JPH1180872A - 高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材及び該素材を用いた塑性加工方法 - Google Patents
高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材及び該素材を用いた塑性加工方法Info
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Abstract
性及び伸びの両方を同時に向上させ、その合金で鋳造し
た鋳放しのままの鋳造素材11に対して略常温下で塑性
加工を行えるようにし、しかも、その塑性加工を行った
鋳造素材11の底部8′の引張強度、耐力、硬さ、伸び
等の機械的特性を変えて安定化させる。 【解決手段】 0.5〜2.5重量%のMn成分、0.
1〜1.5重量%のFe成分及び0.01〜1.2重量
%のMg成分が含有されかつ残部が不可避不純物を含む
アルミニウムからなる高延性アルミニウム合金でATド
ラムBと略同じ有底状の鋳造素材11を鋳造した後、鋳
放しのままの鋳造素材11の底部8′(肉厚h0)に対
して、略常温下ですえ込み加工(塑性加工)を行ってA
TドラムBの底部8(肉厚h)を形成する。その際、す
え込み率が20%以上((h0−h)/h0×100≧
20)となるようにする。
Description
ム合金製の塑性加工用鋳造素材及びその素材を用いた塑
性加工方法に関する技術分野に属する。
えばJIS規格H5302に規定されている「アルミニ
ウム合金ダイカスト」や同規格H5202に規定されて
いる「アルミニウム合金鋳物」が知られている。
コスト低減化や軽量化等の観点から、従来は複数のパー
ツからなっていた部品をアルミニウム合金により鋳造で
一体に成形することが検討されている。
の関係から鋳造により直接造形することができない部位
を有する場合には、上記の如き部品の一体成形はできな
い。また、鋳造可能な形状で鋳造素材を鋳造した後に、
その鋳造素材に対して鍛造加工や曲げ加工等の塑性加工
を行って所定の形状にすることも考えられるが、上記鋳
造素材は一般に伸び特性が悪く、塑性加工を行うと割れ
たり折れたりするため、そのような部品を一体成形する
ことは困難である。
たりすることがないように、伸び特性が良好なアルミニ
ウム合金が要求され、例えば特開平3−122242号
公報や特開平6−330202号公報に示されているよ
うに、アルミニウム合金の成分やその比率を変えること
によって、強度や伸び或いは靭性を向上させることが提
案されている。
公報や特開平7−252616号公報に示されているよ
うに、Si成分を比較的多く含有させることによって、
耐摩耗性や強度を向上させることが提案されている。
較的多く含有されていると、強度は高くなるものの、鋳
造素材の内部にひけ巣等の欠陥が発生し易い難がある。
また、鋳造素材の表面における割れ発生の程度を示す鋳
造割れ性が悪化することも生じ、したがって、Mg成分
の含有量の多い合金は、一般に鋳造性が悪い。このた
め、その合金で実際に鋳造した製品の伸びは合金自体の
伸びよりも低下する。事実、上記JIS規格H5302
に規定されているADC5やADC6等の合金で実際に
鋳造したものの伸びは合金自体の伸びよりもかなり低く
なる。よって、上記前者の提案例(特開平3−1222
42号公報及び特開平6−330202号公報)の合金
も、上記ADC5やADC6等の合金と同様にMg成分
が多く含有されているので、実際に鋳造した鋳造素材の
伸びの高さは期待できない。
49839号公報及び特開平7−252616号公報)
の合金は、旧JIS規格に規定されていたADC7(昭
和51年11月1日の第2回改正時に、利用度が少ない
ために廃止された合金)や上記JIS規格H5202に
規定されているAC4CH等の合金と同様に、Si成分
が比較的多く含有されているので、鋳造性は若干改善さ
れるが、合金自体の伸びが低下し、上記ADC5やAD
C6等の合金よりも伸びは低い。
造性とは相反する関係にあり、鋳造性を良くしようとす
ると、合金自体の伸びが低下する一方、合金自体の伸び
を高くしても、鋳造性が悪化するため、鋳造素材の伸び
は低下する。よって、鋳造素材の伸び特性が良好なアル
ミニウム合金を得ることはできず、その結果、鋳造した
ものに塑性加工を施すことは困難であった。尚、鋳造し
たものに熱処理を施すことによって伸びを改善したり、
塑性加工を高温下で行うことによって加工し易くするこ
とはできるが、一定の限界があり、しかも製造コストが
却って上昇してしまうという問題がある。
であり、その目的とするところは、アルミニウム合金の
成分及びその成分の含有量を改良することによって、そ
の合金の強度を維持しつつ、鋳造性及び伸びの両方を同
時に向上させ、その合金で鋳造した鋳放しのままの鋳造
素材に対して略常温下で塑性加工を行えるようにし、し
かも、その塑性加工を行った部位の引張強度、耐力、硬
さ、伸び等の機械的特性を変えて安定化させようとする
ことにある。
めに、この発明では、Mn成分、Fe成分及びMg成分
が所定範囲内で含有されかつSi成分等の他の成分が不
可避不純物とされたアルミニウムからなる高延性アルミ
ニウム合金で鋳造素材を鋳造し、この鋳造素材において
機械的特性を変える部位の塑性加工後の塑性加工率が2
0%以上となるように塑性加工前の肉厚を設定するよう
にした。
〜2.5重量%のMn成分、0.1〜1.5重量%のF
e成分及び0.01〜1.2重量%のMg成分が含有さ
れかつ残部が不可避不純物を含むアルミニウムからなる
高延性アルミニウム合金で鋳造された高延性アルミニウ
ム合金製塑性加工用鋳造素材を対象とする。
工後の塑性加工率が20%以上となるように塑性加工前
の肉厚が設定されているものとする。
量%よりも少ないと、Mn成分がアルミニウムに固溶し
て強化する効果が少なくなって、引張強度が不十分とな
る一方、2.5重量%よりも多いと、他の元素と結び付
いて化合物が発生し易くなり、引張強度が低下しかつ伸
びも従来の合金以下に低下するので、0.5〜2.5重
量%の範囲としている。
よりも少ないと、金型との焼き付きが生じ易くなる反
面、1.5重量%よりも多いと、Mn成分と同様に化合
物が生じ易くなり、伸びが従来の合金以下に低下するの
で、0.1〜1.5重量%の範囲としている。
量%よりも少ないと、Mn成分と同様に、アルミニウム
に固溶して引張強度を高める効果が少ない反面、1.2
重量%よりも多いと、アルミニウム合金溶湯の酸化が促
進され、鋳造素材内部にその酸化層が混入して鋳造素材
の品質が悪化すると共に、溶湯の流動性や補給性も低下
して鋳造性が悪化し、加えて化合物が生じ易くなり、伸
びが大きく低下するので、0.01〜1.2重量%の範
囲としている。
少ない所定範囲とすることによって合金の強度をある程
度確保しながら鋳造性及び伸びを良好にすることができ
る。そして、Mg成分の含有量が少なくなって強度が低
下するが、それはMn成分によって補強する。また、F
e成分によって鋳造割れ性を向上させる。このため、ア
ルミニウム合金の強度を維持しつつ、相反する特性であ
る鋳造性と伸びとを共に向上させることができる。
素材を鋳造したとしても、鋳造性の悪化による伸びの低
下はなく、合金自体の伸びも高いレベルにあるので、熱
処理をしない鋳放しのままでも高い伸びを有する鋳造素
材を得ることができ、この鋳造素材に対して塑性加工を
容易に施すことができる。そして、その塑性加工率を2
0%以上とした部位では、機械的特性のうちの引張強
度、耐力、硬さ等が塑性加工前よりも向上しかつ安定す
る。また、伸びは、塑性加工前に比べて低下するもの
の、従来の合金で鋳造したものよりは高い値で安定す
る。このため、例えば強度を変えて鋳造素材よりも強く
させたい部位の塑性加工前の肉厚を塑性加工率が20%
以上となるように予め設定しておくことで、塑性加工後
のその部位の強度を安定向上化させることができる。よ
って、アルミニウム合金の強度を維持しつつ、鋳造性及
び伸びの両方を同時に向上させることができ、この合金
で鋳造した鋳造素材に対して鋳放しのままでも略常温下
で塑性加工を行うことができるようになると共に、その
塑性加工部位の機械的特性を安定化させることができ、
特に強度や硬さを向上させることができる。
いて、Fe成分の含有量は0.4〜1.5重量%であ
り、Mg成分の含有量は0.01〜0.5重量%である
ものとする。
量%よりも少ないと、金型との焼き付きを有効に防ぐこ
とができず、鋳造割れ性が十分に改善されない反面、
1.5重量%よりも多いと、上述の如く、伸びが従来の
合金以下に低下するので、0.4〜1.5重量%の範囲
としている。このため、Fe成分の含有量が0.4重量
%よりも少ない場合に比べて伸びが低下するが、さら
に、Mg成分の含有量が0.5重量%よりも多いと、伸
びがより一層低下することになる一方、0.01重量%
よりも少ないと、上述の如く、引張強度を高める効果が
少ないので、Mg成分の含有量を0.01〜0.5重量
%の範囲としている。よって、合金の伸び及び強度の低
下を抑えつつ、鋳造割れ性を効果的に改善することがで
き、その結果、鋳造素材の延びはさらに良くなり、より
一層塑性加工をし易くすることができる。
いて、Mn成分の含有量は1.0〜2.0重量%である
ものとする。
量%よりも少ないと、強度の低下が大きくなる一方、
2.0重量%よりも多いと、伸びの向上を図ることがで
きなくなるので、1.0〜2.0重量%の範囲としてい
る。よって、鋳造素材の強度を維持しつつ、請求項2の
発明よりも伸びを向上させることができる。
いて、Mn成分の含有量は1.2〜1.6重量%であ
り、Fe成分の含有量は0.4〜0.7重量%であるも
のとする。
量%よりも多いと、伸びのより一層の向上化を図ること
ができない反面、0.4重量%よりも少ないと、上述の
如く、鋳造割れ性が十分に改善されないので、0.4〜
0.7重量%の範囲としている。また、Mn成分の含有
量を1.2〜1.6重量%としているのは、請求項3の
発明よりもさらに好ましい範囲とするためである。よっ
て、鋳造素材の強度を維持しつつ、請求項3の発明より
も伸びを一層向上させることができる。
いて、Fe成分の含有量は0.1〜0.3重量%であ
り、Mg成分の含有量は0.7〜1.2重量%であるも
のとする。
量%よりも少ないと、引張強度を十分に高く維持するこ
とができない反面、1.2重量%よりも多いと、上述の
如く、鋳造性が悪化しかつ伸びが大きく低下するので、
0.7〜1.2重量%の範囲としている。このため、M
g成分の含有量が0.7重量%よりも少ない場合に比べ
て伸びが低下するが、さらに、Fe成分の含有量が0.
3重量%よりも多いと、伸びがより一層低下することに
なる一方、0.1重量%よりも少ないと、上述の如く、
金型との焼き付きが生じ易くなるので、Fe成分の含有
量を0.1〜0.3重量%の範囲としている。よって、
鋳造素材の伸びの低下を防止しつつ、強度を高くするこ
とができる。
いて、Mn成分の含有量は1.5〜2.5重量%である
ものとする。
量%よりも少ないと、強度の向上が有効に図れない一
方、2.5重量%よりも多いと、上述の如く、伸びの低
下が大きくなるので、1.5〜2.5重量%の範囲とし
ている。よって、鋳造素材の伸びを確保しつつ、請求項
5の発明よりも強度を向上させることができる。
いて、Mn成分の含有量は1.8〜2.2重量%である
ものとする。
項6の発明よりもさらに好ましい範囲となり、鋳造素材
の伸びを確保しつつ、請求項6の発明よりも強度をより
一層向上させることができる。
れかの発明において、0.1〜0.2重量%のTi成
分、0.01〜0.1重量%のB成分及び0.01〜
0.2重量%のBe成分のうちの少なくとも1つが添加
されているものとする。
は、鋳造素材の結晶粒を微細化することによりその特性
を向上させて鋳造割れ性を改善することができるが、そ
れぞれの添加量が0.1重量%、0.01重量%、0.
01重量%よりも少ないと、その効果が少なく、鋳造割
れ性を十分に改善することができない一方、それぞれの
添加量が0.2重量%、0.1重量%、0.2重量%よ
りも多いと、粗大化合物が生成されて伸びが低下し、T
i成分においては、溶湯の流動性も低下させるので、そ
れぞれ0.1〜0.2重量%、0.01〜0.1重量
%、0.01〜0.2重量%の範囲としている。よっ
て、合金の伸びの低下を防ぎつつ、鋳造割れ性をさらに
良好にすることができ、その結果、鋳造素材の伸びをよ
り一層向上させることができる。
金製塑性加工用鋳造素材を用いた塑性加工方法の発明で
ある。
量%のMn成分、0.1〜1.5重量%のFe成分及び
0.01〜1.2重量%のMg成分が含有されかつ残部
が不可避不純物を含むアルミニウムからなる高延性アル
ミニウム合金で高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳
造素材を鋳造した後、鋳放しのままの上記鋳造素材に対
して、機械的特性を変える部位の塑性加工後の塑性加工
率が20%以上となるように略常温下で塑性加工を行う
ようにする。このことにより、請求項1の発明と同様の
作用効果が得られる。
おいて、Mn成分の含有量を1.0〜2.0重量%と
し、Fe成分の含有量を0.4〜1.5重量%とし、M
g成分の含有量を0.01〜0.5重量%とする。この
ことで、請求項3の発明と同様の作用効果が得られる。
において、Mn成分の含有量を1.2〜1.6重量%と
し、Fe成分の含有量を0.4〜0.7重量%とする。
こうすることで、請求項4の発明と同様の作用効果を得
ることができる。
おいて、Mn成分の含有量を1.5〜2.5重量%と
し、Fe成分の含有量を0.1〜0.3重量%とし、M
g成分の含有量を0.7〜1.2重量%とする。この発
明により、請求項6の発明と同様の作用効果を得ること
ができる。
において、Mn成分の含有量を1.8〜2.2重量%と
する。このようにすることで、請求項7の発明と同様の
作用効果が得られる。
いずれかの発明において、高延性アルミニウム合金に、
0.1〜0.2重量%のTi成分、0.01〜0.1重
量%のB成分及び0.01〜0.2重量%のBe成分の
うちの少なくとも1つを添加するようにする。このこと
により、請求項8の発明と同様の作用効果を得ることが
できる。
係る高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材を用
いた塑性加工方法により製造された自動車用のインスト
ルメントパネルAを示す。このパネルAは裏側(後側)
に開口を有する略矩形箱状をなし、その裏側には、この
パネルAを車室内前部に取付固定するための略矩形状の
固定部1,1…が複数箇所に設けられ、この各固定部1
には、その略中央部にボルト挿通孔2が設けられてい
る。また、各固定部1はパネルAの上下左右部よりそれ
ぞれ中央部側に略直角に曲げられて形成され、その各曲
げ部4の内側半径は曲げ加工(塑性加工)前における各
曲げ部4に相当する部位(後述の鋳造素材5における各
固定部1の基端部4′)の肉厚t0(図4参照)以上と
されている。尚、図1及び図2中、3はグローブボック
ス用開口である。
以上の伸びを有する高延性アルミニウム合金からなる。
具体的には、このアルミニウム合金は、0.5〜2.5
重量%のMn成分、0.1〜1.5重量%のFe成分及
び0.01〜1.2重量%のMg成分が含有され、残部
が不可避不純物を含むアルミニウムからなる。
量%よりも少ないと、Mn成分がアルミニウムに固溶し
て強化する効果が少なくなって、引張強度が低下し過ぎ
る一方、2.5重量%よりも多いと、他の元素と結び付
いて化合物が発生し易くなり、引張強度が低下しかつ伸
びも従来の合金以下に低下するので、0.5〜2.5重
量%の範囲としている。
よりも少ないと、金型との焼き付きが発生し易くなる反
面、1.5重量%よりも多いと、Mn成分と同様に化合
物が発生し易くなり、伸びが従来の合金以下に低下する
ので、0.1〜1.5重量%の範囲としている。
量%よりも少ないと、Mn成分と同様に、アルミニウム
に固溶して引張強度を高める効果が少ない反面、1.2
重量%よりも多いと、アルミニウム合金溶湯の酸化が促
進され、鋳造素材5の内部にその酸化層が混入して鋳造
素材5の品質の悪化を招くと共に、溶湯の流動性や補給
性も低下して鋳造性が悪くなり、加えて化合物が生じ易
くなることにより、伸びが低下し過ぎるので、0.01
〜1.2重量%の範囲としている。
有量を変えずに、Fe成分の含有量を0.4〜1.5重
量%とし、Mg成分の含有量を0.01〜0.5重量%
としてもよい。すなわち、Fe成分の含有量は、0.4
重量%よりも少ないと、金型との焼き付きを効果的に抑
制することができず、鋳造割れ性が不十分となる反面、
1.5重量%よりも多いと、上述の如く、伸びが従来の
合金以下に低下するので、0.4〜1.5重量%の範囲
としている。このため、Fe成分の含有量が0.4重量
%よりも少ない場合に比べて伸びが低下するが、さら
に、Mg成分の含有量が0.5重量%よりも多いと、伸
びがより一層低下することになる一方、0.01重量%
よりも少ないと、上述の如く、引張強度を高める効果が
少ないので、Mg成分の含有量を0.01〜0.5重量
%の範囲としている。
重量%とし、Fe成分の含有量を0.1〜0.3重量%
とし、Mg成分の含有量を0.7〜1.2重量%として
もよい。すなわち、Mg成分の含有量は、0.7重量%
よりも少ないと、十分に高い引張強度を維持することが
できない反面、1.2重量%よりも多いと、上述の如
く、鋳造性が悪化しかつ伸びが著しく低下するので、
0.7〜1.2重量%の範囲としている。このため、M
g成分の含有量が0.7重量%よりも少ない場合に比べ
て伸びが低下するが、さらに、Fe成分の含有量が0.
3重量%よりも多いと、伸びがより一層低下することに
なる一方、0.1重量%よりも少ないと、上述の如く、
金型との焼き付きが生じ易くなるので、Fe成分の含有
量を0.1〜0.3重量%の範囲としている。
ルAを製造するには、先ず、図3に示すように、上記成
分からなるアルミニウム合金で塑性加工用鋳造素材5を
鋳造する。このとき、後述の如く、インストルメントパ
ネルAの表側と裏側とに2つの鋳造型を配置して鋳造を
行うが、上記固定部1,1,…の存在により裏側の鋳造
型は型抜きすることができず、よって、この各固定部1
は鋳造により直接造形することはできない。そのため、
上記鋳造素材5は、各固定部1が曲げられていない真っ
直ぐ裏側方向に延びた形状で鋳造され、この結果、パネ
ルAの形状に略等しいが、各曲げ部4が形成されていな
い点が異なる。つまり、鋳造素材5における各固定部1
の基端部4′は、鋳造素材5の各曲げ部4に相当する部
位であって曲げ加工により機械的特性を変える部位(機
械的特性変更部位)とされている。
1の基端部4′の肉厚は塑性加工後の塑性加工率が20
%以上となるように設定しておく。すなわち、図4に示
すように、塑性加工後の各曲げ部4の肉厚をtとし、塑
性加工前の基端部4′の肉厚をt0とすると、(t0−
t)/t0×100≧20を満たすように基端部4′の
肉厚t0を設定する。尚、歪み量では0.22以上とな
るようにt0を設定する。すなわち、ln(t0/t)
≧0.22を満たすようにt0を設定する。尚、図4で
は、鋳造素材5の各固定部1の肉厚は基端部4′から先
端部まで一定である。
るためのダイカストマシンを示し、このダイカストマシ
ンの固定金型31と移動金型32との間に形成された空
間33にて鋳造素材5が鋳造されるようになっている。
上記固定金型31は、射出スリーブ34を備えたダイプ
レート35に取付固定され、この射出スリーブ34に設
けた貫通孔34aの一端部と上記空間33とを接続する
接続孔31aを有している。上記射出スリーブ34の他
端部には、ピストン36がスライド可能に嵌装され、そ
の近傍の上部には、柄杓37により上記アルミニウム合
金の溶湯38を上記貫通孔34a内に注ぎ込むための注
ぎ込み孔34bが形成されている。そして、この注ぎ込
み孔34bより貫通孔34a内に注ぎ込まれた溶湯38
を上記ピストン36のスライドにより上記空間33に送
り込んで鋳造素材5を所定の形状に鋳造するようになっ
ている。尚、この鋳造素材5の鋳造は、上記ダイカスト
マシンによる方法に限らず、高圧鋳造法、金型鋳造法、
連続鋳造法等どのような鋳造方法であってもよい。
まの鋳造素材5の真っ直ぐに延びた各固定部1の基端部
4′に対して曲げ加工を施すことにより、各固定部1を
約90°だけ曲げて所定の形状にするとパネルAが完成
する。このとき、その曲げ加工は略常温下で行い、その
各曲げ部4の内側半径は基端部4′の肉厚t0以上とな
るようにする。また、基端部4′の肉厚t0は塑性加工
率が20%以上となるように設定されているので、各曲
げ部4の肉厚tを所定の肉厚となるように曲げ加工を行
えば、塑性加工後の塑性加工率は20%以上となる。
加工金型により行う。この曲げ加工金型は、上記パネル
Aの前部を上下方向に挟んで固定する上下ホルダ41,
42とその上側のホルダ41に上下方向にスライド可能
に支持された複数のポンチ43,43,…とからなる。
この各ポンチ43は、上記各固定部1に対応した位置に
設けられており、各ポンチ43を下方にスライドさせる
ことによって、各固定部1をその各ポンチ43の下面に
沿わして略直角に曲げるようになっている。
型により絞り・張出し加工を行う場合には、図7及び図
8に示すように、鋳造素材5の加工部位5a(機械的特
性変更部位)の周囲をダイ46とホルダ47とで挟み、
ポンチ48で加工部位5aを所定の形状に加工する。そ
の際、上記鋳造素材5の加工部位5aにおける加工前の
肉厚t0は、加工後の肉厚をtとして、(t0−t)/
t0×100≧20(塑性加工率が20%以上)又はl
n(t0/t)≧0.22(歪み量が0.22以上)を
満たすように設定しておく。そして、ダイ肩半径R1及
びポンチ肩半径R2が上記鋳造素材5の加工部位5aに
おける加工前の肉厚t0の5倍以上となるようにして加
工を行う。
ニウム合金が0.5〜2.5重量%のMn成分、0.1
〜1.5重量%のFe成分及び0.01〜1.2重量%
のMg成分が含有されているので、合金の強度を維持し
つつ、相反する特性である鋳造性と伸びとを共に向上さ
せることができ、この合金により鋳造された鋳造素材5
は、鋳造性の悪化による伸びの低下がなく、熱処理をし
ない鋳放しのままでも合金自体と同じ約10%以上の高
い伸びを有する。このため、その鋳造素材5の各固定部
1に対して略常温下で曲げ加工を施したとしても、その
各曲げ部4が割れたり折れたりすることがなく、容易に
所定の形状にすることができる。
基端部4′の肉厚t0を、塑性加工後の塑性加工率が2
0%以上となるように設定してその基端部4′に対して
曲げ加工を行うようにしたので、各曲げ部4の機械的特
性のうちの引張強度、耐力、硬さ等を加工前よりも向上
させかつ安定させることができる。また、各曲げ部4の
伸びは加工前に比べて低下するものの、従来の合金より
は向上させかつ安定させることができ、パネルAの固定
を確実に行うことができる。さらに、パネルA全体とし
ては伸びが良好であるので、車両の衝突時にそのパネル
Aが折れることなく伸びてその衝突エネルギーを吸収す
ることができ、パネルAのコスト低減化及び軽量化を図
りつつ、衝撃特性を良好なものとすることができる。
の含有量を変えずに、Fe成分の含有量を0.4〜1.
5重量%とし、Mg成分の含有量を0.01〜0.5重
量%とすることにより、合金の伸び及び強度の低下を防
止しつつ、鋳造割れ性をさらに改善することができ、そ
の結果、鋳造した鋳造素材5の延びはさらに向上され、
塑性加工をより一層容易に行うことができるようにな
る。
3重量%とし、Mg成分の含有量を0.7〜1.2重量
%とすれば、鋳造素材5の伸びの低下を防ぎつつ、その
強度を高くすることができ、延いてはパネルAの強度を
向上させることができる。
含有量の引張強さ及び伸びへの影響、Fe成分の含有量
の伸びへの影響並びにMg成分の含有量の引張強さ及び
伸びへの影響をそれぞれ図33〜図37に示す。そし
て、アルミニウム合金におけるMg成分及びFe成分の
含有量とその合金で鋳造した鋳造素材の鋳造割れ発生率
との関係を図38に示す。このことより、伸びは、どの
元素でも含有量が増加すると減少し、引張強さは、Mn
成分では約2.0重量%で最大となるが、Mg成分では
含有量が増加すればそれに比例して増加する。また、F
e成分の含有量が多いほど鋳造割れ性が良好であること
が判る。よって、上述の如く、Mn成分、Fe成分及び
Mg成分の含有量の適正な範囲が決められている。
を示し、自動車のオートマチックトランスミッションに
おけるATドラムBに適用したものである。このATド
ラムBは、上記実施形態1と同様に、高延性アルミニウ
ム合金で鋳造素材11(図10参照)を鋳造した後、そ
の鋳造素材11に対して塑性加工を施すことにより製造
されたものである。但し、上記実施形態1のように鋳造
により直接造形することができない部位を有してはいな
い。
筒状をなし、その底部8の略中央部にはシャフトが貫通
する貫通孔9を有し、開口側の外周部には複数の歯部1
0,10,…が円周方向に等間隔に形成されている。
重量%のMn成分、0.4〜1.5重量%のFe成分及
び0.01〜0.5重量%のMg成分が含有されかつ残
部が不可避不純物を含むアルミニウムからなり、伸びを
重視したものである。すなわち、Mn成分の含有量は、
1.0重量%よりも少ないと、強度が不十分となる一
方、2.0重量%よりも多いと、十分に高い伸びを維持
することができなくなるので、1.0〜2.0重量%の
範囲としている。尚、Fe成分及びMg成分の含有量の
範囲については、上記実施形態1で説明したのと同じ理
由から上記の如く設定している。
Mg成分の含有量を変えずに、Mn成分の含有量を1.
2〜1.6重量%とし、Fe成分の含有量を0.4〜
0.7重量%とするのがより一層望ましい。すなわち、
Fe成分の含有量は、0.7重量%よりも多いと、伸び
のより一層の向上化を図ることができない反面、0.4
重量%よりも少ないと、上述の如く、鋳造割れ性が不十
分となるので、0.4〜0.7重量%の範囲としてい
る。また、Mn成分の含有量を1.2〜1.6重量%と
しているのは、強度と伸びとをより適切な範囲とするた
めである。
図10及び図11に示すように、鋳造素材11を鋳造す
る。この鋳造素材11は、ATドラムBのように有底筒
状をなすが、この鋳造素材11の底部8′(機械的特性
変更部位)の肉厚は、ATドラムBにおける底部8の肉
厚よりも大きくて塑性加工後の塑性加工率(すえ込み率
又は圧下率)が20%以上となるように設定しておく。
すなわち、図12に模式的に示すように、塑性加工前に
おける鋳造素材11の底部8′の肉厚h0を、ATドラ
ムBの底部8の肉厚をhとして、(h0−h)/h0×
100≧20を満たすように設定しておく。尚、上記実
施形態1と同様に、歪み量では0.22以上となるよう
に、つまりln(h0/h)≧0.22を満たすように
底部8′の肉厚h0を設定しておく。
(機械的特性変更部位)の肉厚も上記底部8′と同様に
設定しておくと共に、その歯形は、ATドラムBの各歯
部10のように突出量を大きくせずかつ角張らさず、し
かも、抜き勾配を大きくして鋳造により造形し易い形状
とする。
部10′に対して鋳造素材11の軸心方向にそれぞれ鍛
造加工つまりすえ込み加工(塑性加工)を施してATド
ラムBの底部8及び各歯部10を形成する。このとき、
鋳造素材11の各歯部10′のすえ込み加工は、ATド
ラムBの各歯部10と同じ歯形を有する金型内で行う。
すなわち、各歯部10′は、すえ込み加工によりその先
端部が径方向外側に膨出するので、その膨出を金型で拘
束して所定の形状となるようにする。
〜2.0重量%のMn成分、0.4〜1.5重量%のF
e成分及び0.01〜0.5重量%のMg成分が含有さ
れた高延性アルミニウム合金で鋳造素材11を鋳造した
ので、この鋳造素材11の伸びを実施形態1のものより
もさらに向上させることができ、塑性加工率をより一層
大きくすることができる。このため、ATドラムBにお
いて特に曲げ強度を必要とする底部8や各歯部10の引
張強度や耐力等をより有効に向上させかつ安定させるこ
とができる。しかも、鋳造素材11の鋳造を容易にする
ことができると共に、各歯部10の歯形精度を鋳造によ
り直接形成する場合に比べて向上させることができる。
重量%とし、Fe成分の含有量を0.4〜0.7重量%
とすることにより、ATドラムBの品質をより一層安定
化させることができる。
略リング状に形成してもよく、このようにすれば、鋳造
素材11をさらに容易に鋳造することができると共に、
塑性加工を施す部位が多くなり、しかも、塑性加工率が
大きくなるので、鋳造素材11の強度を部分的でなく全
体的に高くすることができる。
ム合金の各成分の含有量は、上記実施形態1で説明した
範囲のものであってもよい。
3を示し、自動車用のシフトレバーCに適用したもので
ある。このシフトレバーCは上下方向に延びる細長い形
状を有し、その上端部にはシフトノブが螺合されるねじ
部15が設けられている一方、下端部は上端部側よりも
外径が大きくされかつトランスミッションから上方に延
びる連結軸と連結する連結部16とされ、その下端面に
は連結軸の先端部が挿入される軸挿入穴17が形成され
ている。
量%のMn成分、0.1〜0.3重量%のFe成分及び
0.7〜1.2重量%のMg成分が含有された高延性ア
ルミニウム合金からなり、強度を重視したものである。
すなわち、Mn成分の含有量は、1.5重量%よりも少
ないと、十分に高い強度を維持することができない一
方、2.5重量%よりも多いと、上述の如く、伸びが低
下し過ぎるので、1.5〜2.5重量%の範囲としてい
る。尚、Fe成分及びMg成分の含有量の範囲について
は、上記実施形態1で説明したのと同じ理由から上記の
如く設定している。
Fe成分及びMg成分の含有量を変えずに、Mn成分の
含有量を1.8〜2.2重量%とするのが強度確保上さ
らに好ましく、より適切な範囲とすることができる。
ず、図14に示すように、鋳造素材18を鋳造する。こ
の鋳造素材18は、シフトレバーCと同様の形状である
が、その上端部15′(図14では右側に位置してい
る)にはねじ部15が形成されておらず、円筒状とされ
ている。一方、鋳造素材18の下端部16′(機械的特
性変更部位)の外径は上記連結部16よりも大きくされ
ている反面、長さは短くされている。また、鋳造素材1
8の下端部16′の端面には上記軸挿入穴17と同じ内
径を有する工具挿入穴17′が形成され、この工具挿入
穴17′の深さは、下端部16′の長さが短くされてい
る分だけ軸挿入穴17よりも小さい。
0は、上記実施形態2と同様に、連結部16の肉厚をh
として、(h0−h)/h0×100≧20(塑性加工
率が20%以上)を満たすように設定しておく。
7′に工具軸20を嵌合させ、その鋳造素材18をその
軸心方向を水平にして軸心回りに回転させる。このと
き、鋳造素材18の上端部15′に対して転造加工を施
すことによりねじ部15を形成する一方、下端部16′
に対して工具21を軸心方向にスライドさせながらしご
き加工を行うことにより連結部16を形成する。
〜2.5重量%のMn成分、0.1〜0.3重量%のF
e成分及び0.7〜1.2重量%のMg成分が含有され
た高延性アルミニウム合金で鋳造素材18を鋳造したこ
とにより、鋳造素材18の伸びを維持しつつ、実施形態
1のものよりもその強度を高くすることができ、その結
果、シフトレバーC全体の強度を高くすることができ
る。そして、特に曲げ強度を必要とする連結部16で
は、塑性加工率が20%以上となるしごき加工を施すこ
とにより引張強度や耐力等をさらに安定的に向上させる
ことができる。また、鋳造素材18にはねじ部15が形
成されておらず、しかも、軸挿入穴17′の深さが小さ
いので、その鋳造を容易に行うことができる。さらに、
ねじ部15のねじ精度は鋳造で直接成形するよりも良好
となる。よって、鋳造素材18の鋳造を容易にしつつ、
シフトレバーCの信頼性を向上させることができる。
重量%とすることにより、シフトレバーC全体の強度及
び連結部16の強度をより一層向上させることができ
る。
合金の各成分の含有量は、上記実施形態1又は2で説明
した範囲のものであってもよい。
4を示し、ベルト用プーリDに適用したものである。こ
のベルトプーリDの外周部にはVリブドベルトが巻き付
けられるV字状の複数の溝部25,25,…が形成さ
れ、中心部にはシャフトに嵌合するための軸心方向に貫
通する嵌合孔26が形成されている。また、上記外周部
と中心部とは、リブ部27により一体結合されている。
このプーリDは、上記実施形態1〜3で説明したいずれ
かの高延性アルミニウム合金からなる。
ず、図16に示すように、上記アルミニウム合金で鋳造
素材28を鋳造する。この鋳造素材28の外周部25′
(機械的特性変更部位)には上記各溝部25が形成され
ておらず、その外周部25′の外径はプーリDの各溝部
25の最外径よりも大きい反面、軸心方向には小さくさ
れている。また、鋳造素材28のリブ部27′(機械的
特性変更部位)の肉厚(軸心方向)はプーリDのリブ部
27よりも大きく形成されている。この外周部25′の
肉厚(外周縁部からリブ部27′との境界部までの径方
向の肉厚)及びリブ部27′の肉厚は、上記各実施形態
と同様に、塑性加工後の塑性加工率が20%以上となる
ように設定しておく。尚、鋳造素材28の中心部は、プ
ーリDと同じ形状に形成され、その中心部には上記嵌合
孔26が既に形成されている。
に対して径方向にロール加工(塑性加工)を施して各溝
部25を形成すると共に、リブ部27′に対して軸方向
にすえ込み加工を施してプーリDのリブ部27を形成す
る。このことで、各溝部25の硬さを向上させることが
でき、ベルトに対する耐摩耗性を向上させることができ
る。また、特に強度を必要とするリブ部27の強度を他
の部位よりも向上させることができる。
るギヤ付きプーリEの場合も、上記プーリDと同様にし
て各溝部25及びリブ部27を形成すると共に、上記実
施形態2におけるATドラムBの各歯部10と同様にし
てギヤ29を形成することで、そのギヤ29の歯形精度
を向上させることができる。
5を示し、自動車用のオイルパンFに適用したものであ
る。このオイルパンFは、上端が開口された有底状をな
し、その開口縁全周に外側に延びるフランジ部51を有
している。このフランジ部51には、オイルパンFの開
口を閉塞するアッパー部材と結合するための複数の結合
部52,52,…が形成されている。この各結合部52
の下部は、図19に二点鎖線で示すように、フランジ部
51の下面から下方に突出され、各結合部52の中心部
にはボルト挿通孔53がそれぞれ設けられている。つま
り、各結合部52の下面はボルト締付時のボルト頭部が
当接する座面とされている。また、オイルパンFの底部
には、液面の揺れを防止するための2つのバッフルプレ
ート54,54が一体に形成されている。尚、このオイ
ルパンFも、上記実施形態1〜3で説明したいずれかの
高延性アルミニウム合金からなる。
各結合部52の下部の形状のみを異ならせた鋳造素材5
5を鋳造する。すなわち、この鋳造素材55に、図19
に示すように、各結合部52に相当する位置にフランジ
部51の下面から下方に突出する突出部52′(機械的
特性変更部位)を形成し、この突出部52′の肉厚(突
出量)を、上記各実施形態と同様に、塑性加工率が20
%以上となるように設定しておく。そして、上記突出部
52′に対してすえ込み加工を施すことにより各結合部
52を形成する。
部52の強度や硬さを向上させることができるので、オ
イルパンFをアッパー部材とボルトの締結により結合し
たときに、ボルト頭部の当接による各結合部52のへた
りを防止することができ、その結合を確実なものとする
ことができる。また、オイルパンF全体の衝撃特性を向
上させることができるので、路面上の石等が飛び跳ねて
オイルパンFの底部に当接したとしても、その底部に割
れが生じるのを防止することができる。このため、従来
のように底部に鉄板を使用しなくても済み、しかも、バ
ッフルプレート54,54を一体に成形することができ
る。よって、オイルパンFの軽量化及びコストダウンを
図ることができる。
形態6を示し、自動車のタイヤのロードホイールGに適
用したものである。このロードホイールGは、外周部の
リム部57と、このリム部57及び中心部を繋ぐスポー
ク部58とを有している。上記リム部57は、略円板状
に鋳造した鋳造素材(図示せず)に対してスピニング等
のしごき加工を施すことで形成し、そのリム部57の耐
圧性を確保する。また、上記スポーク部58は、強圧下
率のすえ込み加工を施すことにより形成し、そのスポー
ク部58の強度を向上させる。
車サスペンションのアッパーアームHに適用したもので
ある。このアッパーアームHは、一端部同士が結合され
て略V字状をなす2つの支持部60,60を有し、この
各支持部60の上下面は、図22に示すように、該各支
持部60の長手方向に沿って凹状に形成されている。こ
の各支持部60は、鋳造素材(図示せず)において断面
を略矩形状とした該各支持部60に相当する部位に対し
て上下方向にすえ込み加工を施すことにより形成し、そ
の各支持部60の強度を向上させる。
成分及びMg成分が含有されたアルミニウム合金を使用
したが、さらに0.1〜0.2重量%のTi成分、0.
01〜0.1重量%のB成分及び0.01〜0.2重量
%のBe成分のうちの少なくとも1つを添加するように
してもよい。すなわち、Ti成分、B成分及びBe成分
は、鋳造素材の結晶粒を微細化することによりその特性
を向上させて鋳造割れ性を改善する働きがあり、それぞ
れの添加量が0.1重量%、0.01重量%、0.01
重量%よりも少ないと、その効果が少なく、鋳造割れ性
の改善が不十分となる一方、それぞれの添加量が0.2
重量%、0.1重量%、0.2重量%よりも多いと、粗
大化合物が生成されて伸びが低下し、Ti成分において
は、溶湯の流動性も悪化するので、それぞれ0.1〜
0.2重量%、0.01〜0.1重量%、0.01〜
0.2重量%の範囲としている。よって、これらの添加
により、合金の伸びの低下を防ぎつつ、鋳造割れ性をさ
らに改善することができ、鋳造素材の伸びをより一層向
上させることができる。
部品に限らず、エンジンやその補器類等のブラケットに
適用することで、これらの部品の取付部におけるボルト
座面のへたりを防止することができると共に、部品全体
の強度を維持しつつ、衝撃特性を良好なものとすること
ができる。そして、ブレーキマスターシンダーやフュー
エルディストリビューターパイプ等の油圧系部品に適用
することで、その耐圧性を確保することができる。
力の作用する方向に圧縮変形する場合を示したが、鋳造
素材が引張変形する場合には、塑性加工率は、図23に
示すように、(L−L0)/L×100となり、この値
が20%以上となるように塑性加工をすればよい。尚、
歪み量はln(L/L0)となり、この値が0.22以
上となるようにすればよい。
する。Mn成分、Fe成分及びMg成分の含有量をそれ
ぞれ異ならせて実施例1〜14の14種類のアルミニウ
ム合金を作製した(各合金における各成分含有量につい
ては表1参照)。尚、いずれの合金も、残部は0.04
〜0.06重量%のSi成分や微量のその他の元素を不
可避不純物として含んでいる。
記JIS規格におけるADC6及び旧JIS規格におけ
るADC7とに対して、伸び、引張強さ及び0.2%耐
力を測定した。尚、上記ADC6として、Mn成分が
0.50重量%、Fe成分が0.10重量%、Mg成分
が4.00重量%、Si成分が0.10重量%それぞれ
含有された合金を、また、旧JIS規格ADC7とし
て、Fe成分が0.56重量%、Si成分が4.9重量
%それぞれ含有された(Mn成分及びMg成分は含有さ
れていない)合金を使用した。
り製造した鋳造素材の機械的特性を表1及び図24〜図
26に示す。このことより、実施例の各合金は、ADC
6やADC7に比べて伸びが向上しており、その殆どの
合金において伸びが10%を越えている。また、いずれ
の合金においても引張強さや0.2%耐力という強度は
遜色ないレベルにあることが判る。
ために、図28に示すように、実施例1,2、ADC6
及びADC7の各合金でリング状の試験片を鋳造した。
このとき、各試験片の鋳造時の金型温度は常温とした。
そして、鋳造した各試験片の表面に生じた割れの個数と
割れ長さを調べ、各合金について試験片1つ当たりの平
均総割れ個数と平均総割れ長さを算出して鋳造割れ性を
比較した。
の結果、実施例1の合金で鋳造した試験片には、Mg成
分を少なくしてFe成分をある程度含有させることによ
る鋳造割れ性向上の効果が顕著に現れており、内部の状
態もADC6やADC7で鋳造したものに比べて良好で
あり、ひけ巣等は殆ど発生していない。また、実施例2
の合金で鋳造したものは、鋳造割れ性としては劣るもの
の、内部の状態は良好であり、鋳造性は向上されている
といえる。
記と同様の試験を行い、内部の状態を含めて鋳造性の評
価を行った。この評価の結果を表1に合せて示す。尚、
表1中の記号は、d、c、b及びaの順に鋳造性が良く
なることを示す。この結果、実施例の合金で鋳造したも
のは、いずれも鋳造性がADC6やADC7よりも良好
であり、全般に、Fe成分の含有量が多いと鋳造性はよ
り一層良好となることが判る。
る程度確保していて、しかも、伸び及び鋳造性が優れて
いる。特に、実施例1,11の合金は、伸び及び鋳造性
が共に非常に良好である。また、実施例2,14の合金
のように、強度をさらに向上させようとすると、鋳造性
が若干低下するが、それでも従来のものよりは優れてい
ることが判る。
に、Mn成分、Fe成分及びMg成分の含有量をそれぞ
れ異ならせて実施例A〜Fの6種類のアルミニウム合金
で円柱状の鋳造素材を鋳造した(各合金における各成分
含有量については表2参照)。また、比較のために上記
JIS規格のAC4CHで同様の鋳造素材を鋳造した
(比較例)。このAC4CHとしては、Mg成分が0.
3重量%、Si成分が7.0重量%それぞれ含有された
(Mn成分及びFe成分は含有されていない)合金を使
用した。
についてその各鋳造素材の軸心方向にすえ込み加工を行
って限界すえ込み率を調べた。すなわち、鋳造素材に割
れが生じた時点で加工を中止し、その時点のすえ込み率
(圧下率)を求めた。尚、このすえ込み加工は、各鋳造
素材の端面と該端面を押圧する治具との間にはすべりが
生じないようにして行った。
を表2に示す。また、すえ込み加工前の各鋳造素材の伸
びと限界すえ込み率との関係を図29に示す。この結
果、各実施例の鋳造素材の限界すえ込み率は、比較例の
ものよりもかなり大きくて塑性加工性が良好であること
が判る。また、限界すえ込み率は、すえ込み加工前の各
鋳造素材の伸びと関連しており、その伸びが大きいほど
大きくなることが判る。
材について圧下率と硬さとの関係を調べた。この結果を
図30に示す。このことより、硬さは、圧下率が約20
%よりも小さい範囲では圧下率の増加に対して大きく上
昇するが、20%以上の範囲では殆ど上昇せず、略一定
となる。したがって、圧下率(塑性加工率)を20%以
上となるように加工すれば、硬さは加工前に比べて向上
しかつ安定することが判る。
圧下率に対する引張強度及び0.2%耐力の変化を調べ
た結果を示し、図32は、同じく実施例Bについて圧下
率に対する伸びの変化を調べた結果を示す。このこと
で、圧下率を20%以上とすれば、上記硬さと同様に、
引張強度及び耐力を安定的に向上させることができる。
一方、伸びは、圧下率の増加に伴って減少するが、圧下
率が20%以上であれば、約5%で安定していることが
判る。尚、伸びが5%程度であれば、従来のもの(通
常、約1%)よりも高い値を維持している。
で鋳造素材を鋳造することにより鋳造素材全体の強度や
伸びを確保しつつ、さらに強度や硬さ等を必要とする部
位のみに対して塑性加工率が20%以上となるように塑
性加工を行うことにより、その部位の部分的な強化を図
ることができる。
は、0.5〜2.5重量%のMn成分、0.1〜1.5
重量%のFe成分及び0.01〜1.2重量%のMg成
分が含有されかつ残部が不可避不純物を含むアルミニウ
ムからなる高延性アルミニウム合金で鋳造された高延性
アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材に対して、機械
的特性を変える部位の塑性加工後の塑性加工率が20%
以上となるように塑性加工前の肉厚を設定した。また、
請求項9の発明では、その鋳造素材を鋳造した後、鋳放
しのままの鋳造素材に対して、機械的特性を変える部位
の塑性加工後の塑性加工率が20%以上となるように略
常温下で塑性加工を行うようにした。したがって、これ
らの発明によると、アルミニウム合金の強度を維持しつ
つ、鋳造性及び伸びの両方を同時に向上させることがで
き、この合金で鋳造した鋳造素材に対して鋳放しのまま
でも略常温下で塑性加工を行うことができるようになる
と共に、塑性加工部位の機械的特性の安定化を図ること
ができる。
量を0.5〜2.5重量%とし、Fe成分の含有量を
0.4〜1.5重量%とし、Mg成分の含有量を0.0
1〜0.5重量%としたことにより、鋳造素材の延びを
向上させることができ、塑性加工性のさらなる向上化を
図ることができる。
分の含有量を1.0〜2.0重量%とし、Fe成分の含
有量を0.4〜1.5重量%とし、Mg成分の含有量を
0.01〜0.5重量%としたことにより、鋳造素材の
強度を維持しつつ、請求項2の発明よりも伸びを向上さ
せることができる。
分の含有量を1.2〜1.6重量%とし、Fe成分の含
有量を0.4〜0.7重量%とし、Mg成分の含有量を
0.01〜0.5重量%としたことにより、鋳造素材の
強度を維持しつつ、請求項3の発明よりもさらに伸びの
改善を図ることができる。
量を0.5〜2.5重量%とし、Fe成分の含有量を
0.1〜0.3重量%とし、Mg成分の含有量を0.7
〜1.2重量%としたことにより、鋳造素材の伸びの低
下を防止しつつ、強度の向上化を図ることができる。
分の含有量を1.5〜2.5重量%とし、Fe成分の含
有量を0.1〜0.3重量%とし、Mg成分の含有量を
0.7〜1.2重量%としたことにより、鋳造素材の伸
びを確保しつつ、請求項5の発明よりも強度を高くする
ことができる。
分の含有量を1.8〜2.2重量%とし、Fe成分の含
有量を0.1〜0.3重量%とし、Mg成分の含有量を
0.7〜1.2重量%としたことにより、鋳造素材の伸
びを維持しつつ、請求項6の発明よりも強度のさらなる
向上化を図ることができる。
〜0.2重量%のTi成分、0.01〜0.1重量%の
B成分及び0.01〜0.2重量%のBe成分のうちの
少なくとも1つを添加したことにより、鋳造素材の伸び
のより一層の向上化を図ることができる。
合金製塑性加工用鋳造素材を用いた塑性加工方法により
製造された自動車用のインストルメントパネルの裏側要
部を示す斜視図である。
ある。
である。
している状態を示す図1のVI−VI線に相当する断面斜視
図である。
る状態を示す図7相当図である。
る。
す説明図である。
である。
である。
図である。
ある。
図である。
図である。
説明図である。
る。
である。
ラフである。
数及び平均総割れ長さとの関係を示すグラフである。
込み率との関係を示すグラフである。
フである。
度及び0.2%耐力との関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
と引張強さとの関係を示すグラフである。
と伸びとの関係を示すグラフである。
と伸びとの関係を示すグラフである。
と引張強さとの関係を示すグラフである。
と伸びとの関係を示すグラフである。
成分の含有量とその合金で鋳造した鋳造素材の鋳造割れ
発生率との関係を示すグラフである。
製塑性加工用鋳造素材 8′ 底部(機械的特性を変える部位) 10′ 歯部(機械的特性を変える部位) 16′ 下端部(機械的特性を変える部位) 25′ 外周部(機械的特性を変える部位) 27′ リブ部(機械的特性を変える部位) 52′ 突出部(機械的特性を変える部位)
Claims (14)
- 【請求項1】 0.5〜2.5重量%のMn成分、0.
1〜1.5重量%のFe成分及び0.01〜1.2重量
%のMg成分が含有されかつ残部が不可避不純物を含む
アルミニウムからなる高延性アルミニウム合金で鋳造さ
れた高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材であ
って、 機械的特性を変える部位の塑性加工後の塑性加工率が2
0%以上となるように塑性加工前の肉厚が設定されてい
ることを特徴とする高延性アルミニウム合金製塑性加工
用鋳造素材。 - 【請求項2】 請求項1記載の高延性アルミニウム合金
製塑性加工用鋳造素材において、 Fe成分の含有量は0.4〜1.5重量%であり、Mg
成分の含有量は0.01〜0.5重量%であることを特
徴とする高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素
材。 - 【請求項3】 請求項2記載の高延性アルミニウム合金
製塑性加工用鋳造素材において、 Mn成分の含有量は1.0〜2.0重量%であることを
特徴とする高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素
材。 - 【請求項4】 請求項3記載の高延性アルミニウム合金
製塑性加工用鋳造素材において、 Mn成分の含有量は1.2〜1.6重量%であり、Fe
成分の含有量は0.4〜0.7重量%であることを特徴
とする高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材。 - 【請求項5】 請求項1記載の高延性アルミニウム合金
製塑性加工用鋳造素材において、 Fe成分の含有量は0.1〜0.3重量%であり、Mg
成分の含有量は0.7〜1.2重量%であることを特徴
とする高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材。 - 【請求項6】 請求項5記載の高延性アルミニウム合金
製塑性加工用鋳造素材において、 Mn成分の含有量は1.5〜2.5重量%であることを
特徴とする高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素
材。 - 【請求項7】 請求項6記載の高延性アルミニウム合金
製塑性加工用鋳造素材において、 Mn成分の含有量は1.8〜2.2重量%であることを
特徴とする高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素
材。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の高延性
アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材において、 0.1〜0.2重量%のTi成分、0.01〜0.1重
量%のB成分及び0.01〜0.2重量%のBe成分の
うちの少なくとも1つが添加されていることを特徴とす
る高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材。 - 【請求項9】 0.5〜2.5重量%のMn成分、0.
1〜1.5重量%のFe成分及び0.01〜1.2重量
%のMg成分が含有されかつ残部が不可避不純物を含む
アルミニウムからなる高延性アルミニウム合金で高延性
アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材を鋳造した後、 鋳放しのままの上記鋳造素材に対して、機械的特性を変
える部位の塑性加工後の塑性加工率が20%以上となる
ように略常温下で塑性加工を行うことを特徴とする高延
性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材を用いた塑性
加工方法。 - 【請求項10】 請求項9記載の高延性アルミニウム合
金製塑性加工用鋳造素材を用いた塑性加工方法におい
て、 Mn成分の含有量は1.0〜2.0重量%であり、Fe
成分の含有量は0.4〜1.5重量%であり、Mg成分
の含有量は0.01〜0.5重量%であることを特徴と
する高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材を用
いた塑性加工方法。 - 【請求項11】 請求項10記載の高延性アルミニウム
合金製塑性加工用鋳造素材を用いた塑性加工方法におい
て、 Mn成分の含有量は1.2〜1.6重量%であり、Fe
成分の含有量は0.4〜0.7重量%であることを特徴
とする高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材を
用いた塑性加工方法。 - 【請求項12】 請求項9記載の高延性アルミニウム合
金製塑性加工用鋳造素材を用いた塑性加工方法におい
て、 Mn成分の含有量は1.5〜2.5重量%であり、Fe
成分の含有量は0.1〜0.3重量%であり、Mg成分
の含有量は0.7〜1.2重量%であることを特徴とす
る高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材を用い
た塑性加工方法。 - 【請求項13】 請求項12記載の高延性アルミニウム
合金製塑性加工用鋳造素材を用いた塑性加工方法におい
て、 Mn成分の含有量は1.8〜2.2重量%であることを
特徴とする高延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素
材を用いた塑性加工方法。 - 【請求項14】 請求項9〜13のいずれかに記載の高
延性アルミニウム合金製塑性加工用鋳造素材を用いた塑
性加工方法において、 高延性アルミニウム合金に、0.1〜0.2重量%のT
i成分、0.01〜0.1重量%のB成分及び0.01
〜0.2重量%のBe成分のうちの少なくとも1つを添
加することを特徴とする高延性アルミニウム合金製塑性
加工用鋳造素材を用いた塑性加工方法。
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