33を形成し、次にこのコア層33にH2
高圧雰囲気処理を施したのち、コア層33にフォトリソグ
ラフィおよび反応性イオンエッチングを施してコア部34
を形成し、このコア部34上に下部クラッド層32と同じ屈
折率の上部クラッド層35を形成し、次いでコア部34に位
相マスク54を介して紫外線レーザ光53を照射してコア部
34に屈折率が周期的に変化するグレーティング38を形成
して平面光導波路39を製造した。この平面光導波路39に
ついても実施例1〜3と同様にしてコアの反射特性を調
べたところ、反射ピークにおける反射率が89%、半値
全幅が0.26nmで本発明品とほぼ同等の特性を示し
たが、温度80℃、湿度80%の雰囲気中に24時間保
持したのちは、前記反射率は87%、半値全幅は0.2
9nmとなり、本発明例に比べて恒常性に劣ることが判
った。
【0017】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明のグレーテ
ィング型光導波路の形成方法は、光導波路のコア部に遷
移金属酸化物を添加し、これに電子線を照射して、前記
遷移金属酸化物の遷移金属の電荷を不可逆的に変化させ
て前記コア部にグレーティングを形成する方法で、従来
の紫外線レーザー光を照射する方法に比べて高価な位相
マスクを用いず、またH2 富化処理を行わないので安価
である。コア部に、遷移金属酸化物に加えて希土類元素
を添加すると光増幅作用が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d) は本発明方法を用いた平面光導波路
の製造方法の実施例を示す工程説明図である。
【図2】(a),(b)は本発明方法を用いた光ファイバ型光
導波路の製造方法の実施例を示す工程説明図である。
【図3】(a)〜(d) は従来の平面光導波路の製造方法の
工程説明図である。
【図4】グレーティング形成後の平面光導波路の斜視図
である。
【図5】(a),(b)は従来の光ファイバ型光導波路の製造
方法の工程説明図である。
【図6】グレーティング形成後の光ファイバ型光導波路
の斜視図である。
【符号の説明】
11……………シリコン基板 12,32 ………下部クラッド層 13,33 ………コア層 14,24,34,44 コア部 15,35 ………上部クラッド層 16,26,36,46 グレーティングを形成したコア 18,28,38,48 グレーティング 19,39 ………光導波路 22,42 ………クラッド層 29,49 ………光ファイバ型光導波路 51……………電子線 52……………走査コイル 53……………紫外線レーザ光 54……………位相マスク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波路のコア部を構成する原料に遷移
    金属酸化物を添加し、該遷移金属の電荷を電子線照射に
    より周期的に変化させ、コア部の屈折率が周期的に変化
    するグレーティングを形成することを特徴とする光導波
    路型グレーティングの形成方法。
  2. 【請求項2】 光増幅作用を高める希土類元素が光導波
    路のコア部に添加されていることを特徴とする請求項1
    記載の光導波路型グレーティングの形成方法。
  3. 【請求項3】 Ybが光導波路のコア部に添加されてい
    ることを特徴とする請求項2記載の光導波路型グレーテ
    ィングの形成方法。
JP23638097A 1997-09-02 1997-09-02 グレーティング型光導波路の形成方法 Pending JPH1184155A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2798222A1 (fr) * 1999-09-07 2001-03-09 Centre Nat Rech Scient Equipement et procede de fabrication de composants optiques

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2798222A1 (fr) * 1999-09-07 2001-03-09 Centre Nat Rech Scient Equipement et procede de fabrication de composants optiques
WO2001018574A1 (fr) * 1999-09-07 2001-03-15 Centre National De La Recherche Scientifique - C.N.R.S. Equipement et procede de fabrication de composants optiques

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