JPH1170207A - 芝の交換可能な施設の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】天然芝の保管に特別な場所を要せず、かつ簡単
な作業によって、芝の交換が可能な施設の構造を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】水平な床面の上に、基盤を搭載し、この基
盤の上に天然芝を敷設する。この基盤は複数枚に分割
し、各分割基盤の間をヒンジによって折り曲げ自在に構
成する。基盤の下部には移動機構を取り付け、床面上を
移動可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、芝の交換可能な施
設の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】サッカーは原則として天然芝を使用して
行うことになっているから、他のスポーツ競技やイベン
トの利用も予定した場合には、天然芝を人工芝や平滑な
床面へと交換できる構造が必要となってくる。

【０００３】

【本発明が解決しようとする課題】そのような目的のた
めに、従来は人工芝のフィールドの上面に、天然芝のブ
ロックを設置したり、天然芝を植え着けた大型の台車
を、人工芝上に乗り入れて覆ってしまうといった構成が
開発されている。そのような施設の構造にあっては、次
のような問題点がある。 ＜イ＞芝の交換に多数の労力と時間を要する。 ＜ロ＞天然芝を保管しておくために、競技場の屋外に広
大な保管場所が必要である。

【０００４】本発明は上記したような従来の問題を解決
するためになされたもので、天然芝の保管に特別な場所
を要せず、かつ簡単な作業によって、芝の交換が可能な
施設の構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明の芝の交換可能な施設の構造は、水
平な床面の上に、基盤を搭載し、この基盤の上に天然芝
を敷設し、この基盤は複数枚に分割し、各分割基盤の間
をヒンジによって折り曲げ自在に構成し、基盤の下部に
は移動機構を取り付け、床面上を移動可能に構成した、
芝の交換可能な施設の構造を特徴としたものである。

【０００６】

【本発明の実施の態様】以下図面を参照しながら本発明
の芝の交換可能な施設の構造の実施例について説明す
る。

【０００７】＜イ＞基盤の設置。 コンクリート、板などで水平に仕上げた床面１の上に、
基盤２を搭載する。この床面１は図のように周囲よりも
深く掘り下げ、その上に基盤２を搭載する場合もある
が、床面１の高さは周囲と同一の高さでもよい。基盤２
は例えばトラスの組み合わせによって構成するが、広い
平面体を支持できる構造であればその他の構造も採用す
ることができる。

【０００８】＜ロ＞天然芝の敷設。 この基盤２の上に天然芝３を敷設する。したがって、天
然芝３は常時、施設の内部に位置していることになり、
従来のように競技場などの外部に、別に天然芝の保管設
備を設ける必要はない。

【０００９】＜ハ＞基盤２の分割。 天然芝３を敷設した基盤２は複数枚に分割する。ただ
し、基盤２は全範囲にわたって分割する場合に限らな
い。すなわち基盤２の一部分だけを複数枚に分割し、基
盤２の残りの部分は平板として構成することも可能であ
る。

【００１０】＜ニ＞基盤２の折り曲げ。 分割した各分割基盤２の間には、ヒンジ４構造を介在さ
せることによって折り曲げ自在に構成する。そして、分
割基盤２の間を引き寄せ機構、例えばジャッキで連結し
ておけば、このジャッキの作動で、分割基盤２の間の距
離を変化させて分割基盤２をヒンジ４において折り曲げ
自在に構成することができる。ジャッキに限らずワイヤ
ーの巻き取り、ラックのピニオンの組み合わせ、など公
知の引き寄せ機構を採用することができる。

【００１１】＜ホ＞基盤２の移動。 分割した基盤２の範囲は、折り畳みに際しては間隔が変
化する。したがって移動可能に構成する。そのために基
盤２の下部には車輪５を設け、床面１にはレール６を配
置するなど、スムーズな移動が可能であるような構造を
採用する。基盤２の一部だけを分割した場合には、分割
していない部分は移動しないから、そのような構成は不
要である。

【００１２】＜ヘ＞床面の露出作業。 サッカーなどで天然芝３を利用する場合には基盤２を平
面状態に並べたままにしておく。他の競技やイベントに
使用する場合には天然芝３を撤去して床面１を露出させ
る必要がある。その場合にはジャッキその他の引き寄せ
機構を作動させる。すると天然芝３を搭載した基盤２は
ヒンジ４部分から折り畳まれる。こうして天然芝３を片
側に集めて撤去すれば、コンクリート、木、あるいは人
工芝を敷設した床面１を露出させることができる。新た
に露出した床面１を利用してバスケットボール、バレー
ボール、音楽会、展示会など、他の競技やイベントに利
用することができる。なお基盤２は、床面１の一方に集
めるだけでなく、両側に片付けて中央の床面１を露出さ
せることもできる。

【００１３】

【本発明の効果】本発明の芝の交換可能な施設の構造は
以上説明したようになるから次のような効果を得ること
ができる。 ＜イ＞常時は天然芝３を敷き詰めた施設を、各種の他の
競技やイベントに利用することができる。 ＜ロ＞基盤２を折り畳むだけの構造であるから、構成が
簡単で安価に設置することができ、その後の維持も簡単
である。 ＜ハ＞常時敷設している天然芝３は、従来の方法のよう
にブロックに分割して寄せ集めるという構成ではないか
ら、天然芝３の継ぎ目が発生せず、競技に影響を与える
ことがない。 ＜ニ＞天然芝３の撤去範囲を一部だけに限定すれば、さ
らに短時間の作業で床１の露出を完了することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の芝の交換可能な施設の構造の実施例の
説明図

【図２】芝の交換可能な施設の構造の実施例の説明図

【図３】芝の交換可能な施設の構造の実施例の説明図

【図４】芝の交換可能な施設の構造の実施例の説明図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】水平な床面の上に、基盤を搭載し、この基
   盤の上に天然芝を敷設し、この基盤は複数枚に分割し、
   各分割基盤の間をヒンジによって折り曲げ自在に構成
   し、基盤の下部には移動機構を取り付け、床面上を移動
   可能に構成した、芝の交換可能な施設の構造
2. 【請求項２】分割基盤の間を引き寄せ機構で連結し、こ
   の引き寄せ機構の作動によって、分割基盤の間の距離を
   変化させ、分割基盤をヒンジにおいて折り曲げ自在に構
   成した、請求項１記載の、芝の交換可能な施設の構造
3. 【請求項３】天然芝を設置した基盤の一部分だけを複数
   枚に分割し、分割基盤の間をヒンジによって折り曲げ自
   在に構成し、基盤の残りの部分は折り曲げ機構を持たな
   い平板として構成した、請求項１記載の、芝の交換可能
   な施設の構造
4. 【請求項４】分割基盤の間を引き寄せ機構としてジャッ
   キを使用し、このジャッキの作動によって、分割基盤の
   間の距離を変化させ、分割基盤をヒンジにおいて折り曲
   げ自在に構成した、請求項１記載の、芝の交換可能な施
   設の構造