JPH1176318A - 流体圧利用マット装置 - Google Patents

流体圧利用マット装置

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JPH1176318A
JPH1176318A JP9260975A JP26097597A JPH1176318A JP H1176318 A JPH1176318 A JP H1176318A JP 9260975 A JP9260975 A JP 9260975A JP 26097597 A JP26097597 A JP 26097597A JP H1176318 A JPH1176318 A JP H1176318A
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JP
Japan
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center position
patient
mat
inflation
inflatable
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JP9260975A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kamijo
健 上條
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マット本体における患者の横臥位置によら
ず、常に適正な寝返り角度を自動的に患者にとらせるこ
とができ、褥瘡予防効果を高めることができることがで
きると共に、介護人の労力を少なくすることができる流
体圧利用マット装置を提供すること。 【解決手段】 マット本体10を構成するように平面状
に配置された複数の空気袋1であって、それぞれ、空気
が内部に導入および導出可能に構成してある複数の空気
袋1と、空気袋1の内部に送り込む空気圧力を発生する
エアポンプ6と、マット本体10の上に横たわる患者の
身体の中心軸を検出する圧力センサ2と、圧力センサ2
により検出された身体中心データに基づき、エアポンプ
6と各空気袋1とを接続する切換弁4を制御し、マット
本体10を構成する空気袋1の膨張状態を変化させる制
御回路3とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば寝たきり
患者などの褥瘡(圧迫性壊疽(えそ)の一種であり、重
症患者が長期間臥床している時、皮下脂肪の減少、皮膚
循環の障害により、体重がかかる部分にできる潰瘍やと
こずれのこと)を予防するためなどとして好適に用いら
れる空気マットなどの流体圧利用マット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば特開平8−52180号公報に
示すように、褥瘡予防用空気マット装置として、2系統
の空気袋群と、空気ポンプと、空気ポンプからの空気を
2系統の空気袋群へ切換供給する切換弁と、切換弁の切
り換えを制御する制御装置とを備えたものが開発されて
いる。
【0003】このような空気マット装置では、片方の空
気袋に空気を送り膨張させることにより患者の身体を身
体軸回りに傾斜させることができる。また、一定時間後
に、膨張状態にあった空気袋の空気を抜き、患者の身体
を元の仰向け状態とした後、もう片方の空気袋に空気を
送り膨張させることにより、患者の身体を身体軸回りに
上記と逆に傾ける。このような制御方法により、患者を
自動的に寝返りさせることができる。その結果、自力で
寝返りすることができない患者にも自動的に寝返りを行
わせ、褥瘡を防止できることが期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自動寝返り式の空気マット装置では、患者の
横臥する位置に関係なく、一定の場所にある空気袋を膨
張させるため、患者がマット本体の左右いずれかの偏っ
た位置に横臥している場合には、ほとんど寝返りさせる
ことはできないという課題を有する。また、仮に患者を
傾けることはできても、空気袋でできた傾斜を滑り落ち
るような事態が発生し、患者の皮膚の状態によっては摩
擦による褥瘡が生じるおそれがあった。すなわち、この
ような従来の空気マット装置では、褥瘡予防効果が、マ
ット本体における患者の横臥位置に大きく依存し、介護
人は、患者を常にマット本体の中央位置に寝かせる必要
があるという面倒な作業が必要であった。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、マット本体における患者の横臥位置によらず、常に
適正な寝返り角度を自動的に患者にとらせることがで
き、褥瘡予防効果を高めることができることができると
共に、介護人の労力を少なくすることができる流体圧利
用マット装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る流体圧利用マット装置は、マット本体
を構成するように平面状に配置された複数の膨張袋であ
って、それぞれ、流体が内部に導入および導出可能に構
成してある複数の膨張袋と、前記膨張袋の内部に送り込
む流体圧力を発生する流体圧発生手段と、前記マット本
体の上に横たわる患者の身体の中心軸を検出する身体中
心位置検出手段と、前記身体中心位置検出手段により検
出されたデータに基づき、前記流体圧発生手段と各膨張
袋とを接続する切換弁を制御し、前記マット本体を構成
する膨張袋の膨張状態を変化させる制御手段とを有す
る。
【0007】本発明に係る流体圧利用マット装置では、
身体中心位置検出手段により、患者の身体中心を検出
し、その身体中心位置検出手段により検出されたデータ
に基づき、制御手段により切換弁を制御し、マット本体
を構成する膨張袋の膨張状態を変化させる。このため、
患者の横臥位置によらず、患者の中心位置(背骨付近)
を中心として、左右の膨張袋の膨張を切り換えることが
可能となり、患者を滑らせることなく、安定した寝返り
角度で寝返り動作を自動的に行わせることが可能とな
る。その結果、安定した褥瘡予防効果を得ることができ
る。
【0008】前記膨張袋が、マット本体の長手方向に沿
って平行に配置してあることが好ましい。膨張袋をマッ
ト本体の長手方向に沿って平行に配置することで、本発
明に係るマット装置による自動寝返り動作が容易にな
る。なお、前記膨張袋は、マット本体の長手方向に沿っ
て複数に分割されていても良い。
【0009】前記膨張袋が、マット本体の厚み方向に多
段に積層してあることが好ましい。多段に積層すること
で、自動寝返り角度の調節が容易となる。なお、膨張袋
を多段とすることなく、一段とし、各膨張袋に導入され
る流体圧力を変化させても良い。たとえば身体中心位置
検出手段により検出された身体中心位置を中心として、
右側に位置する膨張袋の内圧を右側に行くほど順次大き
く設定し、逆に左側に位置する膨張袋の内圧を左側に行
くほど順次小さく設定し、所定時間後には、逆の圧力分
布となるように切り換えるようにしても良い。
【0010】前記身体中心位置検出手段は、ベッド本体
に横たわる患者の頭の位置を検出する圧力センサである
ことが好ましい。頭の位置を検出することで、容易に身
体の中心位置を検出することができるからである。
【0011】前記制御手段では、前記身体中心位置検出
手段により検出されたデータに基づき、身体中心位置を
検出し、その身体中心位置に属する膨張袋を中心とし
て、所定時間毎に、左側に位置する膨張袋の膨張と、両
側に位置する膨張袋の膨張または収縮と、右側に位置す
る膨張袋の膨張とに切り換えるように制御することが好
ましい。このような制御を行うことで、患者の寝る位置
によらない自動寝返り動作が確実に行える。
【0012】前記制御手段では、患者の姿勢の切換時
に、前記身体中心位置検出手段で検出された身体中心位
置に属する多段の膨張袋の内、下段側の膨張袋のみを、
左側または右側に位置する多段の膨張袋を全て膨張させ
た後に、膨張させることが好ましい。このような制御を
行うことで、患者の中心位置である背骨付近より外側を
少し起こしてから、背骨付近を、下段側の膨張袋が正確
に押圧することになり、確実に寝返り方向を規定し、患
者を滑らせることなく且つ睡眠障害を生じさせることな
く、患者の寝る位置によらない自動寝返り動作を確実に
行うことができる。
【0013】前記制御手段では、患者の姿勢の切換時
に、右側の膨張袋の膨張時には、前記身体中心位置検出
手段で検出された身体中心位置から左側に位置する膨張
袋の内、中心位置から左側に所定距離離れた位置の膨張
袋を膨張させ、逆に、左側の膨張袋の膨張時には、前記
身体中心位置から右側に位置する膨張袋の内、中心位置
から右側に所定距離離れた位置の膨張袋を膨張させるこ
とも好ましい。このような制御を行うことで、患者が傾
いた方向への患者の滑りや患者の反転を確実に防止する
ことができる。
【0014】本発明において、前記流体は空気であるこ
とが、安全性、取り扱いの容易性および低コスト性から
好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1(A)は本発明の1実施形
態に係る流体圧利用マット装置の概略平面図、同図
(B)は同図(A)に示すマット装置におけるマット本
体の概略側面図、図2(A)はマット本体の概略平面
図、同図(B)は同図(A)に示すB−B線に沿う患者
を乗せた場合のマット本体の側面図、同図(C)は同図
(A)に示すC−C線に沿う患者を乗せた場合のマット
本体の側面図、図3は流体圧利用マット装置の制御回路
を示す概略図、図4(a)〜(c)は切換弁の各状態を
示す概略図、図5,6は切換弁と膨張袋との関係を示す
概略図、図7は本発明の1実施形態に係る身体中心位置
検出手段による身体中心を検出するためのフローチャー
ト図、図8は本発明の1実施形態に係る制御回路の制御
を示すフローチャート図である。
【0016】図1に示すように、本発明の1実施形態に
係る流体圧利用マット装置は、たとえばベッドの上に置
かれるマット本体10を有する。マット本体10は、マ
ットを構成するように平面状に配置された複数の空気袋
(膨張袋またはエアセルとも言う)1を有する。本実施
形態では、複数の空気袋1は、マット本体10の長手方
向に沿って平行に配置してあり、その数は特に限定され
ないが、好ましくは厚み方向に二段以上であり、各段に
おいて、5〜30、好ましくは10〜20程度の数であ
る。空気袋1を二段以上とするのは、所望の寝返り角度
(通常、15〜30度の角度)を得るために、高さをか
せぐためである。
【0017】1段目の空気袋1と2段目の空気袋1と
は、縫い合わされても良いが、選択や消毒または交換の
ための便宜上、個別に取り外しが可能に、マジックテー
プ(登録商標)などのような面状着脱部材で取り付けて
あることが好ましい。これら2段の空気袋1は、図2
(B)に示すように、布状の下敷き部材7と、通常のマ
ットまたは布団5との間に、面状着脱部材やフック部材
などにより着脱自在に装着されることが好ましい。
【0018】各空気袋1は、内部に圧力空気が導入され
る密閉空間が形成されたバルーン部と、密閉空間に連通
する吸排気口とを持つ。バルーン部は、可撓性のある材
料で構成してあり、密閉空間に吸排気口から圧力空気が
導入された場合に膨らみ、吸排気口から圧力空気が導出
された場合に、萎むように構成してある。
【0019】各空気袋1は、図1に示すように、切換弁
4を通して、流体圧発生手段としてのエアポンプ6に接
続してあり、エアポンプ6から空気圧が導入または導出
可能になっている。切換弁4は、制御手段としての制御
回路3により制御される。制御回路3には、身体位置検
出手段としての複数の圧力センサ2からのデータが入力
されるようになっている。
【0020】本実施形態では、複数の圧力センサ2は、
それぞれ感圧ゴムなどで構成され、圧力に応じた抵抗値
を出力するようになっており、これらは、マット本体1
0における頭部位置に、マット本体10の長手方向と略
直角方向に直線状に配置してある。
【0021】図3に示すように、圧力センサ2は、たと
えば4つの圧力センサ2a〜2dで構成してあり、各圧
力センサ2a〜2dからの出力信号が、制御回路3中の
最大圧力位置検出回路31へと出力されるようになって
いる。最大圧力位置検出回路31は、身体中心位置を検
出するための回路であり、圧力センサ2a〜2dのう
ち、最大の圧力を示すセンサ位置を求め、その位置を身
体中心位置とする。この回路31の制御アルゴリズムの
一例を図7に示す。
【0022】図7に示す制御では、まずステップ50に
て、圧力センサ2aと2bとの比較を行い、2aの出力
が2bの出力よりも大きい場合には、ステップ51へ行
き、次に、圧力センサ2aと2cとの比較を行い、2a
の出力が2cの出力よりも大きい場合には、ステップ5
3へ行き、次に、圧力センサ2aと2dとの比較を行
い、2aの出力が2dの出力よりも大きい場合には、ス
テップ54へ行き、身体中心位置をセンサ2aの位置と
判断する。ステップ50にて、2aの出力が2bの出力
以下である場合には、次に、ステップ55へ行き、圧力
センサ2bと2cとの比較を行い、2bの出力が2cの
出力よりも大きい場合には、ステップ59へ行き、次
に、圧力センサ2bと2dとの比較を行い、2bの出力
が2dの出力よりも大きい場合には、ステップ60へ行
き、身体中心位置をセンサ2bの位置と判断する。
【0023】また、ステップ55にて、2bの出力が2
cの出力以下である場合には、次に、ステップ56へ行
き、圧力センサ2cと2dとの比較を行い、2cの出力
が2dの出力よりも大きい場合には、ステップ58へ行
き、身体中心位置をセンサ2cの位置と判断する。
【0024】さらに、ステップ56にて、2cの出力が
2dの出力以下である場合には、次に、ステップ57へ
行き、身体中心位置をセンサ2dの位置と判断する。な
お、ステップ53にて、2aの出力が2dの出力以下で
ある場合、およびステップ59にて、2bの出力が2d
の出力以下である場合にも、ステップ57へ行き、身体
中心位置をセンサ2dの位置と判断する。
【0025】このようにして、本実施形態では、圧力セ
ンサ2a〜2dの内で、最も高い圧力を示す出力値に対
応するセンサの位置に患者の頭が位置し、身体の中心位
置があると判断する。
【0026】図3に示すように、このような身体の中心
位置検出を行う最大圧力位置検出回路31は、制御回路
3中の切換弁制御回路32に接続してある。また、この
切換弁制御回路32には、タイマー33が接続してあ
る。この切換弁制御回路32は、、最大圧力位置検出回
路31からの身体中心位置データと、タイマー33から
の時間データに基づき、切換弁4を制御している。
【0027】各切換弁4(4−1,4−2)は、本実施
形態では、図4〜6に示すように、ケーシング内部に回
転軸44を中心として回転するロータ弁45を持ち、ケ
ーシングに形成された入力ポート41、出力ポート42
および大気開放ポート43の各ポートの連通状態を切り
換え制御できるようになっている。ロータ弁45を回転
する回転軸44は、たとえばステップモータにより回転
駆動され、このステップモータは、図3に示す制御回路
3の切換弁制御回路32により各々制御されるようにな
っている。
【0028】図4(a)に示すロータ弁44の回転位置
は、切換弁4の入力ポート41と出力ポート42とを連
通し、入力ポート41に接続されたエアポンプ6によ
り、出力ポート42に接続された空気袋1内に空気圧を
送り込み、対応する空気袋1を膨張させる状態を示す。
また、図4(b)に示すロータ弁44の回転位置は、出
力ポート42と大気開放ポート43とを連通し、対応す
る空気袋1の内部を大気開放とし、空気袋を萎ませる状
態を示す。さらに、図4(c)に示すロータ弁44の回
転位置は、出力ポート42を密閉し、出力ポート42に
連通している対応する空気袋1の内部も密閉し、エアポ
ンプ6の非運転状態を示す。
【0029】本実施形態では、図4に示す切換弁4は、
各空気袋1毎に装着してある。図5,6に示すように、
下段の空気袋1−1に接続する切換弁を4−1と示し、
上段の空気袋1−2に接続する切換弁を4−2と示した
場合に、これら切換弁4−1,4−2とエアポンプ6と
の接続関係は、下段側の切換弁4−1の入力ポート41
にのみエアポンプ6を接続しても良い。この場合には、
下段側の切換弁4−1の出力ポート42には、対応する
下段の空気袋1−1以外に、上段側の切換弁4−2の入
力ポート41にも接続してある。各切換弁4−1,4−
2のロータ弁45の回転位置を、図4(a)に示す回転
位置に制御することで、図6に示すように、両方の段の
空気袋1−1,1−2がエアポンプ62より膨張され
る。また、下段の切換弁4−1のロータ弁45の回転位
置のみを、図4(a)に示す回転位置に制御し、上段の
切換弁4−2のロータ弁45の回転位置を図4(b)に
示す回転位置に制御することで、図5に示すように、下
段の空気袋1−1のみがエアポンプ62より膨張され
る。
【0030】次に、図8に示すフローチャートに基づ
き、図1および図3に示す制御回路3の制御方法につい
て詳細に説明する。
【0031】まず図8に示すステップ61では、現在の
姿勢指令状態を制御回路3が読みとる。姿勢指令状態に
は、たとえば、患者の仰向け状態と、患者の身体の右
側を下にする右下傾斜状態と、患者の身体の左側を下
にする左下傾斜状態との三つがある。図3に示すタイ
マー33からの時間データに基づき、制御回路3は、患
者の身体の姿勢状態が、たとえばの状態が二時間程度
の所定時間続いたら、の状態に切り換えて2時間程度
の所定時間継続し、その後再度の状態を二時間程度の
所定時間継続し、その後の状態を二時間程度の所定時
間継続するような姿勢指令信号を読みとり、現在いずれ
の状態にあるかを判断する。
【0032】次に、ステップ62では、たとえば図7に
示すようなフローチャートを実行して、最大圧力位置を
検出し、その値を読みとり、最大圧力となるセンサの位
置を患者の身体の中心位置a0−0とする。図3に示す
制御回路3の切換弁制御回路32は、最大圧力位置検出
回路31からの身体中心位置データと、タイマー33か
らの姿勢指令データを得て、該当する切換弁4を駆動
し、エアポンプ6からの圧縮空気を、該当する空気袋1
内に送り膨らませ、または該当する空気袋1内を大気開
放として萎ませる。タイマー33は、予め設定された一
定時間毎に信号を発生する。この信号を受けて、切換弁
制御回路32は、姿勢指令→→→のサイクルを
繰り返すように、切換弁4を制御する。
【0033】図8に示すステップ63では、タイマー3
3からの姿勢指令データが変化したか否かを判断する。
データが変化していない場合には、ステップ72へ行
き、フラグAが1であるか否かを判断し、1であれば、
ステップ61へ戻り、1でなければ、ステップ66へ行
く。
【0034】ステップ63において、たとえばから
のデータへと姿勢指令データが変化した場合には、ステ
ップ64へ行き、姿勢移行中であることを示すフラグA
を0にする。次に、ステップ65では、図3に示すタイ
マー33とは別のタイマー(t)をリセットし、この時
点から時間計測を始める。次に、ステップ66では、姿
勢指令が右下寝返り姿勢であるか否かを判断し、そうで
ない場合には、ステップ73へ行き、そうである場合に
は、ステップ67へ行く。
【0035】ステップ67では、右下寝返り状態を実
現するために、ステップ62で検出した患者の身体中心
位置a0−0より左側の空気袋(エアセル)1(a0+
1)、1(a0+2)…を膨らますための切換弁4(a
0+1)、4(a0+2)…を制御し、二段のエアセル
1(a0+1)、1(a0+2)…にエアポンプから圧
縮空気を送り込む。ステップ68では、タイマーで計測
した時間tが所定時間T0(たとえば10〜20秒)よ
り大きいか否かを判断し、所定時間T0以下では、ステ
ップ67を繰り返し、エアセル1(a0+1)、1(a
0+2)…にエアポンプから圧縮空気を送り込み続け
る。
【0036】ステップ68において、所定時間T0を経
過したと判断されれば、ステップ69へ行き、ステップ
62で検出した患者の身体中心位置a0−0に対応する
エアセル1(a0−0)を膨らますための切換弁4(a
0−0)を制御し、下段側のエアセル1(a0−0)の
みに圧縮空気を送り込む。図2(B)は、左下寝返り状
態を示すが、右下寝返り状態は、それと逆の状態で
ある。
【0037】ステップ70では、患者の身体中心位置a
0−0に対応する下段側のエアセル1(a0−0)を膨
らます過程において、切換弁4からエアセル1に至るラ
インの内圧を常時監視し、その圧力が設定圧力P0以下
の場合には、ステップ67〜70を繰り返す。そして、
設定圧力P0よりも大きくなった場合に、ステップ71
へ行き、エアポンプ6の駆動を停止すると共に、全ての
切換弁4を、図4(c)に示す密閉位置とし、エアセル
1の内部に圧縮空気が封入されたままとし、フラグAを
1(作動完了)とし、ステップ61へと戻る。したがっ
て、右下寝返り状態が継続することになる。
【0038】ステップ66にて、姿勢指令データが右下
寝返り状態ではないと判断された場合には、ステップ7
3へ行き、左下寝返り状態か否かを判断する。そうであ
る場合には、ステップ74へ行き、左下寝返り状態を
実現するために、ステップ62で検出した患者の身体中
心位置a0−0より右側のエアセル1(a0−1)、1
(a0−2)…を膨らますための切換弁4(a0−
1)、4(a0−2)…を制御し、二段のエアセル1
(a0−1)、1(a0−2)…にエアポンプから圧縮
空気を送り込む。次に、ステップ68では、タイマーで
計測した時間tが所定時間T0(たとえば10〜20
秒)より大きいか否かを判断し、所定時間T0以下で
は、ステップ74を繰り返し、エアセル1(a0−
1)、1(a0−2)…にエアポンプから圧縮空気を送
り込み続ける。
【0039】ステップ68において、所定時間T0を経
過したと判断されれば、ステップ69へ行き、ステップ
62で検出した患者の身体中心位置a0−0に対応する
エアセル1(a0−0)を膨らますための切換弁4(a
0−0)を制御し、下段側のエアセル1(a0−0)の
みに圧縮空気を送り込む。図2(B)は、このような左
下寝返り状態を示す。
【0040】ステップ70では、患者の身体中心位置a
0−0に対応する下段側のエアセル1(a0−0)を膨
らます過程において、切換弁4からエアセル1に至るラ
インの内圧を常時監視し、その圧力が設定圧力P0以下
の場合には、ステップ74、68、69、70を繰り返
す。そして、設定圧力P0よりも大きくなった場合に、
ステップ71へ行き、エアポンプ6の駆動を停止すると
共に、全ての切換弁4を、図4(c)に示す密閉位置と
し、エアセル1の内部に圧縮空気が封入されたままと
し、フラグAを1(作動完了)とし、ステップ61へと
戻る。したがって、左下寝返り状態が継続することに
なる。
【0041】ステップ73において、姿勢指令が左下寝
返り状態でないと判断した場合には、ステップ75へ行
き、エアポンプを停止し、且つ、全ての切換弁4を図4
(b)に示す大気開放位置とし、全てのエアセル1を萎
み状態とし、姿勢制御である仰向け状態を実現する。
同時にフラグAを1とし、作動を完了し、仰向け状態を
継続する。
【0042】本実施形態に係る流体圧利用マット装置で
は、身体中心位置検出手段である最大圧力位置検出回路
31により、患者の身体中心を検出し、その回路31に
より検出されたデータに基づき、制御回路3の切換弁制
御回路32により切換弁4を制御し、マット本体10を
構成する空気袋1の膨張状態を変化させる。このため、
患者の横臥位置によらず、患者の中心位置(背骨付近)
a0−0を中心として、左右の空気袋1の膨張を切り換
えることが可能となり、患者を滑らせることなく、安定
した寝返り角度で寝返り動作を自動的に行わせることが
可能となる。その結果、安定した褥瘡予防効果を得るこ
とができる。
【0043】特に本実施形態では、図8に示すステップ
69をステップ67または74の後のステップとし、最
大圧力位置検出回路31で検出された身体中心位置に属
する2段の空気袋1の内、下段側の空気袋1(a0−
0)のみを、左側または右側に位置する2段の空気袋1
を全て膨張させた後に、膨張させている。このような制
御を行うことで、患者の中心位置である背骨付近より外
側を少し起こしてから、背骨付近を、下段側の空気袋1
(a0−0)が正確に押圧することになり、確実に寝返
り方向を規定し、患者を滑らせることなく且つ睡眠障害
を生じさせることなく、患者の寝る位置によらない自動
寝返り動作を確実に行うことができる。
【0044】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0045】たとえば、図1に示す実施形態では、各空
気袋1は、マット本体10の長手方向に沿って連続して
いるが、本発明では、長手方向にも複数に分離してあ
り、相互に独立に膨張および収縮制御が可能であっても
良い。
【0046】また、患者の姿勢の切換時に、たとえば図
2(B)に示すように、右側の空気袋1を膨張させる際
に、最大圧力位置検出回路31で検出された身体中心位
置a0−0から左側に位置する空気袋1の内、中心位置
から左側に所定距離離れた位置a0+nの膨張袋1を膨
張させることが好ましい。また、逆に、左側の空気袋1
の膨張時には、身体中心位置a0−0から右側に位置す
る空気袋1の内、中心位置から右側に所定距離離れた位
置a0−nの空気袋1を膨張させることも好ましい。こ
のような制御を行うことで、患者が傾いた方向への患者
の滑りや患者の反転を確実に防止することができ、寝返
り状態の安定感を増すことができる。
【0047】さらに、上記の実施形態では、空気袋1を
多段としたが、本発明では、必ずしも多段とすることな
く、一段とし、各空気袋1に導入される空気圧力を変化
させても良い。たとえば最大圧力位置検出回路31によ
り検出された身体中心位置a0−0を中心として、右側
に位置する空気袋1の内圧を右側に行くほど順次大きく
設定し、逆に左側に位置する膨張袋の内圧を左側に行く
ほど順次小さく設定し、所定時間後には、逆の圧力分布
となるように切り換えるようにしても良い。このような
圧力制御によっても、前記実施形態と同様な患者の自動
姿勢制御が可能となる。
【0048】さらにまた、本発明では、空気以外の流体
を用いた流体圧利用マットも考えられる。
【0049】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
流体圧利用マット装置では、身体中心位置検出手段によ
り、患者の身体中心を検出し、その身体中心位置検出手
段により検出されたデータに基づき、制御装置により切
換弁を制御し、マット本体を構成する膨張袋の膨張状態
を変化させる。このため、患者の横臥位置によらず、患
者の中心位置(背骨付近)を中心として、左右の膨張袋
の膨張を切り換えることが可能となり、患者を滑らせる
ことなく、安定した寝返り角度で寝返り動作を自動的に
行わせることが可能となる。その結果、安定した褥瘡予
防効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は本発明の1実施形態に係る流体
圧利用マット装置の概略平面図、同図(B)は同図
(A)に示すマット装置におけるマット本体の概略側面
図である。
【図2】 図2(A)はマット本体の概略平面図、同図
(B)は同図(A)に示すB−B線に沿う患者を乗せた
場合のマット本体の側面図、同図(C)は同図(A)に
示すC−C線に沿う患者を乗せた場合のマット本体の側
面図である。
【図3】 図3は流体圧利用マット装置の制御回路を示
す概略図である。
【図4】 図4(a)〜(c)は切換弁の各状態を示す
概略図である。
【図5】 図5は切換弁と膨張袋との関係を示す概略図
である。
【図6】 図6は切換弁と膨張袋との関係を示す概略図
である。
【図7】 図7は本発明の1実施形態に係る身体中心位
置検出手段による身体中心を検出するためのフローチャ
ート図である。
【図8】 図8は本発明の1実施形態に係る制御回路の
制御を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1,1−1,1−2… 空気袋(膨張袋またはエアセ
ル) 2,2a〜2d… 圧力センサ 3… 制御回路 4,4−1,4−2… 切換弁 6… エアポンプ 10… マット本体 31… 最大圧力位置検出回路 32… 切換弁制御回路 33… タイマー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マット本体を構成するように平面状に配
    置された複数の膨張袋であって、それぞれ、流体が内部
    に導入および導出可能に構成してある複数の膨張袋と、 前記膨張袋の内部に送り込む流体圧力を発生する流体圧
    発生手段と、 前記マット本体の上に横たわる患者の身体の中心軸を検
    出する身体中心位置検出手段と、 前記身体中心位置検出手段により検出されたデータに基
    づき、前記流体圧発生手段と各膨張袋とを接続する切換
    弁を制御し、前記マット本体を構成する膨張袋の膨張状
    態を変化させる制御手段とを有する流体圧利用マット装
    置。
  2. 【請求項2】 前記膨張袋が、マット本体の長手方向に
    沿って平行に配置してある請求項1に記載の流体圧利用
    マット装置。
  3. 【請求項3】 前記膨張袋が、マット本体の厚み方向に
    多段に積層してある請求項1または2に記載の流体圧利
    用マット装置。
  4. 【請求項4】 前記身体中心位置検出手段は、ベッド本
    体に横たわる患者の頭の位置を検出する圧力センサであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の流体圧利用マット装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段では、前記身体中心位置検
    出手段により検出されたデータに基づき、身体中心位置
    を検出し、その身体中心位置に属する膨張袋を中心とし
    て、所定時間毎に、左側に位置する膨張袋の膨張と、両
    側に位置する膨張袋の膨張または収縮と、右側に位置す
    る膨張袋の膨張とに切り換えるように制御する請求項1
    〜4のいずれかに記載の流体圧利用マット装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段では、患者の姿勢の切換時
    に、前記身体中心位置検出手段で検出された身体中心位
    置に属する多段の膨張袋の内、下段側の膨張袋のみを、
    左側または右側に位置する多段の膨張袋を全て膨張させ
    た後に、膨張させることを特徴とする請求項5に記載の
    流体圧利用マット装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段では、患者の姿勢の切換時
    に、右側の膨張袋の膨張時には、前記身体中心位置検出
    手段で検出された身体中心位置から左側に位置する膨張
    袋の内、中心位置から左側に所定距離離れた位置の膨張
    袋を膨張させ、逆に、左側の膨張袋の膨張時には、前記
    身体中心位置から右側に位置する膨張袋の内、中心位置
    から右側に所定距離離れた位置の膨張袋を膨張させるこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の流体圧利用マ
    ット装置。
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