JPH1180155A - 新規なピペリジン誘導体、その製造法およびそれを含有する循環器官用剤 - Google Patents

新規なピペリジン誘導体、その製造法およびそれを含有する循環器官用剤

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JPH1180155A
JPH1180155A JP26109697A JP26109697A JPH1180155A JP H1180155 A JPH1180155 A JP H1180155A JP 26109697 A JP26109697 A JP 26109697A JP 26109697 A JP26109697 A JP 26109697A JP H1180155 A JPH1180155 A JP H1180155A
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Shigeru Suzuki
滋 鈴木
Kentaro Kojo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セロトニン2受容体拮抗作用に基づく循環器官
疾患に有用な新規なピペリジン誘導体およびその製造法
の提供。 【解決手段】一般式 【化1】 (式中、R1、R2は水素原子、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基またはハロゲン原子を示し、Xは酸素原子ま
たは硫黄原子を示し、−A−は基−CR3(CN)−、 【化2】 を示し、R3は直鎖もしくは分岐状の低級アルキル基、
高級脂肪族アルキル基、環状アルキル基、環状オキシア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、置換もしくは
非置換のヒドロキシアルキル基、置換チオアルキル基、
アルコキシカルボニルアルキル基またはヒドロキシカル
ボニルアルキル基を示し、nは1から4の整数を示す)
で表されるピペリジン誘導体またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規セロトニン受容体
拮抗剤および抗血小板薬に関し、さらに詳しくはセロト
ニン2受容体を強力に阻害し、副作用の少ない新規なピ
ペリジン誘導体またはその塩およびそれを含有する医薬
品に関する。すなわち、本発明のピペリジン誘導体およ
びその塩は強力なセロトニン2受容体拮抗作用を有し、
かつ中枢作用との分離性に優れた化合物であり、特に、
経口投与においては強力な血小板凝集抑制作用を有し、
また、末梢循環障害モデルに対しても強力な抑制作用が
認められ、循環器疾患、例えば不整脈、心不全、狭心
症、心筋梗塞等の虚血性心疾患、脳梗塞、一過性脳虚血
発作、くも膜下出血後の血管れん縮等の脳血管障害もし
くは脳循環障害、あるいはレイノー症、バージャー病等
の末梢循環障害で引き起こされる疾患、高血圧症等の予
防および治療用医薬品として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、虚血性循環障害におけるセロトニ
ンの関与が注目されており、狭心症、心筋梗塞、一過性
脳虚血発作、脳梗塞等の虚血性疾患には血栓の関与が大
きく、特に動脈での血栓形成には血小板が重要な役割を
果たしている。すなわち、動脈硬化病変や内皮障害を起
こした血管では血小板凝集が起こり易くなっており、凝
集を起こした血管局所の血小板から高濃度のセロトニン
が放出され、放出されたセロトニンによって血小板凝集
が増強されて血栓が形成されるとともに、セロトニン2
受容体を介して強力な血管攣縮が誘発されると考えられ
ている。このため、中枢作用が弱くセロトニン2受容体
に対して選択性の高いセロトニン2受容体拮抗剤は、こ
れらの現象を抑制すると考えられ、例えばキナゾリン誘
導体であるケタンセリン[特開昭55−105679号
公報]を始めとして、特開平6−234633号公報、
特開平8−3135号公報、特表平8−507058号
公報等にセロトニン2受容体拮抗作用を有する化合物群
が開示されている。しかし、末梢選択性および安全性の
問題も多く循環器官用剤としての適応の報告例は少な
い。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者等は、循環
器官用剤としての適用を図るべく、強力なセロトニン2
受容体拮抗作用を示し、かつ中枢作用との分離がなされ
た新規セロトニン2受容体拮抗剤を見い出すべく鋭意検
討した結果、本発明を完成した。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は、一般式
(1)
【化11】 (式中、R1 、R2 は水素原子、低級アルキル基、低級
アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、Xは酸素原子
または硫黄原子を示し、−A−は基−CR3(CN)
−、
【化12】 を示し、R3は直鎖もしくは分岐状の低級アルキル基、
高級脂肪族アルキル基、環状アルキル基、環状オキシア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、置換もしくは
非置換のヒドロキシアルキル基、置換チオアルキル基、
アルコキシカルボニルアルキル基またはヒドロキシカル
ボニルアルキル基を示し、nは1から4の整数を示す)
で表されるピペリジン誘導体またはその塩である。一般
式(1)に示されるピペリジン誘導体またはその塩に
は、4級炭素部分に由来する各々の光学異性体も包含さ
れる。
【0005】本発明は、さらに一般式(1)の化合物の
製造法、循環器官用剤としての使用並びに一般式(2)
【化13】 (式中、R1 、R2 、Xおよびnは前記と同義)で表さ
れる化合物(1)の合成中間体および一般式(3)
【化14】 (式中、R1 、R2 、Xおよびnは前記と同義)で表さ
れる化合物(1)の合成中間体に関する。
【0006】化合物(1)〜(3)の置換基R1 および
2 の低級アルキル基としては、直鎖状、分岐状のいず
れをも意味し、例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブ
チル等の炭素数1ないし6個のものをあげることができ
る。R1 およびR2 のハロゲン原子としては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子があげられ
る。R1 およびR2 の低級アルコキシ基としては、直鎖
状、分岐状のいずれをも意味し、例えばメトキシ、エト
キシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキ
シ、tert−ブトキシ等の炭素数1ないし6個のもの
をあげることができる。
【0007】置換基R3の直鎖もしくは分岐状の低級ア
ルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert
−ブチル等の炭素数1ないし6個のものがあげられ、R
3の高級脂肪族アルキル基としては、例えばオクチル、
デシル、ドデシル等の炭素数8ないし12個の直鎖状の
アルキル基があげられる。R3の環状アルキル基として
は、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル環を持つメチル、エチル、n−プロピル、n−ブ
チル等の炭素数1ないし4個のものがあげられる。R3
の環状オキシアルキル基としては、例えばオキシラン、
テトラヒドロフラン、ピラン環等の環状エーテル環を持
つメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル等の炭素
数1ないし4個のものがあげられる。R3のアルケニル
基としては、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロ
ペニル、3−ブテニル等の炭素数2ないし5個のものが
あげられる。R3のアルキニル基としては、例えばプロ
パルギル、3−ブチニル等の炭素数3ないし5個のもの
があげられる。
【0008】R3の置換もしくは非置換のヒドロキシア
ルキル基としては、例えばヒドロキシメチル、2−ヒド
ロキシエチル、1−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシ
プロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブ
チル、3−ヒドロキシブチル等の炭素数1ないし4個の
ヒドロキシアルキル基で、該ヒドロキシアルキル基は保
護されていてもよく、その保護基としてはメチル、エチ
ル、フェニル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、ベ
ンジル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチル
シリル、テトラヒドロピラニル、メタンスルホニル、p-
トルエンスルホニル等の保護基があげられる。R3の置
換チオアルキル基としては、例えばメチルチオメチル、
エチルチオメチル、メチルチオエチル、エチルチオエチ
ル等の総炭素数2ないし4個のものがあげられる。R3
のアルコキシカルボニルアルキル基としては、例えばメ
トキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、
メトキシカルボニルエチル、エトキシカルボニルエチル
等の総炭素数が3ないし5個のものがあげられる。R3
のヒドロキシカルボニルアルキル基としては、例えばヒ
ドロキシカルボニルメチル、2−ヒドロキシカルボニル
エチル、3−ヒドロキシカルボニルプロピル等があげら
れる。化合物(1)の塩としては、塩酸、硫酸、硝酸、
リン酸等の鉱酸の酸付加、メタンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸、
または酢酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ
酸、乳酸、クエン酸等の有機カルボン酸の酸付加塩があ
げられる。
【0009】本発明の目的化合物(1)並びにその合成
中間体(2)および(3)の製造法を以下に詳細に説明
する。一般式(1)で表されるピペリジン誘導体および
その塩は、下記に示す合成ルートで製造することができ
る。
【化15】 (式中、R1 、R2 、R3 、X、nは前記と同義) 〔製造法〕商業的に入手可能であるかまたは文献記載の
方法によって製造される置換もしくは非置換のアセトニ
トリル誘導体(4)と、置換もしくは非置換のピペリド
ン誘導体(5)を反応させることにより、ピペリジニリ
デン体(3)に誘導することができる。反応に用いる塩
基として、例えば水素化ナトリウム、水素化リチウム等
の水素化アルカリ金属、n−ブチルリチウム、sec−
ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等のアルカ
リ金属塩、ナトリウムメチラート、tert−ブトキシ
カリウム等のアルコラート類、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩等を使用する
ことができる。反応に用いる溶媒としては、テトラヒド
ロフラン(THF)、N,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、塩化
メチレン、ベンゼン、トルエン、キシレン等であり、反
応温度は0℃ないし溶媒の沸点の範囲を選択することが
でき、反応は1ないし24時間で完結する。なお、本反
応は不活性ガス、例えばアルゴンガスまたは窒素ガス雰
囲気下で行うのが好ましい。
【0010】得られた化合物(3)は、接触還元反応に
付すことによりピペリジン体(2)に誘導することがで
きる。反応は、例えばメタノール、エタノール等のアル
コール、塩化メチレン、クロロホルム、THF等の溶媒
中、またはこれらの混合溶媒中、水素雰囲気下にパラジ
ウム炭素、パラジウム黒、ロジウム炭素等の遷移金属触
媒の存在下で行われる。反応温度は0℃ないし室温の範
囲を選択することができ、必要に応じて触媒量の酢酸、
p−トルエンスルホン酸等の有機酸、またはモレキュラ
ーシーブス、硫酸マグネシウム等の脱水剤を加えること
もでき、反応は1ないし24時間で完結する。
【0011】得られた化合物(2)は、塩基の存在下に
3 Y(式中、Yはハロゲン原子を示し、R3 は前記と
同義)と反応させることで4級アルキル化体(1a)に
誘導することができる。Yのハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子があげ
られる。反応に用いる塩基としては、例えば水素化ナト
リウム、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、ナ
トリウムアミド等のアミド塩基、n−ブチルリチウム、
sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、
tert−ブトキシカリウム等のアルカリ金属塩等を用
いることができる。反応に用いる溶媒は、THF、DM
F、DMSO、ベンゼン、トルエン、キシレン等であ
り、好ましくは1/10量のヘキサメチレンホスホロア
ミド(HMPA)を添加し反応するのが望ましい。反応
温度は通常室温ないし100℃の範囲を選択することが
でき、反応は1ないし24時間で完結する。
【0012】得られた4級アルキル化体(1a)の内、
一般式(1b)
【化16】 (式中、R1 、R2 、X、nは前記と同義、R4は水酸
基、アシルオキシ基、ベンゾイルオキシ基)で表される
化合物を、塩基の存在下に環化することで、一般式(1
c)
【化17】 (式中、R1 、R2 、X、nは前記と同義)で表される
5員環イミノエーテル体に誘導することができる。反応
に用いる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の水酸化アルカリ金属、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭
酸塩等を用いることができる。反応に用いる溶媒として
は、水またはメタノール、エタノール等のアルコール系
溶媒中で行うのが望ましく、ジエチルエーテル、THF
等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等の
ハロゲン系溶媒、およびそれらの混合溶媒中で反応して
も良い。反応温度は通常0℃ないし室温で行われ、反応
は1ないし24時間で完結する。
【0013】得られた5員環イミノエーテル体(1c)
を酸の存在下に加水分解することで、一般式(1d)
【化18】 (式中、R1 、R2 、X、nは前記と同義)で表される
5員環ラクトン体に誘導することができる。反応に用い
る酸としては、例えば塩酸、硫酸等の鉱酸、酢酸、p−
トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸を用
いることができる。反応に用いる溶媒としては、例えば
メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、ジエチ
ルエーテル、THF等のエーテル系溶媒、塩化メチレ
ン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、およびそれらの
混合溶媒中で反応するのが望ましい。反応温度は通常室
温ないし100℃の範囲を選択することができ、反応は
1ないし24時間で完結する。
【0014】〔作用および発明の効果〕本発明化合物
(1)の代表的な化合物のセロトニン2受容体拮抗作
用、血小板凝集抑制作用、5-hydroxy-L-tryptophan(5-
HTP )誘発性Head-Twitch に対する抑制作用および末梢
循環障害モデルに対する抑制作用について以下に詳述す
る。 *α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジリデ
ン}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル 塩
酸塩(化合物A,実施例1の化合物) *α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベ
ンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル 塩酸塩
(化合物B,実施例11の化合物) *α−エチル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピ
ペリジル}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリ
ル 塩酸塩(化合物C,実施例22の化合物) *α−(2−アセチルオキシ)エチル−α−{1−(2
−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール
−2−イルアセトニトリル(化合物D,実施例26の化
合物) *α−(2−メトキシ)エチル−α−{1−(2−フェ
ネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール−2−
イルアセトニトリル(化合物E,実施例29の化合物) *α−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)エチル−α
−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズ
オキサゾール−2−イルアセトニトリル(化合物F,実
施例35の化合物) *α−(2−ヒドロキシ)エチル−α−{1−(2−フ
ェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール−2
−イルアセトニトリル(化合物G,実施例40の化合
物) *3−(ベンズオキサゾール−2−イル)−3−{1−
(2−フェネチル)−4−ピペリジル}−2,3,4,
5−テトラヒドロ−2−イミノフラン(化合物H,実施
例42の化合物) *3−(ベンゾチアゾール−2−イル)−3−{1−
(2−フェネチル)−4−ピペリジル}−2,3,4,
5−テトラヒドロ−2−イミノフラン(化合物I,実施
例48の化合物) *α−(ベンズオキサゾール−2−イル)−α−{1−
(2−フェネチル)−4−ピペリジニル}−γ−ブチロ
ラクトン 塩酸塩(化合物J,実施例49の化合物) *2−(ジメチルアミノ)−1−[{o−(m−メトキ
シフェネチル)フェノキシ}メチル]エチル ハイドロ
ジェン スクシネート 塩酸塩(対照薬,塩酸サルポグ
レラート)
【0015】〔セロトニン2受容体拮抗作用の測定〕Wi
star-ST系雄性ラット(体重約220ないし370g)
を撲殺後瀉血し、腹側尾動脈を摘出した。この摘出血管
に針金を通し、ラセン条片標本(約1.5×30mm)
を作成した。この標本を37℃のKrebs-Henseleit液を
満たしたマグヌス管(10ml)に500mgの負荷を
かけ懸垂し、95%O2+5%CO2の混合ガスを通気し
た。張力は、張力トランスジューサー(TB-621T,日本
光電)を用い、圧力アンプ(AP-621G,日本光電)を介
し、インク書きレコーダー(FBR-253A,東亜電波)に描
出して測定した。張力の測定は、1時間の平衡時間の
後、セロトニン10-5Mで収縮させ、洗浄後45分間隔
でセロトニン10-8から3×10-5Mの累積投与による
収縮を2回記録して2回目をコントロールとした。その
後、セロトニン収縮を記録する際、セロトニン累積投与
開始10分前に被験薬を投与し、セロトニン受容体拮抗
作用について測定した。これらの被験薬のセロトニン収
縮に対する拮抗作用は、セロトニン3×10-5M収縮に
対する50%抑制濃度(IC50)として表1に示す。表
示は、IC50値が5.0×10-7M以上の場合は+、
4.9×10-7M以下の場合は++とした。
【0016】
【表1】
【0017】〔血小板凝集抑制作用の測定〕血小板凝集
測定は、血小板凝集能測定装置 NSBヘマトレーサー601
を用いて行った。実験には雄性日本白色系ウサギ(体重
2ないし3kg)を用い、血液9容に対し1容の3.8
%クエン酸ナトリウムを含有するシリンジを用いて耳介
動脈より採血し、900rpmで10分間遠心分離を行
った。上清の多血小板血漿(PRP)を採取した後、下層
を3000rpmで10分間遠心分離を行い乏血小板血
漿(PPP)を得た。得られたPRP中の血小板数をマイクロ
セルカウンター(Sysmex F-800,東亜医用電子)により
測定し、30×104/μlとなるようにPPPにより希釈
した。まず、希釈したPRPのcollagen単独による凝集に
ついて検討し、単独で凝集を起こさないcollagenの濃度
を確認した。PRP 220μlにCaCl2溶液5μl
(終濃度2μM)を加え、37℃で1分間放置し、被験
薬または対照としての生理食塩液を5μl添加した。そ
の2分後に5μlのセロトニン溶液(終濃度3μM)、
その1分後に単独では凝集を惹起しない濃度のcollagen
を添加し、血小板凝集反応を惹起した。この凝集反応に
対する抑制効果を測定し、プロビット解析にて50%抑
制濃度(IC50)を測定した(表2)。表示は、IC50
値が1.0×10-6M以上の場合は+、9.9×10-7
M以下の場合は++とした。
【0018】
【表2】
【0019】〔5−HTP誘発性Head-Twitchに対する
抑制作用の測定〕薬物の中枢への移行性を確認するた
め、5−HTP誘発性Head-Twitchに対する抑制作用を
検討した。4週齢のICR系雄性マウスに5−HTP3
00mg/kgを腹腔内(i.p.)投与し、25分後にさ
らに被験薬0.03〜3mg/kgを静脈内投与して、
投与後5分後から出現するHead-Twitch数を計測(20
分間)し、対照群において認められたHead-Twitch数に
対する50%抑制用量(ID50値)を算出した(表
3)。表示は、ID50値が1000μg/kg以上の場
合は+、999μg/kg以下の場合は++とした。
【0020】
【表3】
【0021】〔末梢循環障害モデルに対する効果〕Wist
ar-ST系雄性ラット(体重約80ないし150g)を一
夜絶食し、ペントバルビタールナトリウム(30mg/
kg,i.p.)にて麻酔を施した。尾部全体を4℃の水に
1分間浸し、1分後にKappa-carrageenin溶液(3mg
/kg)を大腿静脈に投与した。末梢梗塞の割合をKapp
a-carrageenin投与1日後に、尾の全長に対する梗塞部
の長さを百分率として求めた。被験薬は0.5%トラガ
ントに懸濁し、Kappa-carrageenin投与1時間前に経口
投与した。結果は、対照群に認められた梗塞部の割合を
50%抑制するに必要な投与量(ID50値)で示した
(表4)。表示は、ID50値が50mg/kg以上の場
合は+、10mg/kg以下の場合は++とした。
【0022】
【表4】
【0023】以上の試験結果から明らかなように、一般
式(1)に示されるピペリジン誘導体およびその塩は、
ラット摘出血管を用いるセロトニン2受容体拮抗作用で
は対照薬と同等かそれ以上の活性を有し、ウサギ血小板
のセロトニン+collagen誘発による凝集反応および末梢
循環障害モデルを用いた試験に対しても対照薬より強力
な効果を示し、血小板および末梢に対する高い選択性を
有する。また、ラットにおける一般症状観察において
は、300mg/kg,p.o.でも中枢抑制による症状は
認められず安全性の高い化合物である。
【0024】本発明の一般式(1)に示されるピペリジ
ン誘導体およびその塩は、強力なセロトニン2受容体拮
抗活性を有し作用選択性に優れていることから、循環器
疾患、例えば高血圧症、虚血性心疾患、脳血管障害ある
いは末梢循環障害で引き起こされる疾患等の予防および
治療薬として有用である。化合物(1)およびその塩は
それ自体、あるいは適宜の薬理学的に許容される担体、
賦形剤、希釈剤と混合し、粉末、顆粒、錠剤、カプセル
剤、注射剤などの形で経口的または非経口的に投与する
ことができる。投与量は対象疾患、症状、投与対象、投
与方法などによって異なるが、例えば成人に投与する場
合、経口投与で1日量1ないし200mg、静脈内投与
では1日量0.5ないし50mgで、これは1ないし3
回に分けて投与することが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、本発明の化合物を実施例をあげ説明す
るが、本発明はこれらにより限定されるものではない。 実施例1 α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリ
ジリデン}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリ
ル 塩酸塩 1) ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル
6.32g(40mmol)をトルエン52mlに溶解し、氷
冷攪拌下に60%NaH1.92g(1.2e.q.)を加え
室温で30分間攪拌した。次いで、氷冷攪拌下に1−
(2−フェネチル)−4−ピペリドン9.75g(1.2
e.q.)のトルエン溶液を滴下し加え室温で1時間攪拌し
た。反応後、反応混合物を氷水に注加しエーテルで抽出
した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた油状
の残査をエタノールより結晶化させ、得られた帯黄色粉
末をエタノール中、塩化水素/エーテルと処理すること
により、融点189〜191℃(分解)の無色粉末とし
て表題化合物10.6g(69.8%)を得た。 IRνKBr:2808,2225,1602,155
2,1496,1452,1246,1134,111
8,1018,758,690cm-1. NMR(CDCl3)δ:2.43−3.10(10H,
m),3.37(2H,t,J=6Hz),7.24
(5H,s),7.00−7.84(4H,m). 2) ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル
1.26g(8mmol)をベンゼン15mlに溶解し、氷
冷攪拌下にNaNH20.38g(1.2e.q.)を加え室温
で30分間攪拌した。次いで、氷冷攪拌下に1−(2−
フェネチル)−4−ピペリドン1.95g(1.2e.q.)
のトルエン溶液を滴下し加え室温で1時間攪拌した。反
応後、反応混合物を氷水に注加しエーテルで抽出した。
エーテル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた油状の残査
をエタノールより結晶化させ、1)と同様に処理するこ
とにより表題化合物1.71g(56.3%)を得た。 3) ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル
0.63g(4mmol)をTHF20mlに溶解し、氷冷
攪拌下にNaOH0.19g(1.2e.q.)を加え室温で
攪拌した。次いで、氷冷攪拌下に1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリドン0.98g(1.2e.q.)を加え、
1)および2)と同様に反応させ、後処理することによ
り表題化合物を得た。
【0026】実施例2 α−[1−{2−(3,4−ジ
メトキシ)フェネチル}−4−ピペリジリデン]ベンズ
オキサゾール−2−イルアセトニトリル ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル1.55
g(9.81mmol)をトルエン50mlに溶解し、氷冷攪拌
下に60%NaH0.59g(1.5e.q.)を加え室温で
1時間攪拌した。次いで、氷冷攪拌下に1−{2−
(3,4−ジメトキシ)フェネチル}−4−ピペリドン
2.58g(1e.q.)のトルエン溶液を滴下し加え室温
で3時間攪拌した。反応後、実施例1と同様に処理し、
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製後、
メタノールで再結晶することにより、帯黄色粉末として
融点133〜134℃の表題化合物1.76g(44.
5%)を得た。 IRνKBr:3064,2932,2816,222
8,1604,1548,1518,1452,126
4,1232,1139,1024,760,746cm
-1. NMR(CDCl3)δ:2.43−3.08(10H,
m),3.36(2H,t,J=6Hz),3.84
(6H,s),6.77(3H,s),7.10−7.
85(4H,m).
【0027】実施例3 α−{1−(3−フェニル)プ
ロピル−4−ピペリジリデン}ベンズオキサゾール−2
−イルアセトニトリル ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル465m
g(2.95mmol)をトルエン5mlに溶解し、氷冷攪拌下
に60%NaH141mg(1.2e.q.)を加え室温で1
時間攪拌した。次いで、氷冷攪拌下に1−(3−フェニ
ル)プロピル−4−ピペリドン640mg(2.95mmol)
のトルエン溶液(5ml)を滴下し加え室温で1時間攪
拌した。反応後、反応混合物を氷水に注加しエーテルで
抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた
油状の残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、クロロホルム溶出部より帯黄色油状物として表題化
合物800mg(75.6%)を得た。 IRνneat:2936,2808,2240,160
0,1552,1516,1472,1452,137
4,1348,1326,1304,1242,119
6,1124,1004,760,746,700c
m-1. NMR(CDCl3)δ:1.65−2.13(2H,
m),2.25−3.06(10H,m),3.15−
3.56(2H,m),7.23(5H,s),7.0
0−7.82(4H,m).
【0028】実施例4 α−{1−(4−フェニル)ブ
チル−4−ピペリジリデン}ベンズオキサゾール−2−
イルアセトニトリル ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリルと1−
(4−フェニル)ブチル−4−ピペリドンを実施例3の
方法に準じて反応することにより、表題化合物を得た。 収率:60.7% 帯黄色油状物 IRνneat:2936,2808,2235,160
4,1452,1242,746,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.30−1.90(4H,
m),2.20−3.05(10H,m),3.33
(2H,t,J=6Hz),7.23(5H,s),
7.00−7.82(4H,m).
【0029】実施例5 α−(1−ベンジル−4−ピペ
リジリデン)ベンズオキサゾール−2−イルアセトニト
リル ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリルと1−ベ
ンジル−4−ピペリドンを実施例3の方法に準じて反応
することにより、表題化合物を得た。 収率:17.4% 帯黄色油状物 IRνneat:3024,2948,2904,280
4,2764,2228,1644,1604,155
4,1536,1516,1494,1472,145
2,1392,1364,1348,1330,129
0,1244,1206,1178,1124,107
2,1014,992,744,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:2.43−3.10(6H,
m),3.35(2H,t,J=6Hz),3.58
(2H,s),7.32(5H,s),7.00−7.
80(4H,m).
【0030】実施例6 α−{1−(2−フェネチル)
−4−ピペリジリデン}−5−メチルベンズオキサゾー
ル−2−イルアセトニトリル 5−メチルベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリ
ルと1−(2−フェネチル)−4−ピペリドンを実施例
3の方法に準じて反応することにより、表題化合物を得
た。 収率:34.5% 帯黄色粉末:融点112〜113℃ IRνKBr:2948,2804,2764,222
8,1598,1548,1480,1454,143
4,1372,1294,1260,1184,112
4,1018,990,928,864,806,75
0,696cm-1. NMR(CDCl3)δ:2.31−3.06(10H,
m),2.46(3H,S),3.35(2H,d,J
=6Hz),7.05−7.72(3H,m),7.2
4(5H,S).
【0031】実施例7 α−{1−(2−フェネチル)
−4−ピペリジリデン}−5−クロルベンズオキサゾー
ル−2−イルアセトニトリル 5−クロルベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリ
ルと1−(2−フェネチル)−4−ピペリドンを実施例
3の方法に準じて反応することにより、表題化合物を得
た。 収率:32.4% 帯黄色粉末:融点113〜114℃ IRνKBr:2932,2804,2224,159
6,1548,1450,1426,1370,125
4,1180,1124,1078,1054,107
8,916,808,750,698,670cm-1. NMR(CDCl3)δ:2.45−3.06(10H,
m),3.35(2H,t,J=6Hz),6.95−
7,86(3H,m),7.23(5H,S).
【0032】実施例8 α−{1−(2−フェネチル)
−4−ピペリジリデン}−5−メトキシベンズオキサゾ
ール−2−イルアセトニトリル 5−メトキシベンズオキサゾール−2−イルアセトニト
リルと1−(2−フェネチル)−4−ピペリドンを実施
例3の方法に準じて反応することにより、表題化合物を
得た。 収率:20.5% 帯黄色粉末:融点112〜113℃ IRνKBr:2960,2772,2228,160
6,1548,1482,1440,1372,127
6,1182,1152,1114,1020,99
0,868,806,696cm-1. NMR(CDCl3)δ:2.42−3.43(10H,
m),3.15−3.44(2H,m),3.83(3
H,S),6.85−7.58(3H,m),7.22
(5H,S).
【0033】実施例9 α−{1−(2−フェネチル)
−4−ピペリジリデン}−5,6−ジメトキシベンズオ
キサゾール−2−イルアセトニトリル 5,6−ジメトキシベンズオキサゾール−2−イルアセ
トニトリルと1−(2−フェネチル)−4−ピペリドン
を実施例3の方法に準じて反応することにより、表題化
合物を得た。 収率:28.7% 黄色飴状物 IRνneat:2948,2768,2228,160
4,1554,1538,1526,1490,145
2,1392,1364,1290,1244,120
0,1178,1123,1072,992,744,
700cm-1. mass:404(M+).
【0034】実施例10 α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジリデン}ベンゾチアゾール−2−イ
ルアセトニトリル ベンゾチアゾール−2−イルアセトニトリル1.50g
(8.61mmol)をキシレン10mlに溶解し、氷冷攪拌下
に60%NaH1.92g(1.2e.q.)を加え室温で3
0分間攪拌した。次いで、氷冷攪拌下に1−(2−フェ
ネチル)−4−ピペリドン2.1g(1.2e.q.)のキシ
レン溶液を滴下し加え室温で1時間攪拌した。反応後、
反応混合物を氷水に注加しエーテルで抽出した。エーテ
ル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去した。得られた油状の残査をエタ
ノールより結晶化することにより、融点94〜95℃の
帯黄色粉末として表題化合物1.50g(48.5%)
を得た。 IRνKBr:3464,2972,2944,292
0,2812,2760,2222,1584,149
6,1370,1122,980,754,746,7
26,698cm-1. NMR(CDCl3)δ:2.42−3.03(10H,
m),3.25(3H,t,J=6Hz),7.22
(5H,s),7.00−8.12(4H,m). 塩酸塩:融点191〜193℃(分解)
【0035】実施例11 α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール−2−イル
アセトニトリル 1) α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジリ
デン}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル
7.4g(21.5mmol)をメタノールに懸濁し、10%P
d−C1.0gを用いて一昼夜常圧接触還元反応に付し
た。反応終了後、触媒を濾去し、溶媒を減圧留去した。
得られた帯黄色固形の残査をエタノールより再結晶する
ことにより、融点116〜117℃の帯黄色プリズム状
晶として表題化合物5.52g(74.4%)を得た。 IRνKBr:3100,3084,3060,302
4,2944,2924,2852,2808,278
0,2684,2248,1612,1574,149
6,1472,1450,1376,1238,116
0,1138,1064,970,750,698,4
98cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.35−3.18(13H,
m),4.08(1H,d,J=7Hz),7.19
(5H,s),7.10−7.80(4H,m). 塩酸塩:融点215〜217℃(分解) IRνKBr:2926,2866,2632,251
2,2458,2398,1614,1572,149
7,1476,1452,1413,1239,115
5,972,954,762,750,726,696
cm-1. NMR(CDCl3-DMSO)δ:1.73−3.85(13
H,m),4.32(1H,d,J=7Hz),7.2
5(5H,s),7.00−7.82(4H,m). 2) α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジリ
デン}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリルを
メタノール中、触媒量のPtO2を用いて一昼夜常圧接
触還元反応に付すことによっても得られた。
【0036】実施例12 α−[1−{2−(3,4−
ジメトキシ)フェネチル}−4−ピペリジル]ベンズオ
キサゾール−2−イルアセトニトリル α−[1−{2−(3,4−ジメトキシ)フェネチル}
−4−ピペリジリデン]ベンズオキサゾール−2−イル
アセトニトリルを実施例11の方法に準じて常圧接触還
元反応に付すことにより、表題化合物を得た。 収率:80.6% 帯黄色飴状物 IRνneat:3010,2926,2806,224
8,1611,1590,1572,1515,145
5,1260,1236,1143,1104,102
9,846,807,747cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.38−3.21(13H,
m),3.84(6H,s),4.12(1H,d,J
=7Hz),6.73(3H,s),7.10−7.8
3(4H,m). 1/2フマル酸塩:融点189〜190℃
【0037】実施例13 α−(1−ベンジル−4−ピ
ペリジル)ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリ
ル塩酸塩 α−(1−ベンジル−4−ピペリジリデン)ベンズオキ
サゾール−2−イルアセトニトリルを実施例11の方法
に準じて接触還元反応に付し、塩酸塩を形成することに
より、表題化合物を得た。 収率:67.8% 無色粉末:融点217〜220℃(分解) IRνKBr:3428,2924,2836,263
2,2524,2252,1614,1572,145
4,1436,1240,946,924,764,7
48,734,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.50−2.90(5H,
m),3.10−3.78(3H,m),4.00−
4.32(1H,m),4.13(2H,s),7.0
0−7.85(9H,m).
【0038】実施例14 α−{1−(3−フェニル)
プロピル−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール−2−
イルアセトニトリル α−{1−(3−フェニル)プロピル−4−ピペリジリ
デン}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリルを
実施例11の方法に準じて接触還元反応に付すことによ
り、表題化合物を得た。 収率:62.5% 黄色油状物 IRνneat:3024,2940,2856,280
8,2772,2250,1614,1570,149
6,1468,1454,1376,1344,128
0,1240,1144,1106,1002,84
4,748,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.45−3.10(15H,
m),4.08(1H,d,J=7Hz),7.19
(5H,s),7.00−7.80(4H,m). 塩酸塩:融点180〜182℃(分解)
【0039】実施例15 α−{1−(4−フェニル)
ブチル−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール−2−イ
ルアセトニトリル α−{1−(4−フェニル)ブチル−4−ピペリジリデ
ン}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリルを実
施例11の方法に準じて接触還元反応に付すことによ
り、表題化合物を得た。 収率:62.3% 黄色油状物 IRνneat:2936,2856,2800,276
4,2265,1454,1242,748,696cm
-1. NMR(CDCl3)δ:1.45−3.10(17H,
m),4.08(1H,d,J=6Hz),7.18
(5H,s),7.00−7.84(4H,m). 塩酸塩:融点198〜200℃(分解)
【0040】実施例16 α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジル}−5−メチルベンズオキサゾー
ル−2−イルアセトニトリル α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジリデン}
−5−メチルベンズオキサゾール−2−イルアセトニト
リルを実施例11の方法に準じて接触還元反応に付すこ
とにより、表題化合物を得た。 収率:79.7% 無色粉末:融点87〜88℃ IRν:KBr:2928,2856,2812,225
2,1574,1496,1482,1474,144
6,1376,1358,1334,1314,128
0,1270,1258,1168,1132,111
0,1100,972,916,884,792,77
2,746,698cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.36−3.21(13H,
m),2.46(3H,S),4.06(1H,d,J
=6Hz),6.87−7.75(3H,m),7.2
0(5H,S).
【0041】実施例17 α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジル}−5−クロルベンズオキサゾー
ル−2−イルアセトニトリル α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジリデン}
−5−クロルベンズオキサゾール−2−イルアセトニト
リルを実施例11の方法に準じて接触還元反応に付すこ
とにより、表題化合物を得た。 収率:65.1% 帯黄色飴状物 IRνneat:2940,2808,2772,224
8,1604,1568,1496,1452,142
8,1374,1348,1230,1168,115
2,1130,1114,1054,978,922,
866,806,750,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.35−3.20(13H,
m),4.07(1H,d,J=6Hz),6.83−
7.79(3H,m),7.24(5H,S).
【0042】実施例18 α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジル}−5−メトキシベンズオキサゾ
ール−2−イルアセトニトリル α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジリデン}
−5−メトキシベンズオキサゾール−2−イルアセトニ
トリルを実施例11の方法に準じて接触還元反応に付す
ことにより、表題化合物を得た。 収率:66.8% 無色粉末:102〜103℃ IRνKBr:2936,2808,2772,225
2,1572,1484,1446,1374,120
0,1190,1168,1146,1134,106
4,1020,982,834,810,746,69
8cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.33−3.21(13H,
m),3.85(3H,S),4.04(1H,d,J
=6Hz),6.84−7.56(4H,m),7.2
1(5H,S).
【0043】実施例19 α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジル}−5,6−ジメトキシベンズオ
キサゾール−2−イルアセトニトリル α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジリデン}
−5,6−ジメトキシベンズオキサゾール−2−イルア
セトニトリルを実施例11の方法に準じて接触還元反応
に付すことにより、表題化合物を得た。 収率:56.8% 黄色飴状物 IRνneat:2938,2808,2772,225
0,1568,1496,1452,1428,137
4,1232,1168,1146,1132,105
4,978,806,750,700cm-1. mass:406(M+).
【0044】実施例20 α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジル}ベンゾチアゾール−2−イルア
セトニトリル 塩酸塩 α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジリデン}
ベンゾチアゾール−2−イルアセトニトリル1.50g
(4.17mmol)を実施例11の方法に準じて接触還元反応
に付し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後
(400mg(26.7%))、常法により塩化水素/
エーテルで塩酸塩を形成させ、融点215〜217℃
(分解)の無色粉末として表題化合物0.19g(1
1.4%)を得た。 IRνKBr:2944,2684,2520,226
0,1510,1498,1454,1434,131
2,1050,952,762,730,698cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.50−3.86(13H,
m),4.17(1H,d,J=6Hz),7.23
(5H,s),7.35−8.15(4H,m).
【0045】実施例21 α−イソプロピル−α−{1
−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサ
ゾール−2−イルアセトニトリル 塩酸塩 α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベン
ズオキサゾール−2−イルアセトニトリル2.76g
(8mmol)をトルエン40mlに溶解し、氷冷攪拌下に
NaNH2687mg(2.2e.q.)を加え100〜110
℃で1時間加熱攪拌した。冷後、氷冷しながらイソプロ
ピルブロミド1.97g(16mmol)を滴下し加え120
℃で20時間加熱攪拌した。反応後、氷水に注加しエー
テルで抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得
られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、クロロホルム溶出部より、黄色飴状物として遊離塩
基475mg(15.3%)を得た。得られた遊離塩基
をエーテルに溶解し、塩化水素/エーテルで塩酸塩を形
成させ、融点227〜230℃(分解)の表題化合物3
72mg(11.0%)を得た。 IRνKBr:2962,2932,2508,245
0,2385,2250,1610,1560,147
2,1455,1235,743,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.00(3H,d,J=7H
z),1.22(3H,d,J=7Hz),1.83−
3.45(13H,m),3.45−3.80(1H,
m),7.23(5H,s),7.00−7.86(4
H,m).
【0046】実施例22 α−エチル−α−{1−(2
−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール
−2−イルアセトニトリル α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベン
ズオキサゾール−2−イルアセトニトリル1.0g(2.
9mmol)をトルエン30mlに溶解し、氷冷攪拌下にNa
NH2 249mg(2.2e.q. )を加え80℃で3時間加
熱攪拌した。冷後、氷冷しながらエチルブロミド1.2
0g(4e.q.)を滴下し加え120℃で8時間加熱攪拌
した。反応後、実施例21と同様に処理することによ
り、帯黄色粉末として融点128〜131℃の表題化合
物555mg(51.2%)を得た。 IRνKBr:2952,2932,2852,280
0,1452,1334,1240,1160,113
2,1114,1104,982,762,744,7
00cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.04(3H,t,J=7H
z),1.30−3.24(15H,m),7.18
(5H,s),7.00−7.83(4H,m). 塩酸塩:融点221〜224℃(分解)
【0047】実施例23 α−デシル−α−{1−(2
−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール
−2−イルアセトニトリル α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベン
ズオキサゾール−2−イルアセトニトリル517mg
(1.5mmol)とデシルブロミド730mg(2.2e.q.)を
実施例21と同様に反応することにより、帯黄色油状物
として表題化合物359mg(49.4%)を得た。 IRνneat:2924,2852,1454,124
0,924,748,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:0.70−0.98(3H,b
s),0.98−3.23(31H,m),7.20
(5H,m),7.00−7.84(4H,m). 塩酸塩:融点200〜202℃(分解)
【0048】実施例24 α−エトキシカルボニルメチ
ル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}
ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベン
ズオキサゾール−2−イルアセトニトリル0.52g
(1.5mmol)とエチルブロモアセテート0.55g(2.2
e.q.)を実施例21と同様に反応することにより、融点
104〜105℃の無色粉末として表題化合物415m
g(64.1%)を得た。 IRνKBr:2944,2808,2776,225
0,1736,1564,1468,1454,137
4,1342,1284,1240,1198,117
0,1166,1024,748,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.13(3H,t,J=7H
z),1.37−3.38(15H,m),4.09
(2H,q,J=7Hz),7.18(5H,s),
7.00−7.82(4H,m). 1/2フマル酸塩:融点201〜204℃(分解)
【0049】実施例25 α−シアノ−α−{1−(2
−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール
−2−イルプロピオン酸 α−エトキシカルボニルメチル−α−{1−(2−フェ
ネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール−2−
イルアセトニトリル100mg(0.23mmol)を3mlの
エタノールに溶解し、室温攪拌下に1.5e.q.の10%N
aOH溶液を滴下し加え2時間室温で攪拌した。反応
後、エタノールを減圧下に留去し、得られた残査を水に
溶解し、pH4.5に調整後、クロロホルムで抽出し
た。クロロホルム層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去し、得られた残査をエタノール−エーテ
ルで再結晶することにより、融点247〜248℃(分
解)の無色粉末として表題化合物70.1mg(75.
5%)を得た。 IRνKBr:2940,2644,2568,170
0,1610,1562,1492,1474,145
4,1390,1242,1198,1170,105
6,1030,974,956,938,794,74
6,700cm-1. mass:404(M+).
【0050】実施例26 α−(2−アセチルオキシ)
エチル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル 1) α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル3.
44g(10mmol)をトルエン70mlに溶解し、氷冷攪
拌下にNaNH2858mg(2.2e.q.)を加え50℃で
1時間加熱攪拌した。冷後、HMPA2.5mlを加え
た後、氷冷攪拌下にブロモエチルアセテート3.68g
(2.2e.q.)を滴下し加え50℃で5時間加熱攪拌し
た。冷後、氷水に注加しエーテルで抽出した。エーテル
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去した。得られた残査を酢酸エチル−
n-ヘキサンより再結晶することにより、融点125〜
126℃の無色プリズム状晶として表題化合物3.01
g(69.8%)を得た。 IRνKBr:2944,2804,2760,177
6,1744,1702,1454,1370,124
2,1220,1054,756,742,704c
m-1. NMR(CDCl3)δ:1.33−3.27(15H,
m),1.63(3H,s),4.05−4.43(2
H,m),7.20(5H,s),7.10−7.85
(4H,m). 2) α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル1.
03g(3mmol)をトルエン70mlに溶解し、氷冷攪
拌下に60%NaH264mg(2.2e.q.)を加え80
℃で2時間加熱攪拌した。冷後、HMPA2.5mlを
加えた後、氷冷攪拌下にブロモエチルアセテート1.3
4g(2.2e.q.)を滴下し加え60℃で10時間加熱攪
拌することによっても得られた。 3) α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル1.
03g(3mmol)をベンゼン70mlに溶解し、氷冷攪
拌下にNaNH2257mg(2.2e.q.)を加え50℃で
1時間加熱攪拌した。冷後、HMPA2.5mlを加え
た後、氷冷攪拌下にブロモエチルアセテート1.34g
(2.2e.q.)を滴下し加え60℃で6時間加熱攪拌する
ことによっても得られた。
【0051】実施例26と同様にして実施例27〜39
の化合物を得た。 実施例27 α−(2−アセチルオキシ)エチル−α−
[1−{2−(3,4−ジメトキシ)フェネチル}−4
−ピペリジル]ベンズオキサゾール−2−イルアセトニ
トリル 収率:37.7% 帯黄色油状物 IRνneat:2940,2808,2772,224
4,1742,1610,1592,1564,151
6,1454,1370,1240,1142,103
0,762,750cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.30−3.25(15H,
m),1.63(3H,s),3.83(6H,s),
4.06−4.43(2H,m),6.72(3H,
s),7.08−6.85(4H,m). 1/2フマル酸塩:融点146〜147℃
【0052】実施例28 α−(2−アセチルオキシ)
エチル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}ベンゾチアゾール−2−イルアセトニトリル 収率:67.6% 無色粉末:融点104〜105℃ IRνKBr:3028,2948,2800,276
4,2230,1740,1504,1454,143
4,1368,1242,1226,1066,75
2,724,706cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.30−3.27(15H,
m),1.83(3H,s),3.95−4.32(2
H,m),7.20(5H,s),7.33−8.13
(4H,m).
【0053】実施例29 α−(2−メトキシ)エチル
−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベ
ンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル 収率:17.8% 帯黄色粉末:融点87〜88℃ IRνKBr:3024.2936,2812,277
6,2240,1610,1564,1454,124
0,1120,750,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.38−3.68(17H,
m),3.14(3H,s),7.20(5H,s),
7.00−7.83(4H,m).
【0054】実施例30 α−(2−メチルチオ)エチ
ル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}
ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル 収率:52.8% 黄色粉末:融点103〜104℃ IRνKBr:2940,2920,2250,160
8,1564,1452,1255,1238,115
8,1118,760,748,694cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.14−3.23(15H,
m),2.07(3H,s),7.18(5H,s),
7.10−7.80(4H,m).
【0055】実施例31 α−エポキシプロピル−α−
{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオ
キサゾール−2−イルアセトニトリル 収率:29.6% 無色粉末:融点109〜110℃ IRνKBr:3064,3024,2964,293
6,2808,2768,2244,1610,156
2,1454,1372,1344,1242,112
2,1008,846,750,698cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.30−3.27(18H,
m),7.18(5H,s),7.10−7.88(4
H,m).
【0056】実施例32 α−アリル−α−{1−(2
−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール
−2−イルアセトニトリル 収率:71.2% 帯黄色油状物 IRνneat:3024,2944,2808,277
2,2240,1610,1564,1468,145
4,1372,1346,1240,1172,114
4,1128,1104,1002,988,930,
746,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.38−3.25(15H,
m),4.98−5.34(2H,m),5.52−
5.93(1H,m),7.19(5H,s),7.1
0−7.82(4H,m). 1/2フマル酸塩:融点198〜200℃(分解)
【0057】実施例33 α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジル}−α−プロパルギルベンズオキ
サゾール−2−イルアセトニトリル 収率:30.0% 微黄色粉末:融点153〜155℃ IRνKBr:3288,2940,2804,276
4,2242,1610,1568,1454,137
0,1342,1306,1252,1238,116
8,1150,1118,1106,1026,98
8,786,766,754,702,676cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.35−2.89(13H,
m),2.89−3.27(3H,m),7.19(5
H,s),7.10−7.85(4H,m).
【0058】実施例34 α−(3−ベンゾイルオキ
シ)プロピル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピ
ペリジル}ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリ
収率:62.6% 無色粉末:融点143〜145℃ IRνKBr:2932,2804,2772,224
0,1712,1612,1602,1568,147
4,1454,1284,1270,1118,96
2,746,712,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.40−3.25(17H,
m),4.35(2H,t,J=6Hz),7.18
(5H,s),7.10−7.85(7H,m),7.
85−8.18(2H,m).
【0059】実施例35 α−(2−テトラヒドロピラ
ニルオキシ)エチル−α−{1−(2−フェネチル)−
4−ピペリジル}ベンズオキサゾール−2−イルアセト
ニトリル 収率:42.3% 帯黄色粉末:融点137〜138℃ IRνKBr:2944,2884,2796,276
0,2236,1612,1568,1440,122
0,1136,1120,1068,1036,102
2,988,974,870,762,750,608
cm-1. NMR(CDCl3)δ:0.95−4.13(21H,
m),4.42(1H,br),7.18(5H,
s),7.00ー7.86(4H,m).
【0060】実施例36 α−(2−アセチルオキシ)
エチル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}−5−メチルベンズオキサゾール−2−イルアセト
ニトリル 収率:29.4% 帯黄色粉末:融点124〜125℃ IRνKBr:2940,2804,2760,224
0,1742,1598,1564,1482,145
2,1368,1262,1238,1224,116
0,1052,796,756,706cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.65(3H,s),1.34
−3.24(15H,m),2.45(3H,s),
4.03−4.41(2H,m),7.19(5H,
s),7.10−7.63(3H,m).
【0061】実施例37 α−(2−アセチルオキシ)
エチル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}−5−クロルベンズオキサゾール−2−イルアセト
ニトリル 収率:29.5% 帯黄色油状物 IRνneat:2948,2808,2244,174
4,1604,1562,1496,1452,137
2,1226,1118,1084,804,746,
700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.66(3H,s),1.34
−3.25(15H,m),4.03−4.34(2
H,m),7.19(5H,s),7.08−7.78
(3H,m).
【0062】実施例38 α−(2−アセチルオキシ)
エチル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}−5−メトキシベンズオキサゾール−2−イルアセ
トニトリル 収率:44.2% 帯黄色油状物 IRνneat:2944,2808,2244,174
4,1612,1564,1484,1430,137
0,1238,1196,1150,1026,98
2,840,754,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.67(3H,s),1.34
−3.24(15H,m),3.84(3H,s),
4.03−4.38(2H,m),7.24(5H,
s),7.08−7.65(3H,m).
【0063】実施例39 α−(2−アセチルオキシ)
エチル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジ
ル}−5,6−ジメトキシベンズオキサゾール−2−イ
ルアセトニトリル 収率:38.6% 帯黄色油状物 IRνneat:2946,2808,2244,174
2,1610,1562,1486,1430,137
2,1230,1198,1150,1024,98
0,804,746,700cm-1. mass:492(M+).
【0064】実施例40 α−(2−ヒドロキシ)エチ
ル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}
ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル α−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)エチル−α−
{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオ
キサゾール−2−イルアセトニトリル0.2g(0.42mm
ol)にメタノール3mlおよびクロロホルム1mlを加
え溶解後、室温攪拌下に0.5mlの20%塩化水素/
エーテルを加え1.5時間攪拌した。反応後、エーテル
を加え析出した結晶を濾取し、遊離操作を行うことによ
り融点188〜189℃の無色粉末として表題化合物9
9mg(60.9%)を得た。 IRνKBr:3208,3064,3020,293
6,2856,2808,2244,1610,156
4,1454,1372,1240,1166,111
4,1048,1014,996,980,750,6
98cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.15−3.27(15H,
m),3.82(2H,t,J=7Hz),7.17
(5H,s),7.00−7.82(4H,m). 塩酸塩:融点218〜219℃ p−トルエンスルフォン酸塩:融点216〜217℃
【0065】実施例41 α−(3−ヒドロキシ)プロピ
ル−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリジル}
ベンズオキサゾール−2−イルアセトニトリル α−(3−ベンゾイルオキシ)プロピル−α−{1−
(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾ
ール−2−イルアセトニトリル200mg(0.4mmol)
を4mlに溶解し、5%水酸化ナトリウム溶液1mlを
加え室温で2時間攪拌した。反応後、溶媒を留去し塩化
メチレンで抽出し、塩化メチレン層を炭酸水素ナトリウ
ム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残査を酢酸
エチルで再結晶することにより、融点178〜179℃
の無色粉末として表題化合物128mg(80.5%)
を得た。 IRνKBr:3164,2928,2880,286
0,2816,2780,2240,1570,145
4,1376,1346,1242,1168,112
0,1102,1056,1004,966,760,
744,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.30−3.24(17H,
m),1.57(1H,br),3.66(2H,t,
J=7Hz),7.19(5H,s),7.10−7.
85(4H,m).
【0066】実施例42 3−(ベンズオキサゾール−
2−イル)−3−{1−(2−フェネチル)−4−ピペ
リジル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−イミノ
フラン 1) α−(2−アセチルオキシ)エチル−α−{1−
(2−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾ
ール−2−イルアセトニトリル5.00g(11.6mmol)
をメタノール150mlに溶解し、室温攪拌下に炭酸カ
リウム1.92g(1.2e.q.)を加え1時間室温攪拌し
た。反応後、メタノールを減圧留去し、クロロホルムで
抽出し、クロロホルム層を水洗後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた固形の残査
を酢酸エチル−n-ヘキサンより再結晶することによ
り、融点153〜154℃の無色針状晶として表題化合
物3.91g(86.5%)を得た。 IRνKBr:3288,2924,2764,169
4,1552,1454,1392,1370,128
4,1266,1244,1232,1100,107
6,1020,986,952,936,912,76
0,750,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.16−3.28(15H,
m),4.12−4.53(2H,m),7.19(5
H,s),7.06−7.83(4H,m). 2) α−(2−ヒドロキシ)エチル−α−{1−(2
−フェネチル)−4−ピペリジル}ベンズオキサゾール
−2−イルアセトニトリル426mg(1mmol)をメタ
ノール50mlに溶解し、室温攪拌下に炭酸カリウム2
07mg(1.5e.q.)を加え、2時間室温で攪拌した。
反応後、1)と同様に処理することにより、表題化合物
320mg(82.2%)を得た。
【0067】実施例42と同様にして実施例43〜48
の化合物を得た。 実施例43 3−(ベンズオキサゾール−2−イル)−
3−[1−{2−(3,4−ジメトキシフェネチル)}
−4−ピペリジル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−
2−イミノフラン 収率:94.1% 帯黄色アモルファス状物:融点57〜58℃ IRνneat:3286,2938,2806,277
0,1686,1608,1593,1554,151
5,1455,1419,1374,1341,126
3,1239,1143,1095,1029,98
7,942,906,852,804,747cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.23−3.34(15H,
m),3.93(6H,s),4.20−4.53(2
H,m),6.66(3H,s),7.18−7.80
(4H,m).
【0068】実施例44 3−(5−メチルベンズオキ
サゾール−2−イル)−3−{1−(2−フェネチル)
−4−ピペリジル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−
2−イミノフラン 収率:62.1% 帯黄色粉末:融点102〜103℃ IRνKBr:3284,2932,2792,168
8,1554,1482,1482,1388,128
0,1264,1224,1178,1024,98
6,932,862,806,744,698cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.27−3.34(15H,
m),2.44(3H,s),4.13−4.56(2
H,m),7.18(5H,s),7.03−7.86
(3H,m).
【0069】実施例45 3−(5−クロルベンズオキ
サゾール−2−イル)−3−{1−(2−フェネチル)
−4−ピペリジル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−
2−イミノフラン 収率:87.1% 帯黄色油状物 IRνneat:3280,2932,2772,168
6,1602,1552,1452,1372,125
6,1226,1118,1084,922,804,
746,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.20−3.23(15H,
m),4.13−4.40(2H,m),7.19(5
H,s),7.03−7.76(3H,m).
【0070】実施例46 3−(5−メトキシベンズオ
キサゾール−2−イル)−3−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジル}−2,3,4,5−テトラヒド
ロ−2−イミノフラン 収率:37.2% 帯黄色粉末:融点142〜143℃ IRνKBr:3280,2936,2792,168
4,1614,1554,1484,1440,127
8,1254,1192,1150,1082,102
4,858,828,746,698cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.03−3.23(15H,
m),3.79(3H,s),4.03−4.45(2
H,m),7.16(5H,s),6.74−7.64
(3H,m).
【0071】実施例47 3−(5,6−ジメトキシベ
ンズオキサゾール−2−イル)−3−{1−(2−フェ
ネチル)−4−ピペリジル}−2,3,4,5−テトラ
ヒドロ−2−イミノフラン 収率:46.3% 帯黄色粉末:融点124〜126℃ IRνKBr:2934,2790,1686,155
0,1478,1442,1254,1192,115
0,1026,854,744,698cm-1.mas
s:450(M+).
【0072】実施例48 3−(ベンゾチアゾール−2
−イル)−3−{1−(2−フェネチル)−4−ピペリ
ジル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−イミノフ
ラン 収率:71.2% 無色粉末:融点163〜164℃ IRνKBr:3283,3064,3020,299
6,2932,2804,2772,1696,149
4,1440,1378,1344,1270,125
4,1242,1096,990,944,902,8
40,756,728,702cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.30−3.43(15H,
m),4.10−4.43(2H,m),7.19(5
H,s),7.10−8.04(4H,m).
【0073】実施例49 α−(ベンズオキサゾール−
2−イル)−α−{1−(2−フェネチル)−4−ピペ
リジニル}−γ−ブチロラクトン 塩酸塩 3−(ベンズオキサゾール−2−イル)−3−{1−
(2−フェネチル)−4−ピペリジル}−2,3,4,
5−テトラヒドロ−2−イミノフラン500mg(1.28
mmol)をクロロホルム2mlに溶解し、16%塩化水素
/エーテル5mlおよびエタノール2mlを加え室温で
一夜攪拌した。次いで、析出した結晶を濾取すると融点
264〜266℃(分解)の無色粉末として408mg
(74.4%)の表題化合物を得た。 遊離塩基:融点163〜164℃ IRνKBr:3058,2926,2638,245
2,2398,1770,1608,1557,147
6,1455,1377,1239,1218,117
0,1155,1086,1023,954,789,
750,699cm-1. NMR(CDCl3−CD3OD)δ:1.57−3.46(13
H,m),3.46−3.91(2H,m),4.38
−4.74(2H,m),7.29(5H,s),7.
13−7.84(4H,m).
【0074】実施例49と同様にして実施例50〜55
の化合物を得た。 実施例50 α−(ベンズオキサゾール−2−イル)−
α−[1−{2−(3,4−ジメトキシフェネチル)}
−4−ピペリジル]−γ−ブチロラクトン 塩酸塩 収率:78.7% 帯黄色粉末:融点185〜186℃(分解) IRνKBr:3048,2940,2492,177
0,1690,1608,1592,1556,151
8,1454,1420,1376,1342,126
0,1240,1172,1158,1144,102
6,954,888,792,764,750cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.48−3.95(15H,
m),3.84(6H,s),4.38−4.78(2
H,m),6.77(3H,s),7.20−7.85
(4H,m).
【0075】実施例51 α−(5−メチルベンズオキ
サゾール−2−イル)−α−{1−(2−フェネチル)
−4−ピペリジニル}−γ−ブチロラクトン 塩酸塩 収率:84.1% 無色粉末:融点257〜258℃(分解) IRνKBr:2932,2396,1772,155
6,1482,1446,1406,1376,126
0,1218,1170,1156,1088,102
2,956,796,756,700cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.48−3.90(15H,
m),2.46(3H,s),4.34−4.4.72
(2H,m),7.02−7.66(3H,m),7.
25(5H,s).
【0076】実施例52 α−(5−メトキシベンズオ
キサゾール−2−イル)−α−{1−(2−フェネチ
ル)−4−ピペリジニル}−γ−ブチロラクトン 塩酸
収率:34.8% 無色粉末:融点246〜248℃(分解) IRνKBr:3034,2944,2452,239
2,1767,1554,1485,1443,140
7,1338,1278,1173,1152,102
0,960,831,807,753,699cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.44−3.95(15H,
m),3.18(3H,s),4.36−4.75(2
H,m),6.75−7.76(3H,m),7.23
(5H,s).
【0077】実施例53 α−(5−クロルベンズオキ
サゾール−2−イル)−α−{1−(2−フェネチル)
−4−ピペリジニル}−γ−ブチロラクトン 塩酸塩 収率:38.2% 無色粉末:融点247〜248℃(分解) IRνKBr:3144,3032,2400,177
4,1554,1464,1450,1406,117
0,1090,1056,802,754,700c
m-1. NMR(CDCl3)δ:1.46−3.95(15H,
m),4.33−4.74(2H,m),7.06−
7.79(3H,m),7.27(5H,s).
【0078】実施例54 α−(5,6−ジメトキシベ
ンズオキサゾール−2−イル)−α−{1−(2−フェ
ネチル)−4−ピペリジニル}−γ−ブチロラクトン 収率:62.1% 帯黄色アモルファス状物 IRνKBr:2944,1767,1554,148
6,1407,1338,1024,848,756,
702cm-1. mass:451(M+).
【0079】実施例55 α−(ベンゾチアゾール−2
−イル)−α−(1−フェネチル−4−ピペリジニル)
−γ−ブチロラクトン 塩酸塩 収率:46.8% 無色粉末:融点254〜256℃(分解) IRνKBr:3144,3048,2448,238
4,1760,1500,1468,1444,143
4,1406,1388,1376,1312,121
8,1188,1174,1082,1044,101
6,1002,958,758,728,700,68
2cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.34−3.89(15H,
m),4.32−4.74(2H,m),7.26(5
H,s),7.11−8.14(4H,m).
【0080】製剤例1 カプセル剤 1カプセル当たり化合物H100mg、乳糖27.5m
gおよびバレイショデンプン20mgを均一に混合し、
更にステアリン酸マグネシウム2.5mgを加えて混合
した後、ゼラチン硬カプセルに充填した。 製剤例2 錠剤 1錠当たり化合物H100mg、乳糖20mg、バレイ
ショデンプン30mgおよび結晶セルロース20mgを
均一に混合した後、50%エタノールに溶解したヒドロ
キシプロピルセルロース10mgを加えて造粒し、乾燥
した後、カルメロースナトリウム15mgおよびステア
リン酸マグネシウム2.5mgを加えて混合し、圧縮成
型した。
【0081】
【発明の効果】 本発明の化合物は、強力なセロトニン
2受容体拮抗作用を有し、かつ中枢作用との分離性に優
れた化合物であり、脳血管障害もしくは脳循環障害、末
梢循環障害等の循環器官疾患に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/445 AED A61K 31/445 AED C07D 413/06 211 C07D 413/06 211 417/06 211 417/06 211 417/14 211 417/14 211 (72)発明者 鈴木 滋 福島県福島市飯坂町湯野字田中1 トーア エイヨー株式会社福島研究所内 (72)発明者 古城 健太郎 福島県福島市飯坂町湯野字田中1 トーア エイヨー株式会社福島研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 は水素原子、低級アルキル基、低級
    アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、Xは酸素原子
    または硫黄原子を示し、−A−は、基−CR3(CN)
    −、 【化2】 を示し、R3は直鎖もしくは分岐状の低級アルキル基、
    高級脂肪族アルキル基、環状アルキル基、環状オキシア
    ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、置換もしくは
    非置換のヒドロキシアルキル基、置換チオアルキル基、
    アルコキシカルボニルアルキル基またはヒドロキシカル
    ボニルアルキル基を示し、nは1から4の整数を示す)
    で表されるピペリジン誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】 化合物(1)の合成中間体である一般式
    (2) 【化3】 (式中、R1 、R2 は水素原子、低級アルキル基、低級
    アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、Xは酸素原子
    または硫黄原子を示し、nは1から4の整数を示す)で
    表されるピペリジン誘導体またはその塩。
  3. 【請求項3】 化合物(1)の合成中間体である一般式
    (3) 【化4】 (式中、R1 、R2 は水素原子、低級アルキル基、低級
    アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、Xは酸素原子
    または硫黄原子を示し、nは1から4の整数を示す)で
    表されるピペリジン誘導体またはその塩。
  4. 【請求項4】 一般式(4) 【化5】 (式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基またはハロゲン原子を示し、Xは酸素原子または
    硫黄原子を示す)で表される化合物と一般式(5) 【化6】 (式中、R2は水素原子、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基またはハロゲン原子を示し、nは1から4の整数
    を示す)で表される化合物を反応させることを特徴とす
    る、請求項3に記載の一般式(3)で表されるピペリジ
    ン誘導体またはその塩の製造法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の一般式(3)の化合物
    を還元することを特徴とする、請求項2に記載の一般式
    (2)で表されるピペリジン誘導体またはその塩の製造
    法。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の一般式(2)の化合物
    を塩基の存在下に、R3 Y(Yはハロゲン原子を示し、
    3 は後記と同義)と反応させることを特徴とする、一
    般式(1a) 【化7】 (式中、R1 、R2 、X、nは前記と同義、R3は直鎖
    もしくは分岐状の低級アルキル基、高級脂肪族アルキル
    基、環状アルキル基、環状オキシアルキル基、アルケニ
    ル基、アルキニル基、置換もしくは非置換のヒドロキシ
    アルキル基、置換チオアルキル基、アルコキシカルボニ
    ルアルキル基またはヒドロキシカルボニルアルキル基を
    示す)で表されるピペリジン誘導体またはその塩の製造
    法。
  7. 【請求項7】 一般式(1b) 【化8】 (式中、R1 、R2 は水素原子、低級アルキル基、低級
    アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、R4 は水酸
    基、アシルオキシ基またはベンゾイルオキシ基を示し、
    Xは酸素原子または硫黄原子を示し、nは1から4の整
    数を示す)で表される化合物を塩基の存在下に環化させ
    ることを特徴とする、一般式(1c) 【化9】 (式中、R1 、R2 、X、nは前記と同義)で表される
    ピペリジン誘導体またはその塩の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の一般式(1c)の化合
    物を酸の存在下に加水分解することを特徴とする、一般
    式(1d) 【化10】 (式中、R1 、R2 、X、nは前記と同義)で表される
    ピペリジン誘導体またはその塩の製造法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のピペリジン誘導体
    (1)またはその塩を含有する脳血管障害、末梢循環障
    害等の疾患に有用な循環器官用剤。
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