JPH1171817A - デッキプレート用高耐力インサートとキリ付ねじ及びこれらを用いたインサート施工方法 - Google Patents

デッキプレート用高耐力インサートとキリ付ねじ及びこれらを用いたインサート施工方法

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JPH1171817A
JPH1171817A JP24487697A JP24487697A JPH1171817A JP H1171817 A JPH1171817 A JP H1171817A JP 24487697 A JP24487697 A JP 24487697A JP 24487697 A JP24487697 A JP 24487697A JP H1171817 A JPH1171817 A JP H1171817A
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JP
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deck plate
insert
screw
drill
reinforcing bar
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JP24487697A
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Atsushi Tabata
淳 田端
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Taisei Corp
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Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全で施工の手間が掛からない高耐力埋込イ
ンサートとキリ付ねじを提供すること。また、これらを
用いてインサートの施工を安全かつ手際よく行えるよう
にすること。 【解決手段】 インサート1の本体2の内部にはねじ孔
4が開口形成され、その開口端面にはデッキプレートに
へこみによるマーキングを付すための突起5及びコンク
リート打設時のねじ孔4へのモルタルの流入を防止する
ための緩衝材6が設けられる。本体2の雄ねじ部3には
二股状の縦溝8が形成され、デッキプレート上の鉄筋を
通してナット9で固定してインサート1を固定する。キ
リ付ねじ10のキリ14を用い突起5によるマーキング
を目安にデッキプレート20の下面20bからデッキプ
レート20に孔をあけてインサート1のねじ孔4にキリ
付ねじ10を螺入して固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デッキプレート型
枠コンクリートスラブに設備機器等を吊り下げ支持する
のに用いられるデッキプレート用高耐力インサートとキ
リ付ねじ及びこれらを用いたインサート施工方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】デッキプレートを型枠として用いたコン
クリートスラブが広く採用されているが、このようなデ
ッキプレート型枠コンクリートスラブから設備機器等を
吊り下げる場合、従来においては、コンクリート打設前
にデッキプレートに穴を開けておき、この穴にスラブア
ンカーボルトを先付けしておく方法、もしくはコンクリ
ート打設後にデッキプレートの下側からアンカーを打つ
方法等が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法に
よると、コンクリート打設の際にスラブアンカーボルト
が挿入されているデッキプレート穴からコンクリートの
漏れが生じるという不具合を生じる上に、スラブアンカ
ーボルトの先端がデッキプレート下面より突出している
ため、支保工設置時や解体時における作業性が低下し安
全性が損なわれるという問題があった。一方、後者の方
法によると、コンクリート打設前におけるデッキプレー
ト型枠への穴あけは不要であるからコンクリート打設時
にコンクリート漏れを生じることはないが、後打アンカ
ーのため高耐力とすることが困難であり、重量の大きい
設備機器等の吊り下げのためには不向きであるという問
題点を有している。
【0004】本発明の目的は、したがって、従来技術に
おける上述の問題点を解決することができる、デッキプ
レート用高耐力インサートとキリ付ねじ及びこれらを用
いたインサート施工方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1の発明の特徴は、デッキプレートを型枠とし
て用いたコンクリートスラブに埋め込まれるインサート
であって、前記デッキプレートとの対向面に開口形成さ
れ内部にねじ孔を有する袋ナット状の本体と、前記本体
の開口端面に設けられ該開口端面と前記デッキプレート
との間を液密に保つことができるようにするための緩衝
材と、前記デッキプレートにへこみを形成して前記デッ
キプレート下面側からインサートの配置位置を視認可能
とするマーキングを施すため前記開口端面に設けられた
複数の突起と、前記本体の上部に設けられた雄ねじ部
と、前記型枠内に配筋されている鉄筋を受け入れるため
該雄ねじ部を二股にするように設けられた縦溝と、前記
縦溝内に受け入れられた鉄筋を前記雄ねじ部に固定する
ため前記雄ねじ部に締着されるナットとを備えた点にあ
る。
【0006】このインサートは、デッキプレート上に配
筋される鉄筋を二股状の縦溝に受け入れてナットを締着
することによりこの鉄筋にしっかりと固定され、後の工
程でコンクリートの打設が行われた際に配設位置が変化
するという不具合を生じることがない。このようにして
位置決め固定された後、インサート上部から押圧力を付
与することにより本体の開口端面に設けられた突起によ
りデッキプレートにへこみを形成してデッキプレートに
マーキングを施すことができる。このマーキングによっ
てデッキプレート下面側からインサートの配置位置を視
認できる。緩衝材は、コンクリート打設時に打設コンク
リートがインサート本体内のねじ孔に入り込むことを防
止する。
【0007】また、請求項2記載の発明の特徴は、コン
クリートスラブに埋め込まれた請求項1記載のデッキプ
レート用高耐力インサートを用いて前記デッキプレート
下面に設備機器を吊るすために用いられるキリ付ねじで
あって、前記インサートのねじ孔に螺合する雄ねじ部が
形成され、該雄ねじ部の先端部に前記デッキプレートに
孔をあけるためのキリが形成されたことにある。
【0008】このキリ付ねじは、雄ねじ部の先端部にキ
リが形成されており、キリでデッキプレートに孔をあ
け、雄ねじ部をインサートのねじ孔にねじ込み固定する
ことができ、この固定状態で設備機器等の吊り元を吊る
すことができる。キリ付ねじは、デッキプレートを介し
てこのデッキプレート上面のインサートに螺着して固定
されるため、設機器等を高耐力で吊るすことができる。
【0009】また、請求項3記載の発明の特徴は、請求
項1記載のインサートと請求項2記載のキリ付ねじとを
用いたインサート施工方法であって、請求項1記載のイ
ンサートをデッキプレート上に配置する工程と、前記イ
ンサートの縦溝内に前記デッキプレート上に配筋されて
いる鉄筋を通し前記ナットを前記雄ねじ部に螺着して該
鉄筋に前記インサートを固定する工程と、前記インサー
ト上部から押圧力を付与して前記複数の突起をデッキプ
レートに押し当ててへこみを形成してマーキングを施す
工程と、前記デッキプレート上にコンクリートを打設し
てコンクリートスラブを形成する工程と、前記デッキプ
レートの下面側から前記へこみによるマーキングの位置
に合わせて前記キリ付ねじのキリでデッキプレート下面
を穿孔して、前記キリ付ねじの雄ねじ部をインサートの
ねじ孔にねじ込み前記キリ付ねじを前記デッキプレート
下面にて前記インサートに固定する工程とを含んでいる
点にある。
【0010】このインサート施工方法によれば、デッキ
プレート上に配筋されている鉄筋をインサートの縦溝内
に通して雄ねじ部にナットを螺着固定することによりデ
ッキプレート上でインサートを確実に位置決め、固定す
ることができる。そして、インサートをその開口端面を
デッキプレートに向けて押圧することにより、突起がデ
ッキプレートに当たってへこみが形成され、インサート
の配設位置を示すマーキングが施される。デッキプレー
ト下面では、このへこみによるマーキングによりインサ
ートの配設位置を容易に視認することができる。緩衝材
は、コンクリート打設時に打設コンクリートがインサー
ト内のねじ孔に入り込むことを防止する。そして、デッ
キプレート下面にてマーキングを参照してキリ付ねじを
ねじ込むだけでデッキプレートに穿孔してインサートの
ねじ孔にキリ付ねじの雄ねじ部をねじ込み固定でき、設
備機器等の吊り元を容易に確保することができる。ま
た、キリ付ねじはデッキプレートを介してこのデッキプ
レート上面に予め埋め込まれるインサートにしっかりと
固定されるため、静重量及び地震時等に加わる荷重に対
し高耐力にできる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明のデッキプレート用
高耐力インサートの実施の形態の一例を示す斜視図であ
る。同図(a)は上部から見た図、(b)は下部から見
た図である。インサート1の下半部には本体2が設けら
れ、上半部には雄ねじ部3が設けられている。本体2
は、下端の開口部2bから内方にねじ孔4が形成されて
おり、外周が平断面6角形の袋ナット状となっている。
図2の拡大側断面図に示すように、この開口部2bには
ねじ孔4の開口径よりやや大径な円形状の太径部2cが
段差状に形成されている。本体2の下端面2dには複数
箇所にマーキング用の突起5が下方に向き突設されてい
る。図示の例では、突起5はその周方向に等間隔で計3
個突設されている。
【0012】本体2の下端面2dには、所定厚さで弾性
を有する円環状の緩衝材6が貼着されて設けられてい
る。緩衝材6の厚さは突起5の突出長さ以上とされてお
り、インサート1を部品として扱う際において突起5に
不必要に触れることがなく、怪我や他の部品の損傷を防
止できる。また、この緩衝材6の中央部は、太径部2c
の開口径と同程度に開口されている。この緩衝材6の下
面6aには接着剤が塗付されており、下面6aには保護
シート7が仮着されている。なお、図1の(b)では保
護シート7を剥いだ状態が示されている。
【0013】インサート1の上半部の雄ねじ部3には、
この雄ねじ部3を二股にするように所定幅の縦溝8が形
成されている。この縦溝8の幅は後述する鉄筋22の直
径よりも大きい寸法に形成され、これにより縦溝8内に
鉄筋22を容易に受け入れることができるようになって
いる。縦溝8内に受け入れられた鉄筋22をそこに固定
するため、雄ねじ部3にはナット9が螺着される構成と
なっている。
【0014】図3は、図1に示したインサート1と組み
合わせて使用される、本発明によるキリ付ねじの実施の
形態の一例を示す斜視図である。図3に示されているキ
リ付ねじ10は、下半部に平断面6角形の本体11が形
成され、本体11の開口端面11aから内方には各種の
設備機器を吊り下げるための金具を螺着して固定するた
めのねじ孔12が形成されて袋ナット状になっている。
上半部には雄ねじ部13が設けられており、雄ねじ部1
3の先端部にはキリ14が一体に突出形成されている。
雄ねじ部13は、前述したインサート1のねじ孔4にね
じ込まれ、これにより、キリ付ねじ10をインサート1
に固着するもので、雄ねじ部13のねじ溝はねじ孔4の
ねじ溝に対応した寸法形状となっている。キリ14はデ
ッキプレートにキリ付ねじ10を通すための開口部をあ
けるために設けられており、後述するように、インサー
ト1によってデッキプレートに施されるマーキングに従
ってインサート1の本体2の開口部2bに対向してデッ
キプレートに孔をあけることができる。
【0015】次に、図4の工程図を参照して、インサー
ト1とキリ付ねじ10とを用いてデッキプレート型枠コ
ンクリートスラブにインサートを取り付けるための施工
方法について説明する。インサート1は、デッキプレー
ト20の下面に設備機器等を吊るすために設けられるも
ので、先ず初めに図4(a)に示すようにデッキプレー
ト20の上面20aの所望箇所にインサート1を配置す
る。配置にあたっては、インサート1の下面の保護シー
ト7を剥がしてデッキプレート20の上面20aに緩衝
材6の下面6aをあてることにより、緩衝材6の下面の
接着剤によりインサート1をデッキプレート20の上面
20aの所望の位置に容易に仮設することができる。
【0016】図5に示すようにデッキプレート20上に
は鉄筋22が縦横に配筋されているので、図5及び図4
(b)に示すように、インサート1の縦溝8部分に鉄筋
22を通した状態で雄ねじ部3にナット9を締着するこ
とにより、インサート1を鉄筋22にしっかりと固定
し、これによりインサート1がデッキプレート20上で
この位置決め位置から変位することがないようにするこ
とができる。このようにしてインサート1が鉄筋22に
固定された後、インサート1の上部をハンマーなどで叩
くことによりインサート1をデッキプレート20方向に
押圧すると、緩衝材6が、インサート1の本体2の下端
面2dとデッキプレート20との間で圧縮された格好と
なり、下端面2dに設けられた各突起5が緩衝材6から
か覗いてデッキプレート20の上面20aに当り、デッ
キプレート20にへこみ20cを形成し、これによりイ
ンサート1の位置を示すマーキングがデッキプレート2
0に施される。このマーキングは、デッキプレート20
の下面20b側からみた場合、へこみ20cに対応して
凸状に表出するので、デッキプレート20の下面20b
からこのマーキングを作業者が容易に視認しインサート
1の位置を確認することができる。
【0017】次に、図4(c)に示すように、デッキプ
レート20上に所定厚さとなるよう打設コンクリートが
流し込まれてコンクリートスラブ23が形成される。こ
のとき、緩衝材6はデッキプレート20の上面20aに
接着剤により密着しているため、コンクリート打設時に
インサート1の下面とデッキプレート20の上面20a
との間からねじ孔4内部に打設コンクリートが入り込む
ことを有効に防止できる。このコンクリート打設によっ
て、コンクリートスラブ23内の所要の位置にインサー
ト1が埋設される。この場合、インサート1は上部の縦
溝8部分で鉄筋22に固定され、また、その下面がデッ
キプレート20に接着された状態となっているため、打
設コンクリートの流し込み時にインサート1が所要の位
置決め位置から変位したり転倒するおそれがなく、所要
位置に精度よく埋め込まれる。このようにして、コンク
リートスラブ23内にインサート1を埋め込む作業が完
了した時点では、デッキプレート20の下面20b側に
部材の突出がないため、デッキプレート20の下面20
b側での作業性や安全性に問題を生じることが皆無であ
る。
【0018】次に、デッキプレート20の直下の建方階
において、デッキプレート20の下面20bからインサ
ート1にキリ付ねじ10が取り付けられる。このキリ付
ねじ10は、デッキプレート20の下面20bにて設備
機器の吊り元を吊るすために設けられる。デッキプレー
ト20の下面20bには、インサート1をデッキプレー
ト20に配置した際に突起5により予めへこみ20cが
形成され、インサート1の配設位置を示すマーキングが
施されているため、作業者はこのマーキングに基づきイ
ンサート1の配設位置を容易に視認できるようになって
いる。マーキングされたへこみ20cは、上記の例では
インサート1の本体の全周を3等分した位置にそれぞれ
突出しているため、これら3つのへこみ20cを結ぶ中
心にインサート1のねじ孔4の中心が位置していること
になる。
【0019】したがって、次に、作業者はデッキプレー
ト20の下面20bにて視認できるマーキングであるこ
の3つのへこみ20cを目安にし、ねじ孔4の中心に対
応する位置からキリ付ねじ10のキリ14をこのデッキ
プレート20方向にねじ込ませると、キリ14がデッキ
プレート20を穿孔し、続けてねじ込みを継続させれば
そのままキリ付ねじ10の雄ねじ部13をインサート1
のねじ孔4に螺着させることができる。
【0020】また、キリ14による穿孔時のデッキプレ
ート20の穿孔片20dは、図4(d)に示す如くイン
サート1の太径部2c内に収まるため、この穿孔片20
dがねじ孔4に入り込んで雄ねじ部13のねじ孔4への
進入を妨げることが有効に防止でき、キリ付ねじ10の
インサート1へのねじ込み作業を容易に行えるようにな
っている。このように、キリ付ねじ10のねじ込みで同
時にデッキプレート20が穿孔されるため、キリ付ねじ
10のねじ込み前の孔あけ作業は不要である。このねじ
込み作業時において、ねじ込まれるインサート1側は二
股状の縦溝8が直線状に配筋される鉄筋22を挟み込む
形で固定されるため、キリ付ねじ10のねじ込みの回転
力を受けてインサート1が回転することを防止できる。
【0021】キリ付ねじ10の取付け後、このキリ付ね
じ10のねじ孔12に、設備機器等の吊り元をねじ込み
固定することにより、所要の設備機器をデッキプレート
20の下面20bに吊り下げることができる。上述の如
く、インサート1はデッキプレート20の上面20aで
鉄筋22に固定された上、コンクリート内に埋設される
構成であるため、設備機器の静重量、さらには地震等の
荷重が加わっても設備機器を高耐力で吊り下げ保持する
ことができ安全化を図ることができるので、より重量の
ある設備機器等を取り付けることができる。
【0022】図6は、キリ付ねじの他の実施の形態を示
す側面図である。図6に示したキリ付ねじ25は、長さ
方向全域に雄ねじ部26が形成された全ねじとされ、先
端部にはキリ付ねじ10と同様にキリ27が形成されて
いる。このような構成のキリ付ねじ25であっても前記
同様にデッキプレート20の下面20b側からインサー
ト1のマーキングに合わせてキリ27で穿孔しながらイ
ンサート1のねじ孔4にキリ付ねじ25をねじ込むこと
ができるようになっており、このキリ付ねじ25を介し
て設備機器等の吊り元を吊るすことができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、本体上部に設
けられた雄ねじ部の縦溝によってインサートを鉄筋に固
定することができるので、埋め込み時のコンクリート打
設によりインサートが所要の配設位置から変位するのを
確実に防止してその立設状態を保つことができるので埋
め込み位置精度を著しく向上させることができる。ま
た、本体下部にはデッキプレートにへこみを形成する突
起をもうけたので、この突起によりデッキプレートにへ
こみを形成しインサートの位置を示すマーキングを容易
に施すことができ、このマーキングによってインサート
の配置位置がデッキプレート下面側から容易に視認する
ことができるようになり、設備機器等の吊り下げのため
の孔を後から容易に且つ正確にデッキプレートにあける
ことが可能となる。このため、デッキプレートに予め孔
をあけておく必要がなく、コンクリート打設時における
モルタル漏れの問題を解決することができる。さらに、
下端には緩衝材が設けられ本体の開口端面とデッキプレ
ート面とを密接させるため、コンクリート打設時に本体
内のねじ孔にモルタルが入り込むことを防止できる。こ
の結果、従来における埋込インサートの欠点であった配
設位置精度の問題、及び孔あけを先に行うことによるモ
ルタル漏れの問題を生じさせることなく、吊り下げ方向
への抜けを防止でき吊り下げ方向の引っ張り力に対し高
耐力とすることができる高耐力インサートを得ることが
できる。
【0024】請求項2の発明によれば、上端部にキリが
形成されており、ねじ込みと同時にデッキプレートを穿
孔してインサートのねじ孔に螺入させて連結固定させる
ことができる構成であり、デッキプレートへの孔あけと
インサートへの連結固定を同時に簡単に行うことができ
るので、頗る便利であり、工数の低減に役立つ。
【0025】請求項3の発明によれば、インサートはデ
ッキプレートを型枠として用いたコンクリートスラブに
埋め込まれるが、インサート上部の縦溝内に鉄筋を通し
てナットで止めることによりインサートのデッキプレー
ト上での位置を確実に保持することができ、インサート
の埋め込みを位置精度よく行うことができる。また、突
起によりデッキプレートにへこみを形成してインサート
の位置を示すマーキングを施すため、インサートの配設
位置をデッキプレート下面から容易に視認することがで
きる。そして、キリ付ねじの取付け位置をマーキングに
基づきデッキプレートの下面から容易に決定できるの
で、キリ付ねじの取付を簡単且つ正確に行える。また、
デッキプレート上面にインサートが取付けられた状態で
は、デッキプレート下面側に突出部分を生じないため、
デッキプレート下面側での作業性や安全性を低下させる
ことがない。デッキプレート下面側にてキリ付ねじをね
じ込む作業は、マーキングに合わせて行うだけでデッキ
プレートをキリで穿孔しながら同時にデッキプレート上
面のインサートにキリ付ねじをねじ込み取付けることが
できるようになり作業性が著しく向上する。このよう
に、インサートの取付けは、デッキプレート上面側から
の作業で、キリ付ねじの取付けはデッキプレート下面側
からの作業で、分離独立して安全かつ効率良く行えるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデッキプレート用高耐力インサー
トの実施の形態の一例を示す斜視図。
【図2】図1に示したインサートの拡大側断面図。
【図3】本発明によるキリ付ねじの実施の形態の一例を
示す斜視図。
【図4】本発明によるインサート施工方法を示す工程
図。
【図5】図4に示した工程におけるデッキプレート上で
のインサートの配置状態を示す斜視図。
【図6】本発明によるキリ付ねじの他の実施の形態を示
す側面図。
【符号の説明】
1 インサート 2 本体 2b 開口部 3 雄ねじ部 4 ねじ孔 5 突起 6 緩衝材 8 縦溝 9 ナット 10、25 キリ付ねじ 13、26 雄ねじ部 14、27 キリ 20 デッキプレート 22 鉄筋 23 コンクリートスラブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デッキプレートを型枠として用いたコン
    クリートスラブに埋め込まれるインサートであって、 前記デッキプレートとの対向面に開口形成され内部にね
    じ孔を有する袋ナット状の本体と、 前記本体の開口端面に設けられ該開口端面と前記デッキ
    プレートとの間を液密に保つことができるようにするた
    めの緩衝材と、 前記デッキプレートにへこみを形成して前記デッキプレ
    ート下面側からインサートの配置位置を視認可能とする
    マーキングを施すため前記開口端面に設けられた複数の
    突起と、 前記本体の上部に設けられた雄ねじ部と、 前記型枠内に配筋されている鉄筋を受け入れるため該雄
    ねじ部を二股にするように設けられた縦溝と、 前記縦溝内に受け入れられた鉄筋を前記雄ねじ部に固定
    するため前記雄ねじ部に締着されるナットとを備えたこ
    とを特徴とするデッキプレート用高耐力インサート。
  2. 【請求項2】 コンクリートスラブに埋め込まれた請求
    項1記載のデッキプレート用高耐力インサートを用いて
    前記デッキプレート下面に設備機器を吊るすために用い
    られるキリ付ねじであって、 前記インサートのねじ孔に螺合する雄ねじ部が形成さ
    れ、該雄ねじ部の先端部に前記デッキプレートに孔をあ
    けるためのキリが形成されたことを特徴とするキリ付ね
    じ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のインサートと請求項2記
    載のキリ付ねじとを用いたインサート施工方法であっ
    て、 請求項1記載のインサートをデッキプレート上に配置す
    る工程と、 前記インサートの縦溝内に前記デッキプレート上に配筋
    されている鉄筋を通し前記ナットを前記雄ねじ部に螺着
    して該鉄筋に前記インサートを固定する工程と、 前記インサート上部から押圧力を付与して前記複数の突
    起をデッキプレートに押し当ててへこみを形成してマー
    キングを施す工程と、 前記デッキプレート上にコンクリートを打設してコンク
    リートスラブを形成する工程と、 前記デッキプレートの下面側から前記へこみによるマー
    キングの位置に合わせて前記キリ付ねじのキリでデッキ
    プレート下面を穿孔して、前記キリ付ねじの雄ねじ部を
    インサートのねじ孔にねじ込み前記キリ付ねじを前記デ
    ッキプレート下面にて前記インサートに固定する工程と
    を含むことを特徴とするインサート施工方法。
JP24487697A 1997-08-27 1997-08-27 デッキプレート用高耐力インサートとキリ付ねじ及びこれらを用いたインサート施工方法 Pending JPH1171817A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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