JPH1173218A - 製造プラントにおける製造プロセスの制御方法 - Google Patents

製造プラントにおける製造プロセスの制御方法

Info

Publication number
JPH1173218A
JPH1173218A JP23524197A JP23524197A JPH1173218A JP H1173218 A JPH1173218 A JP H1173218A JP 23524197 A JP23524197 A JP 23524197A JP 23524197 A JP23524197 A JP 23524197A JP H1173218 A JPH1173218 A JP H1173218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
module
information
processing
modules
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP23524197A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyoyuki Sato
豊之 佐藤
Shigeru Yasuda
茂 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP23524197A priority Critical patent/JPH1173218A/ja
Publication of JPH1173218A publication Critical patent/JPH1173218A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Control By Computers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロセスの変更が自在であり、且つ制御が容
易で、連続プロセスとバッチプロセスとの混在が可能で
ある製造プラントにおける製造プロセスの制御方法を提
供する。 【解決手段】 製造プロセスを2以上のモジュールの処
理で構成し、各モジュールは原材料を受け入れる受入口
と処理した製品や中間品を出力する製品出口とモジュー
ル内での処理に必要な情報を入力する情報入力部と処理
結果や状態情報を出力する情報出力部とを有し、モジュ
ール内では受入口から受け入れた原料と情報入力部から
入力された情報に基づいて独立に処理して製品出口から
製品を出力するとともに情報出力部から情報を出力し、
モジュールが有する製品出口はこれと接続関係にあるモ
ジュールが有する受入口と物質受け渡し可能に接続され
るとともに、モジュールの情報出力はこれと接続関係に
あるモジュール/情報のみが接続関係にあるモジュール
の情報入力と通信可能に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば粉末洗剤
の製造のように複数の原料の混合あるいは反応過程や包
装過程等を有する製造プラントにおける製造プロセスの
制御装置および制御方法であって、特に多品種製造に好
適な装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粒状洗剤製造プラントやスルホン化反応
プラントのような複数の単位操作の混在したプロセス
(処理)では、高品質で安定した生産を行うために、こ
れまでも様々な工夫がなされている。
【0003】特に個々の単位操作の制御に関しては、例
えば特開平01−127001号(噴霧乾燥塔の制御装
置)や特開平02−306956号ならびに特開平02
−306957号(連続スルホン化方法)、特公平02
−14400号(噴霧乾燥における品質制御方法)、あ
るいは特公平07−14909号(連続硫酸化方法)等
を見ると、高品質で安定に生産を行うための制御装置や
方法が提示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プラントはこ
れら単位操作が数多く集合したものであり、高品質で安
定な生産を行うためには、プラント全体の制御が必要に
なってくる。従来からこのような制御においては、単位
操作を集中的に制御したり、分散された制御装置を集中
管理する等の手法によって、プロセス全体の制御を行っ
てきた。
【0005】制御システムをモジュール化する技術に関
しても、単位シーケンスを用いて品種に依存せずプロセ
スの変更に柔軟に対処できるシステムとして、特開昭6
3−67606号(バッチ制御方法及び装置)や特開昭
63−79104号(バッチ制御装置)、あるいは特許
2525913号(シーケンス制御方法)等が提示され
ている。
【0006】通常、生産プラントでは、頻繁に製造品目
の変更や新規品目の追加、プロセスの変更、オペレータ
の移動等が行われるが、上述した従来のシステムでは、
その度にプロセス全体にわたる見直しが必要となってい
た。
【0007】特に連続プロセス(原料が連続的に供給さ
れて処理が定常的に連続に行われ製品を連続的に生成す
ること)とバッチプロセス(一定量の原料を一時に供給
し、これを所定の時間設定された工程で処理し、処理を
停止させて一定量の製品を取り出すこと)が混在するよ
うなプロセスでは全体の構成が複雑になり、大きな問題
となっていた。
【0008】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、プロセスの変更が自在であり、且つ制御が容
易で、連続プロセスとバッチプロセスとの混在が可能で
ある製造プロセスの制御装置および制御方法を提供する
ことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明にあっては、複数種類の
液体原料、気体原料もしくは粉体原料の複数の混合ある
いはこれらによる複数の反応過程ならびに製品の包装過
程とを有する製造プラントにおける製造プロセスの制御
方法であって、前記製造プロセスは2以上の各々独立に
動作し得るモジュールによる処理からなり、前記各々の
モジュールは液体や粉体、気体あるいは固体等の原料も
しくは原材料を受け入れる受入口と当該モジュールで処
理した製品や中間品を出力する製品出口と当該モジュー
ル内での処理に必要な情報を入力する情報入力部と当該
モジュールの処理結果や状態情報を出力する情報出力部
とを有し、前記モジュール内では受入口から受け入れた
原料と前記情報入力部から入力された情報に基づいて実
質的に独立に処理を行って前記製品出口から製品を出力
するとともに前記情報出力部から情報を出力し、前記モ
ジュールが有する前記製品出口はこれと接続関係にある
前記モジュールが有する前記受入口と物質受け渡し可能
に接続されるとともに、前記モジュールの情報出力はこ
れと接続関係にある前記モジュールおよびまたは前記情
報のみが接続関係にある前記モジュールの情報入力と直
接または間接的に通信可能に接続されることを特徴とす
る。また、請求項2に記載の発明にあっては、請求項1
に記載の製造プラントにおける製造プロセスの制御方法
では、前記2つ以上のモジュールの内の1つは物質処理
を行わず専ら情報処理あるいはマンマシンインターフェ
イス処理等を情報処理モジュールとし、前記情報処理モ
ジュールにおける前記情報入力部は他の前記モジュール
の前記情報出力部の一部または全部と通信可能に接続さ
れ、前記情報処理モジュールにおける前記情報出力部は
他の前記モジュールの前記情報入力部の一部または全部
と通信可能に接続されることを特徴とする。また、請求
項3に記載の発明にあっては、請求項1に記載の製造プ
ラントにおける製造プロセスの制御方法では、前記2つ
以上のモジュールは、内部処理が連続処理プロセスであ
る1つ以上のモジュールと、内部処理がバッチ処理プロ
セスである1つ以上のモジュールとと含むことを特徴と
する。また、請求項4に記載の発明にあっては、請求項
1に記載の製造プラントにおける製造プロセスの制御方
法では、前記モジュールからの前記情報出力は、前記モ
ジュールの前記情報入力部への情報出力要求信号をトリ
ガーとして出力されることを特徴とする。また、請求項
5に記載の発明にあっては、請求項1に記載の製造プラ
ントにおける製造プロセスの制御方法では、前記モジュ
ールとモジュールとの間の情報は、ネットワーク通信回
線によって接続されるとともに前記各モジュールを特定
できる記号を付与したパケット情報によって接続される
ことを特徴とする。また、請求項6に記載の発明にあっ
ては、請求項1に記載の製造プラントにおける製造プロ
セスの制御方法では、前記モジュールとモジュールとの
間の情報は、接続関係にある前記モジュール同志を直接
つないだ回線によって接続されることを特徴とする。ま
た、請求項7に記載の発明にあっては、請求項1に記載
の製造プラントにおける製造プロセスの制御方法では、
前記2つ以上のモジュール中に含まれる自らの実質的な
処理能力を変更することができない前記モジュールは1
つ以下であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明に
ついて説明する。図1は、本実施の形態の製造プロセス
の制御方法の概略を示す説明図である。この図に示すよ
うに本実施の形態は、スルホン化系プロセスや乾燥造粒
系プロセス、仕上げ貯蔵系プロセス、そして包装充填系
プロセスを含む洗剤製造プラント全体のプロセス制御に
適用した例である。
【0011】なお以下の説明において「独立に動作し得
るモジュール」とは、製造プラントと制御システムとが
一体となって、物質入力や情報(処理能力や起動/停止
信号)等を与えれば独立に動作し、物質と情報とを出力
する単位(他の単位とは無関係に稼働できる)であり、
プラント機器や制御機器、制御コンピュータ、あるいは
ソフトウエアを包含する単位である。また、物質入力や
情報入力が停止した場合の処理は、モジュール内で行え
るようになっている。
【0012】本実施の形態に挙げるプラントにおけるモ
ジュールとして、スルホン化系プロセスはスルホン化原
料モジュール、SO3生成モジュール、スルホン化反応モ
ジュール、中和モジュール、およびスルホン化系監視制
御モジュールから構成されている。
【0013】また乾燥造粒系プロセスは液体原料モジュ
ール、粉体原料モジュール、配合モジュール、噴霧乾燥
モジュール、造粒モジュール、および乾燥系監視制御モ
ジュールから構成されている。
【0014】また仕上げ貯蔵系プロセスはサイロモジュ
ール、粉体ブレンドモジュール、仕上げ監視モジュール
からなり包装充填系プロセスは、包材受入モジュール、
アンケーサーモジュール、充填モジュール、およびケー
サーモジュールから構成されている。なおこれら各々の
系は、それぞれ独立に動作することも、接続して動作す
ることも可能である。
【0015】また、例えば本洗剤製造プラントでは、ス
ルホン化系プラントのスルホン化反応モジュールが実質
的に処理能力の変更できないモジュールとなっており、
各モジュールの能力設計には、この反応モジュールの能
力を考慮する必要がある。
【0016】具体的には、スルホン化反応モジュールか
らの物質出力は、中和モジュールを経て乾燥造粒系プロ
セスの液体原料モジュールに入力されるが、この液体原
料モジュールの貯蔵タンクの貯蔵量が下限値から上限値
の間に維持されるように、各モジュールの能力を設定す
ることが好ましい。
【0017】なお多品種を生産するために、上述のスル
ホン化系プロセスや乾燥造粒系プロセス、仕上げ貯蔵系
プロセス、および包装充填系プロセス等は、それぞれ2
以上設けることができる。以下に、乾燥造粒系のモジュ
ールと包装充填系のモジュールについて、詳細に説明す
る。
【0018】(A)乾燥造粒系プロセス この乾燥造粒系プロセスは、次に示すような構成の各モ
ジュールからなっている。
【0019】図2は、乾燥造粒系プロセスに含まれる液
体原料モジュールの構成を示す構成図である。この液体
原料モジュールは、液体原料を貯蔵するタンク11、内
容物の加温を行う加熱器12、そして原料の次プロセス
へ移送およびタンク内で循環を行う移送ポンプ13を有
している。
【0020】また、物質入出力として原料を受け入れる
受け入れライン(物質入力)、原料を出力するパイプラ
イン(物質出力)を有している。この情報入力として
は、品目やスペック、移送信号、受入信号、温度設定
値、あるいは開始トリガ等が挙げられる。一方情報出力
としては、内容物現在レベルや温度、内容物品目、ある
いは内容物スペック等が挙げられる。
【0021】この液体原料モジュール内の制御として
は、原料が設定温度になるように加熱器を制御する原料
タンク温度制御システム、移送信号に従って移送ポンプ
やバルブをオン/オフする移送管理制御、原料受入信号
に従って移送ポンプやバルブをオン/オフする原料受入
管理制御、モジュール情報を出力する情報出力管理制御
からなっている。
【0022】図3は、乾燥造粒系プロセスに含まれる粉
体原料モジュールの構成を示す構成図である。この粉体
原料モジュールは、粉体原料を貯蔵するサイロ21、原
料を次プロセスへ移送する空気移送ライン22、セパレ
ータ23、そして原料を受け入れのためのチェーンコン
ベア24を有している。この粉体原料モジュールには、
物質入力として原料物質が入力されれ、貯蔵原料は空気
移送ライン24によって物質出力として出力される。
【0023】この粉体原料モジュールへの情報入力とし
ては、次プロセスへの払い出し開始、終了信号、受け入
れコンベア起動、停止信号、情報出力として内容物レベ
ル信号、内容物品目、そして内容物スペック等が挙げら
れる。
【0024】粉体原料モジュール内の制御としては、次
プロセスへの移送開始、終了信号に従ってフィーダ、空
気移送ラインをオン/オフする制御、受け入れ移送機起
動、そして停止信号に従って受け入れ空気移送ラインを
オン/オフする制御等からなっている。
【0025】図4は、乾燥造粒系プロセスに含まれる配
合モジュールの構成を示す構成図である。この配合モジ
ュールは、液体原料を計量する液物計量槽31、液物ヘ
ッドタンク32、粉体原料を計量する粉物計量槽33、
粉物ヘッドタンク34、計量された原料を混合する配合
槽35、スチームにより配合槽の加温を行う加温機35
a、スラリーの移送およびタンク内で循環を行う移送ポ
ンプ36、配合済みスラリーをストックするブースター
タンク37、そして配合済みスラリーを次プロセスへ移
送する移送ポンプ38を有している。
【0026】この配合モジュールへの物質入力として
は、液原料やサービスタンクに受け入れる粉原料が挙げ
られる。また物質出力としては、移送ラインによって次
プロセスに移送する配合スラリーが挙げられる。
【0027】情報入力としては、各原料の配合量や配合
のタイムテーブル、スラリー移送指示、開始トリガ等が
あり、情報出力としては各原料移送指示がある。配合モ
ジュール内の制御としては、各原料ヘッドタンクの内容
量管理や各原料の配合量と配合タイムテーブルに従った
配合管理制御、あるいは次プロセスへスラリーを移送す
るブースタータンク移送管理制御からなっている。
【0028】図5は、乾燥造粒系プロセスに含まれる噴
霧乾燥モジュールの構成を示す構成図である。この噴霧
乾燥モジュールはプランジャーポンプ41、噴霧ノズル
42、乾燥塔43、熱風炉44、排風処理用のブロア4
5やエアリフト46、そしてセパレータ47等を有して
いる。
【0029】この噴霧乾燥モジュールへの物質入力とし
ては、スラリー(プランジャーポンプ41へのスラリー
があり、物質出力としてはエアリフト46、セパレータ
47からの乾燥粉がある。
【0030】また情報入力としては、乾燥目標能力や水
分、粒径、熱風温度の上限値、移送開始、あるいは停止
等があり、情報出力としては乾燥粉水分やBD、スラリ
ー移送指示がある。この噴霧乾燥モジュール内の制御と
しては、乾燥粉の水分を熱風温度とノズルの本数とで制
御するフィードバック制御がある。
【0031】図6は、乾燥造粒系プロセスに含まれる造
粒モジュールの構成を示す構成図である。この造粒モジ
ュールは、乾燥粉と液体成分を混合捏和するニーダ5
1、捏和物を押し出してペレット状にするペレッタ5
2、ペレットを粉砕する粉砕器53、捏和時に液体原料
をフィードする定量ポンプ54、粉砕時に粉砕助剤を添
加する定量フィーダ55、乾燥粉のフィード量を計測す
るベルトスケール56、粉砕時に粉を冷却する冷風設備
や粉砕粉のBDメータ57、あるいは液体原料サービス
タンク54aあるいは粉体原料サービスタンク56a等
を有している。
【0032】この造粒モジュールへの物質入力として
は、乾燥粉や液体原料、粉砕助剤等が挙げられ、物質出
力としては粉砕粉が挙げられる。また情報入力としては
液体原料と乾燥粉の混合比率、粉砕助剤の混合比率から
なり、情報出力としてはBD計測値、トラブル(粉つま
り等)警報からなっている。
【0033】造粒モジュール内の制御としては、乾燥粉
流量に対する液体原料の添加量のフィードバック制御、
乾燥粉流量に対する助剤の添加量のフィードバック制
御、あるいは各単位機器のトラブル警報処理等からなっ
ている。
【0034】乾燥造粒系プロセスはこの他に監視/指示
制御モジュールを有しているが、監視/指示制御モジュ
ールには構成プロセス機器や物質入出力はない。情報入
力としては、各原料モジュールの品目やスペック、レベ
ル、温度、乾燥品の水分、BD、温度、乾燥塔の熱風、
排風温度、造粒品のBD、あるいは造粒モジュールのト
ラブル情報等からなっている。
【0035】また情報出力としては、原料の配合量や配
合タイムテーブル、目標能力、水分、粒径、助剤混合
量、乾燥開始終了信号、あるいは運転開始トリガ等から
なっている。
【0036】監視/指示制御モジュール内の制御として
は、プロセスの現在状態を監視画面に表示するプロセス
監視制御や、オペレータからの入力を各モジュールに伝
達する設定条件入力制御等からなっている。
【0037】図7は、各モジュールの物質や情報の入出
力関係を示す図である。この図における矢印線は、物質
の入出力のモジュール間の繋がりを示している。また、
各項目毎に付与されたアルファベットの記号は、同じ記
号同志が情報の繋がりを有していることを示している。
即ち、同じ記号の情報出力が情報入力に伝達される。
【0038】図8は、各モジュール間の情報の接続関係
を示した接続図である。このように各モジュール間の情
報の伝達は通信ラインを用いて行っている。なお、本接
続図には情報の伝達のみを示しており、物質の接続につ
いては図7に示した矢印の通りである。
【0039】図9は、本実施の形態において各モジュー
ルでの情報の取り扱うための基本的な構成を示すブロッ
ク図である。図9おいて、143は各モジュールにおい
て諸情報を収集し、各機能を制御するプログラム処理部
であり、記憶部145に書き込まれた手順に基づいて各
処理を行う。
【0040】またプログラム処理部143には通信部1
47が接続されており、プログラム処理部143はこの
通信部147によって通信ライン131を介した情報の
交換を行う。
【0041】また149はインターフェイス部であり、
151は外部機器である。この外部機器151として
は、例えば原料送出ポンプや流量制限バルブを制御する
各種プロセス機器や状態表示用のCRT(Cathode Ray
Tube:陰極線管)、あるいは操作用のキーボードやス
イッチ等が挙げられる。
【0042】プログラム処理部143は、インターフェ
イス部149を介して外部機器151の動作を制御した
り、これらからの情報や命令を取り込む。即ち、図9に
示す構成のコンピュータ(コントローラ)141は、通
信ラインやプロセス機器等からの入力信号に従って記憶
部に記憶されたプログラムに基づいて処理を実行する。
【0043】また、プロセス機器等に結果が出力されて
プロセスの制御を行うとともに、各モジュールの入出力
情報は記憶部に蓄えられて、プログラム処理部で利用さ
れたり更新されたり、あるいは通信部を経由して他のモ
ジュールへ伝送されたりする。
【0044】以下にモジュールの構成、動作アルゴリズ
ムを原料Aモジュール、配合モジュールについて詳細に
説明する。図10は、液体原料Aモジュールのプロセス
について説明する説明図である。
【0045】図10によれば、液体原料Aモジュールの
プロセスは、自動バルブ61、62、63、64、6
6、ポンプ65、温度計測器67、レベル計測器68、
原料槽本体69、原料加熱スチームヒータ70から構成
されている。
【0046】また図10の他に、外部機器としてタンク
ローリーから原料を受け入れる時のトリガーとなる外部
スイッチおよびキーボードが設置されている。このトリ
ガスイッチを押すことによって、情報入力の受入信号が
オンとなり、キーボードから入力された品目やスペック
が記憶部に記憶できるようになっている。
【0047】このモジュールは独立した制御システム
(制御コンピュータ)によって、図11ないし図14に
示す処理手順に基づいて管理される。このうち、図11
は移送管理の処理手順を示すフローチャート、図12は
情報出力管理の処理手順を示すフローチャート、図13
は原料受入管理の処理手順を示すフローチャート、そし
て図14は原料タンク温度の制御の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【0048】本実施の形態では、制御システム上で上述
した4つの処理が実質的に並列に実行される。ここでい
う並列とは、例えば1つのCPU(Central Processin
g Unit:中央処理装置)を使ったマルチタスクのシステ
ムで実現しているが、処理毎に異なるCPUを使用した
り、各処理をサブルーチン化し、逐次処理で複数の処理
を実行することも可能である。
【0049】まず図11を参照して、移送管理の処理手
順について詳細に説明する。この処理では初めに、この
モジュールに入力された情報を読み込む(ステップSa
1)。この入力情報は、図7の液体原料Aモジュールに
示した品目、スペック、受け入れ信号、温度設定値、移
送信号、あるいは開始トリガ等である。
【0050】次に、この中の移送信号がオンか否かを確
認し(ステップSa2)、オフならば後述するステップ
Sa7の処理に移る一方、オンならばバルブ61、62
を開、63、64を閉、そしてポンプ65をオンとし
(ステップSa3)、移送動作を開始する。
【0051】この後、再度情報入力を行い(ステップS
a4)、物質移送信号を確認(ステップSa5)、オン
ならばステップSa4の処理に戻る。ステップSa5に
おいて物質移送信号がオフならばバルブ61、62を
閉、またポンプ65をオフとし(ステップSa6)て移
送動作を終了させる。
【0052】ここで終了確認をし(ステップSa7)、
終了でなければステップSa1の処理へ戻る。この様に
して情報入力の中の移送信号を監視して物質の移送停止
を行う。
【0053】次に図12を参照して、情報出力管理の処
理手順について説明する。この処理では初めに情報出力
に必要なモジュール内情報レベルを読み込み(ステップ
Sb1)、続いて温度をプロセス機器から読み込む(ス
テップSb2)。
【0054】ここで、記憶部に記憶されていた品目、ス
ペック情報を読み出し(ステップSb3)、これを情報
出力として送信する(ステップSb4)。最後に終了確
認をし(ステップSb5)、終了でなければステップS
b1の処理へ戻る。
【0055】このような処理を繰り返すことによって情
報を他のモジュールへ伝達する。この例では、図7に示
す情報入力、出力の記号関係からわかるように、情報の
出力先は監視制御モジュールに対してなされる。
【0056】続いて図13を参照して、原料受け入れ管
理の処理手順について説明する。この処理では初めに、
モジュールに入力された情報を読み込み(ステップSc
1)、物質移送信号がオンであるか否かを確認し(ステ
ップSc2)、オンであればステップSc1の処理に戻
る。
【0057】一方、物質移送信号がオフであれば物質受
け入れ信号がオンであるか否かを確認する(ステップS
c3)。ここで、物質受け入れ信号がオンならばバルブ
63、64を開、またポンプ65をオンにして受け入れ
を行う(ステップSc4)一方、物質受け入れ信号がオ
フであればバルブ63、64を閉、またポンプ65をオ
フにする(ステップSc5)。そして最後に終了確認を
し(ステップSc6)、終了でなければステップSc1
の処理へ戻る。
【0058】図14は、温度制御に関する処理手順の例
を示すフローチャートであり、加熱スチームをオン/オ
フ制御する例を示している。この例では、初めにモジュ
ールに入力された情報を読み込み(ステップSd1)、
次に温度計67の値を読み込む(ステップSd2)。
【0059】ここで、測定温度が設定温度よりも高いか
否かを確認し(ステップSd3)、高ければバルブ66
を閉とし(ステップSd4)、一方低ければバルブ66
を開とする(ステップSd5)。そして最後に終了確認
をし(ステップSd6)、終了でなければステップSd
1の処理へ戻る。
【0060】この例では、情報入力した温度値に対する
プロセスから読み込んだ温度値の大小に基づいて、スチ
ームバルブ66のオン/オフを制御している。なお、こ
の例ではオン/オフ制御を例に挙げたが、温度制御に対
して高精度が必要な場合は、通常のPID(Proportio
nal-Integral-Derivative:比例-積分−微分)制御等
を行って、読み込んだ温度値に合わせることももちろん
可能である。以上のようにして本実施の形態では、原料
移送要求や原料受入要求情報出力処理、あるいは温度管
理をモジュール内で行っている。
【0061】図15は配合モジュールのプロセスに関す
る構成を示す構成図である。この図15によれば配合モ
ジュールは、液物ヘッドタンク71、72、粉物ヘッド
タンク73、レベル計74、75、76、93、自動バ
ルブ77、78、81、83、86、88、89、9
2、95、96、液物計量槽80、粉物計量槽81、撹
拌器84、配合槽85、ポンプ87、94、圧力計97
から構成されている。
【0062】このモジュールは独立した制御システムに
よって、図16ないし図18に示す処理手順に基づいて
管理される。このうち、図16は原料ヘッドタンク管理
(液物A用のタンクの例)の処理手順を示すフローチャ
ート、図17は配合管理の処理手順を示すフローチャー
ト、図18はブースタータンク移送管理の処理手順を示
すフローチャートである。
【0063】本実施の形態では、制御システム上で上述
した3つの処理が実質的に並列に実行される。なお図示
していないが、液体原料Aモジュールと同様な情報出力
管理の手順も設定されている。
【0064】まず図16を参照して、原料ヘッドタンク
管理の処理手順について説明する。この処理では初めに
モジュールに入力された情報を読み込み(ステップSe
1)、次にレベル計74の値を読み込む(ステップSe
2)。
【0065】ここで、レベル計の値が設定された下限以
下か否かを確認し(ステップSe3)、下限以下であれ
ば原料A移送指示をオンにする(ステップSe4)。ま
た、レベル計の値が設定された上限以上か否かを確認し
(ステップSe5)、上限以上であれば原料A移送指示
をオフにする(ステップSe6)。
【0066】最後に終了確認をし(ステップSe7)、
終了でなければステップSe1の処理へ戻る。このよう
に、情報は情報出力管理処理で出力され、原料A移送指
示情報は液体原料Aモジュールの移送信号をオンにし、
液体原料Aモジュールから原料が移送される。
【0067】次に図17を参照して、配合管理の処理手
順について説明する。この処理では初めにモジュールに
入力された情報を読み込み(ステップSf1)、次にシ
ーケンス操作を実行する(ステップSf2)。このシー
ケンス操作の内容は、次の通りである。
【0068】(a)計量槽80で原料Aを計量する。 (b)計量槽80で原料Bを計量する。 (c)バルブ82を開けて液物を払出す。 (d)計量槽81で粉原料Cを計量する。 (e)バルブ83を開けて払出す。 (f)撹拌器84を作動させる。 (g)蒸気バルブ90を調整して設定温度まで加熱す
る。 (h)予め設定される時間まで撹拌する。
【0069】このシーケンス装置の後、ブースタータン
ク91に移送可能か否かを繰り返し確認し(ステップS
f3)、可能になるまで待機する。移送が可能になった
場合、バルブ86、89を開、そしてポンプ87をオン
にする(ステップSf4)。
【0070】この後、ブースタータンク91に移送が終
了したか否かを繰り返し確認し(ステップSf5)、終
了するまで待機する。移送が終了した場合、バルブ8
6、89を閉、そしてポンプ87をオフにする(ステッ
プSf6)。最後に終了確認をし(ステップSf7)、
終了でなければステップSf1の処理へ戻る。
【0071】このように配合管理処理は、モジュールに
入力された情報を読み込み、この情報に従ってシーケン
ス動作で配合を行いブースタータンク91への移送を行
うための処理である。
【0072】次に図18を参照して、ブースタータンク
移送管理の処理手順について説明する。この処理では初
めにモジュールに入力された情報を読み込む(ステップ
Sg1)。ここで、スラリー移送指示がオンであるか否
かを確認し(ステップSg2)、オフであればステップ
Sg1の処理に戻る。
【0073】スラリー移送指示がオンになった場合、自
動バルブ92、96を開、ポンプ94をオンにする(ス
テップSg3)。この後、圧力計97の指示値が設定値
になるように、自動バルブ95を制御する(ステップS
g4)。
【0074】ここで再度、モジュールに入力された情報
を読み込み(ステップSg5)、スラリー移送指示がオ
フになったか否かを確認する(ステップSg6)。この
時、スラリー移送指示がオンのままであればステップS
g4の処理に戻る。
【0075】スラリー移送指示がオフになった場合、自
動バルブ92、96および95を閉、ポンプ94をオフ
にする(ステップSg7)。最後に終了確認をし(ステ
ップSg8)、終了でなければステップSg1の処理へ
戻る。このようにブースタータンク移送管理処理は、噴
霧乾燥モジュールからのスラリー移送指示に基づいて、
設定圧力のスラリーを移送するための処理である。
【0076】また本実施の形態の監視制御モジュール内
では、図19ならびに図20に示す処理が実質的に並列
に実行される。このうち、図19はプロセス監視の処理
手順を示すフローチャート、図20は設定条件入力の処
理手順を示すフローチャートである。
【0077】ここで、図19を参照して、プロセス監視
の処理手順について説明する。この処理では初めにモジ
ュールに入力された情報を読み込み(ステップSh
1)、各プロセスのデータを表示する(ステップSh
2)とともに、必要に応じて警報を発する(ステップS
h3)。この後に終了確認をし(ステップSh4)、終
了でなければステップSh1の処理へ戻る。
【0078】この監視、指示制御モジュールとして、上
述の乾燥造粒系のプロセス中の乾燥造粒監視指示制御モ
ジュールの例では、原料モジュールからの品目やスペッ
ク、レベル、あるいは温度信号等を、乾燥モジュールか
らの水分やBD、熱風、排風温度、あるいは噴霧圧力等
を、造粒モジュールからのBD計測値やトラブル警報等
を受け取り、画面上に表示する。
【0079】次に図20を参照して、設定条件入力の処
理手順について説明する。この処理では初めに予め与え
られている設定値に変更があるか否かを確認し(ステッ
プSi1)、変更があるまで待機する。
【0080】設定値に変更があった場合、設定条件をキ
ーボードから入力される値に変更し(ステップSi
2)、この設定値に基づいた出力情報を送信する(ステ
ップSi3)。この後に終了確認をし(ステップSi
4)、終了でなければステップSi1の処理へ戻る。
【0081】このようにこの処理では、各モジュールへ
の開始トリガや乾燥モジュールへの乾燥開始、あるいは
終了信号等を、配合モジュールへの原料の配合量や配合
タイムテーブル情報、あるいは目標値等を、造粒モジュ
ールへの乾燥粉混合量や原料D混合量、あるいは助剤混
合量等を、オペレータからのキー入力(または入力され
て値を保存してある記憶部の情報)に基づいて与える。
【0082】(B)包装充填系プロセス この包装充填系プロセスは、監視モジュールを持たない
系である。以下にこのようなプロセスの実施の形態につ
いて説明する。図21は包装充填系プロセスを説明する
説明図であり、ここに示す各プロセスは以下の通りであ
る。
【0083】包材受入モジュールは、包材受入ステーシ
ョンやデパレタイザー、搬送コンベア、および空箱返却
ステーションから構成されている。このモジュールへの
物質入力は、梱包されてパレットに載置された包装材量
や空の梱包箱等であり、物質出力は梱包されたままパレ
ットから取り出された包装材量やパレットに載った空の
梱包箱等である。また、情報入力は上流のモジュールか
らのトラブル信号、情報出力はない。
【0084】モジュール内制御としては、パレットに載
った梱包された包装材量をパレットから分離し次プロセ
スへ送る制御、空のパレットに空の梱包箱を積み返却ス
テーションに保管する制御、あるいは下流のモジュール
のトラブルを監視し、トラブル発生時に自モジュールを
一時停止状態にする制御等が挙げられる。
【0085】アンケーサーモジュールは、包材受入コン
ベアやアンケーサーロボット、空箱回収コンベア、およ
び空箱折りたたみロボットから構成されている。このモ
ジュールへの物質入力としては梱包された包装材量等
が、物質出力としては、空の梱包箱や梱包箱から取り出
されたカートン等がある。情報入力としては下流のモジ
ュールからのトラブル信号等が、情報出力としては自モ
ジュールのトラブル発生信号等がある。
【0086】モジュール内制御としては、梱包された包
装材量を梱包箱から取り出し次のプロセスへ送る制御、
空の梱包箱を折りたたんで前プロセスへ戻す制御、下流
のモジュールのトラブルを監視し、トラブル発生時に自
モジュールを一時停止状態にする制御等が挙げられる。
【0087】充填モジュールは、カートン供給ロボット
やカートン形成機、ボトムシーラー、充填機、トップシ
ーラー、あるいは排出コンベア等から構成されている。
このモジュールへの物質入力としては、空カートンや充
填する粒状洗剤粉末、物質出力としては粒状洗剤の充填
されたカートンがある。
【0088】このモジュールへの情報入力としては、下
流のモジュールからのトラブル信号、情報出力としては
自モジュールのトラブル発生信号等がある。モジュール
内制御としては、カートンをカートン形成機にセット
し、ボトムシーラーでカートンの底面をシールし、充填
機で粒状洗剤粉末を充填し、トップシーラーでカートン
の上面をシールし次プロセスに送り出す制御。あるいは
上流のモジュールのトラブルを監視し、トラブル発生時
に自モジュールを一時停止状態にする制御等が挙げられ
る。
【0089】ケーサーモジュールは、カートン受入コン
ベアや段ボール受入コンベア、ケーサーロボット、ある
いは出庫コンベア等から構成されている。このモジュー
ルへの物質入力としては、粒状洗剤の粉の充填されたカ
ートンや空の製品梱包用段ボール箱、物質出力としては
製品カートンを詰めた段ボール箱等がある。
【0090】このモジュールへの情報入力はなく、情報
出力としては自モジュールのトラブル発生信号等があ
る。またモジュール内制御としては、充填されたカート
ンを空の段ボールに詰め出庫する制御等が挙げられる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、製造
プロセスを2以上の各々独立に動作し得るモジュールに
よる処理から構成し、各々のモジュールは液体や粉体あ
るいは固体等の原料もしくは原材料を受け入れる受入口
と当該モジュールで処理した製品や中間品を出力する製
品出口と当該モジュール内での処理に必要な情報を入力
する情報入力部と当該モジュールの処理結果や状態情報
を出力する情報出力部とを有し、モジュール内では受入
口から受け入れた原料と情報入力部から入力された情報
に基づいて実質的に独立に処理を行って製品出口から製
品を出力するとともに情報出力部から情報を出力し、モ
ジュールが有する製品出口はこれと接続関係にあるモジ
ュールが有する受入口と物質受け渡し可能に接続される
とともに、モジュールの情報出力はこれと接続関係にあ
るモジュールおよびまたは情報のみが接続関係にあるモ
ジュールの情報入力と直接または間接的に通信可能に接
続されるので、プロセスの変更が自在であり、且つ制御
が容易で、連続プロセスとバッチプロセスとの混在が可
能である製造プロセスの制御装置および制御方法が実現
可能であるという効果が得られる。
【0092】即ち本発明では、第1にプロセス設計、シ
ステム設計をモジュール単位で行えるため設計が容易に
なり、完成後のシステムテストや運転テスト、あるいは
実際の原料を使ったテスト等をモジュール単位で確認す
ることができるので、テストが効率よく実施でき、また
修正や改良も容易である。第2に、テストはプロセス全
系が完成していなくても、物質入力を仮設備で与える等
の方法によってモジュール単位で実施できる。
【0093】第3に、特に化学プロセス等では上流系か
ら来る物質の性状によって下流プロセスの運転状況が変
化する場合が多く、全系を一体とした場合には最終製品
のトラブルが何れの設備に起因するかを特定するのが困
難であるが、本発明のようにモジュール化することによ
って、モジュール単位に物質入力および情報を与えて品
質テストが実施できるため、原因把握が容易になる。
【0094】第4に情報処理モジュールを加えること
で、プロセスのモジュールとしての有用性を保持したま
まで全体を集中的に管理することが可能になり、モジュ
ール化と集中化の両方の利点が得られる。
【0095】第5に、化学プロセスの中でもバッチプロ
セスと連続プロセスとが混在するプロセスでは、全体の
能力を合わせて過不足なく運転することが容易になる。
また制御に関しても、制御方法の異なる連続プロセスと
バッチプロセスとを統合的に扱うことが容易になる。
【0096】例えば請求項1に示す発明では、プロセス
全体をこのような独立なモジュールに分割することによ
って、別々に扱い得る管理の容易なモジュールの集合体
とすることができる。このモジュールを外から見た場
合、内部はブラックボックスでも、原料あるいは情報と
して何を入力し、製品あるいは情報出力として何が出力
されるかが明確になる(製品としては実際には廃棄され
るような副生物であっても、意味的に含まれる)。この
ため内部の様子がわからなくても、個々のモジュール
と、どの様な物質あるいは情報のやり取りが必要かが把
握でき、内部を知らない人にでも容易に扱うことが可能
となる。一方モジュール内部から見た場合は、外部とは
物質入出力口と情報入出力口のみを通じて接触してお
り、それ以外からは入出力がないようになっている。こ
れによってモジュール内部の独立性が確保され、変更や
新規作成はモジュール内を独立に扱えるため管理が容易
になる。またモジュール間の物質的なつながりは、製品
出口と原料受入口とを配管やベルトコンベア等によって
接続することによって容易に達成される。このような2
以上のモジュールを相互に接続して製造プロセスを構成
し、制御を行うことによって、プロセスや制御システム
の構築が容易で、管理しやすくなる。即ち、プロセス変
更や制御システムの変更、新規製品対応等に柔軟且つ容
易に対応できるプロセスの制御システムが構築できる。
【0097】また請求項2に示す発明では、専ら情報処
理やマンマシンインターフェイス処理等を行う情報処理
モジュールを付加することによって、プラントのオペレ
ータがこれらモジュールを集中的に管理しやすい環境を
構築することができる。ここで情報処理モジュールの情
報入力部は、他のモジュールの情報出力部の一部または
全部と通信可能なように接続され、情報処理モジュール
の情報出力部は他のモジュールの情報入力部の一部また
は全部と通信可能に接続される。これによって例えば、
製品の組成情報や生産量、あるいは全プロセスの起動停
止等の情報等を集中的に管理することが可能となる。
【0098】請求項3に示す発明では、モジュールとし
て内部処理が連続処理プロセスである1つ以上のモジュ
ールと、内部処理がバッチ処理プロセスである1つ以上
のモジュールとを含んで構成される製造プロセスに本シ
ステムを適応した場合、従来では物質の入出力と、それ
を処理するプラントとを上位の処理システムによって集
中的に制御する等、複雑な制御システムが必要であった
プロセスであっても、バッチや連続であることを特に意
識することなく各々のモジュールの必要機能にブレーク
ダウンして、プロセスおよび制御システムを構築するこ
とができる。
【0099】請求項4に示す発明では、モジュールへの
情報入力部への情報出力要求信号をトリガーとして、モ
ジュールからの情報出力が出力されるシステムとしてい
る。これによって、特定モジュールが他のモジュールに
対して必要なときに、必要な情報を受け取ることがで
き、モジュール間の動作を安定させることができる。
【0100】請求項5に示す発明では、モジュール間の
情報の接続にネットワーク通信回線(イーサネットのよ
うな通信回線)を用い、接続関係にあるモジュールを特
定できる記号を付与したパケット情報によってモジュー
ル間の情報通信を行うようにしている。これによって、
モジュール間の通信を一本の通信回線にまとめることが
でき、モジュールあるいは入出力データ毎に特定の配線
設備を敷設する等の必要がなくなる。
【0101】請求項6に示す発明では、モジュール間の
情報の接続が、例えばオン/オフのトリガー信号を直接
結線する等、接続関係にあるモジュール間を直接つない
だ回線によって行われる。これによって、起動停止情報
等のタイムラグを極力避けたい情報を確実に受け渡すこ
とができる。
【0102】なお本モジュールにおけるプロセスは、物
質の処理を行う必要上、ある程度物理的に制約された場
所に存在する必要がある。しかしながら制御機器につい
ては、実質的に上述のモジュールの動作を行い得る範囲
内であれば、プロセスと物理的に設置場所を制限される
ことはない。また、上述のモジュールとしての動作を行
い得る環境であれば、異なるモジュールの制御部分が物
理的に集合した同一装置内にあっても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の製造プロセスの制御
方法の概略を示す説明図である。
【図2】 同実施の形態の乾燥造粒系プロセスに含まれ
る液体原料モジュールの構成を示す構成図である。
【図3】 同実施の形態の乾燥造粒系プロセスに含まれ
る粉体原料モジュールの構成を示す構成図である。
【図4】 同実施の形態の乾燥造粒系プロセスに含まれ
る配合モジュールの構成を示す構成図である。
【図5】 同実施の形態の乾燥造粒系プロセスに含まれ
る噴霧乾燥モジュールの構成を示す構成図である。
【図6】 同実施の形態の乾燥造粒系プロセスに含まれ
る造粒モジュールの構成を示す構成図である。
【図7】 同実施の形態における各モジュールの物質や
情報の入出力関係を示す図である。
【図8】 同実施の形態における各モジュール間の情報
の接続関係を示した接続図である。
【図9】 同実施の形態において各モジュールでの情報
の取り扱うための基本的な構成を示すブロック図であ
る。
【図10】 同実施の形態における液体原料Aモジュー
ルのプロセスについて説明する説明図である。
【図11】 同実施の形態における移送管理の処理手順
を示すフローチャートである。
【図12】 同実施の形態における情報出力管理の処理
手順を示すフローチャートである。
【図13】 同実施の形態における原料受入管理の処理
手順を示すフローチャートである。
【図14】 同実施の形態における原料タンク温度の制
御の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】 同実施の形態における配合モジュールのプ
ロセスに関する構成を示す構成図である。
【図16】 同実施の形態における原料ヘッドタンク管
理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】 同実施の形態における配合管理の処理手順
を示すフローチャートである。
【図18】 同実施の形態におけるブースタータンク移
送管理の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】 同実施の形態におけるプロセス監視の処理
手順を示すフローチャートである。
【図20】 同実施の形態における設定条件入力の処理
手順を示すフローチャートである。
【図21】 同実施の形態における包装充填系プロセス
を説明する説明図である。
【符号の説明】
131 通信ライン 141 コンピュータ 143 プログラム処理部 145 記憶部 147 通信部 149 インターフェイス部 151 外部機器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の液体原料、気体原料もしくは
    粉体原料の複数の混合あるいはこれらによる複数の反応
    過程ならびに製品の包装過程とを有する製造プラントに
    おける製造プロセスの制御方法であって、 前記製造プロセスは2以上の各々独立に動作し得るモジ
    ュールによる処理からなり、 前記各々のモジュールは液体や粉体あるいは固体等の原
    料もしくは原材料を受け入れる受入口と当該モジュール
    で処理した製品や中間品を出力する製品出口と当該モジ
    ュール内での処理に必要な情報を入力する情報入力部と
    当該モジュールの処理結果や状態情報を出力する情報出
    力部とを有し、 前記モジュール内では受入口から受け入れた原料と前記
    情報入力部から入力された情報に基づいて実質的に独立
    に処理を行って前記製品出口から製品を出力するととも
    に前記情報出力部から情報を出力し、 前記モジュールが有する前記製品出口はこれと接続関係
    にある前記モジュールが有する前記受入口と物質受け渡
    し可能に接続されるとともに、 前記モジュールの情報出力はこれと接続関係にある前記
    モジュールおよびまたは前記情報のみが接続関係にある
    前記モジュールの情報入力と直接または間接的に通信可
    能に接続されることを特徴とする製造プラントにおける
    製造プロセスの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記2つ以上のモジュールの内の1つは
    物質処理を行わず専ら情報処理あるいはマンマシンイン
    ターフェイス処理等を行う情報処理モジュールとし、 前記情報処理モジュールにおける前記情報入力部は他の
    前記モジュールの前記情報出力部の一部または全部と通
    信可能に接続され、 前記情報処理モジュールにおける前記情報出力部は他の
    前記モジュールの前記情報入力部の一部または全部と通
    信可能に接続されることを特徴とする請求項1に記載の
    製造プラントにおける製造プロセスの制御方法。
  3. 【請求項3】 前記2つ以上のモジュールは、 内部処理が連続処理プロセスである1つ以上のモジュー
    ルと、 内部処理がバッチ処理プロセスである1つ以上のモジュ
    ールとと含むことを特徴とする請求項1に記載の製造プ
    ラントにおける製造プロセスの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記モジュールからの前記情報出力は、
    前記モジュールの前記情報入力部への情報出力要求信号
    をトリガーとして出力されることを特徴とする請求項1
    に記載の製造プラントにおける製造プロセスの制御方
    法。
  5. 【請求項5】 前記モジュールとモジュールとの間の情
    報は、ネットワーク通信回線によって接続されるととも
    に前記各モジュールを特定できる記号を付与したパケッ
    ト情報によって接続されることを特徴とする請求項1に
    記載の製造プラントにおける製造プロセスの制御方法。
  6. 【請求項6】 前記モジュールとモジュールとの間の情
    報は、接続関係にある前記モジュール同志を直接つない
    だ回線によって接続されることを特徴とする請求項1に
    記載の製造プラントにおける製造プロセスの制御方法。
  7. 【請求項7】 前記2つ以上のモジュール中に含まれる
    自らの実質的な処理能力を変更することができない前記
    モジュールは1つ以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の製造プラントにおける製造プロセスの制御方
    法。
JP23524197A 1997-08-29 1997-08-29 製造プラントにおける製造プロセスの制御方法 Withdrawn JPH1173218A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23524197A JPH1173218A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 製造プラントにおける製造プロセスの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23524197A JPH1173218A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 製造プラントにおける製造プロセスの制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1173218A true JPH1173218A (ja) 1999-03-16

Family

ID=16983176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23524197A Withdrawn JPH1173218A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 製造プラントにおける製造プロセスの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1173218A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001202122A (ja) * 2000-01-21 2001-07-27 Yuji Naka バッチプラントの制御方法、バッチプラントの制御プログラムを記憶した記録媒体、及びバッチプラントの制御装置
JP2010086541A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Fisher Rosemount Syst Inc 統合プロセス制御インターフェースシステム、方法、プログラム記録媒体、並びにプロセス制御システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001202122A (ja) * 2000-01-21 2001-07-27 Yuji Naka バッチプラントの制御方法、バッチプラントの制御プログラムを記憶した記録媒体、及びバッチプラントの制御装置
JP2010086541A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Fisher Rosemount Syst Inc 統合プロセス制御インターフェースシステム、方法、プログラム記録媒体、並びにプロセス制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4669634A (en) Apparatus and process for the metering of predetermined quantities of at least one product
US4402349A (en) Process and apparatus for charging tubular reactors with granular solids, more particularly catalysts
CN103009482B (zh) 全数字自动控制的火泥配料方法和装置
US11338256B2 (en) Automatic sealant production line
EP0777606B1 (en) Aseptic chemical transfer system
CN109789379A (zh) 用于制造固体剂型的生产模块和方法
CN101172215A (zh) 新型全自动粉体制备系统
JPH1173218A (ja) 製造プラントにおける製造プロセスの制御方法
CN212797414U (zh) 一种粉料按比例混合及定量包装装置
CN210496329U (zh) 一种稀土稳定剂自动配料系统
KR102534703B1 (ko) 에어로젤을 위한 통합적 제조 방법
CN204021318U (zh) 一种饲料定量包装系统
CN101172214A (zh) 环保型全自动粉体制备系统
CN210455271U (zh) 一种自动称重配料运输系统
CN215753309U (zh) 一种物料自动输送、配料、计量、包装系统
JPH051307A (ja) 粉体吹込方法
CN201052454Y (zh) 环保型全自动粉体制备系统
CN201006414Y (zh) 新型全自动粉体制备系统
CN210943469U (zh) 危废固化设备吨袋飞灰输送计量系统
JP3004069B2 (ja) 射出成形機の原料混合装置
CN221386372U (zh) 一种用于矿物微量元素合成的自动化投料系统
JPH04171040A (ja) 乾燥粉末活性炭の溶解槽への定量排出装置
CN210721123U (zh) 一种菌粉拆袋输送生产线控制系统
CN109715282B (zh) 流化床设施
CN207385402U (zh) 一种化工生产自动配比控制系统

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041102