JPH1174150A - コンデンサ - Google Patents

コンデンサ

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JPH1174150A
JPH1174150A JP23060197A JP23060197A JPH1174150A JP H1174150 A JPH1174150 A JP H1174150A JP 23060197 A JP23060197 A JP 23060197A JP 23060197 A JP23060197 A JP 23060197A JP H1174150 A JPH1174150 A JP H1174150A
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JP
Japan
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capacitor
metallized film
film
opening
dielectric
Prior art date
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Pending
Application number
JP23060197A
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English (en)
Inventor
Masahide Kayao
真秀 柏尾
Mikako Kume
美香子 久米
Takayoshi Kawatani
隆義 川谷
Kazuo Iwaoka
和男 岩岡
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication of JPH1174150A publication Critical patent/JPH1174150A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源雑音防止用に用いられるコンデンサにお
いて、異常サージ電圧等高い電圧が印加された場合、蒸
着電極や誘電体フィルムが分解し、高温のガスが発生し
て内部圧力が高まりコンデンサが破裂する問題に対し、
安価、小形状で特性を維持しつつ前記問題点を解決した
コンデンサを提供する。 【解決手段】 金属化フィルムコンデンサにおいて、容
量形成部となる対向蒸着電極面を除く領域に、コンデン
サの表層部から少なくとも巻芯部に至るまで切削加工さ
れている箇所を1箇所以上形成することにより、異常サ
ージ電圧が印加され絶縁破壊によるガスが発生した場合
でも、この分解ガスは前記削除部より外部に放出されて
内部圧力を低下させるため、コンデンサの破裂を防止す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属化フィルムコン
デンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属化フィルムコンデンサはそ
の高い信頼性から多くの用途に用いられている。その中
でも雑音防止を目的とした電源回路等に使用された場合
は異常サージ電圧等高い電圧が印加された時、誘電体フ
ィルムの弱点部から絶縁破壊が発生し、放電エネルギー
によりその部分のコンデンサの容量形成部となる蒸着電
極が溶融、飛散することにより再び絶縁性を確保する、
いわゆる自己回復性に優れているという特徴があった。
【0003】しかしながら、このような異常電圧に対し
誘電体フィルムの耐電圧が極めて低い場合は絶縁破壊時
の放電エネルギーにより蒸着金属や誘電体フィルムが溶
融、分解して高温のガスが発生しコンデンサの内部圧力
を高め破裂に至らしめる。また、このような異常電圧が
繰り返し何回も印加されたり、長期間にわたって使用さ
れる場合には、その部分の誘電体フィルムが劣化し耐電
圧の低下や絶縁破壊の発生頻度が増し、絶縁破壊に伴う
部分放電や温度上昇によってさらに劣化が促進され最終
破壊に至るがこの状態においてもコンデンサは上記自己
回復作用のため完全短絡とはならず給電が続くため、続
発する部分放電や温度上昇により誘電体フィルムが分解
してガスが発生しコンデンサ内部に充満する。このガス
により内部圧力が上昇してコンデンサが破裂するととも
にコンデンサを構成する導電物が飛散することにより安
全性が低下するという問題があった。
【0004】これらの問題を回避するため、従来は誘電
体フィルムの厚みを厚くして電位傾度を下げることによ
り耐電圧を向上させる方法や、コンデンサに絶縁油を含
浸して密封し耐電圧を向上させるといった方法、さらに
はコンデンサ素子をケースに封入し充填樹脂に硬度の低
いものを使用することで素子の破壊が発生しても、この
充填樹脂で衝撃を吸収させることにより、メタリコン金
属等の導電物を外部へ飛散させないという方法がとられ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
ム厚みを厚くしたり、外装にケースや充填剤を用いるこ
とは材料を多く使用することになり、素子は高価で形状
も大きくなり、近年ますます厳しくなっている小形化、
低コスト化の要求に応えられない。また、絶縁油を含浸
する方法もオイル漏れの問題があり使用温度が限定され
る等の課題があった。
【0006】本発明の目的は安全性が高く、かつ小形で
低コストのフィルムコンデンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は誘電体フィルムの少なくとも片面に蒸着電
極が形成された金属化フィルムを用いた積層または巻回
構造のフィルムコンデンサにおいて、容量形成部となる
対向蒸着電極面を除く領域に該コンデンサの表層部から
少なくとも巻芯部に至るまで切削加工されている箇所が
1箇所以上形成されているようにした。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0009】(実施の形態1)図1は本発明の一実施の
形態に係る金属化フィルムコンデンサであり、金属化フ
ィルムコンデンサ100は、コンデンサ素子101、リ
ード線102及び外装樹脂103より構成されていると
ともに、開孔部104が形成されている。
【0010】図2は図1のA−A’における断面構造を
表したものである。図2においてポリエステルフィルム
やポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムよ
りなる誘電体フィルム201に金属電極202を蒸着し
て形成した金属化フィルム203を巻回し、その端面に
たとえば亜鉛、錫、またはそれらの合金等の溶融金属を
吹き付けて形成されたメタリコンよりなる外部電極20
4にリード線205を接続した金属化フィルムコンデン
サ素子にエポキシ樹脂による外装樹脂206を施した構
造となっている。さらに上記金属化フィルムコンデンサ
200の容量形成部となる対向電極面以外の領域に、た
とえば切削ドリル、レーザー加工あるいは打ち抜き加工
等によりコンデンサ素子及び外装樹脂206を貫いた開
孔部207が形成されている。本実施の形態では開孔部
207は切削ドリルを用いて金属化フィルムコンデンサ
200の中央に円形状に1箇所形成してあるが、前記開
孔部207の形状は円状や矩形状等任意の形状を取り得
るものであり、また複数個形成されていてもかまわな
い。
【0011】上記構成による金属化フィルムコンデンサ
200に異常サージ電圧が印加されて絶縁破壊を起こし
誘電体フィルムの分解によってガスが発生した場合で
も、内部圧力の上昇によって前記分解ガスは金属化フィ
ルムコンデンサ200に形成された開孔部207に流
れ、外部に放出されて内部圧力を低下させることにより
絶縁破壊による衝撃を緩和することができる。
【0012】図3は本発明に係る金属化フィルムコンデ
ンサの異常サージ電圧に対する効果を評価するための試
験回路図である。この試験はUL1414のファイアハ
ザードテストA及びエクスパルジョンハザードに準じた
もので、240Vの交流電源Vacに接続した試料用コン
デンサCx(0.47μF)に5000Vの直流電源Vd
cに接続して充電したコンデンサCdによって5秒間隔で
連続して異常サージ電圧を印加するものである。
【0013】本試験においては4回目のサージ電圧印加
終了後前記240Vの交流電圧をそのまま30秒間印加
したのち試験を終了し、この間金属化フィルムコンデン
サの導電材料の飛散のないことを良品の判定基準として
いる。
【0014】本試験に使用した金属化フィルムコンデン
サを図4に示す。(A)〜(G)は本発明による金属化
フィルムコンデンサであり、(H)は従来構造の金属化
フィルムコンデンサである。(A)〜(G)における開
孔部は切削ドリルを用いて形成しており、その形状は円
状で、大きさは(A)の開孔部401が直径0.5m
m、(B)の開孔部402が直径1.0mm、(C)〜
(F)の開孔部403が直径2.0mm、(G)の開孔
部404が直径3.0mmである。また、(A)〜
(C)及び(G)と(D)〜(F)のコンデンサについ
てはそれぞれ積層方向への切削量が異なっており、
(A)〜(C)及び(G)は積層方向の全層にわたって
貫通したもの、(D)は積層方向の全層の4分の3の積
層数にわたって切削したもの、(E)は積層方向の全層
の2分の1の積層数にわたって切削したもの、(F)は
積層方向の全層の4分の1の積層数にわたって切削した
ものである。各試料とも誘電体フィルムはポリエステル
フィルムを用いており、その厚さは6μmである。コン
デンサの静電容量は0.47μFであり、形状は17m
m×6.5mm×15.0mmである。また、試験個数
は各10個ずつである。
【0015】図5に前述の試験の結果を示す。本発明に
よる金属化フィルムコンデンサ(B)〜(E)、(G)
はすべて良品、(A)が10個中5個が不良品、(F)
は10個中3個不良品、従来の金属化フィルムコンデン
サ(H)はすべて不良品となった。
【0016】以上の結果から、本発明の効果が明らかに
なるとともに、開孔部の直径は1.0mm以上必要であ
ること及び切削量は積層数の2分の1以上必要であるこ
とも判明した。また、本実施の形態では開孔部はコンデ
ンサ素子及び外装を貫く形状に形成されていたが、図6
に示すように、開孔部601は金属化フィルム602、
外部電極603、リード線604より構成されるコンデ
ンサ素子のみに形成され、外装樹脂605が前記開孔部
601の表面を被覆された構造においても同様の効果が
得られる。さらに、前記開孔部の形状は大きいほど実効
的な容量値は減少し、小さすぎると前述のように異常サ
ージ電圧に対する効果も薄くなるため、その大きさは本
実施の形態におけるように開孔部が1箇所の場合は直径
1.0〜3.0mm程度が適当である。
【0017】また、直径を1.0mm未満に設定する場
合は複数個の開孔部を設けることが有効である。
【0018】(実施の形態2)図7は本発明の他の実施
の形態の金属化フィルムコンデンサであり、金属化フィ
ルムコンデンサ700は、コンデンサ素子701、リー
ド線702及び外装樹脂703より構成されており、前
記コンデンサ素子701及び外装樹脂703にはたとえ
ば回転刃切断等により切り込み部704が形成されてい
る。前記切り込み部704は上記金属化フィルムコンデ
ンサ700の容量形成部となる対向電極面以外の領域に
形成され、またその形状については切り込み幅705及
び切り込み深さ706は任意の形状を取り得るものであ
り、複数個形成されていてもかまわない。
【0019】図8は図7のA−A’における断面構造図
である。図8においてポリエステルフィルムやポリプロ
ピレンフィルム等のプラスチックフィルムよりなる誘電
体フィルム801に金属電極802を蒸着して形成した
金属化フィルム803を巻回し、その端面にたとえば亜
鉛、錫、またはそれらの合金等の溶融金属を吹き付けて
形成されたメタリコンよりなる外部電極804にリード
線805を接続した金属化フィルムコンデンサ素子にエ
ポキシ樹脂による外装樹脂806を施した構造となって
いる。さらに上記金属化フィルムコンデンサ800に
は、たとえば回転刃切断等により、容量形成部となる対
向電極面以外の領域にコンデンサ素子及び外装樹脂80
6に切り込み部807が形成されている。本実施の形態
の異常サージ電圧に対する効果を前述の実施の形態1の
試験方法と同様の方法を用いて評価した。
【0020】本試験に使用した金属化フィルムコンデン
サを図9に示す。(A)は本発明による金属化フィルム
コンデンサであり、切り込み部901は回転刃を用いて
金属化フィルムコンデンサ900の幅方向の中央に切り
込み幅2.0mm、切り込み深さは金属化フィルムコン
デンサ900の中心の位置まで到達する深さで1箇所形
成してある。また、誘電体フィルムはポリエステルフィ
ルムを用いており、その厚さは6μmである。実施の形
態1と同様コンデンサの静電容量は0.47μFであ
り、形状は17mm×6.5mm×15.0mmであ
る。また、試験個数は各10個ずつである。試験の結
果、本発明による金属化フィルムコンデンサはすべて良
品であった。また、実施の形態1と同様、切り込み部は
コンデンサ素子のみに形成され、外装樹脂が前記切り込
み部の表面を被覆された構造においても同様の効果が得
られることは言うまでもない。さらに切り込み幅が狭い
場合は切り込み部を複数個形成することでも同様の効果
が得られる。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の金属
化フィルムコンデンサは積層方向にその一部分が削除さ
れた形状を有するので、異常サージ電圧が印加されて絶
縁破壊を起こし、誘電体フィルムの分解によってガスが
発生した場合でも、内部圧力の上昇によって前記分解ガ
スは前記削除部に流れ、外部に放出されて内部圧力を低
下させることにより絶縁破壊による衝撃を緩和すること
ができる。従って誘電体フィルムを厚くする方法、外装
を強化する方法及び含浸剤に絶縁油を使用するといった
方法が必要なく、安全性が高くかつ小形で安価な金属化
フィルムコンデンサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における金属化フィ
ルムコンデンサの平面図
【図2】本発明の第1の実施の形態における金属化フィ
ルムコンデンサの断面構造を表す斜視図
【図3】本発明の実施の形態における耐電圧評価試験回
路図
【図4】本発明の第1の実施の形態において耐電圧評価
を行った試料コンデンサの平面図
【図5】本発明の第1の実施の形態における耐電圧試験
結果を示す図
【図6】本発明の第1の実施の形態において他の実施の
形態を表す金属化フィルムコンデンサの断面構造を表す
斜視図
【図7】本発明の第2の実施の形態における金属化フィ
ルムコンデンサの平面図
【図8】本発明の第2の実施の形態における金属化フィ
ルムコンデンサの断面構造を表す斜視図
【図9】本発明の第2の実施の形態において耐電圧評価
を行った試料コンデンサの平面図
【符号の説明】
100、200、700、800、900 金属化フィ
ルムコンデンサ 101、701 コンデンサ素子 102、205、604、805 リード線 103、206、605、806 外装樹脂 104、207、401、402、403、404 開
孔部 201、801 誘電体フィルム 202、802 金属電極 203、602、803 金属化フィルム 204、603、804 外部電極 704、807、901 切り込み部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩岡 和男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体フィルムの少なくとも片面に蒸着
    電極が形成された金属化フィルムを用いた積層または巻
    回構造のフィルムコンデンサにおいて、容量形成部とな
    る対向蒸着電極面を除く領域に該コンデンサの表層部か
    ら少なくとも巻芯部に至るまで切削加工されている箇所
    が1箇所以上形成されていることを特徴とする金属化フ
    ィルムコンデンサ。
JP23060197A 1997-08-27 1997-08-27 コンデンサ Pending JPH1174150A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002329816A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 Marcon Electronics Co Ltd 樹脂封止型電子部品
JP2016062973A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 トヨタ自動車株式会社 フィルムコンデンサ
US20220293341A1 (en) * 2019-08-26 2022-09-15 Wolfgang Westermann Film capacitor for power electronics

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