JPH1176346A - マッサージ装置 - Google Patents

マッサージ装置

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JPH1176346A
JPH1176346A JP20181798A JP20181798A JPH1176346A JP H1176346 A JPH1176346 A JP H1176346A JP 20181798 A JP20181798 A JP 20181798A JP 20181798 A JP20181798 A JP 20181798A JP H1176346 A JPH1176346 A JP H1176346A
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massage
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guide rails
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Yoshio Ikeda
義雄 池田
Kinya Hayashi
欽也 林
Genichiro Kono
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Toshiba AVE Co Ltd
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マットレスタイプのマッサージ装置におい
て、軽量化を図る。 【解決手段】 ベース10を一対のガイドレール1の長
手方向両側にピローベース7と台部材8とを連結するこ
とにより構成し、ベース10をフレーム構造とする。ガ
イドレール1には駆動装置16によって往復移動される
伝動用ベルト2を設け、この伝動用ベルト2にマッサー
ジローラ42,43を備えた移動体44を連結する。ま
た、一対のガイドレール1間に平面ヒータ76を配置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は移動するマッサージロー
ラ上に上向きに横たわってマッサージを受けるマッサー
ジ装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種のマッサージ装
置には、実公平4−20434号公報に示されたマット
レスタイプのものがある。このマッサージ装置は、長尺
平板状の基体を有し、この基体の幅方向両側に一対のガ
イドレールが敷かれ、また長手方向両側にモータを駆動
源とする駆動装置とピローベースとが配設されている。
上記のガイドレールには、駆動装置によって往復移動さ
れる伝動用ベルト、回転自在なマッサージローラを有し
た移動体が設けられ、移動体は伝動用ベルトに連結され
ている。そして、伝動用ベルトが駆動装置により往復移
動されると、これに伴って移動体も往復移動するので、
その上に仰向けに横たわった使用者は往復移動する移動
体のマッサージローラによりマッサージを受けることが
できるというものである。
【0003】しかしながら、上記基体はナイロン、ポリ
プロピレン、或いは硬質ウレタンなどの合成樹脂によっ
て形成されているが、この基体は使用者が全身を余裕を
もって横たえ得るようにかなり長尺な板状に形成され、
しかも適度な剛性を持たせるために板厚も比較的厚く形
成されている。このため、基体は相当の重量があり、マ
ッサージ装置全体としての重量が重くなって持ち運びに
不便なものであった。また、冬季などではマッサージ装
置も冷えているため、身体を横たえると冷たく感じ不快
であると共に、冷えた身体をマッサージすることとなっ
てマッサージ効果に劣るという問題があった。しかも、
身体を横たえる部位にクッション性がなく、長時間横た
わっていると背中が痛くなってしまう。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされてもの
で、その目的は、いわゆるフレーム構造を採用すること
により、軽量化を図ることができ、また身体を暖めなが
らマッサージを受けることができるマッサージ装置を提
供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のマッサージ装置は、互いに離間して平行に対
向するように配置され、中間部に折り曲げ可能な柔軟部
を有した一対のガイドレールと、これら一対のガイドレ
ールの長手方向一端側に装着されたピローベースと、前
記一対のガイドレールの他端側に固着された台部材と、
前記ガイドレールに沿って移動可能に設けられた一対の
伝動用条部材と、前記台部材に設けられ、前記一対の伝
動用条部材を前記ガイドレールに沿って移動させる駆動
装置と、回転可能なマッサージローラを有し、前記伝動
用条部材により駆動されて前記ガイドレールに沿って移
動する移動体とを具備してなるものである。
【0006】この構成によれば、使用者がマッサージロ
ーラの移動領域に横たわり、駆動装置を起動させると、
伝動用条部材が移動体を移動させ、移動体に設けられた
マッサージローラがその上に横たわっている使用者の背
や足のふくらはぎを押圧しながら移動するようになるの
で、これによりマッサージを受けることができる。かか
るマッサージ装置において、一対のガイドレールと、ピ
ローベースと、台部材とによりベースが構成されるの
で、ベースがいわゆるフレーム構造となり、全体の軽量
化を図ることができる。
【0007】この場合、伝動用条部材の弛みを吸収する
ために、伝動用条部材に常に張力を付与するテンション
機構を設けることができる。また、ピローベースの取り
付けの簡単化のために、ピローベースは一対のガイドレ
ールの一端側にスライド嵌合により連結し、ガイドレー
ルからのピローベースの抜止めをするために、ピローベ
ースに伝動用条部材の途中部分を掛けるガイド部材を設
けることができる。
【0008】本発明のマッサージ装置には、シート状部
材にヒータ線を装着してなる平面ヒータをマッサージロ
ーラの下側に位置するようにして一対のガイドレール間
に配することができる。この構成によれば、使用者の身
体が平面ヒータにより暖められて血行が良くなるので、
マッサージ効果がより向上する。
【0009】上記の平面ヒータは、身体をソフトに受け
て背中などが痛くならないようにするため、および平面
ヒータの組み立ての簡単化のために、クッション材から
なるシート状部材とフェルト製の覆い部材との間にヒー
タ線を挟み込んでシート状部材と覆い部材とを固着する
ことによりマット状にユニット化されていることが好ま
しい。
【0010】また、マッサージを受けた後、そのまま仮
眠するとき、移動体が邪魔にならないようにするため
に、移動体を1個とし、運転終了時にこの移動体を台部
材側に寄せて停止させる制御手段を設けることができ
る。正しい寝姿勢を保つために、一対のガイドレールに
は平面ヒータの下側に位置して硬質の支持プレートが配
されていることが好ましい。
【0011】支持プレートの端部が肩部分の重さを受け
てへこまないないようにするために、ピローベースに支
持プレートの端部を支持する支持部を設けることができ
る。また、平面ヒータ、支持プレートの取り付けの容易
化のために、平面ヒータと支持プレートとはガイドプレ
ートと該ガイドプレートに取り付けられた押え板との間
に挟着される構成とすることが好ましい。
【0012】また、断電操作の忘れによる電力の無駄使
いを防止するために、ヒータ線が通電されてから所定時
間経過したとき該ヒータ線の通電を自動的に断つ制御手
段を設けることができる。更に、ヒータ線の折り曲げに
よる異常加熱を防止するために、柔軟部に対応する部位
を屈曲可能とした折曲げ検知部材がガイドレールに設け
られ、ガイドレールを柔軟部で折り曲げたときの折曲げ
検知部材の一方向への変位によりガイドレールの折り曲
げを検出してヒータ線を断電するための折曲げ検出装置
を設けることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のマッサージ装置の
一実施例を図面に基づいて説明する。このマッサージ装
置は、図1、図3、図4に示すように一対のガイドレー
ル1を備えている。このガイドレール1は、ナイロン、
ポリプロピレンなどのプラスチックにより長尺な板状に
成形されたもので、図14に示すように、その内部は中
空状になっていてその中空内部に複数のリブ1aが形成
されている。このガイドレール1の上面部を構成する主
板部1bには、その長手方向全体にわたって一対のL形
リブ1cが形成され、この一対のL形リブ1c間および
当該一対のL形リブ1cの下側の中空内部は伝動用条部
材としての金属例えばステンレス製の伝動用ベルト2が
通る上部通路3および下部通路4とされている。また、
ガイドレール1の主板部1bには一対のL形リブ1cと
平行に1本のL形リブ1dが形成されており、このL形
リブ1dと一対のL形リブ1cとの間の溝状部分が車輪
ガイド部5とされている。
【0014】ガイドレール1は長手方向中央部分で折り
曲げて二つ折りできるようにするために、該長手方向中
央部分は屈曲可能な柔軟部6とされている。この柔軟部
6は、図21に示すように、主板部1bを残してその上
下両側に多数のスリット6aを形成することによって構
成されており、このスリット6aの形成部分では主板部
1bを残して他の部分が除去されているので、当該部分
で柔軟性が生ずる結果、ガイドレール1が長手方向中間
部分(柔軟部6)において図21に二点鎖線で示すよう
に折り曲げ可能になるものである。
【0015】このような一対のガイドレール1は、左右
方向に所定の間隔をもって対向するように平行に配置さ
れ、その長手方向一端側および他端側に設けられたプラ
スチック製のピローベース7およびプラスチック製の平
板状をなす台部材8によって間隔保持されている。ここ
で、一対のガイドレール1に対し、ピローベース7は次
に述べるスライド嵌合によって連結され、台部材8はね
じ9によって連結されており、この連結により一体化さ
れた一対のガイドレール1、ピローベース7および台部
材8によって矩形枠状のベース10が構成される。
【0016】ここで、ガイドレール1へのピローベース
7の連結構成を説明する。ピローベース7は、図6に示
すように下面の大部分が開放された中空状に形成され、
その上面部7aは上向きに横たわった使用者の頭部を支
えるために、円弧凹面状で且つ図3に示すように台部材
8側に向かって下降する傾斜状に形成されている。ま
た、ピローベース7の上面部7aの裏側には下向きの補
強リブ7bが多数形成されており、この補強リブ7bに
よって使用者の頭部を支えたとき該上面部7aが撓むこ
とのないようにしている。そして、ピローベース7の上
面部7aの左右両側のうち、ガイドレール1が連結され
る部分は図4〜図6に示すように凹状に形成され、この
凹状部11の内側に2個の係合部7c,7dが突設され
ている。
【0017】一方、一対のガイドレール1の一端部分は
図6に示すように幅方向両側および下側半分が切除され
た形態となっており、これによりガイドレール1の一端
部分の左右両側に係合凹部1e,1fが形成された状態
になっている。そして、当該ガイドレール1の一端部分
は図4に示すようにピローベース7の凹状部11底面の
傾斜に沿うように斜め上向きに屈曲されている。
【0018】そして、ガイドレール1の一端部分をピロ
ーベース7の前記凹状部11に台部材8側からスライド
によって挿入することにより、係合凹部1e,1fがそ
れぞれピローベース7の係合部7c,7dに嵌合され
る。このような凹部(係合凹部1e,1f)と凸部(係
合部7c,7d)とのスライド嵌合により一対のガイド
レール1とピローベース7とが連結されるものである。
このガイドレール1のピローベース7からの抜け止めは
伝動用ベルト2によって行われるが、その具体的構成に
ついては後述の説明から明らかとなる。なお、スライド
嵌合のための凹部相当部分をピローベース7側に形成
し、凸部相当部分をガイドレール1側に形成するように
しても良い。
【0019】上記ピローベース7内の左右両側には、図
3〜図5に示すように、ガイドレール1の取り付け部分
の後側に位置してガイド部材としてのガイドプーリ12
が設けられている。このガイドプーリ12は図7に示す
ようにピローベース7内の隣接する補強リブ7bの軸孔
7eに挿通支持され軸13に回転自在に支持されてい
る。なお、ピローベース7の開放下面のうち、ガイドプ
ーリ12が設けられた部分は閉鎖板14によって塞がれ
ている。
【0020】しかして、前記伝動用ベルト2の途中部分
は上記ガイドプーリ12に掛け渡されている。そして、
図8に示すように、伝動用ベルト2の一端側はピローベ
ース7に形成された導出孔7fから外部に引き出されて
ガイドレール1の上部通路3内に挿入されている。ま
た、伝動用ベルト2の他端側はピローベース7の底面に
図6に示す弾性爪15aの弾性係合により取り付けられ
た半円弧面状のガイド15に掛けられた後、ピローベー
ス7に形成された導出孔7gから引き出されてガイドレ
ール1の下側通路4内に挿入されている。そして、伝動
用ベルト2の両端部は上側通路3および下側通路4の台
部材8側の端部から導出されている。
【0021】前記台部材8上には駆動装置16が配設さ
れている。この駆動装置16は伝動用ベルト2を上側通
路3および下側通路4に沿って往復移動させるためのも
ので、その具体構成を説明するに、台部材8に取り付け
られた金属製のケーシング17内には、図1に示すよう
に、駆動源として正逆回転可能な減速機付きモータ18
が設けられている。また、ケーシング17にはモータ1
8を駆動源とする回転軸19が回転可能に設けられてお
り、モータ18から回転軸19への回転伝達は、ケーシ
ング17から突出するモータ18の出力軸18aに取着
された駆動歯車20と、同じくケーシング17から突出
する回転軸19の両端部のうち一端側に取着された従動
歯車21とによって行われる。なお、従動歯車21から
回転軸19への回転伝達は、図11に示すように従動歯
車21に形成された非円形例えば略小判形の軸穴21a
を同じく断面略小判形に形成された回転軸19の一端部
に嵌合することによって行われる。
【0022】上記回転軸19の両端部には、それぞれ第
1の駆動プーリ22,23および第2の駆動プーリ2
4,25が配されている。このうち、回転軸19の一端
側に配された第1,第2の駆動プーリ22,24は従動
歯車21から回転伝達され、他端側に配された第1,第
2の駆動プーリ23,25は回転軸19から回転伝達さ
れるようになっている。
【0023】すなわち、図10および図11に示すよう
に、回転軸19の一端側に配された第1の駆動プーリ2
2の両側面部には、多数の溝26a,27aを有した連
結穴26,27が形成されている。また、回転軸19の
一端側に配された第2の駆動プーリ24の一側部には、
外周部に多数の突条28aを形成した連結突部28が突
設されている。そして、第1の駆動プーリ22の一方の
連結穴26は溝26aを従動歯車21の歯21bのうち
駆動歯車20との噛合から除かれた片側部分に噛み合わ
せるようにして該従動歯車21に嵌合され、また第2の
駆動プーリ24の連結突部28はその突条28aを第1
の駆動プーリ22の他方の連結穴27の溝27aに噛み
合わせるようにして該他方の連結穴27に嵌合されてお
り、これにより従動歯車21の回転が第1の駆動プーリ
22に伝達され、更に第1の駆動プーリ22の回転が第
2の駆動プーリ24に伝達されるように構成されてい
る。
【0024】回転軸19の他端側に配された第1の駆動
プーリ23は、回転軸19に直接嵌合されるようになっ
ており、その軸穴23aは非円形例えば略小判形に形成
されている。また、回転軸19の他端部も断面略小判形
に形成され、この断面略小判形の他端部に第1の駆動プ
ーリ23の軸穴23aを嵌合することにより、回転軸1
9の回転が第1の駆動プーリ23に伝達されるように構
成されている。そして、第1の駆動プーリ23から第2
の駆動プーリ25への回転伝達は、前述した第1,第2
の駆動プーリ22,24の回転伝達構成と同様に、第1
の駆動プーリ23の一端側に形成された多数の溝29a
付きの連結穴29に、第2の駆動プーリ25の一側部に
突設された多数の突条30a付きの連結突部30を嵌合
することによって行われるように構成している。なお、
回転軸19の両端部には松葉ピン31により抜け止め状
態にされたワッシャ32が嵌合されており、これにより
第1,第2の駆動用プーリ22〜25の抜け止めがなさ
れている。
【0025】上記第1,第2の駆動用プーリ22〜25
の外周部には凹部22a〜25aが形成されている。そ
して、ガイドレール1の上部通路3から導出された伝動
用ベルト2の一端部は、図11、図12に示すように第
1の駆動用プーリ22,23の凹部22a,23aに嵌
め込まれた当て部材33に通されたねじ34によって締
め付け固定されていると共に、他端部は第2の駆動用プ
ーリ24,25の凹部24a,25aに嵌め込まれて同
じく当て部材33に通されたねじ34によって締め付け
固定されている。なお、図12は第2の駆動プーリ25
についてのみ示した。
【0026】この場合、伝動用ベルト2の両端側は第1
および第2の駆動用プーリ22,23および24,25
に対して互いに逆方向に巻回される。例えば、上部通路
3から引き出された伝動用ベルト2の一端側は第1の駆
動用プーリ22,23に上側から巻き付けるようにして
固定され、下側通路4から引き出された伝動用ベルト2
の他端側は第2の駆動用プーリ24,25に下側から巻
き付けるようにして固定される。
【0027】ここで、第1の駆動用プーリ22,23へ
の第2の駆動用プーリ24,25の連結は、伝動用ベル
ト2の両端部を固定した後に行うものであるが、このと
き第1の駆動用プーリ22,23を従動歯車21、回転
軸19に嵌合した停止状態で第2の駆動用プーリ24,
25を図2に示す矢印A方向に回転操作することによ
り、伝動用ベルト2を第2の駆動用プーリ24,25に
巻き取って弛みのない状態にして行う。このようにして
伝動用ベルト2を弛みのない状態にしたとき、伝動用ベ
ルト2の長さのばらつきによって、第1の駆動用プーリ
22,23に対する第2の駆動プーリ24,25の回転
位置関係は必ずしも一定に定まらないが、どのような回
転位置関係にあっても、連結突部28,30の突条28
a,30aと連結孔27,29の溝27a,29aとの
嵌合は可能であるので、伝動用ベルト2の長さのばらつ
きを吸収して弛みのない状態にすることができるもので
ある。そして、この伝動用ベルト2が弛みのない状態に
なされることにより、伝動用ベルト2がガイドプーリ1
2を台部材8側に引っ張る状態となるため、ピローベー
ス7がガイドレール1から抜け出ないように止められる
ものである。
【0028】このようにして両端部が両プーリ22,2
3および24,25に固定された伝動用ベルト2は、回
転軸19が矢印Aとは反対方向に回転すると、第1の駆
動用プーリ22,23に巻き取られながら第2の駆動用
プーリ24,25から巻き戻され、逆に回転軸19が矢
印A方向に回転すると、第2の駆動用プーリ24,25
に巻き取られながら第1の駆動用プーリ22,23から
巻き戻されるようになる。
【0029】そして、ケーシング17の両側には、伝動
用ベルト2に張力を付与するためにテンション機構35
が設けられている。このテンション機構35は、図13
に示すように伝動用ベルト2を包囲するように台部材8
に取り付けられた略コ字形の支持部材36と、この支持
部材36の内側にピン37により回動可能に支持された
レバー38と、このレバー38の一端側と支持部材36
との間に掛け渡されてレバー38を矢印B方向に回動付
勢する弾性体としての引張りコイルばね39と、レバー
38の他端側にピン40により回転可能に支持されたテ
ンションプーリ41とから構成されている。そして、テ
ンションプーリ41は引張りコイルばね39の弾発力に
より伝動用ベルト2に押し付けられて該伝動用ベルト2
に張力を付与し、長期使用により伝動用ベルト2が伸び
ても、該伝動用ベルト2に常に一定の張力を付与して第
1,第2の駆動プーリ22〜25の回転に良く追従して
移動するようにしている。
【0030】使用者に対しマッサージ作用を果たすマッ
サージ手段としてのマッサージローラ42,43はプラ
スチックなどにより形成されて図1〜図4に示すように
移動体44に設けられている。この移動体44は、図1
4に示すように、中空軸45の両端部に一対のプラスチ
ック製のサポート46(図14では一方のみ図示)をボ
ルト47により締め付け固定してなり、この中空軸45
に前記マッサージローラ42,43が回転可能に支持さ
れている。この場合、マッサージローラ42,43は計
4個設けられており、内側の2個のマッサージローラ4
2は中空軸45に回転可能に嵌合された別体の中空スリ
ーブ軸48に嵌着され、外側の2個のマッサージローラ
43は一体のスリーブ43aによって中空軸45に回転
可能に嵌合されていて、このスリーブ軸48、スリーブ
43aにより各マッサージローラ42,43が軸方向に
ずれ動くことのないように規制される。
【0031】上記計4個のマッサージローラ42,43
のうち、使用者の主として背骨の両側部分をマッサージ
する内側2個のマッサージローラ42は合成ゴムにより
比較的軟質に形成され、主として両足のふくらはぎ部分
をマッサージする外側2個のマッサージローラ43は合
成樹脂により比較的硬質に形成されている。この場合、
内側2個のマッサージローラ42は例えば黄、外側2個
のマッサージローラ43は例えば白というように異なる
着色が施され、これにより組み付け時に軟質のものと硬
質のものとの取り付け位置を間違うことのないようにし
ている。
【0032】上記サポート46の下部には図15、図1
6にも示すように2個の車輪49が軸50により回転可
能に取り付けられており、左右一対のサポート46の車
輪49は左右一対のガイドレール1の車輪ガイド部5に
載置され、該車輪ガイド部5上を転動するようになって
いる。そして、サポート46には車輪49を上部および
前後両側から覆う保護カバー46aが一体に設けられて
いる。
【0033】移動体44は伝動用ベルト2から駆動力を
受けて移動する。そのために、移動体44は左右一対の
伝動用ベルト2に連結されている。すなわち、伝動用ベ
ルト2のうち、上側通路3内を移動する部分の所定の近
接2箇所には、図15、図16に示すように、伝動用ベ
ルト2を上下から挟み付けるようにして筒部51a,5
2aを有した2個の金属製の取付板51,52と2個の
金属製補助板53,53とが配置され、それら取付板5
1,52と補助板53,53とが溶接Wにより伝動用ベ
ルト2に固着されている。一方、サポート46の中央下
部には、一対の筒部54a,54bを有した連結板54
が取り付けられていると共に、左右両端部に傾斜ガイド
面55a,55bを形成した保護板55が取り付けられ
ている。
【0034】そして、両取付板51,52の筒部51
a,52aには、それぞれ別の金属より線からなる連結
ワイヤ56,57が挿通されており、それら連結ワイヤ
56,57の一端部はX字状に交差された後に連結板5
4の筒部54a,54bに通されて該一端部にかしめ等
により取着された止め具58,58により抜け止め状態
に連結され、他端部は上方にやや緩く引張られた状態で
保護板55の両側の傾斜ガイド面55a,55bに掛け
られた後、該他端部にかしめ等により取着された連結具
59,59がねじ60,60によってサポート46に固
定されている。これによりサポート46が連結ワイヤ5
6,57を介して伝動用ベルト2に連結された状態とな
り、移動体44が伝動用ベルト2の移動に伴って該伝動
用ベルト2と一体的に移動する。
【0035】移動体44はガイドレール1上をその両端
部間で往復移動する。そして、移動体44がピローベー
ス7側の端部、台部材8側の端部まで走行したことを検
出するために、前記駆動装置16のケーシング17内に
検出装置61が設けられている。この検出装置61は、
図17に示すように、回転軸19に一体回転するように
嵌着された送りねじ62と、この送りねじ62に螺合す
るねじ孔63aを有した作動部材63と、ケーシング1
7に取り付けられるプラスチック製の取付板64と、こ
の取付板64に回転軸19の軸方向に所定の間隔をもっ
て取り付けられた2個のスイッチ65,66とから構成
されている。
【0036】上記取付板64の上部には図18、図19
に示すようにフック64aが形成され、下部にはボス部
64bが形成されている。これに対し、ケーシング17
の上部には横長の引掛け孔67が形成されていると共
に、下部には横長の通し孔68が形成されている。そし
て、取付板64はフック64aを引掛け孔67に係合す
ると共に、通し孔68に通された取付ねじ69をボス部
64bに螺着することによってケーシング17に固定さ
れる。
【0037】そして、取付板64には両スイッチ65,
66間に位置して平板状のガイド64cが突設されお
り、このガイド61cに作動部材63の先端部に形成さ
れた溝63bが嵌合されている。これにより、作動部材
63が送りねじ62と共回りすることなく、該送りねじ
62の回転に伴って回転軸19の軸方向すなわち左右方
向に直線的に移動するように構成されている。この場
合、送りねじ62と、ねじ孔63aの雌ねじとは多条ね
じ、例えば2条ねじとされており、これによりねじピッ
チを大きくして回転軸19の1回転当たりの作動部材6
3の移動量が大きくなるようにしている。
【0038】上記検出装置61において、回転軸19が
モータ18により矢印A方向および矢印Aとは反対方向
に回転駆動されると、作動部材63が矢印C方向および
矢印Cとは反対方向に移動し、作動部材63の両側に突
設された押圧部63c,63dがスイッチ65,66の
板ばね65a,66aを押圧して該スイッチ65,66
をオン動作させる。このスイッチ65,66のオン動作
信号はケーシング17内に設けられた制御手段としての
制御装置70に入力され、該制御装置70は入力された
オン動作信号を逆転指令信号と認識してモータ18をそ
れまでの回転方向と逆方向に回転するように制御する。
【0039】ここで、スイッチ65をオン動作せる位置
とスイッチ66をオン動作させる位置との間で作動部材
63を移動させるに要する回転軸19の回転数は、伝動
用ベルト2を、移動体44の往復移動距離相当長さだけ
第1および第2の駆動用プーリ22,23および24,
25に巻き取るために要する回転数と同一に定められて
いる。従って、以上のことから移動体44はピローベー
ス7側の終点位置、台部材8側の終点位置まで走行する
と、反転してそれまでの移動方向とは逆方向に移動す
る、ということを繰り返すものである。
【0040】この場合、移動体44がピローベース7近
傍の終点位置、台部材8近傍の終点位置まで走行したと
き、スイッチ65,66が作動部材63によってオン動
作されるように取付板64の固定位置を調節する必要が
ある。この調節のために、引掛け孔67、通し孔68は
横長とされて取付板64が引掛け孔67、通し孔68の
長さ相当分だけ横方向に移動できるようになっていると
共に、取付板64の位置を微調節する調節機構71が設
けられている。
【0041】この調節機構71は図20に示すように調
節ねじ72を主体とするもので、その調節ねじ72はケ
ーシング17に取着されたナット73に螺挿されてい
る。調節ねじ72の先端部には溝72aが形成されてお
り、この溝72aに取付板64に形成した挟持片64d
が嵌合されている。従って、調節ねじ72を正逆回転す
ると、該調節ねじ72はナット73に対して螺進退し、
この螺進退移動により取付板64が左右方向に移動する
ようになっている。
【0042】ところで、取付板64の固定位置は、上記
の説明から理解されるように、移動体44がピローベー
ス7側の終点位置、台部材8側の終点位置に至ったとこ
ろで、作動部材63によってスイッチ65,66がオン
動作されるように調節しなければならない。この位置調
節のために、図1に示すようにガイドレール1とピロー
ベース7にはそれぞれ終点位置を示すための目印74
a,74bが付されている。
【0043】この目印74a,74bを利用した取付板
64の位置調節は次のようにして行う。すなわち、まず
移動体44をピローベース7側の終点位置または台部材
8側の終点位置に移動させ、移動体44の所定箇所例え
ば移動体44の移動方向側先端が目印74aまたは74
bに合致した位置で停止させる。次に、取付ねじ69を
緩めた状態で、調節ねじ72を螺進退操作して取付板6
4を左右方向に移動させる。そして、移動体44をピロ
ーベース7側の終点位置で停止させた場合には、スイッ
チ65が作動部材63の押圧部63cによりオン動作さ
れる位置に移動させ、台部材8側の終点位置で停止させ
た場合には、スイッチ66が作動部材63の押圧部63
cがオン動作される位置に移動させる。この後、取付ね
じ69を締め付けて取付板64をケーシング17に固定
すると共に、調節ねじ72に螺合されているロックナッ
ト75を締め付けて該調節ねじ72を緩まないように固
定する。なお、両スイッチ65,66の間隔は予め移動
体44が両終点位置間を移動する距離相当分に定められ
ているので、移動体44の一方の終点位置で一方のスイ
ッチが作動部材63によりオン動作されるようすれば取
付板64の位置調節は済み、スイッチ65,66の位置
を改めて調節せずとも良いものである。
【0044】図1、図3、図4、図14に示すように、
一対のガイドレール1間にはマッサージローラ42の下
方に位置して平面ヒータ76が配されていると共に、こ
の平面ヒータ76の下側に位置して支持プレート77が
配されている。平面ヒータ76はシート状部材としての
例えば発泡プラスチック製のクッション体78とフェル
ト製の覆い部材79とを両者間にヒータ線80を挟み込
んで接着等により固着することによってマット状にユニ
ット化され、覆い部材79が上面となるようにして支持
プレート77上に載置されている。支持プレート77は
ポリプロピレン等の硬質のプラスチックにより形成さ
れ、いわゆる腰のあるものに構成されている。
【0045】このような平面ヒータ76および支持プレ
ート77の左右両側は図14に示すようにガイドレール
1の内側に位置する主板部1bよりも一段低い中空状部
1g上に載置され、ねじ81によりガイドレール1の主
板部1bに固定された押え板82により上方から押えら
れている。従って、平面ヒータ76および支持プレート
77の左右両側はガイドレール1の中空状部1gと押え
板82との間に挟着された状態になっている。また、平
面ヒータ76および支持プレート77の駆動装置16側
の端部は台部材8上に載置され、ピローベース7側の端
部は図9に示すようにピローベース7に支持部としての
上下一対の挟持片7h間に挿入保持されている。なお、
押え板82もガイドレール1の柔軟部6に対応する部位
が柔軟性をもつように構成されている。
【0046】ところで、平面ヒータ76のヒータ線80
は図3、図4に示すようにガイドレール1の柔軟部6に
対応する中間部分を除いて蛇行状に配置され、柔軟部6
に対応する中間部分は直線状に配置されている。この場
合、平面ヒータ76のピローベース7側のうち当該ピロ
ーベース7から所定距離内にある領域にはヒータ線80
は配設されておらず、これによりピローベース7上に置
かれる使用者の頭部が熱せられないようにしている。
【0047】また、図3に示すようにヒータ線80の両
端部はリード線83に対して中継端子台84において半
田付けすることにより接続される。この中継端子台84
はヒータ線80の端部およびリード線83の端部を含め
て樹脂モールドされ、この樹脂モールドにより防水形接
続構造にされた状態となる。そして、図21に示すよう
に、リード線83の先端部に接続された雌型コネクタ8
5は制御装置70を収納せるプラスチック製のケース8
6内に配設された給電部たる雄型コネクタ87に差し込
み接続されている。
【0048】前述したようにガイドレール1は柔軟部6
で折り曲げて二つ折りすることができる。ガイドレール
1が折り曲げられた状態ではモータ18およびヒータ線
80が通電されないようにするために、折曲げ検出装置
88が設けられている。この折曲げ検出装置88は、図
21〜図23に示すように、制御装置70のケース86
の下側に一体に形成された箱形のガイド部89にガイド
レール1の長手方向にスライド可能に収納されたスライ
ド部材90と、ガイド部89に形成された座部89aと
スライド部材90との間に配置され該スライド部材90
を柔軟部6から離れる方向である矢印D方向に付勢する
弾性体たる圧縮コイルばね91と、スライド部材90が
矢印Dとは反対方向にスライドしたとき該スライド部材
90の突出部90aにより押圧される板ばね92aを介
してオン動作されるスイッチ92と、一端部がスライド
部材90に連結され他端部が柔軟部6よりもピローベー
ス7側においてガイドレール1本実施例ではその一部を
構成する押え板82にねじ93により固定された1本の
金属線からなる折曲げ検知部材としてのワイヤ94から
構成されている。ここで、スライド部材90に対するワ
イヤ94の連結構成は、図23に示すように、ワイヤ9
4の一端部を長円形のループ部94bに曲成し、このル
ープ部94bに通されたねじ95をスライド部材90に
螺着するというものである。
【0049】上記ワイヤ94のうち柔軟部6に対向する
部分は該柔軟部6の折曲げに伴って屈曲する屈曲可能部
としてのコイルばね部94aに形成されており、このコ
イルばね部94aの弾性に基づく屈伸自在性によってワ
イヤ94の永久変形を防止している。このワイヤ94は
ガイドレール1が延ばされると、図21に実線で示すよ
うに矢印Dとは反対方向に引張られてスライド部材90
を圧縮コイルばね91の弾発力に抗して同方向に移動さ
せ、スイッチ92をオン動作させる。逆に、ガイドレー
ル1が柔軟部6で折曲げられると、同図に二点鎖線で示
すようにコイルばね部94aが屈曲しながらワイヤ94
全体を矢印D方向に移動させるため、スライド部材90
が矢印D方向に移動してスイッチ92をオフ動作させ
る。そして、制御装置70はスイッチ92がオフしてい
るときにはガイドレール1が折曲げられていると判断
し、モータ18およびヒータ線80が通電されることの
ないようにする。
【0050】前記ケーシング17の後面部には、図1に
示すように電源スイッチ96が取り付けられており、ま
たケーシング17の後面部からは制御装置70に連結し
た電源コード97およびリモートコントロールボックス
98のコード99が導出されている。そして、ケーシン
グ17には、図1〜図3、図21に示すように、該ケー
シング17、第1,第2の駆動ローラ22〜25、テン
ション機構35等を覆うカバー100がねじ101(図
18、図20参照)によって取り付けられている。
【0051】ここで、制御装置70は図示しないマイク
ロコンピュータを含んで構成されている。この制御装置
70はリモートコントロールボックス98の操作により
マッサージ運転が選択されるとモータ18に通電し、暖
め運転が選択されるとヒータ線80に通電するようにな
っている。そして、暖め運転が開始されると、マイクロ
コンピュータが有するタイマー機能、或いは別に設けら
れたタイマーの計時動作を開始させ、暖め運転開始から
所定時間例えば8時間経過しても暖め運転の停止操作が
なされない場合には、ヒータ線80を断電するように構
成されている。なお、この暖め運転においては、制御装
置70は平面ヒータ76の所定部位に設けられた温度セ
ンサ(図示せず)の検出信号に基づいてヒータ線80を
通断電制御し、平面ヒータ76を所定の温度に維持す
る。
【0052】また、制御装置70はマッサージ運転の停
止操作がなされたとき、移動体44が台部材8側の終点
位置に至ったことを検出するスイッチ66がオン動作す
るまではモータ18を通電状態とし、該スイッチ66が
オン動作したことを検出するとモータ18を断電してマ
ッサージ運転を停止させるように構成されている。
【0053】図4、図14に示すようにガイドレール1
の主板部1bの外側半分には保持部材としての一対の角
柱状のクッション部材102が固着されている。このク
ッション部材102の厚さは平面ヒータ76に比べてか
なり厚く設定されており、これにより一対のクッション
部材102間が凹んだ状態に構成され、使用者が平面ヒ
ータ76上に上向きに横たわったとき、身体がクッショ
ン部材102により両側から支えられて外側に転がり出
ないように保持されるようになる。
【0054】以上によりマッサージ装置の本体103が
構成され、この本体103は袋状をなす布製の内装体1
04と外装体105とによって覆われている。このう
ち、内装体104はマッサージローラ42,43が移動
する領域をカバーする部分を除き発泡ウレタン等のクッ
ション材106を内包しており、外装体105は下側半
分を除き綿等のクッション材107を内包している。
【0055】そして、上記外装体105には図24に示
す2本のバンド108,109がマジックテープ(商品
名)110によって取着されており、ガイドレール1の
柔軟部6を折曲げてマッサージ装置を図24に示すよう
に二つ折りしたとき、2本のバンド108,109の先
端部をマジックテープ111によって結着することによ
り、マッサージ装置を二つ折り状態に保持できるように
している。
【0056】以上のように構成されたマッサージ装置に
よりマッサージを受けるには、ガイドレール1ひいては
マッサージ装置を図2に示すように延ばして床に置き、
電源スイッチ96をオン操作した後、頭部をピローベー
ス7上に置いて平面ヒータ76部分の上に身体を横たえ
る。このとき、平面ヒータ76は使用者の体重を受けて
撓むが、平面ヒータ76は支持プレート77と共にその
左右両側がガイドレール1の中空部1gと押え板82と
によって挟着されているので、十分にその体重を受ける
ことができる。また、平面ヒータ76は支持プレート7
7と共にピローベース7に一対の挟持片7h間に挟み込
まれているので、肩部分の重さによって下方に撓むよう
なことはない。
【0057】平面ヒータ76部分に横たわった後、リモ
ートコントロールボックス98を操作してマッサージ運
転を開始する。すると、モータ18が起動し、これによ
り伝動用ベルト2が第1の駆動用ローラ22,23によ
り巻き取られ(第2の駆動用ローラ24,25から巻き
戻され)、或いは第2の駆動用ローラ24,25に巻き
取られる(第1の駆動用ローラ22,23から巻き戻さ
れる)ことによって移動体44が往復移動する。この移
動体44の往復移動により、マッサージローラ42,4
3が内装体104、外装体105を介して背中や足に当
たって回転しながら移動し、これによりマッサージ作用
を受けるものである。
【0058】ところで、マッサージローラ42,43か
ら良好なるマッサージ作用を得るには、マッサージを受
ける部位が適度にマッサージローラ42,43に押し付
けられていなければならない。この場合、背中にマッサ
ージを受けるときには、胴体の重さによって背中が程よ
くマッサージローラ42,43に押し付けられるので良
いが、足は軽量であるため、マッサージローラ42,4
3への押し付け力が不足することとなる。しかしなが
ら、本実施例では、足に当たる外側2個のマッサージロ
ーラ42を硬くしたので、押し付け力が不足しても十分
なるマッサージ効果を受けることができる。そして、背
中の特に背骨の両側近くに当たる内側のマッサージロー
ラ42については柔らかくしたので、程よい押し付け力
によって十分なマッサージ効果を受けつつも背中にごつ
ごつした感じを受けることがない。
【0059】一方、特に冬季など気温の低いときには、
マッサージ運転の開始と同時に暖め運転を開始させる
と、ヒータ線80が発熱して身体を暖める。このとき、
ヒータ線80は制御装置70により一定温度を維持する
ように制御されて身体を適温に暖めるが、このヒータ線
80はピローベース7から所定距離内にある領域には配
設されていないので、頭部まで加熱されるというような
不具合の発生を未然に防止できる。なお、平面ヒータ7
6のうち、ガイドレール1の柔軟部6に対応する部位に
ついてはヒータ線80が直線状になっているため低発熱
量となるが、当該部分は身体のうち尻が当たる箇所であ
るから特に問題はない。
【0060】さて、所望時間マッサージローラ42,4
3を移動させた後、マッサージ運転を停止する操作を行
うと、制御装置70は移動体44が台部材8側の終点位
置に至ったところでモータ18を断電する。そして、そ
のままマッサージ装置で睡眠を取りたい場合、冬季など
気温の低い時期にはヒータ線80を通電状態のままにし
ておく。そして、目覚めたとき、暖め運転を停止する操
作を行い、ヒータ線80を断電する。このとき、暖め運
転を停止する操作を忘れた場合には、ヒータ線80はそ
のまま通電状態に維持されるが、制御装置70は暖め運
転の開始から所定時間例えば8時間経過すると、ヒータ
線80を自動的に断電し、無駄な電力の消費を防止す
る。
【0061】このように本実施例によれば、ベース10
が一対のガイドレール1、その長手方向両側に配置され
たピローベース7および台部材8から構成されるフレー
ム構造となるので、重量のある厚い平板状の基体にガイ
ドレール、ピローベース、駆動装置、移動体などを取り
付ける構成の従来に比べ、全体として軽量となり持ち運
びに便利である。
【0062】そして、一対のガイドレール1とピローベ
ース7とを係合凹部1e,1fと係合部7c,7dとの
スライド嵌合により連結する構成としたので、組み立て
作業が簡単となる。しかも、ピローベース7に取り付け
られたガイドプーリ12に伝動用ベルト2を掛け渡すこ
とにより、ガイドレール1からのピローベース7の抜け
止めを行うことができるので、特別な抜け止め手段を施
さずとも済む。
【0063】また、一対のガイドレール1間に平面ヒー
タ76を配し、この平面ヒータ76上に身体を横たえる
ようにしたので、身体を暖めて血行を良くしながら、マ
ッサージローラ42,43によりマッサージすることに
なるので、良好なるマッサージ効果を得ることができ
る。
【0064】そして、平面ヒータ76はクッション体7
8を有するので、寝心地が良い。また、平面ヒータ76
のヒータ線80は蛇行状に配設されているので、ヒータ
線80の配置密度を高くでき、平面ヒータ76の発熱量
が各部で均等化できる。しかも、平面ヒータ76の上面
は覆い部材79により覆われているので、使用者の体重
を受けて中空軸45が撓むことによりマッサージローラ
42,43が覆い部材79に接触しながら回転するよう
になっても、ヒータ線80が断線したりするのを防止で
きる。
【0065】その上、覆い部材79は耐摩耗性に優れた
フェルトから構成されているので、マッサージローラ4
2,43に擦られても丈夫であり、長期にわたってヒー
タ線80を保護できる。更に、フェルトは熱伝導性、保
温性にも優れているので、ヒータ線80の熱が覆い部材
79の全体に均等に伝わるようになり、平面ヒータ76
の各部均等発熱に一層効果的である。
【0066】この場合、平面ヒータ76はクッション体
78と覆い部材79との間にヒータ線80を挟み接着な
どにより固着してマット状にユニット化されているの
で、ヒータ線80がずれ動くおそれがなく、またベース
10への組み付けも簡単に行うことができる。この場
合、平面ヒータ76の左右両側は支持プレート77と共
にガイドレール1の中空部1g上に載置し、その上から
押え板82を当ててねじ81により締め付け固定するだ
けであるから、より一層組み付け作業を簡単に行うこと
ができる。
【0067】そして、平面ヒータ76を支える部分はガ
イドレール1は中空になっていることから断熱性が高い
ので、平面ヒータ76の熱がガイドレール1を伝って外
部に逃げ出ることを極力防止できる。しかも、ガイドレ
ール1の中空内部には複数のリブ1aが設けられている
ので、使用材料量が同一の中実のものに比べて強度が強
くなる。
【0068】また、平面ヒータ76の下側に配された支
持プレート77は硬質である程度の剛性を有しているの
で、身体を良好に支え、良好な寝姿勢を保つのに役立
つ。このため、背骨が湾曲するなど、変な姿勢になるお
それがなく、また、床に小物が置かれているのに気付か
ずに、その上にマッサージ装置を載置したとしても、平
面ヒータ76が局所的に凸となって背中に当たり生じる
痛みを緩和することができる。
【0069】このように寝心地に優れ、また平面ヒータ
76により身体を暖めることができるので、マッサージ
した後、そのまま睡眠を取ることができる。この場合、
マッサージ運転の終了操作をすると、1個の移動体44
は自動的に駆動装置16側の終点位置まで移動して停止
するので、移動体44が邪魔になることがない。そし
て、目を覚ました時に暖め運転の停止操作をし忘れて
も、ヒータ線80の通電から8時間経過後には自動的に
ヒータ線80が断電されるので、無駄な電力使用を防止
できる。特に、マッサージ装置をベッドの代わりにして
一晩寝る場合、睡眠時間は略8時間であることを考慮す
ると、睡眠途中でヒータ線80が自動的に断電されるこ
とがないので好都合である。
【0070】また、不使用時にはガイドレール1の柔軟
部6で折り曲げてマッサージ装置を二つ折りにするが、
このときヒータ線80に通電されていても、その柔軟部
6の折り曲げに応動してスイッチ92がオン動作し、こ
れに基づいてヒータ線80が断電されるので、ヒータ線
80が通電されたままたマッサージ装置が二つ折りされ
て内部に熱が籠り高温度になるという不具合の発生を未
然に防止できる。この場合、ヒータ線80は柔軟部6に
対応する部分は蛇行状に配設されず、直線状に配置され
ているので、柔軟部6で折曲げられたとき、よじれたり
することがなく、耐久性が増す。
【0071】また、ヒータ線80はリード線83に接続
され、そしてそのリード線83に設けられたコネクタ8
5を介して給電部のコネクタ87に接続する構成である
ので、ヒータ線80の給電部への接続を容易に行うこと
ができる。しかも、ヒータ線80とリード線83との接
続部分は樹脂モールドによる防水形接続構造になってい
ると共に、リード線83のコネクタ85はケーシング1
7内のケース86に収納されているコネクタ87に接続
されるので、平面ヒータ76部分に水を零しても、ヒー
タ線80とリード線83との接続部分やコネクタ85,
87の接続部分が濡れて絶縁性が低下するような不具合
を極力防止できる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を得ることができる。請求項1記載のマッサー
ジ装置では、一対のガイドレールをピローベースと台部
材により所定の間隔をもって保持することによりベース
を構成するので、該ベースがフレーム構造となり、全体
の軽量化を図ることができる。請求項2記載のマッサー
ジ装置では、長期使用により伝動用条部材が伸びても、
該伝動用条部材はテンション機構により常に張力が付与
されているので、駆動装置の駆動動作に良く追従して移
動体を移動させることができる。
【0073】請求項3記載のマッサージ装置では、ピロ
ーベースを一対のガイドレールの一端側に凹部と凸部と
のスライド嵌合により連結し、このピローベースに伝動
用条部材の途中部分を掛けるガイド部材を設ける構成と
したことにより、ピローベースの取り付けを簡単化で
き、しかもピローベースを伝動用条部材により抜け止め
することができる。
【0074】請求項4記載のマッサージ装置では、平面
ヒータを設けたことにより、身体を暖めて血行を良くし
ながら、マッサージすることができるので、一層マッサ
ージ効果が向上する。請求項5記載のマッサージ装置で
は、平面ヒータを、クッション材からなるシート状部材
とフェルト製の覆い部材との間にヒータ線を挟み込んで
ユニット化する構成としたことにより、平面ヒータの組
み付けを簡単に行うことができると共に、身体をクッシ
ョン材製のシート状部材によりソフトに受けて背中など
を保護できる。
【0075】請求項6記載のマッサージ装置では、移動
体を1個とし、運転終了時にこの移動体を台部材側に停
止させる構成としたことにより、マッサージを受けた
後、そのまま睡眠を取るとき、移動体が邪魔にならな
い。請求項7記載のマッサージ装置では、平面ヒータの
下側に硬質の支持プレートを配する構成としたことによ
り、平面ヒータの取り付けが確実になると共に、良好な
寝姿勢を保つことができる。請求項8記載のマッサージ
装置では、ピローベースに支持プレートの端部を支持す
る支持部を設けたことにより、支持プレートの端部に肩
部分の重さが加わっても、支持プレートがへこみ変形す
ることを極力防止できる。
【0076】請求項9記載のマッサージ装置では、平面
ヒータと支持プレートとをガイドプレートと押え板との
間に挟着する構成としたことにより、平面ヒータ、支持
プレートの取り付けを容易化することができる。請求項
10記載のマッサージ装置では、ヒータ線の通電から所
定時間経過すると該ヒータ線は自動的に断電されるの
で、断電操作の忘れによる電力の無駄使いを防止するこ
とができる。請求項11記載のマッサージ装置では、ガ
イドレールが折り曲げられたとき、ヒータ線が自動的に
断電されるようにしたので、安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、一部除去して
示す平面図
【図2】一部切除して示す全体の縦断側面図
【図3】要部の斜視図
【図4】要部の分解斜視図
【図5】ピローベースとガイドレールとの連結部分の平
面図
【図6】図5のア−ア線に沿う断面図
【図7】図5のイ−イ線に沿う断面図
【図8】図5のウ−ウ線に沿う断面図
【図9】内装体と外装体とを装着した状態における図5
のエ−エ線に沿う断面図
【図10】駆動用プーリ部分の縦断正面図
【図11】駆動用プーリ部分の分解斜視図
【図12】伝動用ベルトの駆動用プーリへの取り付け構
成を示す縦断側面図
【図13】テンション機構を示す縦断側面図
【図14】移動体の片側半分を示す縦断正面図
【図15】移動体の側面図
【図16】移動体の伝動用ベルトへの連結構成を示す斜
視図
【図17】検出装置の斜視図
【図18】検出装置の縦断側面図
【図19】検出装置の取付板の取り付け構成を示す斜視
【図20】調節機構の縦断正面図
【図21】折曲げ検出装置の縦断側面図
【図22】図21のオ−オ線に沿う縦断正面図
【図23】図21の折曲げ検出装置の横断平面図
【図24】マッサージ装置を二つ折りした状態を示す斜
視図
【符号の説明】
1はガイドレール、2は伝動用ベルト(伝動用条部
材)、6は柔軟部、7はピローベース、7hは挟持片
(支持部)、8は台部材、10はベース、12はガイド
プーリ(ガイド部材)、16は駆動装置、17はケー
ス、18はモータ、19は回転軸、20は駆動歯車、2
1は従動歯車、22,23は第1の駆動用プーリ、2
4,25は第2の駆動用プーリ、35はテンション機
構、42,43はマッサージローラ、44は移動体、4
6はサポート、49は車輪、51,52は取付板、54
は連結坂、56,57は連結ワイヤ、61は検出装置、
62は送りねじ、63は作動部材、65,66はスイッ
チ、70は制御装置(制御手段)、71は調節機構、7
2は調節ねじ、76は平面ヒータ、77は支持プレー
ト、78はクッション体(シート状部材)、79は覆い
部材、80はヒータ線、82は押え板、83はリード
線、84は中継端子台、85はコネクタ、86はケー
ス、87はコネクタ、88は折曲げ検出装置、90はガ
イド部、91スライド部材、92はスイッチ、94はワ
イヤ(折曲げ検知部材)、94aはコイルばね部、10
2はクッション部材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 源一郎 名古屋市西区名西二丁目33番10号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社名古屋事業所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに離間して平行に対向するように配
    置され、中間部に折り曲げ可能な柔軟部を有した一対の
    ガイドレールと、 これら一対のガイドレールの長手方向一端側に装着され
    たピローベースと、 前記一対のガイドレールの他端側に固着された台部材
    と、 前記ガイドレールに沿って移動可能に設けられた一対の
    伝動用条部材と、 前記台部材に設けられ、前記一対の伝動用条部材を前記
    ガイドレールに沿って移動させる駆動装置と、 回転可能なマッサージローラを有し、前記伝動用条部材
    により駆動されて前記ガイドレールに沿って移動する移
    動体とを具備してなるマッサージ装置。
  2. 【請求項2】 互いに離間して平行に対向するように配
    置され、中間部に折り曲げ可能な柔軟部を有した一対の
    ガイドレールと、 これら一対のガイドレールの長手方向一端側に装着され
    たピローベースと、 前記一対のガイドレールの他端側に固着された台部材
    と、 前記ガイドレールに沿って移動可能に設けられた一対の
    伝動用条部材と、 この伝動用条部材に常に張力を付与するテンション機構
    と、 前記台部材に設けられ、前記一対の伝動用条部材を前記
    ガイドレールに沿って移動させる駆動装置と、 回転可能なマッサージローラを有し、前記伝動用条部材
    により駆動されて前記ガイドレールに沿って移動する移
    動体とを具備してなるマッサージ装置。
  3. 【請求項3】 互いに離間して平行に対向するように配
    置され、中間部に折り曲げ可能な柔軟部を有した一対の
    ガイドレールと、 これら一対のガイドレールの長手方向一端側にスライド
    嵌合により装着されたピローベースと、 前記一対のガイドレールの他端側に固着され、前記ピロ
    ーベースと共に前記一対のガイドレールを所定の間隔に
    保持する台部材と、 前記ピローベースに設けられたガイド部材に途中部位が
    掛け渡され、前記ピローベースのガイドレールからの抜
    けを防止すると共に、前記ガイドレールに沿って移動可
    能に設けられた一対の伝動用条部材と、 前記台部材に設けられ、前記一対の伝動用条部材を前記
    ガイドレールに沿って移動させる駆動装置と、 回転可能なマッサージローラを有し六、前記伝動用条部
    材により駆動されて前記ガイドレールに沿って移動する
    移動体とを具備してなるマッサージ装置。
  4. 【請求項4】 シート状部材にヒータ線を装着してなる
    平面ヒータがマッサージローラの下側に位置するように
    して一対のガイドレール間に配されていることを特徴と
    する請求項1ないし3記載のいずれかに記載のマッサー
    ジ装置。
  5. 【請求項5】 平面ヒータはクッション材からなるシー
    ト状部材とフェルト製の覆い部材との間にヒータ線を挟
    み込んでシート状部材と覆い部材とを固着することによ
    りマット状にユニット化されていることを特徴とする請
    求項4記載のマッサージ装置。
  6. 【請求項6】 移動体は1個とされ、運転終了時にはこ
    の移動体を台部材側に寄せて停止させる制御手段が設け
    られていることを特徴とする請求項1ないし3記載のマ
    ッサージ装置。
  7. 【請求項7】 一対のガイドレール間には平面ヒータの
    下側に位置して硬質の支持プレートが配されていること
    を特徴とする請求項4記載のマッサージ装置。
  8. 【請求項8】 ピローベースには支持プレートの端部を
    支持する支持部が設けられていることを特徴とする請求
    項7記載のマッサージ装置。
  9. 【請求項9】 平面ヒータと支持プレートとはガイドレ
    ールと該ガイドレールに取り付けられた押え板との間に
    挟着されていることを特徴とする請求項7または8に記
    載のマッサージ装置。
  10. 【請求項10】 ヒータ線が通電されてから所定時間経
    過したとき該ヒータ線への通電を自動的に断つ制御手段
    が設けられていることを特徴とする請求項4記載のマッ
    サージ装置。
  11. 【請求項11】 ガイドレールの柔軟部に対応する部位
    を屈曲可能とした折曲げ検知部材が設けられ、ガイドレ
    ールを柔軟部で折り曲げたときの折曲げ検知部材の一方
    向への変位によりガイドレールの折り曲げを検出してヒ
    ータ線を断電する折曲げ検出装置が設けられていること
    を特徴とする請求項4記載のマッサージ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020016348A (ko) * 2000-08-25 2002-03-04 신영철 지압·온열물리치료 매트
JP4737869B2 (ja) * 2001-05-29 2011-08-03 東芝機器株式会社 カップ台装置およびカップ式飲料提供装置
CN106580651A (zh) * 2015-10-15 2017-04-26 陈闺艳 按摩球驱动机构
JP2017164287A (ja) * 2016-03-16 2017-09-21 株式会社フジ医療器 マッサージ機

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