JPH1178689A - 車両用警報装置 - Google Patents

車両用警報装置

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JPH1178689A
JPH1178689A JP24578997A JP24578997A JPH1178689A JP H1178689 A JPH1178689 A JP H1178689A JP 24578997 A JP24578997 A JP 24578997A JP 24578997 A JP24578997 A JP 24578997A JP H1178689 A JPH1178689 A JP H1178689A
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Koji Matsuno
浩二 松野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライバに瞬時にハンドル操舵方向を判断さ
せて的確なハンドル操作を促すのことのできる車両用警
報装置を提供する。 【解決手段】 車両挙動判定部5aで、車両の走行状態
を基に車体すべり角を求め、この車体すべり角が走行上
安全な範囲内にあるか否かを判定し、車体すべり角が走
行上安全な範囲内にないと判断したとき、ハンドル操舵
指示決定部5bで、車体すべり角に対して車両の走行上
の安全を維持するためのハンドル操舵方向を決定し、警
報音信号生成部5cで、スピーカ6L,6Rを駆動して
ハンドル操舵方向に音像を定位するための警報音信号を
生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、警報音によってドライ
バにハンドル操舵を促し、走行中の安全を維持するため
の車両用警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の走行状況に応じて、ドライ
バにブザー等で警報を発し、車両の走行中の安全を維持
するための様々な警報装置が提案または実用化されてい
る。例えば、特開平5−12694号公報には、レーダ
等によって車両周辺にある障害物の位置を検出し、この
障害物位置に音像が定位されるように左右のスピーカの
出力レベル,位相を変化させてドライバに障害物位置を
知らせる技術が開示されている。
【0003】また、実開平7−23651号公報には、
車両前方を撮影する視覚センサから得られた画像信号を
信号処理手段で2値化することにより路面上の車線位置
を抽出し、車線位置と車両との距離が一定値以下になっ
たとき、車線逸脱方向のスピーカのみに警報信号を与え
てドライバに車線逸脱方向を知らせる技術が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記各先行技
術による警報装置は、警報音によって障害物位置や車線
逸脱方向等の対象物の位置(方向)をドライバに知らせ
ることにより走行上の安全維持を図るものであるため、
ドライバは上記警報音により知らされた対象物を一旦認
識した後この認識した対象物に対してのハンドル操作を
行わなければならず、警報音が鳴ってからハンドル操作
を行うまでに所定の時間を必要とし、道路状況に対して
自車両をどのように操作するべきなのかを咄嗟に判断す
るのは困難である。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、ドライバに瞬時にハンドル操舵方向を判断させて
的確なハンドル操作を促すことのできる車両用警報装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
第1の発明による車両用警報装置は、車両の走行状態に
基づき現在の車両走行状態を判定する車両挙動判定手段
と、上記車両挙動判定手段で現在の車両走行状態が所定
範囲内の走行状態でないと判定した際に現在の車両走行
状態を変更させるためのハンドル操舵方向を求めるハン
ドル操舵指示決定手段と、上記ハンドル操舵指示決定手
段で求めた上記ハンドル操舵方向に複数の音源から発す
る警報音の音像を定位させる警報音信号を生成する警報
音信号生成手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】すなわち、上記第1の発明による車両用警
報装置は、上記車両挙動判定手段で車両の走行状態に基
づき現在の車両走行状態を判定し、上記ハンドル操舵指
示決定手段で上記車両挙動判定手段で現在の車両走行状
態が所定範囲内の走行状態でないと判定した際に現在の
車両走行状態を変更させるためのハンドル操舵方向を求
め、上記警報音信号生成手段で上記ハンドル操舵指示決
定手段で求めた上記ハンドル操舵方向に複数の音源から
発する警報音の音像を定位させる警報音信号を生成す
る。
【0008】また、第2の発明による車両用警報装置
は、車両の走行状態に基づき現在の車両走行状態を判定
する車両挙動判定手段と、上記車両挙動判定手段で現在
の車両走行状態が所定範囲内の走行状態でないと判定し
た際に現在の車両走行状態を変更させるためのハンドル
操舵方向及びハンドル操舵量を求めるハンドル操舵指示
決定手段と、上記ハンドル操舵指示決定手段で求めた上
記ハンドル方向に上記ハンドル操舵量に応じて複数の音
源から発する警報音の音像を定位させる警報音信号を生
成する警報音信号生成手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0009】すなわち、上記第2の発明による車両用警
報装置は、上記車両挙動判定手段で車両の走行状態に基
づき現在の車両走行状態を判定し、上記ハンドル操舵指
示決定手段で上記車両挙動判定手段で現在の車両走行状
態が所定範囲内の走行状態でないと判定した際に現在の
車両走行状態を変更させるためのハンドル操舵方向及び
ハンドル操舵量を求め、上記警報音信号生成手段で上記
ハンドル操舵指示決定手段で求めた上記ハンドル方向に
上記ハンドル操舵量に応じて複数の音源から発する警報
音の音像を定位させる警報音信号を生成する。
【0010】また、第3の発明による車両用警報装置
は、車両前方のカーブ形状を検出するとともに、車両の
走行状態に基づき路面状態を検出して車両が上記前方カ
ーブを走行するのに必要な条件を演算する走行環境演算
手段と、現在の車両の走行状態と上記走行環境演算手段
で演算した上記前方カーブ形状と路面状態と上記前方カ
ーブを走行するのに必要な条件とに基づき上記前方カー
ブの通過の難易度を予測する車両挙動判定手段と、上記
車両挙動判定手段で上記前方のカーブの通過の難易度が
高いと判定した際に、上記走行環境検出手段で検出した
上記前方のカーブ形状に基づき上記前方のカーブを通過
するためのハンドル操舵方向を求めるハンドル操舵指示
決定手段と、上記ハンドル操舵指示決定手段で求めた上
記ハンドル操舵方向に複数の音源から発する警報音の音
像を定位させる警報音信号を生成する警報音信号生成手
段とを備えたことを特徴とする。
【0011】すなわち、上記第3の発明による車両用警
報装置は、上記走行環境演算手段で車両前方のカーブ形
状を検出するとともに、車両の走行状態に基づき路面状
態を検出して車両が上記前方カーブを走行するのに必要
な条件を演算し、上記車両挙動判定手段で現在の車両の
走行状態と上記走行環境演算手段で演算した上記前方カ
ーブ形状と路面状態と上記前方カーブを走行するのに必
要な条件とに基づき上記前方カーブの通過の難易度を予
測し、上記ハンドル操舵指示決定手段で、上記車両挙動
判定手段で上記前方のカーブの通過の難易度が高いと判
定した際に、上記走行環境検出手段で検出した上記前方
のカーブ形状に基づき上記前方のカーブを通過するため
のハンドル操舵方向を求め、上記警報音信号生成手段で
上記ハンドル操舵指示決定手段で求めた上記ハンドル操
舵方向に複数の音源から発する警報音の音像を定位させ
る警報音信号を生成する。
【0012】また、第4の発明による車両用警報装置
は、車両前方のカーブ形状を検出するとともに、車両の
走行状態に基づき路面状態を検出して車両が上記前方カ
ーブを走行するのに必要な条件を演算する走行環境演算
手段と、現在の車両の走行状態と上記走行環境演算手段
で演算した上記前方カーブ形状と路面状態と上記前方カ
ーブを走行するのに必要な条件とに基づき上記前方カー
ブの通過の難易度を予測する車両挙動判定手段と、上記
車両挙動判定手段で上記前方のカーブの通過の難易度が
高いと判定した際に、上記走行環境検出手段で検出した
上記前方のカーブ形状に基づき上記前方のカーブを通過
するためのハンドル操舵方向及びハンドル操舵量を求め
るハンドル操舵指示決定手段と、上記ハンドル操舵指示
決定手段で求めた上記ハンドル方向に上記ハンドル操舵
量に応じて複数の音源から発する警報音の音像を定位さ
せる警報音信号を生成する警報音信号生成手段とを備え
たことを特徴とする。
【0013】すなわち、上記第4の発明による車両用警
報装置は、上記走行環境演算手段で車両前方のカーブ形
状を検出するとともに、車両の走行状態に基づき路面状
態を検出して車両が上記前方カーブを走行するのに必要
な条件を演算し、上記車両挙動判定手段で現在の車両の
走行状態と上記走行環境演算手段で演算した上記前方カ
ーブ形状と路面状態と上記前方カーブを走行するのに必
要な条件とに基づき上記前方カーブの通過の難易度を予
測し、上記ハンドル操舵指示決定手段で上記車両挙動判
定手段で上記前方のカーブの通過の難易度が高いと判定
した際に、上記走行環境検出手段で検出した上記前方の
カーブ形状に基づき上記前方のカーブを通過するための
ハンドル操舵方向及びハンドル操舵量を求め、上記警報
音信号生成手段で上記ハンドル操舵指示決定手段で求め
た上記ハンドル方向に上記ハンドル操舵量に応じて複数
の音源から発する警報音の音像を定位させる警報音信号
を生成する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1,図2は本発明の第1の実施
の形態に係わり、図1は車両用警報装置の全体構成を示
すブロック図、図2は警報音制御のフローチャートであ
る。
【0015】図1において、符号1は車両に搭載される
警報装置を示し、この警報装置1の警報音制御部5に
は、車速センサ2,横加速度センサ3,ヨーレートセン
サ4の各センサで検出した車速V,横加速度Gy,ヨー
レートγの各信号が入力され、上記各信号に基づいた警
報音信号が生成されるようになっている。そしてこの警
報音信号によって、例えば、車内前方の左右の両側部に
配設されたスピーカ6L,6Rが駆動され警報音が出力
される。
【0016】ここで、上記横加速度センサ3で検出され
る横加速度Gyは、例えば車両の右方向の加速度が正の
値、左方向の加速度が負の値で検出され、また、上記ヨ
ーレートセンサ4で検出されるヨーレートγは、例えば
車両の右回転方向のヨーレートが正の値,左回転方向の
ヨーレートが負の値で検出されるようになっている。
【0017】上記警報音制御部5は、車両挙動判定部5
a,ハンドル操舵指示決定部5b,警報音信号生成部5
cから主要に構成されている。
【0018】上記車両挙動判定部5aは、車速V,横加
速度Gy,ヨーレートγの各信号が入力され、車体の横
すべりβを演算するとともに、この演算された車体の横
すべり角βが走行上安全な範囲内にあるか否かを判定す
る車両挙動判定手段として形成されている。
【0019】この車両挙動判定部5aでは、先ず、車速
V,横加速度Gy,ヨーレートγを用いて車体すべり角
βが次式により求められる。 β=∫((Gy /V)−γ)dt …(1) 上記車両挙動判定部5aには、演算された上記車体すべ
り角βを基に例えば車両がスピンする虞があるか否かを
判定する際の基準値としての車体すべり角β0(β0>
0)(以下、基準車体横すべり角β0と称す)が予め実
験,計算等によって求めて設定され格納されており、こ
の車両挙動判定部5aでは、演算された上記車体すべり
角βの絶対値|β|と上記基準車体すべり角β0とを比
較することによって車両がスピンする虞があるか否かの
判定が行われるようになっている。なお、この場合、|
β|>β0のとき車両がスピンする虞があると判断す
る。
【0020】上記ハンドル操舵指示決定部5bは、上記
車両挙動判定部5aから車両がスピンする虞があること
を示す信号が入力されたとき、上記ヨーレートセンサ4
から入力されるヨーレートγの信号を基に、車両のスピ
ンを回避するためのハンドル操舵方向(ハンドル操舵指
示値)を決定するハンドル操舵指示決定手段として形成
されている。ここで、このハンドル操舵指示決定部5b
で決定されるハンドル操舵方向は、上記ヨーレートγの
方向に対して逆方向となり、本実施の形態においては上
記ヨーレートγが正(右旋回)のとき左方向,上記ヨー
レートγが負(左旋回)のとき右方向となる。
【0021】上記警報音信号生成部5cは、上記ハンド
ル操舵指示決定部5bで演算されたハンドル操舵指示値
を基に上記左右のスピーカ6L,6Rを駆動して例えば
ドライバ位置を基準位置とした左右方向の所定位置に音
像を定位させるための警報音信号を生成する警報音信号
生成手段として形成されている。
【0022】すなわち、この警報音信号生成部5cで
は、上記ハンドル操舵指示決定部5bからハンドル操舵
方向を示す信号が入力されると、上記左右のスピーカ6
L,6Rから出力される警報音の周波数成分と音量レベ
ルとを変化させて操舵方向が右方向の場合には上記基準
位置に対して右側に、左方向の場合には上記基準位置に
対して左側に上記ハンドル操舵方向と同方向の音像を定
位させるための警報音信号を生成するようになってい
る。
【0023】次に、本発明の第1の実施の形態による警
報音制御を、図2のフローチャートで説明する。この警
報音制御プログラムは、例えば、所定時間毎に実行さ
れ、プログラムがスタートすると、ステップ(以下Sと
略称)101で、車速センサ2,横加速度センサ3,ヨ
ーレートセンサ4から、車速V,横加速度Gy,ヨーレ
ートγの信号を読み込み、S102に進む。
【0024】上記S102では、上記各センサから読み
込んだ車速V,横加速度Gy,ヨーレートγから車体す
べり角βを算出して、S103に進む。
【0025】上記S103では、上記車体すべり角βの
絶対値|β|を演算するとともに、演算された絶対値|
β|と基準車体すべり角β0とを比較し、上記絶対値|
β|が上記基準車体すべり角β0よりも小さい場合はS
101に戻り、上記絶対値|β|が上記基準車体すべり
角β0よりも大きい場合はS104に進む。すなわち上
記絶対値|β|が上記基準車体すべり角β0よりも小さ
な値の場合は車両がスピン等を起こす虞がないと判断し
て警報音出力を行わない。
【0026】上記S104からS106までは、ハンド
ル操舵指示値を決定するための処理であり、上記S10
4では、ヨーレートγの値が正であるか否か、すなわ
ち、車両の回転方向が右方向であるか左方向であるかを
調べ、上記ヨーレートγの値が0以下のときはS105
に進みハンドル操舵方向を右方向と決定し、この右方向
のハンドル操舵を示すFlag=1を立てる。一方、上
記ヨーレートγの値が0より大きいのときはS106に
進みハンドル操舵方向を左方向と決定し、この左方向の
ハンドル操舵を示すFlag=2を立てる。
【0027】次に、S107では、上記S105あるい
は上記S106で決定したハンドル操舵方向に基づく警
報音信号を生成する。すなわち、このS107では、F
lag=1のときにはドライバ位置を基準位置とした右
方向の所定位置に、一方、Flag=2のときはドライ
バ位置を基準位置とした左方向の所定位置に音像を定位
させるための警報音信号を生成する。
【0028】次に、S108に進み、上記S107で生
成された警報音信号をスピーカ6L,6Rに出力し、上
記スピーカ6L,6Rを駆動して、上記ドライバ位置に
対して左右方向の所定位置に警報音による音像を定位し
た後ルーチンを抜ける。
【0029】このように、本実施の形態によれば、車両
が所定値以上の横すべりを開始したとき、この横すべり
を回避するハンドル操舵方向に警報音の音像を定位させ
るので、ドライバは横すべりを回避するためのハンドル
操舵方向を瞬時に判断することができ走行上の安全を維
持することができる。
【0030】次に、図3,図4は本発明の第2の実施の
形態を示し、図3は車両用警報装置の全体構成を示すブ
ロック図、図4は警報音制御のフローチャートである。
なお、上述の第1の実施の形態では、音像によってハン
ドル操舵方向のみをドライバに指示していたのに対し、
本第2の実施の形態では、音像によってハンドル操舵方
向及びハンドル操舵量をドライバに指示するものであ
る。
【0031】図3において、符号7は車両に搭載される
警報装置を示し、この警報装置7の警報音制御部8に
は、車速センサ2,横加速度センサ3,ヨーレートセン
サ4,ハンドル角センサ9の各センサで検出した車速
V,横加速度Gy,ヨーレートγ,ハンドル角θHの各信
号が入力され、上記各信号に基づいた警報音信号が生成
されるようになっている。そしてこの警報音信号によっ
て、例えば、車内前方の左右両側に配設されたスピーカ
6L,6Rが駆動され該スピーカ6L,6Rから警報音
が出力される。
【0032】上記警報音制御部8は、車両挙動判定部8
a,ハンドル操舵指示決部8b,警報音信号生成部8c
から主要に構成されている。
【0033】上記車両挙動判定部8aは、前述の本発明
の第1の実施の形態の車両挙動判定部5aに対応し、車
速V,横加速度Gy,ヨーレートγの各信号が入力さ
れ、車体の横すべり角βを演算するとともに、この演算
された車体の横すべり角βが走行上安全と判断できる予
め実験,計算等により求めておいた設定値(例えば車両
がスピンしない程度の横すべり角:基準車体すべり角β
0)内にあるか否かを判定する車両挙動判定手段として
形成されている。
【0034】上記ハンドル操舵指示決定部8bは、上記
車両挙動判定部8aから車体すべり角βの絶対値|β|
が基準車体すべり角β0を越えたことを示す信号が入力
されたとき、上記車速センサ2から入力される車速V,
上記ヨーレートセンサ4から入力されるヨーレートγ,
上記ハンドル角センサ9から入力されるハンドル角θ
H,及び,上記車両挙動判定部8aで演算された車体す
べり角βの各信号を基に、車両がスピンするのを回避す
るためにハンドルをどちらの方向にどれだけの量操舵す
ればよいかを決定するハンドル操舵指示決定手段として
形成されている。
【0035】具体的には、このハンドル操舵指示決定部
8bでは、車両のスピンを回避するための目標ハンドル
角θHtを演算し、この目標ハンドル角θHtと上記ハンド
ル角センサ9から入力される現在のハンドル角θHとの
偏差を求め、この偏差によってハンドル操舵方向及びハ
ンドル操舵量を決定するようになっている。
【0036】ここで、上記目標ハンドル角θHtは、車体
すべり角βが所定値以上となり余剰な車体すべり角βS
が生じたとき、この余剰な車体すべり角βSを打ち消す
ヨーモーメントを車両に与えるためのハンドル角であ
り、以下のようにして求めることができる。
【0037】先ず、上記車両挙動判定部8aで演算され
た車体すべり角βが基準車体すべり角β0をどれだけオ
ーバしているかを示す余剰車体すべり角βSを以下に示
すように演算する。 βS =|β|−β0 …(2) 次に、この余剰車体すべり角βSに対応する目標ヨーモ
ーメントMtを以下に示すように演算する。 Mt =±{(K1 ・βS )+(K2 ・∫βS ・dt) +K3 ・(dβS /dt)} …(3) なお、K1,K2,K3は定数である。また、符号はヨー
レートが減少する方向、すなわち、ヨーレートγと反対
向きに決定する。そして、上記目標ヨーモーメントMt
を用いて、目標ハンドル角θHtを以下に示すように演算
する。 θHt=[2・(Lf ・Kf −Lr ・Kr )・β+I・(dγ/dt) +{2・(Lf2・Kf +Lr2・Kr )/V}・γ+Mt ] /(2・Lf ・Kf ・n) …(4) ここで Lf :前輪−重心間距離 Lr :後輪−重心間距離 Kf :前輪のコーナリングパワ Kr :後輪のコーナリングパワ I :ヨー慣性モーメント n :ステアリングギア比 である。
【0038】上記警報音信号生成部8cは、上記ハンド
ル操舵指示決定部8bで演算されたハンドル操舵指示値
(ハンドル操舵方向及びハンドル操舵量)に基づいて上
記スピーカ6L,6Rを駆動するための警報音信号を生
成する警報音生成手段として形成されている。
【0039】すなわち、この警報音信号生成部8cで
は、上記ハンドル操舵指示決定部8bからハンドル操舵
方向及びハンドル操舵量を示す信号が入力されると、上
記左右のスピーカ6L,6Rから出力される警報音の周
波数成分と音量レベルとを変化させて基準位置(例えば
ドライバ位置)に対して左右方向の所定位置に音像を定
位させるための警報音信号を生成するようになってい
る。ここで、定位される上記音像は、上記ハンドル操舵
方向と同方向であるとともに、上記ハンドル操舵量に応
じて上記基準位置からの距離や音量等が所定に変化する
ようになっている。
【0040】次に、本発明の第2の実施の形態による警
報音制御を、図4のフローチャートで説明する。この警
報音制御プログラムは、例えば、所定時間毎に実行さ
れ、プログラムがスタートすると、S201で、車速セ
ンサ2,横加速度センサ3,ヨーレートセンサ4,ハン
ドル角センサ9から、車速V,横加速度Gy,ヨーレー
トγ,ハンドル角θHの信号を読み込み、S202に進
む。
【0041】上記S202では、上記各センサから読み
込んだ車速V,横加速度Gy,ヨーレートγから車体す
べり角βを算出して、S203に進む。
【0042】上記S203では、上記車体すべり角βの
絶対値|β|を演算するとともに、演算された絶対値|
β|と車体すべり角の基準車体すべり角β0とを比較
し、上記絶対値|β|が上記基準車体すべり角β0より
も小さい場合はS201に戻り、上記絶対値|β|が上
記基準車体すべり角β0よりも大きい場合はS204に
進む。
【0043】上記S204では、上記車体すべり角β,
上記基準車体すべり角β0を基に目標ヨーモーメントMt
を求め、この目標ヨーモメントMtと、ヨーレートγ,
車速V,ステアリングギヤ比n等から目標ハンドル角θ
Htを演算した後、S205に進む。
【0044】上記S205では、上記目標ハンドル角θ
Htとハンドル角センサ9で検出されたハンドル角θHと
の偏差を求め、このハンドル角の偏差から、ハンドル操
舵方向,ハンドル操舵量からなるハンドル指示値を決定
する。
【0045】次に、S206に進み、上記S205で求
めたハンドル操舵方向,ハンドル操舵量に応じた音像を
定位するための警報音信号を生成し、S207で、生成
された上記警報音信号を上記スピーカ6L,6Rに出力
して、例えばドライバ位置に対して左右方向の所定位置
に警報音による音像を定位した後ルーチンを抜ける。
【0046】このように、本実施の形態によれば、車両
の所定値以上の横すべりに対して音像を定位させ、この
定位された音像によってドライバにハンドル操舵方向及
びハンドル操舵量を指示することができるので、車両の
スピン等を回避するためのより詳細なハンドル操舵指示
を行うことができる。
【0047】次に、図5,図6は本発明の第3の実施の
形態を示し、図5は車両用警報装置の全体構成を示すブ
ロック図、図6は警報音制御のフローチャートである。
上述の第1,2実施の形態は、現在の車体すべり角が基
準車体すべり角を越えたとき、危険を回避するための警
報を発するものであるのに対し、本実施の形態は、現在
の車速Vで前方カーブを通過したとき車両にかかる横加
速度を予測し、この横加速度を基に上記前方カーブの通
過の難易度を定量化し、この難易度が所定以上であると
き、危険を回避するための警報を発するのもである。
【0048】図5において、符号20は車両に搭載され
る警報装置を示し、この警報装置20は、走行環境演算
部21と警報音制御部22とを有して構成されている。
【0049】上記走行環境演算部21は、車速センサ
2,ヨーレートセンサ4,ハンドル角センサ9,前後加
速度センサ23,ナビゲーション装置24,道路形状検
出装置25から入力される各信号を基に道路勾配SL,
カーブ形状(カーブ曲率半径),許容横加速度aylnを
演算し上記警報音制御部22に出力するようになってい
る。
【0050】ここで、上記ナビゲーション装置24は、
例えば全世界測位衛星システム(GPS)によるGPS
衛星からの電波を受信して自己位置を測定するためのG
PS受信機や、道路情報や地形情報等を含む道路地図情
報を収録したCD−ROM装置等を有して構成され、本
実施の形態では特に、上記GPS受信機から得られる車
両の走行情報と、上記CD−ROM装置から読み込んだ
地図情報とをマッチング等の演算をしながら合成し、上
記演算により得られた道路データの点データや道路種別
情報を必要に応じて出力するようになっている。
【0051】また、上記道路形状検出装置25は、本実
施の形態では特に道路幅を検出するように設けられてお
り、例えば、一対のCCDカメラによって車外の対象物
を異なる視点からステレオ撮像し、この撮像された1組
のステレオ画像に対し対応する位置のずれ量から三角測
量の原理によって画像全体に渡る距離情報を求める処理
を行って三次元の距離画像を生成し、この三次元の距離
画像の距離分布についてヒストグラム処理を行うことで
道路を認識してこの道路幅の算出を行うようになってい
る。
【0052】上記走行環境演算部21は、路面摩擦係数
推定部21a,道路勾配推定部21b,カーブ形状検出
部21c,許容横加速度算出部21dから主に構成され
ている。
【0053】上記路面摩擦係数推定部21aは、例え
ば、本出願人が、特開平8−2274号公報で開示した
方法により、車速センサ2からの車速V,ヨーレートセ
ンサ4からのヨーレートγ,ハンドル角センサ9からの
ハンドル角θHを基に路面摩擦係数μを推定するように
なっている。ここで、上記路面摩擦係数μの推定は、車
両の運動方程式に基づくヨーレート応答と実際のヨーレ
ートとを比較し、タイヤの等価コーナリングパワを未知
パラメータとしてその値をオンラインで推定するもので
ある。
【0054】上記道路勾配推定部21bは、上記車速セ
ンサ2からの車速V,上記前後加速度センサ23からの
前後加速度とから道路勾配SL(%)を演算するように
なっている。この道路勾配推定部21bでは、先ず上記
車速センサ2からの車速を基に設定時間毎の車速の変化
率を演算する。そして、この車速の変化率(m/s2
と上記前後加速度とを基に次式により道路勾配SL
(%)を演算する。重力加速度をg(m/s2 )とし、
道路勾配の上り方向を(+)として、 道路勾配SL=(前後加速度−車速変化率/g)/100 …(5) なお、エンジン出力トルク(N−m),トルクコンバー
タのトルク比(オートマチックトランスミッション車の
場合),トランスミッションギヤ比,タイヤ半径
(m),走行抵抗(N),車両重量(Kg),車速変化
率(m/s2 ),重力加速度g(m/s2 )により上記
道路勾配SLを演算してもよい。
【0055】上記カーブ形状検出部21cは、上記ナビ
ゲーション装置24から地図情報中の道路を示すデータ
と、高速道路、一般国道、地方道といった道路種別情報
が入力されるとともに、上記道路形状検出装置25から
道路幅情報が入力されるようになっており、これら入力
情報を基に車両前方の設定距離(前方制御範囲、例え
ば、μ・g減速で停止距離の倍までをカーブ検出範囲と
してV2/(μ・g))以内の上記ナビゲーション装置
8から得られる各点毎のカーブの各データ(カーブ曲率
半径,カーブ屈曲方向,カーブ角度等)を演算するよう
になっている。
【0056】上記許容横加速度算出部21dは、上記車
速センサ2から車速Vの信号が入力されるとともに、上
記路面摩擦係数推定部21aから路面μのデータ,上記
道路勾配推定部21bから道路勾配SLのデータ,上記
カーブ形状検出部21cから各点毎のカーブの各データ
(カーブ全角度,カーブ方向)が入力され、これらの各
データを基に許容横加速度aylnを求めるようになって
いる。この場合、上記許容横加速度aylnの算出は、上
記路面摩擦係数μに応じて許容横加速度aylnの基本値
ayl1nを演算し、上記ayl1nを上記車速Vに応じて補正
(補正値ayl2n)し、上記補正値ayl2nを点Pnが属す
るカーブのカーブ全角度θsnとカーブの方向に応じて補
正(補正値ayl3n)し、上記補正値ayl3nを上記道路勾
配SLに応じて補正して行われる。
【0057】上記警報音制御部22は、上記車速センサ
2で検出した車速の信号が入力されるとともに、上記走
行環境演算部21で演算された道路勾配SL,カーブ形
状(カーブ曲率半径),許容横加速度aylnの各信号が
入力され、上記各信号に基づいて警報音信号が生成され
るようになっている。そしてこの警報音信号によって、
例えば、車内前方の両側部に配設されたスピーカ6L,
6Rが駆動され該スピーカ6L,6Rから警報音が出力
される。
【0058】上記警報音制御部22は、車両挙動判定部
22a,ハンドル操舵指示決定部22b,警報音信号生
成部22cから主要に構成されている。
【0059】上記車両挙動判定部22aは、車速V,道
路勾配SL,カーブ形状(カーブ曲率半径),許容横加
速度aylnの各信号が入力され、現在の車速Vで曲率半
径Rの前方カーブを走行したときの車両にかかる横加速
度Gycを演算するとともに、上記許容横加速度aylnと
上記道路勾配SLとを基に車両が上記前方カーブを安全
に走行するための横加速度の限界値である基準横加速度
を演算し、これらを比較することによって、車速Vでの
前方カーブの通過の難易度を予測する車両挙動判定手段
として形成されている。
【0060】すなわち、上記車両挙動判定部22aで
は、前方カーブ(カーブ曲率半径R)を車速Vで走行す
る際の車両にかかる横加速度Gyc(以下Gycと称す)を
次式により演算する。● 横加速度Gyc=V2 /R …(6) また、上記基準横加速度d2 y0 /dt2 (以下Gy0と
称す)を次式により演算する。● 基準横加速度Gy0=√((ayln )2 −(g・sin (SL/100))2 ) …(7) ここで、gは重力加速度である。
【0061】そして、上記車両挙動判定部22aでは、
演算された上記横加速度Gycと上記基準横加速度Gy0と
を比較して、上記横加速度Gycが上記基準横加速度Gy0
よりも大きいとき上記前方カーブの通過の難易度が高い
と予測するようになっている。
【0062】上記ハンドル操舵指示決定部22bは、上
記車両挙動判定部22aから上記横加速度Gycが上記基
準横加速度Gy0よりも大きく前方カーブの通過の難易度
が高いことを示す信号が入力されたとき、上記カーブ形
状検出部21cから入力される前方カーブの屈曲方向を
示す信号を基に、上記前方カーブを安全に通過するため
のハンドル操舵方向(ハンドル操舵指示値)を決定する
ハンドル操舵指示決定手段として形成されている。この
場合、上記ハンドル操舵方向は、上記前方カーブの屈曲
方向と同じ方向となる。
【0063】上記警報音信号生成部22cは、上記ハン
ドル操舵指示決定部22bで演算されたハンドル操舵指
示値を基に上記左右のスピーカ6L,6Rを駆動して例
えばドライバ位置を基準位置とした左右方向の所定位置
に音像を定位させるための警報音信号を生成する警報音
信号生成手段として形成されている。
【0064】すなわち、この警報音信号生成部22cで
は、上記ハンドル操舵指示決定部22bからハンドル操
舵方向を示す信号が入力されると、上記左右のスピーカ
6L,6Rから出力される警報音の周波数成分と音量レ
ベルとを変化させて上記基準位置に対して左右方向に上
記ハンドル操舵方向と同方向の音像を定位させるための
警報音信号を生成するようになっている。
【0065】次に、本発明の第3の実施の形態による警
報音制御を、図6のフローチャートで説明する。この警
報音制御プログラムは、例えば、所定時間毎に実行さ
れ、プログラムがスタートすると、S301で、車速セ
ンサ2から車速V,ヨーレートセンサ4からヨーレート
γ,ハンドル角センサ9からハンドル角θH,前後加速
度センサ23から前後加速度,ナビゲーション装置24
から地図情報中の道路に関するデータと道路種別情報,
道路形状検出装置25から道路幅情報の各信号を読込
み、S302に進む。
【0066】上記S302では、走行環境演算部21に
おいて、上記車速V,上記ヨーレートγ,上記ハンドル
角θHから路面摩擦係数μを推定するとともに、上記車
速V,上記前後加速度から道路勾配SLを推定し、地図
情報中の道路を示すデータ及び道路種別情報,道路幅情
報からカーブ形状(カーブ曲率半径,カーブ屈曲方向,
カーブ角度等)を検出し、さらに、上記車速V,上記路
面摩擦係数μ,上記道路勾配SL,上記カーブ形状(カ
ーブ曲率半径R)から許容横加速度aylnを算出してS
303に進む。
【0067】上記S303では、警報音制御部22にお
いて、上記車速Vと上記カーブ形状(カーブ曲率半径
R)とから前方カーブを車速Vで走行する際の車両にか
かる横加速度Gycを算出してS304に進む。
【0068】上記S304では、上記許容横加速度ayl
nと上記道路勾配SLとから車両が上記前方カーブを安
全に走行するための横加速度の限界値である基準横加速
度Gy0を算出してS305に進む。
【0069】上記S305では、上記S303及び上記
S304で算出された上記横加速度Gycと上記基準横加
速度Gy0とを比較し、上記横加速度Gycが上記基準横加
速度Gy0よりも大きいときは、上記S301に戻る。一
方、上記横加速度Gycが上記基準横加速度Gy0以下であ
るときは、S306に進む。すなわち、このS305で
は、上記横加速度Gycと上記基準横加速度Gy0とを比較
することによって、上記前方カーブ通過の難易度が高い
か否かを判断し、該前方カーブ通過の難易度が低いとき
には警報音の出力を行わない。
【0070】上記S306では、上記前方カーブのカー
ブ形状(カーブ屈曲方向)を基にハンドル指示値として
のハンドル操舵方向を決定し、S307に進む。ここ
で、上記ハンドル操舵方向は、上記カーブ屈曲方向と同
方向となる。
【0071】上記S307では、上記S206で求めた
ハンドル操舵方向に応じた音像を定位するための警報音
信号を生成し、S308で、生成された上記警報音信号
をスピーカ6L,6Rに出力して、例えばドライバ位置
に対して左右方向の所定位置に警報音による音像を定位
した後ルーチンを抜ける。
【0072】このように、本実施の形態によれば、前方
カーブ通過の難易度を予測し、上記前方カーブ通過の難
易度が高いと判断された場合は、上記前方カーブに進入
する前に、危険を回避するためのハンドル操舵方向を音
像によってドライバに知らせることができるので、ドラ
イバは、予め余裕を持ってハンドル操舵方向を認識する
ことができ、この認識した上記ハンドル操舵方向にハン
ドルを操舵することにより、走行上の安全を維持するこ
とができる。なお、ドライバが前方の道路状況から上記
音像によって指示されたハンドル操舵方向にハンドルを
操舵することが困難であると判断した場合(例えば、ハ
ンドル操舵方向に障害物がある場合)には、ドライバ
は、現在の車速Vで上記前方カーブを通過することが困
難であることを容易に判断することができ、車速を落と
すことでカーブ走行中の安全を維持することができる。
【0073】次に、図7,図8は本発明の第4の実施の
形態を示し、図7は車両用警報装置の全体構成を示すブ
ロック図、図8は警報音制御のフローチャートである。
ここで、上述の第3の実施の形態及び本実施の形態は、
共に、現在の車速Vで前方カーブを通過したときの車両
にかかる横加速度を予測し、この横加速度を基に上記前
方カーブの通過の難易度を定量化して、この難易度が所
定以上であるとき、危険を回避するための警報を発する
のもであるが、上述の第3の実施の形態は、定位され音
像によってハンドル操舵方向のみをドライバに知らせる
ものであるのに対し、本実施の形態は、定位される音像
によってハンドル操舵方向及びハンドル操舵量をドライ
バに知らせる点が異なる。なお、本実施の形態におい
て、上述の第3の実施の形態と同様の構成については同
符号を付して説明を省略する。
【0074】図5において、符号26は車両に搭載され
る警報装置を示し、この警報装置26は、走行環境演算
部21と警報音制御部27とを有して構成されている。
【0075】上記警報音制御部27は、車両挙動判定部
27a,ハンドル操舵指示決定部27b,警報音信号生
成部27cから主要に構成されている。
【0076】上記車両挙動判定部27aは、上述の第3
の実施の形態における車両挙動判定部22aに対応し、
車速V,道路勾配SL,カーブ形状(カーブ曲率半径
R),許容横加速度aylnの各信号が入力され、現在の
車速Vで曲率半径Rの前方カーブを走行したときの車両
にかかる横加速度Gycを演算するとともに、上記許容横
加速度aylnと上記道路勾配SLとを基に車両が上記前
方カーブを安全に走行するための横加速度の限界値であ
る基準横加速度Gy0を演算し、これらを比較することに
よって、車速Vでの前方カーブの通過の難易度を予測す
る車両挙動判定手段として形成されている。
【0077】上記ハンドル操舵指示決定部27bは、上
記車両挙動判定部27aから上記横加速度Gycが上記基
準横加速度Gy0よりも大きく前方カーブの通過の難易度
が高いことを示す信号が入力されたとき、ハンドル角セ
ンサ9から入力されるハンドル角θH、及び、上記カー
ブ形状検出部21cから入力される前方カーブの屈曲方
向を示す信号を基に、上記前方カーブを安全に通過する
ためのハンドル操舵指示値としてのハンドル操舵方向,
ハンドル操舵量を決定するハンドル操舵指示決定手段と
して形成されている。
【0078】すなわち、このハンドル操舵指示決定部2
7bでは、前方カーブを走行する際に予想される横加速
度Gycに対応する目標ハンドル角θHtを演算し、この目
標ハンドル角θHtと上記ハンドル角センサ9から入力さ
れる現在のハンドル角θHとの偏差を求め、この偏差に
よってハンドル操舵方向及びハンドル操舵量を決定する
ようになっている。
【0079】ここで、上記ハンドル操舵指示決定部27
bにおいて、上記ハンドル角θHtは、上記横加速度Gyc
を用いて次式により演算される。 θHt=±Gyc・(1+A・V2)・L・n/V2 …(8) なお、L:ホイールベース A:スタビリティファクタ である。● また、上記(8)式における、正負の符号は、前方カー
ブの屈曲方向と上記ハンドル角センサ9から入力される
ハンドル角θHの正の方向(本実施の形態では右方向)
が同じとき(+),反対のとき(−)となる。●また、
上記スタビリティファクタAは、次式により求まる。● A=−(m/2・L)・(Lf・Kf−Lr・Kr)/(Kf・Kr) …(9) なお、mは、車両質量である。
【0080】上記警報音信号生成部27cは、上記ハン
ドル操舵指示決定部27bで演算されたハンドル操舵指
示値(ハンドル操舵方向及びハンドル操舵量)に基づい
て上記スピーカ6L,6Rを駆動するための警報音信号
を生成する警報音生成手段として形成されている。
【0081】すなわち、この警報音信号生成部27cで
は、上記ハンドル操舵指示決定部27bからハンドル操
舵方向及びハンドル操舵量を示す信号が入力されると、
上記左右のスピーカ6L,6Rから出力される警報音の
周波数成分と音量レベルとを変化させて基準位置(例え
ば、ドライバ位置)に対して左右方向の所定位置に音像
を定位させるための警報音信号を生成するようになって
いる。ここで、定位される上記音像は、上記ハンドル操
舵方向と同方向であるとともに、上記ハンドル操舵量に
応じて上記基準位置からの距離や音量等が所定に変化す
るようになっている。
【0082】次に、本発明の第4の実施の形態による警
報音制御を、図8のフローチャートで説明する。ここ
で、図8中に示すS401〜S405までの制御は、前
述の第3の実施の形態において図6中にS301〜S3
05に示した制御に対応するものであり、ここでは説明
を省略する。
【0083】上記S405で横加速度Gycが基準横加速
度Gy0よりも大きいと判断されS406に進むと、ハン
ドル操舵指示決定部27bにおいて上記横加速度Gyc,
車速Vを基に目標ハンドル角θHtを演算し、S407に
進む。
【0084】上記S407では、上記目標ハンドル角θ
Htと現在のハンドル角θHとの偏差からハンドル指示値
(ハンドル操舵方向,ハンドル操舵量)を求め、S40
8に進む、上記S408では、警報音信号生成部27c
において上記S407で求めたハンドル操舵方向,ハン
ドル操舵量に応じた音像を定位するための警報音信号を
生成し、S409で、生成された上記警報音信号を上記
スピーカ6L,6Rに出力して、例えばドライバ位置に
対して左右方向の所定位置に警報音による音像を定位し
た後ルーチンを抜ける。
【0085】このように、本実施の形態によれば、上述
の第3の実施の形態で得られる効果に加え、音像によっ
て上記前方カーブに進入する際のハンドル操舵量をドラ
イバに知らせることができるという効果が得られる。
【0086】
【発明の効果】以上、説明したように本発明による車両
用警報装置は、ハンドル操舵をすべき方向に所定の音像
を定位してドライバにハンドル操舵を促すので、ドライ
バは瞬時に的確なハンドル操舵を行うことができ、安全
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による車両用警報装
置の全体構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態による警報音制御の
フローチャート
【図3】本発明の第2の実施の形態による車両用警報装
置の全体構成を示すブロック図
【図4】本発明の第2の実施の形態による警報音制御の
フローチャート
【図5】本発明の第3の実施の形態による車両用警報装
置の全体構成を示すブロック図
【図6】本発明の第3の実施の形態による警報音制御の
フローチャート
【図7】本発明の第4の実施の形態による車両用警報装
置の全体構成を示すブロック図
【図8】本発明の第4の実施の形態による警報音制御の
フローチャート
【符号の説明】
5 … 警報音制御部 5a … 車両挙動判定部(車両挙動判定手
段) 5b … ハンドル操舵指示決定部(ハンドル
操舵指示決定手段) 5c … 警報音信号生成部(警報音信号生成
手段) 6L,6R … スピーカー(音源)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行状態に基づき現在の車両走行
    状態を判定する車両挙動判定手段と、 上記車両挙動判定手段で現在の車両走行状態が所定範囲
    内の走行状態でないと判定した際に現在の車両走行状態
    を変更させるためのハンドル操舵方向を求めるハンドル
    操舵指示決定手段と、 上記ハンドル操舵指示決定手段で求めた上記ハンドル操
    舵方向に複数の音源から発する警報音の音像を定位させ
    る警報音信号を生成する警報音信号生成手段とを備えた
    ことを特徴とする車両用警報装置。
  2. 【請求項2】 車両の走行状態に基づき現在の車両走行
    状態を判定する車両挙動判定手段と、 上記車両挙動判定手段で現在の車両走行状態が所定範囲
    内の走行状態でないと判定した際に現在の車両走行状態
    を変更させるためのハンドル操舵方向及びハンドル操舵
    量を求めるハンドル操舵指示決定手段と、 上記ハンドル操舵指示決定手段で求めた上記ハンドル方
    向に上記ハンドル操舵量に応じて複数の音源から発する
    警報音の音量の音像を定位させる警報音信号を生成する
    警報音信号生成手段とを備えたことを特徴とする車両用
    警報装置。
  3. 【請求項3】 車両前方のカーブ形状を検出するととも
    に、車両の走行状態に基づき路面状態を検出して車両が
    上記前方カーブを走行するのに必要な条件を演算する走
    行環境演算手段と、 現在の車両の走行状態と上記走行環境演算手段で演算し
    た上記前方カーブ形状と路面状態と上記前方カーブを走
    行するのに必要な条件とに基づき上記前方カーブの通過
    の難易度を予測する車両挙動判定手段と、 上記車両挙動判定手段で上記前方のカーブの通過の難易
    度が高いと判定した際に、上記走行環境検出手段で検出
    した上記前方のカーブ形状に基づき上記前方のカーブを
    通過するためのハンドル操舵方向を求めるハンドル操舵
    指示決定手段と、 上記ハンドル操舵指示決定手段で求めた上記ハンドル操
    舵方向に複数の音源から発する警報音の音像を定位させ
    る警報音信号を生成する警報音信号生成手段とを備えた
    ことを特徴とする車両用警報装置。
  4. 【請求項4】 車両前方のカーブ形状を検出するととも
    に、車両の走行状態に基づき路面状態を検出して車両が
    上記前方カーブを走行するのに必要な条件を演算する走
    行環境演算手段と、 現在の車両の走行状態と上記走行環境演算手段で演算し
    た上記前方カーブ形状と路面状態と上記前方カーブを走
    行するのに必要な条件とに基づき上記前方カーブの通過
    の難易度を予測する車両挙動判定手段と、 上記車両挙動判定手段で上記前方のカーブの通過の難易
    度が高いと判定した際に、上記走行環境検出手段で検出
    した上記前方のカーブ形状に基づき上記前方のカーブを
    通過するためのハンドル操舵方向及びハンドル操舵量を
    求めるハンドル操舵指示決定手段と、 上記ハンドル操舵指示決定手段で求めた上記ハンドル方
    向に上記ハンドル操舵量に応じて複数の音源から発する
    警報音の音像を定位させる警報音信号を生成する警報音
    信号生成手段とを備えたことを特徴とする車両用警報装
    置。
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