JPH1182686A - 歯 車 - Google Patents

歯 車

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JPH1182686A
JPH1182686A JP9238262A JP23826297A JPH1182686A JP H1182686 A JPH1182686 A JP H1182686A JP 9238262 A JP9238262 A JP 9238262A JP 23826297 A JP23826297 A JP 23826297A JP H1182686 A JPH1182686 A JP H1182686A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度と精度を兼ね備え持ち、射出成形で成形
されるポリアセタール樹脂製歯車を提供する。 【解決手段】 ポリアセタール樹脂を射出成形して得ら
れるリムから半径方向に設置されたリブ構造を有する歯
車であって、該ポリアセタール樹脂の210℃における
融液の粘度η(poise)が次の関係を有する歯車。 1)せん断速度が1×102(s-1)の時6000≦η
≦7500 2)せん断速度が1×104(s-1)の時450≦η≦
600

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアセタール樹
脂製歯車に関する。更に詳しくは、精度に優れる歯車に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール樹脂は、耐疲労特性、摺
動性、耐熱性、耐薬品性、耐クリープ性といった歯車に
要求される性能を、バランスよく持ち合わせたエンジニ
アリング樹脂である。そのため、OA機器、家電製品、
自動車等の製品の歯車材料として、幅広く使用されてい
る。更にこれら製品の高機能化・高性能化の動きに伴
い、歯車精度に対する要求は年々厳しいものとなってい
る。
【0003】一般に、ポリアセタール樹脂は固化して寸
法が安定するまで、約2%の収縮を生じ、歯車の成形用
の金型は、その収縮を見込んで製作する事が必要とされ
ている。この収縮は歯形に対して均一にするわけではな
いので、特殊な収縮の見込み方が必要とされる。その一
つの方法として岩井・武士俣の式を用いる方法が広く知
られており、単純な形状の歯車ならば充分満足のいく精
度の歯車が成形されている。
【0004】しかしながら近年、最終製品の多機能化・
ダウンサイジング化の影響で、部品として使用される歯
車には高強度化と高精度化の両方のニーズが高まってい
る。
【0005】高強度化対応のためには、歯幅を広げ、か
つ図1に示すようなリブ1をリム2の内側から半径方向
に設置する形状が一般的に採られる。しかしながらその
リブ1の収縮の影響での歯車精度の低下が新たな問題と
なっている。即ち、リブ1の収縮の影響を受ける部分の
歯と、影響を受けない歯との間に、歯形やピッチに差が
生じてしまう問題である。
【0006】図3は、6本のリブがリム内側より半径方
向に設置された歯車について、JIS・B1702に基
づいて歯車精度測定を行った結果を示すチャートであ
る。図3には極端に短くなっているピッチが6カ所表さ
れており、これは丁度リブのある位置と一致する。この
様に、リブが存在することで歯車のピッチは大きく乱
れ、リブの収縮の影響でリブ付近の単一ピッチ誤差、即
ち隣り合った歯のピッチ円上における実際のピッチと、
その正しいピッチ(測定ピッチの合計を歯数で除した平
均値)との差が極端に悪化する事が、広く知られ、問題
となっている。
【0007】ところで、材料で歯車の精度を改善する手
法としては、例えば特開平9−40842号公報に記載
されている特定のポリアセタール樹脂組成物を使用する
手法が公知となっている。しかしながらこの方法は、成
形品表面の外観不良による精度悪化に対して有効な手段
であるが、リブの収縮による歯車精度の低下に対しては
有効な手段とはなっていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強度
と精度を兼ね備え持ち、射出成形で成形されるポリアセ
タール樹脂製歯車を提供することにある。更に詳しく言
えば、本発明の目的は、リムから半径方向にリブを設置
して強度を保ち、かつ精度低下を抑えた歯車を提供する
事である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、特定のポリアセタール樹脂を用いて射出成形する
ことにより、リムから半径方向に設置されたリブを有す
る場合においても精度低下を抑えた歯車が得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明によれば、厚さ1.0mmのリブを
有する歯車において、JIS・B1702に基づく単一
ピッチ誤差の精度判定が0級〜2級である歯車を成形す
ることが可能である。
【0011】即ち、本発明は、ポリアセタール樹脂を射
出成形して得られるリムから半径方向に設置されたリブ
構造を有する歯車であって、該ポリアセタール樹脂の2
10℃における融液の粘度η(poise)が次の関係
を有することを特徴とする歯車 1)せん断速度が1×102(s-1)の時6000≦η
≦7500 2)せん断速度が1×104(s-1)の時450≦η≦
600 である。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の歯車の一例を示
す図であり、リム2から半径方向に設置されたリブ1を
有する。リブ1の数は特に限定されず、リム2の内側に
リブ1が接続する構造を少なくとも1つ有すればよい。
また、リブ1の形状も特に限定されず、図2に示す様な
3角リブであってもよい。
【0013】リブ1の厚みは特に限定されないが、0.
5mm〜2.0mmが好ましい。本発明の歯車は特にこ
の範囲内で、十分な強度を有し、かつ良好な単一ピッチ
精度を示す。即ち、リブの厚みが0.5mm以上であれ
ばリブの形成が容易であり好ましい。また2.0mm以
下であれば、成形収縮の影響が大きいために単一ピッチ
誤差の値そのものが大きなものとなり、高精度歯車とし
ては使用しにくいという問題がなく好ましい。
【0014】本発明で用いるポリアセタール樹脂は、2
10℃における融液の粘度η(poise)が次の関係
を有する。 1)せん断速度が1×102(s-1)の時6000≦η
≦7500 2)せん断速度が1×104(s-1)の時450≦η≦
600 ここで、粘度ηとは、径0.5mm、長さ5.05mm
の穴のオリフィスをバレル(バレル径9.55mm)の
底に装着したキャピログラフを用いて、210℃にて測
定した値をいう。
【0015】かかる関係を有するポリアセタール樹脂
は、ポリアセタール樹脂の中でも極めて非ニュートン性
の高い、即ちせん断速度の増加に対する粘度低下の割合
が非常に大きい、特異なポリアセタール樹脂である。
【0016】せん断速度が1×102(s-1)の時の粘
度が6000poise以上であるが、せん断速度が1
×104(s-1)の時の粘度が600poiseを越え
る中粘度及び高粘度タイプのポリアセタール樹脂、せん
断速度が1×104(s-1)の時の粘度が600poi
se以下であるが、せん断速度が1×102(s-1)の
時の粘度が6000poise未満である高流動タイプ
のポリアセタール樹脂では、リブの収縮による単一ピッ
チ誤差への影響に対して、大きな効果はなく、精度の改
善はされない。
【0017】また、ポリアセタール樹脂の155℃にお
ける等温結晶化時間CS(秒)が0<CS<100であ
れば、歯車の精度をより向上させることができ好まし
い。
【0018】ここで等温結晶化時間CSとは、ポリアセ
タール樹脂を30℃から200℃に320℃/分で昇温
して2分間保持した後、80℃/分で155℃まで降温
し、温度が155℃になった時点から、結晶化に伴う発
熱ピークのピークトップまで要した時間をいう。等温結
晶化時間は、示差走査熱量測定装置を用いて測定するこ
とができる。
【0019】ポリアセタール樹脂としては、オキシメチ
レン単位−(CH2−O)nの繰り返しよりなる単独重合
体、オキシメチレン単位の繰り返しよりなる単独重合体
にエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のコモノマ
ーを挿入した共重合体、及び3次元架橋構造を有する共
重合体等が挙げられ、これらの重合体末端からの分解に
対して公知の方法で安定化したものが好ましい。
【0020】また、反応性の官能基、又は他の物質との
相溶性を高めるための官能基が導入された変成ポリアセ
タール樹脂でもよい。
【0021】反応性の官能基を導入された変成ポリアセ
タール樹脂とは、例えば特開平8−127631号公報
に示されものが挙げられる。具体的にはポリアセタール
にエポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基などの官能
基を有する重合性化合物を加え、加熱・溶融させ、更に
ラジカル発生剤を添加・混合し、重合性化合物の官能基
を導入することにより得られる変性ポリアセタールであ
る。
【0022】また他の物質との相溶性を高めるための官
能基が導入された変成ポリアセタール樹脂とは、例えば
特開平5−9363号公報に示されたものが挙げられ
る。具体的にはオキシメチレン単位の繰り返しよりなる
線状重合体の片末端が、一般式
【0023】
【化1】
【0024】(R1,R 1′は水素,アルキル基,置換ア
ルキル基,アリール基,置換アリール基より選ばれ、各
々同一であっても異なっても良い。又、異なる炭素原子
に結合したR1,R 1′も各々同一であっても異なっても
良い。R2はアルキル基,置換アルキル基,アリール
基,置換アリール基より選ばれる。m=2〜6,n=1
〜1,000)で表されるアルコールへのアルキレンオ
キシド付加物残渣及びカルボン酸へのアルキレンオキシ
ド付加物残渣より成る群れから選ばれた化合物で封鎖さ
れた、末端基を除く数平均分子量が10,000〜50
0,000である変性ポリアセタール樹脂である。
【0025】更にポリアセタール樹脂は、ポリアセター
ル樹脂単独でもよいし、ポリアセタール樹脂と他の樹脂
の混合組成物でもよい。
【0026】他の樹脂としては、ポリアセタール樹脂と
相溶可能なものであれば特に制限はなく、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカーボネイト、変性
ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスル
フィド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテル
イミド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテ
ルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマ
ー、ポリテトラフルオロエチレン、熱可塑性エラストマ
ー等を挙げることができる。
【0027】ポリアセタール樹脂と他の樹脂の混合組成
物を用いる場合、ポリアセタール樹脂の含有量は50重
量%以上、好ましくは70重量%以であることが必要で
ある。ポリアセタール樹脂の含有量が少な過ぎると、エ
ンジニアリング樹脂として優れたポリアセタール樹脂の
特性が得られなくなる。
【0028】また、上記ポリアセタール樹脂100重量
部に対し、潤滑剤を1〜5重量部添加することが好まし
い。潤滑剤としては特に限定されず公知のものが使用で
きるが、例えば炭化水素系オリゴマー、有機シロキサン
系潤滑剤、エステル系潤滑剤、他樹脂との親和性を高め
た変性ポリエチレン系潤滑剤等が挙げられる。これらの
うちでも、エチレン、プロピレン、ブテンの内の1〜3
種類をモノマーとする炭化水素系オリゴマーが好まし
い。
【0029】また、上記ポリアセタール樹脂100重量
部に対し、ハイサイクルグレード用の添加剤を0.01
〜0.1重量部添加することが好ましい。添加剤として
は特に限定されず公知のものが使用できるが、例えば窒
化ホウ素、タルク、葉ロウ石、カーボンブラック等の無
機系核剤、及び3次元架橋構造を有するポリオキシメチ
レン等の有機系核剤等を使用することができる。これら
のうちでも窒化ホウ素が好ましい。
【0030】更に、通常使用する添加剤、充填材、着色
剤等を加えてもよい。
【0031】添加剤としては、例えば、酸化防止剤、難
燃化剤、離型剤、着色剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候性安
定剤、防錆剤、抗菌剤等を添加することができる。
【0032】充填材としては例えば、ガラス繊維、炭素
繊維、金属繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウム、ア
スベスト、炭化ケイ素、セラミック、窒化ケイ素、硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、カオリン、クレー、パイロ
フィライト、ベントナイト、セリサイト、ゼオライト、
マイカ、雲母、ネフェリンシナイト、タルク、アタルパ
ジャイト、ウオラストナイト、PMF、フェライト、ケ
イ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
ドロマイト、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウ
ム、酸化鉄、二硫化モリブデン、グラファイト、カーボ
ンブラック、石膏、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガ
ラスフレーク、石英、石英ガラス、アパタイト等の充填
材があげることができ、これらは中空であっても良い。
またこれらは2種類以上を併用することが可能であり、
必要によりシラン系、チタン系等のカップリング剤で予
備処理して使用することができる。
【0033】本発明で求める極めて非ニュートン性の高
いポリアセタール樹脂とは、具体的には、変性ポリアセ
タールと炭化水素系オリゴマーの系が好適である。他に
も分子量分布が広い系や、分岐ポリアセタールの系が挙
げられる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0035】まず、測定方法及び条件を説明する。
【0036】(1)粘度η 粘度はキャピログラフ(東洋精機製、バレル径9.55
mm)を用いて測定した。ポリアセタール樹脂サンプル
は、射出成形用のペレット又はペレット大の大きさにカ
ッティングしたものを用いた。210℃に加熱したバレ
ルの底に装着するオリフィスは、径0.5mm、長さ
5.05mmの穴のオリフィスを選択した。
【0037】(2)等温結晶化時間CS 等温結晶化時間は、示差走査熱量測定装置(パーキンエ
ルマー社製DSC7型)を用いて測定した。ポリアセタ
ール樹脂サンプルは、200℃に加熱したプレス機でフ
ィルム状に成形したものから5mg切り出して測定に用
いた。測定条件は、30℃から200℃に320℃/分
で昇温し、2分間保持した後、155℃まで80℃/分
で降温し、155℃の温度をしばらく保った。すると結
晶化に伴う発熱ピークが観測され、この時、温度が15
5℃になった時点から、発熱ピークのピークトップまで
要した時間を計測した。そしてこの時間を等温結晶化時
間とした。
【0038】(3)歯車精度測定 全自動歯車測定機(大阪精密機械(株)社製、GC1H
P型)を使用し、JIS・B1702に基づき、単一ピ
ッチ誤差を測定した。
【0039】(実施例1) (1)オキシメチレン重合体の合成 オキシメチレン単位の繰り返しによる線状重合体の片末
端をC1837O−(CH2−CH(CH3)−O−)40
H(ステアリルアルコールのプロピレンオキシド付加
物、プロピレンオキシドの平均付加モル数40、以下S
−40と略記)で表される末端封鎖化合物を用いて封鎖
したポリオキシメチレン重合体を、以下に示す方法にて
合成した。
【0040】まず十分に乾燥させたパラホルムアルデヒ
ドを150℃で熱分解させ、冷却トラップを数回通すこ
とにより、純度99.9%のホルムアルデヒドガスを得
た。1時間当たり、110重量部(以下部は重量部を示
す。)のホルムアルデヒドガスを、1.0×10-4mo
l/lのテトラブチルアンモニウムアセテート、5.0
×10-4mol/lのS−40を含有するトルエン50
0部に導入した。
【0041】ホルムアルデヒドガスの供給と同時に、
1.0×10-4mol/lのテトラブチルアンモニウム
アセテート、5.0×10-4mol/lのS−40を含
むトルエンを1時間当たり500部の割合で3時間連続
して供給した。ホルムアルデヒドガスも1時間当たり1
10部の割合で3時間連続供給し、この間重合温度は6
0℃に維持した。
【0042】重合体を含むトルエンを供給量に見合って
連続的に抜き出し、重合体を濾過により分離した。重合
体をアセトンで十分洗浄後、60℃にて真空乾燥し白色
重合体を得た。こうして得たポリアセタール重合体50
部を無水酢酸500部、酢酸ソーダ0.1部とともに1
39℃にて3時間加熱冷却後、同様に洗浄、乾燥後、重
合体を得た。
【0043】(2)組成物の製造 上記オキシメチレン重合体100部に、2、2’−メチ
レン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)0.25部、ポリカプロラクタム/ポリヘキサ
メチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンセバカミドの
ターポリマー0.5部、及び表1に示す炭化水素系オリ
ゴマー1部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合後、3
0mmφ2軸押し出し機を用いて造粒した。
【0044】更にこのペレットに、ポリオキシメチレン
ホモポリマー(旭化成工業(株)製、テナック(登録商
標)5010、メルトインデックス(ASTM・D12
38)22g/10min.)を表1に示す割合で混合
し、造粒、成形した後、粘度と等温結晶化時間を測定し
た。結果を表1に示す。
【0045】(3)リブ付き歯車の射出成形と精度測定 歯車は住友重機製射出成形機SG−50を用いて成形し
た。歯車の諸元は、モジュールが0.8、歯数が38
枚、歯幅が9mm、ネジレ角は右18度、厚み1.5m
mのリブが12本である。この歯車の単一ピッチ誤差を
測定し、評価結果を表1に示す。
【0046】(実施例2〜3)実施例1において、ポリ
オキシメチレンホモポリマー(テナック5010)の混
合割合を表1に示す割合に変えたこと以外は実施例1と
同様に操作し、評価を実施した。評価結果を表1に示
す。
【0047】(実施例4〜6)実施例1において、炭化
水素系オリゴマーの種類・量を表1に示すように変えた
こと以外は実施例1と同様に操作し、評価を実施した。
結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】(実施例7)実施例1において、ポリオキ
シメチレンホモポリマーをより高粘度のポリオキシメチ
レンホモポリマー(旭化成工業(株)製、テナック(登
録商標)4010、メルトインデックス(ASTM・D
1238)10g/10min.)に変更したこと以外
は、実施例1と同様に操作し、評価を実施した。結果を
表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】(実施例8〜11)実施例1〜4におい
て、窒化ホウ素を0.01部加えたこと以外は、実施例
1と同様に操作し、評価を実施した。結果を表3に示
す。
【0052】
【表3】
【0053】(比較例1)実施例1において、炭化水素
系オリゴマーを用いないこと以外は、実施例1と同様に
操作し、評価を実施した。結果を表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】(比較例2〜4)実施例1において、組成
物の代わりに、表5に示す市販のポリオキシメチレンホ
モポリマーを使用した事以外は、実施例1と同様に操作
し、評価を実施した。結果を表5に示す。
【0056】(比較例5〜7)実施例1において、組成
物の代わりに、表5に示す市販のポリオキシメチレンコ
ポリマーを使用した事以外は、実施例1と同様に操作
し、評価を実施した。結果を表5に示す。
【0057】
【表5】
【0058】(実施例12〜22 比較例8〜14)リ
ブの肉厚を1mmまで薄くした歯車を、同様に住友重機
製射出成形機SG−50を用いて成形した。歯車の諸元
は、モジュールが0.8、歯数が43枚、歯幅が10m
m、ネジレ角は左18度、厚み1.0mmのリブが12
本である。
【0059】使用した樹脂は実施例1〜11、及び比較
例1〜7に準じた。この歯車の単一ピッチ誤差を測定
し、評価結果を表6〜10に示す。
【0060】
【表6】
【0061】
【表7】
【0062】
【表8】
【0063】
【表9】
【0064】
【表10】
【0065】
【発明の効果】以上説明のように、本発明の歯車は強度
を確保するため、リムから半径方向にリブを設置さしな
がらも、リブの収縮による精度への影響が極めて少な
い、優れた精度を有する歯車である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯車の一例を示す図である。
【図2】本発明の歯車の他の例を示す図である。
【図3】6本のリブがリム内側より半径方向に設置され
た従来の歯車の、単一ピッチ誤差を測定したチャートで
ある。
【符号の説明】
1 リブ 2 リム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール樹脂を射出成形して得ら
    れるリムから半径方向に設置されたリブ構造を有する歯
    車であって、該ポリアセタール樹脂の210℃における
    融液の粘度η(poise)が次の関係を有することを
    特徴とする歯車。 1)せん断速度が1×102(s-1)の時6000≦η
    ≦7500 2)せん断速度が1×104(s-1)の時450≦η≦
    600
  2. 【請求項2】 ポリアセタール樹脂の155℃における
    等温結晶化時間CS(秒)が0<CS<100であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の歯車。
  3. 【請求項3】 リブ厚みが1.0mmであって、JIS
    ・B1702に基づく単一ピッチ誤差測定の精度判定が
    0級〜2級であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の歯車。
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