JPH1172422A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

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JPH1172422A
JPH1172422A JP23257697A JP23257697A JPH1172422A JP H1172422 A JPH1172422 A JP H1172422A JP 23257697 A JP23257697 A JP 23257697A JP 23257697 A JP23257697 A JP 23257697A JP H1172422 A JPH1172422 A JP H1172422A
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JP
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displacement
load
specimen
control
feedback control
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JP23257697A
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Inventor
Zenichi Yasuda
善一 安田
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供試体のセット時に生じた過負荷を完全に除
荷する除荷制御を、ハンチングを起こすことなく行い得
る材料試験機を提供する。 【解決手段】 供試体TPのセット時に、制御回路1
は、まず、下つかみ具の変位を制御する変位フィードバ
ック制御を、変位計4からの変位フィードバック信号に
基づいて行う一方、この変位フィードバック制御におい
て、供試体TPに過負荷がかかったことを比較回路9が
検出したならば、スイッチSW2、SW4を切り換え
て、除荷レベルを目標値とする荷重フィードバック制御
に切り換える。また、この荷重フィードバック制御にお
いては、PID制御器13の積分ゲインKIを大きく、
比例ゲインKPを小さく設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対のつかみ具の
間に供試体を把持し、これらのつかみ具を介して供試体
を負荷する材料試験機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】材料の静的強度または動的強度を試験す
る材料試験機としては、例えば図4に示すように、供試
体の両端を一対のつかみ具で把持し、これらのつかみ具
を介して供試体を負荷するものが知られている。
【0003】図4に示されるように、このような材料試
験機では、基台21とヨーク22との間に一対の柱部材
23A、23Bが立設され、これらの柱部材23A、2
3Bの所定の位置に設けられたクロスヘッド24の下面
から、ロードセル5を介して上つかみ具25が垂下され
る。
【0004】基台21には油圧アクチュエータ2が固設
され、この油圧アクチュエータ2は伸縮自在のロッド2
Aを備える。そして、上つかみ具25側に向かって伸び
出すロッド2Aの先端に、下つかみ具26が設けられ
る。
【0005】例えばマイクロコンピュータ等で構成され
る制御回路100は、油圧アクチュエータ2への作動油
の供給を調節するサーボ弁3への制御信号を、D/Aコ
ンバータ27を介して出力し、ロッド2Aの伸縮、すな
わち下つかみ具26の位置を制御する。
【0006】供試体TPは、これら上つかみ具25およ
び下つかみ具26の間に把持される。なお、上つかみ具
25および下つかみ具26の把持動作は、図示されない
電気配線を通じて、制御回路100により制御される。
【0007】油圧アクチュエータ2には変位計4が備え
られる。この変位計4からの検出信号は、アンプ30お
よびA/Dコンバータ31を介して制御回路に入力さ
れ、油圧アクチュエータ2のロッド2Aの伸縮、すなわ
ち供試体TPに与えられた変位が、制御回路100によ
り検出される。
【0008】また、上つかみ具25とクロスヘッド24
の間に設けられたロードセル5からの検出信号は、アン
プ28およびA/Dコンバータ29を介して制御回路1
00に入力される。これにより、供試体TPにかかる荷
重が、制御回路100により検出される。
【0009】制御装置100は、入力部32と接続さ
れ、この入力部32から供試体TPの目標変位または目
標荷重に関するデータが入力される。さらに、制御回路
100には、種々の制御モードの選択指令を入力するた
めのモードスイッチ33と、供試体TPのセット作業に
おいて変位の目標値を手動で入力するためのつまみ6
が、それぞれ接続されている。
【0010】図5には、この従来の材料試験機における
制御回路100の構成を示す。
【0011】図示されるように、制御回路100は波形
発生回路7を備え、この波形発生回路7は、入力部32
から入力された供試体TPの目標変位または目標荷重に
関するデータに基づいて、目標変位または目標荷重の波
形が出力される。制御回路100は、変位計4またはロ
ードセル5により検出された供試体TPに実際に与えら
れた変位または荷重が、この目標変位または目標荷重と
一致するように、サーボ弁3を介して油圧アクチュエー
タ2をフィードバック制御する。このように制御された
変位または荷重を供試体TPに与えることにより、供試
体TPの歪み/応力特性が計測される。
【0012】この場合、制御回路100は、モードスイ
ッチ33から入力された制御モードの選択指令にしたが
って、スイッチ101、102のON(接続)/OFF
(切断)を切り換えることにより、変位フィードバック
制御モード、荷重フィードバック制御モード、またはこ
れらを組み合わせたモード(例えば後述する除荷制御モ
ード等)を、適宜選択することができる。
【0013】例えば、変位フィードバック制御モードに
おいては、スイッチ101をON、スイッチ102をO
FFにすることにより、減算器103において、波形発
生回路7からの目標変位の波形と、変位計4からアンプ
103を介して入力される供試体TPの変位の検出信号
との偏差が算出され、この偏差がPID制御器105に
入力される。PID制御器105からは、この偏差に基
づいた信号が出力され、サーボ弁3に入力される。
【0014】また、荷重フィードバック制御モードにお
いては、スイッチ101をOFF、スイッチ102をO
Nにすることにより、減算器106において、波形発生
回路7からの目標荷重の波形と、ロードセル5からアン
プ107を介して入力される供試体TPの荷重の検出信
号との偏差が算出され、この偏差がPID制御器105
に入力される。PID制御器105からは、この偏差に
基づいた信号が出力され、サーボ弁3に入力される。
【0015】ところで、このような材料試験機では、強
度試験に先立って、一対のつかみ具25、26の間に供
試体TPをセットする作業が必要となる。このような供
試体TPの装着作業においては、除荷制御モードが選択
される。
【0016】この除荷制御モードでは、制御回路100
の入力側に設けられたスイッチ108は、波形発生回路
7側のポジションbからつまみ6側のポジションaに切
り換えられ、つまみ6を介して手動で下つかみ具26の
変位の目標値が入力される。そして、供試体TPの下端
側を把持した下つかみ具26をその移動量と移動方向を
制御しつつ移動させ、供試体TPの上端側が上つかみ具
25に対して所定の位置に達したところで、この上つか
み具25で供試体TPの上端側を把持するようにする。
【0017】ところで、このような装着作業では、供試
体TPに初期セットの状態でかかる負荷はゼロであるこ
とが理想である。しかしながら、供試体TPの上昇と上
つかみ具25による把持のタイミングが合わないとき等
には、供試体TPに過負荷が生じてしまうことがある。
そして、このように供試体TPに過負荷が生じると、そ
の後の強度試験の精度が悪化してしまう。
【0018】そこで、この除荷制御モードでは、スイッ
チ101、102をともにONにして、変位制御に加え
て、供試体TPにかかった過負荷を除荷する荷重制御を
同時に進行させる。すなわち、供試体TPのセット作業
においては、変位計4によって下つかみ具26の位置が
検出されるので、減算器103からは下つかみ具26の
位置と目標値の偏差が出力され、アンプ109において
所定のゲインが与えられ、荷重信号に変換された後、減
算器106に入力される。一方、供試体TPにかかる荷
重はロードセル5で検出され、アンプ107において所
定のゲインが与えられた後、減算器106に入力され
る。このようにして、減算器106の出力は、下つかみ
具25の位置をつまみ6からの目標値に一致させるため
にアンプ109側から入力される変位制御分から、供試
体TPへの負荷を除去するためにアンプ107側から入
力される荷重制御分を差し引いたものとなり、これがP
ID制御器105に入力される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
供試体TPのセット時における除荷制御においては、変
位フィードバックループと荷重フィードバックループの
バランスは、アンプ109と107のゲインを適切に設
定することにより調整される。しかしながら、この場
合、アンプ109のゲイン(変位フィードバックゲイ
ン)とアンプ107のゲイン(荷重フィードバックゲイ
ン)のマッチングは容易ではない。
【0020】つまり、例えば、下つかみ具26が目標位
置を超えて変位して供試体TPに負荷がかかり始めてし
まうときには、変位計4からの変位フィードバック信号
が供試体TPをさらに上昇させようとするのに対して、
ロードセル5からの荷重フィードバック信号は供試体T
Pを下降させようとするが、このように変位フィードバ
ック信号と荷重フィードバック信号とが反発し合うとき
には、荷重負荷フィードバックゲインが大きすぎると、
下つかみ具26の位置がハンチングを起こしてしまう恐
れがある。
【0021】一方、荷重フィードバックゲインが小さす
ぎるときには、制御が進んでも供試体TPにかかる負荷
が完全にゼロにならず、結局、つまみ6を逆回転させて
下つかみ具26の目標値を調節するなどしなければなら
ない。
【0022】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、供試体のセット時に生じた過負荷を完全に
除荷する除荷制御を、ハンチングを起こすことなく行い
得る材料試験機を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図
1、図4を参照して説明すると、請求項1に記載の発明
は、一対のつかみ具25、26を介して供試体TPを負
荷するアクチュエータ2と、つかみ具26の変位を検出
する変位検出手段4と、供試体TPにかかる荷重を検出
する荷重検出手段5と、変位検出手段4からの変位フィ
ードバック信号または荷重検出手段5からの荷重フィー
ドバック信号が目標値に一致するようにアクチュエータ
2をフィードバック制御する制御回路1と、つかみ具の
一方26の変位指令値を与える変位指令値操作部材6と
を備え、一対のつかみ具25、26に供試体TPを装着
する時には、つかみ具の一方26に供試体TPの一端を
把持するとともに、変位指令値操作部材6により変位指
令値を与えてつかみ具の一方26をつかみ具の他方25
側に移動させ、つかみ具の他方25により供試体TPの
他端を把持させるようにした材料試験機において、供試
体TPの装着作業時にはつかみ具の一方26を変位指令
値を目標値とした変位フィードバック制御で移動させる
一方、供試体TPにかかる荷重が過負荷レベルを超える
と、この変位フィードバック制御を除荷レベルを目標値
とした荷重フィードバック制御に切り換える切換手段
9、SW2、SW4を備えた。
【0024】請求項2に記載の発明は、各フィードバッ
ク制御をPID制御で行うとともに、供試体TPの装着
作業時の荷重フィードバック制御においては、PID制
御のゲインの積分成分を比例成分に比較して大きな値に
設定した。
【0025】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0027】図1には、本実施の形態における制御回路
1を示す。なお、本実施の形態の全体構成は、例えば図
3に示した従来のものと同様の構成であり、この全体構
成に対して制御回路100の代わりに制御回路1が適用
される。したがって、本実施の形態の特徴的構成である
図1の制御回路1について中心に説明する。
【0028】図示されるように、制御回路1には、4つ
のスイッチSW1、SW2、SW3、SW4が設けられ
る。これらのスイッチSW1、SW2、SW3、SW4
は、それぞれ2つのポジションa、bを持ち、モードス
イッチ33(図4参照)の操作に基づいてモード切換回
路8から出力される指令信号により、ポジションa、b
が切り換えられ、制御回路1内の電気的な接続状態が変
更される。なお、後述するようにスイッチSW2、SW
4については、比較回路9からの指令信号によってもポ
ジションが切り換えられる。
【0029】これらのスイッチSW1、SW2、SW
3、SW4のポジションの組み合わせは、制御回路1が
採り得る各種制御モードと対応している。図3には、こ
の対応関係を一覧表にして示す。なお、この図において
a/bとあるのは、制御の初期においてはポジションa
であり、その後ポジションbに切り換えられることを示
している。
【0030】以下、これら各種制御モードにおける信号
の流れをたどりながら、図1の制御回路1の構成を説明
する。
【0031】変位フィードバック制御モードは、供試体
TPの強度試験中に用いられるモードである。このモー
ドでは、スイッチSW1はポジションbにあり、波形発
生回路7からの目標変位波形信号がスイッチSW1を介
して減算器10に入力される。一方、変位計4により検
出された供試体TPの変位の検出信号は、アンプ11に
より所定のゲインを与えられて、変位フィードバック信
号として減算器10に入力される。減算器10は、これ
ら目標変位波形信号と変位フィードバック信号との偏差
を出力し、この出力信号はアンプ12において所定のゲ
インを掛けられた後、ポジションaにあるスイッチSW
2を介して、PID制御器13に入力される。PID制
御器13がこの入力に基づいてサーボ弁3に操作信号を
出力することにより、供試体TPの変位は目標変位波形
に一致するようにフィードバック制御される。
【0032】荷重フィードバック制御モードは、同じく
供試体TPの強度試験中に用いられるモードであり、こ
のモードでは、スイッチSW1およびスイッチSW3は
ともにポジションbに切り換えられる。そして、波形発
生回路7からの目標荷重波形信号は、スイッチSW1お
よびスイッチSW3を介して減算器14に入力される。
一方、ロードセル2により検出された供試体TPにかか
る荷重の検出信号は、アンプ15により所定のゲインを
与えられて、荷重フィードバック信号として減算器14
に入力される。減算器14は、これら目標荷重波形信号
と荷重フィードバック信号との偏差を出力し、この出力
信号はアンプ16により所定のゲインを掛けられた後、
ポジションbにあるスイッチSW4を介して、PID制
御器13に入力される。そして、PID制御器13はこ
の入力に基づいてサーボ弁3に操作信号を出力し、供試
体TPにかかる荷重は目標荷重波形に一致するようにフ
ィードバック制御される。
【0033】除荷制御モードは、実際の強度試験に先立
って、供試体TPを材料試験機にセットするときに用い
られるモードである。このモードでは、スイッチSW1
〜SW4は総てポジションaに切り換えられ、つまみ6
からの下つかみ具26に対する変位指令信号が、スイッ
チSW1を介して減算器10に入力される。そして、除
荷制御モードによる制御の初期においては、スイッチS
W2,SW4はポジションaにあるので、変位指令信号
と変位フィードバック信号との偏差が、減算器10から
アンプ12、スイッチSW2を介してPID制御器13
に入力され、変位フィードバック制御が行われる。な
お、この場合には、変位フィードバック信号は、下つか
み具25の変位に関するフィードバック信号となってい
る。
【0034】一方、このような変位フィードバック制御
の間、ロードセル5においては供試体TPへの荷重の検
出が行われており、アンプ15からの荷重フィードバッ
ク信号は、比較回路9に入力されている。そして、比較
回路9においては、この荷重フィードバック信号と過負
荷レベルとの比較がなされる。なお、この過負荷レベル
は、供試体TPから除去したい過負荷のレベルに応じて
所定のレベルに設定され、後述する除荷レベルととも
に、入力部32(図4参照)から入力される。このよう
にして、比較回路9において、荷重フィードバック信号
が過負荷レベルを超えたと判断されたならば、比較回路
9は、スイッチSW2、SW4に指令信号を出力し、ス
イッチSW2、SW4をポジションaからポジションb
に切り換える。
【0035】これにより、下つかみ具26の変位を変位
指令値へと制御する変位フィードバック制御は、供試体
TPの荷重を除荷レベル(例えば荷重ゼロ)へと制御す
る荷重フィードバック制御に移行する。すなわち、減算
器14においては、スイッチSW3を介して入力される
除荷レベルと荷重フィードバック信号との偏差が演算さ
れ、この偏差は、アンプ16により所定のゲインが掛け
られた後、PID制御器13に入力される。PID制御
器13は、この入力に基づいてサーボ弁3に操作信号を
出力し、供試体TPにかかる荷重は除荷レベルと一致す
るようにフィードバック制御される。
【0036】このようにして供試体TPにかかる荷重が
除荷レベルとなったならば、比較回路9は、スイッチS
W2、SW4をポジションaに切り換え、再び、下つか
み具26の変位についての変位フィードバック制御が行
われる。なお、本実施の形態では、除荷制御モードはモ
ードスイッチ33により除荷制御モードの終了指令が入
力されるまで続行され、変位フィードバック制御と荷重
フィードバック制御が交互に実行され続ける。
【0037】このように本実施の形態の除荷制御では、
変位フィードバック制御と荷重フィードバック制御が、
別々に交互に繰り返されるので、各フィードバック制御
においてハンチングが生じることはない。また、荷重フ
ィードバック制御においては、供試体TPにかかる初期
荷重を完全に除荷レベルとすることができる。
【0038】ところで、以上のような種々の制御におい
て、PID制御器13は、入力信号eから、
【0039】
【数1】
【0040】に基づいて操作量τを演算してサーボ弁3
へ入力する。ここで、KP、KD、KIは、それぞれP
ID制御のゲインの比例成分、微分成分、積分成分であ
る。
【0041】本実施の形態では、制御モードに応じて、
これらPID制御のゲインの比例成分KP、微分成分K
D、積分成分KIを変更することにより、適切な制御を
行う。
【0042】すなわち、実際に強度試験を行うときの変
位フィードバック制御や荷重フィードバック制御におい
ては、PIDゲインの比例成分KPを比較的大きくする
ことにより、制御の応答性を高めるようにする。なお、
この場合、このPIDゲインの比例成分KPは、比較的
柔らかい供試体TPに対しては特に大きめな値に設定
し、比較的堅い供試体TPに対しては比較的小さめな値
に設定するとよい。
【0043】これに対して、除荷制御において荷重フィ
ードバック制御を行うときには、PIDゲインの比例成
分KPは、各供試体TPにより適性値にばらつきが大き
いので、比較的小さめな値に設定する一方、PIDゲイ
ンの積分成分KIを比較的大きめな値に設定する。この
ように積分ゲインを強調した制御をすることにより、除
荷制御における除荷レベルへの制御の収束性を高めるよ
うにする。
【0044】つぎに、図3のフローチャートに基づい
て、本実施形態の材料試験機の除荷制御モードにおける
制御手順を説明する。
【0045】ステップS1においては、過負荷レベルお
よび除荷レベルが入力部32から入力されることによ
り、それぞれ設定される。
【0046】ステップS2〜ステップS5にかけては、
下つかみ具26の変位を制御する変位フィードバック制
御が行われる。すなわち、ステップS2においては、つ
まみからの変位指令値と変位計4からの変位フィードバ
ック信号との偏差が算出される。ステップS3において
は、この偏差に所定のゲインがかけられ、ステップS4
においては、この所定のゲインがかけられた偏差からP
ID演算(式(1)参照)によりサーボ弁3への操作量
が算出される。ステップS5においては、サーボ弁3に
操作量が入力される。
【0047】ステップS6においては、過負荷が検出さ
れたか否か、すなわち、ロードセル5からの荷重フィー
ドバック信号が、ステップS1で設定された過負荷レベ
ルを超えたか否かが判定される。
【0048】このステップS6において過負荷が検出さ
れなかったならば、ステップS7に進み、除荷制御モー
ドの終了指令があったか否かが判定される。そして、除
荷制御モードの終了指令なしと判定されたときには、再
びステップS2に戻り、変位フィードバック制御を続行
する。一方、除荷制御モードの終了指令ありと判定され
たときには、そのまま除荷制御のルーチンを終了する。
【0049】ステップS6において過負荷が検出された
ときには、ステップS8からステップS11にかけての
供試体TPの荷重フィードバック制御に進む。すなわ
ち、ステップS8においては、除荷レベルと荷重フィー
ドバック信号との偏差が算出され、ステップS9におい
ては、この偏差に所定のゲインがかけられ、ステップS
10においては、この所定のゲインがかけられた偏差か
らPID演算によりサーボ弁3への操作量が算出され、
ステップS11においては、この操作量がサーボ弁3に
入力される。
【0050】ステップ12においては、ステップS8か
らステップS11にかけての荷重フィードバック制御に
より、荷重フィードバック信号が除荷レベルと一致した
か否かが判定される。そして、荷重フィードバック信号
が除荷レベルと一致していないと判定されたときには、
再びステップS8に戻り、供試体TPの荷重フィードバ
ック制御を続行する。一方、荷重フィードバック信号が
除荷レベルと一致したと判定されたときには、ステップ
S7に進み、除荷制御モードに終了指令があるか否かが
判定され、終了指令がなければ、再び下つかみ具26の
変位フィードバック制御を行い、終了指令があれば、そ
のまま除荷制御のルーチンを終了する。
【0051】なお、以上の実施の形態においては、供試
体TPへの負荷は、図4に示すように、下つかみ具26
を油圧アクチュエータ2により昇降させて行われるよう
になっているが、供試体TPを負荷する構成はこのよう
なものに限られない。例えば、柱部材23A、23Bを
ボールネジとすることにより、クロスヘッド24を昇降
自在に構成し、このクロスヘッド24に固定された上つ
かみ具25の上下動を介して、供試体TPを負荷するよ
うにしてもよい。
【0052】また、本発明の材料試験機が供試体TPへ
与える負荷の種類は特に限定されず、引っ張り、圧縮、
または引っ張りと圧縮の繰り返し等、任意の負荷を与え
ることができる。
【0053】また、以上の実施の形態と請求項との関係
において、アクチュエータは油圧アクチュエータ2に、
変位検出手段は変位計4に、荷重検出手段はロードセル
5に、変位指令値操作部材はつまみ6に、切換手段は比
較回路9およびスイッチSW2、スイッチSW4に、そ
れぞれ対応する。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。供試体を一対のつかみ具の間にセットする装着作
業時においては、まず、つかみ具の一方の変位が変位指
令値操作部材からの変位指令値に一致するように、変位
フィードバック制御が実行される。この変位フィードバ
ック制御において、供試体への負荷があらかじめ設定さ
れた過負荷レベルを超えると、変位フィードバック制御
は、除荷レベルを目標値とした荷重フィードバック制御
に切り換えられる。このように、供試体にかかる負荷状
態に応じて、変位フィードバック制御と荷重フィードバ
ック制御が交互に切り換えられて別々に行われるので、
各フィードバック制御ではハンチングが生じることはな
い。また、荷重フィードバック制御においては、供試体
にかかる初期荷重を完全に除荷レベル(例えば荷重ゼ
ロ)と一致させることができる。
【0055】また、供試体の装着作業時の荷重フィード
バック制御においては、PID制御のゲインの積分成分
を比例成分よりも大きく設定することにより、供試体毎
に適性値のばらつきがある比例ゲインの影響が少なくな
り、異なる供試体に対しても一様に荷重フィードバック
制御が行えるとともに、積分ゲインが強調されることに
より、荷重フィードバック制御の除荷レベルへの収束性
が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される材料試験機の一実施形態の
制御回路の一例を示す構成図である。
【図2】同じく材料試験機の各種モードと制御回路内の
スイッチのポジションとの関係を示す図表である。
【図3】同じく除荷制御の制御手順を示すフローチャー
トである。
【図4】材料試験機の全体構成を示す構成図である。
【図5】従来の制御回路を示す構成図である。
【符号の説明】
1 制御回路 2 油圧アクチュエータ 3 サーボ弁 4 変位計 5 ロードセル 6 つまみ 7 波形発生回路 8 モード切換回路 9 比較回路 10 減算器 11 アンプ 12 アンプ 13 PID制御器 14 減算器 15 アンプ 16 アンプ SW1 スイッチ SW2 スイッチ SW3 スイッチ SW4 スイッチ 21 基台 22 ヨーク 23 柱部材 24 テーブル 25 上つかみ具 26 下つかみ具 32 入力部 33 モードスイッチ TP 供試体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のつかみ具を介して供試体を負荷する
    アクチュエータと、 前記つかみ具の変位を検出する変位検出手段と、 前記供試体にかかる荷重を検出する荷重検出手段と、 前記変位検出手段からの変位フィードバック信号または
    前記荷重検出手段からの荷重フィードバック信号が目標
    値に一致するように前記アクチュエータをフィードバッ
    ク制御する制御回路と、 前記つかみ具の一方の変位指令値を与える変位指令値操
    作部材とを備え、 前記一対のつかみ具に供試体を装着する時には、前記つ
    かみ具の一方に供試体の一端を把持するとともに、前記
    変位指令値操作部材により変位指令値を与えて前記つか
    み具の一方を前記つかみ具の他方側に移動させ、前記つ
    かみ具の他方により供試体の他端を把持させるようにし
    た材料試験機において、 前記供試体の装着作業時には前記つかみ具の一方を前記
    変位指令値を目標値とした変位フィードバック制御で移
    動させる一方、供試体にかかる荷重が過負荷レベルを超
    えると、この変位フィードバック制御を除荷レベルを目
    標値とした荷重フィードバック制御に切り換える切換手
    段を備えたことを特徴とする材料試験機。
  2. 【請求項2】前記各フィードバック制御をPID制御で
    行うとともに、前記供試体の装着作業時の荷重フィード
    バック制御においては、PID制御のゲインの積分成分
    を比例成分に比較して大きな値に設定したことを特徴と
    する請求項1に記載の材料試験機。
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