JPH1172219A - ダイオキシン類の発生を抑制したごみ焼却装置および方法並びにガス成分測定装置 - Google Patents

ダイオキシン類の発生を抑制したごみ焼却装置および方法並びにガス成分測定装置

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JPH1172219A
JPH1172219A JP9312197A JP31219797A JPH1172219A JP H1172219 A JPH1172219 A JP H1172219A JP 9312197 A JP9312197 A JP 9312197A JP 31219797 A JP31219797 A JP 31219797A JP H1172219 A JPH1172219 A JP H1172219A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CO濃度を指標とする燃焼制御によって達成
できなかったダイオキシン類のより一層の抑制・低減を
達成できるごみ焼却装置および方法並びにごみ焼却装置
からの排ガス中のガス成分測定装置を提供する。 【解決手段】 内部で燃焼空気中にてごみを燃焼させる
燃焼炉10と、燃焼炉内での一酸化炭素の発生量を測定
する一酸化炭素測定手段11と、燃焼炉10内での少な
くとも1種のクロロベンゼン類の発生量を測定するクロ
ロベンゼン類測定手段12と、一酸化炭素測定手段11
およびクロロベンゼン類測定手段12が測定した一酸化
炭素およびクロロベンゼン類の発生量に基づいて、燃焼
炉10へのごみ供給量および/または燃焼空気量の過不
足を判定して制御信号を発生する演算部13と、制御信
号に従ってごみ供給量および/または燃焼空気量を調整
する供給量調整手段14、15とを具備することを特徴
とするごみ焼却装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却装置およ
びダイオキシン類の発生抑制方法並びにごみ焼却装置か
らの排ガス中のガス成分測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみまたは産業廃棄物等の焼却装置
において、極めて猛毒のダイオキシン類の生成および排
出が確認されている。従来、ダイオキシン類は炭化水素
の一種で、焼却過程における未燃分と塩素から生成され
ると考えられるため、燃焼性すなわち未燃分発生の指標
である一酸化炭素(CO)の発生量を計測して、このC
O発生量を少なくする方向で燃焼制御を行うことが一般
的に行われている。このようなCO発生量を指標とする
燃焼制御技術の一例が、特開平5―99411号公報
(以下、先行文献1と記す)に開示されており、CO発
生量が少なくなるように燃焼を制御することによりダイ
オキシン類等の未燃分の発生抑制効果を向上できると記
載されている。
【0003】上記先行文献1に開示された技術を適用し
たごみ焼却装置は、炉温およびCO発生量から燃焼炉内
への噴霧水量および燃焼炉に供給する1次空気量の過不
足を判定してそれぞれの供給制御信号を発生する制御量
演算部と、前記両供給制御信号により噴霧水量および1
次空気量を調節する供給制御手段から構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行文献1に開示されたごみ焼却装置のようにCO発生量
を燃焼制御の指標として採用することは、限定されたケ
ースについては正しいこともあるが、必ずしも全てのケ
ースで正しいとは限らない。すなわち、以下に述べる理
由により原理的にも無理がある。ごみ燃焼により発生す
る未燃分としては、大別して脂肪族化合物および芳香族
化合物並びにこれらの化合物が塩素化したものがある。
理論的には、例えば炭素―炭素結合の結合解離エネルギ
ーは、芳香族化合物の共鳴安定化のため、脂肪族化合物
の方が芳香族化合物に比べて小さい。つまり、脂肪族化
合物の方が結合が開裂しやすく、燃焼過程等で燃焼しや
すいことを意味している。従って、一定の1次空気量の
下では、ごみ質等の変動によって炉温が高い状態となっ
て燃焼性が向上すると1次空気量が不足しCO濃度が高
くなる。この場合には燃焼しやすい脂肪族化合物が優先
して燃焼し、相対的に芳香族化合物は残存する。一方、
同様に一定の1次空気量の下で炉温が低い状態となって
燃焼性が低下すると不完全燃焼となりCO濃度が高くな
る。この場合には脂肪族化合物および芳香族化合物の両
方とも濃度が高くなると推測される。すなわち、炉温が
高い状態でCO濃度が極小値となり増加し始めたところ
では脂肪族化合物の優先的な燃焼に伴う1次空気量不足
の結果、CO濃度が高くなる。従って、ダイオキシン類
をはじめとする芳香族化合物の分解および燃焼による寄
与は比較的少ないと想像される。このときのCO濃度増
加は、1次空気量不足の目安となるもので、必ずしも芳
香族化合物等の未燃分の発生または増加の指標となるも
のではない。
【0005】さらに、CO濃度のみを指標とする場合、
CO濃度の計測は容易である。しかし、芳香族化合物の
塩素化反応に関する情報は一切含まれていない。このた
め、ダイオキシン類等の塩素化芳香族化合物類の直接的
な情報は得られない。従って、CO発生量の少ない適量
に燃焼制御することは大局的には未燃分の発生量を反映
しているが、すなわち一世代前のごみ焼却装置における
発生量レベルではCO濃度による燃焼制御は効果があっ
たが、最近の新鋭ごみ焼却装置における発生量レベル、
特にクロロベンゼン類(以下、クロロフェノ一ル類を含
む)・ダイオキシン類の極めて低濃度の発生量の場合に
は、発生抑制・低減に繋がらない場合があるという問題
がある。一方、ごみ焼却装置の排ガス中のクロロベンゼ
ン類を多い頻度で、すなわち燃焼制御にフィードバック
できるような形で測定することができる手段もない。
【0006】本発明の第1の目的は、CO濃度のみを指
標とする燃焼制御によって達成できなかったダイオキシ
ン類のより一層の抑制・低減を達成できるごみ焼却装置
を提供することである。
【0007】本発明の第2の目的は、CO濃度のみを指
標とする燃焼制御によって達成できなかったダイオキシ
ン類のより一層の抑制・低減を達成できる、ごみ焼却方
法を提供することである。
【0008】本発明の第3の目的は、例えば、ごみ焼却
装置からの排ガス中のクロロベンゼン類を頻繁に測定し
てごみ焼却装置でのごみ燃焼制御のためにフィードバッ
クすることが可能なガス成分測定装置を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部で燃焼空
気中にてごみを燃焼させる燃焼炉と、前記燃焼炉内での
一酸化炭素の発生量を測定する一酸化炭素測定手段と、
前記燃焼炉内での少なくとも1種のクロロベンゼン類の
発生量を測定するクロロベンゼン類測定手段と、前記一
酸化炭素測定手段および前記クロロベンゼン類測定手段
が測定した前記一酸化炭素および少なくとも1種の前記
クロロベンゼン類の発生量に基づいて、前記燃焼炉への
前記ごみ供給量および/または燃焼空気量の過不足を判
定して制御信号を発生する演算部と、前記制御信号に従
って前記ごみ供給量および/または前記燃焼空気量を調
整する供給量調整手段とを具備することを特徴とするダ
イオキシン類の発生を抑制したごみ焼却装置を提供す
る。
【0010】本発明においては、前記燃焼炉内での酸素
濃度を測定する酸素測定手段および/または前記燃焼炉
の炉内温度を測定する炉内温度測定手段をさらに具備
し、前記演算部において、前記一酸化炭素測定手段およ
び前記クロロベンゼン類測定手段が測定した前記一酸化
炭素および少なくとも1種の前記クロロベンゼン類の発
生量と、さらに前記酸素測定手段が測定した前記酸素濃
度および/または前記炉内温度測定手段が測定した前記
炉内温度のデータとに基づいて、前記燃焼炉への前記ご
み供給量および/または燃焼空気量の過不足を判定して
制御信号を発生することが好ましい。
【0011】また、本発明は、燃焼炉内部で燃焼空気中
にてごみを燃焼させるごみ焼却方法であって、前記燃焼
炉内での一酸化炭素および少なくとも1種の前記クロロ
ベンゼン類の発生量を測定する工程と、前記一酸化炭素
および少なくとも1種の前記クロロベンゼン類の発生量
のデータに基づいて前記燃焼炉へのごみ供給量および/
または前記燃焼炉に供給する燃焼空気量の過不足を判定
する工程と、前記ごみ供給量および/または前記燃焼空
気量の過不足についての判定に基づいて、前記燃焼炉内
での前記一酸化炭素および少なくとも1種の前記クロロ
ベンゼン類の発生量が低下するように前記ごみ供給量お
よび/または燃焼空気量を調整する工程とを具備するこ
とを特徴とするダイオキシン類の発生を抑制したごみ焼
却方法を提供する。
【0012】本発明においては、前記測定工程におい
て、前記燃焼炉内での前記一酸化炭素および少なくとも
1種の前記クロロベンゼン類の発生量とともに、さらに
前記燃焼炉内での酸素濃度および/または前記燃焼炉の
炉内温度を測定し、前記判定工程において、前記一酸化
炭素および少なくとも1種の前記クロロベンゼン類の発
生量のデータと、前記酸素濃度および/または前記炉内
温度の測定データとに基づいて、前記燃焼炉へのごみ供
給量および/または前記燃焼炉に供給する燃焼空気量の
過不足を判定することが好ましい。
【0013】さらに、本発明は、測定用ガスを注入する
ための分離カラムと前記分離カラムを収容する恒温槽と
前記分離カラムの少なくとも入側端部近傍を冷却する冷
却手段とを具備するガスクロマトグラフ装置、前記ガス
クロマトグラフ装置から流出するガス中の成分を検出し
て検出信号を出力する検出器、および、前記検出器から
出力された検出信号を処理してクロマトグラムを得るデ
ータ処理装置を具備することを特徴とするガス成分測定
装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明のごみ焼却
装置の一実施形態を示す概略図である。本実施形態に係
るごみ焼却装置1は、内部でごみを燃焼させる燃焼炉1
0を具備する。燃焼炉10の炉形式はとくに限定されな
いが、例えばストーカー方式または流動層方式である。
【0015】燃焼炉10には、一酸化炭素(CO)測定
手段11、クロロベンゼン類(CB)測定手段12、酸
素(O2 )測定手段101、および炉内温度測定手段1
02が取り付けられている。このうち、COは不完全燃
焼の指標となり、O2 と炉内温度は不完全燃焼の原因を
推定する因子になり得る。CO測定手段11、O2 測定
手段101、および炉内温度測定手段102は、通常用
いられているように実質的に連続して測定が可能なもの
が望ましい。
【0016】一方、CB測定手段12は、燃焼炉10で
発生する少なくとも1種のクロロベンゼン類、とりわけ
モノクロロベンゼンの発生量を測定する。クロロベンゼ
ン類、特にモノクロロベンゼンはごみの未燃分であり、
ダイオキシン類と化学構造の一部が類似していて、生成
挙動がほぼ似ており、ダイオキシン類と高度に相関があ
る。このCB測定手段12は、測定頻度が高い、例えば
1回約10分間以内で測定できる計測器であることが望
ましい。また、最近のごみ焼却装置、すなわちダイオキ
シン対策炉のようにクロロベンゼン類の排出量が極めて
少ない(例えば、モノクロロベンゼンで約20〜60μ
g/Nm3 )の濃度レベルでも測定可能なものが好まし
い。
【0017】なお、この明細書においてクロロベンゼン
類とは、例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン、トリクロロベンゼンのような置換基として少なくと
も塩素原子を有する単環性芳香族化合物である。
【0018】このような測定頻度が高い、すなわち1回
の測定に要する時間が短くかつ高感度なCB測定手段1
2を提供すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、ごみ
焼却装置1から排出される、排ガス中の少なくとも1種
のクロロベンゼン類、とりわけモノクロロベンゼンを、
分離カラムを備えたガスクロマトグラフ装置で分析する
際、排ガス試料を分離カラムに注入する前に分離カラム
の少なくとも入側端部を0℃以下に冷却しておくことに
より、感度が向上することを見い出した。
【0019】より詳細に説明すると、通常のガスクロマ
トグラフ装置では、恒温槽内に収容した分離カラムを所
定の温度に昇温しておき、この分離カラムにガス試料を
注入供給し、次いで分離カラムを所定の昇温レートで昇
温しながらキャリアガスを流通させることにより、ガス
試料を分離している。そして、分離カラムから流出して
きたガス中の化合物を検出器で検出することにより、ガ
スクロマトグラムを得ている。しかしながら、ガス試料
の注入に必ず多少の時間がかかるため、すなわち一時に
ガス試料を注入することは不可能であるため、ガスクロ
マトグラムにおいて化合物のピーク幅が広がってしまう
と共に、ピーク高さが低くなってしまう。この結果、ガ
スクロマトグラフ装置の測定感度が低くなる。そこで、
従来は、ガス試料の注入量を多くして十分なピーク高さ
を得ている。しかしながら、ガス試料の注入量を多くす
ることは、ガス試料の注入時間およびガス試料の分離に
要する時間が延長され、結果として一回の測定に要する
時間が長くなり、測定頻度が低くなる。
【0020】また、ごみ焼却装置1から流出する排ガス
は、クロロベンゼン類のほか、窒素、酸素、塩素、塩化
水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水分、および微量の種
々の有機化合物を含有する。これらのうち、塩化水素、
塩素、硫黄酸化物および窒素酸化物等は、分離カラムを
損傷する、つまり性能を低下させる物質(化合物)であ
るので、上記のようにガス試料の注入量を多くすること
は、これらの不都合な化合物を増加させることになる。
その結果、分離カラムの分離性能が悪くなって定量でき
なくなる。そこまでに至らないまでも分離カラムの寿命
が短くなってしまうおそれがある。
【0021】本発明者らは、ごみ焼却ガスのように分離
カラムを損傷する物質を含有するガス試料であっても試
料の注入前に分離カラムを0℃以下に冷却することによ
り、上述のような従来のガスクロマトグラフ装置でのク
ロロベンゼン類のピーク幅の広がりを防止できることを
見出した。この現象は、分離カラムの入側の約100m
mの部分のみの冷却でも充分効果が得られることから、
分離カラムの冷却部分の先端の微小領域で、つまり温度
の変わり目で注入されガス試料中のクロロベンゼン類の
分離カラム内の移動速度が低温のせいで極めて遅くなっ
て、後から注入された分子が前に注入された分子に追い
つきカラム内における全ての分子の位置が比較的揃った
ためと推測される。すなわち、分離カラムの入側部分を
冷却しておくことによって、注入されたクロロベンゼン
類が、その部分で移動が遅くなり一旦保持されるのに似
た現象になり、滞留するようになる。その後、冷却を停
止して分離カラムを昇温すると、クロロベンゼン類は分
離カラムの中を通常の速度で移動して、検出器に到達し
検出される。この際、分離カラムの入側の部分に保持さ
れたようになったクロロベンゼン類は恒温槽の昇温によ
りそれぞれ固有の移動速度で同時に分離カラムの中へ移
動を開始すると考えられる。その結果、実際のガス試料
の導入に要した時間の影響が除去され、カラムで分離さ
れた化合物が検出器に到達する時間の幅の拡がりが減じ
られる。したがって、少量の試料ガスの注入でクロロベ
ンゼン類の狭いピーク幅でかつ高いピーク高さをもつク
ロマトグラムが得られるため、測定頻度を高くできると
共に、分離カラムの性能低下を招くような物質を分離カ
ラムに多量に流入させることがなく、分離性能を維持で
き、分離カラムの寿命を延長できる。
【0022】また、本発明者らは、ごみ焼却装置1の排
ガス中にはモノクロロベンゼンが、モノクロロベンゼン
以外のクロロベンゼン類より格段に多く、モノクロロベ
ンゼン以降の保持時間にはその他の化合物が極くわずか
しか検出されないことを見い出した。従って、検出器と
して、クロロベンゼン類に対して高感度な検出手段であ
る電子捕獲型検出器、またはヘリウムイオン化型検出器
が、本実施形態に係るごみ焼却装置1のCB測定手段1
2に好ましいことがわかった。
【0023】以上説明したように、本発明に係るごみ焼
却装置1に好適な、測定頻度が高いかつ高感度なCB測
定手段12は、クロロベンゼン類に対して高感度な検出
手段である電子捕獲型検出器またはヘリウムイオン化型
検出器と、恒温槽内または分離カラムの少なくとも入側
端部を排ガス試料注入時に0℃以下に冷却し得るクロマ
トグラフ装置である。
【0024】図2に、CB測定手段12の一例の概略構
成を示す。CB測定手段12は、除塵器21を具備す
る。除塵器21は、排ガス22中に含まれているダスト
やミストを除去し、測定阻害やCB測定手段12の汚れ
を防止する。この除塵器21には、一般的な除塵フィル
タを用いればよいが、クロロベンゼン類が吸着しないよ
うに温度管理する必要がある。つまり、除塵器21全体
を恒温槽に入れる、または、ヒータを巻くなどして、除
塵器21を、100〜300℃、好ましくは120〜1
60℃になるようにする。ただし、都市ごみ焼却プロセ
スのバグフイルタの下流側の配管など、排ガス中のダス
ト・ミストが非常に少ない、すなわち十分綺麗な排ガス
の測定のときは、除塵器21を省略できる。
【0025】この除塵器21の後段には、ライン23を
介して六方バルブ24に接続されている。六方バルブ2
4は、ガスクロマトグラフ装置40に接続されたライン
25、吸引ポンプ26に接続されたライン27、キャリ
アガス供給源28に接続されたライン29およびループ
管30がそれぞれ接続され、ガスの通過経路を切り替え
可能になっている。
【0026】ガスクロマトグラフ装置40は、図3に示
すように、内部を少なくとも200℃程度まで昇温でき
る恒温槽41を具備する。恒温槽41内には、分離カラ
ム42が装備される。分離カラム42は、この実施形態
では、直径0.25mm、長さ50mのポリシロキサン
類を内面にコーティングした溶融シリカ製のキャピラリ
ーカラムを用いた。この分離カラム42の入側端部42
aの一部、例えば、入側端部42aから約100mmの
範囲の外側が、分離カラム42の直径よりもわずかに大
きい内径(例えば3mm)のチューブ43で覆われてい
る。このチューブ43と分離カラム42との間に生じた
隙間に冷却ガスを供給できるように、チューブ43に
は、冷却ガス供給チューブ44が接続されている。この
冷却ガス供給チューブ44には、冷却ガス供給源45か
らライン46を介して、冷却ガス、例えば液化炭酸ガス
が供給されるようになっている。
【0027】分離カラム42の出側端部42bには、ラ
イン47を介して検出器48が接続されている。検出器
48としては、高感度化を図るため、クロロベンゼン類
に対して高感度な電子捕獲型検出器またはヘリウムイオ
ン化型検出器を用いる。
【0028】この検出器48は、検出器48で発生した
検出信号がデータ処理装置49に電気的に伝達されるよ
うになっており、このデータ処理装置49が検出信号に
基づいてクロマトグラムを作成する。このデータ処理装
置49は、例えばパーソナルコンピュータで構成され
る。
【0029】上記CB測定手段12、すなわちガスクロ
マトグラフ装置40での排ガス試料の注入は、特に吸着
管を用いて濃縮する必要はなく、通常ガス試料を自動注
入するとき用いるループ管30によって行うことができ
る。すなわち、まず、六方バルブ24を切り替え、ライ
ン23、ループ管30およびライン27が順次連通する
ようにする。次いで、吸引ポンプ26によりライン2
3、ループ管30およびライン27を通して吸引を行う
ことにより、排ガス試料22をループ管30内に導入す
る。この後、六方バルブ24を切り替えて、ライン2
9、ループ管30およびライン25が順次連通するよう
にし、キャリアガス供給源28からキャリアガスをライ
ン29を通してループ管30を介して供給することによ
り、排ガス試料22がキャリアガスに同伴されてライン
25を経てガスクロマトグラフ装置40に注入される。
このとき、ループ管30を一定容積のチューブで構成す
ることにより、一定量の排ガス試料22を注入できる。
【0030】上記のようにして排ガス試料22をガスク
ロマトグラフ装置40に注入する前に、分離カラム42
の入側端部42aの近傍を0℃以下に冷却する。すなわ
ち、この冷却は、冷却ガス供給源45から、ライン46
および冷却ガス供給パイプ44を通して冷却ガスをチュ
ーブ43内に供給することにより行う。このように、分
離カラム42の入側端部42aの近傍を冷却することに
より、注入された排ガス試料22が一旦、分離カラム4
2の冷却部分に保持されるように近い状態(滞留)にな
りバンド幅の狭い注入となる。注入された排ガス試科2
2は、分離カラム42によって含有された化合物毎に分
離されて、ライン47を経て、次いで分離された化合物
が検出器48に到達して検出される。この検出器48か
ら出力された検出信号に基づいて、データ処理装置49
がガスクロマトグラムを得る。このようにして、CB測
定手段12によれば、信号/ノイズの比が大きい良好な
ガスクロマトグラムが得られる。すなわち、高感度な検
出が可能となるため、排ガス中の低濃度のクロロベンゼ
ン類でも迅速に検出できるようになる。例えば、一般的
なキャリアガス流量の条件である1〜2ml/分で、冷
却時間を3〜5分とし、分離カラム42に溶融シリカキ
ャピラリーカラムを採用したガスクロマトグラフ装置4
0で恒温槽41を10℃/minで昇温すると、排ガス
試料22の注入から10分以内でモノクロロベンゼンが
計測される。
【0031】なお、ガスクロマトグラフ装置40では、
チューブ43や冷却ガス供給パイプ44からなる冷却手
段を備えた恒温槽41に代えて、内部を0℃以下に冷却
できると共に、少なくとも200℃程度まで昇温できる
恒温槽を用いても良い。この場合には、排ガス試料22
の注入前に、恒温槽内部の全体を0℃以下に冷却・維持
しておき、排ガス試料22の注入後に上述と同様の手順
で恒温槽内部を昇温させることにより、排ガス試料22
をクロマトグラフに付すことができる。
【0032】一方、CO測定手段11、CB測定手段1
2、O2 測定手段101および/または炉内温度測定手
段102には、演算部13が出力されるデータを伝達可
能に接続されている。演算部13には、CO測定手段1
1で測定されたCOの発生量のデータ、CB測定手段1
2で測定された少なくとも1種のクロロベンゼン類の発
生量のデータ、O2 測定手段101で測定されたO2
発生量のデータ、および炉内温度測定手段102で測定
された炉内温度のデータ(以下、計測量データという)
が伝達される。演算部13は、この発生量データに基づ
いて、燃焼炉10でのごみの燃焼と相関がある因子、例
えばごみ供給量または燃焼空気量の過不足を判定して制
御信号を発生する。また、焼却炉10に炉温調節の為の
水噴霧量調整手段16がある場合には、水噴霧量の過不
足を判定して制御信号を発生することもできる。
【0033】ごみ焼却装置1は、上述の演算部13が発
生した制御信号に従って、ごみの燃焼と相関があるごみ
供給量および/または燃焼空気量を調整する供給量調整
手段を具備する。具体的には、ごみ焼却装置1は、図1
に示すように、燃焼炉10へのごみ供給量(速度)を調
節可能なごみ供給量調整手段14および燃焼炉10へ空
気を供給しかつこの空気の供給量を調節可能な燃焼空気
量調整手段15を具備し、これらのうち少なくとも一つ
が演算部13に制御信号が伝達され得るように接続され
ている。
【0034】また、焼却炉に炉温調節のための水噴霧機
構がある場合には、上記の演算部13が発生した制御信
号が伝達され得るように接続された、ごみの燃焼と相関
のある焼却炉10への水噴霧量調整手段16を具備する
ことも可能である。
【0035】ごみ供給量調整手段14は、例えば、ごみ
を焼却炉に投入するごみホッパー投入間隔、投入された
ごみを火格子へ供給する給塵プッシャ速度、火格子上の
ごみの燃焼速度を調整する火格子速度のように、燃焼炉
10内のごみ量と燃焼状態を調整可能なごみ供給手段で
あり得る。また、燃焼空気量調整手段15は、例えば、
1次燃焼空気及び/または2次燃焼空気をポンプで燃焼
炉10内へ供給する場合に1次燃焼空気及び/または2
次燃焼空気を搬送する配管に設けられた調整弁であり得
る。水噴霧量16は、例えばポンプで水を焼却炉10内
へ供給する場合に水を搬送する配管に設けられた調整弁
であり得る。
【0036】これらの演算手段としては、ごみ焼却炉プ
ロセスが非線形特性を伴う多変数干渉系で有ることか
ら、非線形制御やファジィ制御を適用することによりき
めの細かい制御が可能である。特にファジィ制御は制御
ルールを言語的に記述でき、パラメータ調整も容易であ
る特徴を持っている。
【0037】具体例として、発生量データからごみ供給
量および/または燃焼空気量を演算部13にて制御・調
整する手順とその具体的な演算方法を表1に示す。最初
に現在の燃焼状態が表1の状態量に示す条件に当てはま
るかの判断を順次行う。これらの条件が当てはまる場合
には、表1の操作部で示した制御を実行する。この制御
の実行の結果、各条件に対してあらかじめ設定しておい
た増分量または減分量に従い、ごみ供給量調整手段14
および/または燃焼空気量調整手段15を調整する。
【0038】
【表1】
【0039】表1において、O2 と炉温は少なくとも1
つのデータが、演算部13に取り込まれているものとす
る。また、表1の操作部の(1)は操作量が燃焼空気量
のみのとき、(2)は操作量がごみ供給量のみのとき、
(3)は操作量が燃焼空気量とごみ供給量のときの調整
方法である。
【0040】ルール1は、計測されたCO、CB濃度が
共に低いときには、正常な燃焼が行われているので、燃
焼空気量とごみ供給量の調整は行わないというルールで
ある。ルール2は、CB濃度が高く、かつ、O2 濃度が
高いまたは炉内温度が低いときには、酸素過剰により燃
焼状態が活発には行われていないので、炉内へ供給する
燃焼空気量を減少するか、および/または、ごみ供給量
を増加して燃焼状態を回復させるというルールである。
ルール3は、CB濃度が高く、かつ、O2 濃度が低いま
たは炉内温度が高いときには、酸素欠乏により燃焼状態
が活発には行われていないので、炉内へ供給する燃焼空
気量を増加するか、および/または、ごみ供給量を減少
して燃焼状態を回復させるというルールである。ルール
4は、CO濃度が高いがCB濃度が低く、かつ、O2
度が高いまたは炉内温度が低いときには、この状態が続
けばCB濃度が酸素過剰により高くなる可能性が高いた
め、炉内へ供給する燃焼空気量および/またはごみ供給
量を、ルール2と比べて定性的には同じだが、緩めに操
作させて燃焼状態を回復させるというルールである。ル
ール5は、CO濃度が高いがCB濃度が低く、かつ、O
2 濃度が低いまたは炉内温度が高いときには、この状態
が続けばCB濃度が酸素欠乏により高くなる可能性が高
いため、炉内へ供給する燃焼空気量および/またはごみ
供給量をルール3と比べて定性的には同じだが、緩めに
操作させて燃焼状態を回復させるというルールである。
【0041】次に、これらの制御ルールに基づく具体的
な演算方法の例として、計測量データとしてCO、C
B、O2 濃度を、操作量として表1の(1)燃焼空気量
のみとおいたときについて説明する。
【0042】図4は、表1の条件をフローチャートで図
式化したものである。図4のSTARTから始まってフ
ローチャートに従い、S1からS4までの各条件を満足
しているかを一定周期で判断し、最終的に補正量Wが決
定され、補正量Wと前回値Uk-1 から燃焼空気量の今回
値Uk が導出される。
【0043】図4において、COは一酸化炭素濃度、C
Bはクロロベンゼン類の濃度、Oは酸素濃度を表す。
また、CO 、CBH はそれぞれ一酸化炭素、クロロ
ベンゼン類の濃度の上限判別値を判別する調整パラメー
タ、OHLはO2 濃度の高低を判別するパラメータであ
る。G1 からG5 は燃焼空気量の増分、減分量を与える
調整パラメータである。
【0044】図4を参照して、燃焼空気量の制御につい
て説明する。ステップS1では、CB(クロロベンゼン
類濃度)>CBH (クロロベンゼン類濃度上限値)の条
件が判定され、この条件を満足する場合はステップS2
へ進み、満足しない場合はステップS3へ進む。ステッ
プS2では、O2 (酸素濃度)>OHL(酸素濃度高低判
別値)の条件が判定される。この条件を満足する場合
は、表1のルール2に従ってWをG2 に、満足しない場
合は表1のルール3に従ってWをG3 に設定する。ステ
ップS3では、CO(一酸化炭素濃度)>COH (一酸
化炭素濃度上限値)の条件が判定され、この条件を満足
しない場合は、表1のルール1に従ってWをG1 に設定
する。満足する場合はステップS4へ進む。ステップS
4では、O2 (酸素濃度)>OHL(酸素濃度高低判別
値)の条件が判定される。この条件を満足する場合は表
1のルール4に従ってWをG4 に、満足しない場合は表
1のルール5に従ってWをG5 に設定する。
【0045】上記により、補正量Wが決定され、補正量
Wと前回値Uk-1 から下記の演算式に従って、燃焼空気
量の今回値Uk が導出される。 Uk =Uk-1 +W 以上の結果、燃焼炉13内のダイオキシン類の発生を抑
制するために最適な燃焼空気量Uk が得られる。
【0046】次に、水噴霧機構が焼却炉内に具備されて
いる場合に、計測量データである一酸化炭素濃度および
/または少なくとも1種のクロロベンゼン類の濃度と炉
内温度から、水噴霧量を演算部13にて制御・調整する
手順とその具体的な演算方法の一例を表2に示す。最初
に、現在の燃焼状態が表2の状態量に示す条件に当ては
まるかの判断を順次行う。これらの条件が当てはまる場
合には、表2の操作部で示した制御を実行する。この制
御の実行の結果、各条件に対してあらかじめ設定してお
いた増分量または減分量に従い、水噴霧量調整手段16
を調整する。
【0047】
【表2】
【0048】ルール1は、計測されたCB濃度が高く、
かつ、炉内温度が低いときには、水噴霧により炉内を過
度に冷却させたために燃焼バランスが崩れているので、
水噴霧量を減らして燃焼状態を回復させるというルール
である。ルール2は、CB濃度は高くないが、CO濃度
が高く、かつ、炉内温度が低いときには、この状態が続
けば水噴霧によって燃焼バランスが崩れCB濃度が高く
なる可能性が高いため、炉内へ供給する水噴霧量を、ル
ール1と比べて定性的には同じだが、緩めに操作させて
燃焼状態を回復させるというルールである。ルール3
は、前者とは逆にCB濃度、CO濃度が低く炉内温度が
高いときには、燃焼状態は正常であるが高温による炉壁
の劣化防止のために、水噴霧量を増加するというルール
である。
【0049】次に、これらの制御ルールに基づく具体的
な演算方法の例として、計測量データとしてCO、CB
濃度、炉内温度、操作量として水噴霧量とおいたときに
ついて説明する。
【0050】図5は、表2の条件をフローチャートで図
式化したものである。図5のSTARTから始まってフ
ローチャートに従い、S1からS5までの各条件を満足
しているかを一定周期で判断し、最終的に補正量Yが決
定され、補正量Yと前回値Rk-1 から燃焼空気量の今回
値Rk が導出される。
【0051】図5において、COは一酸化炭素濃度、C
Bはクロロベンゼン類の濃度、Tfは炉内温度を表す。
また、COH 、CBH はそれぞれ一酸化炭素、クロロベ
ンゼン類濃度の上限判別値を判別する調整パラメータ、
H 、TL は炉内温度の上下限を判別するパラメータで
ある。G1 、G2 、G3 は燃焼空気量の増分、減分量を
与える調整パラメータである。
【0052】図5を参照して、燃焼空気量の制御につい
て説明する。ステップS1では、CB(クロロベンゼン
類濃度)>CBH (クロロベンゼン類濃度上限値)の条
件が判定される。この条件を満足する場合はステップS
2へ進み、満足しない場合はステップS3へ進む。ステ
ップS2では、Tf (炉内温度)<TL (炉内温度下限
判別値)の条件が判定される。この条件を満足する場合
は、表2のルール1に従ってYをH1 に設定する。満足
しない場合は、Yを0に設定する。ステップS3では、
CO(一酸化炭素濃度)>COH (一酸化炭素濃度上限
値)の条件が判定され、この条件を満足する場合はステ
ップS4へ進み、満足しない場合はステップS5へ進
む。ステップS4では、Tf (炉内温度)<TL (炉内
温度下限判別値)の条件が判定される。この条件を満足
する場合は、表2のルール2に従ってYをH2 に設定す
る。満足しない場合は、Yを0に設定する。ステップS
5では、Tf (炉内温度)>TH (炉内温度上限判別
値)の条件が判定される。この条件を満足する場合は、
表2のルール3に従ってYをH3 に設定する。満足しな
い場合は、Yを0に設定する。
【0053】上記により、補正量Yが決定され、補正量
Yと前回値Rk-1 から水噴霧量の今回値Rk が下記の演
算式により導出される。 Rk =Rk-1 +Y 以上の結果、燃焼炉13のダイオキシン類の発生を抑制
するために最適な水噴霧量RK が得られる。
【0054】上述のように本発明の実施形態にかかるご
み焼却装置1は、COの発生量を測定するCO測定手段
11、少なくとも1種のクロロベンゼン類の発生量を測
定するCB測定手段12、O2 の発生量を測定するO2
測定手段101、および/または炉内温度を測定する炉
内温度測定手段102を備え、これらの測定手段11、
12、101、102からの発生量データに基づいて、
ごみ供給量および/または燃焼空気量のようなごみの燃
焼性に相関を有する因子の過不足を判定し制御信号を発
生する演算部13を具備する。これにより、演算部13
が発生した制御信号に基づいて、ごみ供給量調節手段1
4および/または燃焼空気量調節手段15が、ごみ供給
量および/または燃焼空気量を変更し、COおよびクロ
ロベンゼン類の発生量の少ない最適値に維持する。この
結果、燃焼炉10でのダイオキシン類の発生の抑制が図
られる。また、焼却炉10に炉温調節の為の水噴霧量調
整手段16がある場合には、水噴霧量の過不足を判定し
て制御信号を発生することもできる。
【0055】また、CB測定手段12を、図2および図
3を参照して説明したように、少なくとも分離カラム4
2の入側端部42a近傍を冷却可能としたので、当該部
分を0℃以下に冷却した後に排ガス試料22を注入し、
次いで恒温槽41内を昇温させることにより、排ガス試
料22を分離カラム42の入側端部で一旦保持(滞留)
させた後、分離カラム42で分離させることができる。
これにより、従来のクロマトグラフ装置と異なり、排ガ
ス試料22の注入に多少時間がかかってもその影響によ
りクロロベンゼン類のピーク幅が広がりかつピーク高さ
が低くなることを防止できる。従って、少量の排ガス試
料22でかつ高い測定頻度でクロロベンゼン類の測定が
可能になる。この結果、より適切な燃焼制御が可能にな
り、ダイオキシン類の低減効果が向上する。また、排ガ
ス試料22に分離カラムを損傷する物質が含まれていて
も、排ガス試料22が少量ですむため分離カラム42の
劣化、すなわち分離性能低下を防止でき、ひいては寿命
を延長させることができる。
【0056】さらに、検出器48に、クロロベンゼン類
に対して高感度な電子捕獲型検出器またはヘリウムイオ
ン化型検出器を用いることにより、より一層高感度で排
ガス試料22中のクロロベンゼン類の測定が可能とな
り、より一層適切な燃焼制御が可能になり、ダイオキシ
ン類の低減効果が向上する。
【0057】また、本発明の実施形態にかかるごみ焼却
方法は、ごみ焼却装置1の焼却炉10内での一酸化炭素
および少なくとも1種のクロロベンゼン類の発生量と前
記酸素の存在量および/または炉内温度を測定し、発生
量データに基づいてごみ供給量および/または燃焼空気
量を調整する。また、水噴霧機構が焼却炉にある場合に
は水噴霧量を調整することも可能である。これにより、
焼却炉10へのごみ供給量および/または燃焼空気量、
水噴霧量がクロロベンゼン類の発生量がきわめて少ない
適正値に維持され、この結果、ごみ焼却装置1でのダイ
オキシン類の発生をより抑制できる。
【0058】また、クロロベンゼン類の発生量の測定
に、上述の分離カラム42の入側端部42a近傍を冷却
可能な冷却手段を備えたガスクロマトグラフ装置40を
用い、当該部分を0℃以下に冷却した後に排ガス試料2
2を注入し、次いで恒温槽41内を昇温させることによ
り、排ガス試料22を分離カラム42の入側端部で一旦
保持(滞留)させた後、分離カラム42で分離させる。
これにより、既に説明したように、少量の排ガス試料2
2中のクロロベンゼン類を高い測定頻度で測定できるた
め、より適切な燃焼制御が可能となり、ダイオキシン類
の発生をより一層低減できる。
【0059】さらに、検出器48にクロロベンゼン類に
対して高感度な電子捕獲型検出器またはヘリウムイオン
化型検出器を用いてクロロベンゼン類の測定を行うこと
により、クロロベンゼン類をより高感度で測定できるた
め、極めて適切な燃焼制御が可能となり、ダイオキシン
類の発生を大幅に低減できる。
【0060】
【実施例】
試験1 まず、ダイオキシン類代替指標としてのモノクロロベン
ゼンを、図2および図3に示すような冷却手段を備えた
CB測定手段12を用いて測定した試験結果を説明す
る。
【0061】ここで使用したCB測定手段12は、図3
に示すように、恒温槽41内に設置した分離カラム42
の入側端部42aから100mmの範囲内を冷却できる
ようにチューブ43を設けた。また、検出器48には、
電子捕獲型検出器(バルコ社製のパルス放電型検出器)
を用いた。また、ループ管30には、容量5mlのチュ
ーブを用いた。
【0062】排ガス試料の採取位置は、ごみ焼却装置の
集塵器(バグフイルタ)の出口とした。採取した排ガス
試料は、上述のように5mlのループ管30を用いた注
入機構によってガスクロマトグラフ装置40に注入し
た。この注入に先だってガスクロマトグラフ装置40の
恒温槽41を初期設定温度(60℃)に設定し、かつ、
冷却ガスをチューブ43内に供給して分離カラム42の
入側端部42a近傍だけを−30℃とした。この状態を
注入後約2分間まで保持した。その後、冷却ガスの供給
を停止し、12℃/分の割合で恒温槽41内を120℃
まで昇温した。なお、このときのキャリアガスとしては
へリウムを2ml/分で流した。その後、恒温槽41内
を初期設定温度まで戻した。
【0063】以上のような操作の結果、得られたガスク
ロマトグラムの一例を図6に示す。モノクロロベンゼン
のピーク72は注入後約7分の位置にあり、初期設定温
度への降温を含めても10分以内の計測が可能なことが
判る。なお、ピーク71は窒素に対応するピークであ
る。
【0064】試験2 以下、本発明のごみ焼却装置を用いたごみ焼却処理にお
けるダイオキシン類の低減の効果を確認するために行っ
た試験について説明する。
【0065】図7は、この実施例で用いたストーカー式
のごみ焼却装置の燃焼室周辺の概略構造を示す概略図で
ある。このごみ焼却装置50は、燃焼室51を具備す
る。燃焼室51の入口側には、ごみ投入ホッパー52に
て投入されたごみを火格子に供給する、給塵プッシャ1
20と、プッシャにて送られたごみを順次揺動させて焼
却させるための火格子53が設けられている。火格子5
3には、任意の速度で火格子上のごみを供給できる、火
格子速度調整器53a がある。燃焼空気の供給源として
は、1次燃焼空気供給部55および1次燃焼空気量調整
器55aと、2次燃焼空気供給部58および2次燃焼空
気量調整器58aとが設けられている。1次燃焼空気供
給部55および1次燃焼空気量調整器55aは、燃焼室
51内の4箇所に分割された風箱54を介して、1次燃
焼空気を火格子53上へ供給する。2次燃焼空気供給部
58および2次燃焼空気量調整器58aは、各火格子5
3の上方および中間天井57で区分けされた燃焼室51
内の空間領域に2次燃焼空気を供給する。燃焼室51の
出口側には、ボイラー59が連設されている。このボイ
ラー59の後段には、ガス冷却塔(図示せず)および集
塵器(バグフィルタ)(図示せず)が順次設けられてい
る。
【0066】上記ごみ焼却装置50には、燃焼室51で
発生したCOを測定するCO測定装置60と、モノクロ
ロベンゼンを測定するCB測定装置61と、O2 を測定
するO2 測定装置110とが取り付けられている。CO
測定装置60、CB測定装置61、O2 測定装置110
には演算部62が電気的に接続され、各測定装置60、
61、110からの測定データ信号が伝達されるように
構成されている。この演算部62にはごみ供給量の調整
手段である火格子速度調整器53aと、燃焼空気量の調
整手段である2次燃焼空気量調整器58aとが電気的に
接続され、演算部62からの制御信号が伝達可能に構成
されている。
【0067】ここで、CO測定装置60には非分散赤外
線吸収法を基本原理としている富士電機(株)製の赤外
線ガス分析装置(形式:ZSP)を用いた。また、CB
測定装置61には、図2および図3に示すCB測定手段
12を使用した。このCB測定装置61では、図3に示
すように、恒温槽41内に設置した分離カラム42の入
側端部42aから100mmの範囲内を冷却できるよう
に、チューブ43を設けた。また、検出器48には、電
子捕獲型検出器(バルコ社製のパルス放電型検出器)を
用いた。また、ループ管30には、容量5mlのチュー
ブを用いた。
【0068】上述のような図7に示したごみ焼却装置5
0において、CO測定装置60からのCOの検出信号、
2 測定装置110からのO2 検出信号を1回/10秒
間の割で、CB測定装置61からのモノクロロベンゼン
の検出信号を1回/10分間の割で受け取り、演算部6
2では前述の表1にて示した制御ルールによる演算方法
にて演算を行い、CO、CBの発生量が少なくなるよう
に、ごみ供給量として火格子速度を、燃焼空気量として
2次燃焼空気量を調整させて燃焼を行った。このときの
操業の模様を図8に示すが、集塵器の下流に設けた酸素
濃度計による酸素の変動は5.5〜7.5%であった。
この操業状態下において、190〜210℃で運転して
いる集塵器の出口側にあるサンプリング孔から2時間の
間、米国EPA法に準拠した方法で排ガスのサンプリン
グを行った。得られたサンプルを、ダイオキシン類につ
いて通常採用されている分析方法(マニュアル分析によ
る濃縮・クリーンアップと高性能ガスクロマトグラフ−
質量分析計による定量を基本とするもの)で分析して、
ダイオキシン類の量(毒性換算濃度(ng−TEQ/N
3 ))を求めた。結果を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】比較例 実施例と同一のごみ焼却装置50で、CB測定装置61
からの検出信号を受け取らず、CO測定装置60のみか
ら検出信号を受け取り、実施例と同様にファジィ制御に
基づく燃焼制御によってCO発生が少なくなるように、
ごみ供給速度および燃焼空気量を変化させて燃焼を行っ
た。このときの操業を図8に示す。酸素濃度の変動は、
実施例と若干異なり、4.6〜6.6%であった。この
状態で、実施例と同様に排ガスサンプリングを行い、ダ
イオキシン類の定量をした。結果を表3に示す。
【0071】表3から明らかなように、実施例のごみ焼
却装置50におけるダイオキシン類の発生抑制方法によ
れば、比較例に比べてダイオキシン類濃度をさらに低減
することができた。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のごみ焼却
装置は、一酸化炭素測定手段と、クロロベンゼン類測定
手段と、酸素測定手段および/または炉内温度測定手段
とを具備すると共に、これらで測定された一酸化炭素、
少なくとも1種のクロロベンゼン類の発生量と、酸素濃
度および/または炉内温度の発生量に基づいて、ごみ供
給量および/または燃焼空気量を決定し、調整する演算
部並びに供給量調整手段を備えている。これにより、C
O発生量に加えて、ダイオキシン類と化学構造が類似し
生成挙動が似ているクロロベンゼン類の発生量を測定
し、この発生量が少なくなるような燃焼制御を行うの
で、ダイオキシン類の発生がきわめて少ないごみ焼却装
置を提供できる。
【0073】また、本発明のごみ焼却方法は、ごみ焼却
装置の燃焼炉内での一酸化炭素および少なくとも1種の
クロロベンゼン類の発生量と、酸素濃度および/または
炉内温度の発生量とを測定し、これらの発生量のデータ
に基づいて燃焼炉へのごみ供給量および/または前記燃
焼炉に供給する燃焼空気量の過不足を判定し、ごみ供給
量および/または燃焼空気量を調整する。これにより、
CO発生量に加えて、ダイオキシン類と化学構造が類似
し生成挙動が似ているクロロベンゼン類の発生量を測定
し、この発生量が少なくなるような燃焼制御を行うの
で、ダイオキシン類の発生を大幅に抑制することが可能
である。
【0074】また、ごみ焼却装置からの排ガス中のガス
成分測定装置は、分離カラムの少なくとも入側端部近傍
を冷却する冷却手段を具備するので、分離カラムへの排
ガス試料の注入前に当該入側端部近傍を冷却し、その後
恒温槽内を昇温して、排ガス試料中の化合物を分離する
ことができる。これにより、実際のガス試料の導入に要
した時間の影響が除去され、カラムで分離された化合物
が検出器に到達する時間の幅の拡がりが減じられ、少量
の排ガス試料でかつ高い測定頻度で排ガス中のガス成分
を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のごみ焼却装置の一実施形態を示す概略
図。
【図2】図1に示すごみ焼却装置のクロロベンゼン類測
定手段の一例を示す構成図。
【図3】図2に示すクロロベンゼン類測定手段のクロマ
トグラフ装置の一例を示す概略図。
【図4】本発明のごみ焼却方法における制御方法のフロ
ーチャートの一例を示す図。
【図5】本発明のごみ焼却方法における制御方法のフロ
ーチャートの他の例を示す図。
【図6】本発明の実施例でクロロベンゼン類測定装置で
得られた分析結果を示す図。
【図7】本発明の実施例で用いたストーカー式のごみ焼
却装置の燃焼室周辺の概略構造を示す概略図。
【図8】本発明の実施例および比較例で得られた焼却排
ガスの酸素濃度に対するクロロベンゼン類の濃度または
CO濃度の変化を示す特性図。
【符号の説明】
1…ごみ焼却装置 10…燃焼炉 11…CO測定手段 12…CB測定手段 13…演算部 14…ごみ供給量調整手段 15…燃焼空気量調整手段 16…水噴霧手段 21…除塵器 23、25、27、29、46、47…ライン 24…六方バルブ 26…吸引ポンプ 30…ループ管 40…ガスクロマトグラフ装置 41…恒温槽 42…分離カラム 43…チューブ 44…冷却ガス供給パイプ 45…冷却ガス供給源 48…検出器 49…データ処理装置 50…ごみ焼却装置 51…燃焼室 52…ごみ投入ホッパー 53…火格子 54…風箱 55…1次空気供給部 57…中間天井 58…2次空気供給部 59…ボイラー 60…CO測定装置 61…CB測定装置 62…演算部 101…O2 測定手段 102…炉内温度測定手段 110…O2 測定装置 CB…クロロベンゼン類濃度 CBH …クロロベンゼン類濃度の上限判別値を判別する
調整パラメータ CO…一酸化炭素濃度 COH …一酸化炭素濃度の上限判別値を判別する調整パ
ラメータ O2 …酸素濃度 OHL…O2 濃度の高低を判別するパラメータ W…燃焼空気量に対する補正量 G1 、G2 、G3 、G4 、G5 …燃焼空気量の増分、減
分量を与える調整パラメータ Tf …燃焼炉内温度 TH …炉内温度の上限を判別するパラメータ TL …炉内温度の下限を判別するパラメータ Y…水噴霧量に対する補正量 H1 、H2 、H3 …水噴霧量の増分、減分量を与える調
整パラメータ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 30/86 G01N 30/86 G 30/88 30/88 C (72)発明者 藤井 聡 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 黒田 学 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部で燃焼空気中にてごみを燃焼させる
    燃焼炉と、 前記燃焼炉内での一酸化炭素の発生量を測定する一酸化
    炭素測定手段と、 前記燃焼炉内での少なくとも1種のクロロベンゼン類の
    発生量を測定するクロロベンゼン類測定手段と、 前記一酸化炭素測定手段および前記クロロベンゼン類測
    定手段が測定した前記一酸化炭素および少なくとも1種
    の前記クロロベンゼン類の発生量に基づいて、前記燃焼
    炉へのごみ供給量および/または燃焼空気量の過不足を
    判定して制御信号を発生する演算部と、 前記制御信号に従って前記ごみ供給量および/または前
    記燃焼空気量を調整する供給量調整手段とを具備するこ
    とを特徴とするダイオキシン類の発生を抑制したごみ焼
    却装置。
  2. 【請求項2】 前記燃焼炉内での酸素濃度を測定する酸
    素測定手段および/または前記燃焼炉の炉内温度を測定
    する炉内温度測定手段をさらに具備し、前記演算部にお
    いて、前記一酸化炭素測定手段および前記クロロベンゼ
    ン類測定手段が測定した前記一酸化炭素および少なくと
    も1種の前記クロロベンゼン類の発生量と、さらに前記
    酸素測定手段が測定した前記酸素濃度および/または前
    記炉内温度測定手段が測定した前記炉内温度のデータと
    に基づいて、前記燃焼炉への前記ごみ供給量および/ま
    たは燃焼空気量の過不足を判定して制御信号を発生する
    ことを特徴とする請求項1記載のダイオキシン類の発生
    を抑制したごみ焼却装置。
  3. 【請求項3】 前記クロロベンゼン類測定手段が、分離
    カラムと前記分離カラムを収容する恒温槽と前記分離カ
    ラムの少なくとも入側端部近傍を冷却する冷却手段とを
    具備するガスクロマトグラフ装置と、前記ガスクロマト
    グラフ装置から流出するガス中の化合物を検出して検出
    信号を出力する検出器と、前記検出器から出力された検
    出信号を処理してクロマトグラムを得るデータ処理装置
    とで構成されていることを特徴とする請求項1記載のダ
    イオキシン類の発生を抑制したごみ焼却装置。
  4. 【請求項4】 前記検出器が電子捕獲型検出器またはヘ
    リウムイオン化型検出器であることを特徴とする請求項
    3記載のダイオキシン類の発生を抑制したごみ焼却装
    置。
  5. 【請求項5】 燃焼炉内部で燃焼空気中にてごみを燃焼
    させるごみ焼却方法であって、 前記燃焼炉内での一酸化炭素および少なくとも1種の前
    記クロロベンゼン類の発生量を測定する工程と、 前記一酸化炭素および少なくとも1種の前記クロロベン
    ゼン類の発生量のデータに基づいて前記燃焼炉へのごみ
    供給量および/または前記燃焼炉に供給する燃焼空気量
    の過不足を判定する工程と、 前記ごみ供給量および/または前記燃焼空気量の過不足
    についての判定に基づいて、前記燃焼炉内での前記一酸
    化炭素および少なくとも1種の前記クロロベンゼン類の
    発生量が低下するように前記ごみ供給量および/または
    燃焼空気量を調整する工程とを具備することを特徴とす
    るダイオキシン類の発生を抑制したごみ焼却方法。
  6. 【請求項6】 前記測定工程において、前記燃焼炉内で
    の前記一酸化炭素および少なくとも1種の前記クロロベ
    ンゼン類の発生量とともに、さらに前記燃焼炉内での酸
    素濃度および/または前記燃焼炉の炉内温度を測定し、 前記判定工程において、前記一酸化炭素および少なくと
    も1種の前記クロロベンゼン類の発生量のデータと、前
    記酸素濃度および/または前記炉内温度の測定データと
    に基づいて、前記燃焼炉へのごみ供給量および/または
    前記燃焼炉に供給する燃焼空気量の過不足を判定するこ
    とを特徴とする請求項5記載のダイオキシン類の発生を
    抑制したごみ焼却方法。
  7. 【請求項7】 前記一酸化炭素および/または少なくと
    も1種の前記クロロベンゼン類の発生量の測定データに
    基づいて前記燃焼炉への水噴霧量の過不足を判定する工
    程と、前記水噴霧量の過不足の判定に基づいて前記燃焼
    炉内での前記一酸化炭素および/または少なくとも1種
    の前記クロロベンゼン類の発生量が低下するように前記
    水噴霧量を調整する工程とをさらに具備することを特徴
    とする請求項5記載のダイオキシン類の発生を抑制した
    ごみ焼却方法。
  8. 【請求項8】 前記判定工程において、前記一酸化炭素
    および/または少なくとも1種の前記クロロベンゼン類
    の発生量の測定データと、さらに前記燃焼炉の炉内温度
    とに基づいて前記燃焼炉への水噴霧量の過不足を判定す
    ることを特徴とする請求項5記載のダイオキシン類の発
    生を抑制したごみ焼却方法。
  9. 【請求項9】 前記燃焼炉内での少なくとも1種の前記
    クロロベンゼン類の発生量の測定を、前記燃焼炉からの
    排ガス試料中に含まれる少なくとも1種の前記クロロベ
    ンゼン類の量をクロロベンゼン類測定手段によって測定
    することで行い、 前記クロロベンゼン類測定手段は、分離カラムと前記分
    離カラムを収容する恒温槽とを具備するガスクロマトグ
    ラフ装置と、前記ガスクロマトグラフ装置から流出する
    ガス中の化合物を検出して検出信号を出力する検出器
    と、前記検出器から出力された検出信号を処理してクロ
    マトグラムを得るデータ処理装置とで構成されており、 前記測定は、前記排ガス試料を前記ガスクロマトグラフ
    装置へ注入する前に前記分離カラムの少なくとも入側端
    部近傍を0℃以下に冷却し、前記排ガス試料を前記ガス
    クロマトグラフ装置へ注入した後に前記恒温槽内を昇温
    することを含むことを特徴とする請求項5または6記載
    のダイオキシン類の発生を抑制したごみ焼却方法。
  10. 【請求項10】 測定用ガスを注入するための分離カラ
    ムと前記分離カラムを収容する恒温槽と前記分離カラム
    の少なくとも入側端部近傍を冷却する冷却手段とを具備
    するガスクロマトグラフ装置、 前記ガスクロマトグラフ装置から流出するガス中の成分
    を検出して検出信号を出力する検出器、および、 前記検出器から出力された検出信号を処理してクロマト
    グラムを得るデータ処理装置を具備することを特徴とす
    るガス成分測定装置。
  11. 【請求項11】 前記冷却手段が、前記分離カラムの入
    側端部近傍を取り囲むように配置された管状体および前
    記管状体と前記分離カラムとの間に冷却ガスを供給する
    冷却ガス供給手段を具備することを特徴とする請求項1
    0記載のガス成分測定装置。
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