JPH1172289A - 被乾燥体の乾燥方法およびそのための乾燥装置 - Google Patents

被乾燥体の乾燥方法およびそのための乾燥装置

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JPH1172289A
JPH1172289A JP28028397A JP28028397A JPH1172289A JP H1172289 A JPH1172289 A JP H1172289A JP 28028397 A JP28028397 A JP 28028397A JP 28028397 A JP28028397 A JP 28028397A JP H1172289 A JPH1172289 A JP H1172289A
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dried
drying
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partition
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Susumu Kiyokawa
川 晋 清
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分の多い野菜、ワカメ、あるいは糖分を加
えた被乾燥体、果物等を乾燥する場合に、周囲に付着し
てしまうことがなく、また乾燥するにあたり熱効率が良
く、短時間で乾燥体を製造することができ、さらには新
鮮な風味を損なうこともない被乾燥体の乾燥方法を提供
する。 【解決手段】 赤外線ヒータ73により平均加熱する際
に内部圧力が常時減圧状態に維持される断熱構造の乾燥
室51内に、被乾燥体を移動させながら撹拌して乾燥す
るための搬送手段30を配置し、搬送手段が、回転可能
な容器134、135内に搬送隔壁142を設けてな
り、容器を回転させて、容器内に収容された被乾燥体を
移動させながら撹拌するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被乾燥体の乾燥方法
および乾燥装置に関し、詳しくは、例えば、茹でた菜っ
葉、ほうれん草、キャベツ、もやしなどの農産物、ある
いは、ワカメ、ヒジキ、コンブなどの海産物、さらには
リンゴ、パイナップルなどの糖分の多い農産物を効率的
に乾燥させることのできる被乾燥体の乾燥方法およびそ
のために乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、菜っ葉、ほうれん草、キャベ
ツ、もやしなどの農産物あるいは、リンゴ、パイナップ
ルなどの果物が長期間保存がきくように乾燥され、乾燥
体として食品に供されている。
【0003】このような乾燥体を得るための従来の乾燥
方法では、例えば図15に示したように、被乾燥体10
0が収納された乾燥室200の側方にボイラー等の加熱
手段300を配置し、この加熱手段300から発生させ
た熱風あるいは温風を、乾燥室200内に送出させる一
方、この乾燥室200内の空気を冷却室400内に導入
し、該冷却室400内で乾燥室200から導いた空気を
冷却および除湿し、この除湿処理された空気を、再度加
熱手段300を通して乾燥室200内に送出している。
また、前記冷却室400内で除湿処理された一部の空気
はそのまま乾燥室200内に送出している。
【0004】また、被乾燥体、例えば、茹でた菜っ葉あ
るいはワカメ、リンゴなどを乾燥させる場合は、それら
の被乾燥体100は、通常、メッシュ状の網、平坦なト
レイなどの上に載置され、これらが可搬式ラックに棚状
に収容されて乾燥室200内に収容されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、キ
ャベツなどを長期間、保存できるように処理するには、
先ず酵素を失活させるために、いわゆるブランチング処
理として短時間湯煮している。そして、ブランチング処
理したものは、そのまま乾燥することもあるが、ある場
合には、さらに低糖度の糖分を全体重量の3%程度加え
てバクテリアが繁殖できない状態にしてから乾燥させて
いる。
【0006】しかしながら、このように糖分を加えたも
のを乾燥しようとすると、ある程度乾燥が進むと粘度が
増して、被乾燥体同士が付着して塊となったり、周囲に
付着し易くなってしまう。また、元々水分が多く厚さの
薄い被乾燥体などを乾燥しようとする場合も同様に被乾
燥体同士が付着したり、周囲に付着してしまう。したが
って、上記従来の乾燥方法では、乾燥の途中で被乾燥体
が、被乾燥体同士が付着したり、周囲に付着してしま
い、良好な製品が得られないという問題があった。
【0007】また、部屋全体の空気が加熱されていない
と、例えば、新鮮な野菜から乾燥野菜を製造した場合で
あっても、乾燥体を製造する過程で被乾燥体が酸化して
しまい、風味、甘味等が落ちてしまうという問題もあっ
た。
【0008】本発明は上記実情に鑑み、水分の多い野
菜、ワカメ、あるいは糖分を加えた被乾燥体、果物等を
乾燥する場合に、被乾燥体同士が付着したり、周囲に付
着してしまうことがなく、また乾燥するにあたり熱効率
が良く、短時間で乾燥体を製造することができ、さらに
は新鮮な風味を損なうこともない被乾燥体の乾燥方法を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題および目的を達成するために発明されたものであっ
て、本発明に係る被乾燥体の乾燥方法は、赤外線ヒータ
により平均加熱する際に内部圧力が常時減圧状態に維持
される断熱構造の乾燥室内において、前記乾燥室内に配
置した搬送手段によって、被乾燥体を移動させながら乾
燥するとともに、前記被乾燥体が搬送手段で運ばれる際
に、撹拌手段によって乾燥姿勢が変えられるようにして
被乾燥体を乾燥することを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る被乾燥体の乾燥装置
は、赤外線ヒータにより平均加熱する際に内部圧力が常
時減圧状態に維持される断熱構造の乾燥室内に、被乾燥
体を移動させながら乾燥するための搬送手段を配置する
とともに、被乾燥体がこの搬送手段で運ばれる際に、乾
燥姿勢が変えられるようにするための撹拌手段を設置し
たことを特徴とする。
【0011】このような乾燥方法および乾燥装置によれ
ば、被乾燥体が乾燥の途中で姿勢が変えられるので、被
乾燥体同士が付着したり、被乾燥体が周囲に付着してし
まうことが防止される。
【0012】また、本発明に係る被乾燥体の乾燥方法お
よび乾燥装置では、前記搬送手段が、回転可能な容器内
に搬送隔壁を設けてなり、前記容器を回転させて、前記
容器内に収容された被乾燥体を移動させながら撹拌して
乾燥するように構成したことを特徴とする。
【0013】このように構成することによって、容器の
回転によって、被乾燥体が、容器内でこの搬送隔壁によ
って、下流側に搬送されると同時に、容器の回転によっ
て容器内壁および隔壁によって、乾燥途中で被乾燥体の
姿勢が変えられることになり均一に乾燥されるととも
に、被乾燥体同士が付着したり、周囲に付着してしまう
ことが防止できる。
【0014】また、本発明では、前記搬送隔壁が、前記
容器内に一定間隔離間して平行に配置された盤状の複数
の隔壁部材から構成され、前記各隔壁部材に被乾燥体を
下流側に搬送する開口部が設けられていることを特徴と
する。
【0015】この場合、容器の回転にともない、被乾燥
体が、容器内でこの搬送隔壁の開口部を介して下流側に
搬送されると同時に、容器の回転によって容器内壁およ
び隔壁によって、乾燥途中で被乾燥体の姿勢が変えられ
ることになり均一に乾燥されるとともに、被乾燥体同士
が付着したり、周囲に付着してしまうことが防止でき
る。また、このように容器内壁に複数の盤状の隔壁を設
けるだけでよいので、容器の製造が容易となり、コスト
の低減が図れる。
【0016】さらに、本発明では、前記搬送隔壁が螺旋
形状の隔壁であることを特徴とする。このように構成す
ることによって、容器の回転にともない、被乾燥体が、
容器内で螺旋形状の隔壁に沿って下流側に搬送されると
同時に、容器の回転によって容器内壁および隔壁によっ
て、乾燥途中で被乾燥体の姿勢が変えられることになり
均一に乾燥されるとともに、被乾燥体同士が付着した
り、周囲に付着してしまうことが防止できる。
【0017】また、本発明では、前記容器内壁に内側に
突設する撹拌突設片を配設したことを特徴とする。これ
によって、被乾燥体が容器内を搬送される際に、容器の
回転に伴いこの撹拌突設片によって撹拌されることとな
るので、乾燥途中で被乾燥体の姿勢が変えられることに
なり均一に乾燥されるとともに、被乾燥体同士が付着し
たり、周囲に付着してしまうことがより効果的に防止で
きる。
【0018】さらに、本発明では、前記螺旋形状の隔壁
を貫通して容器を回転可能に支持する軸杆に設けた通風
孔を介して、容器内に送風する送風手段を配設したこと
を特徴とする。
【0019】これによって、この送風手段によって、容
器内部の被乾燥体が送風によって撹拌されることにな
り、被乾燥体の姿勢を搬送途中で簡単かつ良好に変える
ことができ、被乾燥体を均一にしかも効果的に乾燥する
ことが可能となる。
【0020】また、前記搬送手段が多段に配置され、上
位の搬送手段から下位の搬送手段に運ばれる際に、搬送
方向が変えられるようにしたことを特徴としている。こ
れにより、設置スペースをコンパクトに抑えることがで
きるとともに、搬送姿勢を順次変えることができる。
【0021】また、前記1つの搬送手段とその下方の搬
送手段との間に、被乾燥体の掻き落とし手段が介在さ
れ、上方の搬送手段から下方の搬送手段に移送される際
にこの掻き落とし手段で被乾燥体が掻き落とされるよう
にしたことを特徴している。
【0022】これにより、被乾燥体を次の搬送手段に進
ませる際に、完全に取り除くことができる。また、前記
撹拌手段を、送風手段とすれば、被乾燥体の姿勢を搬送
途中で簡単かつ良好に変えることができる。
【0023】また、前記搬送手段の搬送路の進路が上下
に起伏をなすように構成したことを特徴としている。こ
れにより、搬送手段で送られる被乾燥体を若干転がしな
がら搬送することができる。
【0024】また、前記搬送手段は、ベルトコンベヤ、
チェーンコンベヤ、スクリューコンベヤ、振動コンベ
ヤ、エレベーティングコンベヤ、パドルスクリューコン
ベアのいずれかであることが好ましい。
【0025】このような搬送手段によれば、被乾燥体を
連続的に搬送することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
に係る被乾燥体の乾燥方法の実施例について説明する。
【0027】図1は、本発明に係る被乾燥装置の実施例
の断面図、図2は、図1のII−II方向の概略矢視図、図
3は、図1の乾燥装置の概略斜視図である。なお、図2
および図3では、説明の便宜上、搬送手段30などを省
略して示している。
【0028】図1〜図3に示したように、乾燥装置50
では、周囲を断熱材で囲繞した乾燥室51が画成されて
おり、例えば、長さAが2940mm、幅Bが1190
mm、高さCが3632mm程の断熱構造の大型な箱体
形状となっている。乾燥装置50では、周囲を断熱材で
囲繞した乾燥室51が画成されている。また、乾燥室5
1の天井部上方には、空調室52が設けられている。ま
た、空調室52には、室内空気を循環するためのファン
74が収容されている。さらに、乾燥室51の天井部上
方には、ヒータ室53が設けられ、このヒータ室53に
は、室内空気を循環するためのファン54が収容されて
いる。
【0029】一方、乾燥室51には、図3に示したよう
に、給気手段56と排気手段57とが別々に接続されて
おり、給気手段56の給気口56aは、乾燥室51の一
方の側部に設けられた第1側部室51aの下方に開口し
ている。また、排気手段57の排気口57aは、乾燥室
51の第2側部室51bの下方に開口している。
【0030】また、給気手段56は、屋外の新鮮な空気
を乾燥室51内に導入するためのものであって、順次連
結されるエアフィルタ58a、ブロワー59および配管
58b、58c、58dを備え、ブロワー59によっ
て、配管58aおよび58b、58c,58dを介して
屋外の新鮮な空気を乾燥室51内に導入し、乾燥室51
内に気流を発生させるようになっている。すなわち、屋
外の空気は、エアフィルタ58aから、ブロワー59で
矢印Dのように吸引され、吸引された空気は、配管58
dを介して乾燥室51内に供給されるようになってい
る。
【0031】一方、排気手段57は、乾燥室51内の被
乾燥体の乾燥によって加湿された加湿空気を屋外に排出
するもので、順次連結されるエアフィルタ60a、配管
63a、ブロワー60および配管63b、63c、63
dを備えており、乾燥室51内の加湿空気は、ブロワー
60によって、乾燥室51内の排気口57aより配管6
3d、63c、63b、63aを介して屋外に排出され
るようになっている。
【0032】また、乾燥室51内の一方の側部には、隔
壁85を設けることにより第1側部室51aが、他方の
側部には隔壁86を設けることにより第2側部室51b
がそれぞれ形成され、これらの第1側部室51aおよび
第2側部室51bは、それらの隔壁85、86に設けた
多数の開口91、92を介して乾燥室51内に連通し、
さらに、上方の空調室52とも連通している。
【0033】これにより、ファン74で循環される加熱
空気は、例えば図の矢印Cで示すように流され、再び空
調室52内に戻されるようになっている(室外空気循環
経路(ユニット循環経路))。この場合、ファン74
は、図示しない制御盤によって制御されており、乾燥室
51内の循環風量が足りない場合に、例えば、8000
〜12000m3/H程度まで、乾燥室51内の空気流量
を増加することができるようになっている。
【0034】このように構成することによって、乾燥室
51内での空気流量を、乾燥室外部に配設した室外空気
循環経路30に設けた循環空気流量増加手段であるファ
ン74によって、この空気流の流量を増加できるように
調整しているので、少ない投入エネルギーでしかも短時
間のうちに被乾燥体の表面のみならず内部からも水分を
蒸発させることができる。
【0035】なお、このユニット循環経路は、図5に示
したように、排気手段側である第2側部室51bの上方
から、乾燥室51の上方に配設された配管20を介して
乾燥室51の外部に設けた循環ブロワー21に至り、配
管22を介して吸気手段側である第1側部室51aの上
方に至る室外空気循環経路(ユニット循環経路)23と
してもよい。すなわち、室外空気循環経路23では、乾
燥室51内の加湿空気が、ブロワー21によって、乾燥
室51内の第2側部室51bの隔壁86に設けられた開
口92から配管20を介して矢印のように吸引され、吸
引された空気が、ブロワー21の作用によって配管22
を介して、第1側部室51aに導入され、第1側部室5
1aの隔壁85に設けられた開口19を介して乾燥室2
内に供給されるようになっている。
【0036】このように構成することによって、乾燥室
51内での空気流量を、乾燥室外部に配設した室外空気
循環経路23に設けた循環空気流量増加手段である循環
ブロワー21によって、この空気流の流量を増加できる
ように調整しているので、少ない投入エネルギーでしか
も短時間のうちに被乾燥体の表面のみならず内部からも
水分を蒸発させることができる。また、乾燥室51外部
に室外空気循環経路23を設けて循環ブロワー21を設
けているので、乾燥室51内部に循環ブロワーを配設す
る場合に比較して、装置自体が大型化することなく装置
の乾燥能力を向上することができる。
【0037】なお、図3に示したように、これらの隔壁
85、86で画成された第1側部室51aおよび第2側
部室51bには、空気流の断面積が上部から下方に向か
って減少するように、邪魔板51c、51dを設けて、
これによって、第1側部室51a内の空気を開口91か
ら略水平方向に噴出させる空気の流速が、乾燥室51の
上下で略同一となり、乾燥室内の被乾燥体が均一に乾燥
できるようになっている。
【0038】また、図示しないが、上記給気手段56お
よび上記排気手段57は、制御盤によって制御され、吸
引風量及び排気風量が設定されるようになっている。ま
た、図1に示したように、乾燥室51の天井部には、赤
外線ヒータ73が配設されている。赤外線ヒータ73を
用いると、乾燥室51内では、床付近にある被乾燥体も
効率的に乾燥することができる。
【0039】赤外線ヒータ73から照射される照射線
は、赤外線より好ましくは遠赤外線であって、望ましく
は0.8μmより長い波長、さらに望ましくは0.8μ
mを超え12μm以下の波長を有する赤外線を照射する
ようになっている。この赤外線ヒータ73の構造は、図
4に示したように、ヒータ室53の底壁53dを構成す
る母材76にセラミック溶射層77が溶射されている。
そして、母材76の背面には、加熱手段78が配置さ
れ、外側がケーシング79で覆われている。
【0040】この場合、母材76は、例えば2mm厚さ
のAl板であり、セラミック溶射層77の厚さは10〜
70ミクロン程度である。ただし、母材76を構成する
部材には、特に限定はなくセラミック溶射の母材として
使用することのできる材料であればステンレスなど他の
材料を用いても良い。また、パンチングプレート等の多
孔板を用いて、この孔を空気通路としても良い。
【0041】また、前記セラミックは、1種類の原料で
ある必要はなく、種々の原料を混合した組成物であって
よい。使用しうる原料には特に限定はないが、赤外線を
多く放射するセラミックとしては、例えばジルコニア、
マグネタイト、アルミナ、ジルコン、鉄、クロム、マン
ガンなどの複合酸化物などが挙げられる。
【0042】なお、セラミックの溶射は、通常プラズマ
溶射ガンによって行なう。このプラズマ溶射ガンは、1
万℃以上の超高温プラズマアーク炎を作り、これに粉末
とした原料を送り込み、マッハ1〜2などの高速ジェッ
ト噴流中で融解させながら対象母材表面に原料を叩きつ
けてセラミック層を形成するものである。
【0043】このような赤外線ヒータ73を用いると、
床面からの高さが2.5メートルで、この高さでの温度
が例えば37℃であるとき、ヒータ73の稼動から10
分程で所定の37℃に到達する。また、床付近の温度
は、これより高く、41℃付近にあり、乾燥室51内で
は、床付近にある被乾燥体も効率的に乾燥することがで
きる。
【0044】また、このような赤外線ヒータ73を使用
することにより、高い赤外線放射効率により少ない投入
エネルギーで被乾燥体の表面のみならず中心部からも水
分を放出させることができる。従って、コスト的にも安
価で内部まで効果的に乾燥させることができる。なお、
実験結果によれば、従来の加熱手段により乾燥させた場
合に比べて2倍もの水分を内部から放出させることがで
きた。
【0045】また、ヒータ室53には、図1及び図4に
示したように、ファン53aがそれぞれ設けられてお
り、このファン53aは、乾燥室51内の空気を加熱循
環させるもので、ファン53aの下部に開口する吸入口
53bから、屋内の空気がヒータ室53内に導入され
る。ヒータ室53内に導入された空気は、図4中の矢印
Dで示される方向に流れ、ヒータ73によって加熱殺菌
されて、乾燥室51の天井の一部を構成するヒータ室5
3の底壁に形成された開口53cを介して乾燥室51内
に戻されるようになっており、これによって室内空気循
環経路(加熱循環経路)を構成している。従って、この
ファン53aによって、乾燥室51内には、乾燥室53
の下で、上記矢印Dとは逆の方向の空気の循環が生じて
いる。
【0046】このように、室内空気循環経路を設けるこ
とによって、乾燥室内の空気を赤外線ヒータ73の熱
(通常、ヒータ73のケーシング79の近傍で、300
〜400℃にもなっているので)で加熱して循環できる
ため、乾燥室51全体の被乾燥体を均一に乾燥できると
ともに、赤外線ヒータ73によって循環空気が殺菌され
ることになる。従って、被乾燥体が雑菌が存在しない状
態で乾燥されるため、例えば、被乾燥体が食品などの場
合には、長期保存が可能であるとともに、安全性が向上
することになる。
【0047】なお、本実施例の各赤外線ヒータ73は、
上記のように形成されているが、これらは200V電源
により稼動される。また、乾燥室51内には温度センサ
(図示せず)が設置されるとともに、図示しない制御装
置によって、赤外線ヒータ73の強弱は連続的な調整が
可能になっている。
【0048】このように構成された乾燥室51内には、
図1に示すように、搬送手段30が、第1側部室51a
から第2側部室51bに向かう方向と平行に、上下方向
に多段に設置されている。なお、上位の搬送手段30と
下位の搬送手段30との間隔は、50cmから1m程度
離反される。
【0049】図1の搬送手段30は、搬送帯の表面に多
数の孔32が形成されたベルトコンベヤであり、この上
に所定量の被乾燥体が投入される。被乾燥体をコンベヤ
上に投入するには、乾燥室2内の減圧状態を逃がさない
ようにする気密室を連設しておき、この気密室を介して
投入するようにすれば良い。また、ベルトコンベヤによ
る搬送路の両側は、図示しない隔壁体で囲まれており、
搬送途中で被乾燥体が落下しないようになっている。こ
れら搬送手段30の終端には、必要に応じて当て板31
がそれぞれ設置される。ベルトコンベヤで搬送する場
合、終端まで搬送されてくる被乾燥体は、この当て板3
1に衝突することにより、下段の搬送手段30に落下す
ることになる。搬送手段30は、1段おきに搬送方向が
逆であるため、これにより、搬送されてくる被乾燥体は
一つおきに逆の方向に搬送され、最下端の排出口34か
ら被乾燥体の製品が順次取り出されることになる。
【0050】ここで、多段に配置された複数の搬送手段
30のうち、下方に位置する搬送手段30程、搬送速度
を早めることができる。これは、上方から下方に進む
程、被乾燥体の乾燥が進んでおり、重量も軽くなってい
るからである。
【0051】一方、上下に隣接する搬送手段30の間に
は、図6に示したように、上方に熱風を送出することの
できる送風手段35が配設され、熱せられた空気が空気
室36内に取り入れられて上方に噴出される。この噴出
された熱風はベルトコンベヤの孔32などに導かれ、孔
32の周辺にある被乾燥体に突き当たる。したがって、
多数ある被乾燥体の間に空気が入り込み、互いに付着し
あうことが防止される。また、被乾燥体が壁面に付着し
ている場合には、熱風により壁面から剥がすことが可能
となる。すなわち、本実施例では、送風手段35が被乾
燥体の撹拌手段を兼用している。
【0052】この搬送手段30による搬送速度、および
送風手段の風力などは図示しない制御盤により適宜設定
することができる。また、送風手段35の強さも、乾燥
の進み具合に応じて適宜調整することができる。
【0053】また、上位の搬送手段30から下位の搬送
手段30に被乾燥体を落とす際に、確実に全てが落ちる
ようにするため、スクラッパなどの掻き落とし手段を設
置することもできる。この掻き落とし手段は、スクラッ
パに何ら限定されず、場合によっては、エアーカーテン
などで、この掻き落とし手段を構成することもできる。
【0054】また、図示していないが、この搬送手段3
0を構成する部材、送風手段35を構成する部材、並び
に乾燥室2を構成する部材のうち、金属製のものには上
記と同様にセラミック処理を施せば、再輻射する際にそ
の面からも遠赤外線を発生させることができ、被乾燥体
の乾燥を一層促進することができる。
【0055】なお、乾燥室2内で好ましく乾燥できるも
のとしては、茹でた菜っ葉、ほうれん草、キャベツ、も
やしなどの農産物、ワカメ、ヒジキなどの海産物、バナ
ナ、リンゴ、パイナップル、パパイア、柿などの果物が
あり、特に水分や糖分が多く粘着し易いものを好ましく
乾燥させることができる。
【0056】本実施例による被乾燥体の乾燥装置50は
上記のように構成されているが、以下にその作用につい
て説明する。乾燥室51内では、給気手段56および排
気手段57および赤外線ヒータ73は、図示しない制御
盤で制御されており、これにより全体の空調がなされて
いる。これにより、屋外の新鮮な空気が、給気手段56
のブロワー59で吸引されて乾燥室51内に供給され、
この乾燥室51内に気流を発生させている。
【0057】一方、乾燥室51内の被乾燥体の乾燥によ
って加湿された加湿空気は、排気手段57のブロワー6
0によって、乾燥室51内の排気口57aより配管63
d、63c、63b、63aを介して屋外に排出されて
いる。この際、乾燥室51内は、減圧状態、例えば、大
気圧より3mb以上、好ましくは10mb以上低い気圧に維
持されている。
【0058】また、乾燥室51内で被乾燥体の乾燥によ
って加湿された空気は、ファン74によって空調室52
を通る室外空気循環経路(ユニット循環経路)によって
循環されている。
【0059】一方、乾燥室51内では、赤外線ヒータ7
3の稼動により、天井から被乾燥体が吸収しやすい赤外
線が放射されている。さらに、乾燥室51内の空気は、
ファン53aによって、ヒータ室53を介してヒータ7
3によって加熱殺菌されて乾燥室51に循環される室内
空気循環経路(加熱循環経路)によって循環されてい
る。
【0060】このように、本実施例によれば、乾燥室5
1内が赤外線により略均一に加熱され、しかも室内が排
気手段57により常に減圧され、さらには被乾燥体が収
容されている付近に水平方向の空気流の流れが生じてい
るので、どの位置にある被乾燥体であっても速やかにか
つ略均一に乾燥することができる。また、搬送手段30
は例えば、1時間あたり5m程の速さで駆動され、その
下方から送風手段35により、熱風が送り込まれてい
る。
【0061】搬送手段30で順番に搬送されてくる被乾
燥体は、次第に乾燥されていくが、例えば、糖分などが
多く含まれていると、その途中で被乾燥体同士が、ある
いは周囲の壁面などに付着し易くなる。しかしながら、
下方から送り込まれてくる熱風を受けることにより、あ
る場合、軽く浮き上がったり、波うったり、軽く運動し
ながら搬送されるので、それらの付着が防止される。ま
た、一つの搬送手段30による搬送が終了すると、当て
板31に当接することになり、加えて、スクラッパなど
の掻き落とし手段の作用を受けて、下位の搬送手段30
に転送される。以後、同様に乾燥が進み、排出口34か
ら製品が取り出される。
【0062】なお、本実施例の場合には、排出口34を
乾燥室51の底部に設けたが、図示しないが、これら搬
送手段30などを、移動自在な架台上に設置して、これ
らの装置を架台ごと、図3に示したように、乾燥室51
の前方に設けた出入り口53を介して取り出して排出す
るようにしてもよい。また、図示しないが、最下部に位
置する搬送手段30の下方に、被乾燥体用の受け皿を配
置して、これを図3に示したような出入り口53を介し
て搬出するようにしてもよい。
【0063】また、上記の乾燥装置50を一つにユニッ
トと考え、このユニットを上下方向に多段に配置した
り、図7に示したように、横方向に直列に延ばしていく
こともできる。なお、上下方向に多段に配設する際に
は、例えば、3段に配置する場合には、一番上のユニッ
トを60℃、2番目のユニットを50℃、3番目のユニ
ットを40℃とし、乾燥の程度に応じてユニットの設定
温度を調整すれば良い。
【0064】さらに、本実施例では、搬送手段30が、
第1側部室51aから第2側部室51bに向かう方向と
平行に、上下方向に多段に設置したが、図7に示したよ
うに、第1側部室51aおよび第2側部室51bの側壁
85、86に平行となるように配置してもよく、平行に
複数配置することも可能である。なお、これらのことは
下記の実施例においても同様である。
【0065】図8に示したのは、本発明の乾燥装置の搬
送手段の別の実施例を示す概略断面図である。この実施
例では、回転可能なスクリュー151が収容された筒体
154の周面に複数の孔153をあけ、この孔153を
介して径方向に熱風を吹き付けるようにしてある。そし
て、スクリュー151が図示しない駆動装置を介して矢
印のように回転されることによって、被乾燥体が軸方向
に下流側に運ばれる。この際、筒体154の孔153を
介して、被乾燥体を、これと直交する方向に流れる熱風
(矢印参照)でさらに撹拌しながら搬送することができ
るようになっている。また、スクリュー151の表面
に、例えば、長さの異なる複数の突起152を設けてあ
り、この突起152に被乾燥体を接触させながら搬送す
るように構成している。
【0066】したがって、このような搬送手段では、ス
クリューの回転にともなって、筒体154の内部に供給
された被乾燥体が、下流側に搬送されるとともに撹拌さ
れることになってその姿勢が変えられる。また、この際
に、スクリュー151の表面に設けた突起152によっ
て、被乾燥体がより撹拌され、その姿勢が変えられ均一
に乾燥されるとともに、被乾燥体同士が付着したり、周
囲に付着してしまうことが防止できる。
【0067】図9は、本発明の乾燥装置のさらに別の実
施例を示す図1と同様な断面図、図10は、図9のE方
向矢視図、図11は、その部分拡大斜視図である。な
お、これらの図中、図1の乾燥装置と同様な構成部材に
は同一の参照番号を付しておいた。
【0068】図9〜図11に示したように、本実施例の
乾燥装置では、乾燥室51の第1側部室51aおよび第
2側部室51bの側壁85、86に平行となるように、
二列の搬送手段30が設置されている。
【0069】搬送手段30は、乾燥室51の底壁51e
上に立設された架台フレーム131を備えている。架台
フレーム131には、その両側方にそれぞれ、上下に一
定間隔離間してブラケット132、133が形成されて
おり、これらブラケット132a、133aに設けられ
たベアリング132a、133aを介して、二つの略円
筒形状の第1乾燥容器134と第2乾燥容器135が、
上下に平行にそれぞれの回転軸136、137によって
回転可能に軸支されている。
【0070】第1乾燥容器134の回転軸136の一端
側(図10において左側)には、プーリ138が固着さ
れており、第2乾燥容器135の回転軸137に固着さ
れたプーリ139との間に架け渡された駆動ベルト14
0を介して、第2乾燥容器135の回転軸137を駆動
する駆動モータ141の回転が伝達されているようにな
っている。これによって、第1乾燥容器134と第2乾
燥容器135とは同期して同一の方向に回転できるよう
になっている(図11参照)。
【0071】また、架台フレーム131には、第1乾燥
容器134の下流側(図10において左側)の被乾燥体
排出側134eから排出された被乾燥体を、第2乾燥容
器135の被乾燥体供給側135dに供給するためのシ
ュート143が設けられている。さらに、架台フレーム
131には、第2乾燥容器135の下流側(図10にお
いて右側)の被乾燥体排出側135eから排出された被
乾燥体を、第2乾燥容器135の下方の架台フレーム1
31上に設けられた被乾燥体収容容器145に収容する
ためのシュート146が設けられている。
【0072】第1乾燥容器134の容器本体134a
は、例えば、パンチングプレートからなり、複数の孔1
34bが穿設されている。また、第1乾燥容器の容器本
体134a内に、複数の一定間隔離間して、平行な搬送
隔壁142が固着されており、これら搬送隔壁142の
中心を回転軸136が貫通して固着されている。
【0073】この搬送隔壁142は、図11に示したよ
うに、円盤を一部切り裂いて螺旋の一部分となるように
形成した形状であって、被乾燥体を下流側に搬送するた
めの開口部142bが形成されている。また、隣接する
搬送隔壁142同士は、この開口部142aが180°
位置がずれて設けられている。なお、この搬送隔壁14
2も、例えば、パンチングプレートからなり、複数の孔
142aが穿設されている。
【0074】また、第1乾燥容器134の容器本体13
4aの内壁134bの内側には、搬送隔壁142で囲ま
れた各搬送室134cに複数の撹拌突設片144が突設
されている。なお、この突設片は144は、孔134b
を利用して、脱着自在に装着するようにしてもよい。
【0075】さらに、第1乾燥容器134の回転軸13
6は、円管形状の軸杆であって、その周壁に複数の通風
孔136aが設けられており、内部に別途乾燥装置50
に設けられた熱風送り装置(図示せず)からの熱風を送
り込むように構成されている。
【0076】一方、第2乾燥容器135の構造も、この
第1乾燥容器134とほぼ同様な構成となっている。す
なわち、図11に示したように、第2乾燥容器135の
内部に固着された複数の搬送隔壁142が、第1乾燥容
器134の搬送隔壁142とは逆方向となるように構成
されている以外は、同じ構成である。従って、図11で
は、同じ構成部材には同様な参照番号を付してその詳細
な説明は省略する。
【0077】このように構成される搬送手段30では、
先ず、被乾燥体がシュートなどの供給装置(図示せず)
を介して、第1乾燥容器134の被乾燥体投入側134
d(図10において右側)から投入された被乾燥体は、
図11に示したように、第1乾燥容器134がF方向に
回転されることによって、複数の搬送隔壁142によ
り、その開口部142bを介して下流側(図10におい
て左側)に搬送される。
【0078】この際、被乾燥体は、第1乾燥容器134
の搬送室134c内で、第1乾燥容器134の回転力に
よって、また搬送隔壁142および撹拌突設片144に
よって撹拌されて姿勢が変えられ、均一に乾燥されて相
互に付着したり、周囲に付着するのが防止される。ま
た、乾燥室の熱風が、容器本体134aに設けられた複
数の孔134bおよび搬送隔壁142に設けられた複数
の孔142aを介して、各搬送室134c内に供給され
るので、被乾燥体の乾燥が促進される。さらに、この
際、回転軸136の周壁に設けられた複数の通風孔13
6aを介して、熱風を別途送り込むことによって、撹拌
及び乾燥効果がさらに促進されることになる。
【0079】このように、第1乾燥容器134で搬送さ
れ乾燥された被乾燥体は、第1乾燥容器134の被乾燥
体排出側134eから排出され、シュート143を介し
て第2乾燥容器135の被乾燥体供給側135dに供給
される。
【0080】第2乾燥容器135に供給された被乾燥体
は、第1乾燥容器135と同様にして、第2乾燥容器1
35の下流側に搬送される際に、撹拌され均一に乾燥さ
れ、相互にまたは周囲に付着するのが防止される。
【0081】そして、第2乾燥容器135内で乾燥され
た被乾燥体は、被乾燥体排出側135eから排出され、
シュート146を介して被乾燥体収容容器145に落下
して収容され、適宜乾燥装置50から搬出される。
【0082】図12は、本発明の乾燥装置の搬送手段の
さらに別の実施例を示す概略断面図であるが、図9〜図
11の実施例と同様な構成であり、第1乾燥容器のみを
示している。なお、図中、図9〜図11の実施例と同様
な構成には同一の参照番号を付している。
【0083】この実施例では、搬送隔壁142を螺旋形
状につながった搬送隔壁142’とした点が相違する。
このように構成することによって、第1乾燥容器内での
下流側への被乾燥体の搬送が円滑に行われることにな
る。
【0084】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されない。例えば、以上
の実施例では、送風手段35を撹拌手段としているが、
この送風手段35とは別に、他の独立した撹拌手段を設
置することもできる。
【0085】また、上記実施例では、1つの搬送手段3
0の走行路を平坦にしたが、図13に示したベルトコン
ベヤ40のように、上下に起伏を成すように傾斜して構
成することもできる。これにより、被乾燥体を搬送に伴
う振動により撹拌しながら搬送することができる。ま
た、ベルトコンベヤの搬送路を構成するベルトの表面に
多数の突起を設けておくこともできる。
【0086】さらに、搬送手段は、ベルトコンベヤの中
でも、金網からなる金網コンベヤ、あるいはメッシュベ
ルトコンベヤで構成することもできる。さらには、チェ
ーンコンベヤ、スクリューコンベヤ、振動コンベヤ、エ
レベーティングコンベアなどであっても良く、被乾燥体
の種類に応じて選択すれば良い。例えば、スクリューコ
ンベヤを採用する場合、スクリューコンベア自体を傾斜
させて配置することもできる。また、リボンスクリュー
のように、コンベヤの羽根に孔を開け、この羽根に軸方
向の熱風を送り込めば、この熱風により被乾燥体を軸方
向に搬送することができる。また、搬送手段として、振
動コンベヤを採用すれば、その振動を撹拌手段として利
用することもできる。
【0087】さらに、撹拌手段としては、図14に示し
たように、駆動軸に垂直な方向に複数のパドル152を
設けるとともに、駆動軸の周囲に螺旋形状のスクリュー
154を形成したパドルスクリュー150を用いること
によって、被乾燥体をより均一に撹拌して乾燥すること
が可能となる。
【0088】また、他の撹拌手段としては、ベルトコン
ベヤなどの搬送手段をロッドなどにより機械的に揺動さ
せ、これにより、被乾燥体を撹拌することもできる。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る被乾
燥体の乾燥方法およびそのための乾燥装置によれば、周
囲にくっつき易い被乾燥体を乾燥する場合であっても、
撹拌手段により乾燥の途中で姿勢が変えられるので、周
囲に付着させずに乾燥することができる。
【0090】また、搬送手段を多段に配置することによ
り、設置スペースをコンパクトにすることができ、全体
の大きさを小さくして多量の被乾燥体を処理することが
できる。また、掻き落とし手段を配置することにより、
一つの搬送手段で運ばれた被乾燥体を残らず、次の搬送
手段に落とすことができる。
【0091】さらに、撹拌手段を送風手段で構成すれ
ば、構成が簡単になるとともに、乾燥をより促進するこ
とができる。また、本発明に係る乾燥方法および乾燥装
置によれば、乾燥するにあたり熱効率が良く、安価で製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る被乾燥装置の実施例の断
面図である。
【図2】図2は、図1のII−II方向の概略矢視図であ
る。
【図3】図3は、図1の乾燥装置の概略斜視図である。
【図4】図4は、本発明の乾燥装置のヒータ室の拡大断
面図である。
【図5】図5は、本発明に係る被乾燥装置の他の実施例
の断面図である。
【図6】図6は、本発明に係る被乾燥装置の搬送手段の
実施例の部分概略断面図である。
【図7】図7は、本発明に係る被乾燥装置の他の実施例
の上面図である。
【図8】図8は、本発明の乾燥装置の搬送手段の別の実
施例を示す概略断面図である。
【図9】図9は、本発明の乾燥装置のさらに別の実施例
を示す図1と同様な断面図である。
【図10】図10は、図9のE方向矢視図である。
【図11】図11は、その部分拡大斜視図である。
【図12】図12は、本発明の乾燥装置の搬送手段のさ
らに別の実施例を示す概略断面図である。
【図13】図13は、本発明の乾燥装置の搬送手段の別
の実施例を示す概略断面図である。
【図14】図14は、本発明の乾燥装置の搬送手段のさ
らに別の実施例を示す概略断面図である。
【図15】図15は、従来の乾燥方法で使用される乾燥
装置の断面図である。
【符号の説明】
50・・・・乾燥装置 51・・・・乾燥室 52・・・・空調室 53・・・・ヒータ室 73・・・・赤外線ヒータ 30・・・・搬送手段 35・・・・送風手段 134・・・・第1乾燥容器 135・・・・第2乾燥容器 142、142’・・・・搬送隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F26B 17/32 F26B 17/32 F 23/04 23/04 B

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線ヒータにより平均加熱する際に内
    部圧力が常時減圧状態に維持される断熱構造の乾燥室内
    において、 前記乾燥室内に配置した搬送手段によって、被乾燥体を
    移動させながら乾燥するとともに、 前記被乾燥体が搬送手段で運ばれる際に、乾燥姿勢が変
    えられるようにして被乾燥体を乾燥することを特徴とす
    る被乾燥体の乾燥方法。
  2. 【請求項2】 前記搬送手段が、回転可能な容器内に搬
    送隔壁を設けてなり、前記容器を回転させて、前記容器
    内に収容された被乾燥体を移動させながら乾燥すること
    を特徴とする請求項1に記載の被乾燥体の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 前記搬送隔壁が、前記容器内に一定間隔
    離間して平行に配置された盤状の複数の隔壁部材から構
    成され、前記各隔壁部材に被乾燥体を下流側に搬送する
    開口部が設けられていることを特徴とする請求項2に記
    載の被乾燥体の乾燥方法。
  4. 【請求項4】 前記搬送隔壁が螺旋形状の隔壁であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の被乾燥体の乾燥方法。
  5. 【請求項5】 前記容器内壁に内側に突設する撹拌突設
    片を配設したことを特徴とする請求項2から4のいずれ
    かに記載の被乾燥体の乾燥方法。
  6. 【請求項6】 前記螺旋形状の隔壁を貫通して容器を回
    転可能に支持する軸杆に設けた通風孔を介して、容器内
    に送風する送風手段を配設したことを特徴とする請求項
    2から5のいずれかに記載の被乾燥体の乾燥方法。
  7. 【請求項7】 前記搬送手段が多段に配置され、上位の
    搬送手段から下位の搬送手段に運ばれる際に、搬送方向
    が変えられるようにして被乾燥体を乾燥することを特徴
    とする請求項1から6のいずれかに記載の被乾燥体の乾
    燥方法。
  8. 【請求項8】 前記1つの搬送手段とその下方の搬送手
    段との間に、被乾燥体の掻き落とし手段が介在され、上
    方の搬送手段から下方の搬送手段に移送される際にこの
    掻き落とし手段で被乾燥体が掻き落とされるようにして
    被乾燥体を乾燥することを特徴とする請求項1から7の
    いずれかに記載の被乾燥体の乾燥方法。
  9. 【請求項9】 前記搬送手段の下方に送風手段からなる
    撹拌手段を配置したことを特徴とする請求項1から8の
    いずれかに記載の被乾燥体の乾燥方法。
  10. 【請求項10】 前記搬送手段の搬送路の進路が上下に
    起伏をなすように構成したことを特徴とする請求項1か
    ら9のいずれかに記載の被乾燥体の搬送方法。
  11. 【請求項11】 赤外線ヒータにより平均加熱する際に
    内部圧力が常時減圧状態に維持される断熱構造の乾燥室
    内に、被乾燥体を移動させながら乾燥するための搬送手
    段を配置するとともに、 被乾燥体がこの搬送手段で運ばれる際に、乾燥姿勢が変
    えられるようにするための撹拌手段を設置したことを特
    徴とする被乾燥体の乾燥装置。
  12. 【請求項12】 赤外線ヒータにより平均加熱する際に
    内部圧力が常時減圧状態に維持される断熱構造の乾燥室
    内に、被乾燥体を移動させながら撹拌して乾燥するため
    の搬送手段を配置し、 前記搬送手段が、回転可能な容器内に搬送隔壁を設けて
    なり、前記容器を回転させて、前記容器内に収容された
    被乾燥体を移動させながら撹拌するように構成したもの
    であることを特徴とする被乾燥体の乾燥装置。
  13. 【請求項13】 前記搬送隔壁が、前記容器内に一定間
    隔離間して平行に配置された盤状の複数の隔壁部材から
    構成され、前記各隔壁部材に被乾燥体を下流側に搬送す
    る開口部が設けられていることを特徴とする請求項12
    に記載の被乾燥体の乾燥装置。
  14. 【請求項14】 前記搬送隔壁が螺旋形状の隔壁である
    ことを特徴とする請求項12に記載の被乾燥体の乾燥装
    置。
  15. 【請求項15】 前記容器内壁に内側に突設する撹拌突
    設片を配設したことを特徴とする請求項12から14の
    いずれかに記載の被乾燥体の乾燥装置。
  16. 【請求項16】 前記螺旋形状の隔壁を貫通して容器を
    回転可能に支持する軸杆に設けた通風孔を介して、容器
    内に送風する送風手段を配設したことを特徴とする請求
    項12から14のいずれかに記載の被乾燥体の乾燥装
    置。
  17. 【請求項17】 前記搬送手段が多段に配置され、上位
    の搬送手段から下位の搬送手段に運ばれる際に、搬送方
    向が変えられるようにしたことを特徴とする請求項11
    から16のいずれかに記載の被乾燥体の乾燥装置。
  18. 【請求項18】 前記1つの搬送手段とその下方の搬送
    手段との間に、被乾燥体の掻き落とし手段が介在され、
    上方の搬送手段から下方の搬送手段に移送される際にこ
    の掻き落とし手段で被乾燥体が掻き落とされるように構
    成したことを特徴とする請求項11から17のいずれか
    に記載の被乾燥体の乾燥装置。
  19. 【請求項19】 前記搬送手段の下方に送風手段からな
    る撹拌手段を配置したことを特徴とする請求項11から
    18のいずれかに記載の被乾燥体の乾燥装置。
  20. 【請求項20】 前記搬送手段の搬送路の進路が上下に
    起伏をなすように構成したことを特徴とする請求項11
    から19のいずれかに記載の被乾燥体の搬送装置。
JP28028397A 1997-07-01 1997-10-14 被乾燥体の乾燥方法およびそのための乾燥装置 Pending JPH1172289A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005006612A (ja) * 2003-06-23 2005-01-13 Mtec Co Ltd 梅干し乾燥方法と梅干し乾燥装置
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