JPH1178012A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH1178012A
JPH1178012A JP25198097A JP25198097A JPH1178012A JP H1178012 A JPH1178012 A JP H1178012A JP 25198097 A JP25198097 A JP 25198097A JP 25198097 A JP25198097 A JP 25198097A JP H1178012 A JPH1178012 A JP H1178012A
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JP
Japan
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nozzle plate
nozzle
counter electrode
voltage
ink
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Pending
Application number
JP25198097A
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English (en)
Inventor
Atsushi Sogami
淳 曽我美
Koji Ikeda
浩二 池田
祐二 ▲たか▼島
Yuuji Takashima
Masayoshi Miura
眞芳 三浦
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル先端での電界強度を高め、記録の信頼
性を高めて良好な記録品質を得ることを目的とする。ま
た、インクと対向電極の間に印加する電圧を低減するこ
とを目的とする。 【解決手段】 ノズル板9と対向電極5の間に電圧印加
手段18により電圧を印加する。また、圧力室12に圧
力印加手段として振動板14、共通電極15、圧電セラ
ミック素子16、個別電極17を設け、共通電極15と
個別電極17のに圧電セラミック駆動回路19を接続し
て電圧を印加する。ここで、ノズル板9の幅Bと、ノズ
ル板9と対向電極5の間の距離Lとの比B/Lを0.5
以下になるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズルよりインク
を吐出させ、記録紙やシート上にパターンを記録するイ
ンクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録装置として特
開平5−278212号公報に記載されたものが提案さ
れている。この記録装置は、圧電セラミック素子の圧力
とインクへの静電力によりインク飛翔をさせる装置であ
る。図12にこの記録装置の構造を示す。図中31は圧
電セラミック素子、32はインク室、33はノズル板、
34はノズル板33に設けられたノズル、35は対向電
極である。圧電セラミック素子31に電圧を印加し体積
変化させて、インク室32に圧力を印加させる。これに
より、インクはノズル34より若干突出した位置まで押
し出される。ここで、ノズル板33と対向電極35の間
に電圧を印加するとノズル34より突出しているインク
の先端部に電荷が注入され、クーロン力によってインク
はノズル34から離れ、対向電極35に向かって飛翔
し、記録が行われるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ただし、上記のインク
ジェット記録装置においては、ノズル板と対向電極の間
に印加する電圧を高くしないと、インクに働くクーロン
力が大きくならず、安定したインク飛翔が得られないも
のであった。
【0004】本発明は、ノズル板と対向電極の間に印加
する電圧を高くしなくても、インクに働くクーロン力を
高め、安定したインク飛翔が得られ良好な画像記録が可
能なインクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、インク液体を収容する複数個の圧力室と、
圧力室に圧力を印加するための圧力印加手段と、導電性
物質により構成されたノズル板と、それぞれの圧力室に
連通して設けられノズル板面上の第1の方向に列状に配
置されてインク液体を吐出させるための複数個のノズル
と、ノズルに対向する位置に配置された対向電極と、ノ
ズル板と対向電極間に電圧を印加する電圧印加手段とを
備え、第1の方向とは略直交方向となる第2の方向にお
けるノズル板の幅Bとノズル板と対向電極間の距離Lの
比B/Lが0.5以下になるよう構成したものである。
【0006】また、本発明は、さらにノズル板の第2の
方向の端部近傍において、ノズル板形状を端部に近づく
ほど対向電極との距離が大となるように構成したもので
ある。
【0007】また、本発明は、インク液体を収容する複
数個の圧力室と、圧力室に圧力を印加するための圧力印
加手段と、導電性物質により構成されたノズル板と、そ
れぞれの圧力室に連通して設けられノズル板面上の第3
の方向に列状に配置されてインク液体を吐出させるため
の複数個のノズルと、ノズルに対向する位置に配置され
た対向電極と、ノズル板と対向電極間に電圧を印加する
電圧印加手段とを備え、ノズル板の第3の方向のノズル
並びにおける記録に用いられる両端のノズルから第3の
方向において近い方のノズル板端部までの距離Aとノズ
ル板と対向電極間の距離Lとの比A/Lが1以上となる
ように構成したものである。
【0008】また、本発明は、インク液体を収容する複
数個の圧力室と、圧力室に圧力を印加するための圧力印
加手段と、導電性物質により構成されたノズル板と、そ
れぞれの圧力室に連通して設けられノズル板面上に列状
に配置されてインク液体を吐出させるための複数個のノ
ズルと、ノズルに対向する位置に配置された対向電極
と、ノズル板と対向電極間に電圧を印加する電圧印加手
段とを備え、ノズル板をノズル周囲近傍において他の部
分より突起した形状とし、突起部を中央部が高くなるよ
うな曲線状に構成したものである。
【0009】また、本発明は、インク液体を収容する複
数個の圧力室と、圧力室に圧力を印加するための圧力印
加手段と、絶縁性物質により構成されたノズル板と、そ
れぞれの圧力室に連通して設けられノズル板面上の第4
の方向に列状に配置されてインク液体を吐出させるため
の複数個のノズルと、ノズルに対向する位置に配置され
た対向電極と、ノズル中のインク液体と対向電極間に電
圧を印加する電圧印加手段とを備え、第4の方向に配列
されたノズルのうち少なくとも両端のノズルは記録には
使用しないよう構成したものである。
【0010】また、本発明は、インク液体を収容する複
数個の圧力室と、圧力室に圧力を印加するための圧力印
加手段と、導電性物質により構成されたノズル板と、そ
れぞれの圧力室に連通して設けられノズル板面上の第5
の方向に列状に配置されてインク液体を吐出させるため
の複数個のノズルと、ノズルに対向する位置に配置され
た対向電極と、ノズル板と対向電極間に電圧を印加する
電圧印加手段と、ノズル板と対向電極の間で記録用紙を
第5の方向とは略直交方向となる第6の方向に走行させ
る記録用紙走行手段とを備え、第6の方向における対向
電極の幅Cが第6の方向におけるノズル板の幅B以下と
なるよう構成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図を用いて説明する。
【0012】(実施の形態1)図1は本発明のインクジ
ェット記録装置の一実施例の構成を示す斜視図、図2は
同装置におけるヘッド部を図1のW方向から見た正面断
面図、図3はヘッドの平面図、図4はヘッドの側面の部
分断面図、図5はヘッドの部分拡大断面図、図6はヘッ
ド圧力室近傍の部分拡大断面図である。図1においてキ
ャリッジ1は、図示しないモータおよび駆動手段により
図のX、Y方向に移動可能なようにガイドシャフト2に
支持されている。キャリッジ1の下面には、図2に示す
ヘッド3が設けられている。4はインクタンクであり、
内部にインクが蓄えられており、ヘッド3にインクが供
給されるように構成されている。5はヘッド3と対向す
る位置に設けられた対向電極である。6は紙送りロー
ラ、7は紙送り補助ローラであり、紙送り補助ローラ7
は図示しないバネなどの付勢手段によって紙送りローラ
6に押しつけられている。また紙送りローラ6は図示し
ないモータおよび駆動手段によって回転し、紙送りロー
ラ6と紙送り補助ローラ7の間に挟んだ記録用紙8を図
示のZ方向に送るよう構成されている。
【0013】図2は上記装置のヘッド部を図1のW方向
から見た正面断面図である。ノズル板9は金属等の導電
体材料で構成されており、ノズル板9には、図3および
図4に示すようにノズル10が複数個配列されている。
図2においては、ノズル10は図の紙面に垂直な方向に
配列されている。
【0014】また、ノズル板9の幅Bは、0.4mmに
設定されており、ノズル板9と対向電極5の間の距離は
1mmに設定されている。また、図4に示すようにノズ
ル10の配列方向において、両端のノズル10からノズ
ル板9の端部までの距離Cは、1.5mmに設定されて
いる。本実施例においては、ノズル板9はステンレス鋼
で構成され、ノズル10はプレス加工によって形成され
ている。11はハウジングであり、内部には圧力室12
やインク供給口13などのインク流路が構成されてい
る。インク供給口13はインクタンク4に接続されてい
る。インク圧力室12およびインク供給口13は個々の
ノズル10に対してそれぞれ独立して設けられている。
ハウジング11は本実施例においては、ステンレスの板
を貼り合わせて構成されている。
【0015】14は振動板であり、圧力室12のふたを
するような配置でハウジング11に接着されている。振
動板14には金属、セラミックなどの弾性係数の高い材
料が用いられ、本実施例では、ニッケル板が用いられて
いる。図5は図2に示したヘッド3の部分拡大図、図6
は図2のV方向から見た圧力室12近傍の断面図である
が、振動板14上には、共通電極15、圧電セラミック
素子16、個別電極17がそれぞれの圧力室12に対応
して短冊状に設けられている。また、共通電極15と個
別電極17は圧電セラミック駆動回路19に接続されて
いる。圧電セラミック駆動回路19は、記録するデータ
に応じて、共通電極15と個別電極17の間に選択的に
電圧を印加し、圧電セラミック素子16を図2、図5に
おける紙面に垂直な方向に縮む方向に変形させる。この
圧電セラミック素子16の変形により、振動板14は図
6(a)のように圧力室12の方向にたわみ、圧力室内
のインクに圧力を加えるものである。また次に、印加電
圧を0に戻すと、圧電セラミック素子16は元に戻り、
これにより、振動板14もたわみを解除され、図6
(b)のようにまっすぐな状態にもどる。また、ノズル
板9と対向電極5には図2に示すように電圧印加手段1
8が接続され、ノズル板9と対向電極5の間に電圧を印
加するよう構成されている。
【0016】次に、上記プリンタにおける記録原理につ
いて説明する。本実施例においては、ノズル板9と対向
電極5の間には、電圧印加手段18によって1〜2kV
の電圧が印加される。この電圧によって、ノズル先端部
のインクに電荷が誘起され、対向電極5に引っ張られる
力を受ける。ただし、インクがノズル10から飛び出し
て対向電極5に向かって飛翔する程の力は受けないた
め、インクはノズル10内にとどまっている。次に、圧
電セラミック駆動回路19により、共通電極15と個別
電極17の間に電圧が印加され、上述のように振動板1
4は図6(a)のようにたわみ変形して、圧力室12内
のインクに圧力を加える。この圧力によってインクがヘ
ッド先端部のノズル10から押し出されインク滴が吐出
する。このとき、吐出したインク滴は電圧印加手段18
によって誘起された電荷を持っている。このため、この
インク滴は対向電極5に引っ張られるクーロン力を受け
る。このクーロン力により、吐出したインク滴は加速し
ながら対向電極5に向けて速度を増しながら飛翔し、対
向電極5の前に設けられた記録用紙8に着弾する。着弾
したインクは記録用紙8に浸透して記録が行われるもの
である。以上の動作において、圧電セラミック素子16
への電圧印加は選択的に行われ、電圧印加された圧電セ
ラミック素子16に対応するノズル10からのみインク
を吐出する。以上のように、インク吐出は圧電セラミッ
ク素子16への電圧印加で選択的に制御し、吐出したイ
ンクを吸引するための電界は全体に共通して働かせるこ
とで記録を行うものである。
【0017】通常の圧電セラミックのみでインクを吐出
させるような装置においては、吐出するインク滴に十分
な速度を与えないと安定した記録ができないが、本実施
の形態におけるインクジェット記録装置においては、上
記のような記録原理によって、インク滴はノズルから吐
出しさえすればクーロン力によって吸引力を受けるた
め、安定した記録が可能である。このため、通常の圧電
セラミックのみでインクを吐出させる装置では、圧電セ
ラミックの駆動電圧を小さくすると、インク滴の吐出速
度が低く安定した記録ができないが、本実施の形態の装
置においては、圧電セラミックの駆動電圧を小さくして
も安定した記録を行うことが可能となる。これにより、
駆動回路のコストを低下させることが可能である。ま
た、圧電セラミックの駆動電圧を小さくすると振動板の
変形量は小さくなり、この結果小さなインク滴を吐出さ
せることが可能である。したがって、より高精細な記録
を安定して行うことが可能となるものである。
【0018】次に、記録動作について説明する。記録時
には、ヘッド3がキャリッジ1とともに図のX方向に移
動を開始するとともに、電圧印加手段18により、ノズ
ル板9と対向電極5の間に電圧が印加される。この電圧
印加手段18による電圧は少なくとも1行の記録が終了
するまで、印加された状態を保たれる。本実施例におい
ては、この印加電圧は1〜2kVの範囲で設定されてい
る。次に、ヘッド3が印字開始位置まで移動すると、ヘ
ッド3の記録動作が開始される。圧電セラミック駆動回
路19が記録するデータに応じて個々の圧電セラミック
素子16に選択的に電圧を印加し、電圧を印加された圧
電セラミック素子16に対応した振動板14をたわみ変
形させて、対応したノズル10からインク滴を吐出させ
る。吐出したインク滴は、上述のように対向電極5に吸
引され記録用紙8上に記録される。この動作をヘッド3
を図のX方向に移動させながら行うことで、1行分の記
録を行わせるものである。ここで、ヘッド3およびキャ
リッジ1は図のY方向に戻り、記録用紙8を図のZ方向
に送る。上記の動作を繰り返すことにより、記録用紙8
上に所望の画像の記録を行うものである。記録が終了す
ると、電圧印加手段によってノズル板9と対向電極5の
間に印加されていた電圧は解除される。
【0019】上記のような構成において、本発明のイン
クジェット記録装置においては、図2に示すノズル板幅
Bと、ノズル板9と対向電極5間の距離Lの比B/Lが
0.5以下になるように構成されている。ノズル板幅B
とノズル板9と対向電極5間の距離Lの比B/Lとノズ
ル先端における電界強度の関係を数値解析により求める
と図7のような関係となる。すなわち、B/Lが1以上
においては、ノズル先端における電界強度はほぼ一定で
あるが、1以下で、電界強度が高まり始め、B/Lを
0.5以下にすると電界強度の増加はより顕著となり効
果があることがわかる。
【0020】また、本発明のインクジェット記録装置に
おいては、図4に示すノズル10の配列方向における両
端のノズルからノズル板9の端部までの距離Aと、ノズ
ル板9と対向電極5間の距離Lとの比A/Lが1以上と
なるように構成されている。ノズル10がノズル板9の
端部近傍に位置すると、電界のノズル板9端部への集中
の影響を受け、ノズル先端での電界強度が中央部と比較
して高くなり、このためインク滴に与える吸引力が中央
部と異なることになり、インクの飛翔速度が異なること
になる。これによって、インクの記録用紙上への記録位
置が中央部と端部とで異なり、記録品質を低下させるこ
とになるものである。上記A/Lの比を1以上にすれ
ば、ノズルの位置においてはノズル板9端部への電界の
集中の影響はなくなるため、ノズルの両端と中央部と
で、インク滴に与える吸引力は等しくなり、記録品質を
低下させることがなく、均一で良好な記録が得られるも
のである。また、上記例においては、ノズルは配列され
たもの全て使われるものとして記述したが、ノズル配列
の端部で記録には使用しないノズルがあるときには、記
録に用いられるノズルのうち両端のノズルからノズル板
の端部までの距離Aと、ノズル板と対向電極間の距離L
との比A/Lが1以上となるように構成すれば記録に用
いられるノズルにおいては電界強度が均一となり同様の
効果が得られるものである。
【0021】以上のように、実施の形態1によれば、ノ
ズル板幅Bと、ノズル板9と対向電極5の間の距離Lと
の比B/Lを0.5以下にすることによって、ノズル先
端部の電界強度を高めることができるため、ノズル板9
と共通電極5の間の電圧を低減させても安定したインク
飛翔が可能となるものである。また、印加電圧を一定と
すると、インクへの吸引力の増加により、より安定した
インク飛翔が可能となるものである。また、実施の形態
1によれば、ノズル10の配列方向における両端のノズ
ルからノズル板9の端部までの距離Aと、ノズル板9と
対向電極5間の距離Lとの比A/Lを1以上にすること
によって、各ノズル先端部での電界強度を一定にするこ
とができ、良好な記録品質を得ることができるものであ
る。
【0022】(実施の形態2)図8は実施の形態2にお
けるヘッド先端部の部分拡大断面図を示している。実施
の形態2においては、実施の形態1のヘッド3における
先端の部分が一部異なるのみである。したがって、この
部分のみ説明する。ノズル板9の端部近傍においてはR
が設けられ、端部に近づくほど対向電極5との距離が大
となるような形状となっている。これにより、実施の形
態1においては、ノズル板9の端部近傍に電界が集中し
ていたのに対し、実施の形態2においては、ノズル板9
の端部での電界の集中を避けることができる。ノズル板
9の端部をエッジ形状にすると不要な電界が集中し、放
電を起こしやすくなる。このためノズル板9と対向電極
5の間の電圧をあまり高くすることができないものであ
る。本実施の形態2によれば、ノズル板9の端部での不
要な電界の集中を避けることができ、このため放電を起
こすことなく、より高い電圧を印加させることができる
ものである。したがって、より安定したインク飛翔を可
能とするものである。
【0023】(実施の形態3)図9は実施の形態3にお
けるヘッド先端部の部分拡大断面図を示している。実施
の形態3におけるヘッドの構成は、実施の形態1におけ
るヘッド構成とほぼ同様であるが、ノズル板9の形状が
異なるものである。ノズル板9は、図に示すようにノズ
ル10の周囲近傍において球の一部をなすような形状で
突起部9(a)が設けられている。本実施の形態では、
突起部の球Rが50μm、突起量が40μmに設定され
ている。この突起によって突起部分においては電界が集
中し、周囲より高くなり、特にノズル10の先端部で高
い電界強度を示す。ここで、特に突起部を中央部が高く
なるように構成しているため、中央部での電界集中を大
とすることができるとともに、エッジとなる部分がない
ため放電を避けることができるものである。したがっ
て、本実施の形態3によれば、ノズル近傍でインクを吸
引するクーロン力を大きくすることができるものであ
る。これにより、より安定したインク飛翔を可能とする
ものである。また、十分に安定したインク飛翔を行わせ
るときの印加電圧を低減することも可能である。また、
上記実施例においては、突起部の形状を球の一部をなす
ような形状としたが、円錐のような形状であってもかま
わない。
【0024】(実施の形態4)図10は実施の形態4に
おけるヘッド先端部の部分拡大断面図を示している。実
施の形態4におけるヘッドの構成は、実施の形態1にお
けるヘッド構成とほぼ同様であるため、異なる部分のみ
説明する。ノズル板9は、本実施の形態においては、ポ
リイミド樹脂などの絶縁体で構成されている。また、図
示しないがインク流路中には電極がおかれ、この電極と
対向電極5の間に電圧が印加される構成となっている。
また、この実施の形態3においては、インクには水性の
インクが使用されており、これにより、ノズル内のイン
クと対向電極5の間に電圧が印加されるものである。本
実施の形態においては、ノズル10のうち両端のノズル
には他のノズルと同様にインクが供給されているもの
の、この両端のノズルは記録には用いられないよう構成
されている。絶縁体のノズル板を用いた場合、導電体で
あるインクと対向電極の間に電圧がかかるため、細くな
ったノズル10に供給されているインクの先端部に電界
が集中する。このため、ノズル先端部の電界強度が高ま
るものである。このとき、さらにノズル配列の両端のノ
ズルにおいては、外側にはノズルが配置されていないた
め特に電界が集中して他のノズルと比較して電界強度が
高くなるものである。このため、この両端部のノズルを
記録に用いると中央部のノズルと比較してインク吸引力
が高いためインクの飛翔速度が速くなり、着弾位置ずれ
などにより画像品質が低下するものである。これに対
し、本実施の形態においては、この両端のノズルを記録
に使用しないように構成しているため、記録に用いるノ
ズルにおいてはほぼ均等な電界強度が得られ、このため
良好な画像品質の記録を達成することができるものであ
る。この両端のノズルでは記録を行わないため、両端の
ノズルに対応した圧力室に対しては圧電セラミック素子
16、共通電極15、個別電極17は設けられている必
要はない。
【0025】以上のように実施の形態4によれば、絶縁
体からなるノズル板を用い、ノズル配列の両端のノズル
を記録に用いないように構成しているため、ノズル先端
部での電界強度を高めることができるとともに、均一で
良好な記録が可能となるものである。
【0026】(実施の形態5)図11は実施の形態5に
おける構成を示したものである。ヘッド3の構成は実施
の形態1と同じなので説明は省略する。ノズル10は、
紙面に垂直な方向に多数設けられている。ヘッド3に対
向した位置には、対向電極20が設けられており、ノズ
ル板9と対向電極20の間に電圧を印加するための電圧
印加手段18が設けられている。図10に示すように対
向電極20の幅Cはノズル板9の幅Dよりも小さくなる
ように構成されている。対向電極20の前面には記録用
紙8が配置され、記録用紙8は紙送りローラ21と圧着
ローラ22に挟まれている。ここで、図示しない駆動手
段が紙送りローラ21を回転させることにより図示のU
方向に移動させるものである。記録用紙8を移動させな
がらインク滴を付着させることによって、記録用紙上に
画像等を記録させるものである。上記のような構成にお
いて、対向電極20の幅Cが、ノズル板9の幅Dよりも
小さくなるよう構成されているため、電界強度はノズル
10と対向電極20を結ぶ直線上で非常に高まり、特に
対向電極近傍で高まるような構成となっている。このた
め、ノズル10から吐出したインク滴は、対向電極20
に向かってまっすぐに飛翔し、正確な着弾位置に着弾す
るものである。また、ノズル10の先端にゴミが付着し
たり、バリがあったりしてインク滴の吐出方向が多少斜
めになっていたりしても、対向電極20の方向に力を受
けるため、飛翔方向が修正されて適正な位置にインク滴
の記録を行うことができるものである。
【0027】以上のように実施の形態5によれば、対向
電極20の幅Cがノズル板の幅Dよりも小さく構成され
ているため、インク滴を正確に着弾させることができ、
より良好な記録画質を得ることができるものである。ま
た、記録の信頼性を高めることができるものである。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、導電性材
料からなるノズル板と対向電極の間に電圧を印加し、ノ
ズル板の幅Bとノズル板と対向電極の間の距離Lとの比
B/Lを0.5以下になるように構成したことにより、
ノズル先端での電界強度を高めることができ、ノズル板
と対向電極の間の電圧をあまり高くしなくても、インク
に働く静電力を大きくすることができ安定したインク飛
翔を実現し良好な記録を行うことができるものである。
【0029】また、本発明によれば、ノズル板の両端部
の近傍においてノズル板形状を端部に近づくほど対向電
極との距離が大となるよう構成したことにより、端部で
の不要な電界の集中を避けることができ、安定した記録
を可能とするものである。
【0030】また、本発明によれば、導電性材料からな
るノズル板と対向電極の間に電圧を印加し、列状に配列
されたノズルにおいて記録に用いられる両端のノズルか
らノズル板端部までの距離Aとノズル板と対向電極の間
の距離Lとの比A/Lが1以上となるように構成したこ
とにより、各ノズル先端での電界強度を均一化すること
ができ、均一で良好な品質の記録を行うことができるも
のである。
【0031】また、本発明によれば、導電性材料からな
るノズル板と対向電極の間に電圧を印加し、ノズル板を
ノズル周囲近傍において他の部分より突起した形状と
し、突起部を中央部が高くなるように構成したことによ
り、ノズル先端での電界強度を高めることができ、安定
した記録を実現することができるものである。
【0032】また、本発明によれば、ノズル板を絶縁性
材料で構成し、ノズル中のインクと対向電極の間に電圧
を印加し、列状に配列されたノズルの両端のノズルを記
録に使用しないように構成したことにより、ノズル先端
での電界強度を高めるとともに、使用するノズル先端で
の電界強度を均一化することができ、均一で良好な品質
の記録を行うことができるものである。
【0033】また、本発明によれば、導電性材料からな
るノズル板と対向電極の間に電圧を印加し、記録用紙を
ノズル配列と略直交方向に送り、対向電極の幅Cをノズ
ル板の幅D以下となるよう構成したことにより、ノズル
板と対向電極間で電界強度を高められ、特に対向電極近
傍で高めることができるため、インク飛翔の直進性が増
し、より安定した記録を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるインクジェット記
録装置を示す斜視図
【図2】同装置におけるヘッド部の正面拡大図
【図3】同装置におけるヘッド部の平面図
【図4】同装置におけるヘッド部の側面部分拡大図
【図5】同装置におけるヘッド部の部分拡大断面図
【図6】同装置におけるヘッド圧力室近傍の部分拡大断
面図
【図7】同装置でのノズル板幅を変えたときのノズル先
端での電界強度の解析結果を示す図
【図8】本発明の第2の実施形態によるインクジェット
記録装置におけるヘッド部の部分拡大断面図
【図9】本発明の第3の実施形態によるインクジェット
記録装置におけるヘッド先端部の部分拡大断面図
【図10】本発明の第4の実施形態によるインクジェッ
ト記録装置におけるヘッド先端部の部分拡大断面図
【図11】本発明の第5の実施形態によるインクジェッ
ト記録装置における構成図
【図12】従来のインクジェット記録装置における概略
構成図
【符号の説明】
1 キャリッジ 3 ヘッド 5,20 対向電極 8 記録用紙 9 ノズル板 10 ノズル 11 ハウジング 12 圧力室 14 振動板 15 共通電極 16 圧電セラミック素子 17 個別電極 18 電圧印加手段 19 圧電セラミック駆動回路 21 紙送りローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 眞芳 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク液体を収容する複数個の圧力室
    と、前記圧力室に圧力を印加するための圧力印加手段
    と、導電性物質により構成されたノズル板と、前記それ
    ぞれの圧力室に連通して設けられ前記ノズル板面上の第
    1の方向に列状に配置されてインク液体を吐出させるた
    めの複数個のノズルと、前記ノズルに対向する位置に配
    置された対向電極と、前記ノズル板と前記対向電極間に
    電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記第1の方向
    とは略直交方向となる第2の方向におけるノズル板の幅
    Bと前記ノズル板と前記対向電極間の距離Lの比B/L
    が0.5以下になるよう構成したことを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 ノズル板の第2の方向の端部近傍におい
    て、ノズル板形状を端部に近づくほど対向電極との距離
    が大となるように構成したことを特徴とする請求項1記
    載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 インク液体を収容する複数個の圧力室
    と、前記圧力室に圧力を印加するための圧力印加手段
    と、導電性物質により構成されたノズル板と、前記それ
    ぞれの圧力室に連通して設けられ前記ノズル板面上の第
    3の方向に列状に配置されてインク液体を吐出させるた
    めの複数個のノズルと、前記ノズルに対向する位置に配
    置された対向電極と、前記ノズル板と前記対向電極間に
    電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記ノズル板の
    第3の方向のノズル並びにおいて記録に用いられる両端
    のノズルから前記第3の方向において近い方のノズル板
    端部までの距離Aと前記ノズル板と対向電極間の距離L
    との比A/Lが1以上となるように構成したことを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 インク液体を収容する複数個の圧力室
    と、前記圧力室に圧力を印加するための圧力印加手段
    と、導電性物質により構成されたノズル板と、前記それ
    ぞれの圧力室に連通して設けられ前記ノズル板面上に列
    状に配置されてインク液体を吐出させるための複数個の
    ノズルと、前記ノズルに対向する位置に配置された対向
    電極と、前記ノズル板と前記対向電極間に電圧を印加す
    る電圧印加手段とを備え、前記ノズル板をノズル周囲近
    傍において他の部分より突起した形状とし、突起部を中
    央部が高くなるように構成したことを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 インク液体を収容する複数個の圧力室
    と、前記圧力室に圧力を印加するための圧力印加手段
    と、絶縁性物質により構成されたノズル板と、前記それ
    ぞれの圧力室に連通して設けられ前記ノズル板面上の第
    4の方向に列状に配置されてインク液体を吐出させるた
    めの複数個のノズルと、前記ノズルに対向する位置に配
    置された対向電極と、前記ノズル中のインク液体と前記
    対向電極間に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前
    記第4の方向に配列されたノズルのうち少なくとも両端
    のノズルは記録には使用しないよう構成したことを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 インク液体を収容する複数個の圧力室
    と、前記圧力室に圧力を印加するための圧力印加手段
    と、導電性物質により構成されたノズル板と、前記それ
    ぞれの圧力室に連通して設けられ前記ノズル板面上の第
    5の方向に列状に配置されてインク液体を吐出させるた
    めの複数個のノズルと、前記ノズルに対向する位置に配
    置された対向電極と、前記ノズル板と前記対向電極間に
    電圧を印加する電圧印加手段と、前記ノズル板と前記対
    向電極の間で記録用紙を前記第5の方向とは略直交方向
    となる第6の方向に走行させる記録用紙走行手段とを備
    え、前記第6の方向における対向電極の幅Cが前記第6
    の方向におけるノズル板の幅D以下となるよう構成した
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
JP25198097A 1997-09-17 1997-09-17 インクジェット記録装置 Pending JPH1178012A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003025564A (ja) * 2001-07-11 2003-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェットヘッド
US8485645B2 (en) 2006-09-08 2013-07-16 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus

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JP2003025564A (ja) * 2001-07-11 2003-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェットヘッド
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