JPH1175641A - 両軸受けリールの遠心制動装置 - Google Patents

両軸受けリールの遠心制動装置

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JPH1175641A
JPH1175641A JP24523897A JP24523897A JPH1175641A JP H1175641 A JPH1175641 A JP H1175641A JP 24523897 A JP24523897 A JP 24523897A JP 24523897 A JP24523897 A JP 24523897A JP H1175641 A JPH1175641 A JP H1175641A
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JP
Japan
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spool
brake lever
rotation
braking
centrifugal
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Application number
JP24523897A
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English (en)
Inventor
Akihiko Sato
昭彦 佐藤
Toshihiko Hogaki
敏彦 穂垣
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Ryobi Ltd
Original Assignee
Ryobi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両軸受けリールの遠心制動装置の制動性能を
高める。 【解決手段】 リールの両側板2、3間にスプール4を
回転可能に支承する。スプールの回転軸芯Lから離れた
位置において該回転軸芯に対して直角な向きの枢転軸3
0を介しブレーキレバー31の基端31bを枢支する。
スプールの回転遠心力に伴い枢転するブレーキレバーが
当接するように環状の制動部32を側板に設ける。ブレ
ーキレバー又は枢転軸をスプールの回転時の遠心力によ
りスプールの回転軸芯から放射方向に移動可能にすると
共に該放射方向への移動を規制する移動規制手段45を
設ける。スプールの回転速度の大きさに比例して制動力
を変化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両軸受けリールに
設けられる遠心制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭57−22637号は、従来の両
軸受けリールにおける遠心制動装置として、スプールの
一端に放射方向に設けたピン又は案内溝にブレーキ錘を
摺動自在に装着し、スプールの回転遠心力によってブレ
ーキ錘をリール本体の制動筒の内周面に当接させること
によって釣糸繰出し時におけるスプールの過回転を防止
し、釣糸の絡みを防止するようにしたものについて開示
する。
【0003】しかし、この遠心制動装置は、ブレーキ錘
を放射方向に摺動させるものであるから、その制動筒へ
の当接位置が限定され、それゆえ制動力の調整が困難で
あるという問題がある。また、リールの組み込み作業中
に下方のブレーキ錘がピン等から脱落する等の問題を生
じる。
【0004】特開昭57−22637号は、そのような
リールの問題点を改善する手段についても開示する。す
なわち、スプールの回転軸芯に直角な向きの枢転軸を介
して両腕状のレバーをスプールの一端面に装着する。両
腕状のレバーはスプールの回転に伴い枢転軸を中心した
外側の腕部分が錘となって枢転軸の回りで回動し、枢転
軸よりも内側の腕部分がリール本体の制動面に当接し、
これにより制動力が発生するようになっている。また、
上記両腕状のレバーに代えて片腕状のレバーを設け、ス
プールの回転による遠心力でこのレバーが外方向に傾斜
するとリール本体の内周に設けた環状ディスクの内縁に
当接するようにし、これにより制動力を発生させようと
することも提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭57−
22637号の制動装置は、前者の両腕状のレバーを用
いたものにあっては、該レバーと制動面との当接位置が
スプールの回転軸芯に近接しているので、微妙な制動力
が得にくいのみならず、制動力の微調整も困難である。
【0006】また、後者の片腕状のレバーを用いたもの
では、レバーが環状ディスクに点接触するので、接触部
が磨耗しやすく、制動力に変動を来しやすいという問題
があり、また、適正な制動力を得るためには環状ディス
クの内周円の中心をスプールの回転軸芯に一致させなけ
ればならないので、その加工が面倒になるという問題も
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本願発明は次の構成を採用する。
【0008】すなわち、請求項1の発明は、リール本体
(1)の両側板(2、3)に回転可能に支承されたスプ
ール(4)と、該スプール(4)の回転軸芯(L)から
離れた位置に該回転軸芯(L)に対して直角な向きに配
置された枢転軸(30)に上記スプール(4)の回転軸
芯方向面の中を枢転するように基端(31b)が枢支さ
れたブレーキレバー(31)と、上記スプール(4)の
回転時の遠心力による上記ブレーキレバー(31)の枢
転により上記ブレーキレバー(31)の先端(31a)
が当接するように上記側板(2、3)に設けられた環状
の制動部(32)とを備えた両軸受けリールの遠心制動
装置において、上記ブレーキレバー(31)又は上記枢
転軸(30)を上記スプール(4)の回転時の遠心力に
よりスプール(4)の回転軸芯(L)から放射方向に移
動可能にすると共に、該放射方向への移動を規制する移
動規制手段(45、47a、49)を設けた両軸受けリ
ールの遠心制動装置を採用する。
【0009】請求項2の発明は、上記ブレーキレバー
(31)に対し、上記回転遠心力による枢転を規制する
枢転規制手段(46)を設けた請求項1に記載の両軸受
けリールの遠心制動装置を採用する。
【0010】請求項3の発明は、上記ブレーキレバー
(31)の重心を、該ブレーキレバー(31)の枢転軸
芯を含み上記回転軸芯(L)に垂直な回転平面を間にし
て上記制動部(32)と反対側に配置した請求項l又は
請求項2の何れかに記載の両軸受けリールの遠心制動装
置を採用する。
【0011】請求項4の発明は、上記移動規制手段(4
9)を、上記側板(2、3)に設けた調整手段(38、
41)により位置変更可能に設けた請求項l乃至請求項
3の何れかに記載の両軸受けリールの遠心制動装置を採
用する。
【0012】請求項5の発明は、上記制動部(32)
を、上記側板(2、3)に設けた調整手段(36、3
8)によってスプール(4)の回転軸芯方向に位置変更
可能に設けた請求項1乃至請求項3の何れかに記載の両
軸受けリールの遠心制動装置を採用する。
【0013】請求項6の発明は、上記枢転軸(30)を
スプール(4)に一体回転可能に且つスプール(4)の
回転軸芯方向に摺動可能に設け、上記枢転軸(30)を
上記側板(2、3)に設けた調整手段(38、41)に
よってスプール(4)の回転軸芯方向に位置変更可能と
した請求項l乃至請求項3の何れかに記載の両軸受けリ
ールの遠心制動装置を採用する。
【0014】請求項7の発明は、上記ブレーキレバー
(31)の少なくとも先端(31a)が、硬質ゴム又は
合成樹脂によって形成されてなる請求項1乃至請求項6
の何れかに記載の両軸受けリールの遠心制動装置を採用
する。
【0015】請求項8の発明は、上記枢転軸回りでの上
記ブレーキレバー(31)の回転を規制する回転規制手
段(56)を設けた請求項1乃至請求項7の何れかに記
載の両軸受けリールの遠心制動装置を採用する。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。
【0017】実施の形態1 図1に示されるように、この魚釣り用の両軸受けリール
はリール本体1を有し、その左右の枠板1a、1bに側
板2、3がそれぞれ取り付けられている。そして、右側
の枠板1bと左側の側板2との間に、釣糸が巻き付けら
れるスプール4が軸受5、6を介して回転自在に支承さ
れている。
【0018】上記スプール4は、ハンドル7で回される
ようになっており、次に述べるような駆動力伝達系を介
しハンドル7と連結されている。枠板1bと側板3との
間には、ハンドル軸7aとピニオン軸8とが平行に軸支
されている。ハンドル軸7aはハンドル7に一体に結合
され、その中間にはマスター歯車9がドラッグ装置10
等を介し取り付けられている。ハンドル7を回せばドラ
ッグ装置10の摩擦抵抗を受けつつマスター歯車9がハ
ンドル7と共に回転する。
【0019】ピニオン軸8はスプール4の回転軸芯Lの
延長線上に配置され、その左端は右側の枠板1bにピニ
オン12及び軸受11aを介して軸支され、右端は側板
3に軸受11bを介し支持されている。ピニオン12
は、軸受11aの内輪とピニオン軸8との間に挟まれた
状態で回転自在かつ摺動自在であり、該ピニオン12に
上記マスター歯車9が噛み合っている。
【0020】該ピニオン12の一端とスプール4の一端
との間には、係合凹凸部13が設けられている。係合凹
凸部13は、後述するクラッチ機構の操作によりクラッ
チカム15が回ってそれに伴いシフター14がピニオン
12をピニオン軸8上で摺動させることにより係合し、
クラッチカム15が反対方向に回ると離反するようにな
っている。
【0021】この係合凹凸部13が係合する(クラッチ
機構がオン)と、スプール4はフリー回転を拘束されて
スプール4からの釣糸の繰出しが停止し、ハンドル7が
釣糸の巻取方向に回されると、その動力がハンドル軸7
a、マスター歯車9、ピニオン12へと順次伝達され、
スプール4が回転して釣糸を巻き取る。係合凹凸部13
が離反(クラッチ機構がオフ)すると、スプール4はフ
リーになり、釣糸を繰出可能な状態となって、仕掛け等
の重みで釣糸を繰り出す。
【0022】なお、上記ピニオン12は、ピニオン軸8
に取り付けることなく、枠板1bと側板3とに軸受を介
し回転可能かつ摺動可能に取り付けるようにしてもよ
い。また、ピニオン軸8は枠板1bと側板3とで支持す
る他、枠板1b又は側板3に別途組み込んだ他の部材で
支持するようにしてもよい。
【0023】クラッチ機構は、次のような公知の切替装
置によりオン・オフするようになっている。
【0024】すなわち、ピニオン12の回りにはクラッ
チカム15が相対回転可能に取り付けられ、該クラッチ
カム15がピニオン軸8の回りでいずれかの向きに回さ
れることにより、シフター14が作動して係合凹凸部1
3を係脱せしめる。
【0025】シフター14はリール本体1に設けられた
ピン(図示せず)によりピニオン軸8の軸芯上を左右方
向に案内されるようになっている。また、ピンにはコイ
ルスプリング(図示せず)が装着され、係合凹凸部13
が係合状態を維持することができるよう該コイルスプリ
ングがシフター14を介しピニオン12を常時クラッチ
オンの向きに付勢している。
【0026】クラッチカム15は、枠板1b上に保持さ
れた立体カムである。クラッチカム15は、左右の枠板
1a,1b間に上下方向に回動可能に掛け渡されたクラ
ッチレバー16により作動可能なように駆動連結されて
いる。
【0027】これにより、上記クラッチレバー16が指
で押し下げられない状態では、上記図示しないコイルス
プリングの付勢力で、シフター14は図1中実線で示さ
れる位置で停止し、ピニオン12とスプール4との係合
凹凸部13を係合させる。従って、ハンドル7を回せ
ば、スプール4は巻取方向に回転する。上記クラッチレ
バー16を指で押し下げると、クラッチカム15が回動
し、そのカム片がコイルスプリングの付勢力に抗してシ
フター14を図1中右方向に押し退け、シフター14は
ピニオン12を伴って右方向に移動する。このため、ピ
ニオン12とスプール4との係合凹凸部13は互いに離
反し、スプール4はフリーになり、仕掛け等の重みで繰
出方向に回転する。
【0028】上記スプール4は、図1に示されるよう
に、筒軸17の外周に脚部18を介して略鼓型の中空体
である釣糸巻着胴19が取り付けられた構成である。筒
軸17の右端には軸片20が固着され、この軸片20が
右側の枠板1bに軸受5を介して支持されている。ま
た、筒軸17の左端は左側の側板2の方に軸受6を介し
て支持されている。これにより、スプール4は筒軸17
の両側を軸受5,6で支えられつつ回転可能である。
【0029】このスプール4は次に述べるようにリール
本体1の両枠板1a,1b間から取り外し可能である。
【0030】すなわち、スプール4の右側の軸片20は
軸受5の内輪内に抜き取り可能に挿入されている。ま
た、図1乃至図3に示されるように、左側の枠板1aに
はスプール4のフランジの外径よりやや大きい径のスプ
ール挿入孔21が形成され、該枠板1aに側板2が着脱
手段を介して取り付けられている。
【0031】枠板1aにおける着脱手段に対応した箇所
は枠板1aと一体化された円筒状の枠部材22で構成さ
れており、該枠部材22の周縁にはリム23が形成さ
れ、該リム23が上記枠板1aのスプール挿入孔21の
縁に形成されたリム24に嵌まり込むようになってい
る。枠部材22の中心にはボス部22aが形成され、該
ボス部22aに丸棒であるスプール支承部34が挿入さ
れている。スプール支承部34は枠部材22と一体化さ
れ、その先端は軸片20に着脱自在に挿入されている。
【0032】着脱手段は、枠部材22のリム24の回り
から放射状に突設された係止片25と、該係止片25が
係脱する該枠板1aのスプール挿入孔21回りに設けら
れた円弧状の掛止め片26とを具備する。掛止め片26
には係止片25に対応して切欠27が形成されており、
側板2上の係止片25を切欠27内に挿入して側板2を
枠板1aに対して捩じり操作すれば側板2を枠板1aに
対し固定することができ、逆向きに捩じれば側板2を枠
板1aから取り外すことができる。側板2を枠板1aか
ら外せば、スプール挿入孔21が開き、そこからスプー
ル4を取り出すことができる。
【0033】また、上記スプール4には、次に述べる機
械式ブレーキ装置により制動力を加えることができる。
この機械式ブレーキ装置は、上記ピニオン軸8を利用し
てスプール4に制動力を掛けようとするものである。上
記ピニオン軸8は上記スプール4の回転軸芯Lの延長線
上で移動可能な移動軸であり、上記側板3上に配置され
た位置調整手段により移動させられる。スプール4は、
該移動軸の一端とこれに対向する上記側板2とで挟持さ
れている。
【0034】位置調整手段は、側板3をその外方に貫通
するピニオン軸8の右端に配置されたバネ片28と、該
バネ片28とピニオン軸8の右端とを包むように側板3
上のボス3aに螺合した袋ナット状の調整つまみ29と
を有している。調整つまみ29をいずれかの向きに回し
バネ片28のばね力を加減することで、ピニオン軸8と
側板2とでスプール4を挟む力を加減し、スプール4に
掛ける制動力を調節するようになっている。この制動力
により釣糸の繰出し時におけるスプール4の慣性による
回転力が弱められ、バックラッシュの発生が防止される
ことになる。
【0035】この両軸受けリールは、上記機械式ブレー
キ装置に加え、スプール4の左端とこれに対向する側板
2との間にスプール制動手段を備えている。
【0036】このスプール制動手段は、遠心制動装置で
あり、図1乃至図3に示されるように、リール本体の両
側板1a,1b間に回転可能に支承されたスプール4
に、その回転軸芯Lから離れた位置において該回転軸芯
Lに対して直角な向きの枢転軸30を介し基端31bが
枢支されたブレーキレバー31と、スプール4の回転時
の遠心力により枢転するブレーキレバー31が当接する
ように上記側板2上に設けられた環状の制動部32とを
備えている。
【0037】枢転軸30は、スプール4の筒軸17にお
ける一端の外周に固定されたブラケット33に取り付け
られている。ブラケット33はスプール4の回転軸芯L
を挟んで相対向する二箇所に設けられ、それぞれに枢転
軸30が取り付けられている。枢転軸30はスプール4
の回転軸芯Lに対して直角な向きに伸びる。
【0038】ブレーキレバー31は、制動部32に接触
し得る先端31aと、枢転軸30に枢支される基端31
bとを有する。枢転軸30は既述の如くスプール4の回
転軸芯Lに対して直角な向きになっているので、ブレー
キレバー31は回転軸芯Lを含む平面内で回動可能であ
る。
【0039】また、ブレーキレバー31には、スプール
4の回転時の遠心力によりスプール4の回転軸芯Lから
放射方向への移動を許容すると共に、該放射方向への移
動を規制する移動規制手段が付与される。すなわち、ブ
レーキレバー31の基端31bには上記放射方向に伸び
る長孔45が設けられ、該長孔45に枢転軸30が挿入
されている。これにより、ブレーキレバー31は、スプ
ール4が回転すると、遠心力により枢転軸30を支点に
してスプール4の半径方向に起き上がりつつ長孔45の
長さの範囲内で半径方向に移動する。そして、その先端
31aが制動部32に接して制動力を発生する。また、
ブレーキレバー31は、その重心が枢転軸30の軸芯を
含み上記回転軸芯Lに垂直な平面A(図12参照)を間
にして上記制動部32と反対側に配置されている。この
ため、ブレーキレバー31は遠心力により枢転軸30の
回りを回転し、その先端31aが制動部32に接触して
スプール4に制動力を掛ける。
【0040】さらに、ブレーキレバー31には、遠心力
による枢転を規制する枢転規制手段が設けられている。
枢転規制手段は、ブレーキレバー31を制動部32から
引き離そうとする弾性部材であり、より具体的には引張
りコイルスプリング46である。該引張りコイルスプリ
ング46がブレーキレバー31の中間位置とブラケット
33との間に掛けられている。引張りコイルスプリング
46に代えてトーションスプリングを用いることもでき
る。トーションスプリングは枢転軸30とブレーキレバ
ー31との間に介装する。枢転規制手段としては、弾性
部材に代えて磁石を用いることもできる。その場合は引
張りコイルスプリング46を設ける箇所に異極同士の磁
石を配置するとか磁石と被吸着部材を配置するとかし、
ブレーキレバー31を制動部32から離反させるように
する。この枢転規制手段によるブレーキレバー31を制
動部32から引き離そうとする力はスプール4の回転に
よる遠心力よりも小さく、スプール4が回転すると、ブ
レーキレバー31は枢転規制手段による引張り力、吸引
力等に抗してスプール4の半径方向に立ち上がり、制動
部32に接触する。
【0041】次に、この両軸受リールの動きについて説
明する。
【0042】図1のようにクラッチレバー16から指を
離した状態では、クラッチ機構は係合凹凸部13同士が
噛み合ったクラッチオンの状態にあり、ハンドル7を回
すと、それによる動力がマスター歯車9、ピニオン1
2、クラッチカム15等を経てスプール4に伝達され
る。これにより、スプール4は回転しつつ釣糸をその回
りに巻き取る。
【0043】クラッチレバー16を指で押し下げ、係合
凹凸部13の係合を解いてクラッチオフにすると、スプ
ール4はフリーになり、仕掛け等の重みで釣糸を繰り出
す方向に回転する。その場合、機械式ブレーキ装置と遠
心制動装置とが、スプール4に制動力を加え、スプール
4の過回転によるバックラッシュを防止する。
【0044】機械式ブレーキ装置による制動力は調整つ
まみ29の操作により加減する。すなわち、調整つまみ
29を回すことで、ピニオン軸8とスプール支承部34
とによるスプール4を挟む力が加減され、スプール4に
掛かる制動力の比較的大まかな調節がなされる。
【0045】遠心制動装置による制動力はスプール4の
回転に伴いブレーキレバー31に掛かる遠心力により生
ずる。すなわち、ブレーキレバー31は遠心力により引
張りコイルスプリング46の引張り力に抗して枢転軸3
0を支点にしてスプール4の半径方向に起き上がり、制
動部32に接触し制動力を発生する。また、ブレーキレ
バー31は長孔45を介して枢転軸30に係合している
ので、回転速度が増大するに連れてブレーキレバー31
は回転軸芯Lから遠ざかる。従って、回転速度の大きさ
と制動部32に掛かる制動トルクとが比例し、スプール
4が速く回転するほど制動力も大きくなり、バックラッ
シュをより適正に防止することができる。
【0046】実施の形態2 この実施の形態に係る両軸受けリールの遠心制動装置
は、図4に示されるような移動規制手段を備える。
【0047】この移動規制手段は、回転軸芯Lから放射
方向に伸びるようにスプール4の筒軸17に固着された
案内ピン47を有する。該案内ピン47は横断面が非円
形であり、その頭部には拡径部よりなるストッパー47
aが形成されている。該案内ピン47には、ブレーキレ
バー31のブラケット33が摺動可能に取り付けられて
いる。ブラケット33には、ブレーキレバー31が枢転
軸30を介して連結されている。枢転軸30はスプール
4の回転軸芯Lに直角に交差するように伸びている。こ
のため、スプール4の回転により遠心力が作用すると、
ブラケット33が案内ピン47に沿って回転することな
く上記放射方向にスライドし、ブレーキレバー31はブ
ラケット33上で枢転軸30を支点にして枢転し制動部
32に接触する。
【0048】また、ブレーキレバー31と筒軸17との
間に実施の形態1におけると同様な弾性部材である引張
りコイルスプリング46が掛け渡されている。これによ
り、上記遠心力が作用すると、ブレーキレバー31は引
張りコイルスプリング46による引張り力に抗して上記
放射方向に移動し、その先端31aが制動部32に接触
し、制動力を発生する。
【0049】実施の形態3 この実施の形態に係る両軸受けリールの遠心制動装置
は、図5及び図6に示されるような移動規制手段を備え
る。
【0050】この移動規制手段は、次に述べるように側
板2に設けた調整手段により位置変更可能であり、その
位置変更によりブレーキレバー31の移動量を調整可能
である。すなわち、側板2上の枠部材22にスプール4
の回転軸芯Lと共通の軸芯を有したボス部22aが形成
され、該ボス部22aにベアリング48の内輪が摺動可
能に被せられ、該ベアリング48の外輪にスプール側に
擂り鉢状に開いた拡径筒49が取り付けられている。ス
プール4の筒軸17側には実施の形態1におけると同様
にしてブレーキレバー31が取り付けられ、該ブレーキ
レバー31の基端31bには突片50が設けられ、該突
片50の先端が上記拡径筒49の内周面に接触してい
る。
【0051】上記ベアリング48及び拡径筒49は、次
に述べるように、側板2に対しスプール4の回転軸芯L
の方向に位置調整可能に設けられている。すなわち、図
5及び図6に示されるように、ボス部22aには大歯車
41が回転軸芯L方向に沿って摺動可能に取り付けら
れ、ベアリング48の内輪にスプール4と反対側から接
触している。ベアリング48の内輪はボス部22aの先
端に取り付けられた止め輪51との間に介装されたコイ
ルバネ37により大歯車41の方に押し付けられてい
る。また、ボス部22aには大歯車41をベアリング4
8と反対側から支えるカム片38が設けられ、大歯車4
1には該カム片38に対応しフォロアー片(図示せず)
が設けられている。カム片38及びフォロアー片は回転
軸芯Lを中心とする円周に沿って間欠的に設けられ、該
円周上で一定方向に一定角度で傾斜している。この大歯
車41のボス部22a上での回転は、側板2に回転可能
に軸支されたノブ39の操作により行われる。ノブ39
の軸端には小歯車40が固着され、この小歯車40が大
歯車41と噛み合っており、ノブ39が回されると大歯
車41がボス部22a上で回転する。
【0052】上記調整手段において、ノブ39が回さ
れ、小歯車40を経て大歯車41がボス部22aの回り
で回されると、フォロアー片がカム片38に沿って相対
的に移動する結果、図7中回転軸芯Lよりも上側で示さ
れるように、大歯車41がスプール4側に接近し、拡径
筒49をブレーキレバー31側へスライドさせる。拡径
筒49はその斜面で突片50を介しブレーキレバー31
を回転軸芯L側に引き降ろすようにし、ブレーキレバー
31の制動部32上での移動範囲を狭める。これによ
り、ブレーキレバー31の先端31aは制動部32の内
径側に移動し、制動トルクを小さくする。ノブ39が逆
向きに回されると、図6中回転軸芯Lよりも下側で示さ
れるように、大歯車41がスプール4と反対側に移動
し、拡径筒49をブレーキレバー31と反対側へスライ
ドさせる。拡径筒49は突片50から遠ざかろうとする
ので、ブレーキレバー31の制動部32上での移動範囲
は拡大する。これにより、ブレーキレバー31の先端は
制動部32の外径側に移動し、制動トルクは大きくな
る。
【0053】実施の形態4 この実施の形態に係る両軸受けリールの遠心制動装置
は、図7、図8及び図9に示されるように、リール本体
1の両側板2、3間に回転可能に支承されたスプール4
に、その回転軸芯Lから離れた位置において該回転軸芯
Lに対して直角な向きの枢転軸30を介し基端31bが
枢支されたブレーキレバー31と、スプール4の回転時
の遠心力により枢転するブレーキレバー31が当接する
ように上記側板2上に設けられた環状の制動部32とを
備えている。
【0054】枢転軸30は、スプール4の筒軸17にお
ける一端の外周に固定されたブラケット33に取り付け
られている。ブラケット33はスプール4の回転軸芯L
を挟んで相対向する二箇所に設けられ、それぞれに枢転
軸30が取り付けられている。枢転軸30はスプール4
の回転軸芯Lに対して直角な向きになっている。
【0055】ブレーキレバー31は、制動部32に接触
し得る先端31aと、枢転軸30に枢支される基端31
bとを有する。枢転軸30は既述の如くスプール4の回
転軸芯Lに対して直角な向きに伸びているので、ブレー
キレバー31は回転軸芯Lを含む面内で回動可能であ
る。
【0056】また、ブレーキレバー31には、スプール
4の回転時の遠心力によりスプール4の回転軸芯Lから
放射方向への移動を許容すると共に、該放射方向への移
動を規制する移動規制手段が付与される。すなわち、ブ
レーキレバー31の基端31bには上記放射方向に伸び
る長孔45が設けられ、該長孔45に枢転軸30が挿入
されている。これにより、ブレーキレバー31は、スプ
ール4が回転すると、遠心力により枢転軸30を支点に
してスプール4の半径方向に起き上がりつつ長孔45の
長さの範囲内で半径方向に移動する。そして、その先端
31aが制動部32に接して制動力を発生する。
【0057】上記環状の制動部32は、次に述べるよう
に、上記側板2に対しスプール4の回転軸芯Lの方向に
位置調整可能に設けられている。すなわち、図7、図8
及び図9に示されるように、上記側板2上に一体的に設
けられたボス部22aにその軸芯方向に沿って摺動可能
に大歯車41が取り付けられ、大歯車41はボス部22
に装着されたコイルスプリング37によりスプール4か
ら離反するような向きに付勢されている。大歯車41の
周縁部にはブレーキレバーの先端31aに対向するよう
にフランジ部が形成され、該フランジ部に上記環状の制
動部32が固定されている。制動部32の外周には複数
個の舌状凸片36が放射状に設けられている。側板2が
取り付けられる枠板1aには、上記コイルスプリング3
7の付勢力により押される制動部32の凸片36を背後
から受け止めるカム片38が設けられている。カム片3
8は制動部32の外周に沿って間欠的に設けられ、それ
ぞれが凸片36に対応している。各カム片38は回転軸
芯Lを中心とする円周上で一定方向に一定角度で傾斜し
ている。したがって、大歯車41がボス部22aの回り
でいずれかの向きに回されると、凸片36がカム片38
に沿って相対的に移動し、ボス部22上を中心軸芯L方
向に移動することになる。図7及び図8中回転軸芯Lよ
りも上側は大歯車41がブレーキレバー31の方に接近
してその制動部32がブレーキレバー31に接触可能に
なった状態を示し、下側は大歯車41がブレーキレバー
31から離れ制動部32がブレーキレバー31に接触不
能になった状態を示している。
【0058】この大歯車41のボス部22a上での回転
は、側板2に回転可能に軸支されたノブ39の操作によ
り行われるようになっている。ノブ39の軸端には小歯
車40が固着され、この小歯車40が大歯車41と噛み
合っており、ノブ39が回されると大歯車41がボス部
22a上で回転する。
【0059】なお、上記カム片38と凸片36を設ける
位置は側板2と制動部32との間で入れ替えるようにし
てもよい。
【0060】上記制動装置において、ノブ39が回さ
れ、図8の回転軸芯Lよりも上側に示されるように、制
動部32がブレーキレバー31の先端31aに近付けら
れると、スプール回転時にブレーキレバー31の重心に
掛かる遠心力に起因した制動トルクがブレーキレバー3
1を通じて制動部32に掛かる。ノブ39の回転量を調
節することにより制動トルクの大きさを変え、制動力を
無段階に加減することができる。ノブ39が逆向きに回
され、図9の回転軸芯Lよりも下側に示されるように、
制動部32がブレーキレバー31の先端31aから遠ざ
けられると、スプール4が回転してブレーキレバー31
に遠心力が作用してもブレーキレバー31の先端31a
は制動部32に接触しなくなる。
【0061】実施の形態5 この実施の形態に係る両軸受けリールの遠心制動装置
は、図10に示されるような制動力の調整手段を備え
る。
【0062】この制動力の調整手段は、側板2からブレ
ーキレバー31にかけて設けられており、スプール4に
一体回転可能に且つスプール4の回転軸芯L方向に摺動
可能とした枢転軸30をスプール4の回転軸芯L方向に
位置変更させようとするもので、次のような機構を備え
る。
【0063】すなわち、側板2にスプール4の回転軸芯
Lと共通の軸芯を有したボス部22aが形成され、該ボ
ス部22aにベアリング48の内輪が摺動可能に被せら
れ、該ベアリング48の外輪にスプール4側に円筒52
が取り付けられている。スプール4の筒軸17上には実
施の形態3におけると同様にしてブレーキレバー31を
支持したブラケット33がキー53及びキー溝54を介
してスライド自在に取り付けられている。このブラケッ
ト33から上記円筒52の方に鉤状のアーム55が伸び
ており、該アーム55の先端の屈曲した先端が円筒52
に形成された環状溝に嵌まり込んでいる。
【0064】上記ベアリング48及び円筒52は、次の
ようにしてスプール4の回転軸芯L方向に位置調整され
る。図10に示されるように、ボス部22aには大歯車
41が回転軸芯L方向に沿って摺動可能に取り付けら
れ、大歯車41の内周縁がベアリング48の内輪にスプ
ール4と反対側から接触している。ベアリング48の内
輪は、ボス部22aの先端に固定された止め輪51との
間に介装されたコイルバネ37により大歯車41の方に
押し付けられている。また、ボス部22aには大歯車4
1をベアリング48と反対側から支えるカム片38が設
けられ、大歯車41には該カム片38に対応しフォロア
ー片(図示せず)が設けられている。カム片38及びフ
ォロアー片は回転軸芯Lを中心とする円周に沿って間欠
的に設けられ、該円周上で一定方向に一定角度で傾斜し
ている。この大歯車41のボス部22a上での回転は、
側板2に回転可能に軸支されたノブ39の操作により行
われる。ノブ39の軸端には小歯車40が固着され、こ
の小歯車40が大歯車41と噛み合っており、ノブ39
が回されると大歯車41がボス部22a上で回転する。
【0065】上記調整手段において、ノブ39が回さ
れ、小歯車40を経て大歯車41がボス部22aの回り
で回されると、フォロアー片がカム片38に沿って相対
的に移動する結果、図10中回転軸芯Lよりも上側で示
されるように、大歯車41がスプール4側に接近し、円
筒52をスプール4側へスライドさせる。これにより、
ブレーキレバー31は制動部32から離れ、制動トルク
は低減し、又は発生しなくなる。ノブ39が逆向きに回
されると、図10中回転軸芯Lよりも下側で示されるよ
うに、大歯車41がスプール4と反対側に移動し、円筒
52はコイルバネ37の付勢力により大歯車41と共に
移動する。これにより、ブレーキレバー31の先端31
aは制動部32に近づき、ブレーキレバー31の先端3
1aが制動部32に接触することによる制動力が増加す
る。
【0066】実施の形態6 この実施の形態の両軸受けリールの遠心制動装置は、図
11に示されるようなブレーキレバー31を備えてい
る。このブレーキレバー31は、その少なくとも先端3
1aが、硬質ゴム又は合成樹脂で形成されている。
【0067】これにより、ブレーキレバー31の先端3
1aが制動部32(図1、図5、図7参照)に接触した
場合、制動力が高まり、また、騒音も低減することとな
る。
【0068】また、このブレーキレバー31の基端31
bには、枢転軸30回りでのブレーキレバー31の回転
を規制する回転規制手段として、突起56が設けられて
いる。ブレーキレバー31が枢転軸30回りで回転する
際にこの突起56がブラケット33(図1参照)に当た
ることで、ブレーキレバー31の回動角が規制される。
【0069】実施の形態7 この実施の形態の両軸受けリールの遠心制動装置は、図
12に示されるようなブレーキレバー31を備えてい
る。このブレーキレバー31の湾曲した中間部には錘4
4が設けられている。このようにブレーキレバー31が
湾曲し、かつその湾曲部に錘44が取り付けられている
ことにより、枢転軸30の軸芯を通り回転軸芯L(図1
参照)に垂直な平面Aを間にしてブレーキレバー31の
重心Gが制動部32と反対側に位置することとなる。従
って、スプール4の回転によりブレーキレバー31に掛
かる遠心力は大きくなり、ブレーキレバー31が矢印X
方向に枢転しその先端31aが制動部32の側面に当接
することによる制動トルクもより大きくなる。
【0070】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ブレーキレバ
ー又はその枢転軸をスプールの回転に伴う遠心力によ
り、スプールの回転軸芯から放射方向に移動可能とする
と共に、該放射方向への移動を移動規制手段により規制
可能にしたことから、スプールの回転速度が上がるに連
れてブレーキレバーの制動部に当接する位置がスプール
回転軸芯より離れた位置に移動するので、回転速度の大
きさに比例して制動トルクも増やすことができる。従っ
て、スプールヘの回転速度が上がるに連れて制動力を大
きくし、スプールの過回転に起因するバックラッシュの
発生を防止することができる。
【0071】なお、本発明においてブレーキレバーの先
端が環状の制動部の側面に当接するようにすれば、環状
の制動部に対しスプールの回転軸芯との同芯度が要求さ
れず、従って、制動部の側面を研磨加工するのみで、適
正な制動を掛けることができる。
【0072】請求項2の発明によれば、ブレーキレバー
にスプールの回転遠心力に伴う枢転を規制する枢転規制
手段を設けた為、釣糸の投榔時や重い仕掛けを取り付け
て高速で釣糸を繰り出す時等のように回転遠心力が所定
値以上となった場合にのみブレーキレバーを枢転させス
プールの過回転を確実に防止することができる。釣糸巻
き取り時や低速度での釣糸繰り出し時等のように回転遠
心力が所定値以下の場合にはブレーキレバーの枢転を規
制し制動部への当接を防止することできる為、制動力の
無い状態で軽快な釣糸の巻き取り、迅速な釣糸の繰り出
しを実現しうる。また、釣糸巻き取り時や低速度での釣
糸繰り出し時等におけるブレーキレバーと制動部との当
接を規制し得る為、両者の当接面の摩耗を防止し制動装
置の耐久性を高めることができる。
【0073】請求項3の発明によれば、ブレーキレバー
の重心を、該ブレーキレバーの枢転軸芯を含み上記回転
軸芯に垂直な回転平面を間にして上記制動部と反対側に
配置したことから、ブレーキレバーの先端はスプールの
回転時の遠心力によって環状の制動部に当接すると共に
スプールの回転時の遠心力の増大に応じて環状の制動部
側に枢転して制動部に対する押圧力を増すから前述のブ
レーキレバーの放射方向への移動と相侯ってスプールヘ
の制動力を増大し、スプールの過回転に起因したバック
ラッシュを防止することができる。
【0074】なお、該ブレーキレバーの先端を環状の制
動部の側面に当接させるようにした場合は、両者の当接
面が摩耗しても何時までも安定した制動力が得られる。
【0075】請求項4の発明によれば、移動規制手段
を、側板に設けた調整手段により位置変更可能に設けた
ので、スプールの回転時の遠心力による枢転軸の放射方
向への移動量、即ちブレーキレバーと制動部との当接位
置の放射方向への移動量を調整することができ、従っ
て、スプールの回転速度に応じて制動力を加減すること
が出来る。
【0076】請求項5の発明によれば、制動部を、側板
に設けた調整手段によってスプールの回転軸芯方向に位
置変更可能に設けたことから、スプールの回転時の遠心
力によるブレーキレバー先端の当接位置やブレーキレバ
ーの枢転角度を調整することができ、従って、スプール
の回転速度に応じて制動力を加減することが出来る。
【0077】請求項6の発明によれば、枢転軸をスプー
ルに一体回転可能に且つスプールの回転軸芯方向に摺動
可能に設け、枢転軸を側板に設けた調整手段によってス
プールの回転軸芯方向に位置変更可能としたことから、
ブレーキレバー先端の制動部に対する当接位置やブレー
キレバーの枢転角度を調整することができ、従って、プ
ールの回転速度に応じて制動力を加減することが出来
る。
【0078】請求項7の発明によれば、ブレーキレバー
の少なくとも先端が、硬質ゴム又は合成樹脂によって形
成されたことから、ブレーキレバー先端が制動部に当接
した時における摩擦制動力を向上し、スプールの過回転
に起因する釣糸のバックラッシュを更に確実に防止する
ことができると共に、両者が当接した際の摺動音の発生
を防止することができる。
【0079】請求項8の発明によれば、枢転軸回りでの
ブレーキレバーの回転を規制する回転規制手段が設けら
れたことから、ブレーキレバーと制動部との接触圧力が
必要以上に大きくならないようにし、両部材の摩耗、損
傷を防止することができる。また、制動装置の組み込み
作業を簡易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遠心制動装置を備えた両軸受けリ
ールの水平断面図である。
【図2】図1中要部の拡大図である。
【図3】両軸受けリールの左側の側板を外した状態にお
ける側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す部分切欠図で
ある。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す部分切欠図で
ある。
【図6】図5中要部の拡大図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す部分切欠図で
ある。
【図8】図7中要部の拡大図である。
【図9】左側の側板を内側から見た側面図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態を示す部分切欠図
である。
【図11】本発明の第6の実施の形態を示す部分切欠図
である。
【図12】本発明の第7の実施の形態を示す部分切欠図
である。
【符号の説明】
1…リール本体 2、3…側板 4…スプール L…スプールの回転軸芯 30…枢転軸 31…ブレーキレバー 31a…先端 31b…基端 32…制動部 36…舌状凸片 38…カム片 41…大歯車 45…長孔 46…引張りコイルスプリング 47a…ストッパー 49…拡径筒 56…突起

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体の両側板に回転可能に支承さ
    れたスプールと、該スプールの回転軸芯から離れた位置
    に該回転軸芯に対して直角な向きに配置された枢転軸に
    上記スプールの回転軸芯方向面の中を枢転するように基
    端が枢支されたブレーキレバーと、上記スプールの回転
    時の遠心力による上記ブレーキレバーの枢転により上記
    ブレーキレバーの先端が当接するように上記側板に設け
    られた環状の制動部とを備えた両軸受けリールの遠心制
    動装置において、上記ブレーキレバー又は上記枢転軸を
    上記スプールの回転時の遠心力によりスプールの回転軸
    芯から放射方向に移動可能にすると共に、該放射方向へ
    の移動を規制する移動規制手段を設けたことを特徴とす
    る両軸受けリールの遠心制動装置。
  2. 【請求項2】 上記ブレーキレバーに対し、上記回転遠
    心力による枢転を規制する枢転規制手段を設けたことを
    特徴とする請求項1に記載の両軸受けリールの遠心制動
    装置。
  3. 【請求項3】 上記ブレーキレバーの重心を、該ブレー
    キレバーの枢転軸芯を含み上記回転軸芯に垂直な回転平
    面を間にして上記制動部と反対側に配置したことを特徴
    とする請求項l又は請求項2の何れかに記載の両軸受け
    リールの遠心制動装置。
  4. 【請求項4】 上記移動規制手段を、上記側板に設けた
    調整手段により位置変更可能に設けたことを特徴とする
    請求項l乃至請求項3の何れかに記載の両軸受けリール
    の遠心制動装置。(図6に対応)
  5. 【請求項5】 上記制動部を、上記側板に設けた調整手
    段によってスプールの回転軸芯方向に位置変更可能に設
    けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに
    記載の両軸受けリールの遠心制動装置。
  6. 【請求項6】 上記枢転軸をスプールに一体回転可能に
    且つスプールの回転軸芯方向に摺動可能に設け、上記枢
    転軸を上記側板に設けた調整手段によってスプールの回
    転軸芯方向に位置変更可能としたことを特徴とする請求
    項l乃至請求項3の何れかに記載の両軸受けリールの遠
    心制動装置。
  7. 【請求項7】 上記ブレーキレバーの少なくとも先端
    が、硬質ゴム又は合成樹脂によって形成されてなること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の両
    軸受けリールの遠心制動装置。
  8. 【請求項8】 上記枢転軸回りでの上記ブレーキレバー
    の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7の何れかに記載の両軸受けリー
    ルの遠心制動装置。
JP24523897A 1997-09-10 1997-09-10 両軸受けリールの遠心制動装置 Pending JPH1175641A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103380765A (zh) * 2012-05-04 2013-11-06 Doyo工程有限公司 具备精密离心制动系统的鱼线轮
JP2014233260A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 株式会社シマノ 両軸受リールのスプール制動装置

Cited By (3)

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CN103380765A (zh) * 2012-05-04 2013-11-06 Doyo工程有限公司 具备精密离心制动系统的鱼线轮
JP2013233146A (ja) * 2012-05-04 2013-11-21 Doyo Engineering:Kk 精密遠心制動システムを備えた釣り用リール
JP2014233260A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 株式会社シマノ 両軸受リールのスプール制動装置

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