JPH1183066A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 意匠性を高めつつ、吸込み開口部の十分な確
保とフアン特性に合った効率の良い風の流れを得れる空
気調和機を提供する。 【解決手段】 室内ユニット１の前部をカバーするフロ
ントパネル３を、吸込部６を備えた吸込パネル５と、室
内ユニット１の後部をカバーするバックカバー２に取付
けられて前記吸込パネル５を着脱可能に支持するベース
パネル４とから構成し、前記吸込部６を、正面から上面
にかけて形成され上下方向に複数に分割される複数の開
口部１６から構成し、各開口部１６の垂線１を室内ユニ
ット１の内側に設けた貫流フアン８に集束するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、内部に貫流フアン
と熱交換器を備えた筐体を、前記貫流フアンと前記熱交
換器が取付けられるバックカバーと、前記バックカバー
の前面に取付けられて筐体前部をカバーするフロントパ
ネルとから構成される壁面取付型の空気調和機に係り、
特に、吸込み効率が良好な空気調和機に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の壁取付型の空気調和機は、筐体
を、シャーシ本体と、該シャーシ本体に取付けられる前
面パネルと、該前面パネルに着脱可能に設けた吸込グリ
ルとで構成し、吸込部を前記前面パネルの上面に設けた
上面吸込口と、前記吸込グリルに設けた前面吸込口とか
ら構成しているのが一般的である。この従来例は、前記
上面吸込口を固定した前面パネルに設けているために、
上面吸込口の清掃性に課題を残していた。この課題を解
決するために、他の従来例では、吸込グリルをＬ形に形
成し、この吸込グリルに前面吸込口と上面吸込口を設け
て清掃性を向上したものがある。前記従来例は、内部を
隠蔽するように正面吸込部の開口率を低くする一方、上
面吸込口は設置時に使用者に見えないために開口率を高
くすることで、意匠性を高めつつ、吸込み開口の確保と
効率の良い空気の流れを得るようにしている。これら従
来例は、例えば、実開平７ー３２４２０号の公開公報に
記載されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来例
は、吸込みグリルの強度や成形上の課題から、前面吸込
口と上面吸込口をそれぞれ一様な横スリット状の複数の
開口部で形成し、両吸込口の間に平面部を形成してい
る。このために、前記従来例は熱交換器の全面から効率
良く空気を吸込むような開口面積を確保することができ
なかった。また、前面吸込口と上面吸込口を構成してい
る桟形状は、前面吸込口においては内部を見えにくくす
るために、上面吸込口においては強度や成形上の制約か
ら貫流フアンに対し効率良い風の流れを得ることに課題
があり、騒音や空気抵抗が大きくなっていた。

【０００４】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は意匠性を高めつつ、吸込み
開口部の十分な確保とフアン特性に合った効率の良い風
の流れを得れる空気調和機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、内部に貫流フアンと熱交換器を備えた筐
体を、前記貫流フアンと前記熱交換器が取付けられたバ
ックカバーと、前記バックカバーの前面に取付けられて
筐体前部をカバーするフロントパネルとで構成される壁
取付型の空気調和機において、前記フロントパネルを吸
込部を備えた吸込パネルと、前記バックカバーに取付け
られて前記吸込パネルを着脱可能に支持するベースパネ
ルとから構成し、前記吸込部を、正面から上面にかけて
形成され、上下方向に複数に分割された複数の開口部か
ら構成されるとともに、各開口部の垂線を筐体内側に集
束するようにする。または、前記各開口部を放射状に形
成、あるいは前記各開口部の垂線を放射状に形成する。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図１〜図１４を参照して本
発明に係る空気調和機の実施の形態実施例を説明する。

【０００７】図１〜図５は、本発明に係る空気調和機の
一実施例を示すものであり、図１は内部構造の概略配置
を示す縦断面図、図２は外観斜視図、図３は概略の部品
構成図、図４は吸込パネルの着脱を示す部分拡大斜視
図、図５は吸込パネルの説明図である。

【０００８】先ず、図１を参照して、本実施例に係る空
気調和機の概略構造を説明する。図１において、符号1
で総括的に示すのは壁面取付型の空気調和機の室内ユニ
ットであり、貫流フアン８と熱交換器７が取付けられた
バックカバー２と、該バックカバー２の前面に取付けら
れるフロントパネル３とから構成している。前記フロン
トパネル３は、吸込部６を備えた吸込パネル５と、前記
バックカバー２に取付けられて前記吸込パネル５を着脱
可能に支持するベースパネル４（図２、３で図示）とか
ら構成されている。前記吸込部６は、正面から上面にか
けて形成され、上下方向に複数に分割する複数の開口部
１６から構成されるとともに、前記各開口部１６の垂線
Ｑ１を筐体の内側方向に集束して形成することで、熱交
換器７の全面から貫流フアン８の特性に合った効率の良
い風の流れを得ることを可能にしたものである。この実
施例では、前記構造を取ることにより、吸込みの空気抵
抗を軽減できるから騒音を軽減して運転効率を高めるこ
とができ、しかも空気吸込部６の清掃性や意匠性を向上
することができる。

【０００９】以下、図をもとに本実施例を詳細に説明す
る。図２において、室内ユニット１は、図示しない冷媒
配管、電源接続線、信号接続線等を介して図示しない室
外ユニットと接続され、室内の壁面に設置されて、室内
の冷暖房を主体に行うものである。室内ユニット1は、
本体の前面から上面にかけて一様に連続して設けた吸込
部６から室内空気を内部の貫流フアン８を介して本体内
に取り込んで内部の熱交換器７で熱交換を行い、本体下
部に設けた吹出部１２から前記熱交換された空気を吹出
すようにしている。該室内ユニット１の外観は、基本造
形を横長の箱型形状としており、側面からみて、前面側
を大きなアール形状とするコンパクトな形態とすること
で、壁面に設置した状態で、室内ユニット１が壁面に調
和するようにしている。

【００１０】また、大きなアールで形成された前面中央
から上面にかけて設けられる吸込部６は、複数の横長ス
リット形状の開口部１６を上下に連続して一様に形成さ
れている。更に、該吹出部１２には、電源のＯＮ、ＯＦ
Ｆで吹出部１２を開閉し、更に上下方向の風向を自動調
節する横ルーバー２１が設けられている。この横ルーバ
ー２１は、前後２枚から構成され、電源ＯＦＦ時に前記
吹出部１２を隠蔽して意匠性を高めるようにしている。

【００１１】次に、図３において、室内ユニット1は、
後方をカバーする樹脂成形のバックカバー２と、室内ユ
ニット1の前方をカバーする樹脂成形のフロントパネル
３とから構成される。前記フロントパネル３は、吸込部
６を備えた吸込パネル５と、前記バックカバー２に取付
けられて前記吸込パネル５を着脱可能に支持するベース
パネル４とから構成している。前記バックカバー２の内
側には、前記貫流フアン８と前記熱交換器７が長手方向
を左右となる姿勢で前後方向に取付けられ、その片側に
貫流フアン用のモータ１０と横ルーバー用モータ１１と
電送品ボックス９が取付けられ、背面側には、図示しな
い壁面取付けパネルとの接合部や配管用の凹部が形成さ
れている。この実施例では、前記熱交換器７を、側面か
らみて、前記貫流フアン８を包むように複数に折り曲げ
た多段熱交換器を採用している。また、前記ベースパネ
ル４を、前記室内ユニット１の両側面をカバーするよう
に両側に分離して設けられるサイドパネルで構成し、前
記吸込パネル５を該サイドパネルで両側から支持するよ
うにしている。この吸込パネル５の取付け構造を図４、
図５で説明する。

【００１２】図４、図５において、本実施例では、図５
で図示するように、吸込パネル５を柔軟性のある樹脂材
料、例えばＰＰ樹脂等の薄い板材で形成し、該板材を室
内ユニット１の前面に湾曲させて取付けるようにしてい
る。この構造を簡単に説明する。図５中、（ａ）図は吸
込パネルの正面図、（ｂ）図は吸込パネルの成形時の側
断面図、（ｃ）図は吸込パネルの断面図、（ｄ）図は吸
込パネルを湾曲した状態の断面図である。この実施例の
吸込パンネル５は、略横長矩形状の板状の形態を備え、
その中央に複数の横長スリット状の開口部１６が一様に
形成され、その周囲端部に他の厚みより薄い取付部１３
（１３ａ、１３ｂ、１３ｃ）を形成している。この実施
例では前記吸込パネル５を成形するにあたって、（ｂ）
図に示すように、２つの成形型１００と１０１で形成す
る。これにより、（ｃ）図に示すように各開口部１６の
垂線Ｑ１が互いに平行な吸込部６を簡単に成形すること
ができる。この互いに平行な垂線Ｑ１を備えた吸込部６
を有する吸込パネル５を（ｄ）図に示すように、その樹
脂弾性を利用して湾曲すれば、前記垂線Ｑ１を湾曲の中
心Ｐ方向に簡単に集束させることができる。つまり、前
記中心Ｐの位置に貫流フアン８を配置すれば貫流フアン
８によって吸引される空気は前記垂線Ｑ１にしたがって
抵抗無く吸込まれることとなる。

【００１３】図４に示すように、本実施例では、前記板
状で弾性のある吸込パネル５を本体に取付けるために、
吸込パネル５の周囲に取付部１３を形成し、下部の取付
部１３ｂを吹出部１２の上部位置のバックカバー２に設
けた取付溝１９に差し込み、上部の取付部１３ｃをバッ
クカバー２の上端部に取付け、左右の取付部１３ａをベ
ースパネル４に形成した取付溝１４に差し込んで保持す
るようにしている。このように、弾性のあるバックカバ
ー２の周囲を取付溝１４、１９で固定支持することで、
意匠性を高めることができるとともに、外方向からの強
度を高めることができる。ここで、１８は、貫流フアン
８及び熱交換器７を支持する取付けリブである。

【００１４】なお、本実施例では開口部１６を横長スリ
ット状としているので、図５の（ａ）図に示すように、
各開口部１６を左右に分割するように適宜縦リブ２０を
設けることで吸込部６の歪みを取るようにするとよい。
また、板状に成形した吸込パネル５を熱加工して（ｄ）
図の状態を保持するようにしてもよい。

【００１５】次に、図１を参照して、内部構造を更に説
明する。室内ユニット１は、貫流フアン８を中心に吸込
部６と吹出部１２の間に設けられたドレン皿２２を介し
て内部が上部通風路２５と下部通風路２３に２分割され
る。前記上部通風路２５は、貫流フアン８を中心に正面
中央（図面左側中央）から上方（図面上部）にかけて湾
曲した吸込パネル５で覆われる。この吸込パネル５に
は、垂線Ｑ１を貫流フアン８側に集束するように設けら
れる複数の開口部１６からなる吸込部６が設けられてい
る。つまり、貫流フアン８の周囲に放射状に形成される
複数の開口部１６からなる吸込部６が設けられる。そし
て、この貫流フアン８と吸込部６の間に形成される上部
通風路２５に、フイルタ２４と熱交換器７が配置され
る。一方、貫流フアン８の下部に形成される下部通風路
２３は下部に横ルーバー２１を備えた吹出部１２が形成
されている。

【００１６】前記ドレン皿２２は、熱交換器７の下部を
位置し、該熱交換器７に付着した露を下方で受けて排出
可能とする。また、１７は通風路２３に設けられた左右
方向の風向を調整する縦フイン、２４は吸込パネル５の
内側に取付けられる着脱可能なフイルタである。

【００１７】さて、この実施例によれば、熱交換器７の
前面全体に吸込部６が形成されるので、熱交換器全体を
効率よく使うことができるから熱交換効率を高めること
ができる。また、前記吸込部６を構成する複数の開口部
１６は、前記熱交換器７の前面を覆う吸込パネルに放射
状に配置され、その開口部１６の垂線が放射状に形成さ
れるから、貫流フアン８によって吸込まれる空気は前記
貫流フアン８側に集束する垂線Ｑ１にしたがって最短距
離で、しかも抵抗を軽減されて貫流フアン８に集められ
るので、騒音を軽減して、熱交換効率を高めることがで
きる。また、本実施例では、開口部１６の垂線Ｑ１が貫
流フアン８側に集束する吸込部６を形成するにあたっ
て、吸込部６を備えた吸込パネル５を板状の状態で成形
し、この板状の吸込パネル５をベースパネル４を介して
湾曲させて本体に保持する構造としているので、樹脂成
形型を簡単な構造とすることができるので、製造コスト
を軽減することができる。また、吸込パネル５をベース
パネル４に着脱可能な構造としているので、吸込パネル
５を単独で洗えるので、清掃性を向上させることができ
る。しかも、吸込パネル５は板状であるので清掃が容易
である。また、複数の開口部１６を吸込パネル５の面積
の全体にわたって一様に形成することで、開口部１６の
高さ方向の大きさが均等化されるので意匠性を向上する
ことができる。

【００１８】次に、図６から図１４をもとに、前記実施
例の応用例を説明する。

【００１９】図６は、室内ユニット１の他の側面形状を
示したものである。前記実施例では、貫流フアン８の前
面と上面に湾曲した吸込パネル５を設けたが、これに限
定されるものではなく、各開口部１６の垂線Ｑ１を筐体
内側に集束するように、または、前記各開口部１６を放
射状に形成したり、あるいは前記各開口部１６の垂線Ｑ
１を放射状に形成するような面構成の側面形状であれば
よい。

【００２０】例えば、（ａ）（ｃ）（ｄ）図に示すよう
に、室内ユニット１の前面を構成する凸状の前面湾曲面
部１１０と、室内ユニット１の上面を構成する凸状の上
面湾曲面部１１１とから構成してもよい。この場合、板
状の吸込パネル５を採用する場合は、前記前面湾曲面部
１１０と上面湾曲面部１１１の間に角部で上下２分割し
ても良く、あるいは、柔軟性のある樹脂材料を薄く形成
するようにしてもよい。また、前記前面湾曲面部１１０
と上面湾曲面部１１１とを連結するアール面部１１２を
設けて、該アール面部１１２の半径を大きくするように
たり、あるいは前記２つの湾曲面部を連続させて形成す
ることで多様な形態、例えば、（ｂ）（ｄ）図、あるい
は（ｆ）（ｇ）（ｈ）（ｉ）図に示すようにしてもよ
い。この発明に係る空気調和機では前記アール面部１１
２を大きくしたり、あるいは前記２つの湾曲面部を連続
させたり、更には、前記２つの湾曲面部の半径を小さく
して形成する前記効果をより向上させることができる。
なお、前記前面湾曲面部１１０または上面湾曲面部１１
１は複数の円弧で構成してもよい。

【００２１】次に、図７は、吸込部６の他の応用例を示
したものである。前記実施例では、貫流フアン８の前面
と上面に湾曲した吸込パネル５を設けたが、これに限定
されるものではなく、各開口部１６の垂線Ｑ１を筐体内
側に集束するように、または、前記各開口部１６を放射
状に形成したり、あるいは前記各開口部１６の垂線Ｑ１
を放射状に形成するように、貫流フアン８を包む湾曲す
る面方向に（上下方向）に複数に分割された複数の開口
部１６から構成すればよい。例えば、（ａ）（ｂ）
（ｃ）図に示す６角形の開口部１６をハニカム状に配置
した吸込部６、（ｂ）図に示す円形の開口部１６をパン
チング状に配置した吸込部６、（ｃ）図に示す四角形の
開口部１６を格子状に配置した吸込部６、（ｅ）図に示
す横長四角形の開口部１６を互い違いに配置した吸込部
６、でもよい。これら（ａ）（ｂ）（ｃ）（ｅ）図の吸
込部６によれば、湾曲して状態で取付けられた際の歪み
が軽減され、しかも強度を高めることができる。なお、
（ｄ）図に示す前記した横スリット状の開口部６であ
る。

【００２２】次に、図８から図１１は吸込パネル５を簡
単に着脱可能にした他の実施例を示したものである。図
８と図９はスライド構造の吸込パネル５を備えた他の実
施例の吸込パネル５を装着した外観斜視図と引き出した
状態の外観斜視図、図１０と図１１はピン取付け構造の
吸込パネル５を備えた他の実施例の吸込パネル５を装着
した外観斜視図と取り外した状態の外観斜視図である。

【００２３】図８、図９において、この実施例は、前記
ベースパネル４を、前記室内ユニット１の両側面をカバ
ーするように両側に分離して設けられるサイドパネルで
構成し、該ベースパネル４の内側にガイドレール３０を
形成し、該一対の前記ガイドレール３０に前記柔軟性の
ある樹脂材料で成形される前記吸込パネル５の両端を支
持してスライド可能に取付けたものである。前記吸込パ
ネル５の下端には横長帯状の手掛部３１が設けられてい
る。一方、前記ガイドレール３０の下端には両側のガイ
ドレール３０を連結する横長の凹溝３２が形成される。
そして、前記凹溝３２から前記吸込パネル５の上端を差
し込み、前記吸込パネル５を前記ガイドレール３０に沿
って挿入して、前記凹溝３２に前記手掛部３１を嵌合す
ることで、前記吸込パネル５をベースパネル４に保持す
ることができる。吸込パネル５を取り外す場合は、前記
手掛部３１を前記凹溝３２から取出して下方に引き降ろ
せばよい。なお、フイルタ２４は、吸込パネル５の裏面
に取付けてもようし、吸込パネル５を取り外して装着す
るようにしてもよい。この構造によれば、吸込パネル５
を簡単に装着することができるので、吸込パネル５の清
掃性を向上することはもちろんのこと、熱交換器７を露
出することができるので、内部の清掃性を向上すること
ができる。

【００２４】図１０、図１１において、この実施例は、
柔軟性のある樹脂材料で成形される前記吸込パネル５の
周囲に着脱を可能する取付ピン３５を設け、両側に形成
される前記ベースパネル４に前記取付ピン３５を取付け
るピン取付部３６を設けたものである。この実施例によ
れば、取付ピン３５の着脱で前記吸込パネル５の着脱を
簡単に行うことができるから前記実施例と同様な作用効
果がある。ここで３７は、両側の前記ベースパネル４の
間に設けられた補強材であり、横に長い前記吸込パネル
５の中央でこれを支持して強度を高めている。なお、こ
の補強材３７は前記図８、９の実施例で採用してもよ
い。

【００２５】次に、図１２〜図１４は、本発明に係る空
気調和機の室内ユニット１の他の実施例を示したもので
ある。図１２は外観斜視図、図１３は吸込部の拡大図、
図１４は設置状態の参考図を示している。この実施例
は、吸込部６を構成する複数の開口部１６の高さｈを、
正面から上面に向かって、徐々に大きく形成したもので
ある。

【００２６】この室内ユニット１は、貫流フアン８と熱
交換器７が取付けられ、室内ユニット１の後方をカバー
するバックカバー６０と、該バックカバー６０の前面に
取付けられ、室内ユニット１の前方をカバーするフロン
トパネル６１とから構成している。前記フロントパネル
６１は、吸込部６を備えた吸込パネル５と、前記バック
カバー６０に取付けられて前記吸込パネル５を着脱可能
に支持するベースパネル６２とから構成されている。前
記吸込パネル５は、下端部に手掛部３１を備えて、図
８、９で説明した実施例と同様に、ベースパネル６２の
両側に設けたガイドレール３０を介して着脱可能に取付
けられる。

【００２７】なお、図１〜図１１で説明した実施例で
は、ベースパネル６２が両側に分離したサイドパネル方
式であったが、この実施例では、ベースパネル６２が前
面全体をカバーするフロントカバー方式としている。こ
の発明に係る実施例では、前記何れの方式、あるいは他
の方式の構造でもよい。６３は赤外線のリモコン受光
部、６４は運転状態の表示部である。

【００２８】さて、この実施例では、吸込部６を構成す
る複数の開口部１６の高さｈを、下方に位置する開口部
ａの高さｈａより上方に位置する開口部１６ｎの高さｈ
ｎが大きくなるように設定している。この開口部１６の
高さｈを大きくすることは開口部１６の横方向の大きさ
には特に制約はない。例えば（ａ）図のように格子状に
配列された形態でも、（ｂ）図のように横長のスリット
形状の形態でも、あるいは図７に示した形態でもよい。

【００２９】この各開口部１６の高さｈは、図１４に示
すように下方から見上げた状態で同じ大きさになるよう
に設定している。この構造によれば、上方に位置する開
口部１６ｎの開口面積を下方に位置する開口部１６ａの
開口面積より大きくすることができる。一方、使用者は
見上げた状態では前記開口部１６の大きさの違いを認識
することができない。このように、この実施例によれ
ば、利用者に違和感無く開口面積を大きくすることがで
きる。

【００３０】なお、前記実施例では、下方に位置する開
口部ａの高さｈａより上方に位置する開口部１６ｎの高
さｈｎが徐々に大きくなるように設定したが、下方に位
置する開口部１６ａの高さｈａが上方に位置する開口部
１６ｎの高さｈｎより大きくならないようにしてもよ
い。例えば、同じ高さｈａ備えた２個の開口部を一組と
して徐々に大きくするようにしてもよい。このようにす
れば、吸込部６にアクセントを付けることができる。

【００３１】

【発明の効果】本発明によれば、吸込部の各開口部が貫
流フアンに向かって設けられるので、フアン特性に合っ
た効率の良い風の流れを得れ、空気抵抗を軽減して騒音
を軽減できるとともに吸込み開口率を大きくすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る空気調和機の一実施例を示す内部
構造の縦断面図。

【図２】本発明に係る空気調和機の一実施例を示す外観
斜視図。

【図３】本発明に係る空気調和機の一実施例を示す概略
部品構成図。

【図４】本発明に係る空気調和機の一実施例を示す吸込
パネルの着脱を示す部分拡大斜視図。

【図５】本発明に係る空気調和機の一実施例を示す吸込
パネルの説明図。

【図６】本発明に係る空気調和機の他の実施例を示す室
内ユニット１の側面図。

【図７】本発明に係る空気調和機の他の実施例を示す吸
込部の他の応用例の説明図。

【図８】本発明に係る空気調和機のスライド構造の吸込
パネルを備えた他の実施例の吸込パネルを装着した外観
斜視図。

【図９】本発明に係る空気調和機のスライド構造の吸込
パネルを備えた他の実施例の吸込パネルを引き出した状
態の外観斜視図。

【図１０】本発明に係る空気調和機のピン取付け構造の
吸込パネルを備えた他の実施例の吸込パネルを装着した
外観斜視図。

【図１１】本発明に係る空気調和機のピン取付け構造の
吸込パネルを備えた他の実施例の吸込パネルを取り外し
た状態の外観斜視図。

【図１２】本発明に係る空気調和機の他の実施例を示す
室内ユニットの外観斜視図。

【図１３】本発明に係る空気調和機の他の実施例を示す
吸込部の拡大図。

【図１４】本発明に係る空気調和機の他の実施例の設置
状態の参考図。

【符号の説明】

１…室内ユニット、２…バックカバー、３…フロントパ
ネル、４…ベースパネル、５…吸込パネル、６…吸込
部、７…熱交換器、８…貫流フアン、１６…開口部、
１２…吹出部、１３…薄い取付部、１４…取付溝、１９
…取付溝、２３…下部通風路、２４…フイルタ、２５…
上部通風路、Ｑ１…開口部の垂線。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内部に貫流フアンと熱交換器を備えた筐体
   を、前記貫流フアンと前記熱交換器が取付けられたバッ
   クカバーと、前記バックカバーの前面に取付けられて筐
   体前部をカバーするフロントパネルとで構成される壁取
   付型の空気調和機において、 前記フロントパネルを吸込部を備えた吸込パネルと、前
   記バックカバーに取付けられて前記吸込パネルを着脱可
   能に支持するベースパネルとから構成し、 前記吸込部は、正面から上面にかけて形成され、上下方
   向に複数に分割された複数の開口部から構成されるとと
   もに、各開口部の垂線は筐体内側に集束していることを
   特徴とする空気調和機。
2. 【請求項２】内部に貫流フアンと熱交換器を備えた筐体
   を、前記貫流フアンと前記熱交換器が取付けられたバッ
   クカバーと、前記バックカバーの前面に取付けられて筐
   体前部をカバーするフロントパネルとで構成される壁取
   付型の空気調和機において、 前記フロントパネルを吸込部を備えた吸込パネルと、前
   記バックカバーに取付けられて前記吸込パネルを着脱可
   能に支持するベースパネルとから構成し、 前記吸込部は、正面から上面にかけて形成され、上下方
   向に複数に分割された複数の開口部から構成されるとと
   もに、各開口部は放射状に形成されていることを特徴と
   する空気調和機。
3. 【請求項３】内部に貫流フアンと熱交換器を備えた筐体
   を、前記貫流フアンと前記熱交換器が取付けられたバッ
   クカバーと、前記バックカバーの前面に取付けられて筐
   体前部をカバーするフロントパネルとで構成される壁取
   付型の空気調和機において、 前記フロントパネルを吸込部を備えた吸込パネルと、前
   記バックカバーに取付けられて前記吸込パネルを着脱可
   能に支持するベースパネルとから構成し、 前記吸込部は、正面から上面にかけて形成され、上下方
   向に複数に分割された複数の開口部から構成されるとと
   もに、各開口部の垂線は放射状に形成されていることを
   特徴とする空気調和機。
4. 【請求項４】請求項１〜請求項３記載の何れかの空気調
   和機において、 前記吸込部を構成する開口部は、正面から上面に向かっ
   て、その開口部の上下方向の大きさが大きく形成されて
   いることを特徴とする空気調和機。