JPH1169981A - Asp1 - Google Patents

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JPH1169981A
JPH1169981A JP9342647A JP34264797A JPH1169981A JP H1169981 A JPH1169981 A JP H1169981A JP 9342647 A JP9342647 A JP 9342647A JP 34264797 A JP34264797 A JP 34264797A JP H1169981 A JPH1169981 A JP H1169981A
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JP
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polypeptide
asp1
polynucleotide
nucleotide sequence
seq
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JP9342647A
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David J Powell
ジェイ. ポウェル デビッド
Christopher Southan
サザン クリストファー
Conrad G Chapman
ジー. チャップマン コンラッド
Joanne R Evans
アール. エバンス ジョアン
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SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
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Publication date
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Publication of JPH1169981A publication Critical patent/JPH1169981A/ja
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6478Aspartic endopeptidases (3.4.23)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K48/00Medicinal preparations containing genetic material which is inserted into cells of the living body to treat genetic diseases; Gene therapy

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ASP1ポリペプチドおよびポリヌクレオチ
ド並びに前記ポリペプチドの組換え法による生産方法を
提供する。 【解決手段】 配列番号2のASP1ポリペプチドをコ
ードするヌクレオチド配列と全長において少なくとも8
0%同一であり、かつASP1ポリペプチドの活性を有
するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含ん
でなるポリヌクレオチド、またはこのポリヌクレオチド
に対して相補的なヌクレオチド配列を含んでなるポリヌ
クレオチドを単離する。 【効果】 ASP1ポリペプチドおよびポリヌクレオチ
ドはアルツハイマー病、癌、メラノーマを含む機能障害
または疾病の治療と、このような症状の診断アッセイに
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、このポリヌクレオチドによりコード
されるポリペプチド、前記のポリヌクレオチドおよびポ
リペプチドの使用、並びにその生産方法に関する。より
詳細には、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチ
ドはアスパラギン酸プロテイナーゼファミリー(以後A
SP1と記す)に関する。本発明はまた、このようなポ
リヌクレオチドおよびポリペプチドの作用を阻害または
活性化することに関する。
【0002】
【従来の技術】現在知られているヒト・アスパラギン酸
プロテアーゼは5種類存在し、すなわちペプシン、ガス
トリシン、カテプシンD、カテプシンEおよびレニンで
ある。これらは多様な機能を有している。ペプシンとガ
ストリシンは胃での栄養過程に関与し、カテプシンDは
多くの細胞型においてタンパク質の代謝回転に関与し、
そしてレニンは前駆体アンギオテンシノーゲンからアン
ギオテンシンを産生するという高度に特異的な機能を有
する。カテプシンEの正確な役割はまだ確認されていな
いが、いくつかの上皮細胞型にそれが局在することか
ら、抗原プロセシングでの役割が示唆されている。それ
はまた、ある種の炎症状態、例えば胃におけるヘリコバ
クター・ピロリ(Helicobacter pylori) 感染、に関与し
ている可能性がある。こうしたことは、アスパラギン酸
プロテイナーゼファミリーに治療用ターゲットとしての
確立され実証された歴史があることを示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】明らかに、アルツハイ
マー病、癌、メラノーマを含むがこれらに限らない、機
能障害または疾病を予防し、改善し、治療する上で何ら
かの役割を果たすアスパラギン酸プロテイナーゼファミ
リーの新たなメンバーを同定して特性付ける必要性が存
在している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一つの態様に
おいて、ASP1ポリペプチドおよび組換え物質、並び
にその生産方法に関する。本発明のもう一つの態様はA
SP1ポリペプチドおよびポリヌクレオチドの使用方法
に関する。こうした使用には、とりわけ、アルツハイマ
ー病、癌、メラノーマの治療が含まれる。他の態様で
は、本発明は、本発明により提供される物質を用いてア
ゴニストおよびアンタゴニストを同定する方法、並びに
同定された化合物を用いてASP1の不均衡と関連した
状態を治療することに関する。本発明のさらに他の態様
は、不適当なASP1活性またはASP1レベルと関連
した疾病を検出するための診断アッセイに関する。
【0005】定義 下記の定義は、本明細書中で頻繁に使用される用語を理
解しやすくするためのものである。「ASP1」とは、
特に、一般的には配列番号2で表されるアミノ酸配列を
有するポリペプチドまたはそのアレリック変異体を意味
する。「ASP1活性またはASP1ポリペプチド活
性」または「ASP1またはASP1ポリペプチドの生
物学的活性」とは、類似の活性、向上した活性、または
望ましくない副作用が低下したこれらの活性を含めて、
ASP1の代謝的または生理的機能を意味する。さら
に、前記ASP1の抗原的および免疫原的活性も含まれ
る。「ASP1遺伝子」とは、配列番号1で表されるヌ
クレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたはそのア
レリック変異体および/またはそれらの相補体を意味す
る。
【0006】本明細書中で用いる「抗体」には、ポリク
ローナルおよびモノクローナル抗体、キメラ抗体、一本
鎖抗体、ヒト化抗体、さらにFabまたは他の免疫グロ
ブリン発現ライブラリーの産物を含むFabフラグメン
トが含まれる。「単離された」とは、天然の状態から
「人間の手によって」改変されたことを意味する。「単
離された」組成物または物質が天然に存在するのであれ
ば、それはそのもとの環境から変化しているか移動して
おり、またはその両方である。例えば、生存している動
物の体内に自然界で存在するポリヌクレオチドまたはポ
リペプチドは「単離された」ものではないが、その天然
状態の共存物質から分離されたポリヌクレオチドまたは
ポリペプチドは、本明細書中で用いられるように、「単
離された」ものである。
【0007】「ポリヌクレオチド」とは、一般に任意の
ポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオ
チドをさし、これは修飾されていないRNAもしくはD
NA、または修飾されたRNAもしくはDNAであり得
る。「ポリヌクレオチド」には、制限するものではない
が、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖領域と二本鎖領
域が混じり合ったDNA、一本鎖および二本鎖RNA、
一本鎖領域と二本鎖領域が混じり合ったRNA、DNA
とRNAを含むハイブリッド分子(一本鎖でも、または
より典型的には二本鎖でもよく、一本鎖領域と二本鎖領
域が混じり合ったものでもよい)が含まれる。加えて、
「ポリヌクレオチド」はRNAまたはDNAまたはRN
AとDNAの両方からなる三重鎖領域を意味する。「ポ
リヌクレオチド」という用語はまた、1個以上の修飾塩
基を含有するDNAまたはRNA、および安定性または
他の理由のために修飾されたバックボーンを有するDN
AまたはRNAも含む。「修飾」塩基としては、例え
ば、トリチル化された塩基およびイノシンのような普通
でない塩基がある。DNAおよびRNAに対してさまざ
まな修飾が行われてきた。こうして、「ポリヌクレオチ
ド」は、自然界に一般的に存在するポリヌクレオチドの
化学的、酵素的または代謝的に修飾された形態、並びに
ウイルスおよび細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化
学的形態を包含する。また、「ポリヌクレオチド」は、
しばしばオリゴヌクレオチドと称される比較的短いポリ
ヌクレオチドも包含する。
【0008】「ポリペプチド」とは、ペプチド結合また
は修飾されたペプチド結合(すなわち、ペプチドアイソ
スター)により連結された2個以上のアミノ酸を含む任
意のペプチドまたはタンパク質を意味する。「ポリペプ
チド」は短鎖(通常はペプチド、オリゴペプチドまたは
オリゴマーという)と長鎖(一般的にはタンパク質とい
う)の両方をさす。ポリペプチドは20種類の遺伝子コ
ード化アミノ酸以外のアミノ酸を含んでもよい。「ポリ
ペプチド」は、翻訳後プロセシングのような天然のプロ
セスで、または当技術分野で公知の化学的修飾法のいず
れかで修飾されたアミノ酸配列を含む。このような修飾
は基本的な教科書、より詳細な学術論文および研究文献
に詳述されている。修飾はペプチドバックボーン、アミ
ノ酸側鎖、アミノまたはカルボキシル末端を含めてポリ
ペプチドのどこでも行うことができる。同じタイプの修
飾が所定のポリペプチドのいくつかの部位に同程度でま
たはさまざまに異なる程度で存在してもよい。また、所
定のポリペプチドが多くのタイプの修飾を含んでいても
よい。ポリペプチドはユビキチン化のために分枝してい
ても、分枝のある又はない環状であってもよい。環状
の、分枝した、または分枝した環状のポリペプチドは翻
訳後の天然プロセスから生じることがあり、また、合成
法によって製造することもできる。修飾としては、アセ
チル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、フ
ラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチド
またはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質
誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有
結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の形成、脱メチル
化、共有架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタメー
トの形成、ホルミル化、γ−カルボキシル化、グリコシ
ル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素
化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解
処理、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル
化、硫酸化、アルギニル化のようなタンパク質へのアミ
ノ酸の転移RNA媒介付加、ユビキチン化などがある。
例えば、PROTEINS - STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERT
IES, 2nd Ed., T.E. Creighton, W.H. Freeman and Com
pany, New York, 1993; POSTTRANSLATIONAL COVALENT M
ODIFICATION OF PROTEINS, B.C. Johnson 編, Academic
Press, New York, 1983中のWold, F., Posttranslatio
nal Protein Modifications: Perspectives and Prospe
cts, pgs. 1-12; Seifter ら, "Analysis for protein
modifications and nonprotein cofactors", Meth Enzy
mol (1990) 182:626-646; および Rattan ら, "Protein
Synthesis: Posttranslational Modifications andAgi
ng", Ann NY Acid Sci (1992) 663:48-62を参照のこ
と。
【0009】本明細書中で用いる「変異体」とは、基準
のポリヌクレオチドまたはポリペプチドと異なるが、不
可欠な性質を保持しているポリヌクレオチドまたはポリ
ペプチドのことである。典型的なポリヌクレオチドの変
異体は基準ポリヌクレオチドとヌクレオチド配列の点で
相違する。この変異体のヌクレオチド配列の変化は、基
準ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド
のアミノ酸配列を変更しても、しなくてもよい。ヌクレ
オチドの変化は、以下で述べるように、基準配列により
コードされるポリペプチドにおいてアミノ酸の置換、付
加、欠失、融合および末端切断(トランケーション)を
生じさせることができる。典型的なポリペプチドの変異
体は基準ポリペプチドとアミノ酸配列の点で相違する。
一般的には、基準ポリペプチドの配列と変異体の配列が
全般的によく類似しており、多くの領域で同一となるよ
うな相違に限られる。変異体と基準ポリペプチドは任意
に組み合わせた1以上の置換、付加、欠失によりアミノ
酸配列が相違していてよい。置換または挿入されるアミ
ノ酸残基は遺伝子コードによりコードされるものであっ
ても、なくてもよい。ポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドの変異体はアレリック変異体のように天然に存在す
るものでも、天然に存在することが知られていない変異
体であってもよい。天然に存在しないポリヌクレオチド
およびポリペプチドの変異体は、突然変異誘発法または
直接合成により調製することができる。
【0010】「同一性」はヌクレオチド配列またはアミ
ノ酸配列の同一性の尺度である。一般に、最大級の整合
(一致)が得られるように配列を並べる。「同一性」そ
れ自体は当技術分野で認識された意味をもち、発表され
た技法を使って計算することができる。例えば、COMPUT
ATIONAL MOLECULAR BIOLOGY, Lesk, A.M. 編, OxfordUn
iversity Press, New York, 1988; BIOCOMPUTING: INFO
RMATICS AND GENOMEPROJECTS, Smith, D.W. 編, Academ
ic Press, New York, 1993; COMPUTER ANALYSIS OF SEQ
UENCE DATA, PART I, Griffin, A.M. and Griffin, H.
G. 編, HumanaPress, New Jersey, 1994; SEQUENCE ANA
LYSIS IN MOLECULAR BIOLOGY, von Heinje, G., Academ
ic Press, 1987; および SEQUENCE ANALYSIS PRIMER, G
ribskov, M. and Devereux, J.編, M Stockton Press,
New York, 1991を参照のこと。2つのポリヌクレオチド
またはポリペプチド配列間の同一性を決定する方法は多
数存在していると同時に、「同一性」なる用語は当業者
には公知である (Carillo, H. and Lipton, D., SIAM J
Applied Math (1988) 48:1073) 。2つの配列間の同一
性または類似性を決定するために汎用される方法として
は、Guide to Huge Computers, Martin J. Bishop 編,
Academic Press, San Diego, 1994 およびCarillo, H.
and Lipton, D., SIAM J Applied Math (1988) 48:1073
に記載される方法があるが、これらに限らない。同一
性および類似性の決定方法はコンピュータプログラムに
集成されている。2つの配列間の同一性および類似性を
決定するための好適なコンピュータプログラム法として
は、GCS プログラムパッケージ (Devereux, J.ら, Nucl
eic Acids Research (1984) 12(1):387)、BLASTP、BLAS
TN、FASTA (Atschul, S.F.ら, J Molec Biol (1990) 21
5:403)があるが、これらに限らない。
【0011】一例として、配列番号1の基準ヌクレオチ
ド配列に対して、例えば、少なくとも95%の「同一
性」を有するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチ
ドとは、このポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が配
列番号1の基準ヌクレオチド配列のそれぞれ100ヌク
レオチドにつき最高で5つの点突然変異を含みうること
を除けば、基準配列と同一であることを意図している。
言い換えると、基準ヌクレオチド配列と少なくとも95
%同一であるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチ
ドを得るには、基準配列中の5%までのヌクレオチドを
欠失させるか、他のヌクレオチドで置換するか、または
基準配列中の全ヌクレオチドの5%までのヌクレオチド
数を基準配列に挿入すればよい。基準配列のこれらの突
然変異は、基準ヌクレオチド配列の5'もしくは3'末端位
置、またはこれらの末端位置の間のどこかで起こり、基
準配列中のヌクレオチドの間に個々に、または基準配列
内に1以上の連続するグループとして配置することがで
きる。
【0012】同様に、配列番号2の基準アミノ酸配列に
対して、例えば、少なくとも95%の「同一性」を有す
るアミノ酸配列を有するポリペプチドとは、このポリペ
プチド配列が配列番号2の基準アミノ酸配列のそれぞれ
100アミノ酸につき最高で5つのアミノ酸変更を含み
うることを除けば、基準配列と同一であることを意図し
ている。言い換えると、基準アミノ酸配列と少なくとも
95%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドを
得るには、基準配列中の5%までのアミノ酸残基を欠失
させるか、他のアミノ酸で置換するか、または基準配列
中の全アミノ酸残基の5%までのアミノ酸数を基準配列
に挿入すればよい。基準配列のこれらの変更は、基準ア
ミノ酸配列のアミノもしくはカルボキシ末端位置、また
はこれらの末端位置の間のどこかで起こり、基準配列中
のアミノ酸残基の間に個々に、または基準配列内に1以
上の連続するグループとして配置することができる。
【0013】本発明のポリペプチド 一つの態様において、本発明はASP1ポリペプチド
(またはASP1タンパク質)に関する。このASP1
ポリペプチドには、配列番号2のポリペプチドだけでな
く、配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペプチド、そ
の全長において配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも
80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは
少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペ
プチドも含まれる。さらに、少なくとも97〜99%同
一であるものが特に好適である。また、その全長におい
て配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドと少
なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好
ましくは少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有
するポリペプチドもASP1ポリペプチドに含まれる。
さらに、少なくとも97〜99%同一であるものが特に
好適である。ASP1ポリペプチドはASP1の少なく
とも1つの生物学的活性を示すことが好ましい。
【0014】ASP1ポリペプチドは「成熟」タンパク
質の形であっても、融合タンパク質のような、より大き
いタンパク質の一部であってもよい。しばしば、追加の
アミノ酸配列を含めることが有利であり、このようなア
ミノ酸配列としては、分泌すなわちリーダー配列、プロ
配列、多重ヒスチジン残基のような精製に役立つ配列、
または組換え生産の際の安定性を確保する付加的配列な
どがある。
【0015】また、ASP1ポリペプチドの断片も本発
明に含まれる。こうした断片は全体的に前記ASP1ポ
リペプチドのアミノ酸配列の一部と同一であるが、全部
とは同一でないアミノ酸配列を有するポリペプチドであ
る。ASP1ポリペプチドと同様に、断片は「フリース
タンディング」(それ自体で独立)していても、より大
きいポリペプチド内に含まれていてもよく、つまりその
大きいポリペプチドの一部または一領域、最も好ましく
は一つの連続領域、を断片が構成していてもよい。本発
明のポリペプチド断片の代表的な例として、およその見
当でアミノ酸番号1−20、21−40、41−60、
61−80、81−100、および101からASP1
ポリペプチドの末端までの断片が挙げられる。これに関
連して、「およそ」とは、上記の範囲の一端または両端
で数個、5個、4個、3個、2個または1個のアミノ酸
が増えたり減ったりした範囲を含むものである。
【0016】好適な断片としては、例えば、アミノ末端
を含む一連の残基もしくはカルボキシル末端を含む一連
の残基の欠失、またはアミノ末端を含むものとカルボキ
シル末端を含むものとの二連の残基の欠失を除いた、A
SP1ポリペプチドのアミノ酸配列を有するトランケー
ション(truncation)ポリペプチドが含まれる。また、α
ヘリックスとαヘリックス形成領域、βシートとβシー
ト形成領域、ターンとターン形成領域、コイルとコイル
形成領域、親水性領域、疎水性領域、α両親媒性領域、
β両親媒性領域、可変性領域、表面形成領域、基質結合
領域、および高抗原指数領域を含む断片のような、構造
的または機能的特性により特徴づけられる断片も好適で
ある。その他の好適な断片は生物学的に活性な断片であ
る。生物学的に活性な断片は、同様の活性をもつ断片、
その活性が向上した断片、または望ましくない活性が減
少した断片を含めて、ASP1活性を媒介するものであ
る。さらに、動物、特にヒトにおいて抗原性または免疫
原性がある断片も含まれる。
【0017】これらのポリペプチド断片はどれも、抗原
活性を含めたASP1の生物学的活性を保持することが
好ましい。特定された配列および断片の変異型も本発明
の一部を構成する。好適な変異型は同類アミノ酸置換に
より対象物と異なるもの、すなわち、ある残基が同様の
性質の他の残基で置換されているものである。典型的な
こうした置換は、Ala, Val, Leu と Ileの間;Ser とTh
r の間;酸性残基 AspとGlu の間;Asn とGln の間;塩
基性残基 LysとArg の間;または芳香族残基 PheとTyr
の間で起こる。特に、数個、5〜10個、1〜5個また
は1〜2個のアミノ酸が任意の組合せで置換、欠失また
は付加されている変異型が好適である。
【0018】本発明のASP1ポリペプチドは任意の適
当な方法で製造することができる。このようなポリペプ
チドには、単離された天然に存在するポリペプチド、組
換え的に生産されたポリペプチド、合成的に製造された
ポリペプチド、またはこれらの方法の組合せにより製造
されたポリペプチドが含まれる。このようなポリペプチ
ドの製造のための手段は当業界でよく理解されている。
【0019】本発明のポリヌクレオチド 本発明のもう一つの態様はASP1ポリヌクレオチドに
関する。ASP1ポリヌクレオチドには、ASP1ポリ
ペプチドおよび断片をコードする単離されたポリヌクレ
オチド、並びにこれらと密接に関連したポリヌクレオチ
ドが含まれる。さらに特定すると、本発明のASP1ポ
リヌクレオチドとしては、配列番号2のASP1ポリペ
プチドをコードする配列番号1中に含まれるヌクレオチ
ド配列を含むポリヌクレオチド、および配列番号1の特
定配列を有するポリヌクレオチドがある。さらに、AS
P1ポリヌクレオチドには、配列番号2のASP1ポリ
ペプチドをコードするヌクレオチド配列と全長において
少なくとも80%同一であるヌクレオチド配列を含むポ
リヌクレオチド、および配列番号1のヌクレオチド配列
と全長において少なくとも80%同一であるヌクレオチ
ド配列を含むポリヌクレオチドが含まれる。これに関連
して、少なくとも90%同一であるポリヌクレオチドが
好適であり、特に少なくとも95%同一であるものが好
適である。さらに、少なくとも97%同一であるものが
より好ましく、少なくとも98〜99%同一であるもの
がより一層好ましく、少なくとも99%同一であるもの
が最も好ましい。また、増幅反応に使用できる条件下、
またはプローブやマーカーとして使用できる条件下でハ
イブリダイズするのに十分な、配列番号1中に含まれる
ヌクレオチド配列との同一性を有するヌクレオチド配列
もASP1ポリヌクレオチドに含まれる。本発明はま
た、このようなASP1ポリヌクレオチドと相補的なポ
リヌクレオチドを提供する。
【0020】本発明のASP1は、ヒトASP1をコー
ドする表1のcDNA(配列番号1)の配列決定の結果
により示されるように、アスパラギン酸プロテイナーゼ
ファミリーの他のタンパク質と構造的に関連している。
配列番号1のcDNA配列は配列番号2の518個のア
ミノ酸からなるポリペプチドをコードするオープンリー
ディングフレーム(ヌクレオチド番号91−1644)
を含んでいる。表2のアミノ酸配列(配列番号2)は新
規なアスパラギン酸プロテイナーゼASP2(英国特許
公開第9618966.7 号、第9618966.6 号および第9618963.
4 号)と445個のアミノ酸残基において約50%同一
である(FASTA(GCG)使用)。さらに、ヒト・プロガスト
リシンは239個のアミノ酸残基においてASP1と3
3.5%同一である (Taggart, R.T. ら, J. Biol. Che
m. 264:375-379, 1989) 。表1のヌクレオチド配列(配
列番号1)は新規なアスパラギン酸プロテイナーゼAS
P2(英国特許公開第9618966.7 号、第9618966.6 号お
よび第9618963.4 号)と1347個のヌクレオチド残基
において約60.4%同一である(FASTA(GCG)使用)。
さらに、ヒト・プロガストリシンはASP1と1385
個のヌクレオチド残基において45%同一である (Tagg
art, R.T. ら, J. Biol. Chem. 264:375-379, 1989) 。
したがって、本発明のASP1ポリペプチドおよびポリ
ヌクレオチドは、とりわけ、それらの相同ポリペプチド
およびポリヌクレオチドと同様の生物学的機能/特性を
もつことが予測され、それらの有用性は当業者には自明
である。
【0021】 ヒトASP1のヌクレオチド配列(配列番号1)
【表1】
【0022】 ヒトASP1のアミノ酸配列(配列番号2)
【表2】
【0023】ASP1をコードする本発明の一つのポリ
ヌクレオチドは、標準的なクローニングおよびスクリー
ニングにより、ヒト・メラノサイト、メラノーマ、内皮
細胞、成人の脳、繊維芽細胞の細胞中のmRNAから誘
導されたcDNAライブラリーから、発現配列タグ(ex
pressed sequence tag: EST)分析 (Adams, M.D. ら,Sci
ence (1991) 252:1651-1656; Adams, M.D. ら, Nature
(1992) 355:632-634;Adams, M.D.ら, Nature (1995) 37
7 Supp:3-174) を用いて得ることができる。また、本発
明のポリヌクレオチドはゲノムDNAライブラリーのよ
うな天然源から得ることができ、商業的に入手可能な公
知の技法を用いて合成することもできる。
【0024】配列番号2のASP1ポリペプチドをコー
ドするヌクレオチド配列は、表1中に含まれるポリペプ
チドコード配列(配列番号1のヌクレオチド番号91−
1644)と同一であっても、遺伝子コードの重複性
(縮重)のため、やはり配列番号2のポリペプチドをコ
ードする配列であってもよい。
【0025】本発明のポリヌクレオチドをASP1ポリ
ペプチドの組換え生産のために用いる場合、そのポリヌ
クレオチドには、成熟ポリペプチドのコード配列または
その断片単独、他のコード配列(例えば、リーダーもし
くは分泌配列、プレ−、プロ−もしくはプレプロ−タン
パク質配列、または他の融合ペプチド部分をコードする
もの)と同じリーディングフレームにある成熟ポリペプ
チドのコード配列またはその断片が含まれる。例えば、
融合ポリペプチドの精製を容易にするマーカー配列がコ
ードされ得る。本発明のこの態様の好ましい具体例とし
て、マーカー配列は、pQEベクター(Qiagen, Inc.)に
より提供されかつGentz ら, Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA (1989) 86:821-824に記載されるようなヘキサ−ヒス
チジンペプチド、またはHAタグである。また、このポ
リヌクレオチドは5'および3'非コード配列、例えば、転
写されるが翻訳されない配列、スプライシングおよびポ
リアデニル化シグナル、リボソーム結合部位、およびm
RNA安定化配列を含んでいてもよい。
【0026】さらに好適な具体例は、数個、5〜10
個、1〜5個、1〜3個、1〜2個、または1個のアミ
ノ酸残基が任意の組合せで置換、欠失または付加されて
いる、表2のASP1ポリペプチドのアミノ酸配列(配
列番号2)を含むASP1変異型をコードするポリヌク
レオチドである。
【0027】本発明はさらに、前記の配列とハイブリダ
イズするポリヌクレオチドに関する。これに関して、本
発明は特にストリンジェントな条件下で前記のポリヌク
レオチドとハイブリダイズするポリヌクレオチドに関す
る。本明細書中で用いる「ストリンジェントな条件」と
は、配列間に少なくとも80%、好ましくは少なくとも
90%、より好ましくは少なくとも95%、より一層好
ましくは少なくとも97〜99%の同一性があるときだ
けハイブリダイゼーションが起こる条件を指す。
【0028】配列番号1中に含まれるヌクレオチド配列
またはその断片と同一であるか実質的に同一である本発
明のポリヌクレオチドは、ASP1ポリペプチドをコー
ドする全長cDNAおよびゲノムクローンを単離するた
めに、また、ASP1遺伝子との配列類似性が高い他の
遺伝子(ヒト以外の種に由来する相同体およびオーソロ
グ体(ortholog)をコードする遺伝子を含む)のcDNA
およびゲノムクローンを単離するために、cDNAおよ
びゲノムDNAのハイブリダイゼーションプローブとし
て用いることができる。このようなハイブリダイゼーシ
ョン技法は当業者には公知である。一般的に、これらの
ヌクレオチド配列は対象物のヌクレオチド配列と80
%、好ましくは90%、より好ましくは95%同一であ
る。プローブはたいてい15個以上のヌクレオチドを含
み、好ましくは30個以上を含み、50個以上のヌクレ
オチドを有していてもよい。特に好ましいプローブは3
0〜50個の範囲のヌクレオチドを有するものである。
【0029】一実施態様において、ASP1ポリペプチ
ド(ヒト以外の種に由来する相同体およびオーソログ体
を含む)をコードするポリヌクレオチドを得ることは、
配列番号1のヌクレオチド配列またはその断片を有する
標識プローブを用いて、ストリンジェントなハイブリダ
イゼーション条件下で適当なライブラリーをスクリーニ
ングし、前記のポリヌクレオチド配列を含む全長cDN
Aおよびゲノムクローンを単離する各工程を含んでな
る。かくして、もう一つの態様では、本発明のASP1
ポリヌクレオチドはさらに、配列番号1のヌクレオチド
配列またはその断片とストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズするヌクレオチド配列を含んでなるヌクレオ
チド配列を含むものである。ASP1ポリペプチドも、
前記のハイブリダイゼーション条件により得られたヌク
レオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含んで
なるポリペプチドを含む。このようなハイブリダイゼー
ション技法は当業者に公知である。ストリンジェントな
ハイブリダイゼーション条件は上で定義したとおりであ
るか、または、50% ホルムアミド、5×SSC (150mM NaC
l, 15mM クエン酸三ナトリウム) 、50mMリン酸ナトリウ
ム (pH7.6)、5×Denhardt溶液、10% デキストラン硫酸
および20μg/mlの変性し剪断したサケ精子DNAを含有
する溶液中で42℃で一夜インキュベートし、次いでフ
ィルターを 0.1×SSC 中約65℃で洗浄する条件であ
る。
【0030】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、動物およびヒトの疾病に対する治療薬および診
断薬を探索するための研究用の試薬および材料として利
用することができる。
【0031】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含有するベ
クター、このベクターにより遺伝子操作された宿主細
胞、および組換え法による本発明のポリペプチドの生産
に関する。本発明のDNA構築物から誘導されたRNA
を用いてこの種のタンパク質を生産するための無細胞翻
訳系も使用することができる。
【0032】組換え生産に関しては、本発明のポリヌク
レオチドの発現系またはその一部を組み入れるために、
宿主細胞が遺伝子操作される。宿主細胞へのポリヌクレ
オチドの導入は、Davis ら, BASIC METHODS IN MOLECUL
AR BIOLOGY (1986) および Sambrook ら, MOLECULAR CL
ONING: A LABORATORY MANUAL, 2nd Ed., Cold SpringHa
rbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1
989) などの多くの標準的な実験室マニュアルに記載さ
れる方法、例えば、リン酸カルシウムトランスフェクシ
ョン、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクショ
ン、トランスベクション(transvection)、マイクロイン
ジェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェクショ
ン、エレクトロポレーション、形質導入、スクレープロ
ーディング(scrape loading)、射出導入(ballistic int
roduction)または感染により行うことができる。
【0033】適当な宿主の代表的な例として、細菌細胞
(例:ストレプトコッカス、スタフィロコッカス、大腸
菌、ストレプトミセス、枯草菌)、真菌細胞(例:酵
母、アスペルギルス)、昆虫細胞(例:ドロソフィラS
2、スポドプテラSf9)、動物細胞(例:CHO、C
OS、HeLa、C 127、3T3、BHK、HEK 29
3、Bowes メラノーマ細胞)および植物細胞が挙げられ
る。
【0034】多種多様な発現系を使用することができ
る。こうした発現系として、特に、染色体、エピソーム
およびウイルス由来の系、例えば、細菌プラスミド由
来、バクテリオファージ由来、トランスポゾン由来、酵
母エピソーム由来、挿入エレメント由来、酵母染色体エ
レメント由来、ウイルス(例:バキュロウイルス、SV
40のようなパポバウイルス、ワクシニアウイルス、ア
デノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルス、レ
トロウイルス)由来のベクター、およびこれらの組合せ
に由来するベクター、例えば、コスミドやファージミド
のようなプラスミドとバクテリオファージの遺伝的要素
に由来するものがある。この発現系は発現を起こさせる
だけでなく発現を調節する制御配列を含んでいてもよ
い。一般的に、宿主内でのポリペプチドの産生のために
ポリヌクレオチドを維持し、増やし、発現するのに適し
た系またはベクターはどれも使用することができる。Sa
mbrookら, MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL
(前掲) に記載されるような、日常的に用いられる公知
の技法のいずれかにより、適当なヌクレオチド配列を発
現系に挿入することができる。
【0035】翻訳されたタンパク質を小胞体の内腔に、
細胞周辺腔に、または細胞外の環境に分泌させるため
に、適当な分泌シグナルを目的のポリペプチドに組み込
むことができる。これらのシグナルは目的のポリペプチ
ドに対して内因性であっても、異種シグナルであっても
よい。
【0036】スクリーニングアッセイで使用するためA
SP1ポリペプチドを発現させようとする場合、そのポ
リペプチドを細胞の表面に産生させることが好適であ
る。この場合は、スクリーニングアッセイでの使用に先
立って細胞を回収する。ASP1ポリペプチドが培地に
分泌される場合は、そのポリペプチドを回収し精製する
ために培地を回収する。細胞内に産生される場合は、そ
の細胞をまず溶解し、その後にポリペプチドを回収する
必要がある。
【0037】組換え細胞培養物からASP1ポリペプチ
ドを回収し精製するには、硫酸アンモニウムまたはエタ
ノール沈殿、酸抽出、アニオンまたはカチオン交換クロ
マトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィ
ー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティ
ークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマ
トグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含め
た公知の方法を用いることができる。最も好ましくは、
高速液体クロマトグラフィーが精製に用いられる。ポリ
ペプチドが単離および/または精製中に変性されるとき
は、タンパク質を再生させるための公知の技法を用い
て、活性のあるコンフォメーションを復元することが可
能である。
【0038】診断アッセイ 本発明はまた、診断薬としてのASP1ポリヌクレオチ
ドの使用に関する。機能障害と関連したASP1遺伝子
の変異型の検出は、ASP1の過少発現、過剰発現また
は変化した発現により生ずる疾病またはその罹病性の診
断に追加しうる、またはその診断を下しうる診断用ツー
ルを提供するだろう。ASP1遺伝子に変異がある個体
を、さまざまな技法によりDNAレベルで見つけ出すこ
とができる。
【0039】診断用の核酸は、被験者の細胞、例えば血
液、尿、唾液、組織の生検または剖検材料から得ること
ができる。検出のためにゲノムDNAを直接使用して
も、分析前にPCRまたは他の増幅法を使って酵素的に
増幅してもよい。同様のやり方でRNAまたはcDNA
を使用することもできる。欠失および挿入変異は、正常
な遺伝子型と比較したときの増幅産物のサイズの変化に
より検出できる。点突然変異は増幅DNAを標識ASP
1ヌクレオチド配列とハイブリダイズさせることで同定
できる。完全にマッチした配列とミスマッチの二重鎖と
はRNアーゼ消化により、または融解温度の差異により
区別できる。また、DNA配列の差異は、変性剤を用い
たまたは用いないゲルでのDNA断片の電気泳動の移動
度の変化により、または直接DNA配列決定によっても
検出できる(例えば、Myers ら, Science (1985) 230:1
242 を参照のこと)。特定位置での配列変化はヌクレア
ーゼプロテクションアッセイ(例えば、RNアーゼおよ
びS1プロテクション)または化学的開裂法によっても
確認できる(Cottonら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA(1
985) 85:4397-4401を参照のこと)。別の実施態様で
は、例えば、遺伝子変異の効率のよいスクリーニングを
行うため、ASP1ヌクレオチド配列またはその断片を
含むオリゴヌクレオチドプローブのアレイを構築するこ
とができる。アレイ技法は公知で、一般的な適用可能性
を有し、遺伝子発現、遺伝的連鎖および遺伝的変異性を
含めた分子遺伝学のさまざまな問題を解きあかすために
用いられている(例えば、M. Chee ら, Science, Vol.2
74, pp.610-613 (1996) を参照のこと)。
【0040】診断アッセイは、前記の方法によりASP
1遺伝子の変異を検出することで、アルツハイマー病、
癌およびメラノーマへの罹りやすさを診断または判定す
る方法を提供する。
【0041】さらに、被験者から得られたサンプルから
ASP1ポリペプチドまたはASP1mRNAのレベル
の異常な低下または増加を測定する方法により、アルツ
ハイマー病、癌およびメラノーマの診断を下すことがで
きる。発現の低下または増加は、当技術分野で公知のポ
リヌクレオチド定量法のいずれか、例えばPCR、RT
−PCR、RNアーゼプロテクション、ノーザンブロッ
ト、その他のハイブリダイゼーション法によりRNAレ
ベルで測定することができる。宿主から得られたサンプ
ル中のASP1ポリペプチドのようなタンパク質のレベ
ルを測定するためのアッセイ法は当業者によく知られて
いる。こうしたアッセイ法として、ラジオイムノアッセ
イ、競合結合アッセイ、ウエスタンブロット分析、EL
ISAアッセイなどがある。
【0042】かくして、もう一つの態様において、本発
明は、疾病(特にアルツハイマー病、癌およびメラノー
マ)または疾病への罹りやすさを診断するためのキット
に関し、このキットは、(a) ASP1ポリヌクレオチド
(好ましくは、配列番号1のヌクレオチド配列)または
その断片、(b) (a) のポリヌクレオチドに相補的なヌク
レオチド配列、(c) ASP1ポリペプチド(好ましく
は、配列番号2のポリペプチド)またはその断片、また
は(d) ASP1ポリペプチド(好ましくは、配列番号2
のポリペプチド)に対する抗体、を含んでなる。このよ
うなキットにおいて、(a) 、(b) 、(c) または (d)が実
質的な構成成分であることが理解されよう。
【0043】染色体アッセイ 本発明のヌクレオチド配列はまた、染色体の同定にも有
用である。この配列は個々のヒト染色体上の特定の位置
を標的指向し、その特定位置とハイブリダイズすること
ができる。本発明に従って関連配列の染色体地図を作成
することは、これらの配列と遺伝子関連疾患とを相関さ
せる上で重要な第一段階である。ひとたび配列が正確な
染色体位置にマッピングされたら、その染色体上のその
配列の物理的位置を遺伝地図データと相関させることが
できる。この種のデータは、例えば、V. McKusick, Men
delian Inheritance in Man (Johns Hopkins Universit
yWelch Medical Library からオンラインで入手可能)
中に見いだせる。その後、同一の染色体領域にマッピン
グされた遺伝子と疾患との関係を連鎖分析(物理的に隣
接した遺伝子の共遺伝)により同定する。
【0044】患者と正常個体とのcDNAまたはゲノム
配列の差異も調べることができる。患者の一部または全
部に変異が観察されて、どの正常個体にも観察されない
場合は、その変異が疾病の原因である可能性がある。A
SP1の染色体位置は放射線ハイブリダイゼーションマ
ッピングにより21q22(Down's Critical Region)
であると同定された。
【0045】抗体 本発明のポリペプチドまたはその断片もしくは類似体、
またはそれらを発現する細胞は、ASP1ポリペプチド
に免疫特異的な抗体を産生するための免疫原としても使
用することができる。「免疫特異的」とは、その抗体が
従来技術における他の関連ポリペプチドに対するその親
和性よりも本発明のポリペプチドに対して実質的に高い
親和性を有することを意味する。
【0046】ASP1ポリペプチドに対する抗体は、慣
用のプロトコールを用いて、動物(好ましくはヒト以
外)に該ポリペプチドまたはエピトープを含む断片、類
似体もしくは細胞を投与することにより得られる。モノ
クローナル抗体の調製には、連続細胞系の培養物により
産生される抗体をもたらす任意の技法を用いることがで
きる。例を挙げると、ハイブリドーマ技法 (Kohler, G.
およびMilstein, C., Nature (1975) 256:495-497)、ト
リオーマ技法、ヒトB細胞ハイブリドーマ技法 (Kozbor
ら, Immunology Today (1983) 4:72) およびEBV−ハ
イブリドーマ技法(Coleら, MONOCLONAL ANTIBODIES AND
CANCER THERAPY, pp.77-96, Alan R. Liss, Inc., 198
5) などがある。
【0047】本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体
をつくるために、一本鎖抗体の調製法(米国特許第4,94
6,778 号)を適応させることができる。また、ヒト化抗
体を発現させるために、トランスジェニックマウスまた
は他の哺乳動物を含む他の生物を利用することができ
る。前記の抗体を用いて、そのポリペプチドを発現する
クローンを単離・同定したり、アフィニティークロマト
グラフィーでそのポリペプチドを精製することもでき
る。ASP1ポリペプチドに対する抗体は、とりわけ、
アルツハイマー病、癌およびメラノーマの治療に使用で
きる可能性がある。
【0048】ワクチン 本発明の別の態様は、哺乳動物において免疫学的応答を
引き出す方法に関し、この方法は、特にアルツハイマー
病、癌およびメラノーマから前記動物を防御するための
抗体および/またはT細胞免疫応答を生ずるのに十分な
ASP1ポリペプチドまたはその断片を哺乳動物に接種
することを含んでなる。本発明のさらに別の態様は、哺
乳動物を疾病から防御する抗体を産生させるような免疫
学的応答を引き出すために、in vivo でASP1ポリヌ
クレオチドの発現を指令するベクターを介してASP1
ポリペプチドを供給することを含んでなる、哺乳動物に
おいて免疫学的応答を引き出す方法に関する。
【0049】本発明の更なる態様は、哺乳動物宿主に導
入したとき、その哺乳動物においてASP1ポリペプチ
ドに対する免疫学的応答を引き出す免疫学的/ワクチン
製剤(組成物)に関し、この組成物はASP1ポリペプ
チドまたはASP1遺伝子を含有する。ワクチン製剤は
適当な担体をさらに含んでいてもよい。ASP1ポリペ
プチドは胃の中で分解されうるので、非経口的(皮下、
筋肉内、静脈内、皮内等への注射を含む)に投与するこ
とが好ましい。非経口投与に適した製剤としては、酸化
防止剤、緩衝液、静菌剤およびこの製剤を受容者の血液
と等張にする溶質を含みうる水性および非水性の無菌注
射液、並びに懸濁化剤または増粘剤を含んでいてもよい
水性および非水性の無菌懸濁液がある。こうした製剤は
1回量容器または数回量容器(例えば、密閉アンプルお
よびバイアル)で提供することができ、また、使用直前
に無菌の液状担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で
保管することもできる。ワクチン製剤はこの製剤の免疫
原性を増強するためのアジュバント系、例えば水中油型
のアジュバント系や当技術分野で公知の他のアジュバン
ト系を含んでいてもよい。投与量はワクチンの比活性で
変化し、ルーチンな実験操作により簡単に決定できる。
【0050】スクリーニングアッセイ 本発明のASP1ポリペプチドは、このポリペプチドを
活性化する化合物(アゴニスト)またはその活性を阻害
する化合物(アンタゴニスト、または阻害剤ともいう)
のスクリーニング法において使用することができる。こ
うして、本発明のポリペプチドは、例えば、細胞、無細
胞調製物、化学物質ライブラリーおよび天然産物の混合
物からアゴニストまたはアンタゴニストを評価し同定す
るためにも用いられる。これらのアゴニストまたはアン
タゴニストは、本発明のポリペプチドの、場合によっ
て、天然のまたは修飾された基質、リガンド、受容体、
酵素などであってよく、また、本発明のポリペプチドの
構造的または機能的な模擬物であってもよい(Coligan
ら, Current Protocols in Immunology 1(2): Chapter
5 (1991)を参照のこと)。
【0051】ASP1ポリペプチドは多くの病理を含め
て多数の生物学的機能に関与している。したがって、一
方ではASP1ポリペプチドを刺激し、他方ではASP
1ポリペプチドの機能を阻害し得る化合物および薬物を
見つけ出すことが望まれる。一般的に、アゴニストはア
ルツハイマー病、癌、メラノーマのような症状の治療お
よび予防目的で用いられる。アンタゴニストはアルツハ
イマー病、癌、メラノーマのような症状のさまざまな治
療および予防目的で使用しうる。
【0052】一般に、こうしたスクリーニング法はAS
P1ポリペプチドを発現する適当な細胞、またはASP
1ポリペプチドに応答する適当な細胞を用いるものであ
る。この種の細胞には哺乳動物、酵母、ショウジョウバ
エ由来の細胞または大腸菌細胞が含まれる。次いで、A
SP1ポリペプチドを発現する細胞(もしくは発現され
たポリペプチドを含む細胞膜)またはASP1ポリペプ
チドに応答する細胞を試験化合物と接触させて、その結
合または機能的応答の刺激もしくは阻害を観察する。候
補化合物と接触させた細胞の能力を、接触させなかった
同一細胞とASP1活性に関して比較する。アスパラギ
ン酸プロテイナーゼはすべてペプスタチンにより阻害さ
れる。
【0053】これらのアッセイでは候補化合物の結合を
簡単に試験することができ、そこでは候補化合物と直接
または間接に結合された標識により、または標識した競
合物質との競合を用いるアッセイにより、ASP1ポリ
ペプチドを担持する細胞への付着が検出される。さら
に、これらのアッセイでは、ASP1ポリペプチドを担
持する細胞に適した検出系を用いて、候補化合物がAS
P1ポリペプチドの活性化により生ずるシグナルを結果
的にもたらすか否かを試験することができる。一般的
に、活性化の阻害剤は既知のアゴニストの存在下でアッ
セイされ、そしてアゴニストによる活性化に対する候補
化合物の存在による影響が調べられる。
【0054】さらに、これらのアッセイは、候補化合物
とASP1ポリペプチドを含む溶液とを混ぜ合わせて混
合物をつくり、この混合物中のASP1活性を測定し、
そしてこの混合物のASP1活性を標準と比較する各ス
テップを単に含むだけでよい。
【0055】また、ASP1のcDNA、タンパク質ま
たはこのタンパク質に対する抗体を用いて、細胞内での
ASP1mRNAまたはタンパク質の生産に及ぼす添加
化合物の作用を検出するためのアッセイを組み立てるこ
とができる。例えば、当技術分野で公知の標準方法によ
りモノクローナルまたはポリクローナル抗体を用いて、
ASP1タンパク質の分泌レベルまたは細胞結合レベル
を測定するためのELISAを構築することができ、こ
れは適切に操作された細胞または組織からのASP1の
生産を抑制または増強する物質(それぞれアンタゴニス
トまたはアゴニストともいう)の探索に用いることがで
きる。
【0056】膜結合受容体または可溶性受容体が存在す
るのであれば、当技術分野で公知の標準的な受容体結合
法によりこの種の受容体を同定するためにASP1タン
パク質を用いることができる。こうした受容体結合法に
は、限定するものではないが、リガンド結合および架橋
アッセイがあり、このアッセイでは、ASP1を放射性
アイソトープ(例:125I)で標識するか、化学的に修飾
(例:ビオチン化)するか、または検出や精製に適した
ペプチド配列に融合させ、そして推定上の受容体源(細
胞、細胞膜、細胞上清、組織抽出物、体液など)とイン
キュベートする。その他の方法としては、表面プラズモ
ン共鳴および分光学のような生物物理的方法がある。受
容体の精製およびクローニングに用いることに加えて、
これらの結合アッセイは、もし存在するのであれば、A
SP1のその受容体への結合と競合するASP1のアゴ
ニストまたはアンタゴニストを同定するために用いるこ
ともできる。スクリーニングアッセイを行うための標準
的な方法は当技術分野でよく理解されている。
【0057】ASP1ポリペプチドの潜在的なアンタゴ
ニストの例としては、抗体、ある場合には、ASP1ポ
リペプチドの、場合により、リガンド、基質、受容体、
酵素などと密接な関係があるオリゴヌクレオチドもしく
はタンパク質(例えば、リガンド、基質、受容体、酵素
などの断片)、または本発明のポリペプチドと結合する
が応答を誘導しない(それゆえポリペプチドの活性を妨
げる)小分子などがある。
【0058】かくして、他の態様において、本発明は、
ASP1ポリペプチドのアゴニスト、アンタゴニスト、
リガンド、受容体、基質、酵素など、またはASP1ポ
リペプチドの生産を低下または増加させる化合物を同定
するためのスクリーニングキットに関し、このキット
は、(a) ASP1ポリペプチド(好ましくは、配列番号
2のポリペプチド)(b) ASP1ポリペプチド(好まし
くは、配列番号2のポリペプチド)を発現する組換え細
胞、(c) ASP1ポリペプチド(好ましくは、配列番号
2のポリペプチド)を発現する細胞膜、または(d) AS
P1ポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプ
チド)に対する抗体、を含んでなる。このようなキット
において、(a) 、(b) 、(c) または (d)が実質的な構成
成分であることが理解されよう。
【0059】予防および治療法 本発明は、ASP1ポリペプチド活性の過剰量と不足量
のどちらにも関係したアルツハイマー病、癌、メラノー
マなどの異常な状態の治療法を提供する。ASP1ポリ
ペプチドの活性が過剰である場合は、いくつかのアプロ
ーチが利用可能である。一つのアプローチは、例えば、
リガンド、基質、受容体、酵素などの結合をブロックす
ることにより、または第2のシグナルを抑制することで
異常な状態を軽減することにより、ASP1ポリペプチ
ドの機能を阻害するのに有効な量で、前記の阻害剤化合
物(アンタゴニスト)を製剤学上許容される担体ととも
に患者に投与することを含んでなる。もう一つのアプロ
ーチでは、リガンド、基質、酵素、受容体などと結合す
る能力がまだある可溶性形態のASP1ポリペプチド
を、内因性のASP1ポリペプチドとの競合状態で投与
する。このような競合剤の典型的な例はASP1ポリペ
プチドの断片である。
【0060】さらに別のアプローチでは、発現阻止法を
使って内因性ASP1ポリペプチドをコードする遺伝子
の発現を抑制することができる。こうした公知技術は、
体内で生成されるか別個に投与されるアンチセンス配列
の使用を必要とする。例えば、Oligodeoxynucleotides
as Antisense Inhibitors of Gene Expression, CRCPre
ss, Boca Raton, FL (1988)中のO'Connor, J Neurochem
(1991) 56:560 を参照のこと。あるいはまた、この遺
伝子と共に三重らせんを形成するオリゴヌクレオチドを
供給することもできる。例えば、Lee ら, Nucleic Acid
s Res (1979) 6:3073; Cooney ら, Science (1988) 24
1:456; Dervanら, Science (1991) 251:1360 を参照の
こと。これらのオリゴマーはそれ自体を投与することも
できるし、関連オリゴマーをin vivo で発現させること
もできる。
【0061】ASP1およびその活性の過少発現に関係
した異常な状態を治療する場合も、いくつかのアプロー
チを取ることができる。一つのアプローチは、治療上有
効な量のASP1ポリペプチドを活性化する化合物(す
なわち、前記のアゴニスト)を製剤学上許容される担体
とともに患者に投与して、異常な状態を緩和することを
含んでなる。別法として、患者の関連細胞においてAS
P1を内因的に産生させるために遺伝子治療を用いるこ
とができる。例えば、上で述べたような複製欠損レトロ
ウイルスベクターによる発現のために本発明のポリヌク
レオチドを遺伝子操作する。次にレトロウイルス発現構
築物を単離し、本発明のポリペプチドをコードするRN
Aを含有するレトロウイルスプラスミドベクターで形質
導入されたパッケージング細胞に導入する。その結果、
パッケージング細胞は対象の遺伝子を含有する感染性の
ウイルス粒子を産生するようになる。in vivo での細胞
処理およびin vivo でのポリペプチド発現のために、こ
れらの産生細胞を患者に投与する。遺伝子治療の概論に
関しては、Human Molecular Genetics, T Strachanand
A P Read, BIOS Scientific Publishers Ltd (1996) 中
のChapter 20, GeneTherapy and other Molecular Gene
tic-based Therapeutic Approaches(およびその中の引
用文献) を参照のこと。もう一つのアプローチは治療量
のASP1ポリペプチドを適当な製剤学上の担体ととも
に投与することである。
【0062】製剤および投与 可溶性形態のASP1ポリペプチドのようなペプチド、
アゴニストおよびアンタゴニストペプチド、または小型
の分子は適当な製剤学上の担体と組み合わせて製剤化す
ることができる。このような製剤は治療上有効な量のポ
リペプチドまたは化合物と、製剤学上許容される担体ま
たは賦形剤を含有する。この種の担体としては、食塩
水、生理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、
エタノール、およびこれらの組合せがあるが、これらに
限らない。製剤は投与様式に適合させるべきであり、こ
れは当技術分野の技量の範囲内である。本発明はさら
に、前記の本発明組成物の1以上の成分を充填した1以
上の容器を含んでなる医薬用パックおよびキットに関す
る。本発明のポリペプチドおよび他の化合物は単独で使
用しても、他の化合物例えば治療用化合物と一緒に使用
してもよい。
【0063】医薬組成物を全身投与するときの好ましい
形は、注入(注射)、典型的には静注である。皮下、筋
肉内または腹腔内のような他の注入経路も使用できる。
全身投与の別の手段は、胆汁酸塩、フシジン酸、その他
の界面活性剤などの浸透剤を用いた経粘膜および経皮投
与である。さらに、腸溶剤またはカプセル剤として適切
に製剤化されているのであれば、経口投与も可能であ
る。これらの化合物は軟膏、ペースト、ゲルなどの剤形
で局所に投与しても、かつ/または局在化させてもよ
い。
【0064】必要な投与量範囲はペプチドの選択、投与
経路、製剤の性質、患者の状態、そして医師の判断に左
右される。しかし、適当な投与量は患者の体重1kgあた
り0.1 〜100 μg の範囲である。利用可能な化合物が多
種多様であり、それぞれの投与経路の効率も異なるた
め、必要とされる投与量は広範に変動することを予想す
べきである。例えば、経口投与は静注による投与よりも
高い投与量を必要とすることが予想される。こうした投
与量レベルの変動は、当技術分野でよく理解されている
ような、標準的経験的な最適化手順を用いて調整するこ
とができる。
【0065】治療に用いるポリペプチドは、上述したよ
うな「遺伝子治療」と称する治療法において、患者の体
内で産生させることもできる。例えば、患者由来の細胞
を、ex vivo でポリペプチドをコードするDNAまたは
RNAのようなポリヌクレオチドにより、例えばレトロ
ウイルスプラスミドベクターを用いて、遺伝子工学的に
操作する。その後、この細胞を患者に導入する。
【0066】
【実施例】以下の実施例は、特に詳細に記載したところ
を除いて、当業者には公知のルーチンな標準的手法を用
いて実施した。これらの実施例は本発明を例示するもの
であって、制限するものではない。
【0067】実施例1 Clontech Laboratories Inc. (Palo Alto, CA USA)より
入手できるヒト・メラノーマ Marathon-ReadyTMcDN
Aから全長ASP1配列のヌクレオチド1−285を単
離した。Marathon-ReadyTMcDNAは本質的には、それ
らの末端にオリゴヌクレオチドアダプターが連結してい
るcDNAライブラリーである。これは、研究者が2つ
のプライマー、すなわち対象の遺伝子中の既知配列の領
域に相補的なプライマーと連結アダプターに相補的なプ
ライマーを用いて既知遺伝子配列への伸長をもたらすR
ACE(cDNA末端の迅速な増幅)PCRを行うこと
を可能にする。RACE PCRはその遺伝子の5'また
は3'末端で行うことができる。この場合には、RACE
PCRを5'末端で行った。
【0068】ASP1遺伝子の5'末端のGC含量が非常
に高いため、このPCRを行うにはClontechから入手で
きるAdvantage-GCTMcDNA PCRキットを使う必要があっ
た。さらに、ネステッド(nested)PCR、すなわち第1
のプライマー対に対して内部にあるプライマーを使用
し、かつ鋳型として第1のPCR産物を用いる第2のP
CRを行う必要があった。最終的なPCR産物を、DN
A配列決定のためにClontechから入手できるpTargetTM
ベクターにサブクローニングした。ヌクレオチド286
−1862は入手可能なExpressed Sequence Tag(ES
T)の配列決定から照合された。RACE PCR断片
をオーバーラップEST配列に連結させて全長クローン
を得た。
【0069】本明細書中に引用された、特許および特許
出願明細書を含めた全ての刊行物は、あたかも各刊行物
が明確にかつ個々に示されているかのように、その全体
を参考としてここに組み入れるものとする。
【0070】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1862 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GGCCGCTGAA TGGCCGAGTC GCTGAGCCGC GGCTGCCGGA CGGGACGGGA CCGGCTAGGC 60 TGGGCGCGCC CCCCGGGCCC CGCCGTGGGC ATGGGCGCAC TGGCCCGGGC GCTGCTGCTG 120 CCTCTGCTGG CCCAGTGGCT CCTGCGCGCC GCCCCGGAGC TGGCCCCCGC GCCCTTCACG 180 CTGCCCCTCC GGGTGGCCGC GGCCACGAAC CGCGTAGTTG CGCCCACCCC GGGACCCGGG 240 ACCCCTGCCG AGCGCCACGC CGACGGCTTG GCGCTCGCCC TGGAGCCTGC CCTGGCGTCC 300 CCCGCGGGCG CCGCCAACTT CTTGGCCATG GTAGACAACC TGCAGGGGGA CTCTGGCCGC 360 GGCTACTACC TGGAGATGCT GATCGGGACC CCCCCGCAGA AGCTACAGAT TCTCGTTGAC 420 ACTGGAAGCA GTAACTTTGC CGTGGCAGGA ACCCCGCACT CCTACATAGA CACGTACTTT 480 GACACAGAGA GGTCTAGCAC ATACCGCTCC AAGGGCTTTG ACGTCACAGT GAAGTACACA 540 CAAGGAAGCT GGACGGGCTT CGTTGGGGAA GACCTCGTCA CCATCCCCAA AGGCTTCAAT 600 ACTTCTTTTC TTGTCAACAT TGCCACTATT TTTGAATCAG AGAATTTCTT TTTGCCTGGG 660 ATTAAATGGA ATGGAATACT TGGCCTAGCT TATGCCACAC TTGCCAAGCC ATCAAGTTCT 720 CTGGAGACCT TCTTCGACTC CCTGGTGACA CAAGCAAACA TCCCCAACGT TTTCTCCATG 780 CAGATGTGTG GAGCCGGCTT GCCCGTTGCT GGATCTGGGA CCAACGGAGG TAGTCTTGTC 840 TTGGGTGGAA TTGAACCAAG TTTGTATAAA GGAGACATCT GGTATACCCC TATTAAGGAA 900 GAGTGGTACT ACCAGATAGA AATTCTGAAA TTGGAAATTG GAGGCCAAAG CCTTAATCTG 960 GACTGCAGAG AGTATAACGC AGACAAGGCC ATCGTGGACA GTGGCACCAC GCTGCTGCGC 1020 CTGCCCCAGA AGGTGTTTGA TGCGGTGGTG GAAGCTGTGG CCCGCGCATC TCTGATTCCA 1080 GAATTCTCTG ATGGTTTCTG GACTGGGTCC CAGCTGGCGT GCTGGACGAA TTCGGAAACA 1140 CCTTGGTCTT ACTTCCCTAA AATCTCCATC TACCTGAGAG ACGAGAACTC CAGCAGGTCA 1200 TTCCGTATCA CAATCCTGCC TCAGCTTTAC ATTCAGCCCA TGATGGGGGC CGGCCTGAAT 1260 TATGAATGTT ACCGATTCGG CATTTCCCCA TCCACAAATG CGCTGGTGAT CGGTGCCACG 1320 GTGATGGAGG GCTTCTACGT CATCTTCGAC AGAGCCCAGA AGAGGGTGGG CTTCGCAGCG 1380 AGCCCCTGTG CAGAAATTGC AGGTGCTGCA GTGTCTGAAA TTTCCGGGCC TTTCTCAACA 1440 GAGGATGTAG CCAGCAACTG TGTCCCCGCT CAGTCTTTGA GCGAGCCCAT TTTGTGGATT 1500 GTGTCCTATG CGCTCATGAG CGTCTGTGGA GCCATCCTCC TTGTCTTAAT CGTCCTGCTG 1560 CTGCTGCCGT TCCGGTGTCA GCGTCGCCCC CGTGACCCTG AGGTCGTCAA TGATGAGTCC 1620 TCTCTGGTCA GACATCGCTG GAAATGAATA GCCAGGCCTG ACCTCAAGCA ACCATGAACT 1680 CAGCTATTAA GAAAATCACA TTTCCAGGGC AGCAGCCGGG ATCGATGGTG GCGCTTTCTC 1740 CTGTGCCCAC CCGTCTTCAA TCTCTGTTCT GCTCCCAGAT GCCTTCTAGA TTCACTGTCT 1800 TTTGATTCTT GATTTTCAAG CTTTCAAATC CTCCCTACTT CCAAGAAAAA AAAAAAAAAA 1860 AA 1862
【0071】配列番号:2 配列の長さ:518 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Gly Ala Leu Ala Arg Ala Leu Leu Leu Pro Leu Leu Ala Gln Trp 1 5 10 15 Leu Leu Arg Ala Ala Pro Glu Leu Ala Pro Ala Pro Phe Thr Leu Pro 20 25 30 Leu Arg Val Ala Ala Ala Thr Asn Arg Val Val Ala Pro Thr Pro Gly 35 40 45 Pro Gly Thr Pro Ala Glu Arg His Ala Asp Gly Leu Ala Leu Ala Leu 50 55 60 Glu Pro Ala Leu Ala Ser Pro Ala Gly Ala Ala Asn Phe Leu Ala Met 65 70 75 80 Val Asp Asn Leu Gln Gly Asp Ser Gly Arg Gly Tyr Tyr Leu Glu Met 85 90 95 Leu Ile Gly Thr Pro Pro Gln Lys Leu Gln Ile Leu Val Asp Thr Gly 100 105 110 Ser Ser Asn Phe Ala Val Ala Gly Thr Pro His Ser Tyr Ile Asp Thr 115 120 125 Tyr Phe Asp Thr Glu Arg Ser Ser Thr Tyr Arg Ser Lys Gly Phe Asp 130 135 140 Val Thr Val Lys Tyr Thr Gln Gly Ser Trp Thr Gly Phe Val Gly Glu 145 150 155 160 Asp Leu Val Thr Ile Pro Lys Gly Phe Asn Thr Ser Phe Leu Val Asn 165 170 175 Ile Ala Thr Ile Phe Glu Ser Glu Asn Phe Phe Leu Pro Gly Ile Lys 180 185 190 Trp Asn Gly Ile Leu Gly Leu Ala Tyr Ala Thr Leu Ala Lys Pro Ser 195 200 205 Ser Ser Leu Glu Thr Phe Phe Asp Ser Leu Val Thr Gln Ala Asn Ile 210 215 220 Pro Asn Val Phe Ser Met Gln Met Cys Gly Ala Gly Leu Pro Val Ala 225 230 235 240 Gly Ser Gly Thr Asn Gly Gly Ser Leu Val Leu Gly Gly Ile Glu Pro 245 250 255 Ser Leu Tyr Lys Gly Asp Ile Trp Tyr Thr Pro Ile Lys Glu Glu Trp 260 265 270 Tyr Tyr Gln Ile Glu Ile Leu Lys Leu Glu Ile Gly Gly Gln Ser Leu 275 280 285 Asn Leu Asp Cys Arg Glu Tyr Asn Ala Asp Lys Ala Ile Val Asp Ser 290 295 300 Gly Thr Thr Leu Leu Arg Leu Pro Gln Lys Val Phe Asp Ala Val Val 305 310 315 320 Glu Ala Val Ala Arg Ala Ser Leu Ile Pro Glu Phe Ser Asp Gly Phe 325 330 335 Trp Thr Gly Ser Gln Leu Ala Cys Trp Thr Asn Ser Glu Thr Pro Trp 340 345 350 Ser Tyr Phe Pro Lys Ile Ser Ile Tyr Leu Arg Asp Glu Asn Ser Ser 355 360 365 Arg Ser Phe Arg Ile Thr Ile Leu Pro Gln Leu Tyr Ile Gln Pro Met 370 375 380 Met Gly Ala Gly Leu Asn Tyr Glu Cys Tyr Arg Phe Gly Ile Ser Pro 385 390 395 400 Ser Thr Asn Ala Leu Val Ile Gly Ala Thr Val Met Glu Gly Phe Tyr 405 410 415 Val Ile Phe Asp Arg Ala Gln Lys Arg Val Gly Phe Ala Ala Ser Pro 420 425 430 Cys Ala Glu Ile Ala Gly Ala Ala Val Ser Glu Ile Ser Gly Pro Phe 435 440 445 Ser Thr Glu Asp Val Ala Ser Asn Cys Val Pro Ala Gln Ser Leu Ser 450 455 460 Glu Pro Ile Leu Trp Ile Val Ser Tyr Ala Leu Met Ser Val Cys Gly 465 470 475 480 Ala Ile Leu Leu Val Leu Ile Val Leu Leu Leu Leu Pro Phe Arg Cys 485 490 495 Gln Arg Arg Pro Arg Asp Pro Glu Val Val Asn Asp Glu Ser Ser Leu 500 505 510 Val Arg His Arg Trp Lys 515
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 39/395 A61K 48/00 45/00 C07K 16/40 48/00 C12N 1/15 C07K 16/40 1/21 C12N 1/15 C12P 21/02 C 1/21 21/08 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 G01N 30/88 J 21/08 A61K 37/54 AAM C12Q 1/68 37/64 ADU G01N 30/88 C12N 5/00 B //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (72)発明者 デビッド ジェイ. ポウェル アメリカ合衆国 19087 ペンシルバニア 州 ラドナー,レモントン ウェイ 122 (72)発明者 クリストファー サザン イギリス国 ハートフォードショアー, ビショップス ストートフォード, キャ ノンズ ミル レーン 1,カサ セリー ナ (72)発明者 コンラッド ジー. チャップマン イギリス国 ケント,オーピントン, フ ァーンブロー ビレッジ, トゥベンドン レーン サウス 292 (72)発明者 ジョアン アール. エバンス イギリス国 ハーツ, ビショップス ス トートフォード ビショップス アベニュ ー 7

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2のASP1ポリペプチドをコ
    ードするヌクレオチド配列と全長において少なくとも8
    0%同一であり、かつASP1ポリペプチドの活性を有
    するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含ん
    でなる単離されたポリヌクレオチド、またはこの単離さ
    れたポリヌクレオチドに対して相補的なヌクレオチド配
    列を含んでなるポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 前記のポリヌクレオチドが、配列番号2
    のASP1ポリペプチドをコードする配列番号1中に含
    まれるヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1に記載
    のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 前記のポリヌクレオチドが、その全長に
    おいて配列番号1のヌクレオチド配列と少なくとも80
    %同一であるヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1
    に記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号1のポリヌクレオチドである、
    請求項3に記載のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 DNAまたはRNAである、請求項1に
    記載のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列番号2のASP1ポリペプチドのア
    ミノ酸配列において1もしくは複数のアミノ酸が付加、
    欠失または置換されており、かつASP1ポリペプチド
    の活性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド
    配列を含んでなるポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 下記発現系が適合性の宿主細胞内に存在
    するとき配列番号2のポリペプチドと少なくとも80%
    同一であるアミノ酸配列を含むASP1ポリペプチドを
    産生することができる発現系を含んでなるDNAまたは
    RNA分子。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の発現系を含有する宿主
    細胞。
  9. 【請求項9】 ASP1ポリペプチドを産生させるのに
    十分な条件下で請求項8に記載の宿主細胞を培養し、こ
    の培養物から前記ポリペプチドを回収することを含んで
    なる、ASP1ポリペプチドの産生方法。
  10. 【請求項10】 宿主細胞が適当な培養条件下でASP
    1ポリペプチドを産生するように、請求項7に記載の発
    現系を用いて宿主細胞を形質転換またはトランスフェク
    ションすることを含んでなる、ASP1ポリペプチドを
    産生する細胞の作製方法。
  11. 【請求項11】 全長において配列番号2のアミノ酸配
    列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含んで
    なるASP1ポリペプチド。
  12. 【請求項12】 配列番号2のアミノ酸配列を含む、請
    求項11に記載のポリペプチド。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載のASP1ポリペプ
    チドに免疫特異的な抗体。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載のASP1ポリペプ
    チドの活性増加または発現を必要としている患者を治療
    するための医薬組成物であって、治療上有効な量の、 (a) 前記ポリペプチドに対するアゴニスト、および/ま
    たは(b) 前記ポリペプチド活性のin vivo 生産をもたら
    す形の、配列番号2のASP1ポリペプチドをコードす
    るヌクレオチド配列と全長において少なくとも80%同
    一であるヌクレオチド配列、または前記ヌクレオチド配
    列に対して相補的なヌクレオチド配列を含んでなる単離
    されたポリヌクレオチド、を含んでなる医薬組成物。
  15. 【請求項15】 請求項11に記載のASP1ポリペプ
    チドの活性または発現を抑制する必要がある患者を治療
    するための医薬組成物であって、治療上有効な量の、 (a) 前記ポリペプチドに対するアンタゴニスト、および
    /または(b) 前記ポリペプチドをコードするヌクレオチ
    ド配列の発現を抑制する核酸分子、および/または(c)
    前記ポリペプチドのリガンド、基質または受容体に関し
    て前記ポリペプチドと競合するポリペプチド、を含んで
    なる医薬組成物。
  16. 【請求項16】 請求項11に記載のASP1ポリペプ
    チドの発現または活性と関連した被験者の疾病またはそ
    の罹病性の検出方法であって、 (a) 前記被験者由来のゲノム中にASP1ポリペプチド
    をコードするヌクレオチド配列の突然変異があるかどう
    かを調べる、および/または(b) 前記被験者から得られ
    たサンプル中のASP1ポリペプチド発現の存在または
    量を分析する、ことを含んでなる方法。
  17. 【請求項17】 請求項11に記載のASP1ポリペプ
    チドを阻害(拮抗)または活性化する化合物の同定方法
    であって、 (a) ASP1ポリペプチドを発現している細胞(もしく
    はASP1ポリペプチドを発現している細胞膜)または
    ASP1ポリペプチドに応答する細胞と候補化合物とを
    接触させ、そして(b) その結合、または機能的応答の刺
    激もしくは抑制を観察するか、または候補化合物と接触
    させた細胞(または細胞膜)の能力を、接触させなかっ
    た同一の細胞と、ASP1ポリペプチド活性に関して比
    較する、ことを含んでなる方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の方法により同定さ
    れたアゴニスト。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の方法により同定さ
    れたアンタゴニスト。
  20. 【請求項20】 請求項10に記載の方法により作製さ
    れた組換え宿主細胞、またはASP1ポリペプチドを発
    現するその膜。
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