JPH1182224A - 燃料噴射装置 - Google Patents
燃料噴射装置Info
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- JPH1182224A JPH1182224A JP9248029A JP24802997A JPH1182224A JP H1182224 A JPH1182224 A JP H1182224A JP 9248029 A JP9248029 A JP 9248029A JP 24802997 A JP24802997 A JP 24802997A JP H1182224 A JPH1182224 A JP H1182224A
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- Japan
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- terminal
- fuel
- magnetic field
- fuel injection
- plunger
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- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】大型化することなく、かつ所定のタイミングで
衝撃的噴射素子へ繰り返し電力供給を可能とする燃料噴
射装置を提供する。 【解決手段】燃料噴射ユニット44と、この燃料噴射ユ
ニット44への電力供給を制御する供給エネルギー制御
手段を備えた、燃料噴射装置において、燃料噴射ユニッ
ト44は、加圧室50と、磁界発生コイル410と、プ
ランジャ17bをアーマチャ411により殴打すること
により衝撃的高圧波を発生させる衝撃的噴射素子17a
と、衝撃的高圧波の到達時開となり燃焼室に燃料を噴射
する噴射弁25とを備え、前記供給エネルギー制御手段
は、第1の端子TA1に対して第2の端子TA2を正電
位として芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、アーマチ
ャ411をプランジャ17bより離間させた後、第2の
端子TA2に対して第1の端子TA1を正電位とし、ア
ーマチャ411をプランジャ17bに衝突させることに
より燃料噴射させる。
衝撃的噴射素子へ繰り返し電力供給を可能とする燃料噴
射装置を提供する。 【解決手段】燃料噴射ユニット44と、この燃料噴射ユ
ニット44への電力供給を制御する供給エネルギー制御
手段を備えた、燃料噴射装置において、燃料噴射ユニッ
ト44は、加圧室50と、磁界発生コイル410と、プ
ランジャ17bをアーマチャ411により殴打すること
により衝撃的高圧波を発生させる衝撃的噴射素子17a
と、衝撃的高圧波の到達時開となり燃焼室に燃料を噴射
する噴射弁25とを備え、前記供給エネルギー制御手段
は、第1の端子TA1に対して第2の端子TA2を正電
位として芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、アーマチ
ャ411をプランジャ17bより離間させた後、第2の
端子TA2に対して第1の端子TA1を正電位とし、ア
ーマチャ411をプランジャ17bに衝突させることに
より燃料噴射させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、衝撃的高圧によ
り燃料を噴射する燃料噴射装置に関するものである。
り燃料を噴射する燃料噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】出願人は燃料噴射装置として、特願平8
−219672号において内燃機関の燃焼室に高圧で燃
料を噴射する燃料噴射装置を提案しており、この燃料噴
射は衝撃的な高圧で噴射でき噴霧の微粒化の面で有利で
ある。このような燃料噴射装置で加圧源部分に圧電素子
あるいは磁気歪部材などの衝撃的噴射素子を用いると、
比較的簡単な構造で燃料を衝撃的に高圧にでき噴霧の微
粒化を得ることができる。
−219672号において内燃機関の燃焼室に高圧で燃
料を噴射する燃料噴射装置を提案しており、この燃料噴
射は衝撃的な高圧で噴射でき噴霧の微粒化の面で有利で
ある。このような燃料噴射装置で加圧源部分に圧電素子
あるいは磁気歪部材などの衝撃的噴射素子を用いると、
比較的簡単な構造で燃料を衝撃的に高圧にでき噴霧の微
粒化を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、衝撃的
噴射素子の内磁界発生制御を利用するものへの電圧付加
開始あるいは電流供給開始の方法、電圧付加解除あるい
は電流供給停止の方法について具体的に開示していな
い。この従来の方法によっては、十分に燃料を噴射する
ようにするために燃料噴射装置が大型化してしまう問題
がある。
噴射素子の内磁界発生制御を利用するものへの電圧付加
開始あるいは電流供給開始の方法、電圧付加解除あるい
は電流供給停止の方法について具体的に開示していな
い。この従来の方法によっては、十分に燃料を噴射する
ようにするために燃料噴射装置が大型化してしまう問題
がある。
【0004】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、大型化することなく、十分に燃料を噴射可能と
し、かつ所定のタイミングで衝撃的噴射素子へ繰り返し
電力供給を可能とする燃料噴射装置を提供することを目
的としている。
ので、大型化することなく、十分に燃料を噴射可能と
し、かつ所定のタイミングで衝撃的噴射素子へ繰り返し
電力供給を可能とする燃料噴射装置を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するため、この発明は以下のように構成され
る。
目的を達成するため、この発明は以下のように構成され
る。
【0006】請求項1記載の発明は、『燃焼室に臨むよ
うに燃料噴射ユニットと、この燃料噴射ユニットへの電
力供給を制御する供給エネルギー制御手段とを備え、こ
の燃料噴射ユニットにより燃料を前記燃焼室に噴射する
燃料噴射装置において、前記燃料噴射ユニットは、液体
燃料供給源と燃料入口により連通する加圧室と、磁界発
生コイルと、この磁界発生コイルの芯部空間に配置され
移動可能なアーマチャと前記加圧室に臨むプランジャか
らなり、この磁界発生コイルの両端の内、第1の端子に
対して第2の端子を正電位とする電力供給を受けて前記
芯部空間に磁界を発生させ、短時間で前記アーマチャを
移動させ、前記プランジャを前記アーマチャにより殴打
することにより前記プランジャ近傍に衝撃的高圧波を発
生させる衝撃的噴射素子と、衝撃的高圧波の到達時開と
なり前記燃焼室に燃料を噴射可能とする噴射弁を配置し
た噴射口と、この噴射口と前記加圧室を連通する噴射通
路とを備え、前記供給エネルギー制御手段は、前記第1
の端子に対して第2の端子を正電位として前記芯部空間
に逆方向の磁界を発生させ、前記アーマチャを前記プラ
ンジャより離間させた後、第2の端子に対して第1の端
子を正電位とし、前記アーマチャを前記プランジャに衝
突させることにより燃料噴射させるようにしたことを特
徴とする燃料噴射装置。』である。
うに燃料噴射ユニットと、この燃料噴射ユニットへの電
力供給を制御する供給エネルギー制御手段とを備え、こ
の燃料噴射ユニットにより燃料を前記燃焼室に噴射する
燃料噴射装置において、前記燃料噴射ユニットは、液体
燃料供給源と燃料入口により連通する加圧室と、磁界発
生コイルと、この磁界発生コイルの芯部空間に配置され
移動可能なアーマチャと前記加圧室に臨むプランジャか
らなり、この磁界発生コイルの両端の内、第1の端子に
対して第2の端子を正電位とする電力供給を受けて前記
芯部空間に磁界を発生させ、短時間で前記アーマチャを
移動させ、前記プランジャを前記アーマチャにより殴打
することにより前記プランジャ近傍に衝撃的高圧波を発
生させる衝撃的噴射素子と、衝撃的高圧波の到達時開と
なり前記燃焼室に燃料を噴射可能とする噴射弁を配置し
た噴射口と、この噴射口と前記加圧室を連通する噴射通
路とを備え、前記供給エネルギー制御手段は、前記第1
の端子に対して第2の端子を正電位として前記芯部空間
に逆方向の磁界を発生させ、前記アーマチャを前記プラ
ンジャより離間させた後、第2の端子に対して第1の端
子を正電位とし、前記アーマチャを前記プランジャに衝
突させることにより燃料噴射させるようにしたことを特
徴とする燃料噴射装置。』である。
【0007】この請求項1記載の発明によれば、磁界が
逆方向から変化するので、磁界の変化量を大きくとれ、
大きな運動エネルギーをアーマチャに与えることがで
き、大きな衝撃的高圧を発生できるため、装置を大型化
することなく燃料の噴射量を増大できる。
逆方向から変化するので、磁界の変化量を大きくとれ、
大きな運動エネルギーをアーマチャに与えることがで
き、大きな衝撃的高圧を発生できるため、装置を大型化
することなく燃料の噴射量を増大できる。
【0008】請求項2記載の発明は、『前記第1の端子
に対して第2の端子を正電位として前記芯部空間に逆方
向の磁界を発生させ、前記アーマチャを前記プランジャ
より離間させる時、前記アーマチャを弾発部材で支持
し、この弾発部材を変位させて磁界から前記アーマチャ
に作用するエネルギーを前記弾発部材に蓄えるようにさ
せたことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射嚢置。』
である。
に対して第2の端子を正電位として前記芯部空間に逆方
向の磁界を発生させ、前記アーマチャを前記プランジャ
より離間させる時、前記アーマチャを弾発部材で支持
し、この弾発部材を変位させて磁界から前記アーマチャ
に作用するエネルギーを前記弾発部材に蓄えるようにさ
せたことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射嚢置。』
である。
【0009】この請求項2記載の発明によれば、逆方向
の磁界が作用するエネルギーを弾発部材に蓄えることが
できるので、弾発部材の弾性エネルギーと、大きな磁界
の変化量の両方により、より大きな運動エネルギーをア
ーマチャに与えることができ、大きな衝撃的高圧を発生
できるため、装置を大型化することなく燃料の噴射量を
増大できる。
の磁界が作用するエネルギーを弾発部材に蓄えることが
できるので、弾発部材の弾性エネルギーと、大きな磁界
の変化量の両方により、より大きな運動エネルギーをア
ーマチャに与えることができ、大きな衝撃的高圧を発生
できるため、装置を大型化することなく燃料の噴射量を
増大できる。
【0010】請求項3記載の発明は、『燃焼室に臨むよ
うに燃料噴射ユニットと、この燃料噴射ユニットへの電
力供給を制御する供給エネルギー制御手段を備え、この
燃料噴射ユニットにより燃料を前記燃焼室に噴射する燃
料噴射装置において、前記燃料噴射ユニットは、液体燃
料供給源と燃料入口により連通する加圧室と、磁界発生
コイルと、この磁界発生コイルの芯部空間に配置され一
端がユニットケーシングに固定され、他端が直接あるい
はプランジャを介して前記加圧室に臨む磁気歪部材から
なり、この磁界発生コイルの両端の内、第1の端子に対
して第2の端子を正電位とする電力供給を受けて前記芯
部空間に磁界を発生させ、短時間で前記磁気歪部材を伸
長させ、前記他端あるいは前記プランジャ近傍に衝撃的
高圧波を発生させる衝撃的噴射素子と、衝撃的高圧波の
到達時開となり前記燃焼室に燃料を噴射可能とする噴射
弁を配置した噴射口と、この噴射口と前記加圧室を連通
する噴射通路と、前記供給エネルギー制御手段は、前記
第1の端子に対して第2の端子を正電位として前記芯部
空間に逆方向の磁界を発生させ、前記磁気歪部材を収縮
させた後、第2の端子に対して第1の端子を正電位と
し、前記磁気歪部材を伸長させるようにしたことを特徴
とする燃料噴射装置。』である。
うに燃料噴射ユニットと、この燃料噴射ユニットへの電
力供給を制御する供給エネルギー制御手段を備え、この
燃料噴射ユニットにより燃料を前記燃焼室に噴射する燃
料噴射装置において、前記燃料噴射ユニットは、液体燃
料供給源と燃料入口により連通する加圧室と、磁界発生
コイルと、この磁界発生コイルの芯部空間に配置され一
端がユニットケーシングに固定され、他端が直接あるい
はプランジャを介して前記加圧室に臨む磁気歪部材から
なり、この磁界発生コイルの両端の内、第1の端子に対
して第2の端子を正電位とする電力供給を受けて前記芯
部空間に磁界を発生させ、短時間で前記磁気歪部材を伸
長させ、前記他端あるいは前記プランジャ近傍に衝撃的
高圧波を発生させる衝撃的噴射素子と、衝撃的高圧波の
到達時開となり前記燃焼室に燃料を噴射可能とする噴射
弁を配置した噴射口と、この噴射口と前記加圧室を連通
する噴射通路と、前記供給エネルギー制御手段は、前記
第1の端子に対して第2の端子を正電位として前記芯部
空間に逆方向の磁界を発生させ、前記磁気歪部材を収縮
させた後、第2の端子に対して第1の端子を正電位と
し、前記磁気歪部材を伸長させるようにしたことを特徴
とする燃料噴射装置。』である。
【0011】この請求項3記載の発明によれば、逆方向
の磁界が作用するエネルギーを磁気歪部材に蓄えること
ができるので、磁気歪部材の弾性エネルギーと、大きな
磁界の変化量の両方により、より大きな運動エネルギー
をプランジャに与えることができ、大きな衝撃的高圧を
発生できるため、装置を大型化することなく燃料の噴射
量を増大できる。
の磁界が作用するエネルギーを磁気歪部材に蓄えること
ができるので、磁気歪部材の弾性エネルギーと、大きな
磁界の変化量の両方により、より大きな運動エネルギー
をプランジャに与えることができ、大きな衝撃的高圧を
発生できるため、装置を大型化することなく燃料の噴射
量を増大できる。
【0012】請求項4記載の発明は、『前記供給エネル
ギー制御手段は、第1の所定のクランク角において、前
記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは
0に保持した状態から、第1の端子に対して第2の端子
を正電位に変化させ、この変化後第2の所定のクランク
角において、前記第1の端子に対する第2の端子の正電
位状態から第2の端子に対して第1の端子を正電位に変
化させ、この変化後第3の所定のクランク角において、
前記第2の端子に対する第1の端子の正電位状態から前
記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは
0にするように変化させ、次の第1の所定のクランク角
まで、前記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位
あるいは0に保持するようにしたことを特徴とする請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の燃料噴射装置。』
である。
ギー制御手段は、第1の所定のクランク角において、前
記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは
0に保持した状態から、第1の端子に対して第2の端子
を正電位に変化させ、この変化後第2の所定のクランク
角において、前記第1の端子に対する第2の端子の正電
位状態から第2の端子に対して第1の端子を正電位に変
化させ、この変化後第3の所定のクランク角において、
前記第2の端子に対する第1の端子の正電位状態から前
記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは
0にするように変化させ、次の第1の所定のクランク角
まで、前記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位
あるいは0に保持するようにしたことを特徴とする請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の燃料噴射装置。』
である。
【0013】この請求項4記載の発明によれば、燃料を
噴射しない期間において、噴射のため磁界発生コイルに
負荷する逆電位及び正電位より、小さい電位を磁界発生
コイルに負荷するのみであるので、電力消費量を小さく
できる。また、このため、磁界発生コイルの発熱量を小
さくできる。
噴射しない期間において、噴射のため磁界発生コイルに
負荷する逆電位及び正電位より、小さい電位を磁界発生
コイルに負荷するのみであるので、電力消費量を小さく
できる。また、このため、磁界発生コイルの発熱量を小
さくできる。
【0014】請求項5記載の発明は、『前記供給エネル
ギー制御手段は、第1の所定のクランク角において、前
記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは
0に保持した状態から、第1の端子に対して第2の端子
を正電位に変化させ、この変化後第2の所定のクランク
角において、前記第1の端子に対する第2の端子の正電
位状態から第2の端子に対して第1の端子を正電位に変
化させ、この変化後所定回、前記第2の端子に対して第
1の端子が正電位の状態から、第1の端子に対して第2
の端子を正電位への変化と、この変化後第2の端子に対
して第1の端子を正電位への変化とを繰返した後、前記
第2の端子に対する第1の端子の正電位状態から前記第
1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは0に
するように変化させ、次の第1の所定のクランク角ま
で、前記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あ
るいは0に保持するようにしたことを特徴とする請求項
1乃至請求項3のいずれかに記載の燃料噴射装置。』で
ある。
ギー制御手段は、第1の所定のクランク角において、前
記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは
0に保持した状態から、第1の端子に対して第2の端子
を正電位に変化させ、この変化後第2の所定のクランク
角において、前記第1の端子に対する第2の端子の正電
位状態から第2の端子に対して第1の端子を正電位に変
化させ、この変化後所定回、前記第2の端子に対して第
1の端子が正電位の状態から、第1の端子に対して第2
の端子を正電位への変化と、この変化後第2の端子に対
して第1の端子を正電位への変化とを繰返した後、前記
第2の端子に対する第1の端子の正電位状態から前記第
1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは0に
するように変化させ、次の第1の所定のクランク角ま
で、前記第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あ
るいは0に保持するようにしたことを特徴とする請求項
1乃至請求項3のいずれかに記載の燃料噴射装置。』で
ある。
【0015】この請求項5記載の発明によれば、噴射し
ない期間において、噴射のため磁界発生コイルに負荷す
る逆電位及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイル
に負荷するのみであるので、電力消費量を小さくでき、
また、このため、磁界発生コイルの発熱量を小さくでき
ることに加え、複数回の噴射が可能となり、燃料の噴射
量を増大できる。
ない期間において、噴射のため磁界発生コイルに負荷す
る逆電位及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイル
に負荷するのみであるので、電力消費量を小さくでき、
また、このため、磁界発生コイルの発熱量を小さくでき
ることに加え、複数回の噴射が可能となり、燃料の噴射
量を増大できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の燃料噴射装置に
ついて説明する。図1はこの発明に係る燃料噴射装置を
2サイクル内燃機関に適用した例を示す。このエンジン
1は、燃焼室40の上部を構成するシリンダヘッド2、
燃焼室40の筒体を構成するシリンダブロック3、クラ
ンク室を形成するクランクケース4等により構成され
る。クランク室内のクランク軸5は、クランクピン6及
びピストンピン7に連結されたコンロッド100を介し
てピストン8に連結される。シリンダヘッド2の中央部
には点火プラグ13が装着される。
ついて説明する。図1はこの発明に係る燃料噴射装置を
2サイクル内燃機関に適用した例を示す。このエンジン
1は、燃焼室40の上部を構成するシリンダヘッド2、
燃焼室40の筒体を構成するシリンダブロック3、クラ
ンク室を形成するクランクケース4等により構成され
る。クランク室内のクランク軸5は、クランクピン6及
びピストンピン7に連結されたコンロッド100を介し
てピストン8に連結される。シリンダヘッド2の中央部
には点火プラグ13が装着される。
【0017】また、エンジン1は、クランク室に連通す
る吸気通路9及びシリンダ内の燃焼室40に連通する排
気通路11を備えている。クランク室と燃焼室40と
を、掃気通路642で連通している。吸気通路9内には
スロットル弁648及び吸気の逆流阻止のためのリード
弁647が設けられる。シリンダヘッド2には、燃焼室
40に臨んで、燃料噴射ユニット44が設けられる。
る吸気通路9及びシリンダ内の燃焼室40に連通する排
気通路11を備えている。クランク室と燃焼室40と
を、掃気通路642で連通している。吸気通路9内には
スロットル弁648及び吸気の逆流阻止のためのリード
弁647が設けられる。シリンダヘッド2には、燃焼室
40に臨んで、燃料噴射ユニット44が設けられる。
【0018】この燃料噴射ユニット44は、インジェク
タ14と高圧発生装置16が一体化されており、高圧発
生装置16は、後述の衝撃的噴射素子17a等で構成さ
れる衝撃的高圧発生源17を有する。この衝撃的高圧発
生源17は制御装置18に連結され所定のタイミングで
駆動制御される。
タ14と高圧発生装置16が一体化されており、高圧発
生装置16は、後述の衝撃的噴射素子17a等で構成さ
れる衝撃的高圧発生源17を有する。この衝撃的高圧発
生源17は制御装置18に連結され所定のタイミングで
駆動制御される。
【0019】この燃料噴射ユニット44は、燃料供給パ
イプ21を介して、燃料噴射ユニット44より高い位置
に設けた上部に不図示のブリーザ穴を設けた気液分離フ
ロート室646に連通する。この気液分離フロート室6
46は、液面を一定とするためのフロート式弁646
a、燃料ポンプ19A及びフィルタ20を介して、燃料
タンク22に連通する。燃料噴射ユニット44は、制御
装置18により制御され、制御装置18は交流電源及び
交直変換回路からなる電源回路645に接続される。な
お、この燃料噴射ユニット44は、図1の一点鎖線で示
したように、シリンダブロック3の側壁面あるいは吸気
通路9に設けてもよい。さらに、燃料噴射ユニット44
と気液分離フロート室646の上部を結ぶ戻り燃料パイ
プ23が設けられる。
イプ21を介して、燃料噴射ユニット44より高い位置
に設けた上部に不図示のブリーザ穴を設けた気液分離フ
ロート室646に連通する。この気液分離フロート室6
46は、液面を一定とするためのフロート式弁646
a、燃料ポンプ19A及びフィルタ20を介して、燃料
タンク22に連通する。燃料噴射ユニット44は、制御
装置18により制御され、制御装置18は交流電源及び
交直変換回路からなる電源回路645に接続される。な
お、この燃料噴射ユニット44は、図1の一点鎖線で示
したように、シリンダブロック3の側壁面あるいは吸気
通路9に設けてもよい。さらに、燃料噴射ユニット44
と気液分離フロート室646の上部を結ぶ戻り燃料パイ
プ23が設けられる。
【0020】この構成により、燃料噴射ユニット44内
の不図示の加圧室、噴射通路、弁手段の気泡は、エンジ
ン1停止中に戻り燃料パイプ23へ入り、フロート室6
46方向に浮力により移動する。気泡が加圧室に入るの
は、弁手段より噴射通路が上位にあり、噴射通路より加
圧室が上位にあるからである。また、気泡が加圧室から
戻り燃料パイプ23へ入るのは、戻り燃料パイプ23の
加圧室側開口が、加圧室の上部にあるからである。戻り
燃料パイプ23の加圧室側開口が、燃料供給パイプ21
端部の不図示の導入ポートより上位にあると、確実に戻
り燃料パイプ23内へ気泡を導くことができる。一方、
燃料供給パイプ21中の気泡は、エンジン1停止中に浮
力によりフロート室646内に移動する。
の不図示の加圧室、噴射通路、弁手段の気泡は、エンジ
ン1停止中に戻り燃料パイプ23へ入り、フロート室6
46方向に浮力により移動する。気泡が加圧室に入るの
は、弁手段より噴射通路が上位にあり、噴射通路より加
圧室が上位にあるからである。また、気泡が加圧室から
戻り燃料パイプ23へ入るのは、戻り燃料パイプ23の
加圧室側開口が、加圧室の上部にあるからである。戻り
燃料パイプ23の加圧室側開口が、燃料供給パイプ21
端部の不図示の導入ポートより上位にあると、確実に戻
り燃料パイプ23内へ気泡を導くことができる。一方、
燃料供給パイプ21中の気泡は、エンジン1停止中に浮
力によりフロート室646内に移動する。
【0021】エンジン1運転中は、燃料噴射ユニット4
4が作動し、衝撃的高圧波発生による噴射と、噴射によ
り加圧室に発生する負圧とフロート室646の燃料油面
によるヘッド(正圧)とによる加圧室への燃料移動とが
交互に連続して発生する。加圧室への燃料移動時、戻り
燃料パイプ23内の加圧室寄り部分に気泡があると、気
泡が再び加圧室内に戻ることになるので、戻り燃料パイ
プ23内にフロート室646方向のみに流れを許容する
逆止弁を配置すると、エンジン1運転中にも確実にエア
抜きができる。衝撃的高圧波は、発生面の法線方向に強
い指向性があるので、燃料噴射時の戻り燃料パイプ23
内への燃料押し出し量(噴射洩れ量)は僅かである。こ
の僅かな戻り燃料パイプ23内への燃料押し出し作用に
より、戻り燃料パイプ23内の気泡は確実にフロート室
646へ移動し分離される。なお、燃料噴射時の燃料供
給パイプ21内への燃料押し戻し量(燃料洩れ量)は僅
かではあるが、燃料供給パイプ21内に加圧室方向のみ
に流れを許容する逆止弁を配置すると、噴射洩れ量を少
なくできる。
4が作動し、衝撃的高圧波発生による噴射と、噴射によ
り加圧室に発生する負圧とフロート室646の燃料油面
によるヘッド(正圧)とによる加圧室への燃料移動とが
交互に連続して発生する。加圧室への燃料移動時、戻り
燃料パイプ23内の加圧室寄り部分に気泡があると、気
泡が再び加圧室内に戻ることになるので、戻り燃料パイ
プ23内にフロート室646方向のみに流れを許容する
逆止弁を配置すると、エンジン1運転中にも確実にエア
抜きができる。衝撃的高圧波は、発生面の法線方向に強
い指向性があるので、燃料噴射時の戻り燃料パイプ23
内への燃料押し出し量(噴射洩れ量)は僅かである。こ
の僅かな戻り燃料パイプ23内への燃料押し出し作用に
より、戻り燃料パイプ23内の気泡は確実にフロート室
646へ移動し分離される。なお、燃料噴射時の燃料供
給パイプ21内への燃料押し戻し量(燃料洩れ量)は僅
かではあるが、燃料供給パイプ21内に加圧室方向のみ
に流れを許容する逆止弁を配置すると、噴射洩れ量を少
なくできる。
【0022】また、燃料供給パイプ21に燃料ポンプ1
9Bを設けることができ、戻り燃料パイプ23に調圧弁
101を設ける。この調圧弁101により燃料循環経路
Kは所定圧力に維持され、安定した余圧を負荷すること
が可能であるため、燃料噴射ユニット44の作動により
正確な噴射ができる。この場合には気液分離フロート室
646は、液面を一定とするためのフロート式弁646
aが不要となるが、上限レベル検知センサS11と下限
レベル検知センサS21から構成される燃料レベルメー
タを設けるようにする。気液分離フロート室46の燃料
レベルが下限レベル検知センサS21の位置より下がる
と、燃料ポンプ19Aを駆動してフィルタ20を介して
燃料を燃料タンク22から供給し、上限レベル検知セン
サS11が燃料を検知すると燃料の供給を停止する。
9Bを設けることができ、戻り燃料パイプ23に調圧弁
101を設ける。この調圧弁101により燃料循環経路
Kは所定圧力に維持され、安定した余圧を負荷すること
が可能であるため、燃料噴射ユニット44の作動により
正確な噴射ができる。この場合には気液分離フロート室
646は、液面を一定とするためのフロート式弁646
aが不要となるが、上限レベル検知センサS11と下限
レベル検知センサS21から構成される燃料レベルメー
タを設けるようにする。気液分離フロート室46の燃料
レベルが下限レベル検知センサS21の位置より下がる
と、燃料ポンプ19Aを駆動してフィルタ20を介して
燃料を燃料タンク22から供給し、上限レベル検知セン
サS11が燃料を検知すると燃料の供給を停止する。
【0023】この実施例のエンジン1ではさらに、オイ
ルを供給するために潤滑油噴射装置を用いている。64
9はオイル噴射ユニットであり、前述の高圧発生装置1
6が用いられる。このオイル噴射ユニット649からオ
イル配管653、654を介してインジェクタ655か
らクランク室及びシリンダ内にオイルが噴射される。オ
イル噴射ユニット649にはストレーナ652を介して
オイルタンク651からオイルポンプ650によりオイ
ルが供給される。このオイル噴射ユニット649は、前
述と同様に、高圧発生源を有し、衝撃的高圧によりイン
ジェクタ655からオイルを噴射するものであり、その
構成や衝撃的高圧波の発生原理や作用及び噴射動作は前
記各実施例と同じである。なお、加圧室には一つの衝撃
的高圧発生部に対向した位置にオイル配管653に各々
連通する複数の潤滑油吐出ボートが設けられる。この潤
滑油噴射装置にも、上記したようなエア抜き手段を配置
することにより、簡単にエア抜きが可能となる。
ルを供給するために潤滑油噴射装置を用いている。64
9はオイル噴射ユニットであり、前述の高圧発生装置1
6が用いられる。このオイル噴射ユニット649からオ
イル配管653、654を介してインジェクタ655か
らクランク室及びシリンダ内にオイルが噴射される。オ
イル噴射ユニット649にはストレーナ652を介して
オイルタンク651からオイルポンプ650によりオイ
ルが供給される。このオイル噴射ユニット649は、前
述と同様に、高圧発生源を有し、衝撃的高圧によりイン
ジェクタ655からオイルを噴射するものであり、その
構成や衝撃的高圧波の発生原理や作用及び噴射動作は前
記各実施例と同じである。なお、加圧室には一つの衝撃
的高圧発生部に対向した位置にオイル配管653に各々
連通する複数の潤滑油吐出ボートが設けられる。この潤
滑油噴射装置にも、上記したようなエア抜き手段を配置
することにより、簡単にエア抜きが可能となる。
【0024】以下、この発明の燃料噴射装置について説
明する。図2は燃料噴射装置の実施の形態の概略構成図
である。この実施の形態では、図1で示す気液分離フロ
ート室646は廃止され、燃料タンク22から直接燃料
が燃料ポンプ19により導かれて燃料噴射ユニット44
に送られるようにされる。また、燃料噴射ユニット44
からの戻し燃料パイプ23は燃料タンク22の上部に連
結される。
明する。図2は燃料噴射装置の実施の形態の概略構成図
である。この実施の形態では、図1で示す気液分離フロ
ート室646は廃止され、燃料タンク22から直接燃料
が燃料ポンプ19により導かれて燃料噴射ユニット44
に送られるようにされる。また、燃料噴射ユニット44
からの戻し燃料パイプ23は燃料タンク22の上部に連
結される。
【0025】高圧発生装置16とインジェクタ14が、
一体にユニットに形成され、この燃料噴射ユニット44
は、燃料噴射の応答性がよく、かつコンパクトな構造に
なっている。インジェクタ14は、先端に噴射口41が
形成されたケース本体24を有し、この噴射口41に噴
射弁25が装着される。噴射弁25はスプリング26に
より常に閉方向に付勢される。このインジェクタ14に
は、ケース200を介してケース本体31に接続され一
体になっている。インジェクタ14において、衝撃的高
圧波が伝播してくると、噴射弁25の内側面に衝突しさ
らに昇圧する。そして、そのエネルギーにより、スプリ
ング26に抗して噴射弁25が押し開かれ、噴射通路3
3aから導かれた燃料が噴射口41から噴射される。
一体にユニットに形成され、この燃料噴射ユニット44
は、燃料噴射の応答性がよく、かつコンパクトな構造に
なっている。インジェクタ14は、先端に噴射口41が
形成されたケース本体24を有し、この噴射口41に噴
射弁25が装着される。噴射弁25はスプリング26に
より常に閉方向に付勢される。このインジェクタ14に
は、ケース200を介してケース本体31に接続され一
体になっている。インジェクタ14において、衝撃的高
圧波が伝播してくると、噴射弁25の内側面に衝突しさ
らに昇圧する。そして、そのエネルギーにより、スプリ
ング26に抗して噴射弁25が押し開かれ、噴射通路3
3aから導かれた燃料が噴射口41から噴射される。
【0026】ケース本体31の内部に加圧室50が形成
され、このケース本体31にはアルミニウム合金製ケー
ス400が接合固定されている。このケース本体31及
びアルミニウム合金製ケース400内には、衝撃的噴射
素子17aが内蔵されている。この衝撃的噴射素子17
aは、主にシリンダ420内に配置された磁界発生コイ
ル410と、この磁界発生コイル410の芯部空間に配
置され移動可能な永久磁石からなるアーマチャ411と
加圧室50に臨むプランジャ17bからなり、この磁界
発生コイル410の両端の内、第1の端子TA1に対し
て第2の端子TA2を正電位とする電力供給を受けて芯
部空間に磁界を発生させ、短時間でアーマチャ411を
移動させ、プランジャ17bをアーマチャ411により
殴打することによりプランジャ近傍に衝撃的高圧波を発
生させる。
され、このケース本体31にはアルミニウム合金製ケー
ス400が接合固定されている。このケース本体31及
びアルミニウム合金製ケース400内には、衝撃的噴射
素子17aが内蔵されている。この衝撃的噴射素子17
aは、主にシリンダ420内に配置された磁界発生コイ
ル410と、この磁界発生コイル410の芯部空間に配
置され移動可能な永久磁石からなるアーマチャ411と
加圧室50に臨むプランジャ17bからなり、この磁界
発生コイル410の両端の内、第1の端子TA1に対し
て第2の端子TA2を正電位とする電力供給を受けて芯
部空間に磁界を発生させ、短時間でアーマチャ411を
移動させ、プランジャ17bをアーマチャ411により
殴打することによりプランジャ近傍に衝撃的高圧波を発
生させる。
【0027】シリンダ420は、アルミニウム合金製ケ
ース400に鋳込まれて磁気回路を構成する。アーマチ
ャ411には、パイプ状のハンマー411aが一体化さ
れ、磁気回路を構成する。ハンマー411aの一端はシ
リンダ420に移動可能に支持され、他端はキャップ4
30に移動可能に支持されている。アーマチャ411と
キャップ430との間には、バネ440が配置され、ア
ーマチャ411をプランジャ17b方向へ付勢する。キ
ャップ430は、アルミニウム合金製キャップ431に
鋳込まれて磁気回路を構成している。アルミニウム合金
製キャップ431と、シリンダ420及びアルミニウム
合金製ケース400との間から磁界発生コイル410の
第1及び第2の端子TA1,TA2がそれぞれケース4
00の内外を密閉した状態で取り出され、図1の制御装
置18で電圧制御される。
ース400に鋳込まれて磁気回路を構成する。アーマチ
ャ411には、パイプ状のハンマー411aが一体化さ
れ、磁気回路を構成する。ハンマー411aの一端はシ
リンダ420に移動可能に支持され、他端はキャップ4
30に移動可能に支持されている。アーマチャ411と
キャップ430との間には、バネ440が配置され、ア
ーマチャ411をプランジャ17b方向へ付勢する。キ
ャップ430は、アルミニウム合金製キャップ431に
鋳込まれて磁気回路を構成している。アルミニウム合金
製キャップ431と、シリンダ420及びアルミニウム
合金製ケース400との間から磁界発生コイル410の
第1及び第2の端子TA1,TA2がそれぞれケース4
00の内外を密閉した状態で取り出され、図1の制御装
置18で電圧制御される。
【0028】プランジャ17bは、衝撃的噴射素子17
aの断面より大きい衝撃的加圧面17b1を有する。こ
のプランジャ17bは、衝撃的噴射素子17aと別部品
であり、ケース本体31内に配置されている。プランジ
ャ17bの外周には環状の凹部17b2が形成され、こ
の凹部17b2に衝撃的噴射素子17a側と加圧室50
とを区画するシール部材102を備えている。シール部
材102はOリング等で構成され、シール部材102の
位置は、プランジャ17bの途中部に設けられる。
aの断面より大きい衝撃的加圧面17b1を有する。こ
のプランジャ17bは、衝撃的噴射素子17aと別部品
であり、ケース本体31内に配置されている。プランジ
ャ17bの外周には環状の凹部17b2が形成され、こ
の凹部17b2に衝撃的噴射素子17a側と加圧室50
とを区画するシール部材102を備えている。シール部
材102はOリング等で構成され、シール部材102の
位置は、プランジャ17bの途中部に設けられる。
【0029】加圧室50にはバネ700が配置され、こ
のバネ700により常にプランジャ17bはシリンダ4
20の端部に当接するように付勢される。プランジャ1
7bには、凹部17b3が形成され、この凹部17b3
はアーマチャ411に一体化されたパイプ状のハンマー
411aの先端に対向している。
のバネ700により常にプランジャ17bはシリンダ4
20の端部に当接するように付勢される。プランジャ1
7bには、凹部17b3が形成され、この凹部17b3
はアーマチャ411に一体化されたパイプ状のハンマー
411aの先端に対向している。
【0030】また、プランジャ17bのストローク長
は、衝撃的噴射素子17aのストロークや変形量に対し
て十分確保でき、反力は燃料圧と摩擦力によるもので余
分な力は掛からない。また、筒状のケース本体31が熱
変形を起こした場合でも作動ストロークの変位量は衝撃
的噴射素子17aの変位だけとなるため計量精度には影
響しない。また、加圧室50の形状の自由度が高く、し
かもエアが溜りにくい。なお、この実施の形態において
は、加圧室内壁50aを漏斗状にしている。
は、衝撃的噴射素子17aのストロークや変形量に対し
て十分確保でき、反力は燃料圧と摩擦力によるもので余
分な力は掛からない。また、筒状のケース本体31が熱
変形を起こした場合でも作動ストロークの変位量は衝撃
的噴射素子17aの変位だけとなるため計量精度には影
響しない。また、加圧室50の形状の自由度が高く、し
かもエアが溜りにくい。なお、この実施の形態において
は、加圧室内壁50aを漏斗状にしている。
【0031】この加圧室内燃料に対する衝撃高圧波を付
与する衝撃的加圧面17b1に対向する側の加圧室内壁
50aの端部に加圧室50に臨んで燃料吐出ポート33
が開口する。この燃料吐出ポート33は、噴射通路33
aと連通し、この噴射通路33aは噴射口41と加圧室
50を連通し、噴射口41には衝撃的高圧波の到達時開
となり燃焼室40に燃料を噴射可能とする噴射弁25が
配置されている。
与する衝撃的加圧面17b1に対向する側の加圧室内壁
50aの端部に加圧室50に臨んで燃料吐出ポート33
が開口する。この燃料吐出ポート33は、噴射通路33
aと連通し、この噴射通路33aは噴射口41と加圧室
50を連通し、噴射口41には衝撃的高圧波の到達時開
となり燃焼室40に燃料を噴射可能とする噴射弁25が
配置されている。
【0032】プランジャ17bの衝撃的加圧面17b1
に直交する筒状のケース本体31の側面、即ち、高圧波
が伝播する進行方向に対する直角な側面には、燃料入口
46aが加圧室50に臨んで開口し、加圧室50は燃料
入口46aにより燃料供給源と連通している。即ち、燃
料入口46aには燃料供給パイプ21が接続され、燃料
入口46aの近傍上流部にはスプリングでバックアップ
された逆止弁21aが配置される。燃料供給パイプ21
は燃料タンク22に接続され、燃料供給パイプ21には
燃料ポンプ19Bが配置されている。
に直交する筒状のケース本体31の側面、即ち、高圧波
が伝播する進行方向に対する直角な側面には、燃料入口
46aが加圧室50に臨んで開口し、加圧室50は燃料
入口46aにより燃料供給源と連通している。即ち、燃
料入口46aには燃料供給パイプ21が接続され、燃料
入口46aの近傍上流部にはスプリングでバックアップ
された逆止弁21aが配置される。燃料供給パイプ21
は燃料タンク22に接続され、燃料供給パイプ21には
燃料ポンプ19Bが配置されている。
【0033】燃料供給パイプ21は、燃料ポンプ19B
の下流側で分岐され、この分岐燃料供給パイプ21aは
アルミニウム合金製ケース400に形成された燃料入口
400aに接続される。燃料入口400aから供給され
た燃料は、シリンダ420に形成された燃料通路420
aを介して磁界発生コイル410を収納する収納室45
0の一方に導かれ、磁界発生コイル410及びシリンダ
420を冷却する。
の下流側で分岐され、この分岐燃料供給パイプ21aは
アルミニウム合金製ケース400に形成された燃料入口
400aに接続される。燃料入口400aから供給され
た燃料は、シリンダ420に形成された燃料通路420
aを介して磁界発生コイル410を収納する収納室45
0の一方に導かれ、磁界発生コイル410及びシリンダ
420を冷却する。
【0034】パイプ状のハンマー411aには、アーマ
チャ411の両側に連通孔411a1,411a2が形
成されている。ハンマー411a内の燃料通路411a
3は、凹部17b3に連通しており、連通孔411a1
からハンマー411a内の燃料通路411a3に供給さ
れた燃料は、燃料通路411a3から凹部17b3はプ
ランジャ17bに形成された連通溝17b4を介してプ
ランジャ17bとアルミニウム合金製ケース400との
間に形成された燃料溜り460に導かれ、燃料によりシ
リンダ420及びアルミニウム合金製ケース400を冷
却する。
チャ411の両側に連通孔411a1,411a2が形
成されている。ハンマー411a内の燃料通路411a
3は、凹部17b3に連通しており、連通孔411a1
からハンマー411a内の燃料通路411a3に供給さ
れた燃料は、燃料通路411a3から凹部17b3はプ
ランジャ17bに形成された連通溝17b4を介してプ
ランジャ17bとアルミニウム合金製ケース400との
間に形成された燃料溜り460に導かれ、燃料によりシ
リンダ420及びアルミニウム合金製ケース400を冷
却する。
【0035】また、ハンマー411a内の燃料通路41
1a3に供給された燃料は、連通孔411a2から燃料
通路411a3から収納室450の他方に導かれ、シリ
ンダ420に形成された燃料通路420bを介してアル
ミニウム合金製ケース400に形成された燃料出口40
0bに導かれる。燃料出口400bには戻り燃料パイプ
23aが接続され、冷却に使用された燃料は戻り燃料パ
イプ23aを介して燃料タンク22に戻され、特別な冷
却装置を備えることなく、簡単な構造で衝撃的噴射素子
17aを冷却することができ、より燃料の噴射精度が向
上する。
1a3に供給された燃料は、連通孔411a2から燃料
通路411a3から収納室450の他方に導かれ、シリ
ンダ420に形成された燃料通路420bを介してアル
ミニウム合金製ケース400に形成された燃料出口40
0bに導かれる。燃料出口400bには戻り燃料パイプ
23aが接続され、冷却に使用された燃料は戻り燃料パ
イプ23aを介して燃料タンク22に戻され、特別な冷
却装置を備えることなく、簡単な構造で衝撃的噴射素子
17aを冷却することができ、より燃料の噴射精度が向
上する。
【0036】燃料供給パイプ21の燃料ポンプ19Bと
分岐燃料供給パイプ21aの分岐部との間と、戻り燃料
パイプ23aとの間には調圧パイプ480が接続され、
この調圧パイプ480には調圧弁481が配置され、燃
料供給系の圧力変動を抑える。
分岐燃料供給パイプ21aの分岐部との間と、戻り燃料
パイプ23aとの間には調圧パイプ480が接続され、
この調圧パイプ480には調圧弁481が配置され、燃
料供給系の圧力変動を抑える。
【0037】このような構成の燃料噴射装置において、
加圧室50内に燃料を充填した状態で、衝撃的高圧発生
源17の衝撃的噴射素子17aの磁界発生コイル410
の両端の内、第2の端子TA2に対して第1の端子TA
1を正電位とする電力供給を行うと、これにより芯部空
間に例えば、磁力線の方向がプランジャ17bの方向と
なる磁界が発生し、磁界が作用する時磁力線方向に力を
受けるように配置した永久磁石からなるアーマチャ41
1を、短時間でプランジャ17bの方向に移動させるこ
とができ、アーマチャ411のハンマー411aがプラ
ンジャ17bを殴打する。このため、加圧室50のプラ
ンジャ近傍に衝撃的高圧波が発生する。
加圧室50内に燃料を充填した状態で、衝撃的高圧発生
源17の衝撃的噴射素子17aの磁界発生コイル410
の両端の内、第2の端子TA2に対して第1の端子TA
1を正電位とする電力供給を行うと、これにより芯部空
間に例えば、磁力線の方向がプランジャ17bの方向と
なる磁界が発生し、磁界が作用する時磁力線方向に力を
受けるように配置した永久磁石からなるアーマチャ41
1を、短時間でプランジャ17bの方向に移動させるこ
とができ、アーマチャ411のハンマー411aがプラ
ンジャ17bを殴打する。このため、加圧室50のプラ
ンジャ近傍に衝撃的高圧波が発生する。
【0038】なお、このアーマチャ411の動きに先行
し、第1の端子TA1に対して第2の端子TA2を正電
位とする電力供給を行うと、磁界発生コイル410に流
れる電流の向きが反転するので、芯部空間に磁力線の方
向がプランジャ17bと反対方向となる磁界が発生し、
アーマチャ411はキャップ430方向に移動し、バネ
440を圧縮する。すなわち、供給される電力の一部は
バネ440に弾性エネルギーとして蓄えられる。この状
態から上記したように第2のTA2に対して第1の端子
TA1を正電位とする電力供給を行うと、磁力線の方向
が反転しプランジャ17b方向となり、アーマチャ41
1が磁力とバネ440の弾撥力の両方により移動させら
れ、アーマチャ411のハンマー411aがプランジャ
17bを殴打し、加圧室50のプランジャ17bの衝撃
的加圧面17b1近傍に衝撃的高圧波が発生する。
し、第1の端子TA1に対して第2の端子TA2を正電
位とする電力供給を行うと、磁界発生コイル410に流
れる電流の向きが反転するので、芯部空間に磁力線の方
向がプランジャ17bと反対方向となる磁界が発生し、
アーマチャ411はキャップ430方向に移動し、バネ
440を圧縮する。すなわち、供給される電力の一部は
バネ440に弾性エネルギーとして蓄えられる。この状
態から上記したように第2のTA2に対して第1の端子
TA1を正電位とする電力供給を行うと、磁力線の方向
が反転しプランジャ17b方向となり、アーマチャ41
1が磁力とバネ440の弾撥力の両方により移動させら
れ、アーマチャ411のハンマー411aがプランジャ
17bを殴打し、加圧室50のプランジャ17bの衝撃
的加圧面17b1近傍に衝撃的高圧波が発生する。
【0039】この衝撃的高圧波は、衝撃的加圧面17b
1側からその衝撃的加圧面17b1に対し直角方向に、
加圧室50の反対面側の対向する位置の燃料吐出ポート
33に向かって瞬時に伝播する。この圧力波が加圧室5
0内を進行中に加圧室の側面に開口する燃料入口46a
を通過するが、この燃料入口46aの開口方向は高圧波
の進行方向に対し直角方向であるため、これを瞬時に通
過し高圧波の圧力は、燃料入口46a内の燃料に対し実
質上何等作用せず、高圧波のエネルギーはほとんど消費
されない。衝撃的高圧発生源17の衝撃的加圧面17b
1から発せられ、漏斗状の加圧室内壁50aにより集め
られ、さらに昇圧した衝撃的高圧波は、この面に唯一形
成された燃料吐出ポート33内に進入し、噴射通路33
aに到達した衝撃的高圧波は、スプリング26に抗して
噴射弁25を開き噴射口41から高圧燃料を噴射させ
る。
1側からその衝撃的加圧面17b1に対し直角方向に、
加圧室50の反対面側の対向する位置の燃料吐出ポート
33に向かって瞬時に伝播する。この圧力波が加圧室5
0内を進行中に加圧室の側面に開口する燃料入口46a
を通過するが、この燃料入口46aの開口方向は高圧波
の進行方向に対し直角方向であるため、これを瞬時に通
過し高圧波の圧力は、燃料入口46a内の燃料に対し実
質上何等作用せず、高圧波のエネルギーはほとんど消費
されない。衝撃的高圧発生源17の衝撃的加圧面17b
1から発せられ、漏斗状の加圧室内壁50aにより集め
られ、さらに昇圧した衝撃的高圧波は、この面に唯一形
成された燃料吐出ポート33内に進入し、噴射通路33
aに到達した衝撃的高圧波は、スプリング26に抗して
噴射弁25を開き噴射口41から高圧燃料を噴射させ
る。
【0040】なお、プランジャ17bの外周にはシール
部材102が配置されると共に、逆止弁21aにより、
加圧室50とプランジャ17bで容積型のポンプとして
も機能させることができ、衝撃波の電波による高圧の噴
射に加え、プランジャ17bの移動により排斥される容
積分の燃料を確実に噴射することができる。
部材102が配置されると共に、逆止弁21aにより、
加圧室50とプランジャ17bで容積型のポンプとして
も機能させることができ、衝撃波の電波による高圧の噴
射に加え、プランジャ17bの移動により排斥される容
積分の燃料を確実に噴射することができる。
【0041】図3は電力供給装置の実施の形態を示す概
略構成図である。制御装置500には、パルサーコイル
501あるいはクランク角センサからクランク角情報
が、スロットル開度センサ502からスロットル開度情
報が、エンジン回転数センサ503からエンジン回転数
情報がそれぞれ入力される。これらの情報に基づき制御
装置500は、メモリ510に予め記憶されている点火
制御マップにより点火制御回路520に制御指令を送
り、エンジンの運転状態に応じた点火タイミングで点火
プラグをスパークさせる。
略構成図である。制御装置500には、パルサーコイル
501あるいはクランク角センサからクランク角情報
が、スロットル開度センサ502からスロットル開度情
報が、エンジン回転数センサ503からエンジン回転数
情報がそれぞれ入力される。これらの情報に基づき制御
装置500は、メモリ510に予め記憶されている点火
制御マップにより点火制御回路520に制御指令を送
り、エンジンの運転状態に応じた点火タイミングで点火
プラグをスパークさせる。
【0042】また、制御装置500は、メモリ510に
予め記憶されている衝撃的噴射素子制御マップにより衝
撃的噴射素子端子電圧制御回路530に制御指令を送
る。この衝撃的噴射素子端子電圧制御回路530には、
電源回路531から所定の電源電圧が与えられている。
衝撃的噴射素子端子電圧制御回路530では、制御指令
に基づき衝撃的噴射素子17aの第1及び第2の端子T
A1,TA2の電圧を所定のタイミングで制御して衝撃
的噴射素子17aを作動させて噴射口41からエンジン
1の燃焼室40に燃料を噴射させる。
予め記憶されている衝撃的噴射素子制御マップにより衝
撃的噴射素子端子電圧制御回路530に制御指令を送
る。この衝撃的噴射素子端子電圧制御回路530には、
電源回路531から所定の電源電圧が与えられている。
衝撃的噴射素子端子電圧制御回路530では、制御指令
に基づき衝撃的噴射素子17aの第1及び第2の端子T
A1,TA2の電圧を所定のタイミングで制御して衝撃
的噴射素子17aを作動させて噴射口41からエンジン
1の燃焼室40に燃料を噴射させる。
【0043】次に、衝撃的噴射素子17aの端子電圧制
御を図4乃至図6に基づいて説明する。図4は衝撃的噴
射素子の具体的な駆動回路図、図5は端子電圧及び点火
信号のタイミングを説明する図、図6は端子電圧の波形
及び衝撃的噴射素子の作動による圧力変動を示す図であ
る。
御を図4乃至図6に基づいて説明する。図4は衝撃的噴
射素子の具体的な駆動回路図、図5は端子電圧及び点火
信号のタイミングを説明する図、図6は端子電圧の波形
及び衝撃的噴射素子の作動による圧力変動を示す図であ
る。
【0044】図4に示すように衝撃的噴射素子の駆動回
路は、図3の制御装置500、衝撃的噴射素子端子電圧
制御回路530及び電源回路531をさらに具体的に構
成したものであり、電荷の供給を制御する供給エネルギ
ー制御手段を構成している。衝撃的噴射素子端子電圧制
御回路530は、PNPトランジスタA、PNPトラン
ジスタB、NPNトランジスタC及びNPNトランジス
タDを有している。PNPトランジスタAのコレクタと
NPNトランジスタCのコレクタが抵抗R1,R2を介
して接続され、PNPトランジスタBのコレクタとNP
NトランジスタDのコレクタが抵抗R3,R4を介して
接続され、この抵抗R1,R2の間と、抵抗R3,R4
の間に磁界発生コイル410が接続され、この接続点を
第1及び第2の端子TA1,TA2としている。
路は、図3の制御装置500、衝撃的噴射素子端子電圧
制御回路530及び電源回路531をさらに具体的に構
成したものであり、電荷の供給を制御する供給エネルギ
ー制御手段を構成している。衝撃的噴射素子端子電圧制
御回路530は、PNPトランジスタA、PNPトラン
ジスタB、NPNトランジスタC及びNPNトランジス
タDを有している。PNPトランジスタAのコレクタと
NPNトランジスタCのコレクタが抵抗R1,R2を介
して接続され、PNPトランジスタBのコレクタとNP
NトランジスタDのコレクタが抵抗R3,R4を介して
接続され、この抵抗R1,R2の間と、抵抗R3,R4
の間に磁界発生コイル410が接続され、この接続点を
第1及び第2の端子TA1,TA2としている。
【0045】PNPトランジスタAのエミッタ及びPN
PトランジスタBのエミッタには、電源回路531から
所定の電圧が印加され、この実施の形態ではPNPトラ
ンジスタAのエミッタに+200Vが、PNPトランジ
スタBのエミッタに+100Vが印加される。NPNト
ランジスタCのエミッタ及びNPNトランジスタDのエ
ミッタはアースされている。
PトランジスタBのエミッタには、電源回路531から
所定の電圧が印加され、この実施の形態ではPNPトラ
ンジスタAのエミッタに+200Vが、PNPトランジ
スタBのエミッタに+100Vが印加される。NPNト
ランジスタCのエミッタ及びNPNトランジスタDのエ
ミッタはアースされている。
【0046】PNPトランジスタA、PNPトランジス
タB、NPNトランジスタC及びNPNトランジスタD
のそれぞれのベースには、制御装置500から所定のタ
イミングで制御信号が入力される。
タB、NPNトランジスタC及びNPNトランジスタD
のそれぞれのベースには、制御装置500から所定のタ
イミングで制御信号が入力される。
【0047】磁界発生コイル410は、十分に燃料を噴
射するようにするために燃料噴射装置が大型化してしま
う問題があるため、図4の衝撃的噴射素子の駆動回路で
は、印加電圧が衝撃的噴射素子17aの端子TA1と端
子TA2間に図5に示すように印加される。即ち、所定
のクランク角θ0までは、電圧が印加されず、所定のク
ランク角θ0になると、−100Vの端子TA1−端子
TA2電圧が印加される。所定のクランク角θ0は噴射
のための予備的収縮を弾発部材であるバネ440に与え
るためのクランク角であり、−100Vが印加されると
アーマチャ411がキャップ方向に移動してバネ440
が収縮し、所定のクランク角θ1までは−100Vが印
加され、クランク角θ1になると+200Vが印加され
る。
射するようにするために燃料噴射装置が大型化してしま
う問題があるため、図4の衝撃的噴射素子の駆動回路で
は、印加電圧が衝撃的噴射素子17aの端子TA1と端
子TA2間に図5に示すように印加される。即ち、所定
のクランク角θ0までは、電圧が印加されず、所定のク
ランク角θ0になると、−100Vの端子TA1−端子
TA2電圧が印加される。所定のクランク角θ0は噴射
のための予備的収縮を弾発部材であるバネ440に与え
るためのクランク角であり、−100Vが印加されると
アーマチャ411がキャップ方向に移動してバネ440
が収縮し、所定のクランク角θ1までは−100Vが印
加され、クランク角θ1になると+200Vが印加され
る。
【0048】このクランク角θ1は、燃料の噴射タイミ
ングであり、クランク角θ1から所定のクランク角θ2
の間に+200Vが印加される。クランク角θ1におい
て磁界発生コイル410を流れる電流の方向が反転する
ので、磁界発生コイル410の中央芯部の磁界の方向が
180度反転し、アーマチャ411はプランジャ17b
の方向に移動する。
ングであり、クランク角θ1から所定のクランク角θ2
の間に+200Vが印加される。クランク角θ1におい
て磁界発生コイル410を流れる電流の方向が反転する
ので、磁界発生コイル410の中央芯部の磁界の方向が
180度反転し、アーマチャ411はプランジャ17b
の方向に移動する。
【0049】所定のクランク角θ2の後は0Vが印加さ
れる。所定のクランク角θ2で電圧印加を0Vとするの
は、磁界発生コイル410を流れる電流を0として磁力
をなくし、アーマチャ411が磁力によりプランジャ1
7bを押圧する状態を解除し、次の噴射に備えるための
ものであり、この時弾発部材であるバネ440は自由長
状態となろうとし、プランジャ17bはバネ700によ
りシリンダ420の端部に当接する位置まで戻される。
また、電圧印加を0Vとすることにより噴射のための磁
界発生コイル410で消費される以外の無駄な電力消費
を極力0とすることができ、磁界発生コイル410の温
度上昇を防ぐこともできる。
れる。所定のクランク角θ2で電圧印加を0Vとするの
は、磁界発生コイル410を流れる電流を0として磁力
をなくし、アーマチャ411が磁力によりプランジャ1
7bを押圧する状態を解除し、次の噴射に備えるための
ものであり、この時弾発部材であるバネ440は自由長
状態となろうとし、プランジャ17bはバネ700によ
りシリンダ420の端部に当接する位置まで戻される。
また、電圧印加を0Vとすることにより噴射のための磁
界発生コイル410で消費される以外の無駄な電力消費
を極力0とすることができ、磁界発生コイル410の温
度上昇を防ぐこともできる。
【0050】燃焼室40に直接燃料を噴射する2サイク
ルエンジンにおいて、この所定のクランク角θ1のタイ
ミングは、2サイクルエンジンの掃気口が閉じた後で、
排気口が閉じる前の排気タイミングExのときである
が、場合によっては、例えば、低負荷(小スロットル開
度)の場合、排気口が閉じた後でも、あるいは高負荷
(大スロットル開度)の場合掃気口が閉じる前でもよ
い。所定のクランク角θ2は所定のクランク角θ1に所
定クランク角位置αが加えられてものである。
ルエンジンにおいて、この所定のクランク角θ1のタイ
ミングは、2サイクルエンジンの掃気口が閉じた後で、
排気口が閉じる前の排気タイミングExのときである
が、場合によっては、例えば、低負荷(小スロットル開
度)の場合、排気口が閉じた後でも、あるいは高負荷
(大スロットル開度)の場合掃気口が閉じる前でもよ
い。所定のクランク角θ2は所定のクランク角θ1に所
定クランク角位置αが加えられてものである。
【0051】次に、衝撃的噴射素子の駆動回路の制御
を、図6に基づき説明する。所定のクランク角θ0まで
は、PNPトランジスタA及びPNPトランジスタBに
はベース電流が与えられずにOFF状態にあり、NPN
トランジスタC及びNPNトランジスタDにはベース電
流が与えられてON状態にあり、第1及び第2の端子T
A1,TA2の電圧が0Vである。
を、図6に基づき説明する。所定のクランク角θ0まで
は、PNPトランジスタA及びPNPトランジスタBに
はベース電流が与えられずにOFF状態にあり、NPN
トランジスタC及びNPNトランジスタDにはベース電
流が与えられてON状態にあり、第1及び第2の端子T
A1,TA2の電圧が0Vである。
【0052】このように、所定のクランク角θ0まで
は、同電位状態a1であるから、アーマチャ411は弾
発部材であるバネ440の伸長状態で位置している。
は、同電位状態a1であるから、アーマチャ411は弾
発部材であるバネ440の伸長状態で位置している。
【0053】所定のクランク角θ0になると、PNPト
ランジスタBがONになり、NPNトランジスタCがO
FFになり、この状態が所定のクランク角θ1まで維持
される。このため、端子TA1の電圧は0Vのまま端子
TA2の電圧が+100Vになり、端子TA1−端子T
A2間の電圧は、−100Vであり、この電流逆方向期
間a2で弾発部材であるバネ440が収縮する。このと
き、時間t1の応答遅れがある。
ランジスタBがONになり、NPNトランジスタCがO
FFになり、この状態が所定のクランク角θ1まで維持
される。このため、端子TA1の電圧は0Vのまま端子
TA2の電圧が+100Vになり、端子TA1−端子T
A2間の電圧は、−100Vであり、この電流逆方向期
間a2で弾発部材であるバネ440が収縮する。このと
き、時間t1の応答遅れがある。
【0054】所定のクランク角θ1になると、PNPト
ランジスタA及びNPNトランジスタCがONし、PN
PトランジスタB及びNPNトランジスタDがOFFに
切り替わり、この状態が所定のクランク角θ2まで維持
される。このため、端子TA1が+200Vになり、端
子TA2は0Vになり、端子TA1−端子TA2間の電
圧は、+200Vである。この切り替わりが電流方向反
転期間a3であり、電流方向が反転することにより収縮
状態の弾発部材であるバネ440がプランジャ17bを
加速し、さらにこの加速に加え時間t2と時間t3を加
えた時間、磁力によりプランジャ17bを加速し、アー
マチャ411のハンマー411aがプランジャ17bを
殴打する。プランジャ17bが殴打されると、加圧室5
0が衝撃的に加圧されて、加圧室50内の圧力は、図6
に示すように変動する。即ち、衝撃的噴射素子17aの
作動により加圧室50内の衝撃的加圧面17b1直近の
圧力が噴射弁の開弁圧P1以上の衝撃波b1が発生し、
この衝撃波b1が噴射弁まで伝播し、これにより噴射弁
が開き噴射口から燃料が噴射される。なお、P0は調圧
弁による予圧圧力がある。
ランジスタA及びNPNトランジスタCがONし、PN
PトランジスタB及びNPNトランジスタDがOFFに
切り替わり、この状態が所定のクランク角θ2まで維持
される。このため、端子TA1が+200Vになり、端
子TA2は0Vになり、端子TA1−端子TA2間の電
圧は、+200Vである。この切り替わりが電流方向反
転期間a3であり、電流方向が反転することにより収縮
状態の弾発部材であるバネ440がプランジャ17bを
加速し、さらにこの加速に加え時間t2と時間t3を加
えた時間、磁力によりプランジャ17bを加速し、アー
マチャ411のハンマー411aがプランジャ17bを
殴打する。プランジャ17bが殴打されると、加圧室5
0が衝撃的に加圧されて、加圧室50内の圧力は、図6
に示すように変動する。即ち、衝撃的噴射素子17aの
作動により加圧室50内の衝撃的加圧面17b1直近の
圧力が噴射弁の開弁圧P1以上の衝撃波b1が発生し、
この衝撃波b1が噴射弁まで伝播し、これにより噴射弁
が開き噴射口から燃料が噴射される。なお、P0は調圧
弁による予圧圧力がある。
【0055】このように、電流方向反転期間a3におい
て、アーマチャ411のハンマー411aがプランジャ
17bを殴打し、最大正方向電流期間a4には弾発部材
であるバネ440の伸長状態と弾発部材であるバネ70
0の収縮状態で、両バネの弾発力と磁力とがバランスす
る位置にプランジャ17bが保持される。
て、アーマチャ411のハンマー411aがプランジャ
17bを殴打し、最大正方向電流期間a4には弾発部材
であるバネ440の伸長状態と弾発部材であるバネ70
0の収縮状態で、両バネの弾発力と磁力とがバランスす
る位置にプランジャ17bが保持される。
【0056】所定のクランク角θ2では、PNPトラン
ジスタA及びPNPトランジスタBにはベース電流が与
えられずにOFF状態になり、NPNトランジスタC及
びNPNトランジスタDにはベース電流が与えられてO
N状態になり、電流減少化期間a5経過後に同電位状態
a1になるため、第1及び第2の端子TA1,TA2の
電圧が0Vである。このように、第1及び第2の端子T
A1,TA2の電圧が0Vになると磁力がなくなり、応
答遅れt4をもってプランジャ17bがバネ700によ
り押し戻され、弾発部材であるバネ440が自由長状態
となり、次の燃料噴射にそなえる。
ジスタA及びPNPトランジスタBにはベース電流が与
えられずにOFF状態になり、NPNトランジスタC及
びNPNトランジスタDにはベース電流が与えられてO
N状態になり、電流減少化期間a5経過後に同電位状態
a1になるため、第1及び第2の端子TA1,TA2の
電圧が0Vである。このように、第1及び第2の端子T
A1,TA2の電圧が0Vになると磁力がなくなり、応
答遅れt4をもってプランジャ17bがバネ700によ
り押し戻され、弾発部材であるバネ440が自由長状態
となり、次の燃料噴射にそなえる。
【0057】なお、この時の急激とはならないプランジ
ャ17bの戻りは、加圧室50内の衝撃的加圧面17b
1直近に大きな負圧を発生することはない。大きな負圧
が発生する場合には、この負圧が反転して加圧室50内
の衝撃的加圧面17b1直近に噴射弁の開弁圧P1より
大きな衝撃的な正圧が発生し、この正圧が伝播して噴射
弁を開口して噴射がなされるのであるが、急激とはなら
ないプランジャ17b戻りによっては、燃料噴射がされ
ることはない。
ャ17bの戻りは、加圧室50内の衝撃的加圧面17b
1直近に大きな負圧を発生することはない。大きな負圧
が発生する場合には、この負圧が反転して加圧室50内
の衝撃的加圧面17b1直近に噴射弁の開弁圧P1より
大きな衝撃的な正圧が発生し、この正圧が伝播して噴射
弁を開口して噴射がなされるのであるが、急激とはなら
ないプランジャ17b戻りによっては、燃料噴射がされ
ることはない。
【0058】また、衝撃的噴射素子17aが作動するこ
とによる加圧室50の衝撃波b1は、噴射弁で一部反射
し、図6に示すように噴射弁25の開弁圧P1以上の衝
撃波b2となって衝撃的加圧面17b1に戻り、この衝
撃波b2は再び噴射弁25へ伝播するので、噴射弁25
が開き噴射口41から燃料が噴射され、2次噴射を行う
ことができる。
とによる加圧室50の衝撃波b1は、噴射弁で一部反射
し、図6に示すように噴射弁25の開弁圧P1以上の衝
撃波b2となって衝撃的加圧面17b1に戻り、この衝
撃波b2は再び噴射弁25へ伝播するので、噴射弁25
が開き噴射口41から燃料が噴射され、2次噴射を行う
ことができる。
【0059】このように、この供給エネルギー制御手段
は、第1の端子TA1に対して第2の端子TA2を正電
位として芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、アーマチ
ャ411のハンマー411aをプランジャ17bより離
間させた後、第2の端子TA2に対して第1の端子TA
1を正電位とし、アーマチャ411のハンマー411a
をプランジャ17bに衝突させることにより燃料噴射さ
せる。従って、磁界が逆方向から変化するので、磁界の
変化量を大きくとれ、大きな磁力エネルギーに基づいて
大きな運動エネルギーをアーマチャ411に与えること
ができ、大きな衝撃的高圧を発生できるため、装置を大
型化することなく燃料の噴射量を増大できる。
は、第1の端子TA1に対して第2の端子TA2を正電
位として芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、アーマチ
ャ411のハンマー411aをプランジャ17bより離
間させた後、第2の端子TA2に対して第1の端子TA
1を正電位とし、アーマチャ411のハンマー411a
をプランジャ17bに衝突させることにより燃料噴射さ
せる。従って、磁界が逆方向から変化するので、磁界の
変化量を大きくとれ、大きな磁力エネルギーに基づいて
大きな運動エネルギーをアーマチャ411に与えること
ができ、大きな衝撃的高圧を発生できるため、装置を大
型化することなく燃料の噴射量を増大できる。
【0060】また、第1の端子TA1に対して第2の端
子TA2を正電位として芯部空間に逆方向の磁界を発生
させ、アーマチャ411のハンマー411aをプランジ
ャ17bより離間させる時、アーマチャ411を弾発部
材であるバネ440により支持し、この弾発部材を変位
させて磁界からアーマチャ411に作用するエネルギー
を弾発部材であるバネ440に蓄えるようにさせてい
る。このように、逆方向の磁界が作用するエネルギーを
弾発部材に蓄えることができるので、弾発部材の弾性エ
ネルギーと、大きな磁界の変化量の両方により、より大
きな運動エネルギーをアーマチャ411に与えることが
でき、大きな衝撃的高圧を発生できるため、装置を大型
化することなく燃料の噴射量を増大できる。
子TA2を正電位として芯部空間に逆方向の磁界を発生
させ、アーマチャ411のハンマー411aをプランジ
ャ17bより離間させる時、アーマチャ411を弾発部
材であるバネ440により支持し、この弾発部材を変位
させて磁界からアーマチャ411に作用するエネルギー
を弾発部材であるバネ440に蓄えるようにさせてい
る。このように、逆方向の磁界が作用するエネルギーを
弾発部材に蓄えることができるので、弾発部材の弾性エ
ネルギーと、大きな磁界の変化量の両方により、より大
きな運動エネルギーをアーマチャ411に与えることが
でき、大きな衝撃的高圧を発生できるため、装置を大型
化することなく燃料の噴射量を増大できる。
【0061】図7はこの発明に係る燃料噴射装置を適用
した4サイクル内燃機関の構成図である。エンジン1
は、燃焼室40の上部を構成するシリンダヘッド2と、
燃焼室40の筒体を構成するシリンダブロック3と、ク
ランク室を形成するクランクケース4とにより構成され
る。クランク室内のクランク軸5は、クランクピン6及
びピストンピン7に連結されたコンロッド100を介し
てピストン8に連結される。シリンダヘッド2には吸気
通路9が設けられ、その端部に燃焼室40に臨んで吸気
弁10が装着され、吸気通路9の開口部を開閉する。ま
た、シリンダヘッド2には、排気通路11が設けられ、
その端部に燃焼室40に臨んで排気弁12が装着され、
排気通路11の開口部を開閉する。シリンダヘッド2の
中央部には点火プラグ13が装着される。
した4サイクル内燃機関の構成図である。エンジン1
は、燃焼室40の上部を構成するシリンダヘッド2と、
燃焼室40の筒体を構成するシリンダブロック3と、ク
ランク室を形成するクランクケース4とにより構成され
る。クランク室内のクランク軸5は、クランクピン6及
びピストンピン7に連結されたコンロッド100を介し
てピストン8に連結される。シリンダヘッド2には吸気
通路9が設けられ、その端部に燃焼室40に臨んで吸気
弁10が装着され、吸気通路9の開口部を開閉する。ま
た、シリンダヘッド2には、排気通路11が設けられ、
その端部に燃焼室40に臨んで排気弁12が装着され、
排気通路11の開口部を開閉する。シリンダヘッド2の
中央部には点火プラグ13が装着される。
【0062】この実施の形態では、燃焼室40内に直接
燃料を噴射するための燃料噴射ユニット44がシリンダ
ヘッド2の上面から燃焼室40内に臨んで設けられる
が、燃料噴射ユニット44を吸気通路9に燃料を噴射す
るように設けてもよく、あるいはシリンダブロック3か
ら気筒内に燃料を噴射するように設けてもよい。
燃料を噴射するための燃料噴射ユニット44がシリンダ
ヘッド2の上面から燃焼室40内に臨んで設けられる
が、燃料噴射ユニット44を吸気通路9に燃料を噴射す
るように設けてもよく、あるいはシリンダブロック3か
ら気筒内に燃料を噴射するように設けてもよい。
【0063】この燃料噴射ユニット44は、インジェク
タ14と高圧発生装置16が一体化されており、高圧発
生装置16は、後述の衝撃的噴射素子17aの磁気歪部
材とプランジャを含むもので構成される衝撃的高圧発生
源17を有する。この衝撃的高圧発生源17は制御装置
18に連結され所定のタイミングで、例えば燃料室40
内に直接燃料を噴射するものでは、爆発膨張、排気、吸
気、圧縮の4行程の内、吸気行程あるいは圧縮行程にお
いて噴射すべく、駆動制御される。
タ14と高圧発生装置16が一体化されており、高圧発
生装置16は、後述の衝撃的噴射素子17aの磁気歪部
材とプランジャを含むもので構成される衝撃的高圧発生
源17を有する。この衝撃的高圧発生源17は制御装置
18に連結され所定のタイミングで、例えば燃料室40
内に直接燃料を噴射するものでは、爆発膨張、排気、吸
気、圧縮の4行程の内、吸気行程あるいは圧縮行程にお
いて噴射すべく、駆動制御される。
【0064】燃料噴射ユニット44には、燃料供給パイ
プ21を介して燃料ポンプ19により、燃料タンク22
から燃料が導入される。燃料タンク22内の燃料供給パ
イプ21の吸入口には、フィルター20が設けられてい
る。燃料噴射ユニット44には、戻り燃料パイプ23が
接続され、戻り燃料パイプ23には圧力を調整する調圧
弁101が設けられている。
プ21を介して燃料ポンプ19により、燃料タンク22
から燃料が導入される。燃料タンク22内の燃料供給パ
イプ21の吸入口には、フィルター20が設けられてい
る。燃料噴射ユニット44には、戻り燃料パイプ23が
接続され、戻り燃料パイプ23には圧力を調整する調圧
弁101が設けられている。
【0065】燃料噴射ユニット44が閉となる間中、燃
料ポンプ19により常時燃料が供給され、戻り燃料パイ
プ23に配置した調圧弁101の上流側の圧力が所定以
上の場合に調圧弁101が開となり、燃料供給パイプ2
1及び燃料噴射ユニット44内部の空気および気化燃料
等の気泡は燃料とともに、調圧弁101を通過して不図
示のエアベント孔を上部に持つ燃料タンク側の上部に戻
され循環し、燃料を供給する燃料循環経路Kが形成され
る。
料ポンプ19により常時燃料が供給され、戻り燃料パイ
プ23に配置した調圧弁101の上流側の圧力が所定以
上の場合に調圧弁101が開となり、燃料供給パイプ2
1及び燃料噴射ユニット44内部の空気および気化燃料
等の気泡は燃料とともに、調圧弁101を通過して不図
示のエアベント孔を上部に持つ燃料タンク側の上部に戻
され循環し、燃料を供給する燃料循環経路Kが形成され
る。
【0066】気液分離手段を兼ねる燃料タンク22で気
泡が分離され、再び燃料供給パイプ21へ気泡が流れる
ことはない。このように、燃料循環経路Kに空気が混入
してもあるいは圧力低下により空気泡あるいは蒸気の気
泡が発生しても、早期に空気あるいは蒸気の気泡を排出
することができる。これにより、空気が混入してもある
いは気泡が発生しても、燃料供給パイプ21及び燃料噴
射ユニット44内部は燃料で満たされ、しかも、戻り燃
料パイプ23からの循環に拘らず調圧弁101により燃
料循環路Kは所定圧力に維持され、安定した余圧を負荷
にすることが可能であるため、燃料噴射ユニット44の
作動による衝撃的高圧波が確実に伝播するとともに、衝
撃的高圧波が燃料噴射ユニット44内の噴射口直前部に
衝突してさらに圧力上昇するのを可能とし、正確な噴射
ができる。なお、衝撃的高圧波の一部が調圧弁101に
到達する時にも気泡は、調圧弁101を通過する。
泡が分離され、再び燃料供給パイプ21へ気泡が流れる
ことはない。このように、燃料循環経路Kに空気が混入
してもあるいは圧力低下により空気泡あるいは蒸気の気
泡が発生しても、早期に空気あるいは蒸気の気泡を排出
することができる。これにより、空気が混入してもある
いは気泡が発生しても、燃料供給パイプ21及び燃料噴
射ユニット44内部は燃料で満たされ、しかも、戻り燃
料パイプ23からの循環に拘らず調圧弁101により燃
料循環路Kは所定圧力に維持され、安定した余圧を負荷
にすることが可能であるため、燃料噴射ユニット44の
作動による衝撃的高圧波が確実に伝播するとともに、衝
撃的高圧波が燃料噴射ユニット44内の噴射口直前部に
衝突してさらに圧力上昇するのを可能とし、正確な噴射
ができる。なお、衝撃的高圧波の一部が調圧弁101に
到達する時にも気泡は、調圧弁101を通過する。
【0067】図8は燃料噴射装置のさらに他の実施の形
態の概略構成図であり、図8(a)は燃料噴射ユニット
の断面図、図8(b)はプランジャの断面図である。こ
の実施の形態の燃料噴射ユニット44は、高圧発生装置
16とインジェクタ14が一体化され、高圧発生装置1
6のケース本体71aとインジェクタ14のケース本体
24とで加圧室50が形成されている。
態の概略構成図であり、図8(a)は燃料噴射ユニット
の断面図、図8(b)はプランジャの断面図である。こ
の実施の形態の燃料噴射ユニット44は、高圧発生装置
16とインジェクタ14が一体化され、高圧発生装置1
6のケース本体71aとインジェクタ14のケース本体
24とで加圧室50が形成されている。
【0068】高圧発生装置16には、ケース本体71a
と蓋体71bとで収納室43が設けられ、この収納室4
3に衝撃的高圧発生源17が収納され、衝撃的高圧発生
源17は衝撃的噴射素子17aを備えている。この衝撃
的噴射素子17aは、磁歪素子を用いた構成である。こ
の磁歪素子とは、磁界発生コイル80と、その中心部に
配置され磁場の中で磁力に対して伸び縮みする磁気歪部
材79(例えばテルビウム、ジスプロシウム、鉛の三元
系合金からなるもの)とからなるものである。磁界発生
コイル80への通電量(例えば電圧、電流)を制御する
ことにより磁気歪部材79が伸縮する。図8において、
磁気歪部材79の周囲に磁界発生コイル80が巻回さ
れ、その周囲に円筒状の鉄心84が装着される。鉄心8
4、蓋材71b及びプランジャ17bはケイ素剛板製で
あり、磁気歪部材79とともに磁気回路を構成する。こ
れにより、ケース本体17aより外部への洩れ磁束をな
くし、磁界発生コイル80の中心部に大きな磁界を発生
させることができる。そして、磁気歪部材79の一端が
蓋体71bに固着され、他端にはプランジャ152が固
定される。このプランジャ152はスプリング82の作
用により常に加圧室50から引込む方向に付勢される。
磁界発生コイル80は第1及び第2の端子TA1,TA
2を介して図4に示す供給エネルギー制御手段に接続さ
れ、第1及び第2の端子TA1,TA2はシール用グロ
メット77によりシールされ、燃料が外部に洩れること
を防止できる。
と蓋体71bとで収納室43が設けられ、この収納室4
3に衝撃的高圧発生源17が収納され、衝撃的高圧発生
源17は衝撃的噴射素子17aを備えている。この衝撃
的噴射素子17aは、磁歪素子を用いた構成である。こ
の磁歪素子とは、磁界発生コイル80と、その中心部に
配置され磁場の中で磁力に対して伸び縮みする磁気歪部
材79(例えばテルビウム、ジスプロシウム、鉛の三元
系合金からなるもの)とからなるものである。磁界発生
コイル80への通電量(例えば電圧、電流)を制御する
ことにより磁気歪部材79が伸縮する。図8において、
磁気歪部材79の周囲に磁界発生コイル80が巻回さ
れ、その周囲に円筒状の鉄心84が装着される。鉄心8
4、蓋材71b及びプランジャ17bはケイ素剛板製で
あり、磁気歪部材79とともに磁気回路を構成する。こ
れにより、ケース本体17aより外部への洩れ磁束をな
くし、磁界発生コイル80の中心部に大きな磁界を発生
させることができる。そして、磁気歪部材79の一端が
蓋体71bに固着され、他端にはプランジャ152が固
定される。このプランジャ152はスプリング82の作
用により常に加圧室50から引込む方向に付勢される。
磁界発生コイル80は第1及び第2の端子TA1,TA
2を介して図4に示す供給エネルギー制御手段に接続さ
れ、第1及び第2の端子TA1,TA2はシール用グロ
メット77によりシールされ、燃料が外部に洩れること
を防止できる。
【0069】プランジャ152は、衝撃的噴射素子17
aを構成する磁気歪部材79の断面より大きい衝撃的加
圧面152aを有し、プランジャ152は、磁気歪部材
79と別部品であり、磁気歪部材79の燃料側端部に設
けられる。磁気歪部材79の断面より大きい衝撃的加圧
面152aを有するプランジャ152を用いることで、
簡単な構成でより大きな衝撃的圧力を得て効率よく燃料
を供給することができる。
aを構成する磁気歪部材79の断面より大きい衝撃的加
圧面152aを有し、プランジャ152は、磁気歪部材
79と別部品であり、磁気歪部材79の燃料側端部に設
けられる。磁気歪部材79の断面より大きい衝撃的加圧
面152aを有するプランジャ152を用いることで、
簡単な構成でより大きな衝撃的圧力を得て効率よく燃料
を供給することができる。
【0070】また、プランジャ152には凹状の燃料通
路溝152bが形成され、この燃料通路溝152bが収
納室43と加圧室50とを連通する。燃料通路溝152
bにはプランジャ152を支持する耐摩耗用リング17
0が配置され、この耐摩耗用リング170はケース本体
71aの開口71cに圧接し、燃料通路溝152bとは
所定の間隙を有して配置され、この隙間から燃料が加圧
室50から収納室43に流れるようになっている。
路溝152bが形成され、この燃料通路溝152bが収
納室43と加圧室50とを連通する。燃料通路溝152
bにはプランジャ152を支持する耐摩耗用リング17
0が配置され、この耐摩耗用リング170はケース本体
71aの開口71cに圧接し、燃料通路溝152bとは
所定の間隙を有して配置され、この隙間から燃料が加圧
室50から収納室43に流れるようになっている。
【0071】耐摩耗用リング170の位置は、プランジ
ャ152の途中部に設けられ、耐摩耗用リング170を
用いることで、プランジャ152のストローク長は、磁
気歪部材79のストロークや変形量に対して十分確保で
き、反力は燃料圧と摩擦力によるもので余分な力は掛か
らない。また、ケース本体71aが熱変形を起こした場
合でも作動ストロークの変位量は磁気歪部材79の変位
だけとなるため計量精度には影響しない。
ャ152の途中部に設けられ、耐摩耗用リング170を
用いることで、プランジャ152のストローク長は、磁
気歪部材79のストロークや変形量に対して十分確保で
き、反力は燃料圧と摩擦力によるもので余分な力は掛か
らない。また、ケース本体71aが熱変形を起こした場
合でも作動ストロークの変位量は磁気歪部材79の変位
だけとなるため計量精度には影響しない。
【0072】なお、磁気歪部材79の燃料側端部の断面
積を他の部分より大きくし、燃料側端部の端面で衝撃的
圧力を発生させるようにしても良い。すなわち、磁気歪
部材79の端部がプランジャを兼ね、端面が衝撃的加圧
面となる。
積を他の部分より大きくし、燃料側端部の端面で衝撃的
圧力を発生させるようにしても良い。すなわち、磁気歪
部材79の端部がプランジャを兼ね、端面が衝撃的加圧
面となる。
【0073】インジェクタ14のケース本体24には、
燃料入口46が設けられ、高圧発生装置16のケース本
体71aには、燃料出口47が設けられ、燃料供給パイ
プ21からの燃料が燃料入口46から加圧室50に供給
され、プランジャ152の側面に設けられた燃料通路溝
152bを通過して収納室43に入り、収納室43から
の燃料が燃料出口47から戻り燃料パイプ23へ戻され
る。燃料入口46には、逆止弁180が設けられ、燃料
供給時に燃料供給パイプ21からの燃料を加圧室50に
供給可能にし、加圧室50内の燃料を衝撃的に加圧する
ときに加圧室50内から燃料供給パイプ21への燃料の
逆流を規制するから、より燃料の噴射精度が向上する。
燃料入口46が設けられ、高圧発生装置16のケース本
体71aには、燃料出口47が設けられ、燃料供給パイ
プ21からの燃料が燃料入口46から加圧室50に供給
され、プランジャ152の側面に設けられた燃料通路溝
152bを通過して収納室43に入り、収納室43から
の燃料が燃料出口47から戻り燃料パイプ23へ戻され
る。燃料入口46には、逆止弁180が設けられ、燃料
供給時に燃料供給パイプ21からの燃料を加圧室50に
供給可能にし、加圧室50内の燃料を衝撃的に加圧する
ときに加圧室50内から燃料供給パイプ21への燃料の
逆流を規制するから、より燃料の噴射精度が向上する。
【0074】また、燃料出口47には、調圧弁181が
設けられ、燃料が戻り燃料パイプ23から収納室43内
へ逆流することを防止するとともに、スプリング181
aのバネ定数により所定燃料圧に調整することができ、
燃料予圧調整機能を有する。
設けられ、燃料が戻り燃料パイプ23から収納室43内
へ逆流することを防止するとともに、スプリング181
aのバネ定数により所定燃料圧に調整することができ、
燃料予圧調整機能を有する。
【0075】このように、燃料循環経路Kの途中に衝撃
的高圧発生源17を収納する収納室43に燃料を循環さ
せるように構成され、収納室43へ燃料を循環させるこ
とで、特別な冷却装置を備えることなく、簡単な構造で
衝撃的高圧発生源17を冷却することができる。従っ
て、衝撃的高圧発生源17を長時間使用しても温度が上
昇しないため、衝撃的高圧発生源17の変位特性が変化
することがなく燃料の噴射精度が向上する。また、加圧
室50内の空気抜きも可能とする なお、この実施の形態では、燃料を加圧室50から収納
室43に循環するようにしているが、収納室43から加
圧室50に循環させてもよく、この場合にはこの実施例
とは逆に逆止弁180を収納室43側に設け、調圧弁1
81を加圧室50側に設ける。
的高圧発生源17を収納する収納室43に燃料を循環さ
せるように構成され、収納室43へ燃料を循環させるこ
とで、特別な冷却装置を備えることなく、簡単な構造で
衝撃的高圧発生源17を冷却することができる。従っ
て、衝撃的高圧発生源17を長時間使用しても温度が上
昇しないため、衝撃的高圧発生源17の変位特性が変化
することがなく燃料の噴射精度が向上する。また、加圧
室50内の空気抜きも可能とする なお、この実施の形態では、燃料を加圧室50から収納
室43に循環するようにしているが、収納室43から加
圧室50に循環させてもよく、この場合にはこの実施例
とは逆に逆止弁180を収納室43側に設け、調圧弁1
81を加圧室50側に設ける。
【0076】このように、衝撃的噴射素子17aは、磁
界発生コイル80と、この磁界発生コイル80の芯部空
間に配置され一端がユニットケーシングであるケース本
体71aに固着され、他端が直接あるいはプランジャ1
52を介して加圧室50に臨む磁気歪部材79からな
り、この磁界発生コイル80の両端の内、第2の端子T
A2に対して第1の端子TA1を正電位とする電力供給
を受けて芯部空間に磁界を発生させ、短時間で磁気歪部
材79を伸長させ、他端あるいはプランジャ近傍に衝撃
的高圧波を発生させ、燃料を噴射させるように構成され
ている。
界発生コイル80と、この磁界発生コイル80の芯部空
間に配置され一端がユニットケーシングであるケース本
体71aに固着され、他端が直接あるいはプランジャ1
52を介して加圧室50に臨む磁気歪部材79からな
り、この磁界発生コイル80の両端の内、第2の端子T
A2に対して第1の端子TA1を正電位とする電力供給
を受けて芯部空間に磁界を発生させ、短時間で磁気歪部
材79を伸長させ、他端あるいはプランジャ近傍に衝撃
的高圧波を発生させ、燃料を噴射させるように構成され
ている。
【0077】この衝撃的噴射素子17aの端子電圧制御
を図9に基づいて説明する。図9は端子電圧の波形及び
衝撃的噴射素子の作動による圧力変動を示す図である。
を図9に基づいて説明する。図9は端子電圧の波形及び
衝撃的噴射素子の作動による圧力変動を示す図である。
【0078】図8に示す衝撃的噴射素子17aは、図3
乃至図5に示すように電圧制御されるが、この衝撃的噴
射素子の駆動回路の制御を、図6に基づき説明する。所
定のクランク角θ0までは、同様にPNPトランジスタ
A及びPNPトランジスタBにはベース電流が与えられ
ずにOFF状態にあり、NPNトランジスタC及びNP
NトランジスタDにはベース電流が与えられてON状態
にあり、第1及び第2の端子TA1,TA2の電圧が0
Vである。
乃至図5に示すように電圧制御されるが、この衝撃的噴
射素子の駆動回路の制御を、図6に基づき説明する。所
定のクランク角θ0までは、同様にPNPトランジスタ
A及びPNPトランジスタBにはベース電流が与えられ
ずにOFF状態にあり、NPNトランジスタC及びNP
NトランジスタDにはベース電流が与えられてON状態
にあり、第1及び第2の端子TA1,TA2の電圧が0
Vである。
【0079】このように、所定のクランク角θ0まで
は、同電位状態a1であるから、磁気歪部材79は自由
長状態である。
は、同電位状態a1であるから、磁気歪部材79は自由
長状態である。
【0080】所定のクランク角θ0になると、PNPト
ランジスタBがONになり、NPNトランジスタCがO
FFになり、この状態が所定のクランク角θ1まで維持
される。このため、端子TA1がアースされる一方端子
TA2の電圧が+100Vになり、端子TA1−端子T
A2間の電圧は、−100Vであり、この電流逆方向期
間a2で磁気歪部材79が収縮する。このとき、時間t
1の応答遅れがある。
ランジスタBがONになり、NPNトランジスタCがO
FFになり、この状態が所定のクランク角θ1まで維持
される。このため、端子TA1がアースされる一方端子
TA2の電圧が+100Vになり、端子TA1−端子T
A2間の電圧は、−100Vであり、この電流逆方向期
間a2で磁気歪部材79が収縮する。このとき、時間t
1の応答遅れがある。
【0081】この磁気歪部材79が収縮により加圧室5
0では圧力変動があるが、PNPトランジスタBをラン
プ的にONさせると、加圧室50内の圧力変動を抑える
ことができる。即ち、衝撃的加圧面17b1が後退する
ことにより発生する負圧が反転して発生する正圧の圧力
b0が開弁圧P1より小さく、圧力b0が噴射弁まで伝
播しても燃料を噴射させないことが可能である。
0では圧力変動があるが、PNPトランジスタBをラン
プ的にONさせると、加圧室50内の圧力変動を抑える
ことができる。即ち、衝撃的加圧面17b1が後退する
ことにより発生する負圧が反転して発生する正圧の圧力
b0が開弁圧P1より小さく、圧力b0が噴射弁まで伝
播しても燃料を噴射させないことが可能である。
【0082】所定のクランク角θ1になると、PNPト
ランジスタA及びNPNトランジスタCがONし、PN
PトランジスタB及びNPNトランジスタDがOFFに
切り替わり、この状態が所定のクランク角θ2まで維持
される。このため、端子TA1が+200Vになり、端
子TA2は0Vになり、端子TA1−端子TA2間の電
圧は、+200Vである。この切り替わりが電流方向反
転期間a3であり、電流方向が反転することにより収縮
状態の磁気歪部材79が応答遅れt2をもって延びて加
圧室50が加圧されて噴射口から燃料を噴射させるが、
加圧室50内の圧力は、図9に示すように変動する。即
ち、磁気歪部材79の作動により加圧室50内の衝撃的
加圧面17b1直近の圧力が噴射弁の開弁圧以上になる
衝撃波b1が発生する。
ランジスタA及びNPNトランジスタCがONし、PN
PトランジスタB及びNPNトランジスタDがOFFに
切り替わり、この状態が所定のクランク角θ2まで維持
される。このため、端子TA1が+200Vになり、端
子TA2は0Vになり、端子TA1−端子TA2間の電
圧は、+200Vである。この切り替わりが電流方向反
転期間a3であり、電流方向が反転することにより収縮
状態の磁気歪部材79が応答遅れt2をもって延びて加
圧室50が加圧されて噴射口から燃料を噴射させるが、
加圧室50内の圧力は、図9に示すように変動する。即
ち、磁気歪部材79の作動により加圧室50内の衝撃的
加圧面17b1直近の圧力が噴射弁の開弁圧以上になる
衝撃波b1が発生する。
【0083】この衝撃波b1は伝播し噴射弁に到達して
噴射弁を開として燃料を噴射するとともに、一部は反射
し圧力が噴射弁の開弁圧以上のままの衝撃波b2となっ
て衝撃的加圧面17b1に戻ってくる。この衝撃波b2
は衝撃的加圧面17b1で反射し再び伝播し噴射弁に到
達して噴射弁を開として燃料を噴射する。
噴射弁を開として燃料を噴射するとともに、一部は反射
し圧力が噴射弁の開弁圧以上のままの衝撃波b2となっ
て衝撃的加圧面17b1に戻ってくる。この衝撃波b2
は衝撃的加圧面17b1で反射し再び伝播し噴射弁に到
達して噴射弁を開として燃料を噴射する。
【0084】このように、電流方向反転期間a3におい
て、磁気歪部材79が伸長して最大正方向電流期間a4
は磁気歪部材79が伸縮状態である。
て、磁気歪部材79が伸長して最大正方向電流期間a4
は磁気歪部材79が伸縮状態である。
【0085】所定のクランク角θ2では、PNPトラン
ジスタA及びPNPトランジスタBにはベース電流が与
えられずにOFF状態になり、NPNトランジスタC及
びNPNトランジスタDにはベース電流が与えられてO
N状態になり、電流減少化期間a5経過後に同電位状態
a1になるため、第1及び第2の端子TA1,TA2の
電圧が0Vである。このように、第1及び第2の端子T
A1,TA2の電圧が0Vになると、応答遅れt3をも
って磁気歪部材79が自由長状態となり、次の燃料噴射
にそなえる。この磁気歪部材79が自由長状態となると
きに、図9に示すように衝撃的加圧面17b1が後退す
ることにより発生する負圧が反転して発生する正圧の衝
撃波b3が衝撃的加圧面17b1直近に発生する。
ジスタA及びPNPトランジスタBにはベース電流が与
えられずにOFF状態になり、NPNトランジスタC及
びNPNトランジスタDにはベース電流が与えられてO
N状態になり、電流減少化期間a5経過後に同電位状態
a1になるため、第1及び第2の端子TA1,TA2の
電圧が0Vである。このように、第1及び第2の端子T
A1,TA2の電圧が0Vになると、応答遅れt3をも
って磁気歪部材79が自由長状態となり、次の燃料噴射
にそなえる。この磁気歪部材79が自由長状態となると
きに、図9に示すように衝撃的加圧面17b1が後退す
ることにより発生する負圧が反転して発生する正圧の衝
撃波b3が衝撃的加圧面17b1直近に発生する。
【0086】プランジャ17bと磁気歪部材79が互い
に固着される場合には、磁気歪部材79が伸長状態から
自由長状態に収縮する短い時間にプランジャ17bも同
時に移動するので、この衝撃波b3の大きさは、噴射弁
の開弁圧以上となり、衝撃的加圧面17b1直近部から
伝播して噴射弁に到達し、噴射弁が開となり燃料が噴射
される。しかし、プランジャ17bと磁気歪部材79が
互いに離間可能で、バネ82の弾発力により互いに固着
される場合には、磁気歪部材79が伸長状態から自由長
状態への収縮に、プランジャ17bの移動が追従でき
ず、噴射弁の開弁圧以上の衝撃波b3は発生せず、クラ
ンク角θ2の直近では燃料の噴射を実施させないように
することができる。なお、磁気歪部材79と蓋体71b
とを離間可能にし、磁気歪部材79とプランジャ17b
を互いに固着するようにしても、同様にクランク角θ2
の直近では燃料の噴射を実施させないようにすることが
できる。
に固着される場合には、磁気歪部材79が伸長状態から
自由長状態に収縮する短い時間にプランジャ17bも同
時に移動するので、この衝撃波b3の大きさは、噴射弁
の開弁圧以上となり、衝撃的加圧面17b1直近部から
伝播して噴射弁に到達し、噴射弁が開となり燃料が噴射
される。しかし、プランジャ17bと磁気歪部材79が
互いに離間可能で、バネ82の弾発力により互いに固着
される場合には、磁気歪部材79が伸長状態から自由長
状態への収縮に、プランジャ17bの移動が追従でき
ず、噴射弁の開弁圧以上の衝撃波b3は発生せず、クラ
ンク角θ2の直近では燃料の噴射を実施させないように
することができる。なお、磁気歪部材79と蓋体71b
とを離間可能にし、磁気歪部材79とプランジャ17b
を互いに固着するようにしても、同様にクランク角θ2
の直近では燃料の噴射を実施させないようにすることが
できる。
【0087】このように、この供給エネルギー制御手段
は、第1の端子TA1に対して第2の端子TA2を正電
位として芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、磁気歪部
材79を収縮させた後、第2の端子TA2に対して第1
の端子TA1を正電位とし、磁気歪部材79を伸長させ
るようにしている。従って、逆方向の磁界が作用するエ
ネルギーを磁気歪部材79に弾性エネルギーとして蓄え
ることができるので、磁気歪部材79の弾性エネルギー
と、大きな磁界の変化量の両方により、より大きな運動
エネルギーを磁気歪部材79を介してプランジャ17b
に与えることができ、大きな衝撃的高圧を発生できるた
め、装置を大型化することなく燃料の噴射量を増大でき
る。
は、第1の端子TA1に対して第2の端子TA2を正電
位として芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、磁気歪部
材79を収縮させた後、第2の端子TA2に対して第1
の端子TA1を正電位とし、磁気歪部材79を伸長させ
るようにしている。従って、逆方向の磁界が作用するエ
ネルギーを磁気歪部材79に弾性エネルギーとして蓄え
ることができるので、磁気歪部材79の弾性エネルギー
と、大きな磁界の変化量の両方により、より大きな運動
エネルギーを磁気歪部材79を介してプランジャ17b
に与えることができ、大きな衝撃的高圧を発生できるた
め、装置を大型化することなく燃料の噴射量を増大でき
る。
【0088】図10は衝撃的噴射素子の端子電圧の他の
出力を示す図である。この実施の形態では、クランク角
θ1より僅かに先行するクランク角θ0で印加電圧を0
Vから−100Vに変化させた後、クランク角θ1で印
加電圧を−100Vから+200Vに変化させ、複数回
印加電圧を反転させた後、クランク角θ2で印加電圧を
+200Vから0Vに変化させるか、図中破線で示すよ
うに+200Vから−100Vに一旦変化させた後0V
に戻すようにしている。これによると、複数回の圧電素
子の伸縮により、複数回の衝撃波b1を発生させて噴射
量を増大でき、より燃料噴射ユニット44をコンパクト
にできるとともに、燃料噴射に係らない長い期間におい
て印加電圧は0Vとされるので、磁界発生コイル80に
は電流が流れないようにでき、電力消費量を小さくで
き、また、このため磁界発生コイル80の発熱量を小さ
くできる。
出力を示す図である。この実施の形態では、クランク角
θ1より僅かに先行するクランク角θ0で印加電圧を0
Vから−100Vに変化させた後、クランク角θ1で印
加電圧を−100Vから+200Vに変化させ、複数回
印加電圧を反転させた後、クランク角θ2で印加電圧を
+200Vから0Vに変化させるか、図中破線で示すよ
うに+200Vから−100Vに一旦変化させた後0V
に戻すようにしている。これによると、複数回の圧電素
子の伸縮により、複数回の衝撃波b1を発生させて噴射
量を増大でき、より燃料噴射ユニット44をコンパクト
にできるとともに、燃料噴射に係らない長い期間におい
て印加電圧は0Vとされるので、磁界発生コイル80に
は電流が流れないようにでき、電力消費量を小さくで
き、また、このため磁界発生コイル80の発熱量を小さ
くできる。
【0089】また、この前記各実施の形態では、供給エ
ネルギー制御手段は、第1の所定のクランク角θ0にお
いて、第1の端子と第2の端子との電位差を低電位ある
いは0に保持した状態から、第1の端子に対して第2の
端子を正電位に変化させ、この変化後第2の所定のクラ
ンク角θ1において、第1の端子に対する第2の端子の
正電位状態から第2の端子に対して第1の端子を正電位
に変化させ、この変化後第3の所定のクランク角θ3に
おいて、第2の端子に対する第1の端子の正電位状態か
ら第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは
0にするように変化させ、次の第1の所定のクランク角
θ0まで、第1の端子と第2の端子との電位差を低電位
あるいは0に保持する。従って、燃料を噴射しない期間
において、噴射のため磁界発生コイルに負荷する逆電位
及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイルに負荷す
るのみであるので、電力消費量を小さくできる。また、
このため、磁界発生コイルの発熱量を小さくできる。
ネルギー制御手段は、第1の所定のクランク角θ0にお
いて、第1の端子と第2の端子との電位差を低電位ある
いは0に保持した状態から、第1の端子に対して第2の
端子を正電位に変化させ、この変化後第2の所定のクラ
ンク角θ1において、第1の端子に対する第2の端子の
正電位状態から第2の端子に対して第1の端子を正電位
に変化させ、この変化後第3の所定のクランク角θ3に
おいて、第2の端子に対する第1の端子の正電位状態か
ら第1の端子と第2の端子との電位差を低電位あるいは
0にするように変化させ、次の第1の所定のクランク角
θ0まで、第1の端子と第2の端子との電位差を低電位
あるいは0に保持する。従って、燃料を噴射しない期間
において、噴射のため磁界発生コイルに負荷する逆電位
及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイルに負荷す
るのみであるので、電力消費量を小さくできる。また、
このため、磁界発生コイルの発熱量を小さくできる。
【0090】また、供給エネルギー制御手段は、第1の
所定のクランク角θ0において、第1の端子と第2の端
子との電位差を低電位あるいは0に保持した状態から、
第1の端子に対して第2の端子を正電位に変化させ、こ
の変化後第2の所定のクランク角θ1において、第1の
端子に対する第2の端子の正電位状態から第2の端子に
対して第1の端子を正電位に変化させ、この変化後所定
回、第2の端子に対して第1の端子が正電位の状態か
ら、第1の端子に対して第2の端子を正電位への変化
と、この変化後第2の端子に対して第1の端子を正電位
への変化とを繰返した後、第2の端子に対する第1の端
子の正電位状態から第1の端子と第2の端子との電位差
を低電位あるいは0にするように変化させ、次の第1の
所定のクランク角θ0まで、第1の端子と第2の端子と
の電位差を低電位あるいは0に保持する。従って、噴射
しない期間において、噴射のため磁界発生コイルに負荷
する逆電位及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイ
ルに負荷するのみであるので、電力消費量を小さくで
き、また、このため、磁界発生コイルの発熱量を小さく
できることに加え、複数回の噴射が可能となり、燃料の
噴射量を増大できる。
所定のクランク角θ0において、第1の端子と第2の端
子との電位差を低電位あるいは0に保持した状態から、
第1の端子に対して第2の端子を正電位に変化させ、こ
の変化後第2の所定のクランク角θ1において、第1の
端子に対する第2の端子の正電位状態から第2の端子に
対して第1の端子を正電位に変化させ、この変化後所定
回、第2の端子に対して第1の端子が正電位の状態か
ら、第1の端子に対して第2の端子を正電位への変化
と、この変化後第2の端子に対して第1の端子を正電位
への変化とを繰返した後、第2の端子に対する第1の端
子の正電位状態から第1の端子と第2の端子との電位差
を低電位あるいは0にするように変化させ、次の第1の
所定のクランク角θ0まで、第1の端子と第2の端子と
の電位差を低電位あるいは0に保持する。従って、噴射
しない期間において、噴射のため磁界発生コイルに負荷
する逆電位及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイ
ルに負荷するのみであるので、電力消費量を小さくで
き、また、このため、磁界発生コイルの発熱量を小さく
できることに加え、複数回の噴射が可能となり、燃料の
噴射量を増大できる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、第1の端子に対して第2の端子を正電位として
芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、アーマチャをプラ
ンジャより離間させた後、第2の端子に対して第1の端
子を正電位とし、アーマチャをプランジャに衝突させる
ことにより燃料噴射させ、磁界が逆方向から変化するの
で、磁界の変化量を大きくとれ、大きな運動エネルギー
をアーマチャに与えることができ、大きな衝撃的高圧を
発生できるため、装置を大型化することなく燃料の噴射
量を増大できる。
明では、第1の端子に対して第2の端子を正電位として
芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、アーマチャをプラ
ンジャより離間させた後、第2の端子に対して第1の端
子を正電位とし、アーマチャをプランジャに衝突させる
ことにより燃料噴射させ、磁界が逆方向から変化するの
で、磁界の変化量を大きくとれ、大きな運動エネルギー
をアーマチャに与えることができ、大きな衝撃的高圧を
発生できるため、装置を大型化することなく燃料の噴射
量を増大できる。
【0092】請求項2記載の発明では、アーマチャをプ
ランジャより離間させる時、アーマチャを弾発部材で支
持し、この弾発部材を変位させて磁界からアーマチャに
作用するエネルギーを弾発部材に蓄えるようにさせたか
ら、逆方向の磁界が作用するエネルギーを弾発部材に蓄
えることができるので、弾発部材の弾性エネルギーと、
大きな磁界の変化量の両方により、より大きな運動エネ
ルギーをアーマチャに与えることができ、大きな衝撃的
高圧を発生できるため、装置を大型化することなく燃料
の噴射量を増大できる。
ランジャより離間させる時、アーマチャを弾発部材で支
持し、この弾発部材を変位させて磁界からアーマチャに
作用するエネルギーを弾発部材に蓄えるようにさせたか
ら、逆方向の磁界が作用するエネルギーを弾発部材に蓄
えることができるので、弾発部材の弾性エネルギーと、
大きな磁界の変化量の両方により、より大きな運動エネ
ルギーをアーマチャに与えることができ、大きな衝撃的
高圧を発生できるため、装置を大型化することなく燃料
の噴射量を増大できる。
【0093】請求項3記載の発明では、第1の端子に対
して第2の端子を正電位として芯部空間に逆方向の磁界
を発生させ、磁気歪部材を収縮させた後、第2の端子に
対して第1の端子を正電位とし、磁気歪部材を伸長させ
るから、逆方向の磁界が作用するエネルギーを磁気歪部
材に蓄えることができるので、磁気歪部材の弾性エネル
ギーと、大きな磁界の変化量の両方により、より大きな
運動エネルギーをプランジャに与えることができ、大き
な衝撃的高圧を発生できるため、装置を大型化すること
なく燃料の噴射量を増大できる。
して第2の端子を正電位として芯部空間に逆方向の磁界
を発生させ、磁気歪部材を収縮させた後、第2の端子に
対して第1の端子を正電位とし、磁気歪部材を伸長させ
るから、逆方向の磁界が作用するエネルギーを磁気歪部
材に蓄えることができるので、磁気歪部材の弾性エネル
ギーと、大きな磁界の変化量の両方により、より大きな
運動エネルギーをプランジャに与えることができ、大き
な衝撃的高圧を発生できるため、装置を大型化すること
なく燃料の噴射量を増大できる。
【0094】請求項4記載の発明では、燃料を噴射しな
い期間において、噴射のため磁界発生コイルに負荷する
逆電位及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイルに
負荷するのみであるので、電力消費量を小さくでき、ま
たこのため、磁界発生コイルの発熱量を小さくできる。
い期間において、噴射のため磁界発生コイルに負荷する
逆電位及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイルに
負荷するのみであるので、電力消費量を小さくでき、ま
たこのため、磁界発生コイルの発熱量を小さくできる。
【0095】請求項5記載の発明では、噴射しない期間
において、噴射のため磁界発生コイルに負荷する逆電位
及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイルに負荷す
るのみであるので、電力消費量を小さくでき、また、こ
のため、磁界発生コイルの発熱量を小さくできることに
加え、複数回の噴射が可能となり、燃料の噴射量を増大
できる。
において、噴射のため磁界発生コイルに負荷する逆電位
及び正電位より、小さい電位を磁界発生コイルに負荷す
るのみであるので、電力消費量を小さくでき、また、こ
のため、磁界発生コイルの発熱量を小さくできることに
加え、複数回の噴射が可能となり、燃料の噴射量を増大
できる。
【図1】この発明に係る燃料噴射装置を適用した2サイ
クル内燃機関の構成図である。
クル内燃機関の構成図である。
【図2】燃料噴射装置の実施の形態の概略構成図であ
る。
る。
【図3】電力供給装置の回路図である。
【図4】衝撃的噴射素子の具体的な駆動回路図である。
【図5】端子電圧及び点火信号のタイミングを説明する
図である。
図である。
【図6】端子電圧の波形及び衝撃的噴射素子の作動によ
る圧力変動を示す図である。
る圧力変動を示す図である。
【図7】この発明に係る燃料噴射装置を4サイクル内燃
機関に適用した例を示す図である。
機関に適用した例を示す図である。
【図8】燃料噴射装置のさらに他の実施の形態の概略構
成図である。
成図である。
【図9】端子電圧の波形及び衝撃的噴射素子の作動によ
る圧力変動を示す図である。
る圧力変動を示す図である。
【図10】衝撃的噴射素子の端子電圧の他の出力を示す
図である。
図である。
5 クランク軸 16 高圧発生装置 17 衝撃的高圧発生源 17a 衝撃的噴射素子 17b プランジャ 25 噴射弁 33a 噴射通路 40 燃焼室 41 噴射口 44 燃料噴射ユニット 46a 燃料入口 50 加圧室 410 磁界発生コイル 411 アーマチャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 51/06 F02M 51/06 N 57/02 57/02
Claims (5)
- 【請求項1】燃焼室に臨むように燃料噴射ユニットと、
この燃料噴射ユニットへの電力供給を制御する供給エネ
ルギー制御手段とを備え、この燃料噴射ユニットにより
燃料を前記燃焼室に噴射する燃料噴射装置において、前
記燃料噴射ユニットは、液体燃料供給源と燃料入口によ
り連通する加圧室と、磁界発生コイルと、この磁界発生
コイルの芯部空間に配置され移動可能なアーマチャと前
記加圧室に臨むプランジャからなり、この磁界発生コイ
ルの両端の内、第1の端子に対して第2の端子を正電位
とする電力供給を受けて前記芯部空間に磁界を発生さ
せ、短時間で前記アーマチャを移動させ、前記プランジ
ャを前記アーマチャにより殴打することにより前記プラ
ンジャ近傍に衝撃的高圧波を発生させる衝撃的噴射素子
と、衝撃的高圧波の到達時開となり前記燃焼室に燃料を
噴射可能とする噴射弁を配置した噴射口と、この噴射口
と前記加圧室を連通する噴射通路とを備え、前記供給エ
ネルギー制御手段は、前記第1の端子に対して第2の端
子を正電位として前記芯部空間に逆方向の磁界を発生さ
せ、前記アーマチャを前記プランジャより離間させた
後、第2の端子に対して第1の端子を正電位とし、前記
アーマチャを前記プランジャに衝突させることにより燃
料噴射させるようにしたことを特徴とする燃料噴射装
置。 - 【請求項2】前記第1の端子に対して第2の端子を正電
位として前記芯部空間に逆方向の磁界を発生させ、前記
アーマチャを前記プランジャより離間させる時、前記ア
ーマチャを弾発部材で支持し、この弾発部材を変位させ
て磁界から前記アーマチャに作用するエネルギーを前記
弾発部材に蓄えるようにさせたことを特徴とする請求項
1記載の燃料噴射嚢置。 - 【請求項3】燃焼室に臨むように燃料噴射ユニットと、
この燃料噴射ユニットへの電力供給を制御する供給エネ
ルギー制御手段を備え、この燃料噴射ユニットにより燃
料を前記燃焼室に噴射する燃料噴射装置において、前記
燃料噴射ユニットは、液体燃料供給源と燃料入口により
連通する加圧室と、磁界発生コイルと、この磁界発生コ
イルの芯部空間に配置され一端がユニットケーシングに
固定され、他端が直接あるいはプランジャを介して前記
加圧室に臨む磁気歪部材からなり、この磁界発生コイル
の両端の内、第1の端子に対して第2の端子を正電位と
する電力供給を受けて前記芯部空間に磁界を発生させ、
短時間で前記磁気歪部材を伸長させ、前記他端あるいは
前記プランジャ近傍に衝撃的高圧波を発生させる衝撃的
噴射素子と、衝撃的高圧波の到達時開となり前記燃焼室
に燃料を噴射可能とする噴射弁を配置した噴射口と、こ
の噴射口と前記加圧室を連通する噴射通路と、前記供給
エネルギー制御手段は、前記第1の端子に対して第2の
端子を正電位として前記芯部空間に逆方向の磁界を発生
させ、前記磁気歪部材を収縮させた後、第2の端子に対
して第1の端子を正電位とし、前記磁気歪部材を伸長さ
せるようにしたことを特徴とする燃料噴射装置。 - 【請求項4】前記供給エネルギー制御手段は、第1の所
定のクランク角において、前記第1の端子と第2の端子
との電位差を低電位あるいは0に保持した状態から、第
1の端子に対して第2の端子を正電位に変化させ、この
変化後第2の所定のクランク角において、前記第1の端
子に対する第2の端子の正電位状態から第2の端子に対
して第1の端子を正電位に変化させ、この変化後第3の
所定のクランク角において、前記第2の端子に対する第
1の端子の正電位状態から前記第1の端子と第2の端子
との電位差を低電位あるいは0にするように変化させ、
次の第1の所定のクランク角まで、前記第1の端子と第
2の端子との電位差を低電位あるいは0に保持するよう
にしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
かに記載の燃料噴射装置。 - 【請求項5】前記供給エネルギー制御手段は、第1の所
定のクランク角において、前記第1の端子と第2の端子
との電位差を低電位あるいは0に保持した状態から、第
1の端子に対して第2の端子を正電位に変化させ、この
変化後第2の所定のクランク角において、前記第1の端
子に対する第2の端子の正電位状態から第2の端子に対
して第1の端子を正電位に変化させ、この変化後所定
回、前記第2の端子に対して第1の端子が正電位の状態
から、第1の端子に対して第2の端子を正電位への変化
と、この変化後第2の端子に対して第1の端子を正電位
への変化とを繰返した後、前記第2の端子に対する第1
の端子の正電位状態から前記第1の端子と第2の端子と
の電位差を低電位あるいは0にするように変化させ、次
の第1の所定のクランク角まで、前記第1の端子と第2
の端子との電位差を低電位あるいは0に保持するように
したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
に記載の燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9248029A JPH1182224A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9248029A JPH1182224A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 燃料噴射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1182224A true JPH1182224A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17172148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9248029A Pending JPH1182224A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 燃料噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1182224A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7314036B2 (en) | 2002-09-12 | 2008-01-01 | Daimlerchrysler Ag | Methods for operating a spark-ignition internal combustion engine |
-
1997
- 1997-09-12 JP JP9248029A patent/JPH1182224A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7314036B2 (en) | 2002-09-12 | 2008-01-01 | Daimlerchrysler Ag | Methods for operating a spark-ignition internal combustion engine |
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