JPH1175891A - 微生物の活性度測定方法および装置 - Google Patents
微生物の活性度測定方法および装置Info
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- JPH1175891A JPH1175891A JP9257497A JP25749797A JPH1175891A JP H1175891 A JPH1175891 A JP H1175891A JP 9257497 A JP9257497 A JP 9257497A JP 25749797 A JP25749797 A JP 25749797A JP H1175891 A JPH1175891 A JP H1175891A
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Abstract
生物濃度とを同時に測定することにより微生物に関する
多元的な情報を得ることができるようにした微生物の活
性度測定方法を提供すること。 【解決手段】 微生物Bを活動させたいプロセス中また
は環境中で活動させたり、培地で培養し、この培養され
た微生物Bの代謝に起因する化学物質の濃度と、前記微
生物濃度に応じて変化する容量とに基づいて微生物の活
性度を判定するようにした。
Description
を測定する方法および装置に関する。
製造、環境汚染の修復など、広い分野で利用されてい
る。一方、伝染病など各種の疾病や食物の腐敗など、微
生物の害も多岐にわたる。いずれの場合でも、微生物が
存在しているか否か、存在していればどの程度活動する
かを観測することが必要である。
物をプロセス(例えば酒醸造のプロセスなど)に適用し
てみて、必要とする効果が得られたが否かを評価する
か、あるいは、適当な培地で微生物を培養して、微生物
が繁殖した結果を確認して行われている。
物がある程度活動を行った結果、あるいは、活動し終わ
った結果による評価であり、結果を得るまでにかなりに
時間が必要となるとともに、微生物の活動状態をリアル
タイムに評価することができなかった。
として、この出願の出願人は、特願平8−135747
号(特開平9−47299号)において、微生物を活動
させたいプロセス中または環境中で活動させたり、培地
で培養し、そのとき微生物の代謝によって変化する化学
物質の変化を、光走査型二次元濃度分布測定装置を用い
て二次元画像として観測し、その画像変化に基づいて微
生物の活動状態を数値的に把握するといったことを要旨
とする微生物活動状態計測方法を提案している。
頭に述べた従来の手法とは異なり、微生物が存在してい
るか否か、存在しておればどの程度活動するかなど微生
物の活動状態を容易かつ迅速に、しかも、リアルタイム
に評価することができる。したがって、微生物を利用し
た各種のプロセスにおける最適な微生物のスクリーニン
グやその微生物の最適活動条件を、迅速かつ容易に行う
ことができる。
生物活動状態計測方法においては、微生物濃度(個数)
の情報を直接得ることができず、このため、単位細胞数
当たりのpH変化から微生物の活動状況を把握すること
はできなかった。
細胞質とそれらを取り囲む細胞膜とから構成される。こ
のうち、細胞膜は脂質が主体となって構成されており非
常に電気抵抗値が高い。また、細胞質中には種々のイオ
ンが含まれており、電解液とみなせる。したがって、細
胞は内部に電解液を含んだ油の粒子とみなすことがで
き、電気的には一種のコンデンサと考えられる。
も種々のイオンが存在しており電解液とみなせるため、
細胞を含む溶液は、図5(A)に示す等価回路で近似さ
せることができる。したがって、この等価回路における
コンデンサ容量cを測定することにより、細胞濃度を測
定することができる。
たもので、その目的は、微生物の活動に起因するイオン
濃度分布と微生物濃度とを同時に測定することにより微
生物に関する多元的な情報を得ることができるようにし
た微生物の活性度測定方法および装置を提供することで
ある。
め、この発明の微生物の活性度測定方法は、微生物を活
動させたいプロセス中または環境中で活動させたり、培
地で培養し、この培養された微生物の代謝に起因する化
学物質の濃度と、前記微生物濃度に応じて変化する容量
とに基づいて微生物の活性度を判定するようにしてい
る。
いて用いる装置は、半導体基板の一方の面にセンサ面を
形成するとともに、前記半導体基板に対してプローブ光
を照射するように構成された光走査型二次元濃度分布測
定装置の前記センサ面が、微生物の代謝に起因する化学
物質の濃度を測定するための部分と、微生物濃度に応じ
て変化する容量を測定するための部分とから構成されて
いる。
ながら説明する。図1は、この発明の微生物の活性度測
定方法(以下、単に活性度測定方法という)に用いる装
置の全体構成を概略的に示すものである。この図1にお
いて、1はセンサ部で、センサ2とこれにプローブ光3
を照射するための光照射部4とからなる。
りなる基板5の上面にセンサ面6を形成したものであ
る。そして、このセンサ面6は、図2に示すように、水
素イオンに感応する複数の部分6aと、複数の電極部6
bとを、互い違いの状態に、つまり、市松模様に形成す
るとともに、複数の電極部6bにおいては互いに電気的
に絶縁された状態となるように形成してなるものであ
る。
される。すなわち、SiO2 層7、Si3 N4 層8を熱
酸化、CVDなどの手法によってこの順で順次形成し
て、水素イオンに応答するように形成した後、電極部6
bとなる部分のSi3 N4 層8をエッチングし、このエ
ッチングした部分に、金、白金などの適宜の金属材料を
被覆して、エッチングしないSi3 N4 層(イオン感応
部)6aと同一面となる電極部6bを形成するのであ
る。この実施の形態においては、イオン感応部6aと電
極部6bとは、それらの一辺d(例えば10μm)が互
いに等しい正方形で、センサ面6上に規則正しく形成さ
れている。
るセルで、溶液などの試料を収容できるように構成さ
れ、合成樹脂などの絶縁性素材よりなる。
設けられる対極、比較電極(参照極)で、これらの対極
10、比較電極11は、ともに後述するポテンショスタ
ット16に接続されているとともに、対極10は後述す
るインピーダンス測定器15に接続されている。また、
12は半導体基板5に設けられる電流信号取出し用のオ
ーミックコンタクトで、後述する電流−電圧変換器18
および演算増幅回路19を介してポテンショスタット1
7に接続されるとともに、インピーダンス測定器15に
接続されている。
り、X方向(図示例では左右方向)とこれと直交するY
方向(紙面に垂直な方向)に走査するセンサ走査機構と
しての透過型XYステージで、走査制御装置14によっ
て制御される。
らなるとともに、半導体基板5および透過型XYステー
ジ13の下面側(センサ面6とは反対側)に設けられて
おり、後述するインタフェースボード20を介して入力
されるコンピュータ21(後述する)からの制御信号に
よって断続光を発するとともに、XYステージ13によ
って二次元方向に走査されるセンサ2の半導体基板5に
対して最適なビーム径になるように調整されたプローブ
光3を照射するように構成されている。
とオーミックコンタクト12が接続されるとともに、後
述するインタフェースボード20に接続されている。
ックスであって、半導体基板5に適宜のバイアス電圧を
印加するためのポテンショスタット17と、半導体基板
5に形成されたオーミックコンタクト11から取り出さ
れる電流信号を電圧信号に変換する電流−電圧変換器1
8と、この電流−電圧変換器18からの信号が入力され
る演算増幅回路19と、この演算増幅回路19と信号を
授受したり、走査制御装置13や光照射部4に対する制
御信号を出力するインタフェースボード18などよりな
る。そして、このインタフェースボード18は、インピ
ーダンス測定器16からの信号をコンピュータ21に入
力させる機能をも有している。
画像処理および出力機能を有する画像出力装置としての
コンピュータ、22は例えばキーボードなどの入力装
置、23はカラーディスプレイなどの表示装置、24は
メモリ装置である。
るサンプルは、一般に用いられている方法で形成するこ
とができ、例えば寒天培地のサンプルを形成する。この
方法は、例えば微生物検査(医学書院刊、臨床検査技術
全書7)に記載されている。適用できるプロセスとし
て、図3(A)に示すように、適宜の容器31内に微生
物を活動させるための適当な条件に調整された溶液32
に寒天33を加えてこれをシャーレ34に収容してゲル
35とする。一方、同図(B)に示すように、試験管3
6において評価したい微生物Bを適宜の希釈液37によ
って希釈し、この希釈された微生物Bを前記シャーレ3
4に収容されたゲル35の表面に塗布して、サンプル3
8とする(同図(C)参照)。
ル38を上下逆さにして、光走査型二次元濃度分布測定
装置のセンサ部1のセンサ面6に載せ、周囲温度などを
適当に設定して、微生物Bの培養を開始する。この微生
物Bは、時間の経過とともに増えていき、その代謝に起
因して二酸化炭素が生じ、これによってサンプル38に
おけるpHに変化が生ずる。
いて、前記サンプル38におけるpHの測定は、以下の
ようにして行われる。すなわち、対極10および比較電
極11をサンプル38のゲル35に挿入し、半導体基板
5に空乏層が発生するように、ポテンショスタット17
からの直流電圧を対極10とオーミックコンタクト12
との間に印加して、半導体基板5に所定のバイアス電圧
を印加する。この状態で半導体基板5のイオン感応部6
aに対応する部分に対してプローブ光3を一定周期(例
えば、5kHz)で断続的に照射することによって半導
体基板5に交流光電流を発生させる。
移動させることにより、半導体基板5のイオン感応部6
aに対応する部分に対してプローブ光3が二次元方向に
走査されるようにして照射され、サンプル38における
位置信号(X,Y)と、その場所で観測された交流光電
流値により、コンピュータ21の表示装置24の画面上
にpHを表す二次元画像が表示される。
(このとき、サンプル38においてはpHの分布は見ら
れない)、培養を開始する。そして、培養開始後で一番
最初にpH値変化が起こった場所をpH測定点として、
その測定でのpH値を一定時間ごとに記録し、培養開始
時と開始後のpH値の差を一定時間ごとに測定して記録
する。前記pH値の差は、ある一定時間後は、時間に対
して指数関数的に増加するようになる。
表したもので、横軸に時間を、縦軸にpH値(対数軸表
示)をそれぞれとってある。そして、それまでの時間を
Tb、pH値の増加が時間に対して指数関数的になって
からのpH値の単位時間当たりの増加量の対数値をSと
すると、これらの値Tb 、Sが微生物Bの活動状態の指
標となる。
38を上下逆さにして、光走査型二次元濃度分布測定装
置のセンサ部1のセンサ面6に載せ、周囲温度などを適
当に設定して、微生物Bの培養を行っている状態で、微
生物Bの濃度を測定する方法について説明する。この濃
度測定のときは、ポテンショスタット17によるバイア
ス電圧の印加は行わず、半導体基板5の下方から半導体
基板5の電極部6bに対応する部分に対してプローブ光
3を適宜の変調周波数(例えば、100kHz〜1MH
z)で断続的に照射することによって半導体基板5に光
生成電流を発生させる。
ンサ2およびサンプル38は、図5(B)に示す等価回
路で近似される。この図において、Cd は空乏層容量、
Cjは絶縁物容量、Ip は光生成電流、Rは細胞質抵
抗、Cは細胞質容量である。そして、サンプル38に微
生物Bが存在するときと存在しないときとでは、細胞質
容量Cに差が生じ、これに伴って光生成電流Ip に差が
生ずる。この光生成電流Ip をインピーダンス測定器1
5で測定し、その測定データをコンピュータ21に入力
して演算を行うことにより、微生物Bの濃度を定量的に
測定することができる。
おいては、微生物Bの代謝に起因するpH濃度と、前記
微生物濃度に応じて変化する容量Cとに基づいて微生物
の活性度をリアルタイムで判定することができ、従来の
微生物活動状態計測方法に比べて多元的な情報を得るこ
とができる。そして、微生物Bの濃度を得ることができ
るので、微生物B単位当たり(例えば1単位1000
個)の活性を判断することができ、より精度よく微生物
Bの活性度を把握することができる。
謝に起因する化学物質としてpH(水素イオン)を測定
するようにしているが、これに限られるものでなく、各
種の無機イオン、有機イオン、有機物、酵素反応に関与
する物質、抗原抗体反応に関与する物質、遺伝に関する
物質で、液体に溶け、かつ前記光走査型二次元濃度分布
測定装置のセンサ面6を適当に修飾することことによっ
て測定できるものなら何でもよい。
のに代えて、光照射部4に光照射部走査装置を設け、光
照射部4をX,Y方向に移動させるようにしてもよく、
また、光照射部4とセンサ部2との間にプローブ光走査
装置を設け、プローブ光3をX,Y方向に移動させるよ
うにしてもよい。
るか否か、存在しておればどの程度活動するかなど微生
物の活動状態を容易かつ迅速に、しかも、リアルタイム
に評価することができる。そして、従来の微生物活動状
態計測方法と比べても、多元的な情報が得られ、より精
度よく微生物の活性度を把握することができる。
セスにおける最適な微生物のスクリーニングやその微生
物の最適活動条件を、迅速かつ容易に行うことができ
る。
す図である。
視図である。
胞測定の際の等価回路図である。
…化学物質濃度を測定するための部分、6b…容量を測
定するための部分。
Claims (2)
- 【請求項1】 微生物を活動させたいプロセス中または
環境中で活動させたり、培地で培養し、この培養された
微生物の代謝に起因する化学物質の濃度と、前記微生物
濃度に応じて変化する容量とに基づいて微生物の活性度
を判定するようにしたことを特徴とする微生物の活性度
測定方法。 - 【請求項2】 半導体基板の一方の面にセンサ面を形成
するとともに、前記半導体基板に対してプローブ光を照
射するように構成された光走査型二次元濃度分布測定装
置の前記センサ面が、微生物の代謝に起因する化学物質
の濃度を測定するための部分と、微生物濃度に応じて変
化する容量を測定するための部分とからなることを特徴
とする微生物の活性度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9257497A JPH1175891A (ja) | 1997-09-06 | 1997-09-06 | 微生物の活性度測定方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9257497A JPH1175891A (ja) | 1997-09-06 | 1997-09-06 | 微生物の活性度測定方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1175891A true JPH1175891A (ja) | 1999-03-23 |
Family
ID=17307120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9257497A Pending JPH1175891A (ja) | 1997-09-06 | 1997-09-06 | 微生物の活性度測定方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1175891A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010038798A1 (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-08 | パナソニック電工株式会社 | 細胞活性度低減方法及びその装置 |
-
1997
- 1997-09-06 JP JP9257497A patent/JPH1175891A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010038798A1 (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-08 | パナソニック電工株式会社 | 細胞活性度低減方法及びその装置 |
JP2010082244A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 細胞活性度低減方法及びその装置 |
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