JPH1172104A - 渦流発生体及びその製造方法 - Google Patents

渦流発生体及びその製造方法

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JPH1172104A
JPH1172104A JP27375097A JP27375097A JPH1172104A JP H1172104 A JPH1172104 A JP H1172104A JP 27375097 A JP27375097 A JP 27375097A JP 27375097 A JP27375097 A JP 27375097A JP H1172104 A JPH1172104 A JP H1172104A
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JP
Japan
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vortex generator
vortex
conduit
generator
cylindrical portion
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JP27375097A
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English (en)
Inventor
Shoichi Saito
正一 齋藤
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SAITO JIDOSHA SHATAI KOGYO KK
Original Assignee
SAITO JIDOSHA SHATAI KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な構成で、下流側に渦流(渦状の
流れまたはその元となる素流)を効果的に発生させ得る
渦流発生体を提供すること。 【解決手段】 一端3に円形流入口を備えた円筒状部2
と、円筒状部2の他端5側に一体的に形成された渦流発
生部6とを有し、渦流発生部は、円筒状部2の端部5側
においてその周方向に配置された複数の転換・切板部7
からなり、各転換・区切板部7は、円筒状部の端部5の
対応円弧状部分8に連続的に且つ滑らかにつながった基
端部9と、円周方向に対して螺旋角Dだけ傾斜した線上
に位置する延在端10まで軸線B方向に延在した軸線方
向延在部11と、延在端10から半径方向内向きに延在
した半径方向延在部12とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、導管を流れる流
体(気体、液体、又はこれらの混合物)を渦流に転換し
得る渦流発生体、該渦流発生体を用いた渦流発生装置、
及び渦流発生体の製造方法に係る。
【0002】この明細書において、「渦流」とは、螺旋
状の流れのみならず、導管路が下流側に、典型的には
(好ましくは)同軸に、延びている場合該螺旋状流れを
この下流の導管路中に生ぜしめ得る、径方向外向きで下
流側に向き且つ軸線のまわりで左又は右回りのうちのい
ずれか一方に向いた単位流れ(この明細書では、「渦流
素流」又は単に「素流」という)が軸線の周りに複数個
あるような流れを含む。
【0003】
【従来の技術】従来、螺旋状通路を形成して該通路内に
渦流を生ぜしめるようにしたもの(例えば実開平5−7
8921号公報(実願平4−28121号))や円柱状
室に接線方向に流体を流すべく制御流を流すもの(例え
ば特開平7−210252号公報)等は、知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、螺旋状
通路を用いたものでは、該通路内での流路抵抗が大きく
なるので、螺旋状の渦流を下流側に生ぜしめるために
は、効率的ではなく、円柱状室に接線方向に流体を流す
ものでは流体流の流し方が制限がされる。
【0005】本発明は、前記した点に鑑みなされたもの
であり、その第一の目的は、比較的簡単な構成で、下流
側に渦流(渦状の流れまたはその元となる複数個の素
流)を効果的に発生させ得る渦流発生体を提供すること
にある。
【0006】本発明の第二の目的は、このような渦流発
生体を用いた渦流発生装置を提供することにある。
【0007】本発明の第三の目的は、このような渦流発
生体を簡単に製造し得る方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段1】本発明によれば、前記
第一の目的は、一端に円形流入口を備えた円筒状部と、
円筒状部の他端側に一体的に形成された渦流発生部とを
有する渦流発生体によって達成される。ここで、渦流発
生部は、円筒状部の前記他端側においてその周方向に沿
って配置された複数の転換・区切板部からなる。各転換
・区切板部は、円筒状部の前記他端の対応円弧状部分に
連続的に且つ滑らかにつながった基端部と、円筒状部の
該他端の円弧状部分から遠ざかる向きに円筒状部の円周
方向に対して螺旋角だけ傾斜した線上にほぼ位置する延
在端まで前記基端部から軸線方向に延在した軸線方向延
在部と、軸線方向延在部の延在端から半径方向内向きに
延在した半径方向延在部とを有する。
【0009】この明細書において、螺旋角とは、具体的
には実施例の欄において図面を参照して後述するよう
に、軸線方向延在部のほぼ軸線方向の延在端をつないだ
線であって全体としてほぼ螺旋状に延在しているものの
うち渦流発生部の基端部(即ち円筒状部の前記他端部)
における接線と該端部(渦流発生部の基端部又は円筒状
部の前記他端部)における円筒状部の(周方向)接線と
の間の角度をいう。
【0010】
【作用及び効果1】本発明の渦流発生体は、円筒状部の
前記一端側から流体が流入し渦流発生部の軸線方向延在
部及び半径方向延在部の延在端側から流体が流出するよ
うに、渦流発生体が流路内に配置される。渦流発生体の
円筒状部内にその一端側から流入した流体は、円筒状部
の他端側に達し、更に、軸線方向延在部に沿ってほぼ軸
線方向に案内されるが、少なくとも軸線方向延在部の延
在端近傍に達すると半径方向延在部よって前記螺旋角に
従って右回り(又は左回り)の周回方向に方向転換され
つつ軸方向に流れる渦流素流となされる。また、この螺
旋状の渦流素流が更に導管路に沿って流れると、下流側
では、周方向に一様な渦流になる。この螺旋状の渦流素
流又は渦流は、例えば、流体の撹拌や管路の壁部での流
体流の滞留の抑制などのために、所望に応じて利用され
得る。
【0011】
【発明の実施の形態1】本発明による好ましい一実施の
形態の渦流発生体では、各転換・区切板部の半径方向延
在部は、その半径方向最内端が相互に一体的に固着され
ている。
【0012】この場合、各転換・区切板部は、半径方向
延在部の半径方向最内端において、一体的に固着された
他の転換・区切板部によって支持されているから、渦流
発生体を通って流れる流体流が激しいときでも、転換・
区切板部が振れたりする虞が少ない。なお、各転換・区
切板部の半径方向延在部の半径方向最内端は、好ましく
は、前記円筒状部の中心軸線上に位置する。
【0013】本発明による好ましい別の一実施の形態の
渦流発生体では、少なくとも一つの転換・区切板部の半
径方向延在部は、その半径方向最内端が間隙を介して少
なくとも一つの他の転換・区切板部の半径方向延在部の
半径方向最内端に対向しており、より好ましくは、各転
換・区切板部の半径方向延在部は、その半径方向最内端
が間隙を介して他の転換・区切板部の半径方向延在部の
半径方向最内端に対向している。
【0014】この場合、流体流中に混入した一種の垢
(水垢や油垢)や錆のような異物が転換・区切板部の半
径方向延在部の延在端ところに引っかかることなく該延
在端の間の間隙を通って流体流と共に流れ得るから、該
異物の存在の故に渦流発生体の流路が詰まる虞が少な
い。
【0015】本発明の渦流発生体の転換・区切板部の数
は、2個以上ならば何個でもよいが、軸線方向延在部の
延在端が螺旋の周回方向下流側において渦流発生体の下
端開口まで延び得るようにするためには、転換・区切板
部の個数は、好ましくは、2−6、より好ましくは3−
6である。なお、渦流発生部が先細になってもよい場合
には、転換・区切板部の数は、7個以上でもよい。
【0016】本発明の渦流発生体の複数の転換・区切板
部の大きさ(円周方向長さ)及び形状は、相互に異なっ
ていてもよいが、軸線のまわりで非対称な素流が望まし
い場合を除いて、同一であることが好ましい。即ち、各
転換・区切板部は、円筒状部の中心軸線のまわりで回転
対称である。
【0017】本発明の渦流発生体の各部、特に半径方向
延在部は、流体の流れを滑らかに転向・案内するように
滑らかに湾曲していることが好ましい。すなわち、半径
方向延在部は、軸線方向、半径方向、周方向、及び螺旋
角に従った螺旋の延在方向うちの全ての方向沿って、全
体的に滑らかに湾曲していることが好ましい。従って、
各転換・区切板部の軸線方向延在部が前記延在端のとこ
ろで滑らかに半径方向延在部につながっていることが、
好ましい。
【0018】本発明の渦流発生体を二つ組合せて、渦流
発生体組立体にすることもできる。すなわち、本発明に
よれば、更に、上記のような一の渦流発生体と同様に構
成され且つ該一の渦流発生体よりも小径の第二の渦流発
生体を更に具備しており、該第二の渦流発生体は、その
渦流発生部から流出する複数の渦流素流の夫々が前記一
の渦流発生体の渦流発生部の対応する渦流素流の生成流
路の入口に流入するような相対回動位置を採るように、
前記一の渦流発生体の円筒状部に渦流発生部が嵌め込ま
れている渦流発生体組立体が提供される。
【0019】この渦流発生体組立体では、上流側に位置
する小径の第二の渦流発生体において、形成された渦流
素流の夫々が下流側に位置するより大径の前記一の渦流
発生体によって更にまとまった渦流素流となされるの
で、個々の渦流素流の流速がより高められ得る。
【0020】この場合、一の渦流発生体と第二の渦流発
生体とは、好ましくは、同数の転換・区切版部を備える
が、場合によっては、一方の転換・区切版部の数が他方
の転換区切版部の数の整数倍であってもよい。なお、第
二の渦流発生体の円筒状部の上流端が前記一の渦流発生
体の円筒状部の上流端よりも下流側に位置していてもよ
い。また、第二の渦流発生体の円筒状部が前記一の渦流
発生体の円筒状部の上流端から上流側に突出し、該突出
部が前記一の渦流発生体の円筒状部と実質上同径程度ま
で拡径されていてもよい。
【0021】
【課題を解決するための手段2】本発明によれば、前記
第二の目的は、(1)上述したような渦流発生体を該渦
流発生体の外径とほぼ同程度の内径の導管内に配置して
なる渦流発生装置であって、前記導管は、渦流発生体か
ら下流側に向って、所定回転方向に且つ半径方向外向き
に流出する複数の渦流素流を全体として(周方向に関し
て)ほぼ一様な螺旋状の渦流に変換するに十分な長さ渦
流発生体の下流側に延在している渦流発生装置、又は
(2)上述したような渦流発生体を該渦流発生体の外径
とほぼ同程度の内径の導管であって下流端が該導管の内
径よりも大きい寸法の室に開口しているもの(導管)内
に配置してなる渦流発生装置であって、渦流発生体から
下流側に向って、所定回転方向に且つ半径方向外向きに
流出する複数の渦流素流のうちの少なくとも二つが該導
管の内壁に実際上ぶつかることなく導管の下流端から流
出して前記室内に流入するように構成されている渦流発
生装置によって達成される。
【0022】
【作用及び効果2】前記(1)の形式の渦流発生装置で
は、渦流発生体の下流側の導管内の流路中に(周方向に
関して)ほぼ一様な螺旋状の渦流が形成され、(2)の
形式の渦流発生装置では、渦流発生体からの複数の渦流
素流うちの前記少なくとも二つの素流が導管の内壁に実
際上ぶつかることなく導管の下流端から流出して相対的
に離間しつつ前記室内の離れた部位に向って流れること
になる。
【0023】
【発明の実施の形態2】渦流発生体を直接導管に(接着
剤を用いるか用いることなく)取付けてもよいが、流体
圧によって渦流発生体の配設位置が変動しないようにす
るためには、通常は、前記渦流発生体が取付部材を介し
て前記導管に固定されていることが好ましい。この場
合、取付部材の径方向断面は、好ましくは、「C」型で
ある。尚、取付を強固にすると共にこの「C」の間隙に
よって流体の流れが乱れたり流体漏れが生じるのを防ぐ
べく、該間隙にゴムなどの弾性体を挿入してもよい。
【0024】尚、前記導管が可撓性材料からなる場合に
は、渦流発生体を直接導管に取付けてもよく、この場
合、好ましくは、前記渦流発生体が、前記導管のうち、
該渦流発生体の周りに位置する部分を締め付ける締着手
段によって導管の当該部分に固定される。
【0025】この場合、導管と渦流発生体との間に取付
部材が介在しない分だけ渦流発生体の径を大きく採り得
るから、渦流発生体を通る流体流路を最大限拡げ得る。
【0026】本発明の一実施の形態では、前述のような
一の渦流発生体と同様に構成された第二の渦流発生体
が、前記渦流発生体の上流側において、補助の渦流発生
体として前記導管内に直列に配置されている。補助の渦
流発生体は、例えば、下流側の渦流発生体よりも螺旋角
の大きい転換・区切板部を有し、軸線方向の流れを徐々
に螺旋方向に転換するようになっていてもよい。
【0027】ほぼ同径の複数の渦流発生体を直列に配列
する場合、直列に配列された渦流発生体が相対回転する
のを防ぐべく、直列に配列された渦流発生体のうち下流
側に位置する渦流発生体は、好ましくは、上流側に位置
する渦流発生体の複数の転換・区切板部の軸線方向下流
端と係合する複数の凹凸部を、円筒状部の前記一端に備
えている。尚、凹凸部を形成するには、円筒状部の該一
端に周方向に間隔をおいて切欠(凹部)及び突起(凸
部)の少なくとも一方を形成すればよい。
【0028】この場合、複数の渦流発生体を直列に配列
することによって、流体流の渦流化(螺旋流化)を促進
しようと又は高めようとする際渦流発生体に働く軸線の
周りの回転力に抗して渦流発生体列を確実に保持し得
る。
【0029】上流側の渦流発生体と下流側の渦流発生体
とが同数の転換区切板部を備える場合、凹凸の数(凹部
または凸部の数)は、渦流発生体が備える転換区切板部
の数と一致するかその整数倍であるのが好ましい。この
場合、上流側の渦流発生体から流出する渦流素流が下流
側の渦流発生体の素流流路に丁度流入するような相対位
置を上下の渦流発生体が採るように、凹凸が形成され
る。尚、例えば、凹凸の数が多い場合は、軸線方向に隣
接する二つの渦流発生体の相対回転位置を細かく調整し
得ることになる。
【0030】尚、渦流発生体を複数個直列に配する場
合、渦流発生体組立体として前に説明したように、前記
第二の渦流発生体の渦流発生部が、前記一の渦流発生体
の円筒状部よりも小径であり、前記第二の渦流発生体
は、その渦流発生部から流出する複数の渦流素流が前記
一の渦流発生体の渦流発生部の対応する渦流素流生成流
路の入口に流入するような相対回動位置を採るように、
前記一の渦流発生体の円筒状部に渦流発生部が嵌め込ま
れている渦流発生体組立体を導管内に配置するようにし
てもよい。
【0031】この場合、二つの渦流発生体の渦流発生部
を軸線方向に近接させ得るから流体流を渦流素流に効果
的に変換し得る。
【0032】本発明の別の一実施の形態では、前記渦流
発生体の円筒状部の前記一端にフランジ部が形成されて
おり、該フランジ部が導管の上流側端部に係止されてい
る。
【0033】本発明の渦流発生装置をラジエータに適用
する場合、例えば、前記導管がラジエータのインレット
パイプであり、前記室がラジエータのアッパータンク内
の室である。
【0034】本発明の渦流発生装置を空気調和機に適用
する場合、前記導管が空気調和機のコンデンサ又はエバ
ポレータへの入口管であり、前記室が空気調和機のコン
デンサ又はエバポレータ内の室である。
【0035】
【課題を解決するための手段3】渦流発生体がアルミニ
ウムのような金属からなる場合、本発明によれば、前記
第三の目的は、前記円筒状部と同一の径の円筒体をプレ
ス機によりプレス加工して上述の渦流発生体を製造する
渦流発生体製造方法によって達成される。
【0036】
【作用及び効果3】本発明の渦流発生体は、その特殊形
状の故に、アルミニウムのような金属の円筒体を、製造
されるべき渦流発生体の内側形状と相補的な所定形状の
下金型に嵌装し、該渦流発生体の外側形状と相補的な所
定形状の上金型を油圧ラムで圧下することにより、円筒
体の上側に複数の転換・区切板部からなる渦流発生部を
形成して渦流発生体を製造し得る。従って、製造が容易
である。
【0037】なお、各転換・区切板部の半径方向延在端
を相互に一体的に固着する場合、各転換・区切板部の半
径方向延在端は、プレス加工の後で、アルミニウムはん
だなどによるはんだ付ないし溶接によって一体的に固着
される。円筒体がアルミニウム以外の例えば銅や鉄その
他の金属又は合金又はからなる場合であっても、プレス
加工が可能な材料の場合、好ましくは、この方法(プレ
ス加工及びはんだ付又は溶接)が用いられる。
【0038】本発明の渦流発生体は、その特殊形状の故
に、例えば上下に開かれる二つの金型を用いて、鋳造さ
れてもよい。渦流発生体がプラスチック材料からなる場
合、同様な形状の金型内に、射出成形して渦流発生体を
製造してもよい。
【0039】
【発明の実施の形態3】本発明による好ましい実施の形
態の渦流発生体の製造方法では、渦流発生体の特殊形状
を利用して、前記プレス機によるプレス加工を基本的に
は1回のプレス作業によって行うようにしている。すな
わち、実施例で図1などに示すような基本形態の渦流発
生体の場合、基本的には1回のプレス加工で形成し得
る。但し、転換・区切板部の角を丸めたり、(後で詳し
く説明する図6の例のように)転換・区切板部の半径方
向延在部の半径方向最内端を切り欠いたりする場合に
は、更に、別のプレス工程で該切欠などを形成してもよ
い。更に、(後で詳しく説明する図11に示すように)
円筒状部の上流側端部に複数の切欠を形成する場合に
は、切欠の数に相当する回数だけまたはその半分の回数
(切欠が偶数の場合)だけプレス工程を付加的に行なう
ようにしてもよい。
【0040】
【実施例】次に、本発明による好ましい実施例を図面に
基づいて説明する。
【0041】本発明による好ましい一実施例の渦流発生
体1を示す図1から図2において、2は一端3に円形流
入口4を備えた円筒状部であり、この円筒状部2の他端
5側には渦流発生部6が一体的に形成されている。円筒
状部2の横断面は、楕円などのように真円とは異なった
形でもよいが、渦流発生体1の装着環境などによって特
に要求されない限り、実際上真円に近い方が好ましい。
円筒状部2は、長くてもよく、また長い導管の一部にな
っていてもよい。その場合、導管のうち渦流発生部の上
流側の短い範囲の部分を円筒状部とみなしてもよいか
ら、当該部分が円形断面を有していれば導管の上流部分
の横断面は円形でなくてもよい。ここで、円筒状部2の
他端とは、円筒状部2の(図1において)上端部分を指
し、該円筒状部2と一体的に形成された渦流発生部6の
基端と一致する。渦流発生部6は、円筒状部2の前記他
端5側においてその周方向Aに沿って配置された4つの
転換・区切板部7からなる。4つの転換・区切板部7は
その周方向の長さ等が異なっていてもよいが、好ましく
は、この例のように、4つの転換・区切板部7は、円筒
状部2の中心軸線Bのまわりでの90度の回転に関して
対称であり、4つの転換・区切板部7は、夫々同一形状
を有している。
【0042】各転換・区切板部7は、円筒状部2の前記
他端(他端部)5の対応円弧状部分8に連続的に且つ滑
らかにつながった基端部9を有する。即ち、一体部材よ
りなる渦流発生体1では、円筒状部2の端部5と転換・
区切板部7の基端部9とは、実際上同一の部分を指す。
別体よりなる円筒状部2と転換・区切板部7とを相互に
固着・接続して渦流発生体1を形成する場合、端部5の
円弧状部分8は対応する転換・区切板部7の基端部9と
固着・接続される。円筒状部2の端部5の対応円弧状部
分(この例では円周の1/4の範囲に亘って延在する円
弧)8とは、転換・区切板部7の円弧状基端部9と一致
する円筒状部2の端部5の円弧状部分8を指す。
【0043】各転換・区切板部7は、また、円筒状部2
の軸線B方向に見て円筒状部2の該端部5の円弧状部分
8から遠ざかる向きC(流体が流される方向)に円筒状
部2の円周方向Aに対して螺旋角Dだけ傾斜した線10
上にほぼ位置する延在端10まで基端部9から軸線Bの
方向Cに延在した軸線方向延在部11を有する。ここ
で、螺旋角Dとは、軸線方向延在部11のほぼ軸線方向
の延在端10をつないだ線であって全体としてほぼ螺旋
状(図1及び図2の例では左回りの螺旋状)に延在して
いるもの10の基端部9(即ち端部5)における接線E
と該端部5(即ち基端部9)における円筒状部2の円周
方向の接線Fとの間の角度をいい、この例では、好まし
くは45度程度である。なお、この螺旋角Dは、所望な
らば、45度程度よりも大きくても、小さくてもよい
が、あまり大きすぎると流体がほぼ軸線方向に流れてし
まうことになり、あまり小さすぎると流路抵抗が高くな
りすぎる虞が有る。尚、延在端10を結ぶ線は、一定の
螺旋角を有する代わりに、上流部では螺旋角が比較的大
きくて下流側程螺旋角が徐々に小さくなっていてもよ
い。
【0044】各転換・区切板部7は、更に、軸線方向延
在部11の延在端10からほぼ半径方向内向きに延在し
た半径方向延在部12を有している。図1及び図2の
(b)では、渦流発生体1の大まかな形状が簡明にわか
るように、延在端10が角張っているかのごとく示され
ているけれども、渦流発生体1が流体の軸方向の流れを
効果的に渦流に転換するためには、軸線方向延在部11
は滑らかに湾曲して半径方向延在部12に連続的に且つ
滑らかにつながっているのが好ましいことに注意された
い。また、図1及び図2では大まかな形状が簡明にわか
るように直線状に見える部分が有るけれども、半径方向
延在部12は、好ましくは、外表面がすべての部位でい
ずれの方向に見てもわずかに凸であるような曲面になっ
ているおり、例えば、鞍点状の部分もない。
【0045】渦流発生体1は、以上のような本発明の基
本形態を備えている。図1及び2に示した渦流発生体1
では、更に、各転換・区切板部7の半径方向延在部12
は、その半径方向延在端13のうちの半径方向最内端1
4が円筒状部2の中心軸線B上に位置し相互に一体的に
固着・接続されている。なお、4つの最内端14は、相
互に若干重なり合っていてもよい。また、半径方向延在
端13は、図1及び図2では直線状になっているけれど
も、図2の(a)に想像線13aで示すように、凸状に
湾曲していてもよい。なお、半径方向延在端13は、基
端側で、軸線方向延在部11の延在端10と交わる。即
ち、軸線方向延在部11は、円筒状部2の円周方向に関
する、転換・区切板部7の一端(図1では左端)におい
ては、その軸線方向の長さが実質上ゼロになっている。
但し、製造上の便宜などを考慮して、軸線方向に切込み
が形成されていてもよく、その場合、転換・区切板部7
が円周方向の前記一端においてある程度の軸線方向の長
さを有し得る。なお、半径方向延在部12の下流側端部
15は、半径方向外側ほど下流側(図1の上方)に位置
するように最内端14から滑らかに延びて、軸線方向延
在部11の延在端10のうちほぼ円周方向に延在した円
周方向延在部分16に連続的につながっている。なお、
軸線方向延在端10が円周方向延在部分16を含まなく
てもよいが、渦流発生体1において流れ抵抗の増大を抑
えるためには、円周方向延在部分16が残っているのが
好ましい場合があり得る。円周方向延在部分16が存在
する場合、側端17は、軸線方向延在部11の右側端
に、軸線Bと平行に円筒状部分2から一直線に延びてい
る。この場合でも、軸線方向から螺旋方向に流体流路の
向きが変わるところで流体流路が実際上絞られているの
で、流体が軸線方向に平行に流出してしまう虞は少な
い。なお、各転換・区切板部7において、円周方向延在
部分16と側端17とが滑らかにつながるように、図2
の(b)において想像線17aで示したように角を丸め
てもよい。また、半径方向最内端14の軸線B方向の位
置は、図2の(b)において、符号14aで示したよう
に、渦流発生体1の最も下流側の端部である円周方向延
在部分16と同じ位置でもよく、更に、符号14bで示
したように、円周方向延在部分(下流側端部)16より
も下流側に位置していてもよい。
【0046】以上のように構成された渦流発生体1の端
部3の開口4からC方向に渦流発生体1の円筒状部分2
に流入した流体は、該円筒状部分2の円柱状室に沿って
C方向に流れた後、渦流発生体1の各転換・区切板部7
の半径方向延在部12によって右回りに転向(方向転
換)されつつ、該各転換・区切板部7と該各転換・区切
板部7の(下流側に向って)右側においてこれに隣接す
る別の転換・区切板部7との間に形成された右回りの流
路18に沿って若干径方向外向きに流れる。ここで、各
転換・区切板部7(例えば7a)は、隣接転換・区切板
7(例えば7b)と協働して流体流19に対して右回り
の方向転換を行わしめる一の右回り流体流通路(渦流素
流生成流路又は同通路)18を提供すると共に、別の隣
接の転換・区切板部7(例えば7c)との間に形成され
る別の右回り流体流通路(渦流素流生成流路)18から
該一の流体流通路(渦流素流生成流路)18を画成する
(区切る)べく働くことになる。
【0047】この結果、この例では、流体は、4つの右
回りの流体流通路(渦流素流生成流路)18に沿って4
つの右回り流体流19の形で渦流発生体1の渦流発生部
6中を流れ、隣接する転換・区切板部7,7の間に形成
された4つの下流側開口20から軸線Bに関して右回り
で若干半径方向外向きに下流方向Cに向って渦流素流の
形で流出することになる。
【0048】なお、渦流発生体1は、図3及び図4の
(a)から(c)において、符号1aで示すように、3
つの転換・区切板部7を備えていてもよく、また、図5
の(a)において符号1bで示したように、6つの転換
・区切板部7を備えていてもよい。渦流発生体1の転換
・区切板部7の数は、2つでも、5つでも、7つ以上で
もよい。なお、転換・区切板部7の数が変わっている点
を除いて、渦流発生体の構成は、いずれの場合も、図1
及び図2の場合と同様である。尚、渦流発生体を円筒体
の加工で形成する場合、各転換・区切板部7の半径方向
延在部12の半径方向最内端14が相互に一体的に固着
されるような態様では、加工による素材の大幅な伸びが
ないときには、軸線方向延在部11の下流側延在端10
が円周方向延在部16を備えるためには、転換・区切板
部7の数は、6個以下になる。
【0049】また、渦流発生体1の転換・区切板部は、
図5の(b)及び(c)において符号7dで示したよう
に、(下流側に向ってみて)左回りの渦流21を生じる
ように構成されていてもよい。なお、転換・区切板部が
形成する渦流の回転方向が逆になっている点を除いて、
図5の(b)及び(c)の渦流発生体1c,1dの構成
は、夫々、図1及び図2並びに図3及び図4の場合と同
様である。
【0050】渦流発生体の渦流発生部6の転換・区切版
部7の半径方向延在部12が、半径方向最内端14で相
互に固着される代わりに、図6及び図7の(a),
(b)に示した渦流発生体1gのように、半径方向最内
端で間隙または切欠103を介して相互に対向するよう
にしてもよい。
【0051】図6及び図7の(a),(b)に示した渦
流発生体1gは、図3及び図4に示した渦流発生体1a
において、その半径方向最内端14を図4の(c)に想
像線で示したような切欠線14aに沿って切り欠いたも
のに相当する。換言すれば、図6及び7の渦流発生体1
gでは、半径方向最内端は、ほぼ切欠線14aと一致す
る。尚、図6及び図7に示した渦流発生体1gにおい
て、図3及び図4の渦流発生体1aの部分や要素と実際
上同一の部分や要素には、図3及び4と同一の符号が付
されている。
【0052】図6及び図7に示した渦流発生体1gで
は、中心軸線Bの近傍に間隙103が形成されているの
で、渦流発生体1gを通って流れる流体中に、油垢や水
垢、錆などの固形状の異物が含まれている場合であって
も、その異物が中心軸線Bの近傍においても間隙103
を通って流れ得るから、流体中に混在する異物が渦流発
生体1g中に堆積して渦流発生体1gの流体流通路18
が細くなったり詰まったりする虞が少ない。
【0053】尚、図6及び7に示した渦流発生体1gで
は、間隙103が、隣接する転換・区切板部7の間で狭
り易いけれども、該間隙103が隣接転換・区切板部7
の間で狭くならないように、切欠線14aを半径方向内
側に凸になるように滑らかに湾曲させてもよい(尚、隣
接する転換・区切板部7の対向端部は図6からわかるよ
うに軸線方向に位置がズレているから、該対向端部間の
間隙部分は図7の平面図でみる程には狭くなっていな
い)。また、渦流発生体1gを円筒体の加工によって形
成する場合、転換・区切板部7の半径方向最内端114
の間に間隙103を形成するためには、転換・区切板部
7の半径方向最内端14を切欠く代わりに、転換・区切
板部7の軸線方向延在部11に対する半径方向延在部1
2の角度や湾曲の仕方・程度を調整して、別々の転換・
区切板部7の半径方向最内端14の間に間隙が形成され
るようにしてもよい。
【0054】尚、図6及び図7では、全ての転換・区切
板部7が間隙103を介して相互に対向している例につ
いて示したが、場合によっては、一部の転換・区切板部
7を半径方向最内端で相互に固着し、該一部の転換・区
切板部7と残りの少なくとも一部の転換・区切板部7の
半径方向最内端との間に間隙を形成するようにしてもよ
い。例えば、転換・区切板部7の数が3つである図6及
び図7の例についていえば、二つの転換・区切板部7を
半径方向最内端で相互に固着し、該二つの転換・区切板
部7の半径方向最内端と残りの一つの転換・区切板部7
の半径方向最内端との間に間隙が形成されるようにして
もよい。
【0055】尚、このように転換・区切板部の半径方向
最内端に間隙が形成されるべき渦流発生体は、その転換
・区切板部の数が2つであっても、4つ,5つ,6つな
ど4つ以上であっても、また左回りの渦流素流を生成す
るような構成であってもよい。
【0056】次に、図1から図7までに示したような本
発明の渦流発生体1を導管に配設する際の配設の仕方に
ついて、換言すれば本発明の好ましい一実施例による渦
流発生体1を配設してなる本発明の好ましい一実施例の
渦流発生装置25について、図8に基づいて説明する。
【0057】図8の(a)及び(b)において、渦流発
生装置25では、渦流発生体1は、該渦流発生体1の外
径G1とほぼ同程度の内径G2の導管26内に取付部材
27を介して配置・固定されている。取付部材27は、
図8の(b)に示すように、径方向断面が「C」型の管
状部材28と、C型管状部材28の軸方向に延在した間
隙29に配設されたゴムなどの弾性体30とを備えてい
る。管状部材28は、例えばプラスチックからなるが、
場合によっては、金属製でもよい。またこの例では、取
付部材27のC型管状部材28には、渦流発生体1を管
状部材28に止めるための止めボルト31がボルト穴3
2に螺挿されるようになっている。33はボルトの頭部
を受容する凹所である。この取付部材27では、管状部
材28の肉厚H及び弾性体30の大きさ等を選択・調整
することにより、導管26の内径G2の大小にかかわら
ず、渦流発生体1を導管26内の所定位置に圧入・固定
し得る。尚、取付部材27を渦流発生体1に固定するた
めに取付部材27の周囲にバンドを締め付けるようにし
てもよい。なお、導管26がゴムなどで出来ている場
合、取付部材27と渦流発生体1の全体を導管(例えば
ゴムホース)26に固定するために、導管26の周囲に
(想像線で示したように)金属などからなるバンド26
aを締め付けるようにしてもよい。また、導管26が硬
質プラスチックや金属からなる場合、取付部材27を用
いないで、渦流発生体1を導管26に接着剤で直接固着
してもよい。接着剤は、必要に応じて、耐熱性のものな
どが用いられる。
【0058】この渦流発生装置25では、C方向に流れ
て渦流発生体1に流入した流体は、図8の(a)におい
て矢印J1,J2,J3,J4で示したような渦流素流
の形で、渦流発生体1から流出する。これらの素流J1
−J4は、下流側の領域26Aにおいて導管26の内面
に当たってほぼ螺旋状の素流K1−K4に変えられる。
導管26の更に下流側の領域26Bでは、これらの螺旋
状素流K1−K4は一体的になって流体全体が周方向に
関して一様な螺旋状の渦流Lの形で下流側に向ってC方
向に流れる。即ち、導管26は、渦流発生体1から下流
側に、所定回転方向に且つ半径方向外向きに流出する前
記複数の流れK1−K4を全体として螺旋状の一様な渦
流L(図8(a)では紙面の都合上螺旋状に見えにくい
が、K1−K4とほぼ同様な螺旋角の螺旋状である)に
変換するに十分な長さ渦流発生体1の下流側に延在して
いる。なお、導管26は、直線状に延在する代わりに、
例えば、領域26Aの途中でL字型に曲って(図面上で
は紙面の都合上細くなっているけれども)ほぼ同じ太さ
の又はより太い領域26A1に繋がっていても、また領
域26Bの途中でL字型に曲って(図面上では紙面の都
合上細くなっているけれども)ほぼ同じ太さの又はより
太い領域26B1に繋がっていてもよく、これらの場合
にも、ほぼ同様な螺旋状素流K1−K4及び渦流Lが得
られる。更に、L字型に曲る代わりにT字型に分岐して
いてもほぼ同様である。
【0059】なお、渦流の素流J1−J4、螺旋状素流
K1−K4、及び一様な螺旋状渦流Lの螺旋のピッチな
いし螺旋の傾斜角度は、渦流発生体1の流路の大きさ及
び向き、並びに導管26の内径のみならず、圧送される
流体の流速や流量及び粘性などに依存する。また、螺旋
状素流K1−K4が存在する領域26Aの長さも同様に
これらに依存する。なお、螺旋状素流K1−K4には、
符号Mで示したような渦流が随伴し得る。
【0060】なお、取付部材27の管状部材28は、図
8の(a)において実線で示したような渦流発生体1の
下流端(円周方向延在部)16にほぼ一致する位置の代
わりに、図8の(a)において想像線で示したように該
下流端16よりも下流側まで延在した下流側部分28a
を備えていても下流側端部よりも上流側で終端していて
よい。素流J1−J4の流れ具合を調整するために、延
在部分28aの突出長Nを調節してもよい。
【0061】また、導管26が可撓性または弾性を有す
る場合、図8のように取付部材27を介して渦流発生体
1を導管26内に固定する代わりに、図9に示したよう
に、ボルトのような締付具26cで締め付けられるバン
ド26dを導管26のまわりに巻いて、該締付バンド2
6dの締付によって渦流発生体1を導管26内に固定す
るようにしてもよい。尚、渦流発生体1を導管26内に
固定する手段としては締付バンド26dの代わりに締付
ワイヤーなど他の手段でもよい。また、バンドやワイヤ
ーによる締付・固定を確実にすべく、渦流発生体1の外
周に溝や粗面を形成しておいてもよい。
【0062】図9において、36は後でより詳しく説明
するラジエータのアッパータンク39への入口パイプで
あるが、他の任意の流体流路に渦流発生体のこの取付構
造を適用し得ることは明らかであろう。
【0063】渦流発生装置は、渦流発生体を一つ備える
代わりに、直列に配置された複数の渦流発生体を有して
いてもよい。例えば、図10に示した渦流発生装置は、
二つの渦流発生体1,1を直列に備えている。この場
合、上流側の補助の渦流発生体1Aと下流側の渦流発生
体1Bとは、特性の異なるもの(例えば転換・区切板部
の螺旋角や軸線の周りでの相対配置(回動角)、及び数
のうちの少なくとも一つが異なるもの)であってもよ
い。例えば、螺旋角の異なるものを用いる場合、流れ方
向が軸線方向から徐々に周方向に変えられるように、上
流側の補助の渦流発生体1Aの螺旋角を下流側のものよ
りを大きくすることが好ましい。また、所望ならば、上
流側の補助の渦流発生体1Aを逆向きに(円筒状部2が
渦流発生部6よりも下流側に位置するように)配置して
もよい。この場合、渦流発生体1A及び1Bの全体を一
体物で構成してもよい。
【0064】尚、図11に示すように、円筒状部2の上
流側端部に複数の切欠部105を形成してなる渦流発生
体1Dを下流側の渦流発生体として配置し、この渦流発
生体1Dの切欠部105と下流側の渦流発生体1Aの渦
流発生部6の転換・区切板部7の下流端とを係合させて
渦流発生装置107を形成してもよい。
【0065】図11の例の場合、上流側及び下流側の渦
流発生体1A,1Dは、夫々、3つの転換・区切板部7
を備え、下流側の渦流発生体1Dは、周方向に沿って等
間隔に6つの切欠部105を備えている。この例では、
切欠部105は、各転換・区切板部7の軸線方向延在部
11の側縁17のところと、隣接側縁17,17間の中
間のところに形成されており、上流側渦流発生体1Aの
渦流発生部6の下流端が下流側渦流発生体1Dの軸線方
向延在部11の側縁17と軸線方向に平行な方向に整列
した切欠部105に係合されている。
【0066】このような配置の場合、上流側の渦流発生
体1Aの渦流発生部6から流出した各渦流素流が、夫
々、下流側の渦流発生体1Dの渦流発生部6の対応する
流体流路(渦流素流生成流路)にほぼ流入し得るから、
二つの渦流発生体1A,1Dが協動してより強い(両素
区・流量がより大きかったり全体の流れ方向がより整っ
た)渦流素流を生成し得る。
【0067】以上のような渦流発生体1A,1Dの周方
向の相対配置のためには、中間の切欠部105aはなく
てもよい。また、切欠部105を周方向に更に多数設け
て、下流側の渦流発生体1Dに対する上流側の渦流発生
体1Aの周方向の相対位置(相対回動位置または相対回
転位置)を細かく調整し得るようにしてもよい。更に、
上流側の渦流発生体1Aが下流側渦流発生体1Dに対し
て周方向に位置ズレしないように係止され得る限り、切
欠部105の形は図示のような半円状の代わりに他の任
意の形状でもよい。加えて、下流側の渦流発生体1Dの
上流端に、切欠の代わりに複数の軸線方向凸部を周方向
に間隔をおいて設けて周方向に隣接する凸部の間の凹部
に上流側の渦流発生体1Aの渦流発生部6の下流端が係
合されるようにしてもよい。いずれの場合でも、下流側
の渦流発生体1Aの上流端に形成された凹凸部のうちの
凹部(切欠部そのもの、または隣接凸部間の凹部)に上
流側の渦流発生体1Aの渦流発生部6の下流端(凸部)
が係合されることになる。なお、所望ならば、上流側の
渦流発生体1Aの渦流発生部6の軸線方向延在部11の
側縁17によって一側が規定される凹部に嵌合または係
合されるような特殊形状の凸部を下流側の渦流発生体1
Dの上流側端部に形成してもよい。各渦流発生体の転換
・区切板部の数が3つであるか、それより多いか(4つ
以上、例えば4つ、5つまたは6つ、であるか)少ない
か(2つであるか)を問わず、上流側及び下流側の渦流
発生体の転換・区切判部の数が同数であることが以上の
ような周方向の相対配置を採る際に特に有益であること
は明らかであろう。
【0068】上流側及び下流側の渦流発生体を同一の外
径にするかわりに、図12の(a)から(c)に示した
ように、上流側の渦流発生体1Eを下流側の渦流発生体
1Bよりも小径にして、上流側の渦流発生体1Eを下流
側の渦流発生体1Bの円筒状部2内に嵌合または嵌着し
て渦流発生体組立体(複合渦流発生体)または渦流発生
装置109を形成するようにしてもよい。
【0069】この渦流発生装置109における上流側及
び下流側の渦流発生体1E,1Bの周方向の相対配置
(相対回動位置または相対回転位置)としては、図12
の(a)の上面図(下流側から上流側に向かってみた
図)及び図12の(c)の底面図(上流側から下流側に
向かってみた図)からわかるように、例えば、上流側の
渦流発生体1Eの転換・区切板部7が下流側の渦流発生
体1Bの周方向に隣接した二つの転換・区切板部7,7
の中間に位置するようなものが好ましい。この相対配置
の場合、上流側の渦流発生体1Eの3つの転換・区切板
部7によって形成される流体流路(渦流素流生成流路)
から流出した3つの渦流素流が、夫々、下流側渦流発生
体1Bの周方向に隣接する二つの転換・区切板部7の間
の流体流路(渦流素流生成流路)に、実質上分岐される
ことなく丁度流入され得る。
【0070】以上のように、上流側の渦流発生体1Eか
ら流出した複数の渦流素流の夫々が実際上分岐されるこ
となく(換言すれば実際上他の渦流素流と合流すること
なく)下流側の渦流発生体1Bの流体流路に流入せしめ
られるように、上流側及び下流側の渦流発生体1E,1
Bの周方向の相対配置(相対位置)が設定されることが
好ましいが、この相対配置は、転換・区切板部の数、転
換・区切板部の螺旋角D、上流側及び下流側の渦流発生
体1E,1Bの間の軸線方向の間隔など、並びに内部を
流れる流体の流速・流量に依存し、これらに応じて適宜
選択される。
【0071】尚、所望ならば、上流側の渦流発生体1E
の転換・区切板部7の数と下流側の渦流発生体1Bの転
換・区切板部7の数とが異なっていてもよい。そのう
ち、特殊な場合としては、例えば、前者が後者の倍数ま
たは約数であってもよい。
【0072】本発明者が、鉛直に配置した内径約18m
mの導管中に装着した渦流発生装置109を通して水道
水を約150kPa(約1.5気圧)程度の水圧で鉛直
方向上向きに流すと共に渦流発生装置から流出した渦流
素流を下流側の約10cmの導管を通して螺旋状渦流と
した後外に上向きに放出させた場合、放出された螺旋状
の渦流が約50cm程度の高さの朝顔の花のようなに円
錐を形成し得ることを確認した。尚、図11の渦流発生
装置107の場合このような条件下では円錐状流れの高
さは高々5cm程度であった。従って、図12の渦流発
生装置109は、きわめて高い渦流発生能力を備えてい
るといえる。換言すれば、図12の渦流発生装置109
を導管中に配置した場合、該渦流発生装置109で生成
され下流側の導管中に形成される螺旋状渦流は、長い範
囲(距離)にわたって維持され得ることになり、該螺旋
状の流れが下流側の導管の内壁に沿って形成され得るこ
とになる。
【0073】図13に示す本発明の別の好ましい実施例
の渦流発生装置35では、渦流発生体1は、該渦流発生
体1の外径G1とほぼ一致する内径G3の導管36内に
嵌挿されている。この例では、渦流発生体1の円筒状部
2の一端3にはフランジ部37が形成されており、該フ
ランジ部37が導管36の上流側端部38に係止されて
いる。この例では、導管36は、例えば、ラジエータの
アッパータンク39へのインレットパイプからなる。4
0はインレットチューブである。なお、インレットパイ
プ36と渦流発生体1との間に、図8で示したような取
付部材27を設けて固定するようにしてもよいが、取付
部材27を径方向に介在させない場合には、渦流発生体
1の円筒状部2の内径を導管部36の内径に近づけて圧
送される熱水の流れをより滑らかに案内し得る。
【0074】この実施例の渦流発生装置35では、導管
としてのインレットパイプ36は、下流端41が該導管
36の内径G3よりもはるかに大きい寸法のアッパータ
ンク39内の室42に開口しており、渦流発生体1から
下流側に、所定回転方向に且つ半径方向外向きに流出す
る複数(図13に示したように図3及び図4の渦流発生
体1aを用いた例では、3つ)の流れ(渦流の素流)J
1−J3は、該導管36の内壁に実際上ぶつかることな
く導管36の下流端41から流出して室42内に流入し
て、該室42内を流れる。
【0075】この流れJ1−J3が室42内をどのよう
に流れるかの詳細は、室42の形状及び室42からの流
体流出路の位置、大きさ、形状などに依存することにな
る。しかしながら、渦流発生体1がインレットパイプ3
6に設けられていない状態では、インレットパイプ36
の下端開口から流出した流体流がタンク39の内壁(壁
の内面)43のうちこの開口に対向する内壁部分43a
に当たって乱流化されて室42内に拡がることと比較し
て、渦流発生装置35を備えている場合、素流J1−J
3が対向領域の壁部分43aから離れた複数(この例で
は3つ)の壁部分に斜めに当たることになるので、素流
J1−J3は、流れ状態を比較的維持したままで、室4
2内の遠くまで伝わり得ることになる。従って、例え
ば、ラジエータのアッパータンク39のように流入流体
が冷却されるべき高温の冷却水(熱水)であるような場
合であっても、対向壁部分43aないしその近傍、又は
他の特定の狭い領域に熱水が滞留する虞が少なく、タン
ク39の壁43が熱によって変形されるなどの損傷を受
ける虞が少なくなる。
【0076】すなわち、図14の(a)から(c)に示
したように、インレットパイプ36からアッパータンク
39に流入した熱水を入口部45で開口した多数の薄い
熱交換流路46を介してロワータンク47に送る際、該
熱交換流路46の外側のフィン48の間を流れる冷却流
で冷却するようにしたラジエータ49において、インレ
ットパイプ36内に配設された渦流発生体1からの素流
J1−J3は、アッパータンク39の室42内で複数の
異なる方向に伝わり、タンク39の室42内の熱水を撹
拌しつつ熱交換流路46の入口45に送られることにな
る。
【0077】尚、図14の(b)に想像線で示したよう
に、流れ方向の上流側に位置する円筒状の軸線方向延在
部121aと、この軸線方向延在部121aよりも下流
側に位置し同図で右方向に徐々に湾曲した側壁(周壁)
部121bと、該湾曲側壁部121bに対向する対向側
壁部に形成された流出口121cとからなる方向転換
(偏向)部材121をインレットパイプ36と室42の
うちこのパイプ36に対向する部分とに配設して、アッ
パータンク39に流入する渦流素流又は螺旋状渦流を図
14の(b)で見て右方向に案内するようにしてもよ
い。この例では、偏向部材121がインレットパイプ3
6からの挿入を容易にするようにほぼ直線状の外形を有
するけれども、偏向部材121は典型的には実際上L字
型のパイプなら他の形状でもよく、例えば、一端に流入
用開口を備え他端に流出用開口を備えた通常のL字型パ
イプでもよい。
【0078】偏向部材121を図14の(b)のように
設けた場合、インレットパイプ36のからの渦流素流が
実際上減衰することなく偏向部材121でより滑らかに
転向されてアッパータンク39の長手方向に沿って流出
せしめられ得、渦流素流又は螺旋状渦流がアッパータン
ク39の室42内でより長い範囲にわたって(実際上反
対側の端部まで)伝播され得る。
【0079】このことは、渦流発生体1として図12に
示した複合渦流発生体ないし渦流発生体組立体109
(各渦流発生体1B,1Eは図6及び7に示したように
間隙103のあるタイプのもの)を用い、該組立体10
9を図9に示したようにインレットパイプ36への導管
(チューブ)26中に配設固定し、吐出圧力が約40k
Pa(約0.4気圧)のポンプから吐出される水を図9
の導管26の上流側から図14の(b)のインレットパ
イプ36の入口に流入させることによって実験的に確認
された。
【0080】なお、偏向部材121は、タンク39のよ
うな圧力室への入口のみならず通常のT字型分岐のある
管路もしくは流路部分等において一方向に優先的に曲げ
るような場合にも用いられ得る。
【0081】また、図15に示したように、圧縮機5
1、熱媒体のコンデンサ(凝縮器)52、リザーバ5
3、並びにエバポレータ(蒸発器)54及びこれに関連
する膨張弁55を備え、これらが導管56a,56b,
56c,56dで接続された循環路中において、例え
ば、符号1で示した個所、即ち、導管56aのうちコン
デンサ52の入口のところや、導管56cのうちエバポ
レータ54の入口のところ(又は膨張弁55の上流側)
のうちの少なくとも一個所に本発明の渦流発生体を設け
て、コンデンサ52又はエバポレータ54での熱交換の
効率を高めるようにしてもよい。
【0082】次に、図1から図13に示した渦流発生体
を製造する方法について説明する。
【0083】まず、渦流発生体1を製造する際に必要と
なる手順を渦流発生体1の構造を考慮して図16の平面
図(a1)−(a4)及び正面図(b1)−(b4)に
基づいて説明する。実際の製造方法では、この手順によ
って得られる結果の構造を実質上含む限り、手順の前後
関係は任意に変更可能である(例えば、複数の手順また
は段階を同時に行なうようにしてもよい)。
【0084】まず、図16の(a1)及び(b1)に示
すように、例えばアルミニウムのような金属からなる円
筒体61を準備する。渦流発生体1の軸線方向延在部1
1に延在端16が残る限り、この円筒体61の長さは最
終的に製造される渦流発生体1の長さと実際上同一であ
り、渦流発生体1の円筒状部2が径方向に縮径されない
限り、円筒体61の外径は渦流発生体1の円筒状部2の
外径と実際上同一である。従って、渦流発生体の取付部
のサイズに応じた長さ及び外径の円筒体を準備すればよ
い。
【0085】次に、図16の(a2)及び(b2)に示
すように、円筒体61の一端(円周方向延在端及びその
円周方向延在部)16側において円周方向の複数箇所
(図示の例では3個所(この数は転換・区切板部7の数
に等しい))に、転換・区切板部7の側端17の長さに
等しい深さの切込62を入れて、複数(この例では、3
つ)の部分円筒状部63を形成する。この切込62の深
さは、螺旋角Dの大きさをどの程度にするかに関係す
る。ここで、切込62の入っていない部分が渦流発生体
1の円筒状部2になる。
【0086】次に、図16の(a3)及び(b3)に示
すように、所定の螺旋角Dを形成するように軸線方向延
在部11を残しつつ延在端10となる線10に沿って部
分円筒状部63の一部12を半径方向内側に折り曲げて
半径方向延在部12を形成する。なお、この図では、特
徴を誇張して示すべく、延在端10を直線で示している
けれどもこの延在端は曲線状であることが好ましく、且
つ半径方向延在部12が延在端10に沿って角度を付け
て折り曲げられているかのごとく示しているけれども、
折曲げ線10が明瞭には出ないように折曲げ線10の近
傍で滑らかに湾曲されて半径方向延在部12が形成され
るのが好ましい。更に、半径方向延在部12自体も平面
状ではなくて曲面状であるのが好ましい。図16の(a
3)及び(b3)では、一つの部分円筒状部63が折り
曲げられた状態を実線で示し、残りの二つの部分円筒状
部63,63については、折り曲げられると出来上がる
であろう形態が想像線で示されている。
【0087】同様にして、二つ目の部分円筒状部63を
折り曲げた後の状態が図16の(a4)及び(b4)に
示されている。
【0088】最後の一つの部分円筒状部63を同様にし
て折り曲げると、図16の(a4)及び(b4)におい
て想像線で示したような状態になる。この状態は、実際
上図3及び図4に示した状態である。最後に、3つの半
径方向延在部12,12,12の半径方向最内端14,
14,14を当接させるか又は部分的に重ね合わせて、
該当接部ないし重合部を溶接又ははんだ付などにより固
着する。渦流発生体の材料がアルミニウムからなるよう
な場合、例えば、アルミニウムはんだ等を用いて固着す
る。なお、渦流発生体の材料がプラスチックなどからな
る場合、接着剤を用いて固着するようにしてもよい。中
心軸線のまわりで、回転対称性が有るので、最内端1
4,14,14の固着部は、中心軸線上に位置すること
になる。なお、最内端14が図1の(b)に示した位置
14a又は14bに位置するようにするためには、例え
ば、円筒体61の端16を、図16の(b1)でみて、
直線状ではなく、所望の凹凸を有する形状にしておけば
よい。
【0089】また、図6及び図7のように間隙103を
備えた渦流発生体を作る場合、図17の(a2)及び
(b2)に示すように第二段階で切欠14aを形成して
おき、同図の(a4)及び(b4)で示すように第四段
階の後で切欠14a,14a,14aのところに間隙1
03が残るようにすればよい。
【0090】図16に示した手順は、1パスのプレス加
工によって行なわれ得ることに注目されるべきである。
すなわち、図18に示したように、下金型65として渦
流発生体1の内側及び下側形状と相補的形状の外形を備
えたものを準備し、且つ上金型66として(図18には
具体的には示さないが)渦流発生体1の外側及び上側形
状と相補的形状の外形を備えたものを準備しておき、
(例えば焼きなましたアルミニウム製の)円筒体61を
下金型65に嵌装して上金型66をプレス機67の油圧
ラム装置68などでP方向に圧下することにより1回の
プレス動作で渦流発生体1の形態のものを製造し得る。
この場合にも、金型から取出したプレス加工品の複数個
の半径方向延在部の最内端を、最後に、適当な手段で固
着すればよい。所望ならば、渦流発生体1の材料を前記
固着の前又は後に焼入れしてもよい。
【0091】以上のように、渦流発生体は基本的には極
めて構造が簡単であるので、小型化が容易に行われ得る
のみならず、その製造も容易に行われ得る。また、コス
ト的にみても、材料コスト、加工コスト等を低くし得
る。
【0092】なお、プレス機67の型65,66と実際
上同様な輪郭形状の型を用いて、鋳造または射出成形に
よって、金属製またはプラスチック製の渦流発生体1を
製造してもよい。この場合にも、型は2つの部分に分離
されればよく、該2部分が型開き・型閉じのために一方
向に相対移動可能であればよい。
【0093】一方、図6及び図7に示したように半径方
向延在部12の半径方向最内端に切欠14aを備える渦
流発生体1gを製造するときや、図11に示したように
円筒状部2の上流側端部に切欠105を備える渦流発生
体1Dを製造するときのように、渦流発生体1に特殊形
状を付加する場合、3つ以上の型を用いて2パス(2
回)もしくは3パス(3回)、またはそれ以上のプレス
工程で渦流発生体を形成すればよい。尚、所望ならば、
1パスのプレス加工のうちの最後の段階で切欠14aを
同時に形成するようにしてもよい。
【0094】渦流発生体1を製造するために出発材料と
して、円筒体61を用いる代わりに、図19の(a)に
示したように長方形の板状体71を用いてもよい。この
場合、図19の(b)に示すように側端17の長さに相
当する長さだけ端部16側に切込62と同様な切込72
を入れ、図19の(c)に示すように、延在端10に相
当する線73に沿って折り曲げて、軸線方向延在部11
に相当する部分74及び半径方向延在部12に相当する
部分75を形成し、その後、想像線で示し符号76で指
したようなほぼ円柱状の芯体の廻りに板状体71を巻い
て円筒状体にし、端部77,78を固着することによっ
て円筒状にし、最後に、半径方向最内端79を固着して
渦流発生体1を作ってもよい。ここで、板状体71を芯
体76に巻く際、折曲げ部73のところで適宜引張りを
加えつつ巻上げるために、芯体76が、円柱状部の上に
適当な長さ・形状の突起部80を備えるようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好ましい一実施例の渦流発生体の
斜視図である。
【図2】第1図の渦流発生体を示し、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は底面図である。
【図3】本発明による好ましい別の一実施例の渦流発生
体の斜視図である。
【図4】第3図の渦流発生体を示し、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は底面図である。
【図5】本発明による更に別の好ましい実施例の渦流発
生体を示し、(a)は6つの転換・区切板部を備えたも
のの平面図、(b)は4つの転換・区切板部を備えた左
回りの渦流発生体の平面図、(c)は3つの転換・区切
板部を備えた左回りの渦流発生体の平面図である。
【図6】本発明による好ましい更に別の一実施例の渦流
発生体の斜視図である。
【図7】第6図の渦流発生体を示し、(a)は平面図、
(b)は底面図である。
【図8】本発明による好ましい一実施例の渦流発生装置
を示し、(a)は該装置の導管及び取付部材を断面で示
した正面図、(b)は取付部材の一部破断斜視図であ
る。
【図9】本発明による好ましい別の一実施例の渦流発生
装置について導管及び締付部材を断面で示した正面図で
ある。
【図10】本発明による好ましい別の一実施例の渦流発
生装置について導管及び取付部材を断面で示した正面図
である。
【図11】本発明による好ましい別の一実施例の渦流発
生装置について導管を断面で示した正面図である。
【図12】本発明による好ましい別の一実施例の渦流発
生装置の主要部分(渦流発生体組立体)を示し、(a)
は平面図、(b)は下流側で且つ外側の渦流発生体の円
筒状部を断面で示した正面図、(c)は底面図である。
【図13】本発明による好ましい更に別の一実施例の渦
流発生装置の一部を断面で示した平面説明図である。
【図14】本発明の渦流発生体がアッパータンクのイン
レットチューブ内に適用された例を説明しており、
(a)は正面図、(b)はアッパータンクのケース内の
室を(a)のB−B線に沿ってみた図、(c)は(a)
の熱交換部の入口側をC−C線に沿ってみた図である。
【図15】本発明の渦流発生体が空気調和機に適用され
た例を示す説明である。
【図16】本発明の渦流発生体を製造するための本発明
による好ましい一実施例の製造方法を方法を説明してお
り、(a1)から(a4)は製造の各段階での平面図、
(b1)から(b4)は夫々(a1)から(a4)に対
応する製造の各段階での正面図である。
【図17】本発明の渦流発生体を製造するための本発明
による好ましい別の一実施例の製造方法を方法を説明し
ており、(a1)から(a4)は製造の各段階での平面
図、(b1)から(b4)は夫々(a1)から(a4)
に対応する製造の各段階での正面図である。
【図18】本発明の渦流発生体を製造するための本発明
による好ましい一実施例のプレス加工方法を説明する説
明図である。
【図19】本発明の渦流発生体を製造するための本発明
による別の一実施例の方法を示しており、(a),
(b),(c)はその製造の各段階での被加工物の形状
を示す正面図である。
【符号の説明】
1,1a,1c,1d,1g,1A,1B,1D,1E
渦流発生体 2 円筒状部 3 一端 4 円形開口 5 他端(端部) 6 渦流発生部 7,7a,7b,7c,7d 転換・区切板部 8 円弧状部分 9 基端部 10 延在端 11 軸線方向延在部 12 半径方向延在部 14 半径方向最内端 14a 切欠 103 間隙 105 切欠 107,109 渦流発生装置 A 周方向 B 中心軸線 C 流れ方向 D 螺旋角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F25B 39/00 F25B 39/00 L F28F 13/12 F28F 13/12 B

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に円形流入口を備えた円筒状部と、
    円筒状部の他端側に一体的に形成された渦流発生部とを
    有する渦流発生体であって、 前記渦流発生部は、円筒状部の前記他端側においてその
    周方向に沿って配置された複数の転換・区切板部からな
    り、 各転換・区切板部は、 円筒状部の前記他端の対応円弧状部分に連続的に且つ滑
    らかにつながった基端部と、 円筒状部の軸線方向に見て円筒状部の該他端の円弧状部
    分から遠ざかる向きに円筒状部の円周方向に対して螺旋
    角だけ傾斜した線上にほぼ位置する延在端まで前記基端
    部から軸線方向に延在した軸線方向延在部と、 軸線方向延在部の延在端から半径方向内向きに延在した
    半径方向延在部とを有している渦流発生体。
  2. 【請求項2】 各転換・区切板部の半径方向延在部は、
    その半径方向最内端が相互に一体的に固着されている請
    求項1に記載の渦流発生体。
  3. 【請求項3】 少なくとも一つの転換・区切板部の半径
    方向延在部は、その半径方向最内端が間隙を介して少な
    くとも一つの他の転換・区切板部の半径方向延在部の半
    径方向最内端に対向している請求項1に記載の渦流発生
    体。
  4. 【請求項4】 各転換・区切板部の半径方向延在部は、
    その半径方向最内端が間隙を介して他の転換・区切板部
    の半径方向延在部の半径方向最内端に対向している請求
    項1に記載の渦流発生体。
  5. 【請求項5】 転換・区切板部の数が2−6のいずれか
    である請求項1から4までのいずれか一つの項に記載の
    渦流発生体。
  6. 【請求項6】 各転換・区切板部が、円筒状部の中心軸
    線のまわりで回転対称である請求項1から5までのいず
    れか一つの項に記載の渦流発生体。
  7. 【請求項7】 各転換・区切板部の軸線方向延在部が前
    記延在端のところで滑らかに湾曲して半径方向延在部に
    つながっている請求項1から6までのいずれか一つの項
    に記載の渦流発生体。
  8. 【請求項8】 請求項1から7までのいずれか一つの項
    に記載の一の渦流発生体と同様に構成され且つ該一の渦
    流発生体よりも小径の第二の渦流発生体を更に具備して
    おり、該第二の渦流発生体は、その渦流発生部から下流
    側に向って所定回転方向に且つ半径方向外向きに流出す
    る複数の渦流素流の夫々が前記一の渦流発生体の渦流発
    生部の対応する渦流素流生成流路の入口に流入するよう
    な相対回動位置を採るように、前記一の渦流発生体の円
    筒状部に渦流発生部が嵌め込まれている渦流発生体組立
    体。
  9. 【請求項9】 渦流発生体の外径とほぼ同程度の内径の
    導管と、該導管内に配置された請求項1から7までのい
    ずれか一つの項に記載の渦流発生体とを備えた渦流発生
    装置であって、前記導管は、渦流発生体から下流側に向
    って、所定回転方向に且つ半径方向外向きに流出する複
    数の渦流素流を全体としてほぼ一様な螺旋状の渦流に変
    換するに十分な長さ渦流発生体の下流側に延在している
    渦流発生装置。
  10. 【請求項10】 渦流発生体の外径とほぼ同程度の内径
    の導管であって下流端が該導管の内径よりも大きい寸法
    の室に開口しているものと、該導管内に配置された請求
    項1から7までのいずれか一つの項に記載の渦流発生体
    とを備えた渦流発生装置であって、渦流発生体から下流
    側に向って、所定回転方向に且つ半径方向外向きに流出
    する複数の渦流素流のうちの少なくとも二つが該導管の
    内壁に実際上ぶつかることなく導管の下流端から流出し
    て前記室内に流入するように構成されている渦流発生装
    置。
  11. 【請求項11】 前記導管がラジエータのインレットパ
    イプであり、前記室がラジエータのアッパータンク内の
    室である請求項10に記載の渦流発生装置。
  12. 【請求項12】 前記導管が空気調和機のコンデンサ又
    はエバポレータへの入口管であり、前記室が空気調和機
    のコンデンサ又はエバポレータ内の室である請求項10
    に記載の渦流発生装置。
  13. 【請求項13】 前記渦流発生体が取付部材を介して前
    記導管に固定されている請求項9から12までのいずれ
    か一つの項に記載の渦流発生装置。
  14. 【請求項14】 前記取付部材の径方向断面が、「C」
    型である請求項13に記載の渦流発生装置。
  15. 【請求項15】 前記導管が可撓性材料からなり、前記
    渦流発生体が、前記導管のうち、該渦流発生体の周りに
    位置する部分を締め付ける締着手段によって導管の当該
    部分に固定されている請求項9から12までのいずれか
    一つの項に記載の渦流発生装置。
  16. 【請求項16】 請求項1から7までのいずれか一つの
    項に記載の一の渦流発生体と同様に構成された第二の渦
    流発生体が前記一の渦流発生体の上流側において、前記
    導管内に直列に配置されている請求項9から15までの
    いずれか一つの項に記載の渦流発生装置。
  17. 【請求項17】 直列に配列された二つの渦流発生体が
    相対回転するのを防ぐべく、直列に配列された渦流発生
    体のうち下流側に位置する前記一の渦流発生体は、上流
    側に位置する前記第二の渦流発生体の複数の転換・区切
    板部の軸線方向下流端と係合する複数の凹凸部を、円筒
    状部の前記一端に備えている請求項16に記載の渦流発
    生装置。
  18. 【請求項18】 前記第二の渦流発生体の渦流発生部
    は、前記一の渦流発生体の円筒状部よりも小径であり、
    前記第二の渦流発生体は、その渦流発生部から流出する
    複数の渦流素流が前記一の渦流発生体の渦流発生部の対
    応する渦流素流生成流路の入口に流入するような相対回
    動位置を採るように、前記一の渦流発生体の円筒状部に
    渦流発生部が嵌め込まれている請求項9に記載の渦流発
    生装置。
  19. 【請求項19】 請求項1から7までのいずれか一つの
    項に記載の渦流発生体又は請求項8に記載の前記一の渦
    流発生体の円筒状部の前記一端にフランジ部が形成され
    ており、該フランジ部が導管の上流側端部に係止されて
    いる渦流発生装置。
  20. 【請求項20】 前記円筒状部と同一の径の円筒体をプ
    レス機によりプレス加工して請求項1から7までのいず
    れか一つの項に記載の渦流発生体を製造する方法。
  21. 【請求項21】 前記プレス機によるプレス加工を1回
    のプレス作業によって行なって渦流発生体の基本形態を
    形成するようにした請求項20に記載の渦流発生体製造
    方法。
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