JPH1182448A - 挿入固定具 - Google Patents

挿入固定具

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JPH1182448A
JPH1182448A JP25603097A JP25603097A JPH1182448A JP H1182448 A JPH1182448 A JP H1182448A JP 25603097 A JP25603097 A JP 25603097A JP 25603097 A JP25603097 A JP 25603097A JP H1182448 A JPH1182448 A JP H1182448A
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JP
Japan
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shaft
sleeve
locking
tile
hole
Prior art date
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JP25603097A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nakazawa
正博 中澤
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JIPAN KK
Original Assignee
JIPAN KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイル等の基台表面に取付ビス等を突出させ
ずに裏面にフレームやビーム等の他の部材を基台が損傷
することなく取り付ける挿入固定具を提供する。 【解決手段】 挿入端側の外径を拡大変形することによ
り基台2に形成された係止穴12内に固定される係止軸
7,22の外周に嵌合される、係止穴12の開口部側の
係止軸7,22の外径の拡大変形を規制する規制リング
8を設けた。又はアウタスリーブ38とアウタスリーブ
38の軸心上に一体的に連接され、内径にねじ切りを施
してなるインナスリーブ39とからなり、アウタスリー
ブ38内にインナスリーブ39を圧入してアウタスリー
ブ38径を拡大変形せしめることにより全体を穴12内
に固着せしめるスリーブのインナスリーブ39の周壁に
周壁断面を円弧状に区切るスリット42を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はタイルや取付け用
パネル等の基台片面にビーム等の他の部材を取り付ける
ために挿入取付けする挿入固定具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例えばユニットバスや建物の壁面等
にタイル張りをする際、所定枚数のタイルを予めユニッ
ト化してフレームや基板に固定したものを構造物側に取
り付ける場合にタイル表面に取付ビス等を突出させずに
裏面にフレームやビーム等の他の部材を取り付ける方法
として、石膏ボード等の基板にタイルを接着する方法の
他、以下 〜 の手順で行われる図12に示されるもの
が知られている。すなわち基台aの片面に該面側のみ開
放された固定用の穴bを、穴底にテーパ又は段違いに太
くなった係合部cが形成されるように専用装置によって
穿設する。一端に軸ヘッドdが形成された棒状の軸e
を、一端にヘッドf,他端に段違いに太い係止部gがそ
れぞれ形成された軸4の軸ヘッドd以外の部分が挿入可
能である中空のスリーブhに、スリーブhのヘッドfの
反対側端から挿入してリベットタイプの挿入固定具Aを
形成する{図12(a)}。挿入固定具Aに他の部材
(ビーム)iを取付用の孔(通し)jを介して挿入する
とともに、更に挿入固定具Aを基台aの穴bに挿入し、
該スリーブhのヘッドfと基台aによってビームiを挟
持する。専用装置によって上記 の状態から軸eのスリ
ーブhからの突出端を専用の緊張用工具を用いて突出方
向側に引張り、スリーブhの係止部g側の端部を開く方
向に変形(拡大変形)させるようにスリーブh内に軸e
のヘッドdを挿入し、係止部gと係合部cとを係合させ
て基台aの片面にビームiを固定する。なお軸eの引張
り時に軸eには引張荷重がかかり、スリーブh内に上記
軸ヘッドdを残してスリーブh内の特定箇所で切断され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記方法のうち
基板にタイルを接着する方法では、大型タイルをユニッ
ト化するとユニット化されたタイルの重量が大きくなり
取扱や取付作業に支障が発生し、図12の方法によると
きは基台に前述の形状をなす穴を形成するために専用ド
リル等の専用装置を使用する必要があり穴の形成が困難
であり、結果として基台とビームとの固定が困難となる
という欠点の他、スリーブの上記拡大変形に起因するス
リーブにおける穴の開口部側の外径の拡大変形により基
台が損傷する(割れる)場合がある等の問題点もあっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの本発明の挿入固定具は、基台2に形成された係止穴
12内に挿入され、挿入端側の外径を拡大変形すること
により係止穴12内に固定される係止軸7,22を備え
た固定具において、上記係止軸7,22の外周に嵌合さ
れ、係止穴12の開口部側の係止軸7,22の外径の拡
大変形を規制する規制リング8を設けたことを第1の特
徴としている。
【0005】また係止軸7,22が中空のスリーブであ
ることを第2の特徴としている。
【0006】さらにスリーブ内に挿入され軸心方向に荷
重を加えて移動させることにより、スリーブの挿入端側
においてスリーブの挿入端の外径を拡大変形させる軸4
を設けたことを第3の特徴としている。
【0007】そして軸4のスリーブの挿入端側の端部に
軸ヘッド4bを形成し、該軸4を軸4に荷重を加えてス
リーブの外径を拡大変形させたときに、スリーブ内に上
記軸ヘッド4bを残してスリーブ内で切断される軸とし
たことを第4の特徴としている。
【0008】その他スリーブの係止穴12開口端側の内
周にねじ切りを施したことを第5の特徴としている。
【0009】加えてスリーブの挿入端内周と軸4の軸ヘ
ッド4b側外周との間に挿入されるインナースリーブ6
を設け、該インナースリーブ6を変形させることによっ
て係止軸7,22の挿入端を拡大変形せしめる構造とし
たことを第6の特徴としている。
【0010】またアウタスリーブ38と該アウタスリー
ブ38の軸心上に一体的に連接され、内径にねじ切りを
施してなるインナースリーブ39とで構成され、穴(係
止穴)12内に挿入した状態でアウタスリーブ38内に
インナースリーブ39を圧入してアウタスリーブ38径
を拡大変形せしめることにより全体を穴12内に固着せ
しめるスリーブにおいて、上記インナースリーブ39の
周壁に周壁断面を円弧状に区切るスリット42を設けた
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の1実施形態について
詳細に説明する。まず挿入固定具として、ぜい性材(荷
重が加えられると砕け、比較的延性が小さくぜい性が高
い材料)よりなる基台である陶磁器製タイル等の表装材
に埋め込んで使用するねじ型固定具について説明する。
図1(a),(b)は陶磁器製タイルに他の部材である
ビームを固定するためのねじ型固定具1を示しており、
該ねじ型固定具1を後述するようにタイルの裏面に取り
付けることで図2に示されるようにねじ型固定具1を介
してタイル2にビーム3を取り付けることができる。
【0012】上記ねじ型固定具1は、棒状をなす本体4
aの一端に略球状の軸ヘッド4bが形成された軸4,該
軸4の本体4aにスライド自在に外嵌する円筒状のイン
ナースリーブ6,該インナースリーブ6に外嵌する中空
のスリーブ(中空略円筒形状をなす)である係止軸7,
該係止軸7に外嵌する規制リング8とから構成されてお
り、上記インナースリーブ6,係止軸7,規制リング8
は各内孔がそれぞれ軸4(本体4a),インナースリー
ブ6,係止軸7をそれぞれ概ねがた無くスライド自在に
嵌合(挿入)することができる大きさ(径)に構成され
ている。
【0013】このとき上記軸4は軸ヘッド4bがインナ
ースリーブ6の内孔径より大径となっており、インナー
スリーブ6は軸4を挿入すると端面が軸4の軸ヘッド4
bと当接してインナースリーブ6の軸4に対する位置決
めが行われる(挿入するインナースリーブ6が軸4の軸
ヘッド4b側から抜けない)。また軸4の本体4aにお
ける軸ヘッド4bに近接する部分の一部はくびれてくび
れ部4cを形成しており、軸4に引張荷重をかけると該
くびれ部4cに応力集中が発生し、この引張荷重の増大
により軸4は上記くびれ部4cで切断される。
【0014】一方上記係止軸7の内孔は一端側の孔径d
1と他端側の孔径d2が異なる径に形成されており、一
方の孔径d2が上記インナースリーブ6をスライド自在
にがた無く挿入することができる寸法を、他方の孔径d
1がインナースリーブ6の挿通が不可能な寸法をそれぞ
れ採っているとともに、小径の孔にはタップがたてられ
て雌ねじ9が形成されている。また大径の孔の長さL2
はインナースリーブ6がほぼ係止軸7内に挿入される程
度の寸法を採っている。
【0015】なお係止軸7は大径の孔側の端部にフラン
ジ11が形成されており、規制リング8の外径はフラン
ジ11の外径とほぼ同径(規制リング8の外径の方が若
干大きい)となっている。そして軸4(本体4a)にイ
ンナースリーブ6を、インナースリーブ6に軸ヘッド4
bの反対側の端部から係止軸7を、係止軸7にフランジ
11の反対側の端部から規制リング8をそれぞれ外嵌さ
せてねじ型固定具1が構成されている。このときインナ
ースリーブ6が軸4の軸ヘッド4bより、また係止軸7
がインナースリーブ6及び規制リング8よりそれぞれ径
方向への変形が容易な材料で形成されている。
【0016】次に上記構造のねじ型固定具1をタイル2
の裏面に取り付ける方法について説明する。図3に示さ
れるようにまずタイル2の裏面2aに規制リング8とほ
ぼ同径(わずかに大きい)の裏面2aのみ開口した係止
穴12(ストレート穴)をねじ型固定具1における係止
軸7のほぼ全体が挿入される深さで穿設し、つぎに図3
(a)に示されるようにねじ型固定具1を軸4の軸ヘッ
ド4b側から(係止軸7のフランジ11が穴底側に位置
するように)上記タイル2の係止穴12内に挿入する。
【0017】これにより図3(b)に示されるように係
止軸7全体が係止穴12内に位置し、軸4における軸ヘ
ッド4bの逆側の端部が係止穴12から突出する。そし
てその後係止穴12から突出した上記軸4の端部を突出
方向に専用装置(図示しないが、従来例で挙げた軸引張
用の専用装置と同様の公知な装置)で引張る。これによ
りインナースリーブ6(係止軸7の小径の孔側への移動
が規制されている)の端面と軸4の軸ヘッド4bとが当
接するため軸4には引張荷重がかかり、該引張荷重によ
り軸ヘッド4bがインナースリーブ6内に所定の摩擦力
で強引に挿入(圧入)される。
【0018】これによりインナースリーブ6の外径が押
し広げられ(拡大変形され)、係止軸7のフランジ11
側の端部(係止穴12への挿入端)側が拡大変形され塑
性変形し、係止穴12と係止軸7との摩擦力が増大し、
やがて軸4にかかる引張荷重により軸4がくびれ部4c
より切断され、図3(c)に示されるように上記摩擦力
により係止軸7が係止穴12に圧着取り付けされ、ねじ
型固定具1がタイル2に埋め込まれて取り付けられる。
【0019】このとき軸4の軸ヘッド4bが球状をなし
ているため、軸ヘッド4bのインナースリーブ6内への
強引な挿入が円滑に行われ、係止軸7はインナースリー
ブ6を介して容易且つ安定して押し広げられ、係止軸7
のタイル2への取り付け状態が安定する。なお上記ねじ
型固定具1のタイル2への取付状態においては係止軸7
のフランジ11がタイル2に係合し(食い込み)ねじ型
固定具1はタイル2により確実に取り付けられる。
【0020】また規制リング8は係止軸7より径方向へ
の変形が容易でないため、係止軸7のフランジ11側端
部の拡大変形時に、雌ねじ9側の外径の拡大変形が規制
リング8により規制され、係止軸7の外径の拡大変形に
起因する係止穴12の開口部側のタイル2の面(裏面2
a)にひび割れ等の破損が発生せず、比較的もろいタイ
ル2にねじ式固定具1が容易に取り付けられる。このと
き軸4は上記くびれ部4cで切断される構造となってい
るため、係止軸7の外径を拡大変形させたときに、係止
軸7内(大径の孔内)に軸ヘッド4bを残して係止軸7
内で切断され、タイル2の裏面2aより突出しない。
【0021】そして上記のように軸8が切断されている
ため係止軸7の雌ねじ9の利用が可能となり(つまりタ
イル2の裏面2aに雌ねじが形成される)、ビーム3に
おける取付用の孔3aをタイル2の係止穴12に相対応
せしめてビーム3をタイル2の裏面2aに配置すること
で、図3(d)に示されるように上記雌ねじ9を利用し
てねじ13及び座金14を介してタイル2の裏面2aに
ビーム3を取り付けることができる。このときタイル2
とビーム3の取り付けがねじ固定で行われるため着脱は
容易である。
【0022】なお係止軸7を図4に示されるようにフラ
ンジ11側に軸心方向に所定長さでスリット16を周方
向に複数設け、係止軸7の挿入端側の周壁断面を円弧状
に区切る構成にしても良い。この場合ねじ型固定具1の
取り付け時のインナースリーブ6の膨張(外径の拡大変
形)により、係止軸7はより容易に押し広げられる(外
径が拡大変形する)ので、ねじ型固定具1のタイル2へ
の取り付けがより容易且つ確実なものとなる。
【0023】また図5に示されるようにインナースリー
ブ6を用いず、係止軸7の内孔を、軸4に所定の引張荷
重を与えた際に軸4の軸ヘッド4bが係止軸7を押し広
げ(外径を拡大変形せしめ)ながら強引に係止軸7内に
挿入される程度の寸法としても良い。さらに係止軸7の
フランジ11の反対側の端部をタイル裏面2aから突出
せしめ、この突出端にダイス等で雄ねじを形成せしめ、
該雄ねじを利用してビーム3を固定する構造としても良
い。
【0024】つぎに挿入固定具として、前述同様の基台
である表装材(陶磁器製タイル2)に他の部材(ビーム
3)を直接固定するリベットタイプのリベット型固定具
21について説明する。該リベット型固定具21は図6
(a),(b)に示されるように、前述の実施形態と同
様の棒状の軸4,該軸4の本体4aにがた無くスライド
自在に外嵌する傘状のヘッド22aを有したリベット形
状をなす中空スリーブの係止軸22,該係止軸22にが
た無く外嵌する円筒形状の規制リング8とから構成され
ている。
【0025】このとき上記係止軸22の内孔はストレー
トであり、係止軸22を軸4(本体4a)に外嵌せしめ
ると端面が軸4の軸ヘッド4bと当接して係止軸22の
軸に対する位置決めが行われる(係止軸22が軸4の軸
ヘッド4b側から抜けない)程度の径となっている。な
お係止軸22は軸4の軸ヘッド4b及び規制リング8よ
り径方向への変形が容易な材料で形成されている。
【0026】そしてタイル2の裏面2aに規制リング8
の外径とほぼ同径(わずかに大きい)の裏面2aのみ開
口した係止穴12(ストレート穴)を穿設し、予め本体
4aに規制リング8を挿入した軸4を係止穴12内に挿
入し、ビーム3における取付用の孔3aをこの係止穴1
2に相対応せしめ、孔3aから軸4の本体4aが突出す
るようにビーム3をタイル裏面2aに配置する。なお孔
3aは規制リング8の外径より小さくなっている。
【0027】その後ビーム3の孔3aから突出した軸4
の本体4aに座金14を挿入した後、係止軸22をヘッ
ド22aの反対側の端部より係止穴12内の規制リング
8内に挿入することで規制リング8を外嵌せしめて係止
穴12内に挿入し、図6(c)に示されるようにタイル
2(裏面2a)と係止軸22のヘッド22aにより座金
14を介してビーム3を挟持する。そして係止穴12か
ら突出した軸4の端部を前述の実施形態同様に突出方向
に専用装置で引張る。
【0028】これにより軸4の軸ヘッド4bと係止軸7
の端面が当接するため軸4には引張荷重がかかり、該引
張荷重により軸ヘッド4bが係止軸22内に強引に挿入
(圧入)されることで係止軸22のヘッド22aの反対
端側(挿入穴12への挿入端側)の外径が押し広げられ
(拡大変形され)塑性変形し、係止穴12と係止軸22
との摩擦力が増大し、やがて軸4にかかる引張荷重によ
り軸4がくびれ部4cより切断され、図6(d)に示さ
れるように上記摩擦力により係止軸22が係止穴12に
圧着取り付けされ、ビーム3が係止軸22のヘッド22
aとタイル2の裏面2aとによって挟持されて固定され
る。
【0029】このとき前述の実施形態同様軸4の軸ヘッ
ド4bが球状をなしているため、軸ヘッド4bの係止軸
22内への強引な挿入が円滑に行われ、係止軸22は容
易に押し広げられる他、係止軸22の挿入穴12への挿
入端側外径の拡大変形時に、ヘッド22a側の外径の拡
大変形が規制リング8により規制され、係止軸22の外
径の拡大変形に起因する係止穴12の開口部側のタイル
2の面(裏面2a)にひび割れ等の破損が発生しない。
【0030】なお軸4はくびれ部4cで切断される構造
となっているため、係止軸22の外径拡大変形時に係止
軸7内(大径の孔内)に軸ヘッド4bを残して係止軸7
内で切断されタイル2の裏面2aより突出しない。また
係止軸22に前述したような軸心方向のスリットを設け
ても良く、更に係止軸22の内孔を前述の係止軸7の内
孔同様2段に形成し、軸4によりインナースリーブ6を
介して係止軸22を押し広げる構造としても良い。
【0031】このとき上記両挿入固定具(ねじ型固定具
1及びリベット型固定具21)ともに係止軸7,21の
内孔及び挿入穴12等をストレートなキリ等で容易に加
工することができ、挿入固定具及び挿入穴12の加工が
容易であり、結果として表装材(基台)と他の部材(ビ
ーム3)との固定が容易である。
【0032】そして以上に示されるようにタイル2の裏
面にビーム3を固定することで図7に示されるようにビ
ーム3に複数のタイル2を固定したタイルサブユニット
26を構成することができるが、このときタイル2が比
較的大きい(縦・横450〜500mm,厚さ10〜1
7mm程度)場合でも、前述の挿入固定具1,21によ
りビーム3にタイル2を比較的強固に取り付けることが
でき、タイルサブユニット26の取扱いも容易である。
【0033】このため上記タイルサブユニット26単位
でタイル2の張り付け作業等を比較的容易に行うことが
でき、例えば図7に示されるようにこのタイルサブユニ
ット26のビーム3同士を連結固定することで1つのタ
イルユニット27を構成することができる。また外壁や
ユニットバスの内壁等へのタイルの張り付け作業等もタ
イルサブユニット26やタイルユニット27のビーム3
をユニットバス等のステー(構造物)等に取付けること
で作業を行うことができ、石膏ボード等の基板にタイル
を接着して構成したタイルユニットを構造物に取り付け
るより作業性が高く、タイル2の張り付け作業等の作業
効率が向上する。また挿入固定具1,21を利用してユ
ニットバス等のステー(構造物)に直接タイル2を固定
することもできる。
【0034】なおビーム3同士の固定はビーム3に設け
られたビーム3同士の固定用の孔28を介したボルト固
定の他、図8に示されるように固定されるべき2つのビ
ーム3の両孔28に挿通される連結杆部31aと、該連
結杆部31aにより連結されたビーム3を連結杆部31
a(孔28)の軸心方向に弾力的に挟持する略U字形を
なす挟持部31bとを備えたクリップ(固定部材)31
を使用する固定方法もある。
【0035】このときクリップ31は図8(a)に示さ
れるように連結杆部31aを中心に回動させることでビ
ーム3の挟持と開放を切り換えることができるように挟
持部31bと連結杆部31aが所定の間隔を介して配置
されており、ビーム3同士の固定と固定解除を容易に行
うことができるように構成されている。なお図7,図8
では固定されるビーム3の間に目地部材32を折り曲げ
て挿入した例について図示している。
【0036】次に他の挿入固定具であるスリーブ型固定
具36の例について説明する。該スリーブ型固定具36
は図9に示されるように、一端にフランジ37が形成さ
れた中空円筒形状のアウタスリーブ38の他端に、外形
がテーパ形状をなす中空のインナースリーブ39がアウ
タスリーブの軸心上に一体的に連接された形状をなして
おり、このインナースリーブ39には内径にアウタスリ
ーブ38と同心にねじ切りが施されて雌ねじ部41が形
成されている。
【0037】なおインナースリーブ39はアウタスリー
ブ38との接合端が小径となっており、またインナース
リーブ39の周壁には、周壁断面を円弧状に区切るよう
に軸心方向へのスリット42が径方向に所定の角度を介
して複数設けられている。このとき上記アウタスリーブ
38の内径はインナースリーブ39の最小径と同等又は
より小さく、且つ雌ねじ部41の径より大きく形成され
ており、またインナースリーブ39の最大径はアウタス
リーブ38(フランジ37)の外径を越えない。
【0038】そして上記スリーブ型固定具36は、後述
するようにこのスリーブ型固定具36をタイル2に挿入
固定する固定装置によりタイル2の裏面2aに挿入固定
され、これによりこのスリーブ型固定具36を利用して
上記実施形態同様タイル裏面2aにビーム3を容易に取
り付けることができる。
【0039】なお図10に示される上記固定装置46
は、一端部にインナースリーブ39の雌ねじ部41に螺
合する雄ねじ部47が形成された引抜部材48を、該引
抜部材48の他端側に設けられた雄ねじ49により螺合
取り付けすることができる取付部51と、インナースリ
ーブ39を引抜部材48に螺合せしめるとアウタスリー
ブ38に当接する位置決め部材52と、上記取付部51
を引抜部材48の軸心方向にスライド自在に支持すると
ともに、位置決め部材52をネジ固定により取り付ける
ハウジング53と、握ることでインナースリーブ39を
アウタスリーブ38側に引く方向に取付部51をスライ
ドせしめるハンドル54とを備えた公知のものとなって
いる。
【0040】このとき引抜部材48と取付部51との螺
合固定は、引抜部材48とインナースリーブ39との螺
合の方向とネジの方向が逆方向となっており、後述する
ように上記スリーブ型固定具36がタイル2の裏面2a
に固定された状態で取付部51側に設けられたノブ56
を回すことで取付部51を回転させると、上記引抜部材
48がインナースリーブ39から外れる構造となってい
る。
【0041】次に上記スリーブ型固定具36のタイル2
(裏面2a)への取付け方法について説明する。図11
(a)に示されるように、タイル2の裏面2aにアウタ
スリーブ38とほぼ同径(わずかに大きい)の裏面2a
のみ開口した係止穴12(ストレート穴)をスリーブ型
固定具36のほぼ全体が挿入される(フランジ37は突
出する)深さで穿設し、固定装置46の引抜部材48に
インナースリーブ39を螺合させることで固定装置46
に上記スリーブ型固定具36を取り付けて、固定装置4
6に取り付けられた状態のままスリーブ型固定具36を
係止穴12内に挿入する。
【0042】そして固定装置46のハンドル54を握る
ことで、アウタスリーブ38が位置決め部材52により
タイル2側に位置決めされた(固定された)状態で、イ
ンナースリーブ39に引抜部材48を介して軸心方向に
荷重がかけられ、図11(b)に示されるようにインナ
ースリーブ39がアウタスリーブ38のインナースリー
ブ39側の外径を拡大変形させながらアウタスリーブ3
8内に圧入挿入され、アウタスリーブ38と係止穴12
との摩擦力によりスリーブ型固定具36が係止穴12内
に固着され、その後ノブ56を回転させることで固定装
置46(引抜部材48)から上記スリーブ型固定具36
が外れる。
【0043】これにより図11(c)に示されるよう
に、スリーブ型固定具36が単独でタイル2に取付固定
されるが、アウタスリーブ38の内径内にインナースリ
ーブ39が挿入される状態となるため、インナースリー
ブ39の雌ねじ部41が外側から使用可能となり、前述
のネジ型固定具1同様に該雌ねじ部41を使用してタイ
ル2の裏面2aにビーム3を容易に取り付けることがで
きる。
【0044】このときインナースリーブ39には上記ス
リット42が形成されているため、固定装置46に取り
付けるとネジの螺合力により外径が縮小され、スリーブ
型固定具36の取り付け時インナースリーブ39がアウ
タスリーブ38内に容易に挿入される他、固定装置46
から取り外すとネジの上記力が開放されるためインナー
スリーブ39の外径が元に戻ろうと広がりアウタスリー
ブ38(スリーブ型固定具36)のタイル2への固定が
より確実になる。
【0045】つまり上記スリット42によるスリーブ型
固定具36取り付け時のインナースリーブ39の比較的
自由度の大きい弾力的な変形により、取り付け時にタイ
ル2側に無理な力がかからず、タイル2側が破損する等
の不都合が防止される。ただしタイル2側に大きな衝撃
力が加わらないように、スリーブ型固定具36の取り付
け時の固定装置46のハンドル操作は複数回に分け、比
較的ゆっくり行う必要がある。
【0046】
【発明の効果】以上のように構成される本発明の構造に
よれば、係止軸を基台の係止穴に挿入端側の外径を拡大
変形することにより挿入取り付けする際、係止穴の開口
部側の係止軸の外径の拡大変形が規制リングにより規制
されるため、係止軸外径の拡大変形に起因する係止穴開
口部側の基台の面にひび割れ等の破損が発生せず、タイ
ルやセラミック等の比較的もろい基台にも挿入固定具を
取り付けることができるという効果がある。
【0047】特に係止軸として中空のスリーブを用いる
ことにより係止軸の挿入端を安定的且つ容易に押し広げ
ることができ、係止軸の基台側への取り付け状態が安定
する他、軸によりスリーブの挿入端を簡単に拡大変形さ
せることができる。さらにスリーブの挿入端内周と軸の
軸ヘッド側外周との間にインナースリーブを挿入するこ
とで、インナースリーブを介してより安定的にスリーブ
の挿入端を拡大変形させることができる。
【0048】このとき軸に軸ヘッドを設けることでスリ
ーブ挿入端の拡大変形はより容易であり、またスリーブ
の外径を拡大変形させたときにスリーブ内に上記軸ヘッ
ドを残して軸がスリーブ内で切断されることで係止軸の
取付け完了時に軸が基台から突出せず、スリーブの内周
に雌ねじ等を形成して使用することができる。
【0049】またスリットが形成されたインナースリー
ブとアウタスリーブが軸心上に一体的に連接されたスリ
ーブタイプの挿入固定具を、アウタスリーブ内にインナ
ースリーブを挿入して基台に取り付けるものは、上記ス
リットによりインナースリーブが比較的容易に弾性変形
するため、インナースリーブのアウタスリーブへの挿入
が比較的容易に行われるとともに、インナースリーブの
アウタスリーブへの挿入後はインナースリーブによりア
ウタスリーブを基台側に押しつけようとする力が比較的
大きく発生し、基台側に無理な力がかからず、タイルや
セラミック等の比較的もろい材質(ぜい性材)に挿入固
定具を容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、ねじ型固定具の斜視図及び
分解正面図である。
【図2】タイルにビームを取り付けた状態を示す斜視図
である。
【図3】(a),(b),(c),(d)はタイルにね
じ型固定具を取り付けてビームを固定する状態を時系列
的に示した正面断面図である。
【図4】係止軸の他の実施形態を示す正面斜視図であ
る。
【図5】係止軸の他の実施形態を示す正面断面図であ
る。
【図6】(a),(c),(d)はタイルにリベット型
固定具を取り付けてビームを固定する状態を時系列的に
示した正面断面図である。(b)は(a)の正面斜視図
である。
【図7】タイルユニットの背面斜視図である。
【図8】(a),(b)はクリップによるビームの固定
状態を示す正面図及び断面図である。
【図9】(a),(b),(c),(d)は、スリーブ
型固定具の平面図,側面図,A−A断面図,B−B断面
図である。
【図10】固定装置の側面図及び部分断面図である。
【図11】(a),(b),(c),(d)はタイルに
スリーブ型固定具を取り付けてビームを固定する状態を
時系列的に示した正面断面図である。
【図12】(a)は従来の埋込型固定具の側面図,
(b)は該固定具を使用した2つの部材の固定状態を示
した断面図である。
【符号の説明】
2 タイル(基台) 4 軸 4b 軸ヘッド 6 インナースリーブ 7 係止軸 8 規制リング 12 係止穴 22 係止軸 38 アウタスリーブ 39 インナースリーブ 42 スリット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台(2)に形成された係止穴(12)
    内に挿入され、挿入端側の外径を拡大変形することによ
    り係止穴(12)内に固定される係止軸(7),(2
    2)を備えた固定具において、上記係止軸(7),(2
    2)の外周に嵌合され、係止穴(12)の開口部側の係
    止軸(7),(22)の外径の拡大変形を規制する規制
    リング(8)を設けてなる挿入固定具。
  2. 【請求項2】 係止軸(7),(22)が中空のスリー
    ブである請求項1の挿入固定具。
  3. 【請求項3】 スリーブ内に挿入され軸心方向に荷重を
    加えて移動させることにより、スリーブの挿入端側にお
    いてスリーブの挿入端の外径を拡大変形させる軸(4)
    を設けてなる請求項2の挿入固定具。
  4. 【請求項4】 軸(4)のスリーブの挿入端側の端部に
    軸ヘッド(4b)を形成し、該軸(4)を軸(4)に荷
    重を加えてスリーブの外径を拡大変形させたときに、ス
    リーブ内に上記軸ヘッド(4b)を残してスリーブ内で
    切断される軸とした請求項3の挿入固定具。
  5. 【請求項5】 スリーブの係止穴(12)開口端側の内
    周にねじ切りを施してなる請求項3又は4の挿入固定
    具。
  6. 【請求項6】 スリーブの挿入端内周と軸(4)の軸ヘ
    ッド(4b)側外周との間に挿入されるインナースリー
    ブ(6)を設け、該インナースリーブ(6)を変形させ
    ることによって係止軸(7),(22)の挿入端を拡大
    変形せしめる構造とした請求項3又は4又は5の挿入固
    定具。
  7. 【請求項7】 アウタスリーブ(38)と該アウタスリ
    ーブ(38)の軸心上に一体的に連接され、内径にねじ
    切りを施してなるインナースリーブ(39)とで構成さ
    れ、穴(12)内に挿入した状態でアウタスリーブ(3
    8)内にインナースリーブ(39)を圧入してアウタス
    リーブ(38)径を拡大変形せしめることにより全体を
    穴(12)内に固着せしめるスリーブにおいて、上記イ
    ンナースリーブ(39)の周壁に周壁断面を円弧状に区
    切るスリット(42)を設けた挿入固定具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005524029A (ja) * 2002-04-23 2005-08-11 ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー ブラインドリベット及びこれを作る方法
JP2005524028A (ja) * 2002-04-23 2005-08-11 ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー ブラインドリベット

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