JPH1177125A - 圧延機による被圧延材の厚さ制御方法及びその装置 - Google Patents

圧延機による被圧延材の厚さ制御方法及びその装置

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JPH1177125A
JPH1177125A JP9234821A JP23482197A JPH1177125A JP H1177125 A JPH1177125 A JP H1177125A JP 9234821 A JP9234821 A JP 9234821A JP 23482197 A JP23482197 A JP 23482197A JP H1177125 A JPH1177125 A JP H1177125A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試験材を用いることなく、圧延中に被圧延材
の変形抵抗が変化した場合、また圧延ロールの摩耗によ
って圧延ロールと被圧延材との摩擦係数が変化した場合
でも、被圧延材の圧延機出側の厚さを高精度に制御し得
る圧延機による被圧延材の厚さ制御方法、及びその実施
に使用する装置を提供する。 【解決手段】 演算部12は各時系列データ並びにセット
アップ制御部18から与えられたミル剛性係数M、被圧延
材の圧延機入側の厚さが圧延荷重に与える影響係数∂P
/∂H、及び被圧延材の圧延機出側の厚さが圧延荷重に
与える影響係数∂P/∂hを用いて、圧延プロセスの伝
達関数G1est(jω)を算出し、それをフィードフォワ
ード調整量を補正するフィードフォワード補正部15、及
びフィードバック調整量を補正するフィードバック補正
部16にそれぞれ与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機によって被
圧延材を圧延する場合に、被圧延材の圧延機出側の厚さ
を目標厚さに制御する方法、及びその実施に使用する装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機入側から被圧延材を圧延機へ装入
して被圧延材を圧延する場合、被圧延材の圧延機出側の
厚さを目標厚さにすることが重要である。そのため、被
圧延材の圧延機入側の厚さを求め、求めた厚さと目標厚
さとの偏差が零になるように、圧延機に備えられた圧延
ロールの位置(圧下位置)、圧延ロールの回転速度又は
被圧延材に与える張力等を調整する調整量を算出し、算
出した調整量になるように前記圧下位置,回転速度又は
張力を調整するフィードフォワード制御、又は被圧延材
の圧延機出側の厚さを求め、求めた厚さと目標厚さとの
偏差が零になるよう、前記圧下位置,回転速度又は張力
を調整するフィードバック制御を、単独で又は両者を組
み合わせて実施している。
【0003】しかし、フィードフォワード制御及びフィ
ードバック制御の何方の場合でも、被圧延材の圧延機出
側の厚さと目標厚さとの偏差に与える制御の効果が、前
述した圧下位置,回転速度又は張力を調整する周波数の
変動によって変化するという問題があった。そのため、
例えば特開平 4−237508号公報には次のような方法が開
示されている。
【0004】圧延機から所定距離上流の位置で被圧延材
の厚さを所定周期で測定し、被圧延材の移動速度及び厚
さ測定位置と圧延機との間の距離に基づいて、被圧延材
の厚さが測定された部分が圧延機で圧延されるタイミン
グを求める。そして、そのタイミングに同期して、被圧
延材の厚さと目標厚さとの偏差に基づいて、圧下位置を
調整する調整量を算出し、それを制御指令信号として圧
延機に与える。このとき、被圧延材の圧延機入側の厚さ
は周期的に変動するため、圧延機に与えられる制御指令
信号が周期的に変動する。そこで、制御指令信号の周波
数が予め定めた複数の周波数帯域の内のどの周波数帯域
に含まれるのかを検定し、その周波数帯域に応じて予め
定めた補正ゲインで制御指令信号を補正することによっ
て、制御指令信号の変動が圧延機出側の被圧延材の厚さ
に及ぼす影響を低減する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−237508号公報に開示された方法には次のような問題
があった。図4はフィードフォワード制御のモデルの一
例を示すブロック図であり、圧下位置を調整する場合を
示している。また、図5はフィードバック制御のモデル
の一例を示すブロック図であり、前同様、圧下位置を調
整する場合を示している。図4に示したように、フィー
ドフォワード制御では、被圧延材の入側厚さ偏差ΔH
(s)が圧下装置の圧下位置を制御する制御装置31に与
えられる。
【0006】制御装置31は、入側厚さ偏差ΔH(s)の
被圧延材を圧延した場合の出側厚さ偏差Δh(s)を零
にすべく、伝達関数CFF(s)で圧下位置調整指令S
ref (s)を生成し、生成した圧下位置調整指令Sref
(s)を圧下装置32に与える。圧下装置32は、伝達関数
K(s)で圧延ロールによる圧下位置をS(s)に調整
し、被圧延材の出側厚さ偏差Δh(s)は、圧下位置を
調整しなかったときの厚さ偏差G2 (s)・ΔH(s)
に、圧下位置の調整による厚さ偏差制御効果G1(s)
・S(s)を加算した値になる。なお、G1 (s)及び
2 (s)は伝達関数であり、sはラプラス演算子であ
る。
【0007】また、図5に示したように、フィードバッ
ク制御では、被圧延材の出側厚さ偏差Δh(s)が制御
装置34に与えられる。制御装置34は、この出側厚さ偏差
Δh(s)を零にすべく、伝達関数CFB(s)で圧下位
置調整指令Sref (s)を生成し、生成した圧下位置調
整指令Sref (s)を圧下装置32に与える。圧下装置32
は、伝達関数K(s)で圧延ロールによる圧下位置をS
(s)に調整し、被圧延材の出側厚さ偏差Δh(s)
は、圧下位置の調整による厚さ偏差制御効果G1(s)
・S(s)となる。
【0008】図4に示した如きフィードフォワード制御
にあっては、制御装置31の伝達関数CFF(s)を次の
(1)式によって求め、求めた伝達関数CFF(s)を用
いて圧下位置調整指令Sref (s)を補正する補正ゲイ
ンを算出する。 CFF(s)=−G2 (s)/{K(s)・G1 (s)} …(1)
【0009】(1)式に含まれる圧下装置の伝達関数K
(s)は、使用する圧下装置の仕様によって定め、ま
た、前述した伝達関数G2 (s)は、次の(2)式及び
(3)式から導いた(4)式によって求めることができ
る。一方、圧延プロセスの伝達関数G1 (s)は、例え
ば複数の試験材を圧延した結果を用いて求めていた。 ΔP=(∂P/∂H)ΔH+(∂P/∂h)Δh …(2) 但し、ΔP:圧延荷重偏差 ΔH:入側厚さ偏差 Δh:出側厚さ偏差 ∂P/∂H:入側厚さが圧延荷重に与える影響係数 ∂P/∂h:出側厚さが圧延荷重に与える影響係数 Δh=(1/M)ΔP …(3) 但し、M:圧延機の剛性係数 G2 (s)=Δh/ΔH =(∂P/∂H)/(M−∂P/∂h) …(4)
【0010】ところで、前述した圧延プロセスの伝達関
数G1 (s)は、被圧延材の変形抵抗及び圧延ロールと
被圧延材との間の摩擦係数等によって影響されるため、
被圧延材の種類,成分及び寸法等の条件が同じ試験材を
用いなければ伝達関数G1 (s)を高精度に求めること
ができない。しかし、前述した条件の組み合わせは複数
あり、全ての条件に適合する試験材をそれぞれ用意し、
各試験材を用いて伝達関数G1 (s)を求めることは、
多くの手間及びコストを要するため、実質的に不可能で
ある。そのため、代表的な条件の試験材を用いて伝達関
数G1 (s)を求めておき、被圧延材の条件に近似する
条件の試験材から求めた伝達関数G1 (s)を選択する
ことも考えられるが、その場合、補正ゲインの精度が低
下するという問題があった。更に、圧延中に被圧延材の
変形抵抗が変化した場合、また圧延ロールが摩耗して前
述した摩擦係数が変化した場合、上述した如く試験材を
用いて伝達関数G1 (s)を求める方法ではそれに対応
することができない。
【0011】一方、図5に示したごときフィードバック
制御では、次の(5)式で表される一巡伝達関数L
(s)が所定値になるように、制御装置34の伝達関数C
FB(s)を求め、求めた伝達関数CFB(s)を用いて圧
下位置調整指令Sref (s)を補正する補正ゲインを算
出する。 L(s)=G1 (s)CFB(s)K(s) …(5)
【0012】(5)式に含まれる圧下装置の伝達関数K
(s)は、使用する圧下装置の仕様によって定め、一巡
伝達関数L(s)は所要の数値を設定し、制御装置34の
伝達関数G1 (s)は前同様、試験材を用いて決定す
る。従って、フィードバック制御にあっても、フィード
フォワード制御と同様の問題があった。
【0013】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、被圧延材の入側厚さ
偏差の時系列データ、被圧延材の出側厚さ偏差の時系列
データ、及び調整量の時系列データを生成し、生成した
各時系列データを用いて、被圧延材の厚さ制御を行って
いる圧延機による被圧延材の圧延過程の伝達関数を演算
し、得られた伝達関数に基づいて複数のパラメータを更
新し、更新したパラメータを用いて算出した調整量にな
るように圧延機による圧延を調整することによって、試
験材を用いることなく、圧延中に被圧延材の変形抵抗が
変化した場合、また圧延ロールの摩耗によって圧延ロー
ルと被圧延材との摩擦係数が変化した場合でも、被圧延
材の圧延機出側の厚さを高精度に制御し得る圧延機によ
る被圧延材の厚さ制御方法、及びその実施に使用する装
置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る圧延機に
よる被圧延材の厚さ制御方法は、圧延機に被圧延材が給
送され、そこで圧延された後に前記圧延機から排出され
る場合、前記被圧延材の圧延機入側の厚さ及び/又は圧
延機出側の厚さ、並びに圧延機によって被圧延材が圧延
される過程を表す伝達関数に基づいて定めた複数のパラ
メータを用いて、前記圧延機による被圧延材の圧延を調
整する調整量を算出し、算出した調整量になるように圧
延機による圧延を調整することによって、被圧延材の圧
延機出側の厚さを出側目標厚さに制御する方法におい
て、前記被圧延材の圧延機入側の厚さを所定周期で測定
し、得られた被圧延材の圧延機入側の厚さを用いて被圧
延材の圧延機出側厚さをそれぞれ算出し、又は被圧延材
の圧延機出側厚さを所定周期で測定し、得られた被圧延
材の圧延機入側の厚さ及び/又は圧延機出側厚さ並びに
前記各パラメータを用いて算出した調整量になるように
圧延機による圧延を調整する一方、被圧延材の圧延機入
側の厚さと予め定めた入側目標厚さとの差である入側厚
さ偏差をそれぞれ求めて入側厚さ偏差の時系列データを
生成し、また、被圧延材の圧延機出側の厚さと予め定め
た出側目標厚さとの差である出側厚さ偏差の時系列デー
タを生成し、更に、前記調整量の時系列データを生成
し、生成した各時系列データを用いて前記伝達関数を演
算し、得られた伝達関数に基づいて各パラメータを更新
し、更新したパラメータを用いて算出した調整量になる
ように圧延機による圧延を調整することを特徴とする。
【0015】第2発明に係る圧延機による被圧延材の厚
さ制御装置は、圧延機に被圧延材を供給し、そこで圧延
した後に前記圧延機から排出する場合、前記被圧延材の
圧延機入側の厚さ及び/又は圧延機出側の厚さ、並びに
被圧延材の厚さ制御を行っている圧延機による被圧延材
の圧延過程の伝達関数に基づいて定めた複数のパラメー
タを用いて、前記圧延機による被圧延材の圧延を調整す
る調整量を算出し、算出した調整量になるように圧延機
による圧延を調整することによって、被圧延材の圧延機
出側の厚さを出側目標厚さに制御する装置において、前
記被圧延材の圧延機入側の厚さを所定周期で測定する入
側厚さ計と、得られた被圧延材の圧延機入側の厚さを用
いて被圧延材の圧延機出側厚さをそれぞれ算出する出側
厚さ算出手段と、被圧延材の圧延機入側の厚さと予め定
めた入側目標厚さとの差である入側厚さ偏差を求めて入
側厚さ偏差の時系列データを生成する手段と、被圧延材
の圧延機出側の厚さと予め定めた出側目標厚さとの差で
ある出側厚さ偏差を求めて出側厚さ偏差の時系列データ
を生成する手段と、前記調整量の時系列データを生成す
る手段と、生成した各時系列データを用いて前記伝達関
数を演算する手段と、得られた伝達関数に基づいて各パ
ラメータを更新する手段とを備え、更新した各パラメー
タを用いて算出した調整量になるように圧延機による圧
延を調整するようになしてあることを特徴とする。
【0016】第3発明に係る圧延機による被圧延材の厚
さ制御装置は、第2発明において、前記出側厚さ算出手
段に代えて、被圧延材の圧延機出側厚さを所定周期で測
定する出側厚さ計を備えることを特徴とする。
【0017】図6は被圧延材の圧延機入側の厚さ偏差及
び圧延機の圧下位置調整と被圧延材の圧延機出側の厚さ
偏差との関係を説明する説明図である。圧延機入側の厚
さ偏差ΔH(s)を有する被圧延材は、圧下位置の調整
がない場合、伝達関数G2 (s)で圧延され、出側厚さ
偏差ΔhH (s)を生じる。また、入側厚さ偏差ΔH
(s)及び/又は出側厚さ偏差ΔhH (s)に基づいて
定めた圧下位置S(s)になるように圧延機の圧下位置
が調整され、これによって被圧延材は圧下位置の調整に
よる伝達関数G1 (s)で圧延され、出側厚さ偏差Δh
S (s)を生じる。これらの和が出側厚さ偏差Δh
(s)である。この伝達関数G1 (s)は、被圧延材の
変形抵抗の変化、及び圧延ロールと被圧延材との摩擦係
数の変化によって変動する。一方、伝達関数G2 (s)
は圧延機の仕様及び圧延条件に基づいて求めることがで
き、圧延中、伝達関数G2 (s)は略一定である。
【0018】本発明にあっては、被圧延材の厚さ制御を
行っている圧延機による被圧延材の圧延過程の伝達関数
1 (s)を被圧延材に応じて予め求めておき、該伝達
関数G1 (s)を用いて、フィードフォワード制御の比
例ゲインkFF,微分ゲインk D ,フィードバック制御の
比例ゲインkFB,積分ゲインkI 等のパラメータの値を
算出しておく。また、被圧延材の圧延機入側の厚さを所
定周期で測定し、得られた圧延機入側の厚さと予め定め
た入側目標厚さとの差である入側厚さ偏差をそれぞれ求
める。一方、被圧延材の圧延機入側の厚さに基づいて計
算によって、又は測定によって、被圧延材の圧延機入側
の厚さを求め、予め定めた出側目標厚さとの差である出
側厚さ偏差を求める。そして、それらを次の(6)式及
び(7)式に代入してフィードフォワード調整量S
FF(s)及びフィードバック調整量S FB(s)を求め、
求めた調整量になるようにフィードフォワード制御及び
/又はフィードバック制御を行うと共に、前述した如く
求めた調整量の時系列データ、入側厚さ偏差の時系列デ
ータ及び出側厚さ偏差の時系列データをそれぞれ生成す
る。
【0019】
【数1】
【0020】出側厚さ偏差ΔhS の時系列データを、出
側厚さ偏差の時系列データ、入側厚さ偏差の時系列デー
タ及び圧延機の仕様に基づいて求めた伝達関数G
2 (s)から求め、求めた出側厚さ偏差ΔhS の時系列
データ及び調整量の時系列データを用いて、これらの時
系列データの周波数特性に応じた周波数特性の伝達関数
1を求める。そして、この伝達関数G1 を用いて、前
述した各パラメータの値を算出し、(6)式及び(7)
式に含まれる各パラメータの値を、算出した各パラメー
タの値に更新して、フィードフォワード調整量S
FF(s)及びフィードバック調整量SFB(s)を求め、
求めた調整量になるようにフィードフォワード制御及び
/又はフィードバック制御を行う。これによって、圧延
中、被圧延材の変形抵抗が変化した場合、及び圧延ロー
ルの摩耗によって圧延ロールと被圧延材との摩擦係数が
変化した場合でも、被圧延材の厚さを高精度に制御する
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る装置
の構成を示すブロック図であり、図2及び図3は図1に
示した厚さ制御装置1の制御手順を示すフローチャート
である。矢符方向へ移送される被圧延材10の移送領域に
は上下一対のワークロール21,21、該ワークロール21,
21を支持する一対のバックアップロール22,22を備える
圧延機2が設置してあり、被圧延材10はワークロール2
1,21の間隙に装入され、両ワークロール21,21によっ
て圧延される。
【0022】上側のワークロール21の位置,即ち圧下位
置は圧下装置3によって変更されるようになっており、
圧下装置3による圧下位置の変更は圧下位置制御装置5
によって制御されている。前記ワークロール21の圧下位
置は圧下位置検出器4によって検出されるようになって
おり、その検出結果は圧下位置制御装置5に与えられる
と共に、被圧延材10の厚さを制御する厚さ制御装置1の
演算部12に与えられる。
【0023】圧延機2から所定距離上流には、被圧延材
10の厚さを所定周期で測定する厚さ計6が配設してあ
る。厚さ計6には被圧延材10の入側目標厚さHが与えら
れており、厚さ計6は測定した被圧延材10の厚さと入側
目標厚さHとの偏差ΔHを求め、それを被圧延材10の移
送に則して被圧延材10の入側厚さ測定部分の位置をトラ
ッキングするトラッキング装置9、及び被圧延材10の圧
延機出側の厚さ偏差を算出する出側厚さ偏差算出部11に
与える。また、圧延機2の上流側及び下流側には、被圧
延材10の移動速度を測定する第1タッチロール7及び第
2タッチロール8がそれぞれ被圧延材10に転接させてあ
り、第1タッチロール7が測定した被圧延材10の入側速
度Vi はトラッキング装置9に、第2タッチロール8が
測定した被圧延材10の出側速度V0 は出側厚さ偏差算出
部11に与えられる。
【0024】トラッキング装置9は、第1タッチロール
7から与えられた被圧延材10の圧延機入側速度Vi 及び
厚さ計6と圧延機2との間の距離に基づいて、被圧延材
10が厚さ計6から圧延機2へ移動するに要する時間を算
出し、被圧延材10の厚さを測定した部分が圧延機2に到
達するτ秒前のタイミングで、当該部分に対応する入側
厚さ偏差ΔHを、圧延機2による圧延動作をフィードフ
ォワード制御するフィードフォワード制御部13並びに前
述した演算部12及び出側厚さ偏差算出部11にそれぞれ与
える。
【0025】前述したフィードフォワード制御部13及び
圧延機2による圧延動作をフィードバック制御するフィ
ードバック制御部14には、フィードフォワード調整量S
FF(s)及びフィードバック調整量SFB(s)を求める
べく、次の(6)式及び(7)式が設定してある。
【0026】
【数2】
【0027】上記(6)式を時間領域tを用いて書き替
えると、次の(8)式のように表される。この(8)式
から明かなように、(6)式中のeに係る項は、制御装
置の応答遅れ等を入側厚さ偏差が圧延機2に到達するτ
秒前に圧下位置を調整することで補償することを意味し
ている。 SFF(t)=kFF・ΔH(t+τ)+KD ・d/dt{ΔH(t+τ)} …(8)
【0028】厚さ制御装置1には、被圧延材10の圧延を
開始するに当たって上側のワークロール21を、当該被圧
延材10の圧延に応じた圧下位置に調整するセットアップ
制御部18が備えられており、セットアップ制御部18は、
(6)式及び(7)式のkFF,kFB,kD ,kI 及びτ
の初期値を次のように算出する(ステップS1)。そし
て、セットアップ制御部18は、被圧延材10の先頭部分が
圧延機に到達する前に、算出した初期値をフィードフォ
ワード制御部13及びフィードバック制御部14に与える。
【0029】また、フィードフォワード制御部13の伝達
関数CFF(s)は、次の(9)式で表すことができ、次
の(10)式が導かれる。
【0030】
【数3】
【0031】この伝達関数CFF(s)が、圧下装置3の
伝達関数K(s)、厚さ制御を実施している場合に圧下
装置3の圧下位置の調整が出側厚さ偏差に伝達する伝達
関数G1 (s)、及び厚さ制御を実施していない場合に
圧下装置3に送給される被圧延材10の入側厚さ偏差が出
側厚さ偏差に伝達する伝達関数G2 (s)を用いた次の
(11)式に一致する場合、出側厚さ偏差は零になる。 CFF(s)=−G2 (s)/{K(s)G1 (s)} …(11)
【0032】従って、kFF,kD 及びτを、(10)式の
周波数特性が(11)式の周波数特性を近似するように、
例えば、次の(12)式で表される評価関数Jの値を最小
にするように決定する。 J=∫|CFF(jω)+G2 (jω)/{K(jω)G1 (jω)}|2 dω …(12) 但し、j:虚数単位 ω:角周波数
【0033】また、kFB及びkI は、フィードバック制
御のゲイン余裕及び位相余裕が、例えば10dB,60
°になるように、次の(13)式〜(16)式の連立方程式
を解くことによって求める。 |G1 (jωg )・(kp +kI /jωg )・K(jωg )|=1 …(13) Im G1 (jωp )・(kp +kI /jωp )・K(jωp )=0 …(14) |G1 (jωp )・(kp +kI /jωp )・K(jωp )|=10-10/20 …(15) Im G1 (jωg )・(kp +kI /jωg )・K(jωg ) /Re G1 (jωg )・(kp +kI /jωg )・K(jωg ) =tan(180°−60°) …(16) 但し、Im:複素数の虚数部 Re:複素数の実数部
【0034】フィードフォワード制御部13及び演算部12
は、トラッキング装置9から与えられた入側厚さ偏差Δ
Hを読み込み(ステップS2)、演算部12はそれを時系
列データに設定する(ステップS3)。また、出側厚さ
偏差算出部11は、トラッキング装置9から与えられた入
側厚さ偏差ΔH,第1タッチロール7から与えられた入
側速度Vi ,第2タッチロール8から与えられた出側速
度V0 ,被圧延材10の出側目標厚さhを、マスフロー一
定則を表す次の(17)式に代入して出側厚さ偏差Δhを
算出し(ステップS4)、それをフィードバック制御部
14及び前述した演算部12にそれぞれ与える。演算部12
は、前同様、与えられた出側厚さ偏差Δhを時系列デー
タに設定する(ステップS5)。 (H+ΔH)・Vi =(h+Δh)・V0 …(17)
【0035】なお、本実施の形態では、被圧延材の圧延
機入側の厚さ及びマスフロー一定則に基づいて被圧延材
の圧延機出側の厚さを算出するようになしてあるが、本
発明はこれに限らず、ゲージメータ式に基づいて被圧延
材の圧延機出側の厚さを算出するようになしてもよい
し、圧延機の出側に厚さ計を配置し、該厚さ計によって
被圧延材の圧延機出側の厚さを測定するようになしても
よいことはいうまでもない。
【0036】フィードフォワード制御部13及びフィード
バック制御部14は、セットアップ制御部18から与えられ
たkFF,kFB,kD ,kI 及びτの初期値を(6)式及
び(7)式に代入して、フィードフォワード調整量SFF
(s)及びフィードバック調整量SFB(s)をそれぞれ
求め(ステップS6,S7)、それを加算器17に与え
る。加算器17は与えられたフィードフォワード調整量S
FF(s)及びフィードバック調整量SFB(s)を加算し
(ステップS8)、それを圧下位置制御装置5に与え
る。そして、圧下位置制御装置5は圧下装置3をして、
圧下位置検出器4が検出した圧下位置が、加算器17から
与えられた調整量になるようにワークロール21の位置を
調整せしめる(ステップS9)。一方、圧下位置検出器
4が検出した圧下位置は演算部12に与えられ、演算部12
は、与えられた圧下位置から圧下位置の調整量を算出
し、それを時系列データに設定する(ステップS10)。
【0037】厚さ制御装置1は被圧延材10の圧延が終了
したか否かを判断し(ステップS11)、終了していない
と判断すると、前述した各時系列データが所定のデータ
数まで生成されたか否かを判断し(ステップS12)、所
定データ数の各時系列データが生成されるまで、ステッ
プS2〜ステップS12までの操作を繰り返す。
【0038】ステップS12で所定データ数の各時系列デ
ータが生成された場合、演算部12は各時系列データ並び
にセットアップ制御部18から与えられたミル剛性係数
M、被圧延材の圧延機入側の厚さが圧延荷重に与える影
響係数∂P/∂H、及び被圧延材の圧延機出側の厚さが
圧延荷重に与える影響係数∂P/∂hを用いて、各時系
列データの周波数特性に応じた伝達関数G1est(jω)
を次のようにして算出し、それをフィードフォワード調
整量を補正するフィードフォワード補正部15、及びフィ
ードバック調整量を補正するフィードバック補正部16に
それぞれ与える。
【0039】演算部12は、生成した入側厚さ偏差の時系
列データΔHt 、出側厚さ偏差の時系列データΔht
セットアップ制御部18から与えられたミル剛性係数M、
被圧延材の圧延機入側の厚さが圧延荷重に与える影響係
数∂P/∂H、及び被圧延材の圧延機出側の厚さが圧延
荷重に与える影響係数∂P/∂hを次の(18)式に代入
して、圧下位置調整に係る出側厚さ偏差ΔhS t (図6
参照)を求める(ステップS13)。 ΔhS t =Δht −ΔhH t =Δht −G2 ・ΔHt =Δht −(∂P/∂H)/(M−∂P/∂h)・ΔHt …(18) 但し、t:時系列データのデータ番号
【0040】演算部12は、このようにして求めたΔhS
t 、生成した圧下位置の時系列データSt を、両者の関
係を外部入力を有する自己回帰モデルとして表した次の
(19)式に代入し、該(19)式中の係数a1 ,…,a10
及び係数b1 ,…,b10を最小2乗法によって求める
(ステップS14)。 ΔhS t −a1 ・ΔhS t-1 −…−a10・ΔhS t-10 =b1 ・St-1 +…+b10・St-10 …(19)
【0041】そして、演算部12は、得られた係数a1
…,a10及び係数b1 ,…,b10を次の(20)式に代入
して伝達関数G1est(jω)を求める(ステップS1
5)。
【0042】
【数4】
【0043】なお、本実施の形態では、自己回帰モデル
を利用して伝達関数G1est(jω)を求めているが、本
発明はこれに限らず、フーリエ変換にて周波数解析を行
って伝達関数G1est(jω)を求めてもよいことはいう
までもない。
【0044】フィードフォワード補正部15は、演算部12
から与えられた伝達関数G1est(jω)及び(10)式及
び(12)式を用いて、kFF,kD 及びτを演算し、それ
らをフィードフォワード制御部13に与える。また、フィ
ードバック補正部16は、演算部12から与えられた伝達関
数G1est(jω)及び(13)式〜(16)式を用いて、k
FB及びkI を演算し、それらをフィードバック制御部14
に与える(ステップS16)。
【0045】フィードフォワード制御部13は、それに設
定してある(6)式のkFF,kD 及びτを、フィードフ
ォワード補正部15から与えられたkFF,kD 及びτに更
新し、フィードバック制御部14は、それに設定してある
(7)式のkFB及びkI を、フィードバック補正部16か
ら与えられたkFB及びkI に更新した(ステップS17)
後、ステップS2へ戻る。そして、フィードフォワード
制御部13及びフィードバック制御部14は、更新後の
(6)式及び(7)式を用いて、フィードフォワード調
整量SFF(s)及びフィードバック調整量SFB(s)を
算出し、それを加算器17に与える。
【0046】加算器17は与えられたフィードフォワード
調整量SFF(s)及びフィードバック調整量SFB(s)
を加算し、それを圧下位置制御装置5に与える。そし
て、圧下位置制御装置5は圧下装置3をして、圧下位置
検出器4が検出した圧下位置が、加算器17から与えられ
た調整量になるようにワークロール21の位置を調整せし
める。厚さ制御装置1は、このような操作をステップS
11で、被圧延材10の圧延が終了したと判断するまで繰り
返す。このように、入側厚さ偏差の時系列データΔ
t 、出側厚さ偏差の時系列データΔht 、及び圧下位
置の時系列データStを用いて、伝達関数G1est(j
ω)を求めるため、圧延中に被圧延材10の変形抵抗が変
化した場合、またワークロール21,21が摩耗してワーク
ロール21,21と被圧延材10との間の摩擦係数が変化した
場合でも、被圧延材10の圧延機出側の厚さを高精度に制
御し得る。
【0047】なお、本実施の形態では圧下位置を調整す
るようになしてあるが、本発明はこれに限らず、ワーク
ロール21,21の周速度又は被圧延材10の張力を調整する
ようになしてもよいことはいうまでもない。また、本実
施の形態ではフィードフォワード制御及びフィードバッ
ク制御を行うようになしてあるが、本発明はこれに限ら
ず、フィードフォワード制御又はフィードバック制御の
一方を行うようになしてもよいことはいうまでもない。
【0048】
【実施例】次に本発明を実施した結果について説明す
る。図7は、図1に示した装置によって圧延したときの
被圧延材の圧延機出側の厚さ偏差の経時的な変化を示す
グラフであり、縦軸は厚さ偏差を、横軸は時間をそれぞ
れ示している。被圧延材は、厚さが1.167mm,幅
が1177mmの低炭素綱を用い、目標出側厚さ0.8
1mmになるように圧下位置を調整して、7.5m/s
の圧延速度で冷間圧延した。
【0049】セットアップ制御によって設定された
FF,kD ,τ,kFB及びkI を用いて被圧延材の先頭
から圧延を開始し、図7の期間aだけ前記設定値を用い
て、フィードフォワード調整量及びフィードバック調整
量を算出し、両者の合計調整量となるように圧下位置を
調整すると共に、入側厚さ偏差の時系列データΔHt
出側厚さ偏差の時系列データΔht 、及び圧下位置の時
系列データSt を生成した。そして、それら時系列デー
タに基づいて伝達関数G1est(jω)を求め、得られた
伝達関数G1est(jω)を用いてkFF,kD ,τ,kFB
及びkI の更新値を算出し、図7の期間bの間、それら
を用いてフィードフォワード調整量及びフィードバック
調整量を算出し、両者の合計調整量となるように圧下位
置を調整した。
【0050】その結果、図7の期間bに示したように、
被圧延材の変形抵抗及びワークロールと被圧延材との間
の摩擦係数に応じて、被圧延材の圧延機出側の厚さ偏差
を可及的に低減することができた。
【0051】図8は、図7の期間aの厚さ制御に用いた
伝達関数G1 の周波数特性と期間bの厚さ制御に用いた
伝達関数G1est(jω)の周波数特性とを比較したグラ
フであり、図8(a)は両伝達関数のゲインと角周波数
との関係を示しており、(b)は両伝達関数の位相と角
周波数との関係を示している。なお、期間bの厚さ制御
に用いた伝達関数G1est(jω)は期間aのデータを用
いて演算によって求めた。また、図8中、破線は期間a
の周波数特性を、実線は期間bの周波数特性を示してい
る。図8(a),(b)から明らかな如く、高角周波数
になるにつれて、期間aの厚さ制御に用いた伝達関数G
1 (s)より期間bの厚さ制御に用いた伝達関数G1est
(jω)の方がゲインが小さくなり、位相遅れが大きく
なっていた。
【0052】また、図9は図7の期間aにおけるフィー
ドフォワード制御部における周波数特性と期間bにおけ
るフィードフォワード制御部における周波数特性とを比
較した結果を示すグラフであり、図10は図7の期間aに
おけるフィードバック制御部における周波数特性と期間
bにおけるフィードバック制御部における周波数特性と
を比較した結果を示すグラフである。図9及び図10にお
いて、(a)は制御ゲインと角周波数との関係を示して
おり、(b)は制御の位相と角周波数との関係を示して
いる。両図9,図10中、破線は期間aの周波数特性を、
実線は期間bの周波数特性を示している。
【0053】図9(a),(b)から明らかな如く、フ
ィードフォワード制御部にあっては、図8(a),
(b)の結果に対応して、高角周波数領域において、期
間aより期間bの方がゲインが大きく、位相遅れが小さ
くなっていた。一方、図10(a),(b)から明らかな
如く、フィードバック制御部にあっては、高角周波数領
域において、期間aより期間bの方がゲインが小さく、
位相遅れが大きくなっていた。これによって、高周波数
領域におけるオーバーシュートの発生及びフィードバッ
クループの不安定化が防止される。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明にあっては、
被圧延材の圧延機入側厚さ偏差の時系列データ、出側厚
さ偏差の時系列データ、及び圧下位置の時系列データS
t を用いて、伝達関数G1est(jω)を求めるため、圧
延中に被圧延材の変形抵抗が変化した場合、また圧延ロ
ールの摩耗によって圧延ロールと被圧延材との間の摩擦
係数が変化した場合でも、被圧延材の圧延機出側の厚さ
を高精度に制御し得る等、本発明は優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示した厚さ制御装置の制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図3】図1に示した厚さ制御装置の制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】フィードフォワード制御のモデルの一例を示す
ブロック図である。
【図5】フィードバック制御のモデルの一例を示すブロ
ック図である。
【図6】被圧延材の圧延機入側の厚さ偏差及び圧延機の
圧下位置調整と被圧延材の圧延機出側の厚さ偏差との関
係を説明する説明図である。
【図7】図1に示した装置によって圧延したときの被圧
延材の圧延機出側の厚さ偏差の経時的な変化を示すグラ
フである。
【図8】図7の期間aの厚さ制御に用いた伝達関数G1
の周波数特性と期間bの厚さ制御に用いた伝達関数G
1est(jω)の周波数特性とを比較したグラフである。
【図9】図7の期間aにおけるフィードフォワード制御
部における周波数特性と期間bにおけるフィードフォワ
ード制御部における周波数特性とを比較した結果を示す
グラフである。
【図10】図7の期間aにおけるフィードバック制御部
における周波数特性と期間bにおけるフィードバック制
御部における周波数特性とを比較した結果を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 厚さ制御装置 2 圧延機 3 圧下装置 4 圧下位置検出器 5 圧下位置制御装置 6 厚さ計 7 第1タッチロール 8 第2タッチロール 10 被圧延材 12 演算部 13 フィードフォワード制御部 14 フィードバック制御部 15 フィードフォワード補正部 16 フィードバック補正部 18 セットアップ制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延機に被圧延材を供給し、そこで圧延
    した後に前記圧延機から排出する場合、前記被圧延材の
    圧延機入側の厚さ及び/又は圧延機出側の厚さ、並びに
    被圧延材の厚さ制御を行っている圧延機による被圧延材
    の圧延過程の伝達関数に基づいて定めた複数のパラメー
    タを用いて、前記圧延機による被圧延材の圧延を調整す
    る調整量を算出し、算出した調整量になるように圧延機
    による圧延を調整することによって、被圧延材の圧延機
    出側の厚さを出側目標厚さに制御する方法において、 前記被圧延材の圧延機入側の厚さを所定周期で測定し、
    得られた被圧延材の圧延機入側の厚さを用いて被圧延材
    の圧延機出側厚さをそれぞれ算出するか、又は被圧延材
    の圧延機出側厚さを所定周期で測定し、得られた被圧延
    材の圧延機入側の厚さ及び/又は圧延機出側厚さ並びに
    前記パラメータを用いて算出した調整量になるように圧
    延機による圧延を調整する一方、被圧延材の圧延機入側
    の厚さと予め定めた入側目標厚さとの差である入側厚さ
    偏差を求めて入側厚さ偏差の時系列データを生成し、ま
    た、被圧延材の圧延機出側の厚さと予め定めた出側目標
    厚さとの差である出側厚さ偏差を求めて出側厚さ偏差の
    時系列データを生成し、更に、前記調整量の時系列デー
    タを生成し、生成した各時系列データを用いて前記伝達
    関数を演算し、得られた伝達関数に基づいて各パラメー
    タを更新し、更新した各パラメータを用いて算出した調
    整量になるように圧延機による圧延を調整することを特
    徴とする圧延機による被圧延材の厚さ制御方法。
  2. 【請求項2】 圧延機に被圧延材を供給し、そこで圧延
    した後に前記圧延機から排出する場合、前記被圧延材の
    圧延機入側の厚さ及び/又は圧延機出側の厚さ、並びに
    被圧延材の厚さ制御を行っている圧延機による被圧延材
    の圧延過程の伝達関数に基づいて定めた複数のパラメー
    タを用いて、前記圧延機による被圧延材の圧延を調整す
    る調整量を算出し、算出した調整量になるように圧延機
    による圧延を調整することによって、被圧延材の圧延機
    出側の厚さを出側目標厚さに制御する装置において、 前記被圧延材の圧延機入側の厚さを所定周期で測定する
    入側厚さ計と、得られた被圧延材の圧延機入側の厚さを
    用いて被圧延材の圧延機出側厚さをそれぞれ算出する出
    側厚さ算出手段と、被圧延材の圧延機入側の厚さと予め
    定めた入側目標厚さとの差である入側厚さ偏差を求めて
    入側厚さ偏差の時系列データを生成する手段と、被圧延
    材の圧延機出側の厚さと予め定めた出側目標厚さとの差
    である出側厚さ偏差を求めて出側厚さ偏差の時系列デー
    タを生成する手段と、前記調整量の時系列データを生成
    する手段と、生成した各時系列データを用いて前記伝達
    関数を演算する手段と、得られた伝達関数に基づいて各
    パラメータを更新する手段とを備え、更新した各パラメ
    ータを用いて算出した調整量になるように圧延機による
    圧延を調整するようになしてあることを特徴とする圧延
    機による被圧延材の厚さ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記出側厚さ算出手段に代えて、被圧延
    材の圧延機出側厚さを所定周期で測定する出側厚さ計を
    備える請求項2記載の圧延機による被圧延材の厚さ制御
    装置。
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