JPH1174075A - 有機el表示装置 - Google Patents

有機el表示装置

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JPH1174075A
JPH1174075A JP9275172A JP27517297A JPH1174075A JP H1174075 A JPH1174075 A JP H1174075A JP 9275172 A JP9275172 A JP 9275172A JP 27517297 A JP27517297 A JP 27517297A JP H1174075 A JPH1174075 A JP H1174075A
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JP
Japan
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organic
display
electrode
display device
wiring board
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JP9275172A
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Takashi Tanaka
俊 田中
Yoshihiro Saito
義広 斎藤
Mitsunari Suzuki
満成 鈴木
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Publication of JPH1174075A publication Critical patent/JPH1174075A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/17Passive-matrix OLED displays
    • H10K59/179Interconnections, e.g. wiring lines or terminals
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/325Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by abutting or pinching, i.e. without alloying process; mechanical auxiliary parts therefor

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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 さらなる小型、薄型化が可能で、安価で、し
かも製造が容易であり、実装スペースや、生産コストの
増加が少なく、リーク電流を防止し、クロストローク
や、輝度ムラ等の無い高表示品質が得られ、高精細なデ
ィスプレイのように接続する電極の数が多いディスプレ
イや、配線が一部に集中する場合にも対応可能な有機E
L表示装置を提供する。 【解決手段】 平板状であって、複数の発光単位と、こ
の各発光単位の電子注入電極とホール注入電極の引き出
し電極を有し、前記発光単位は少なくとも1つの回路を
形成する電子注入電極とホール注入電極とこれらの電極
間に存在する有機EL層とを有する有機ELディスプレ
イ1と、前記有機ELディスプレイと接続される接続用
電極を有する配線板2と、弾性体であって、導電層と絶
縁層とを交互に有し、かつ前記導電層の許容電流が50
mA/mm2 以上であり、前記有機ELディスプレイの引き
出し電極と前記配線板の接続用電極との間に配置される
接続手段3とを有する有機EL表示装置

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオーディオ等で使わ
れる情報表示パネル、自動車用の計器パネル、動画・静
止画を表示させるディスプレイ等、家電製品、自動車、
二輪車電装品に使用され、有機化合物層と電極等から構
成された有機ELディスプレイを用い、これを駆動する
ための配線板や、この配線板と接続するためのコネクタ
を有する有機EL表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機EL素子が盛んに研究され、
実用化されつつある。これは、錫ドープ酸化インジウム
(ITO)などの透明電極(ホール注入電極)上にトリ
フェニルジアミン(TPD)などのホール輸送材料を蒸
着により薄膜とし、さらにアルミキノリノール錯体(A
lq3 )などの蛍光物質を発光層として積層し、さらに
Mgなどの仕事関数の小さな金属電極(電子注入電極)
を形成した基本構成を有する素子で、10V 前後の電圧
で数100から数10000cd/m2ときわめて高い輝度
が得られることで、家電製品、自動車、二輪車電装品等
のディスプレイとして注目されている。
【0003】このような有機EL素子を用いたディスプ
レイとして、例えば図6に示すような構成の有機ELデ
ィスプレイが知られている。図において、有機ELディ
スプレイ1は、通常電子注入電極となる走査線(コモン
ライン)と、この走査線と直交してマトリクスを形成す
るように配置され、通常ホール注入電極(透明電極)と
なるデータ線(セグメントライン)と、これらの電極で
挟まれた図示しない有機層(発光層等)が、透明(ガラ
ス)基板21,22間に配置されている。走査線(コモ
ンライン)とホール注入電極(透明電極)となるデータ
線(セグメントライン)は、それぞれ、外部に露出した
引き出し電極23,24を有し、この引き出し電極2
3,24を介して、走査電極とデータ電極間に電位差を
与えると、有機層に電界が発生し、この電界により加速
された電子により電子・ホール対が発生し、または発光
中心の電子が励起され、その電子・ホール対の消失や、
励起状態から定常状態に復するときに発光するものであ
る。
【0004】上記のようなマトリクスタイプのディスプ
レイや、セグメントタイプのディスプレイは、数字、文
字等のキャラクターデータや図形等のイメージデータ
を、上記マトリクス上の特定の位置に展開して表示させ
たり、所定のセグメントを駆動して表示するため多数の
配線を必要とする。また、上記図6で示されるようなデ
ィスプレイと、このディスプレイを駆動したり、前記表
示データを駆動信号データに変換したりする制御、駆動
回路等が搭載された配線板(プリント基板)とは、その
構成材料や製造プロセスが全く異なるため、通常別体と
して製造される。従って、これらを組み立て時に接続し
て、表示装置として機能させるための接続手段が必要と
なる。
【0005】ディスプレイと配線板とを接続するための
接続手段として、プリント基板実装用のコネクタ等を用
いることが考えられる。しかしながら、コネクタは高価
であるばかりか、部品点数も多く、比較的大型であり、
表示装置を小型、薄型化する上で大きな障害となる。ま
た、機械的にコネクタの取り付け位置にディスプレイの
位置が固定されてしまい、取り付け精度がコネクタの実
装精度に規制されたり、組立が困難になるばかりか、配
線板や装置に対するディスプレイ位置の微調整ができな
いといった問題がある。
【0006】ディスプレイを可動とする手段として、フ
レキシブル基板、ヒートシルといった可撓性フィルム状
の接続手段を介在させる方法もあるが、これらを基板や
ディスプレイに固定するための嵌合部材や圧着具が必要
であり、この場合も、小型化、薄型化、コストダウン
や、生産効率の向上を図る上で障害となる。
【0007】ところで、液晶ディスプレイ(LCD)等
においては、従来より図7に示すようなエラスティック
コネクタ3’を使用し、これを図示例のようにディスプ
レイ7と配線板2’との間に挟み込み、ディスプレイ7
と配線板2’とを接続するといった、接続手段が開発さ
れ、使用されている。これは、例えば図8に示すよう
に、弾性体であって導電性を有する導電層31と、弾性
体であって導電性のない絶縁層32とを交互に配列して
いわゆるエラスティックコネクタ3’としたものであ
る。このエラスティクコネクタ3’をLCD側の引き出
し電極と、配線側の接続用電極との間に配置することに
より、エラスティックコネクタの導電層31を介してデ
ィスプレイの引き出し電極と、配線板の接続用電極とが
導通し、両者が接続される。
【0008】しかし、従来から用いられているLCD用
のエラスティックコネクタは、LCDが電圧制御素子で
あるため、その電流容量が、通常30mA/mm2 以下と少
なく、有機ELディスプレイのようにある程度の発光電
流を必要とし、電流密度に応じて発光輝度が上昇するデ
ィスプレイに使用することは、許容電流の面からきわめ
て困難であった。また、高精細なディスプレイのように
配線電極数が多かったり、一部の部位に配線が集中する
ような場合には対応しきれない場合がある。
【0009】ところで、有機EL素子は陽極から陰極へ
順方向に電流が流れる際に発光し、逆方向へは電流が流
れにくい、いわゆるダイオード特性を有するが、単純マ
トリクス型においては、このダイオード特性が極めて重
要な要素である。すなわち、単純マトリクスタイプの有
機ELディスプレイの場合、例えば図9に示すように、
通常、接地側を走査線に、電源供給側をデータ線に、ト
ランジスタ、FET等のスイッチング素子を用い、オー
プンコレクター(ドレイン)等の接続方法によりオン/
オフ制御している。ところが、この接続方法では、非導
通部分の各走査線、データ線は不安定状態になってしま
う。従って、例えば図示例のように、非導通箇所に不良
個所pがあると、逆方向に電流が流れるため、通常の発
光電流路a以外にリーク電流路bが形成されてしまう。
この逆方向への電流ないしリーク電流bがあると、クロ
ストロークや、輝度ムラ等の表示品質の低下を招くこと
になる。
【0010】リーク現象を防止するためには、スイッチ
ング素子が非導通状態のときにでも、走査線、データ線
を電源側、あるいは接地側の電位に安定させることが必
要である。このため、プルアップ、プルダウン抵抗を用
いて、いずれかの電位に安定させることも考えられる。
しかし、新たにプルアップ、プルダウン抵抗を用いるこ
ととすると、集積型のものでも比較的大型で、素子自体
や配線のためのスペースを必要としてしまう。これは、
特に多くの画素を有するディスプレイの場合特に顕著で
あり、小型、薄型化を阻害し、コスト高を招く要因とな
っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、さら
なる小型、薄型化が可能で、安価で、しかも製造が容易
な有機EL表示装置を提供することである。
【0012】また、実装スペースや、生産コストの増加
が少なく、逆方向への電流ないしリーク電流を防止し、
クロストロークや、輝度ムラ等の無い、高表示品質が可
能な有機EL表示装置を提供することである。
【0013】また、高精細なディスプレイのように、接
続する電極の数が多いディスプレイや、配線が一部に集
中する場合にも対応可能な有機EL表示装置を提供する
ことである。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記目的は以
下の本発明により達成される。 (1) 平板状であって、複数の発光単位と、この各発
光単位の電子注入電極とホール注入電極の引き出し電極
を有し、前記発光単位は少なくとも1つの回路を形成す
る電子注入電極とホール注入電極とこれらの電極間に存
在する有機EL層とを有する有機ELディスプレイと、
前記有機ELディスプレイと接続される接続用電極を有
する配線板と、弾性体であって、導電層と絶縁層とを交
互に有し、かつ前記導電層の許容電流が50mA/mm2
上であり、前記有機ELディスプレイの引き出し電極と
前記配線板の接続用電極との間に配置される接続手段と
を有する有機EL表示装置。 (2) 前記有機ELディスプレイは、単純マトリクス
型、セグメント型あるいは単純マトリクス・セグメント
混在型のいずれかのディスプレイである上記(1)の有
機EL表示装置。 (3) 前記接続手段は、前記配線板の有機ELディス
プレイ駆動部と接続される上記(1)または(2)の有
機EL表示装置。 (4) 前記接続手段は、複数個が隣接して並列に配置
されている上記(1)〜(3)のいずれかの有機EL表
示装置。 (5) 平板状であって、複数の発光単位と、この各発
光単位の電子注入電極とホール注入電極の引き出し電極
を有し、前記発光単位は少なくとも1つの回路を形成す
る電子注入電極とホール注入電極とこれらの電極間に存
在する有機EL層とを有する有機ELディスプレイと、
前記有機ELディスプレイと接続される接続用電極を有
する配線板と、弾性体であって、導電層と絶縁層とを交
互に有し、かつ前記導電層の抵抗値が100Ω〜100
MΩであり、前記有機ELディスプレイの引き出し電極
と前記配線板の接続用電極との間に配置される接続手段
とを有する有機EL表示装置。 (6) 前記有機ELディスプレイは、単純マトリクス
型、セグメント型あるいは単純マトリクス・セグメント
混在型のいずれかのディスプレイである上記(5)の有
機EL表示装置。 (7) 前記接続手段は、前記配線板の電源側または接
地側のいずれかに接続される上記(5)または(6)の
有機EL表示装置。 (8) 前記接続手段は、複数個が隣接して並列に配置
されている上記(5)〜(7)のいずれかの有機EL表
示装置。 (9) さらに上記(5)〜(8)のいずれかの接続手
段を有する上記(1)〜(4)のいずれかの有機EL表
示装置。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の有機EL表示装置は、図
1に示されるように、平板状であって、複数の発光単位
と、この各発光単位の電子注入電極とホール注入電極と
の引き出し電極4を有し、前記発光単位は少なくとも1
つの回路を形成する電子注入電極とホール注入電極とこ
れらの電極間に存在する有機EL層とを有する有機EL
ディスプレイ1と、前記有機ELディスプレイ1と接続
される接続用電極5を有する配線板2と、弾性体であっ
て、導電層31と絶縁層32とを交互に有し、かつ前記
導電層31の許容電流が50mA/mm2 以上であり、前記
有機ELディスプレイの引き出し電極4と前記配線板の
接続用電極5との間に配置される接続手段3とを有す
る。
【0016】接続手段3であるエラスティックコネクタ
の導電層31の許容電流を50mA/mm2 以上としたこと
により、有機ELディスプレイ1と配線板2とを、簡
単、かつコンパクトな構成で接続し、駆動することがで
きる。
【0017】接続手段3は、図1、図2に示されるよう
に、導電層31と絶縁層32とが、有機ELディスプレ
イの面と平行な方向に交互に一列に配列されている。従
って、これら導電層31と、絶縁層32の配列方向のピ
ッチを、有機ELディスプレイ1の引き出し電極4や、
配線板2の接続用電極5のピッチより小さくすることに
より、絶縁層32に挟まれた導電層31のいずれかが、
引き出し電極4と、接続用電極5の間に介在することと
なり、両者が電気的に接続される。また、隣接する引き
出し電極4や、接続用電極5同士は、絶縁層32が必ず
介在することになるので、導電層31を介して短絡され
ることはない。導電層31と絶縁層32のピッチとして
は、上記許容電流値となるものであれば、使用するディ
スプレイや配線板により適当な大きさとすればよく、特
に規制されるものではないが、通常0.005〜10mm
程度である。
【0018】また、接続手段3は弾性体であって、引き
出し電極4、接続用電極5とは、上記のような関係にあ
るので、単に、接続手段3を介して有機ELディスプレ
イ1と配線板2とを上下に配置して圧接するだけで引き
出し電極4と、接続用電極5とが接続され、細かな位置
決めや、ハンダ付が不要となり、組立効率が向上する。
その際、接続手段3に加えられる圧縮力は、接続手段3
の圧縮率に換算して、好ましくは5〜30%程度が好ま
しい。
【0019】弾性体、として用いられる弾性部材は、そ
の材質や形状は特に限定されるものではなく、種々の材
質の弾性部材を用いることができる。弾性部材の、JI
SAで規定される硬さは、好ましくは50〜80、特に
65〜75程度が好ましい。このような弾性部材として
は、例えば特許第1827435号に記載されているよ
うに、シリコーンゴム系の材質を用いたものが一般的に
使用されているが、その他、イソブレンゴム(IR)、
スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム
(BR)、クロロプレンアクリロゴム(CR)、ニトリ
ルブタジエンゴム(NBR)、高飽和ニトリロゴム(H
NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPM,EPD
M)、ウレタンゴム(U)、フッ素ゴム(FKM)、ク
ロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM:ハイパロ
ン)、塩素化ポリエチレン(CM)、アクリルゴム(A
CM,ANM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、エ
ピクロロヒドリンゴム(CO,ECO)、多硫化ゴム
(T)、ブチルゴム(IIR)等の合成樹脂系部材や、
天然ゴム等の天然弾性部材を使用することもできる。こ
れら弾性体は、導電層31および絶縁層32に同一部材
を用いても良いし、それぞれ異なる弾性部材を用いても
良い。
【0020】導電層31は許容電流が50mA/mm2 以上
となるものであれば、その材質や構成態様は特に限定さ
れるものではなく、例えば、上記弾性部材に、カーボ
ン、金属粉、金属片等の導電性フィラーを混合して、上
記許容電流値としたものや、さらに大きさや形状を調整
して、上記許容電流としたものを用いてもよい。
【0021】導電層31の許容電流は、有機ELディス
プレイの駆動電流が流される場合、50mA/mm2 以上、
好ましくは100mA/mm2 以上、特に200mA/mm2
上である。その上限は、使用するディスプレイの規模
や、発光輝度等にもより、特に限定されるものではない
が、通常、400mA/mm2 程度である。また、導電層3
1の抵抗は、ディスプレイ駆動回路との接続に用いる場
合低い程よい。その抵抗値として、好ましくは1Ω以
下、特に0.1Ω以下程度が好ましく、その下限は特に
規制されるものではないが、通常0.01Ω程度であ
る。
【0022】絶縁層32の抵抗率は、好ましくは109
Ω・cm以上が好ましく、その上限は特に規制されるもの
ではないが、通常1012Ω・cm程度である。
【0023】特に好ましい接続手段3の構成例として、
例えば図2に示すものが挙げられる。この例では、導電
層31中に金属細線31aを上下方向に貫通するように
多数分散させ、導電性および上記許容電流値を実現した
ものである。この場合、金属細線31aは十分細く、弾
性体の変形に応じてそれ自体が歪曲して変形し、弾性体
の変形や弾性を損なうことはない。また、金属細線31
aの端部が導電層31の上下に露出しているため(通常
5〜50μm 程度)、引き出し電極4や、接続用電極5
と直接接触し、高い導電率を得ることができ、よりコン
パクトな導通ピッチで上記許容電流を得ることができ
る。金属細線31aの材質としては特に限定されるもの
ではないが、好ましくは銅、銀、ニッケルなどの比較的
導電率の高い金属を用いることが好ましい。これらの金
属細線31aには、必要に応じて金メッキ等の表面処理
を施してもよい。さらに、金属細線31aを上記所定の
ピッチ間隔で配置して、金属細線31a自体を導電層と
してもよい。
【0024】接続手段3の高さや幅は、使用するディス
プレイや配線板、許容電流値等により適宜決められる
が、通常、高さ0.3〜30mm、幅1〜50mm程度とす
ればよい。また、その長さも任意であるが、通常引き出
し電極4と、接続用電極5の配列方向の長さより若干大
きめの長さにすればよい。
【0025】さらに本発明の接続手段3は、他の接続手
段3aである従来のLCD用の接続手段としてもよい。
この場合、他の接続手段3aは、前記接続手段3同様に
有機ELディスプレイの引き出し電極4と、配線板2の
接続用電極5との間に配置されるが、配線板2の接続用
電極5は、配線板2内で電源側、あるいは接地側に接続
され、他の接続手段3aが等価的にプルアップ、または
プルダウン抵抗として機能する。その際、他の接続手段
3aの導電層の抵抗値は、好ましくは100Ω〜100
MΩ、特に1kΩ〜500kΩ程度が好ましい。導電層
31と絶縁層32のピッチとしては、上記抵抗値となる
ものであれば、使用するディスプレイや配線板により適
当な大きさとすればよく、特に規制されるものではない
が、通常0.005〜10mm程度である。
【0026】他の接続手段3aを電源側に接続するか、
接地側に接続するかは、有機ELディスプレイの駆動手
段により決められる。すなわち、単純マトリクス型のデ
ィスプレイにおいては、電子注入電極となる走査線(コ
モンライン)側がスイッチング素子(トランジスタ、F
ET等)を介して接地側に接続され、ホール注入電極
(透明電極)となるデータ線(セグメントライン)側が
スイッチング素子を介して電源側に接続される。そして
各スイッチング素子が動作状態(導通状態)となったと
きに、走査線(コモンライン)側が接地側に、データ線
(セグメントライン)側が電源側に接続(導通)され
る。従って、走査線(コモンライン)側を接地側に、デ
ータ線(セグメントライン)側を電源側の電位に安定さ
せることにより、図9のbで示されるリーク電流は防止
できる。ここで、電源側、接地側とは、電源あるいはア
ース(接地線)に直接接続される他、電流制限抵抗等の
保護デバイスや制御用素子、検出用素子などを介して間
接的に接続される場合を含む。
【0027】つまり、導電層の抵抗値が上記範囲である
他の接続手段3aを用いて、走査線(コモンライン)側
を接地側に、データ線(セグメントライン)側を電源側
に接続する。
【0028】本発明の接続手段3と他の接続手段3aと
を併用して用いてもよく、その場合、例えば、図3に示
すように接続手段3と他の接続初段3aとを並べて配置
すれば、さらに配線スペースや製造の容易さ等の点で有
利である。この場合、接続手段3と他の接続手段3aの
導電層31同士が接触しないように、接続手段3、およ
び/または他の接続手段3aの側面にさらに、側部絶縁
層を設けてもよい。
【0029】また、本発明の接続手段3は、複数並列に
配置してもよい。すなわち、図4に示すように、複数個
(図示例では3個)の接続手段3を隣接して並列に配置
する。このように、複数個を並列に配置することによ
り、実装密度が向上し、省スペースとなり、高精細のデ
ィスプレイのように、駆動する走査線やデータ線等の電
極数が多くなっても、さほど場所をとらずに配線するこ
とができる。また、例えばディスプレイの一方の側から
のみ電極線を接続しなければならない場合のように、一
カ所に配線が集中する場合にも対処することができ、装
置の設計の自由度が向上し好ましい。
【0030】この場合、並列に配置される接続手段は、
上記例のように他の接続手段3aを一部、または全部に
用いてもよくこれらをどのように配置するかはディスプ
レイ装置の使用などにより適宜決めればよい。また、図
示例では導電層31と絶縁層32は、ほぼ接続手段3の
配列方向に揃って、同じ位置になっているが、これを接
続手段3一列おきに、交互に導電層31が配置されるよ
うにしてもよい。このようにすることで、配線パターン
の引き回しが容易になったり、絶縁性が向上することが
ある。
【0031】さらに、本発明の接続手段3は、図5に示
すように図4の各接続手段3間の側部絶縁層33を共有
させ、これを一体とした複合接続手段13としてもよ
い。このように一体とすることにより、より省スペース
となり、接続時の作業も容易になる。
【0032】配線板2は、プリント基板、フレキシブル
プリント基板等の高密度実装が可能な基板上に、有機E
Lディスプレイの電源回路、有機ELディスプレイの駆
動手段としての制御回路や駆動回路等、その他ディスプ
レイの駆動に必要な周辺回路等が搭載され、前記有機E
Lディスプレイの引き出し電極と対応して駆動手段や電
源、接地線等に接続される接続用電極(パターン)5を
有する。これらは、公知の回路、制御方式から適宜設
計、製造すればよい。
【0033】有機ELディスプレイ1は、例えば、図6
に示すように、一方の基板上22に、ホール注入電極
(陽極)、ホール注入・輸送層、発光および電子注入輸
送層、電子注入電極(陰極)、必要により保護層が積層
され、これを反転して他方の基板21との間に有機層を
挟み込んだ構成を有する。なお、図示例では一方の引き
出し電極23が、他方の引き出し電極24と直交する方
向に配置されているが、一方の引き出し電極23を、他
方の引き出し電極24の基板21を挟んだ反対側に配置
してもよい。
【0034】本発明の有機ELディスプレイは、上記の
構成例に限らず、種々の構成とすることができ、セグメ
ントタイプのものであってもよく、例えば発光層を単独
で設け、この発光層と電子注入電極との間に電子注入輸
送層を介在させた構造とすることもできる。また、必要
に応じ、ホール注入・輸送層と発光層とを混合しても良
い。
【0035】電子注入電極はスパッタ法や真空蒸着等に
より成膜し、発光層等の有機物層は真空蒸着等により、
ホール注入電極は蒸着やスパッタ等により成膜すること
ができるが、これらの膜のそれぞれは、必要に応じてマ
スク蒸着または膜形成後にエッチングなどの方法によっ
てパターニングされ、これによって、所望の発光パター
ンを得ることができる。電極成膜後に、SiOX 等の無
機材料、テフロン等の有機材料等を用いた保護膜を形成
してもよい。保護膜は透明でも不透明であってもよく、
保護膜の厚さは50〜1200nm程度とする。保護膜は
スパッタ法、蒸着法等により形成すればよい。
【0036】さらに、素子の有機層や電極の酸化を防ぐ
ために素子上に封止層を形成することが好ましい。封止
層は、湿気の侵入を防ぐために市販の低吸湿性の光硬化
性接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、架
橋エチレン−酢酸ビニル共重合体接着剤シート等の接着
性樹脂層を用いて、ガラス板等の封止板を接着し密封す
る。ガラス板以外にも金属板、プラスチック板等を用い
ることもできる。
【0037】発光層は、ホール(正孔)および電子の注
入機能、それらの輸送機能、ホールと電子の再結合によ
り励起子を生成させる機能を有する。発光層には比較的
電子的にニュートラルな化合物を用いることが好まし
い。
【0038】ホール注入輸送層は、ホール注入電極から
のホールの注入を容易にする機能、ホールを安定に輸送
する機能および電子を妨げる機能を有し、電子注入輸送
層は、電子注入電極からの電子の注入を容易にする機
能、電子を安定に輸送する機能およびホールを妨げる機
能を有するものであり、これらの層は、発光層に注入さ
れるホールや電子を増大・閉じこめさせ、再結合領域を
最適化させ、発光効率を改善する。
【0039】発光層の厚さ、ホール注入輸送層の厚さお
よび電子注入輸送層の厚さは特に限定されず、形成方法
によっても異なるが、通常、5〜500nm程度、特に1
0〜300nmとすることが好ましい。
【0040】ホール注入輸送層の厚さおよび電子注入輸
送層の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光
層の厚さと同程度もしくは1/10〜10倍程度とすれ
ばよい。ホールもしくは電子の、各々の注入層と輸送層
を分ける場合は、注入層は1nm以上、輸送層は1nm以上
とするのが好ましい。このときの注入層、輸送層の厚さ
の上限は、通常、注入層で500nm程度、輸送層で50
0nm程度である。このような膜厚については注入輸送層
を2層設けるときも同じである。
【0041】発光層には発光機能を有する化合物である
蛍光性物質を含有させる。このような蛍光性物質として
は、例えば、特開昭63−264692号公報に開示さ
れているような化合物、例えばキナクリドン、ルブレ
ン、スチリル系色素等の化合物から選択される少なくと
も1種が挙げられる。また、トリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等の8−キノリノールないしその誘導
体を配位子とする金属錯体色素などのキノリン誘導体、
テトラフェニルブタジエン、アントラセン、ペリレン、
コロネン、12−フタロペリノン誘導体等が挙げられ
る。さらには、特願平6−110569号のフェニルア
ントラセン誘導体、特願平6−114456号のテトラ
アリールエテン誘導体等を用いることができる。
【0042】また、それ自体で発光が可能なホスト物質
と組み合わせて使用することが好ましく、ドーパントと
しての使用が好ましい。このような場合の発光層におけ
る化合物の含有量は0.01〜10wt% 、さらには0.
1〜5wt% であることが好ましい。ホスト物質と組み合
わせて使用することによって、ホスト物質の発光波長特
性を変化させることができ、長波長に移行した発光が可
能になるとともに、素子の発光効率や安定性が向上す
る。
【0043】基板材料としては、ガラスや石英、樹脂等
の透明ないし半透明材料を用いる。また、基板に色フィ
ルター膜や蛍光性物質を含む色変換膜、あるいは誘電体
反射膜を用いて発光色をコントロールしてもよい。
【0044】色フィルター膜には、液晶ディスプレイ等
で用いられているカラーフィルターを用いれば良いが、
有機ELの発光する光に合わせてカラーフィルターの特
性を調整し、取り出し効率・色純度を最適化すればよ
い。
【0045】また、EL素子材料や蛍光変換層が光吸収
するような短波長の外光をカットできるカラーフィルタ
ーを用いれば、素子の耐光性・表示のコントラストも向
上する。
【0046】また、誘電体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしても良い。
【0047】色変換膜は、EL発光の光を吸収し、色変
換膜中の蛍光体から光を放出させることで、発光色の色
変換を行うものであるが、組成としては、バインダー、
蛍光材料、光吸収材料の三つから形成される。
【0048】有機ELディスプレイは、直流駆動型や、
交流駆動またはパルス駆動として用いられる。駆動させ
るための印加電圧は、通常、2〜20V 程度とされる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、さらなる
小型、薄型化が可能で、安価で、しかも製造が容易な有
機EL表示装置が提供できる。
【0050】また、実装スペースや、生産コストの増加
が少なく、逆方向への電流ないしリーク電流を防止し、
クロストロークや、輝度ムラ等の無い、高表示品筆質が
可能な有機EL表示装置が提供できる。
【0051】また、高精細なディスプレイのように、接
続する電極の数が多いディスプレイや、配線が一部に集
中する場合にも対応可能な有機EL表示装置が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL表示装置の基本構成を示した
概念図である。
【図2】接続手段の好ましい構成例を示した概念図であ
る。
【図3】接続手段と他の接続手段を併用する場合の、好
ましい配置例を示した概念図である。
【図4】接続手段を複数個並列に配置した状態を示した
外観斜視図である。
【図5】接続手段の側部絶縁層を共通にして一体とし
た、複合接続手段の構成例を示した外観斜視図である。
【図6】有機ELディスプレイの構成を示した外観斜視
図である。
【図7】LCDとエラスティックコネクタの関係を示し
た、外観斜視図である。
【図8】従来のエラスティックコネクタの構成を示した
概念図である。
【図9】従来の有機ELディスプレイでリーク電流が流
れる様子を示した概念図である。
【符号の説明】
1 有機ELディスプレイ 2 配線板 3 接続手段(エラスティックコネクタ) 3a 他の接続手段 7 LCD 21,22 基板 23 走査(コモンライン)電極 24 データ(セグメントライン)電極 31 導電層 32 絶縁層 33 側部絶縁層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状であって、複数の発光単位と、こ
    の各発光単位の電子注入電極とホール注入電極の引き出
    し電極を有し、 前記発光単位は少なくとも1つの回路を形成する電子注
    入電極とホール注入電極とこれらの電極間に存在する有
    機EL層とを有する有機ELディスプレイと、 前記有機ELディスプレイと接続される接続用電極を有
    する配線板と、 弾性体であって、導電層と絶縁層とを交互に有し、かつ
    前記導電層の許容電流が50mA/mm2 以上であり、前記
    有機ELディスプレイの引き出し電極と前記配線板の接
    続用電極との間に配置される接続手段とを有する有機E
    L表示装置。
  2. 【請求項2】 前記有機ELディスプレイは、単純マト
    リクス型、セグメント型あるいは単純マトリクス・セグ
    メント混在型のいずれかのディスプレイである請求項1
    の有機EL表示装置。
  3. 【請求項3】 前記接続手段は、前記配線板の有機EL
    ディスプレイ駆動部と接続される請求項1または2の有
    機EL表示装置。
  4. 【請求項4】 前記接続手段は、複数個が隣接して並列
    に配置されている請求項1〜3のいずれかの有機EL表
    示装置。
  5. 【請求項5】 平板状であって、複数の発光単位と、こ
    の各発光単位の電子注入電極とホール注入電極の引き出
    し電極を有し、 前記発光単位は少なくとも1つの回路を形成する電子注
    入電極とホール注入電極とこれらの電極間に存在する有
    機EL層とを有する有機ELディスプレイと、 前記有機ELディスプレイと接続される接続用電極を有
    する配線板と、 弾性体であって、導電層と絶縁層とを交互に有し、かつ
    前記導電層の抵抗値が100Ω〜100MΩであり、前
    記有機ELディスプレイの引き出し電極と前記配線板の
    接続用電極との間に配置される接続手段とを有する有機
    EL表示装置。
  6. 【請求項6】 前記有機ELディスプレイは、単純マト
    リクス型、セグメント型あるいは単純マトリクス・セグ
    メント混在型のいずれかのディスプレイである請求項5
    の有機EL表示装置。
  7. 【請求項7】 前記接続手段は、前記配線板の電源側ま
    たは接地側のいずれかに接続される請求項5または6の
    有機EL表示装置。
  8. 【請求項8】 前記接続手段は、複数個が隣接して並列
    に配置されている請求項5〜7のいずれかの有機EL表
    示装置。
  9. 【請求項9】 さらに請求項5〜8のいずれかの接続手
    段を有する請求項1〜4のいずれかの有機EL表示装
    置。
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