JPH1170324A - 中空糸膜モジュール - Google Patents
中空糸膜モジュールInfo
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- JPH1170324A JPH1170324A JP23380497A JP23380497A JPH1170324A JP H1170324 A JPH1170324 A JP H1170324A JP 23380497 A JP23380497 A JP 23380497A JP 23380497 A JP23380497 A JP 23380497A JP H1170324 A JPH1170324 A JP H1170324A
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Abstract
切断、折損などの生じることがない中空糸膜モジュール
を提供すること。 【解決手段】 一端が封止され他端が開孔された、多数
の中空糸膜からなる中空糸膜束1と、該中空糸膜束1が
収納される容器4と、中空糸膜束1の封止側に設けられ
たエアーノズル5と、中空糸膜束1の封止側から中空糸
膜束1の長手方向に向かって延びるように、中空糸膜束
1の中心近傍に配置された整流管6とを備える。整流管
には多数の開孔11を設け、濾過時に被処理液が該開孔
を通過するように構成しても良い。
Description
集合体を備え、河川水、井水、沼水、湖水等を浄化した
り、プロセス中の高濃度、高SS成分を有する液体を濾
過したりするために利用される中空糸膜モジュールに関
する。本発明の中空糸膜モジュールは、液体の濾過処理
を外圧方式で行う場合に、特に有効なものである。
ら知られているものには、(1)多数の中空糸膜をU字
型状に折り曲げ、ループにして揃えられた中空糸膜の両
端部を樹脂により固定するとともに、中空糸膜の両端部
を開口させた、いわゆるループタイプのもの、(2)多
数の中空糸膜の一端が樹脂により固定され、かつ開口さ
れているとともに、各中空糸膜の他端が1本ごとに樹脂
によりシールされた、いわゆる端末フリータイプのも
の、(3)多数の中空糸膜の一端が樹脂により固定さ
れ、かつ開口されているとともに、各中空糸膜の他端が
樹脂により一括シールされ固定された、いわゆる一括シ
ールタイプのもの、(4)多数の中空糸膜の長手方向の
両端をそれぞれ固定し、かつ、両端を開口させて通常は
内圧循環濾過に用いられる両端開口タイプを外圧で使用
するものという4種類がある。
ジュールの洗浄方法として、モジュールの容器内で、定
期的に下方より上方に向けてエアーを送入し、この送入
エアーによって膜表面の堆積物をエアースクラビングす
る方法が公知であり、中空糸膜を振動させ、膜面にある
堆積物を除去することによって中空糸膜の機能の回復が
行われる(特開昭53−108882号公報等を参
照)。
おいては、膜の揺動により付着した堆積物と被処理水と
の間に剪断力が発生し、この剪断力により堆積物の剥離
が促されることも洗浄作用に大きく寄与しており、中空
糸膜を積極的に揺動させることが有効である。したがっ
て、上記した4種類の中空糸膜モジュールの内、端末フ
リータイプは、多数の中空糸膜の一端が1本、1本ばら
ばらで自由に動くために、エアースクラビングによって
堆積物質を剥離させる効果が最も優れている。
堆積物をエアーにより除去する技術は優れた方法である
が、従来の中空糸膜モジュールにエアースクラビングに
よる膜洗浄法を適用した場合には、下記の課題が残され
ている。すなわち、洗浄時において、被処理液の流れに
伴い、中空糸膜同士が絡み合い、それにより中空糸膜が
切断されたり、樹脂で固定された中空糸膜の一端部に応
力が集中して中空糸膜が折損されたりすることがあるの
である。
で、高いSS成分を含んだ、粘性の高い液を濾過する場
合でも、中空糸膜の切断、折損などの生じることがない
中空糸膜モジュールを提供することを目的とする。
発明の中空糸膜モジュールは、一端が封止され他端が開
口された、多数の中空糸膜からなる中空糸膜束と、該中
空糸膜束が収納される容器と、中空糸膜束の封止側に設
けられたエアーノズルと、中空糸膜束の封止側から中空
糸膜束の長手方向に向かって延びるように、中空糸膜束
の中心近傍に配置された整流管とを備える。
て、整流管に多数の開孔を設け、濾過時に被処理液が該
開孔を通過するように構成しても良い。
が中空糸膜束中心領域に位置している。したがって、整
流筒が存在していない従来の中空糸膜モジュールを用い
てエアスクラビングによる膜洗浄を行った場合のよう
に、被処理水の流れに伴って中空糸膜が切断されたり、
折損したりすることが抑制される。そして、整流筒によ
り、中空糸膜束内部への被処理液の流動性が向上するこ
とから、中空糸膜束内部にあって、他の中空糸膜と密着
するために濾過能力を発揮し難い中空糸膜をも有効に活
用することができ、膜面積を実質的に増大させることが
できる。中空糸膜を備えた濾過装置は、所定時間の濾過
処理を継続すると懸濁物が膜に付着して濾過効率が低減
するため、この付着物を除かなければならない。特に懸
濁物が多量にある場合には、付着物が多くなるため頻繁
な膜の洗浄を要し、洗浄による水損失が大きいという問
題を抱えている。本発明の中空糸膜モジュールであれ
ば、被処理水の流れに伴って中空糸膜が切断されたり、
折損したりすることが抑制されることから、膜の寿命を
長くすることができる。
過方式による濾過時に被処理液が該開孔を通過するよう
に構成すれば、被処理液が中空糸膜束の中央部から外側
に向かって流れるため、中空糸膜束の中央部における膜
の利用効率を高めることができる。
中空糸膜モジュールの一例について説明する。本発明の
中空糸膜モジュールの一例の概略断面図を図1に示す。
図1において、1は多数の中空糸膜からなる中空糸膜束
であって、中空糸膜の一端(図1に示す図番号2側)が
封止され、中空糸膜束の他端(図1に示す図番号8側)
は樹脂を用いて固定され、かつ中空糸膜は開口されてい
る。中空糸膜束1は容器4に収納されている。固定部材
3は、中空糸膜束1の中空糸膜の各端部の開口状態を保
ったまま収束固定するとともに、かつ中空糸膜を濾過膜
として機能させるために、被処理水と処理水とを液密に
なるように仕切る部材として機能する。固定部材3に
は、通常、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン等の熱硬化性樹脂が使用される。中空糸膜束
1と固定部材3との接着方法としては、遠心接着法、静
置接着法等が可能である。中空糸膜束1の封止側にはエ
アーノズル5が設けられており、エアースクラビングに
よる膜洗浄時にエアーノズルからエアーが中空糸膜束に
対して放出される。エアーノズルがドレン抜き口を兼ね
るエアー導入口に正確に設置されるように、エアーノズ
ルにノズルをエアー導入口に挿し込むための固定具14
を設けても良い。中空糸膜束1の封止側から中空糸膜束
1の長手方向に向かって延びるように、中空糸膜束1の
中心近傍に整流管6が配置されており、エアースクラビ
ングによる膜洗浄時に被処理液の流れを整える。図1に
示す中空糸膜モジュールは、外圧濾過方式で用いられる
ものであって、図1中に示す7は原水入口、8は濾過水
出口、9はエアー抜き口、10はドレン抜き口を兼ねる
エアー導入口であり、濾過時に被処理液が原水入口7か
ら入り、中空糸膜束外周および整流管6を通って中空糸
膜1により濾過され、濾過水出口8を通って中空糸膜モ
ジュールの外に出る。エアースクラビング時には、ドレ
ン抜き口を兼ねるエアー導入口10から供給されたエア
ーがエアーノズル5で分配され、中空糸膜束1に対して
放出される。
中空糸膜としては、種々のものが使用できる。例えばポ
リスルホン系、ポリビニルアルコール系、ポリオレフィ
ン系、セルロース系、PMMA系等の各種材料からなる
ものを用いることができる。濾過膜として使用可能なも
のであれば、孔径、空孔率、膜厚、外径等には特に制限
はない。
PPE、ポリ塩化ビニル、ポリスルホン、ポリカーボネ
ート、ポリオレフィン、ABS樹脂等が用いられる。固
定部材3により固定された中空糸膜束1と整流管6およ
びエアーノズル5とは、容器4に接着固定されていわゆ
る一体型モジュールを構成してもよく、固定部材3にO
−リング、パッキング等を取付けて容器4に液密に装着
されても良い。後者の場合、中空糸膜束1を交換して、
容器4を繰り返し使用しても良い。
中空糸膜束の長手方向に延設された筒状のものであり、
中空糸膜束1内に少なく一部が挿入される。整流管を設
ける目的は、エアースクラビングによる洗浄時における
中空糸膜同士の動きを抑制することにより絡みを防止す
ることにある。整流管を設けることにより、通常の濾過
使用時においても中空糸膜同士の絡みを防止することが
できる。なお、整流筒の大きさ、長さ、形、柔軟性など
は任意に選択できる。整流管の材質としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスルホ
ン、ポリエステル、ナイロン等などが挙げられる。
の1/10〜2倍の範囲にあることが、中空糸膜同士の
絡みを抑制する高い効果を得、膜モジュールを嵩張らせ
ないために好ましい。整流管の長さは、中空糸膜の長さ
の1/3〜1.5倍の範囲にあることがより好ましい。
また、整流管の太さは、中空糸膜束の径の1/10〜4
/5倍の範囲にあることが、中空糸膜同士の絡みを抑制
する高い効果を得、中空糸膜の膜面積を大きくしつつ中
空糸膜モジュールのコンパクト性を保つために好まし
い。整流管の太さは、中空糸膜束の径の1/5〜1/2
倍の範囲にあることがより好ましい。
を多数設けても良い。この開孔の形状、開孔の位置、開
孔の数は任意に選択することができる。整流管に穴を開
けることにより、中空糸膜束の中央部から外側への被処
理液の流れが生じ、これによって中空糸膜束の中央部で
の膜利用効率をより向上させることができる。また、整
流筒にエアーを分配させることができるエアーノズルを
設けても良い。整流管における中空糸膜の封止側にエア
ーノズルを設けることにより、筐体にエアースクラビン
グ用の装置を取り付ける必要がないので、膜モジュール
の構造を簡略化することができる。
概略断面図を図2に示す。図1に示す中空糸膜モジュー
ルと同様の構造の部分については同一の図番号を付し、
その詳しい説明を省略する。図2に示す中空糸膜モジュ
ールでは、整流管6に開孔を設けていない。本発明の中
空糸膜モジュールの他の一例の概略断面図を図3に示
す。図1に示す中空糸膜モジュールと同様の構造の部分
については同一の図番号を付し、その詳しい説明を省略
する。図3に示す中空糸膜モジュールでは、エアーノズ
ル5が整流管6まで延設されておらず、容器4の下部に
取り付けられている。
具体的に説明する。
を行った。ここで、中空糸膜モジュールは縦型であっ
て、内径が187mm、長さが1060mmの容器内
に、外径が1.0mm、内径が0.6mm、平均孔径が
0.02μmのポリビニルアルコールがコートされたポ
リスルホン膜が10,000本充填されている(総膜面
積は30m2である。)。整流管はポリ塩化ビニル製の
パイプであり、外径が68mm、長さが980mmのも
のが固定部材に接着固定されている。整流筒には、径が
10mmの開孔が、100mm間隔になるように設けら
れている。この中空糸膜モジュールを用いて、前処理を
行っていない河川水(濁度1〜10)を、エアースクラ
ビングによる膜洗浄を30分に1回の頻度で行う定流量
濾過方式により、6ヶ月間にわたり続けて濾過した。こ
の間の膜間差圧(△P)の上昇を測定したところ100
kPa であった。
を有する膜モジュールを使用して、同様の条件で河川水
の濾過を行った。初期膜間差圧に対する圧力の上昇率を
測定したところ1ヶ月で膜間差圧(△P)が300kP
aにまで上昇し、試験を断念した。また、膜モジュール
の中空糸膜の自由端側が絡み合っており、堆積物が膜表
面に多く観察された。
明の中空糸膜モジュールは、洗浄効果に優れており、比
較例では中空糸膜の自由端の絡み合いが見られたが、実
施例ではもとのままであった。
中空糸膜の切断、折損などが生じることがなく、長期間
の安定した濾過が可能となる。
る。
である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 一端が封止され他端が開口された、多数
の中空糸膜からなる中空糸膜束と、該中空糸膜束が収納
される容器と、中空糸膜束の封止側に設けられたエアー
導入口と、中空糸膜束の封止側から中空糸膜束の長手方
向に向かって延びるように、中空糸膜束の中心近傍に配
置された整流管とを備えた中空糸膜モジュール。 - 【請求項2】 整流管に多数の開孔が設けられ、濾過時
に被処理液が該開孔を通過するように構成された請求項
1記載の中空糸膜モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23380497A JP3686225B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 中空糸膜モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23380497A JP3686225B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 中空糸膜モジュール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1170324A true JPH1170324A (ja) | 1999-03-16 |
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Family
ID=16960854
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP23380497A Expired - Lifetime JP3686225B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 中空糸膜モジュール |
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- 1997-08-29 JP JP23380497A patent/JP3686225B2/ja not_active Expired - Lifetime
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