JPH1177753A - 封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造方法 - Google Patents

封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造方法

Info

Publication number
JPH1177753A
JPH1177753A JP25093797A JP25093797A JPH1177753A JP H1177753 A JPH1177753 A JP H1177753A JP 25093797 A JP25093797 A JP 25093797A JP 25093797 A JP25093797 A JP 25093797A JP H1177753 A JPH1177753 A JP H1177753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing member
solar cell
flat
cell module
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25093797A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimihiko Miyagawa
公彦 宮川
Toshihiro Kondo
俊裕 近藤
Atsushi Hasegawa
淳 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP25093797A priority Critical patent/JPH1177753A/ja
Publication of JPH1177753A publication Critical patent/JPH1177753A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池モジュール等の平板状部材の周縁部
を確実に封止部材で封止できるようにすること。 【解決手段】 太陽電池モジュール本体11の周縁部に
封止部材12が設けられた太陽電池モジュール1を製造
するための成形型21であって、前記太陽電池モジュー
ル1の表側の外形に略一致した内面形状を有する表型2
11と、前記太陽電池モジュール1の裏側の外形に略一
致した内面形状を有する裏型212とで構成され、前記
裏型212に、前記封止部材12と一体に突部121を
成形するための組成物溜り部215が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、太陽電池モジュ
ール等の封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 近年、化石燃料の消費増大等に起因す
る地球環境問題、エネルギ枯渇問題の深刻化に伴い、住
宅等の屋根の上に、パネル状の太陽電池モジュールを設
置し、クリーンな太陽エネルギから直接電力を取り出し
て住宅に供給する住宅用太陽光発電システムが注目され
ている。
【0003】ところで、この種の太陽電池モジュール
は、多数の太陽電池セルと、充填接着剤であるEVA
(エチレンビニルアセテート)とをガラス基板と裏面カ
バーケースとで挟み、EVAとガラス基板、裏面カバー
ケース間を熱圧着して積層構造とすることで、太陽電池
セルをEVAとガラス基板と裏面カバーケースとで封入
して高絶縁性を持たせた構造になっている。しかしなら
ら、この太陽電池モジュールでは、上記積層構造の周縁
部から湿気が浸透して、太陽電池セルを劣化させてしま
う。そこで、例えば、特開昭60−97657号公報に
記載されているように、周縁部にゴム弾性体からなる断
面コの字状のフレームを嵌め込んで、周縁部を封止した
太陽電池モジュールが提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記
公報記載の太陽電池モジュールにおいては、3〜30%
の収縮率を有するゴム弾性体を太陽電池モジュール本体
の周縁部に嵌め込んで、100℃の乾燥機中で略20分
間加熱することにより上記ゴム弾性体を収縮させ、太陽
電池モジュール本体を締め付けて封止することにより製
造されていたので、フレームの取付工程で時間がかかる
という問題があった。また、上記ゴム弾性体の収縮によ
る圧着力だけで固定されているため、密封性が劣り、こ
のため耐湿性が低下し易く、また、外力によって外れ易
いという問題もあった。
【0005】上記問題に対し、本願出願人は、先に、特
願平8−22578号に記載の太陽電池モジュールの製
造方法を発明した。これは、太陽電池モジュールの表側
の外形に略一致した内面形状を有する表型と、太陽電池
モジュールの裏側の外形に略一致した内面形状を有する
裏型とで構成される成形型内に、太陽電池セルと透明板
からなる太陽電池モジュール本体を、該太陽電池モジュ
ール本体の周縁部にのみキャビティを生じさせる様態に
位置決めして収納した後、前記キャビティに高分子組成
物を注入固化することで封止部材を成形する方法であ
る。
【0006】この製造方法は、封止部材を太陽電池モジ
ュール本体の周縁部に一体成形する方法であるため、封
止部材を太陽電池モジュール本体に装着する工程を簡略
することができる。また、この製造方法は、太陽電池モ
ジュール本体と封止部材との間に高い密着性を得ること
もできるので、それによって、太陽電池モジュールの耐
湿性の向上を図ることができると共に、外力による封止
部材の離脱を防止することもできるという優れた方法で
ある。
【0007】しかしながら、上記製造方法にあっては、
成形型のキャビティ内に高分子組成物を注入する際、図
4の(a)に示すように、キャビティ内の空気が、高分
子組成物の流れがあまり良くない箇所、特にキャビティ
のコーナー部に閉じ込められ、高分子組成物の固化後、
気泡Bとして封止部材内に残ることがあるという問題が
残されている。封止部材内に気泡Bがある場合、封止部
材の機械的強度の低下、封止部材と太陽電池モジュール
本体との密着性の低下、それに伴う太陽電池モジュール
の耐湿性能の低下などが起こる。
【0008】ちなみに、キャビティのコーナー部にRを
付けることにより気泡の少ない成形品を成形することが
考えられるが、太陽電池モジュールの場合、コーナー部
がRになっていると屋根面への固定の際に困難を生じる
ため、コーナー部は角を残したままの形状することが望
まれている。
【0009】そこで本発明は、上記のような問題に着目
し、封止部材の機械的強度の低下、封止部材と太陽電池
モジュール本体との密着性の低下、それに伴う太陽電池
モジュールの耐湿性能の低下をなくして、太陽電池モジ
ュール等の平板状部材の周縁部を確実に封止することが
できる封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造方
法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明では、平板状部材の周縁部に
封止部材が設けられた封止部材付き平板状部前記封止部
材付き平板状部材の表側の外形に略一致した内面形状を
有する表型と、前記封止部材付き平板状部材の裏側の外
形に略一致した内面形状を有する裏型とで構成され、前
記表型と裏型の少なくとも一方に、前記封止部材と一体
に突部を成形するための組成物溜り部が設けられている
構成とし、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発
明において、前記組成物溜り部が、封止部材用のキャビ
ティのコーナー部に配置されている構成とした。
【0011】また、請求項3記載の発明では、請求項1
または2記載の成形型内に、平板状部材を、該平板状部
材の周縁部回りにのみキャビティを生じさせる様態に位
置決めして収納した後、前記キャビティに高分子組成物
を注入固化し、前記成形型から成形物を取り出した後
に、前記組成物溜り部で成形された突部を除去するよう
にした方法とし、請求項4記載の発明では、請求項3記
載の発明において、前記高分子組成物を樹脂組成物また
はゴム組成物とした方法とし、請求項5記載の発明で
は、請求項3記載の発明において、前記高分子組成物
を、二液混合硬化タイプの反応硬化性樹脂組成物とした
方法とし、請求項6記載の発明では、請求項3記載の発
明において、反応射出成形を採用した方法とし、請求項
7記載の発明では、請求項3ないし6記載の発明におい
て、前記平板状部材を、透明板とその透明板に取り付け
られた太陽電池セルからなる太陽電池モジュール本体と
した方法とした。
【0012】
【作用】 本発明では、表型と裏型とを合わせてできた
成形型内に平板状部材を収納し、その平板状部材の周縁
部に形成されたキャビティに高分子組成物を注入固化す
るので、キャビティの全ての微細な凹箇所に上記高分子
組成物が入り込んで封止部材が成形される。従って、平
板状部材の周縁部は、この封止部材によって確実に封止
され、かつ、微細な凹所へ上記高分子組成物が入り込ん
で固化することによるアンカー効果のため、平板状部材
から封止部材を引き離し難くなる。
【0013】また、成形型に組成物溜り部が設けられて
いることで、キャビティに高分子組成物を流し込んで固
化させる時に高分子組成物内に発生する気泡を、この組
成物溜り部内に高分子組成物と共に溜めることができ
る。この時、組成物溜め部を、特に気泡が発生し易い封
止部材用のキャビティのコーナー部に配置していれば、
多くの気泡を組成物溜り部内に溜めることができる。更
に、この組成物溜め部によって成形される突部は、封止
部材には必要のない部分なので、成形品を成形型から取
り出した後に除去することで、気泡のない封止部材を備
えた封止部材付き平板状部材を製造することができる。
この時、組成物溜め部を、封止部材用のキャビティのコ
ーナー部に配置していれば、封止部材のコーナー部に突
部が成形されるので、この突部の除去作業も容易とな
る。従って、封止部材に気泡が発生しないことにより、
封止部材の機械的強度、封止部材と平板状部材との密着
性、それに伴う平板状部材の耐湿性能が向上する。
【0014】また、封止部材付き平板状部材を製造する
にあたり、二液混合硬化タイプの反応硬化性樹脂組成物
を成形型のキャビティに注入することで、加熱する必要
なく反応固化できるので、周縁部にゴム弾性体を巻き付
けるよりも、短時間でかつ均一な品質の成形物を成形で
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下、図面を参照して、本発明
の実施の形態について詳述する。なお、実施の形態で
は、太陽電池モジュールの成形型を例にとって説明す
る。図1は本実施の形態の太陽電池モジュールの成形型
を備えた反応射出成形装置の概略構成を示す断面図、図
2は本実施の形態の成形型の下型を示す平面図、図3は
前記反応射出成形装置による太陽電池モジュールの製造
方法を説明するための工程説明図、図4はキャビティの
コーナー部における樹脂の流れと気泡の発生に関する概
念図、図5は前記反応射出成形装置による成形品を示す
平面図、図6は太陽電池モジュールを示す平面図、図7
は太陽電池モジュールを示す断面図、図8は太陽電池モ
ジュール本体を示す断面図である。
【0016】まず、本実施の形態の反応射出成形装置2
を用いて製造することができる太陽電池モジュール1の
構成について説明する。太陽電池モジュール1は、図6
ならびに図7に示すように、平板状の太陽電池モジュー
ル本体11と、この太陽電池モジュール本体11の周縁
を取り囲むようにして取り付けられた、例えば、ウレタ
ン樹脂製の封止部材12とから構成されている。前記太
陽電池モジュール本体11は、図8に示すように、多数
の結晶製シリコン太陽電池(pn接合素子)111,1
11・・・を直並列に配線した後、長期にわたる屋外放
置に耐えられるように、光透過率や耐衝撃強度に優れる
白板強化ガラス等の透明支持基板112と、耐湿性に優
れるEVA(エチレンビニルアセテート)等の充填剤1
13と、絶縁性に優れるPVF(弗化ビニル樹脂)で両
面をコートされたメタルシート114等で層構成にパッ
ケージング(封入)をして形成されている。
【0017】実施の形態の反応射出成形装置2は、図1
に示すように、封止部材12を太陽電池モジュール本体
11と一体的に成形するための成形型21の所定部位
に、2種類の液剤を混合して成形型21に送るためのミ
キシングヘッド22が接続され、更に、このミキシング
ヘッド22の前段には、上記2種類の液剤をそれぞれ射
出するための液剤圧送ユニット23が設けられている。
【0018】前記成形型21は、封止部材12の略上半
分を成形するための、例えば構造用炭素鋼製の表型21
1と、封止部材12の略下半分を成形するための裏型2
12とからなっており、これら表型211と裏型212
との開口面側が、互いの周端部において当接するように
組み合わされて用いられる。そして、太陽電池モジュー
ル本体11を収納した状態で型締めされた成形型21
は、この内部に、封止部材12を成形するためのキャビ
テイ213が形成されると共に、太陽電池モジュール本
体11を上下方向から挟み込む一対の挟持面214,2
14を備えている。また、表型211のミキシングヘッ
ド22が接続されている所定の部位には、ゲート21a
が設けられている。更に、図2に示すように、裏型21
2のキャビテイ213を形成する面には、キャビティ2
13の各コーナー部に、封止部材12と一体に突部を成
形するための組成物溜り部215が設けられている。
【0019】前記ミキシングヘッド22には、液剤圧送
ユニット23から、それぞれ封止部材12の材料である
ウレタン樹脂の原料となる、例えば、イソシアネート化
合物である第1液剤12aと、ポリオール等の第2液剤
12bが流入して、このミキシングヘッド22内で混合
され、液状のウレタン樹脂組成物としてゲート21aか
らキャビティ213へ供給される。また、余ったウレタ
ン樹脂組成物は、前記ゲート21aと対向する位置に設
けられている空気抜き部21bから成形型21の外に出
る。なお、ウレタン樹脂(ポリウレタン)は、二液混合
硬化タイプの反応硬化性樹脂であり、上記の第1液剤1
2aと第2液剤12bとを配合して、常温でも硬化させ
ることができる。また、イソシアネート化合物として
は、MDI(ジフェルメタン−4,4’−ジイソシアネ
ート)やTDI(トリレンジイソシアネート)等が用い
られ、ポリオールとしては、ポリエステルやポリエーテ
ル等が用いられる。
【0020】液剤圧送ユニット23は、第1液剤12a
と第2液剤12bとをそれぞれミキシングヘッド22へ
圧送するための装置であり、図1に示すように、第1液
剤12aを貯留する第1液剤貯留槽231と、第2液剤
12bを貯留する第2液剤貯留槽232と、第1液剤1
2aをミキシングヘッド22へ送るための経路となる第
1液剤圧送管233と、第2液剤12bをミキシングヘ
ッド22へ送るための経路となる第2液剤圧送管234
と、第1液剤12aを圧送するための第1液剤圧送ポン
プ235と、第2液剤12bを圧送するための第2液剤
圧送ポンプ236とを備えている。
【0021】上記反応射出成形装置2を用いて太陽電池
モジュール1を製造するには、まず、図3(a)に示す
ように、太陽電池モジュール11を、表側と裏側がそれ
ぞれ成形型21の表型211の下面と裏型212の上面
に当接するようにして固定する。この時、表型211の
下面と裏型212の上面は、それぞれの周端部において
当接した状態で組み合わされている。成形型21は、射
出時の圧力で外れたり、ずれたりしないように、図示を
省略した型締機構によって締め付けられる。次に、液剤
圧送ユニット23の第1液剤貯留槽231と第2液剤貯
留槽232の中に、それぞれ第1液剤12aと第2液剤
12bを投入する。
【0022】そして、図3(b)に示すように、図示を
省略した制御装置を介して、第1液剤圧送ポンプ235
と第2液剤圧送ポンプ236とを同時に始動させ、第1
液剤12aと第2液剤12bを、同時にそれぞれ所定の
圧力でミキシングヘッド22へ圧送する。ミキシングヘ
ッド22へ送られてきた第1液剤12aと第2液剤12
bとは、このミキシングヘッド22内で混合され、化学
反応を起こして、封止部材12の材料であるウレタン樹
脂組成物となってゲート21aからキャビティ213内
へ射出される。
【0023】上記ウレタン樹脂組成物が、組成物溜り部
215を含むキャビティ213のあらゆる微細な箇所に
入り込んで、図3(c)に示すように、完全にキャビテ
ィ213内を充填し終えると、液剤圧送ユニット23の
第1液剤圧送管233および第2液剤圧送管234に取
り付けられたバルブ(図示省略)が閉められ、第1液剤
圧送ポンプ235および第2液剤圧送ポンプ236は停
止される。上記ウレタン樹脂組成物は、このまま常温で
硬化するので、加熱処理することなく上記型締機構を解
除して成形型21を分解し、封止部材12が太陽電池モ
ジュール本体11と一体的に成形された成形品10を取
り出すことができる。
【0024】この成形品10には、図5に示すように、
封止部材12のコーナー部に、組成物溜め部215によ
って成形された突部121が一体に形成されているの
で、成形品10を成形型21から取り出した後、この突
部121を除去する。同時に、ゲート21aならびに空
気抜き部21bによって生じた余分な突部122,12
3も除去する。そして、これらの作業により、図6なら
びに図7に示した太陽電池モジュール1を製造すること
ができる。
【0025】すなわち、上記製造方法によれば、表型2
11と裏型212とを合わせてできた成形型21内に太
陽電池モジュール本体11を収納し、その太陽電池モジ
ュール本体11の周縁部に形成されたキャビティ213
にウレタン樹脂組成物を注入固化するので、キャビティ
213の全ての微細な凹箇所に上記ウレタン樹脂組成物
が入り込んで封止部材12が成形される。従って、太陽
電池モジュール本体11の周縁部は、この封止部材12
によって確実に封止され、かつ、微細な凹所へ上記高分
子組成物が入り込んで固化することによるアンカー効果
のため、太陽電池モジュール本体11から封止部材12
を引き離し難くなる。
【0026】また、図4の(b)に示すように、成形型
21に組成物溜り部215が設けられていることで、キ
ャビティ213にウレタン樹脂組成物を流し込んで固化
させる時にウレタン樹脂組成物内に発生する気泡Bを、
この組成物溜り部215内にウレタン樹脂組成物と共に
溜めることができる。しかも、組成物溜め部215が、
特に気泡Bが発生し易いキャビティ213のコーナー部
に配置されているので、多くの気泡Bを組成物溜り部2
15内に溜めることができる。更に、この組成物溜め部
215によって成形される突部121は、封止部材12
には必要のない部分なので、成形品10を成形型21か
ら取り出した後に除去することで、気泡のない封止部材
12を備えた太陽電池モジュール1を製造することがで
きる。組成物溜め部215が、キャビティ213のコー
ナー部に配置されていることにより、封止部材12のコ
ーナー部に突部121が成形されるので、この突部12
1の除去作業を容易に行うことができる。従って、封止
部材12に気泡が発生しないことにより、封止部材12
の機械的強度、封止部材12と太陽電池モジュール本体
11との密着性、太陽電池モジュール1の耐湿性能が向
上する。
【0027】つまり、微細な凹所へ上記高分子組成物が
入り込んで固化することによるアンカー効果により、太
陽電池モジュール本体11から封止部材12を引き離し
難くなり、かつ、封止部材12に気泡が発生しないこと
により、封止部材12の機械的強度、封止部材12と太
陽電池モジュール本体11の密着性が向上するため、太
陽電池モジュール1の周縁部を確実に封止することがで
きるという効果が得られる。
【0028】また、第1液剤12aと第2液剤12bと
をミキシングヘッド22において混合させ、二液混合硬
化タイプの反応硬化性樹脂組成物である上記ウレタン樹
脂組成物を生成してキャビティ213に流し込み、加熱
することなくウレタン樹脂組成物が硬化するようにした
ため、加熱装置を設ける必要がないし、加熱工程でかか
る時間を節約することもでき、一段と効率的に太陽電池
モジュール1を製造することができるという効果も得ら
れる。
【0029】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、
実施の形態では、二液混合硬化タイプの反応硬化性樹脂
としてウレタン樹脂を用いたが、エポキシ樹脂を用いて
もよい。また、二液混合硬化タイプでなくてもよい。例
えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系の樹脂組成物を射出一体成形してもよい。この他、
例えば、ポリカーボネイト、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリエチレンテレフタレート、塩素化ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリエステルアミド、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリメタクリル酸メチル、フッ素樹脂、サルホン樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体、ポリビニルブチラール、ポリ弗化
ビニリデン、スチレン−アクリル共重合体等の熱可塑性
プラスチックを用いてもよい。
【0030】また、ユリア樹脂、メリア樹脂、メラミン
・フェノール樹脂等の熱硬化性プラスチックでもよい
し、金属含有プラスチック、ガラス繊維と複合化した強
化プラスチック等でもよい。更には、EPDM(エチレ
ン−プロピレン−ジエン−ターポリマー)等の合成ゴム
でもよい。
【0031】更に、成形型に用いる金属は、構造用炭素
鋼以外にもクロムモリブデン鋼や炭素工具鋼等でもよ
い。更に、太陽電池モジュールに組み込まれる太陽電池
としては、単結晶シリコン太陽電池に限らず、多結晶シ
リコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池でもよ
く、あるいは、化合物半導体太陽電池、有機半導体太陽
電池でもよい。
【0032】
【発明の効果】 以上説明したように、この発明の構成
によれば、表型と裏型とを合わせてできた成形型に平板
状部材を収納して、該平板状部材の周縁部に形成された
キャビティに高分子組成物を流し込んで固化させ、一体
的に成形して封止部材付き平板状部材を製造するので、
キャビティの全ての微細な凹所へ上記高分子組成物が入
り込んで固化成形する。また、成形型に組成物溜り部が
設けられているので、キャビティに高分子組成物を流し
込んで固化させる時に高分子組成物内に発生する気泡
を、この組成物溜り部内に高分子組成物と共に溜め、成
形品を成形型から取り出した後に、この組成物溜め部に
よって成形される突部を除去することで、気泡のない封
止部材付の平板状部材を製造することができる。
【0033】つまり、微細な凹所へ上記高分子組成物が
入り込んで固化することによるアンカー効果により、平
板状部材から封止部材を引き離し難くなり、かつ、封止
部材に気泡が発生しないことにより、封止部材の機械的
強度、封止部材と平板状部材との密着性が向上するた
め、太陽電池モジュール等の平板状部材の周縁部を確実
に封止することができるという効果が得られる。
【0034】更に、二液混合硬化タイプの反応硬化性樹
脂組成物を生成し、キャビティに流し込むことにより、
加熱することなく反応硬化性樹脂組成物を固化させるこ
とができるため、周縁部にゴム弾性体を巻き付けるより
も、短時間でかつ均一な品質の成形物を成形できるとい
う効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の太陽電池モジュールの成形型
を備えた反応射出成形装置の概略構成を示す断面図であ
る。
【図2】 本実施の形態の成形型の裏型を示す平面図で
ある。
【図3】 反応射出成形装置による太陽電池モジュール
の製造方法を説明するための工程説明図である。
【図4】 キャビティのコーナー部における樹脂の流れ
と気泡の発生に関する概念図である。
【図5】 反応射出成形装置による成形品を示す平面図
である。
【図6】 太陽電池モジュールを示す平面図である。
【図7】 太陽電池モジュールを示す断面図である。
【図8】 太陽電池モジュール本体を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 太陽電池モジュール 11 太陽電池モジュール本体 111 単結晶シリコン太陽電池(太陽電池セル) 112 透明支持基板(透明板) 12 封止部材 12a 第1液剤 12b 第2液剤 121 突部 2 反応射出成形装置 21 成形型 211 表型 212 裏型 213 キャビティ 215 組成物溜め部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状部材の周縁部に封止部材が設けら
    れた封止部材付き平板状部材を製造するための成形型で
    あって、 前記封止部材付き平板状部材の表側の外形に略一致した
    内面形状を有する表型と、前記封止部材付き平板状部材
    の裏側の外形に略一致した内面形状を有する裏型とで構
    成され、 前記表型と裏型の少なくとも一方に、前記封止部材と一
    体に突部を成形するための組成物溜り部が設けられてい
    ることを特徴とする封止部材付き平板状部材の成形型。
  2. 【請求項2】 前記組成物溜り部が、封止部材用のキャ
    ビティのコーナー部に配置されている請求項1記載の封
    止部材付き平板状部材の成形型。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の成形型内に、平
    板状部材を、該平板状部材の周縁部回りにのみキャビテ
    ィを生じさせる様態に位置決めして収納した後、前記キ
    ャビティに高分子組成物を注入固化し、前記成形型から
    成形物を取り出した後に、前記組成物溜り部で成形され
    た突部を除去するようにしたことを特徴とする封止部材
    付き平板状部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記高分子組成物を樹脂組成物またはゴ
    ム組成物とした請求項3記載の封止部材付き平板状部材
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記高分子組成物を、二液混合硬化タイ
    プの反応硬化性樹脂組成物とした請求項3記載の封止部
    材付き平板状部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 反応射出成形を採用した請求項3記載の
    封止部材付き平板状部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記平板状部材を、透明板とその透明板
    に取り付けられた太陽電池セルからなる太陽電池モジュ
    ール本体とした請求項3ないし6記載の封止部材付き平
    板状部材の製造方法。
JP25093797A 1997-09-16 1997-09-16 封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造方法 Pending JPH1177753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25093797A JPH1177753A (ja) 1997-09-16 1997-09-16 封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25093797A JPH1177753A (ja) 1997-09-16 1997-09-16 封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1177753A true JPH1177753A (ja) 1999-03-23

Family

ID=17215240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25093797A Pending JPH1177753A (ja) 1997-09-16 1997-09-16 封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1177753A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020529821A (ja) * 2017-08-03 2020-10-08 エルジー イノテック カンパニー リミテッド モーター

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020529821A (ja) * 2017-08-03 2020-10-08 エルジー イノテック カンパニー リミテッド モーター

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101857333B1 (ko) 발전체
WO2020187792A1 (en) Method for manufacturing of a photovoltaic module
US4830038A (en) Photovoltaic module
US5008062A (en) Method of fabricating photovoltaic module
KR101249273B1 (ko) 가요성 시트의 가장자리를 감싸는 개선된 방법
KR20110014198A (ko) 경량, 강성, 자가 지지형용 태양 모듈 및 그의 제조 방법
JP2002231981A (ja) 透明ポリウレタンの前面部を有するソーラー・モジュールおよびその製造法
KR20120090048A (ko) 태양광 모듈의 제조
JPH10281562A (ja) 光熱ハイブリッドパネル及びその製造方法
CN215527767U (zh) 一种膜电极与双极板的组装结构及包含其的电堆
JPH1168136A (ja) 太陽電池モジュール、その製造方法及び取付構造
JPH10281563A (ja) 光熱ハイブリッドパネル及びその製造方法
JP3305945B2 (ja) 太陽電池モジュール、太陽電池モジュールユニット、これらの取付方法、及びこれらを搭載する屋根
WO2023144207A1 (en) Method for producing a photovoltaic panel such as a pv integrated vehicle body panel using a thermosetting polymer injected with reaction injection moulding
JPH11121781A (ja) 太陽電池モジュール及びその製造方法並びに該太陽電池モジュールを取り付けた屋根
JPH0955531A (ja) 太陽電池モジュールおよびその製造方法
JP3418064B2 (ja) 太陽電池モジュールの製造方法
JPH1177753A (ja) 封止部材付き平板状部材の成形型ならびに製造方法
JPH11103087A (ja) 光熱ハイブリッドパネル
JP3419617B2 (ja) 太陽電池モジュール、該太陽電池モジュールの製造方法及び取付方法
JP2019003964A (ja) 太陽電池モジュール及びその製造方法
JPH1197731A (ja) 太陽電池モジュール及びその製造方法
KR20190023019A (ko) 저온 저압 큐어링 공정을 이용한 경량 비아이피브이 모듈
JP3475516B2 (ja) 太陽電池アレイの施工方法
JP2006177551A (ja) ガスケット、その製造方法及びその施工方法