JP2002223778A - 慢性腎不全の標的およびマーカーであるcrfg−1 - Google Patents

慢性腎不全の標的およびマーカーであるcrfg−1

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドおよびポ
リヌクレオチド並びに前記ポリペプチドの組換え法によ
る生産方法を提供する。 【解決手段】 配列番号2の慢性腎不全遺伝子−1ポリ
ペプチドをコードするヌクレオチド配列と全長において
少なくとも80%同一であり、かつ慢性腎不全遺伝子−
1ポリペプチドの活性を有するポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列、またはこのヌクレオチド配列に対
して相補的なヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレ
オチドを単離する。 【効果】 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドおよびポ
リヌクレオチドは慢性腎疾患、腎性虚血、糖尿病性腎
症、急性腎不全およびアルツハイマー病を含む機能障害
または疾病の治療と、このような症状の診断アッセイに
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、このポリヌクレオチドによりコード
されるポリペプチド、前記のポリヌクレオチドおよびポ
リペプチドの使用、並びにその生産方法に関する。より
詳細には、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチ
ドは、以後慢性腎不全遺伝子−1と称するGTP結合タ
ンパク質ファミリーに関する。本発明はまた、このよう
なポリヌクレオチドおよびポリペプチドの作用を阻害ま
たは活性化することに関する。
【0002】
【従来の技術】慢性腎不全に介入する標的を提供すべ
く、2つの動物モデル系が研究されてきた。CRFG−1は
慢性腎不全の3つの動物モデル、肥満Zuckerラットおよ
び腎臓の5/6を摘出したラットにおいてダウンレギュ
レーションされることがディファレンシャル・ディスプ
レーPCRにより同定された新規な遺伝子である。さら
に、老齢のFisher 344ラット(24ヶ月齢)は腎臓が肥大
して腎機能が低下しているが、このラットもCRFG−1の
発現が低下している。腎不全におけるこの遺伝子の発現
低下は腎臓が正常に働くうえでのその重要な役割を示し
ているかもしれない。
【0003】慢性腎不全を発症している5ヶ月齢の肥満
Zuckerラットでは、CRFG−1のmRNAがやせて健康な
同月齢の対照ラットにおいて見られるレベルの1/3以
下に減少している。蛋白尿とCRFG−1発現との相関関係
はないので、CRFG−1の減少は標準的な臨床指示物質が
出現する前の腎障害の初期マーカーとなる。
【0004】ラットのCRFG−1は2.5 kbと1.5 kbの2つ
のmRNAサイズを有するが、ヒトではただ1つの分子
量種が2.7 kbに同定される。ヒトCRFG−1は、ヒト第10
染色体p15.2−15.にマッピングされた。第10染色体のこ
の領域は、171840ホスホフルクトキナーゼ、血小板型;
600449ジヒドロジオールデヒドロゲナーゼ、タイプI;6
01070インターロイキン−15受容体、α;600448プロテ
インキナーゼC、ζ型;147270インターαトリプシン阻
害剤、H鎖−1;176870プロテインHC;137800脳のグリ
オーマ、300007インターロイキン−9受容体および14768
0インターロイキン−2にリンクしている。
【0005】多数の組織での正常mRNA発現のノーザ
ンブロットにより、骨格筋>精巣>膵臓>心臓>胸腺>
胎盤>腎臓>白血球>脾臓>卵巣>結腸>脳>前立腺に
おける発現が確認される。
【0006】CRFG−1の配列は、特性決定が行われてい
ない、酵母(YPL093w)ハロバクテリウム・クチルブラム
(Halobacterium cutirubrum)由来の推定GTP結合タン
パク質およびメタノバクテリウム・サーモオートトロフ
ィカム(Methanobacteriu m thermoautotrophicum)由来
のGTP1/OBGファミリーのGTP結合タンパク質に類似し
ている。GTP結合タンパク質は細胞内輸送、タンパク
質ターゲッティングおよび小胞融合において重要な役割
を担っている。こうしたことは、GTP結合タンパク質
ファミリーに治療用ターゲットとしての確立され実証さ
れた歴史があることを示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】明らかに、慢性腎疾
患、腎性虚血、糖尿病性腎症、急性腎不全およびアルツ
ハイマー病を含むがこれらに限らない、機能障害または
疾病を予防し、改善し、治療する上で何らかの役割を果
たすGTP結合タンパク質ファミリーの新たなメンバー
を同定して特性づける必要性が存在している。本発明は
かかるメンバーを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一つの態様に
おいて、慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドおよび組換
え物質、並びにその生産方法に関する。本発明のもう一
つの態様は慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドおよびポ
リヌクレオチドの使用方法に関する。こうした使用に
は、とりわけ、慢性腎疾患、腎性虚血、糖尿病性腎症、
急性腎不全およびアルツハイマー病の治療が含まれる。
他の態様では、本発明は、本発明により提供される物質
を用いてアゴニストおよびアンタゴニストを同定する方
法、並びに同定された化合物を用いて慢性腎不全遺伝子
−1の不均衡と関連した状態を治療することに関する。
本発明のさらに他の態様は、不適当な慢性腎不全遺伝子
−1活性または慢性腎不全遺伝子−1レベルと関連した
疾病を検出するための診断アッセイに関する。
【0009】定義 下記の定義は、本明細書中で頻繁に使用される用語を理
解しやすくするためのものである。「慢性腎不全遺伝子
−1」とは、特に、一般的には配列番号2で表されるア
ミノ酸配列を有するポリペプチドまたはそのアレル変異
体を意味する。「慢性腎不全遺伝子−1活性または慢性
腎不全遺伝子−1ポリペプチド活性」または「慢性腎不
全遺伝子−1または慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
の生物学的活性」とは、類似の活性、向上した活性、ま
たは望ましくない副作用が低下したこれらの活性を含め
て、慢性腎不全遺伝子−1の代謝的または生理的機能を
意味する。さらに、前記慢性腎不全遺伝子−1の抗原的
および免疫原的活性も含まれる。「慢性腎不全遺伝子−
1遺伝子」とは、配列番号1で表されるヌクレオチド配
列を有するポリヌクレオチドまたはそのアレル変異体お
よび/またはそれらの相補体を意味する。
【0010】本明細書中で用いる「抗体」には、ポリク
ローナルおよびモノクローナル抗体、キメラ抗体、一本
鎖抗体、ヒト化抗体、さらにFabまたは他の免疫グロ
ブリン発現ライブラリーの産物を含むFabフラグメン
トが含まれる。「単離された」とは、天然の状態から
「人間の手によって」改変されたことを意味する。「単
離された」組成物または物質が天然に存在するのであれ
ば、それはそのもとの環境から変化しているか移動して
おり、またはその両方である。例えば、生存している動
物の体内に自然界で存在するポリヌクレオチドまたはポ
リペプチドは「単離された」ものではないが、その天然
状態の共存物質から分離されたポリヌクレオチドまたは
ポリペプチドは、本明細書中で用いられるように、「単
離された」ものである。
【0011】「ポリヌクレオチド」とは、一般に任意の
ポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオ
チドをさし、これは修飾されていないRNAもしくはD
NA、または修飾されたRNAもしくはDNAであり得
る。「ポリヌクレオチド」には、制限するものではない
が、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖領域と二本鎖領
域が混じり合ったDNA、一本鎖および二本鎖RNA、
一本鎖領域と二本鎖領域が混じり合ったRNA、DNA
とRNAを含むハイブリッド分子(一本鎖でも、または
より典型的には二本鎖でもよく、一本鎖領域と二本鎖領
域が混じり合ったものでもよい)が含まれる。加えて、
「ポリヌクレオチド」はRNAまたはDNAまたはRN
AとDNAの両方からなる三重鎖領域を意味する。「ポ
リヌクレオチド」という用語はまた、1個以上の修飾塩
基を含有するDNAまたはRNA、および安定性または
他の理由のために修飾された骨格を有するDNAまたは
RNAも含む。「修飾」塩基としては、例えば、トリチ
ル化された塩基およびイノシンのような特殊な塩基があ
る。DNAおよびRNAに対してさまざまな修飾が行わ
れてきた。こうして、「ポリヌクレオチド」は、自然界
に一般的に存在するポリヌクレオチドの化学的、酵素的
または代謝的に修飾された形態、並びにウイルスおよび
細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化学的形態を包含
する。また、「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴ
ヌクレオチドと称される比較的短いポリヌクレオチドも
包含する。
【0012】「ポリペプチド」とは、ペプチド結合また
は修飾されたペプチド結合(すなわち、ペプチドアイソ
スター)により連結された2個以上のアミノ酸を含む任
意のペプチドまたはタンパク質を意味する。「ポリペプ
チド」は短鎖(通常はペプチド、オリゴペプチドまたは
オリゴマーという)と長鎖(一般的にはタンパク質とい
う)の両方をさす。ポリペプチドは20種類の遺伝子コ
ード化アミノ酸以外のアミノ酸を含んでもよい。「ポリ
ペプチド」は、翻訳後プロセシングのような天然のプロ
セスで、または当技術分野で公知の化学的修飾法のいず
れかで修飾されたアミノ酸配列を含む。このような修飾
は基本的な教科書、より詳細な学術論文および研究文献
に詳述されている。修飾はペプチド骨格、アミノ酸側
鎖、アミノまたはカルボキシル末端を含めてポリペプチ
ドのどこでも行うことができる。同じタイプの修飾が所
定のポリペプチドのいくつかの部位に同程度でまたはさ
まざまに異なる程度で存在してもよい。また、所定のポ
リペプチドが多くのタイプの修飾を含んでいてもよい。
ポリペプチドはユビキチン化のために分枝していても、
分枝のある又はない環状であってもよい。環状の、分枝
した、または分枝した環状のポリペプチドは翻訳後の天
然プロセスから生じることがあり、また、合成法によっ
て製造することもできる。修飾としては、アセチル化、
アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、フラビンの
共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌ
クレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の
共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架
橋、環化、ジスルフィド結合の形成、脱メチル化、共有
架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタメートの形
成、ホルミル化、γ−カルボキシル化、グリコシル化、
GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチ
ル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解処理、リ
ン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸
化、アルギニル化のようなタンパク質へのアミノ酸の転
移RNA媒介付加、ユビキチン化などがある。例えば、
PROTEINS - STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES, 2nd
Ed., T.E. Creighton, W.H. Freeman and Company, Ne
w York, 1993; POSTTRANSLATIONAL COVALENT MODIFICAT
ION OF PROTEINS, B.C. Johnson 編, Academic Press,
New York,1983中のWold, F., Posttranslational Prote
in Modifications: Perspectivesand Prospects, pgs.
1-12; Seifter ら, “Analysis for protein modificat
ions and nonprotein cofactors", Meth Enzymol (199
0) 182:626-646;および Rattan ら, “Protein Synthes
is: Posttranslational Modifications and Aging",Ann
NY Acad Sci (1992) 663:48-62を参照のこと。
【0013】本明細書中で用いる「変異体」とは、基準
のポリヌクレオチドまたはポリペプチドと異なるが、不
可欠な性質を保持しているポリヌクレオチドまたはポリ
ペプチドのことである。典型的なポリヌクレオチドの変
異体は基準ポリヌクレオチドとヌクレオチド配列の点で
相違する。この変異体のヌクレオチド配列の変化は、基
準ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド
のアミノ酸配列を変更しても、しなくてもよい。ヌクレ
オチドの変化は、以下で述べるように、基準配列により
コードされるポリペプチドにおいてアミノ酸の置換、付
加、欠失、融合および末端切断(トランケーション)を
生じさせることができる。典型的なポリペプチドの変異
体は基準ポリペプチドとアミノ酸配列の点で相違する。
一般的には、基準ポリペプチドの配列と変異体の配列が
全般的によく類似しており、多くの領域で同一となるよ
うな相違に限られる。変異体と基準ポリペプチドは任意
に組み合わせた1以上の置換、付加、欠失によりアミノ
酸配列が相違していてよい。置換または挿入されるアミ
ノ酸残基は遺伝子コードによりコードされるものであっ
ても、なくてもよい。ポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドの変異体はアレル変異体のように天然に存在するも
のでも、天然に存在することが知られていない変異体で
あってもよい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの
天然に存在しない変異体は、突然変異誘発法または直接
合成により調製することができる。
【0014】「同一性」はヌクレオチド配列またはアミ
ノ酸配列の同一性の尺度である。一般に、最大級の整合
(一致)が得られるように配列を並べる。「同一性」そ
れ自体は当技術分野で認識された意味をもち、発表され
た技法を使って計算することができる。例えば、COMPUT
ATIONAL MOLECULAR BIOLOGY, Lesk, A.M. 編, OxfordUn
iversity Press, New York, 1988; BIOCOMPUTING: INFO
RMATICS AND GENOMEPROJECTS, Smith, D.W. 編, Academ
ic Press, New York, 1993; COMPUTER ANALYSIS OF SEQ
UENCE DATA, PART I, Griffin, A.M. and Griffin, H.
G. 編, HumanaPress, New Jersey, 1994; SEQUENCE ANA
LYSIS IN MOLECULAR BIOLOGY, von Heinje, G., Academ
ic Press, 1987; および SEQUENCE ANALYSIS PRIMER, G
ribskov, M. and Devereux, J.編, M Stockton Press,
New York, 1991を参照のこと。2つのポリヌクレオチド
またはポリペプチド配列間の同一性を決定する方法は多
数存在していると同時に、「同一性」なる用語は当業者
には公知である (Carillo, H. and Lipton, D., SIAM J
Applied Math (1988) 48:1073) 。2つの配列間の同一
性または類似性を決定するために汎用される方法として
は、Guide to Huge Computers, Martin J. Bishop 編,
Academic Press, San Diego, 1994 およびCarillo, H.
and Lipton, D., SIAM J Applied Math (1988) 48:1073
に記載される方法があるが、これらに限らない。同一
性および類似性の決定方法はコンピュータプログラムに
集成されている。2つの配列間の同一性および類似性を
決定するための好適なコンピュータプログラム法として
は、GCS プログラムパッケージ (Devereux, J.ら, Nucl
eic Acids Research (1984) 12(1):387)、BLASTP、BLAS
TN、FASTA (Atschul, S.F.ら, J Molec Biol (1990) 21
5:403)があるが、これらに限らない。
【0015】一例として、配列番号1の基準ヌクレオチ
ド配列に対して、例えば、少なくとも95%の「同一
性」を有するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチ
ドとは、このポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が配
列番号1の基準ヌクレオチド配列のそれぞれ100ヌク
レオチドにつき最高で5つの点突然変異を含みうること
を除けば、基準配列と同一であることを意図している。
言い換えると、基準ヌクレオチド配列と少なくとも95
%同一であるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチ
ドを得るには、基準配列中の5%までのヌクレオチドを
欠失させるか、他のヌクレオチドで置換するか、または
基準配列中の全ヌクレオチドの5%までのヌクレオチド
数を基準配列に挿入すればよい。基準配列のこれらの突
然変異は、基準ヌクレオチド配列の5'もしくは3'末端位
置、またはこれらの末端位置の間のどこかで起こり、基
準配列中のヌクレオチドの間に個々に、または基準配列
内に1以上の連続するグループとして配置することがで
きる。
【0016】同様に、配列番号2の基準アミノ酸配列に
対して、例えば、少なくとも95%の「同一性」を有す
るアミノ酸配列を有するポリペプチドとは、このポリペ
プチド配列が配列番号2の基準アミノ酸配列のそれぞれ
100アミノ酸につき最高で5つのアミノ酸変更を含み
うることを除けば、基準配列と同一であることを意図し
ている。言い換えると、基準アミノ酸配列と少なくとも
95%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドを
得るには、基準配列中の5%までのアミノ酸残基を欠失
させるか、他のアミノ酸で置換するか、または基準配列
中の全アミノ酸残基の5%までのアミノ酸数を基準配列
に挿入すればよい。基準配列のこれらの変更は、基準ア
ミノ酸配列のアミノもしくはカルボキシ末端位置、また
はこれらの末端位置の間のどこかで起こり、基準配列中
のアミノ酸残基の間に個々に、または基準配列内に1以
上の連続するグループとして配置することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のポリペプチド 一つの態様において、本発明は慢性腎不全遺伝子−1ポ
リペプチド(または慢性腎不全遺伝子−1タンパク質)
に関する。この慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドに
は、配列番号2および4のポリペプチドだけでなく、配
列番号2のアミノ酸配列を含むポリペプチド、その全長
において配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも80
%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少な
くとも95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチ
ドも含まれる。さらに、少なくとも97〜99%同一で
あるものが特に好適である。また、その全長において配
列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドと少なく
とも80%、好ましくは少なくとも90%、より好まし
くは少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有する
ポリペプチドも慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドに含
まれる。さらに、少なくとも97〜99%同一であるも
のが特に好適である。慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチ
ドは慢性腎不全遺伝子−1の少なくとも1つの生物学的
活性を示すことが好ましい。
【0018】慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドは「成
熟」タンパク質の形であっても、融合タンパク質のよう
な、より大きいタンパク質の一部であってもよい。しば
しば、追加のアミノ酸配列を含めることが有利であり、
このようなアミノ酸配列としては、分泌すなわちリーダ
ー配列、プロ配列、多重ヒスチジン残基のような精製に
役立つ配列、または組換え生産の際の安定性を確保する
付加的配列などがある。
【0019】また、慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
の断片も本発明に含まれる。こうした断片は全体的に前
記慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドのアミノ酸配列の
一部と同一であるが、全部とは同一でないアミノ酸配列
を有するポリペプチドである。慢性腎不全遺伝子−1ポ
リペプチドと同様に、断片は「フリースタンディング」
(それ自体で独立)していても、より大きいポリペプチ
ド内に含まれていてもよく、つまりその大きいポリペプ
チドの一部または一領域、最も好ましくは一つの連続領
域、を断片が構成していてもよい。本発明のポリペプチ
ド断片の代表的な例として、およその見当でアミノ酸番
号1−20、21−40、41−60、61−80、8
1−100、および101から慢性腎不全遺伝子−1ポ
リペプチドの末端までの断片が挙げられる。ここで、
「およそ」とは、上記の範囲の一端または両端で数個、
5個、4個、3個、2個または1個のアミノ酸が増えた
り減ったりした範囲を含むものである。
【0020】好適な断片としては、例えば、アミノ末端
を含む一連の残基もしくはカルボキシル末端を含む一連
の残基の欠失、またはアミノ末端を含むものとカルボキ
シル末端を含むものとの二連の残基の欠失を除いた、慢
性腎不全遺伝子−1ポリペプチドのアミノ酸配列を有す
るトランケーション(truncation)ポリペプチドが含まれ
る。また、αヘリックスとαヘリックス形成領域、βシ
ートとβシート形成領域、ターンとターン形成領域、コ
イルとコイル形成領域、親水性領域、疎水性領域、α両
親媒性領域、β両親媒性領域、可変性領域、表面形成領
域、基質結合領域、および高抗原指数領域を含む断片の
ような、構造的または機能的特性により特徴づけられる
断片も好適である。その他の好適な断片は生物学的に活
性な断片である。生物学的に活性な断片は、同様の活性
をもつ断片、その活性が向上した断片、または望ましく
ない活性が減少した断片を含めて、慢性腎不全遺伝子−
1活性を媒介するものである。さらに、動物、特にヒト
において抗原性または免疫原性がある断片も含まれる。
【0021】これらのポリペプチド断片はどれも、抗原
活性を含めた慢性腎不全遺伝子−1の生物学的活性を保
持することが好ましい。中でも、最も好ましい断片は配
列番号4のアミノ酸配列を有するものである。特定され
た配列および断片の変異型も本発明の一部を構成する。
好適な変異型は同類アミノ酸置換により対象物と異なる
もの、すなわち、ある残基が同様の性質の他の残基で置
換されているものである。典型的なこうした置換は、Al
a, Val, Leu と Ileの間;Ser とThr の間;酸性残基 A
spとGlu の間;Asn とGln の間;塩基性残基 LysとArg
の間;または芳香族残基 PheとTyr の間で起こる。特
に、数個、5〜10個、1〜5個または1〜2個のアミ
ノ酸が任意の組合せで置換、欠失または付加されている
変異型が好適である。
【0022】本発明の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチ
ドは任意の適当な方法で製造することができる。このよ
うなポリペプチドには、単離された天然に存在するポリ
ペプチド、組換え的に生産されたポリペプチド、合成的
に製造されたポリペプチド、またはこれらの方法の組合
せにより製造されたポリペプチドが含まれる。このよう
なポリペプチドの製造のための手段は当業界でよく理解
されている。
【0023】本発明のポリヌクレオチド 本発明のもう一つの態様は慢性腎不全遺伝子−1ポリヌ
クレオチドに関する。慢性腎不全遺伝子−1ポリヌクレ
オチドには、慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドおよび
断片をコードする単離されたポリヌクレオチド、並びに
これらと密接に関連したポリヌクレオチドが含まれる。
さらに特定すると、本発明の慢性腎不全遺伝子−1ポリ
ヌクレオチドとしては、配列番号2の慢性腎不全遺伝子
−1ポリペプチドをコードする配列番号1中に含まれる
ヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、および配列
番号1および3の特定配列を有するポリヌクレオチドが
ある。さらに、慢性腎不全遺伝子−1ポリヌクレオチド
には、配列番号2の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
をコードするヌクレオチド配列と全長において少なくと
も80%同一であるヌクレオチド配列を含むポリヌクレ
オチド、および配列番号1のヌクレオチド配列と全長に
おいて少なくとも80%同一であるヌクレオチド配列を
含むポリヌクレオチドが含まれる。これに関連して、少
なくとも90%同一であるポリヌクレオチドが好適であ
り、特に少なくとも95%同一であるものが好適であ
る。さらに、少なくとも97%同一であるものがより好
ましく、少なくとも98〜99%同一であるものがより
一層好ましく、少なくとも99%同一であるものが最も
好ましい。また、増幅反応に使用できる条件下、または
プローブやマーカーとして使用できる条件下でハイブリ
ダイズするのに十分な、配列番号1中に含まれるヌクレ
オチド配列との同一性を有するヌクレオチド配列も慢性
腎不全遺伝子−1ポリヌクレオチドに含まれる。本発明
はまた、このような慢性腎不全遺伝子−1ポリヌクレオ
チドと相補的なポリヌクレオチドを提供する。
【0024】本発明の慢性腎不全遺伝子−1は、ヒト慢
性腎不全遺伝子−1をコードするcDNAの配列決定の
結果により示されるように、GTP結合タンパク質ファ
ミリーの他のタンパク質と構造的に関連している。配列
番号1のcDNA配列は配列番号2の587個のアミノ
酸からなるポリペプチドをコードするオープンリーディ
ングフレーム(ヌクレオチド番号456−2216)を
含んでいる。表2のアミノ酸配列(配列番号2)は58
7個のアミノ酸残基において酵母由来のハイポセティカ
ルタンパク質(Hypothetical protein) YPL093w (H. Bus
seyら, Nature387 (6632 Suppl), 103-105, 1997)と約
45.3%同一である(FASTA使用)。表1のヌク
レオチド配列(配列番号1)は1364個のヌクレオチ
ド残基においてサッカロミセス・セレビシエ(Saccharom
yces cerevisiae)染色体XVIコスミド8059/8047(H. Buss
eyら, Nature 387 (6632 Suppl), 103-105, 1997) と約
60.2%同一である(FASTA使用)。したがっ
て、本発明の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドおよび
ポリヌクレオチドは、とりわけ、それらの相同ポリペプ
チドおよびポリヌクレオチドと同様の生物学的機能/特
性をもつことが予測され、それらの有用性は当業者には
自明である。
【0025】
【表1】 TTAAAAATCACATTATTGGCCAGGTGCAGTGGCTCATGCCTGTAATCCCAGCCCTTTGGG 60 AGGCCGAGGCAGGTGGATCACAAGGTCAGGAGATTGAGACCATCCTGGTTAACACGGTGA 120 AACCCCGTGTCTACTAAAAATACAAAAAATTAgCTGGGTGTGGTGGCGGGCGCCTGTGGT 180 CCCAGCTACTCGGGAGGCTGAAGCAgGACAATGGCGTGAACCCAgGAAGTGGAGCTTGCA 240 GTGAGCCAAGATTGCGCCATTGCGTCTTCCCAACAGAACAAGACTCCATCTCAAAAAATA 300 AATAAATaAATaAGCGGGCACATTACaACTTCaAGAAAATtACGGTGGTGCCGTCCGCCa 360 AGGACTTCATAGACCTCACGTTGTCGAAGACTCAACGAAAGACTCCAACCGTTATTCATA 420 AACATTACCAAATACATCGCATTAGACATTTTtACATGAGAAAAGTCAAATTTACTCAAC 480 AGAATTACCATGATAGACTTTCACAAATTCTAACAGATTTCCCCAAAtTGGATGATATTC 540 ATCCGTTCTATGCTGATTTGATGAATATTCTcTACGACAAGGATCATTACAAGTTGGCTC 600 TGGGGCAAATAAATATTGCCAAAAATTTAGTGGACAATGTTGCTAAAGATTATGTGCGAC 660 TGATGAAGTATGGCGACTCTCTCTACCGCTGCaAACAGCTGAAGCGTGCGGCCCTGGGAC 720 GGATGTGCACAGTGATCAAGAGGCAGAAGCAGAGTTTGGAGTATTTGGAGCAAGTGCGTC 780 AGCATTTATCCCGTTTGCCAACCATTGATCCGAATACCAGGACCCTGCTTTTGTGTGGGT 840 ACCCAAATGTTGGGAAGTCCAGCTTCATCAACAAGGTGACGAGAGCAGACGTGGATGTCC 900 AGCCCTATGCGTTCACAACCAAGTCTCTGTTTGTTGGGCACATGGATTATAAGTATCTAC 960 GCTGGCAGGTTGTAGACACTCCTGGGATCCTGGACCACCCTCTGGAGGATAGGAACACCA 1020 TCGAGATGCAGGCCATCACTGCCCTGGCCCACCTCCGTGCTGCGGTCCTGTATGTGATGG 1080 ATTTGTCTGAgCAgTGTGGGCATGGGCTGAgGGAACAgCTAgAACTCTTCCAGAACATCA 1140 GACcTcTcTTcATcAACAAGCcTcTCATAGTtGTAGCCAAcAAATGTGATGTGAAGAGAA 1200 TAGCTGAACTTTcTGAAGATGATCAGAAAATATTTACAGATTTGCAGTcTGAAGGATTCC 1260 CTGTAATAGAAACCAGCACCCTGACTGAGGGAGGTGTTATTAAAGTTAAAACAGAGGCTA 1320 GCGATAGGCTTTTGGCTcATCGAGTGGAAACCAAGATGAAGGGAAATAAAGTGAATGAGc 1380 TGCTGAATAGAcTGCACCTGGCTATCCCAACCAGGAGgGACGATAAGGAGAGGCCCCCTT 1440 TCATCCcTGAAGGAGTGGtGGCTCGCAGGAAGAGGATGGAAACTGAGGAGTCCAGGAAGA 1500 AGAGGGAACGAGATCTTGAGCTGGAAATGGGAGATGATTATATTTTGGATCTTCAGAAGT 1560 ACTGGGATtTAATGAATTTGTCTGAAAAACATGATAAGATACCAGAAATCTGGGAAGGCC 1620 ATAATATAGCTGATTATATtGATCCAGCCATCATGAAGAAATTGGAAGAATTAGAAAAAG 1680 AAGAAGAGCTGAGAACAGCTGCTGGAGAGTATGACAGTGTATCTGAGAGTGAAGACGAAG 1740 AGATGCTGGAAATCCGACAGCTGGCAAAGCAAATTCGAGAGAAAAAGAAGTTGAAAATTC 1800 TGGAGTCCAAAGAAAAGAATACACAGGGACCCAGGATGCCGCGAACTGCTAAGAAGGTTC 1860 AGAGGACAGTTTTGGAGAAGGAGATGCGTAGTCTTGGTGTTGACATGGACGATAAAGACG 1920 ATGCCCATTACGCAGTCCAGGCAAGAAGATCCCGGAGCATCACTAGGAAAAGAAAGCGGG 1980 AAGACTCTGCTCCCCCGTCCTCTGTGGCCCGGAGTGGGAGTTGCTCTCGAACTCCACGTG 2040 ACGTTTCTGGTCTTAGGGATGTCAAGATGGTGAAGAAAGCCAAGACTATGATGAAGAATG 2100 CTCAGAAGAAGATGAATCGGTTGGGGAAGAAAGGGGAGGCGGATAGACACGTGTTTGATA 2160 TGAAGCCCAAGCACTTGCTGTCTGGGAAGAGGAAAGCTGGTAAAAAGGACAGGAGATAGT 2220 ATCCGTTTGGTTGGCGTGGCTTCGCTAGAGTGTTGCTGTTTATTTCCTGTTTTGGCACAG 2280 TATGGTTTCAtGaAAttGGAGCTCtGTATAAACtGAAAAAGACAAAATAAGTAAAGCACT 2340 TGTTGCTTTGCTGAAAACTATGGTTAACCCTATATAGGTGtGGGAAATTTTTGTCACTGC 2400 ATAATATTACAAATATTTtGAGTAGACAGTGTTTCCACATTTAATGGAGTATCAGTTGCT 2460 TCAGATTTTCAGAACTGGGAAGATTTACTGGTGTAACTGGGTTGTTTTTGATGGAGAAAa 2520 ACCTTATTTTCTTTTGTAAGAGCTGGGAGCAAACACGTTTATGAGTGTGTCGGAATCCCG 2580 TGCTTAAAATACGCTCTTAAATTATTTTCTAGTCTTATTTcACAATGTCTCATTGTAGTC 2640 TGTCTTCAACTATTTTATCCAAAATANACCTCCAGAAGAAAG 2682 ヒト慢性腎不全遺伝子−1のヌクレオチド配列(配列番号1)
【0026】
【表2】 MRKVKFTQQNYHDRLSQILTDFPKLDDIHPFYADLMNILYDKDHYKLALGQINIAKNLVD 60 NVAKDYVRLMKYGDSLYRCKQLKRAALGRMCTVIKRQKQSLEYLEQVRQHLSRLPTIDPN 120 TRTLLLCGYPNVGKSSFINKVTRADVDVQPYAFTTKSLFVGHMDYKYLRWQVVDTPGILD 180 HPLEDRNTIEMQAITALAHLRAAVLYVMDLSEQCGHGLREQLELFQNIRPLFINKPLIVV 240 ANKCDVKRIAELSEDDQKIFTDLQSEGFPVIETSTLTEGGVIKVKTEASDRLLAHRVETK 300 MKGNKVNELLNRLHLAIPTRRDDKERPPFIPEGVVARRKRMETEESRKKRERDLELEMGD 360 DYILDLQKYWDLMNLSEKHDKIPEIWEGHNIADYIDPAIMKKLEELEKEEELRTAAGEYD 420 SVSESEDEEMLEIRQLAKQIREKKKLKILESKEKNTQGPRMPRTAKKVQRTVLEKEMRSL 480 GVDMDDKDDAHYAVQARRSRSITRKRKREDSAPPSSVARSGSCSRTPRDVSGLRDVKMVK 540 KAKTMMKNAQKKMNRLGKKGEADRHVFDMKPKHLLSGKRKAGKKDRR 587 ヒト慢性腎不全遺伝子−1のアミノ酸配列(配列番号2)
【0027】慢性腎不全遺伝子−1をコードする本発明
の一つのポリヌクレオチドは、標準的なクローニングお
よびスクリーニングにより、ヒト腎臓および精巣の細胞
中のmRNAから誘導されたcDNAライブラリーか
ら、エクスプレスド・シークエンス・タグ(expressed
sequence tag: EST)分析 (Adams, M.D.ら, Science (19
91) 252:1651-1656; Adams, M.D. ら, Nature (1992) 3
55:632-634; Adams, M.D.ら, Nature (1995) 377 Supp:
3-174) を用いて得ることができる。また、本発明のポ
リヌクレオチドはゲノムDNAライブラリーのような天
然源から得ることができ、商業的に入手可能な公知の技
法を用いて合成することもできる。
【0028】配列番号2の慢性腎不全遺伝子−1ポリペ
プチドをコードするヌクレオチド配列は、表1中に含ま
れるポリペプチドコード配列(配列番号1のヌクレオチ
ド番号456−2216)と同一であっても、遺伝子コ
ードの重複性(縮重)のため、やはり配列番号2のポリ
ペプチドをコードする配列であってもよい。
【0029】本発明のポリヌクレオチドを慢性腎不全遺
伝子−1ポリペプチドの組換え生産のために用いる場
合、そのポリヌクレオチドには、成熟ポリペプチドのコ
ード配列またはその断片単独、他のコード配列(例え
ば、リーダーもしくは分泌配列、プレ−、プロ−もしく
はプレプロ−タンパク質配列、または他の融合ペプチド
部分をコードするもの)と同じリーディングフレーム内
にある成熟ポリペプチドのコード配列またはその断片が
含まれる。例えば、融合ポリペプチドの精製を容易にす
るマーカー配列がコードされ得る。本発明のこの態様の
好ましい具体例として、マーカー配列は、pQEベクタ
ー(Qiagen, Inc.)により提供されかつGentzら, Proc. N
atl. Acad. Sci. USA (1989) 86:821-824に記載される
ようなヘキサ−ヒスチジンペプチド、またはHAタグで
ある。また、このポリヌクレオチドは5'および3'非コー
ド配列、例えば、転写されるが翻訳されない配列、スプ
ライシングおよびポリアデニル化シグナル、リボソーム
結合部位、およびmRNA安定化配列を含んでいてもよ
い。
【0030】さらに好適な具体例は、数個、5〜10
個、1〜5個、1〜3個、1〜2個、または1個のアミ
ノ酸残基が任意の組合せで置換、欠失または付加されて
いる、表2の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドのアミ
ノ酸配列(配列番号2)を含む慢性腎不全遺伝子−1変
異型をコードするポリヌクレオチドである。中でも、本
発明の好ましいポリヌクレオチドは表4のアミノ酸配列
(配列番号4)をコードする表3(配列番号3)中に含
まれるポリヌクレオチドである。
【0031】
【表3】 gACTCTGCTC CCCCGTCCTC TGTGGCCCGG AgTGGGAGTT GCTCTCGAAC TCCACGTGAC GTTTCTGGTC TTAGGGATGT 80 CAAgATGGTG AAgAAAGCCA AGACTATGAT GAAGAATGCT CAgAAgAAgA TGAATCGGTT GGGGAAgAAA GGGGAGGCGG 160 ATATACACTT gTTTGATATG AAGCCCAAgC ACTTGCTGTC TGGGAAgAGG AAAGCTGGTa AAAAGGACAG GAGATAgTAT 240 CCGTTTGGTT GGCGTGGCTT CGCTAgAgTG TTGCTGTTTA TTTCCTGGTT TGGCACAGTA TGGTTTCaTG AAATTGGAGC 320 TCTGTaTAAA CTGAAAAAGA CAAAATAAGT AAAGCACTTG TTGCTTTGCT GAAAACTATG GTTAACCCTA TATAGGTGTG 400 GGAAATTTTT GTCaCTGCAT AATATTACaA ATATTCTGAG TAGACAGtGT TTCCACATTT AATGGAGTAT CAGTTGCTTC 480 AGATTTTCAG AACTGGGAAG ATTTACTGGT GTAACTGGGT TGTTTTTGAT GGAGAAAAAC CTTATTTTCT TTTGTAAGAG 560 CTGGGAGCAA ACACGTTTAT GAGTGTGTCG GAATCCCGTG CTTAAAATAC GCTCTTAAAT tATTTTCTAG TCCTTATTTT 640 ACAATGTCTC ATTGTAGTCT GTCTTCAACT ATTTTATCCA AAATAAACCT CCAGAAGGAA AAAAAAAAAA AAAAAA 716 ヒト慢性腎不全遺伝子−1の部分ヌクレオチド配列(配
列番号3)
【0032】
【表4】 HEDKDDAHYAVQARRSRSITRKRKREDSAPPSSVARSGSC 40 SRTPRDVSGLRDVKMVKKAKTMMKNAQKKMNRLGKKGEAD 80 IHLFDMKPKHLLSGKRKAGKKDRR 104 ヒト慢性腎不全遺伝子−1の部分アミノ酸配列(配列番
号4)
【0033】本発明はさらに、前記の配列とハイブリダ
イズするポリヌクレオチドに関する。これに関して、本
発明は特にストリンジェントな条件下で前記のポリヌク
レオチドとハイブリダイズするポリヌクレオチドに関す
る。本明細書中で用いる「ストリンジェントな条件」と
は、配列間に少なくとも80%、好ましくは少なくとも
90%、より好ましくは少なくとも95%、より一層好
ましくは少なくとも97〜99%の同一性があるときだ
けハイブリダイゼーションが起こる条件を指す。
【0034】配列番号1中に含まれるヌクレオチド配列
またはその断片と同一であるか実質的に同一である本発
明のポリヌクレオチドは、慢性腎不全遺伝子−1ポリペ
プチドをコードする全長cDNAおよびゲノムクローン
を単離するために、また、慢性腎不全遺伝子−1遺伝子
との配列類似性が高い他の遺伝子(ヒト以外の種に由来
する相同体およびオーソログ体(ortholog)をコードする
遺伝子を含む)のcDNAおよびゲノムクローンを単離
するために、cDNAおよびゲノムDNAのハイブリダ
イゼーションプローブとして用いることができる。この
ようなハイブリダイゼーション技法は当業者には公知で
ある。一般的に、これらのヌクレオチド配列は対象物の
ヌクレオチド配列と80%、好ましくは90%、より好
ましくは95%同一である。プローブはたいてい15個
以上のヌクレオチドを含み、好ましくは30個以上を含
み、50個以上のヌクレオチドを有していてもよい。特
に好ましいプローブは30〜50個の範囲のヌクレオチ
ドを有するものである。
【0035】一実施態様において、慢性腎不全遺伝子−
1ポリペプチド(ヒト以外の種に由来する相同体および
オーソログ体を含む)をコードするポリヌクレオチドを
得ることは、配列番号1のヌクレオチド配列またはその
断片を有する標識プローブを用いて、ストリンジェント
なハイブリダイゼーション条件下で適当なライブラリー
をスクリーニングし、前記のポリヌクレオチド配列を含
む全長cDNAおよびゲノムクローンを単離する各工程
を含んでなる。このようなハイブリダイゼーション技法
は当業者に公知である。かくして、もう一つの態様で
は、本発明の慢性腎不全遺伝子−1ポリヌクレオチドは
さらに、配列番号1のヌクレオチド配列またはその断片
(配列番号3の断片を含む)とストリンジェントな条件
下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含んでなる
ヌクレオチド配列を含むものである。慢性腎不全遺伝子
−1ポリペプチドも、前記のハイブリダイゼーション条
件により得られたヌクレオチド配列によりコードされる
アミノ酸配列を含んでなるポリペプチドを含む。ストリ
ンジェントなハイブリダイゼーション条件は上で定義し
たとおりであるか、または、50% ホルムアミド、5×SS
C (150mM NaCl, 15mMクエン酸三ナトリウム) 、50mMリ
ン酸ナトリウム (pH7.6)、5×Denhardt溶液、10% デキ
ストラン硫酸および20μg/mlの変性し剪断したサケ精子
DNAを含有する溶液中で42℃で一夜インキュベート
し、次いでフィルターを 0.1×SSC 中約65℃で洗浄す
る条件である。
【0036】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、動物およびヒトの疾病に対する治療薬および診
断薬を探索するための研究用の試薬および材料として利
用することができる。
【0037】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含有するベ
クター、このベクターにより遺伝子操作された宿主細
胞、および組換え法による本発明のポリペプチドの生産
に関する。本発明のDNA構築物から誘導されたRNA
を用いてこの種のタンパク質を生産するための無細胞翻
訳系も使用することができる。
【0038】組換え体生産に関しては、本発明のポリヌ
クレオチドの発現系またはその一部を組み入れるため
に、宿主細胞が遺伝子操作される。宿主細胞へのポリヌ
クレオチドの導入は、Davis ら, BASIC METHODS IN MOL
ECULAR BIOLOGY (1986) およびSambrook ら, MOLECULAR
CLONING: A LABORATORY MANUAL, 2nd Ed., Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.
Y. (1989) などの多くの標準的な実験室マニュアルに記
載される方法、例えば、リン酸カルシウムトランスフェ
クション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェク
ション、トランスベクション(transvection)、マイクロ
インジェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェク
ション、エレクトロポレーション、形質導入、スクレー
プローディング(scrape loading)、射出導入(ballistic
introduction)または感染により行うことができる。
【0039】適当な宿主の代表的な例として、細菌細胞
(例:ストレプトコッカス、スタフィロコッカス、大腸
菌、ストレプトミセス、枯草菌)、真菌細胞(例:酵
母、アスペルギルス)、昆虫細胞(例:ドロソフィラS
2、スポドプテラSf9)、動物細胞(例:CHO、C
OS、HeLa、C 127、3T3、BHK、HEK 29
3、Bowes メラノーマ細胞)および植物細胞が挙げられ
る。
【0040】多種多様な発現系を使用することができ
る。こうした発現系として、特に、染色体、エピソーム
およびウイルス由来の系、例えば、細菌プラスミド由
来、バクテリオファージ由来、トランスポゾン由来、酵
母エピソーム由来、挿入エレメント由来、酵母染色体エ
レメント由来、ウイルス(例:バキュロウイルス、SV
40のようなパポバウイルス、ワクシニアウイルス、ア
デノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルス、レ
トロウイルス)由来のベクター、およびこれらの組合せ
に由来するベクター、例えば、コスミドやファージミド
のようなプラスミドとバクテリオファージの遺伝的要素
に由来するものがある。この発現系は発現を起こさせる
だけでなく発現を調節する制御配列を含んでいてもよ
い。一般的に、宿主内でのポリペプチドの産生のために
ポリヌクレオチドを維持し、増やし、発現するのに適し
た系またはベクターはどれも使用することができる。Sa
mbrookら, MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL
(前掲) に記載されるような、日常的に用いられる公知
の技法のいずれかにより、適当なヌクレオチド配列を発
現系に挿入することができる。
【0041】翻訳されたタンパク質を小胞体の内腔に、
細胞周辺腔に、または細胞外の環境に分泌させるため
に、適当な分泌シグナルを目的のポリペプチドに組み込
むことができる。これらのシグナルは目的のポリペプチ
ドに対して内因性であっても、異種シグナルであっても
よい。
【0042】スクリーニングアッセイで使用するため慢
性腎不全遺伝子−1ポリペプチドを発現させようとする
場合、そのポリペプチドを細胞の表面に産生させること
が好適である。この場合は、スクリーニングアッセイで
の使用に先立って細胞を回収する。慢性腎不全遺伝子−
1ポリペプチドが培地に分泌される場合は、そのポリペ
プチドを回収し精製するために培地を回収する。細胞内
に産生される場合は、その細胞をまず溶解し、その後に
ポリペプチドを回収する必要がある。
【0043】組換え細胞培養物から慢性腎不全遺伝子−
1ポリペプチドを回収し精製するには、硫酸アンモニウ
ムまたはエタノール沈殿、酸抽出、アニオンまたはカチ
オン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマ
トグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ア
フィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタ
イトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフ
ィーを含めた公知の方法を用いることができる。最も好
ましくは、高速液体クロマトグラフィーが精製に用いら
れる。ポリペプチドが単離および/または精製中に変性
されるときは、タンパク質を再生させるための公知の技
法を用いて、活性のあるコンフォメーションを復元する
ことが可能である。
【0044】診断アッセイ 本発明はまた、診断薬としての慢性腎不全遺伝子−1ポ
リヌクレオチドの使用に関する。機能障害と関連した慢
性腎不全遺伝子−1遺伝子の変異型の検出は、慢性腎不
全遺伝子−1の過少発現、過剰発現または変化した発現
により生ずる疾病またはその罹病性の診断に追加しう
る、またはその診断を下しうる診断用ツールを提供する
だろう。慢性腎不全遺伝子−1遺伝子に変異がある個体
を、さまざまな技法によりDNAレベルで見つけ出すこ
とができる。
【0045】診断用の核酸は、被験者の細胞、例えば血
液、尿、唾液、組織の生検または剖検材料から得ること
ができる。検出のためにゲノムDNAを直接使用して
も、分析前にPCRまたは他の増幅法を使って酵素的に
増幅してもよい。同様の方法でRNAまたはcDNAを
使用することもできる。欠失および挿入変異は、正常な
遺伝子型と比較したときの増幅産物のサイズの変化によ
り検出できる。点突然変異は増幅DNAを標識慢性腎不
全遺伝子−1ヌクレオチド配列とハイブリダイズさせる
ことで同定できる。完全にマッチした配列とミスマッチ
の二重鎖とはRNアーゼ消化により、または融解温度の
差異により区別できる。また、DNA配列の差異は、変
性剤を用いるまたは用いないゲルでのDNA断片の電気
泳動の移動度の変化により、または直接DNA配列決定
によっても検出できる(例えば、Myersら, Science (19
85) 230:1242 を参照のこと)。特定位置での配列変化
はヌクレアーゼプロテクションアッセイ(例えば、RN
アーゼおよびS1プロテクション)または化学的開裂法
によっても確認できる(Cottonら, Proc. Natl. Acad.
Sci. USA (1985) 85:4397-4401を参照のこと)。別の実
施態様では、例えば、遺伝子変異の効率のよいスクリー
ニングを行うため、慢性腎不全遺伝子−1ヌクレオチド
配列またはその断片を含むオリゴヌクレオチドプローブ
のアレイを構築することができる。アレイ技法は公知
で、一般的な適用可能性を有し、遺伝子発現、遺伝的連
鎖および遺伝的変異性を含めた分子遺伝学のさまざまな
問題を解きあかすために用いられている(例えば、M. C
heeら, Science, Vol.274, pp.610-613 (1996) を参照
のこと)。
【0046】診断アッセイは、前記の方法により慢性腎
不全遺伝子−1遺伝子の変異を検出することで、慢性腎
疾患、腎性虚血、糖尿病性腎症、急性腎不全およびアル
ツハイマー病への罹りやすさを診断または判定する方法
を提供する。
【0047】さらに、被験者から得られたサンプルから
慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドまたは慢性腎不全遺
伝子−1mRNAのレベルの異常な低下または増加を測
定する方法により、慢性腎疾患、腎性虚血、糖尿病性腎
症、急性腎不全およびアルツハイマー病の診断を下すこ
とができる。発現の低下または増加は、当技術分野で公
知のポリヌクレオチド定量法のいずれか、例えばPC
R、RT−PCR、RNアーゼプロテクション、ノーザ
ンブロット、その他のハイブリダイゼーション法により
RNAレベルで測定することができる。宿主から得られ
たサンプル中の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドのよ
うなタンパク質のレベルを測定するためのアッセイ法は
当業者によく知られている。こうしたアッセイ法とし
て、ラジオイムノアッセイ、競合結合アッセイ、ウエス
タンブロット分析、ELISAアッセイなどがある。
【0048】かくして、もう一つの態様において、本発
明は、疾病、特に慢性腎疾患、腎性虚血、糖尿病性腎
症、急性腎不全およびアルツハイマー病または該疾病へ
の罹りやすさを診断するためのキットに関し、このキッ
トは、(a) 慢性腎不全遺伝子−1ポリヌクレオチド(好
ましくは、配列番号1のヌクレオチド配列)もしくはそ
の断片、(b) (a) のヌクレオチド配列に相補的なヌクレ
オチド配列、(c) 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)もしくはそ
の断片、または(d) 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)に対する抗
体、を含んでなる。このようなキットにおいて、(a) 、
(b) 、(c) または (d)が実質的な構成成分であることが
理解されよう。
【0049】染色体アッセイ 本発明のヌクレオチド配列はまた、染色体の同定にも有
用である。この配列は個々のヒト染色体上の特定の位置
を標的指向し、その特定位置とハイブリダイズすること
ができる。本発明に従って関連配列の染色体地図を作成
することは、これらの配列と遺伝子関連疾患とを相関さ
せる上で重要な第一段階である。ひとたび配列が正確な
染色体位置にマッピングされたら、その染色体上のその
配列の物理的位置を遺伝地図データと相関させることが
できる。この種のデータは、例えば、V. McKusick, Men
delian Inheritance in Man (Johns Hopkins Universit
yWelch Medical Library からオンラインで入手可能)
中に見いだせる。その後、同一の染色体領域にマッピン
グされた遺伝子と疾患との関係を連鎖分析(物理的に隣
接した遺伝子の共遺伝)により同定する。患者と正常個
体とのcDNAまたはゲノム配列の差異も調べることが
できる。患者の一部または全部に変異が観察されて、ど
の正常個体にも観察されない場合は、その変異が疾病の
原因である可能性がある。慢性腎不全遺伝子−1は染色
体10p15.2-15.3に存在すると考えられ、この染色体は脳
のグリオーマ(グリア芽細胞腫)と関連している。
【0050】抗体 本発明のポリペプチドまたはその断片もしくは類似体、
またはそれらを発現する細胞は、慢性腎不全遺伝子−1
ポリペプチドに免疫特異的な抗体を産生するための免疫
原としても使用することができる。「免疫特異的」と
は、その抗体が従来技術における他の関連ポリペプチド
に対するその親和性よりも本発明のポリペプチドに対し
て実質的に高い親和性を有することを意味する。
【0051】慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドに対す
る抗体は、慣用のプロトコールを用いて、動物(好まし
くはヒト以外)に該ポリペプチドまたはエピトープを含
む断片、類似体もしくは細胞を投与することにより得ら
れる。モノクローナル抗体の調製には、連続細胞系の培
養物により産生される抗体をもたらす任意の技法を用い
ることができる。例を挙げると、ハイブリドーマ技法
(Kohler, G.およびMilstein, C., Nature (1975) 256:4
95-497)、トリオーマ技法、ヒトB細胞ハイブリドーマ
技法 (Kozborら, Immunology Today (1983) 4:72) およ
びEBV−ハイブリドーマ技法 (Coleら, MONOCLONAL A
NTIBODIES AND CANCER THERAPY, pp.77-96, Alan R. Li
ss, Inc., 1985) などがある。
【0052】本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体
をつくるために、一本鎖抗体の調製法(米国特許第4,94
6,778 号)を適応させることができる。また、ヒト化抗
体を発現させるために、トランスジェニックマウスまた
は他の哺乳動物を含む他の生物を利用することができ
る。前記の抗体を用いて、そのポリペプチドを発現する
クローンを単離・同定したり、アフィニティークロマト
グラフィーでそのポリペプチドを精製することもでき
る。慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドに対する抗体
は、とりわけ、慢性腎疾患、腎性虚血、糖尿病性腎症、
急性腎不全およびアルツハイマー病の治療に使用できる
可能性がある。
【0053】ワクチン 本発明の別の態様は、哺乳動物において免疫学的応答を
引き出す方法に関し、この方法は、特に慢性腎疾患、腎
性虚血、糖尿病性腎症、急性腎不全およびアルツハイマ
ー病から前記動物を防御するための抗体および/または
T細胞免疫応答を生ずるのに十分な慢性腎不全遺伝子−
1ポリペプチドまたはその断片を哺乳動物に接種するこ
とを含んでなる。本発明のさらに別の態様は、哺乳動物
を疾病から防御する抗体を産生させるような免疫学的応
答を引き出すために、in vivo で慢性腎不全遺伝子−1
ポリヌクレオチドの発現を指令するベクターを介して慢
性腎不全遺伝子−1ポリペプチドを供給することを含ん
でなる、哺乳動物において免疫学的応答を引き出す方法
に関する。
【0054】本発明の更なる態様は、哺乳動物宿主に導
入したとき、その哺乳動物において慢性腎不全遺伝子−
1ポリペプチドに対する免疫学的応答を引き出す免疫学
的/ワクチン製剤(組成物)に関し、この組成物は慢性
腎不全遺伝子−1ポリペプチドまたは慢性腎不全遺伝子
−1遺伝子を含有する。ワクチン製剤は適当な担体をさ
らに含んでいてもよい。慢性腎不全遺伝子−1ポリペプ
チドは胃の中で分解されうるので、非経口的(皮下、筋
肉内、静脈内、皮内等への注射を含む)に投与すること
が好ましい。非経口投与に適した製剤としては、酸化防
止剤、緩衝液、静菌剤およびこの製剤を受容者の血液と
等張にする溶質を含みうる水性および非水性の無菌注射
液、並びに懸濁化剤または増粘剤を含みうる水性および
非水性の無菌懸濁液がある。こうした製剤は1回量容器
または数回量容器(例えば、密閉アンプルおよびバイア
ル)で提供することができ、また、使用直前に無菌の液
状担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で保管するこ
ともできる。ワクチン製剤はこの製剤の免疫原性を増強
するためのアジュバント系、例えば水中油型のアジュバ
ント系や当技術分野で公知の他のアジュバント系を含ん
でいてもよい。投与量はワクチンの比活性で変化し、ル
ーチンな実験操作により簡単に決定できる。
【0055】スクリーニングアッセイ 本発明の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドは、このポ
リペプチドを活性化する化合物(アゴニスト)またはそ
の活性を阻害する化合物(アンタゴニスト、または阻害
剤ともいう)のスクリーニング法において使用すること
ができる。こうして、本発明のポリペプチドは、例え
ば、細胞、無細胞調製物、化学物質ライブラリーおよび
天然産物の混合物からアゴニストまたはアンタゴニスト
を評価し同定するためにも用いられる。これらのアゴニ
ストまたはアンタゴニストは、本発明のポリペプチド
の、場合によって、天然のまたは修飾された基質、リガ
ンド、受容体、酵素などであってよく、また、本発明の
ポリペプチドの構造的または機能的な模擬物であっても
よい(Coliganら, Current Protocols in Immunology 1
(2): Chapter 5 (1991)を参照のこと)。
【0056】慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドは多く
の病理を含めて多数の生物学的機能に関与している。し
たがって、一方では慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
を刺激し、他方では慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
の機能を阻害し得る化合物および薬物を見つけ出すこと
が望まれる。一般的に、アゴニストは慢性腎疾患、腎性
虚血、糖尿病性腎症、急性腎不全およびアルツハイマー
病のような症状の治療および予防目的で用いられる。ア
ンタゴニストは慢性腎疾患、腎性虚血、糖尿病性腎症、
急性腎不全およびアルツハイマー病のような症状のさま
ざまな治療および予防目的で使用しうる。
【0057】一般に、こうしたスクリーニング法は慢性
腎不全遺伝子−1ポリペプチドを発現する適当な細胞、
または慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドに応答する適
当な細胞を用いるものである。この種の細胞には哺乳動
物、酵母、ショウジョウバエ由来の細胞または大腸菌細
胞が含まれる。次いで、慢性腎不全遺伝子−1ポリペプ
チドを発現する細胞(もしくは発現されたポリペプチド
を含む細胞膜)または慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチ
ドに応答する細胞を試験化合物と接触させて、その結合
または機能的応答の刺激もしくは阻害を観察する。候補
化合物と接触させた細胞の能力を、接触させなかった同
一細胞と慢性腎不全遺伝子−1活性に関して比較する。
【0058】これらのアッセイでは候補化合物の結合を
簡単に試験することができ、そこでは候補化合物と直接
または間接に結合された標識により、または標識した競
合物質との競合を用いるアッセイにより、慢性腎不全遺
伝子−1ポリペプチドを担持する細胞への付着が検出さ
れる。さらに、これらのアッセイでは、慢性腎不全遺伝
子−1ポリペプチドを担持する細胞に適した検出系を用
いて、候補化合物が慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
の活性化により生ずるシグナルを結果的にもたらすか否
かを試験することができる。一般的に、活性化の阻害剤
は既知のアゴニストの存在下でアッセイされ、そして候
補化合物の存在がアゴニストによる活性化に与える影響
が調べられる。
【0059】さらに、これらのアッセイは、候補化合物
と慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドを含む溶液とを混
ぜ合わせて混合物をつくり、この混合物中の慢性腎不全
遺伝子−1活性を測定し、そしてこの混合物の慢性腎不
全遺伝子−1活性を標準と比較する各ステップを単に含
むだけでよい。
【0060】また、慢性腎不全遺伝子−1のcDNA、
タンパク質またはこのタンパク質に対する抗体を用い
て、細胞内での慢性腎不全遺伝子−1mRNAまたはタ
ンパク質の生産に及ぼす添加化合物の作用を検出するた
めのアッセイを組み立てることができる。例えば、当技
術分野で公知の標準方法によりモノクローナルまたはポ
リクローナル抗体を用いて、慢性腎不全遺伝子−1タン
パク質の分泌レベルまたは細胞結合レベルを測定するた
めのELISAを構築することができ、これは適切に操
作された細胞または組織からの慢性腎不全遺伝子−1の
生産を抑制または増強する物質(それぞれアンタゴニス
トまたはアゴニストともいう)の探索に用いることがで
きる。
【0061】膜結合受容体または可溶性受容体が存在す
るのであれば、当技術分野で公知の標準的な受容体結合
法によりこの種の受容体を同定するために慢性腎不全遺
伝子−1タンパク質を用いることができる。こうした受
容体結合法には、限定するものではないが、リガンド結
合および架橋アッセイがあり、このアッセイでは、慢性
腎不全遺伝子−1を放射性アイソトープ(例:125I)で
標識するか、化学的に修飾(例:ビオチン化)するか、
または検出や精製に適したペプチド配列に融合させ、そ
して推定上の受容体源(細胞、細胞膜、細胞上清、組織
抽出物、体液など)とインキュベートする。その他の方
法としては、表面プラズモン共鳴および分光学のような
生物物理的方法がある。受容体の精製およびクローニン
グに用いることに加えて、これらの結合アッセイは、も
し存在するのであれば、慢性腎不全遺伝子−1のその受
容体への結合と競合する慢性腎不全遺伝子−1のアゴニ
ストまたはアンタゴニストを同定するために用いること
もできる。スクリーニングアッセイを行うための標準的
な方法は当技術分野でよく理解されている。
【0062】慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドの潜在
的なアンタゴニストの例としては、抗体、ある場合に
は、慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドの、場合によ
り、リガンド、基質、受容体、酵素などと密接な関係が
あるオリゴヌクレオチドもしくはタンパク質(例えば、
リガンド、基質、受容体、酵素などの断片)、または本
発明のポリペプチドと結合するが応答を誘導しない(そ
れゆえポリペプチドの活性を妨げる)小分子などがあ
る。
【0063】かくして、他の態様において、本発明は、
慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドのアゴニスト、アン
タゴニスト、リガンド、受容体、基質、酵素など、また
は慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドの生産を低下また
は増加させる化合物を同定するためのスクリーニングキ
ットに関し、このキットは、(a) 慢性腎不全遺伝子−1
ポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチ
ド) (b) 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド(好ましくは、
配列番号2のポリペプチド)を発現する組換え細胞、
(c) 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド(好ましくは、
配列番号2のポリペプチド)を発現する細胞膜、または
(d) 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド(好ましくは、
配列番号2のポリペプチド)に対する抗体、を含んでな
る。このようなキットにおいて、(a) 、(b) 、(c) また
は (d)が実質的な構成成分であることが理解されよう。
【0064】予防および治療法 本発明は、慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド活性の過
剰量と不足量のどちらにも関係した慢性腎疾患、腎性虚
血、糖尿病性腎症、急性腎不全、アルツハイマー病など
の異常な状態の治療法を提供する。慢性腎不全遺伝子−
1ポリペプチドの活性が過剰である場合は、いくつかの
アプローチが利用可能である。一つのアプローチは、例
えば、リガンド、基質、受容体、酵素などの結合をブロ
ックすることにより、または第2のシグナルを抑制する
ことで異常な状態を軽減することにより、慢性腎不全遺
伝子−1ポリペプチドの機能を阻害するのに有効な量
で、前記の阻害剤化合物(アンタゴニスト)を製剤学上
許容される担体とともに患者に投与することを含んでな
る。もう一つのアプローチでは、内因性の慢性腎不全遺
伝子−1ポリペプチドとの競合状態でリガンド、基質、
酵素、受容体などと結合する能力がまだある可溶性形態
の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドを投与することが
できる。このような競合剤の典型的な例は慢性腎不全遺
伝子−1ポリペプチドの断片である。
【0065】別のアプローチでは、内因性の慢性腎不全
遺伝子−1ポリペプチドとの競合状態でリガンドと結合
する能力がまだある可溶性形態の慢性腎不全遺伝子−1
ポリペプチドを投与することができる。このような競合
剤の典型的な例は慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドの
断片である。
【0066】さらに別のアプローチでは、発現阻止法を
使って内因性慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドをコー
ドする遺伝子の発現を抑制することができる。こうした
公知技術は、体内で生成されるか別個に投与されるアン
チセンス配列の使用を必要とする。例えば、Oligodeoxy
nucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expres
sion, CRC Press, Boca Raton, FL (1988)中のO'Conno
r, J Neurochem (1991)56:560 を参照のこと。あるいは
また、この遺伝子と共に三重らせんを形成するオリゴヌ
クレオチドを供給することもできる。例えば、Lee ら,
Nucleic AcidsRes (1979) 6:3073; Cooney ら, Science
(1988) 241:456; Dervanら, Science(1991) 251:1360
を参照のこと。これらのオリゴマーはそれ自体を投与す
ることもできるし、関連オリゴマーをin vivo で発現さ
せることもできる。
【0067】慢性腎不全遺伝子−1およびその活性の過
少発現に関係した異常な状態を治療する場合も、いくつ
かのアプローチを取ることができる。一つのアプローチ
は、治療上有効な量の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチ
ドを活性化する化合物(すなわち、前記のアゴニスト)
を製剤学上許容される担体とともに患者に投与して、異
常な状態を緩和することを含んでなる。別法として、患
者の関連細胞において慢性腎不全遺伝子−1を内因的に
産生させるために遺伝子治療を用いることができる。例
えば、上で述べたような複製欠損レトロウイルスベクタ
ーによる発現のために本発明のポリヌクレオチドを遺伝
子操作する。次にレトロウイルス発現構築物を単離し、
本発明のポリペプチドをコードするRNAを含有するレ
トロウイルスプラスミドベクターで形質導入されたパッ
ケージング細胞に導入する。その結果、パッケージング
細胞は対象の遺伝子を含有する感染性のウイルス粒子を
産生するようになる。in vivo での細胞処理およびin v
ivo でのポリペプチド発現のために、これらの産生細胞
を患者に投与する。遺伝子治療の概論に関しては、Huma
n Molecular Genetics, T Strachanand A P Read, BIOS
Scientific Publishers Ltd (1996) 中のChapter 20,
Gene Therapy and other Molecular Genetic-based The
rapeutic Approaches(およびその中の引用文献) を参照
のこと。もう一つのアプローチは治療量の慢性腎不全遺
伝子−1ポリペプチドを適当な製剤学上の担体とともに
投与することである。
【0068】製剤および投与 可溶性形態の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドのよう
なペプチド、アゴニストおよびアンタゴニストペプチ
ド、または小分子は適当な製剤学上の担体と組み合わせ
て製剤化することができる。このような製剤は治療上有
効な量のポリペプチドまたは化合物と、製剤学上許容さ
れる担体または賦形剤を含有する。この種の担体として
は、食塩水、生理食塩水、デキストロース、水、グリセ
ロール、エタノール、およびこれらの組合せがあるが、
これらに限らない。製剤は投与様式に適合させるべきで
あり、これは当技術分野の技量の範囲内である。本発明
はさらに、前記の本発明組成物の1以上の成分を充填し
た1以上の容器を含んでなる医薬用パックおよびキット
に関する。本発明のポリペプチドおよび他の化合物は単
独で使用しても、他の化合物、例えば治療用化合物と一
緒に使用してもよい。
【0069】医薬組成物を全身投与するときの好ましい
形態は、注入(注射)、典型的には静注である。皮下、
筋肉内または腹腔内のような他の注入経路も使用でき
る。全身投与の別の手段は、胆汁酸塩、フシジン酸、そ
の他の界面活性剤などの浸透剤を用いた経粘膜および経
皮投与である。さらに、腸溶剤またはカプセル剤として
適切に製剤化されているのであれば、経口投与も可能で
ある。これらの化合物は軟膏、ペースト、ゲルなどの剤
形で局所に投与しても、かつ/または局在化させてもよ
い。
【0070】必要な投与量範囲はペプチドの選択、投与
経路、製剤の性質、患者の状態、そして医師の判断に左
右される。しかし、適当な投与量は患者の体重1kgあた
り0.1 〜100 μg の範囲である。利用可能な化合物が多
種多様であり、それぞれの投与経路の効率も異なるた
め、必要とされる投与量は広範に変動することを予想す
べきである。例えば、経口投与は静注による投与よりも
高い投与量を必要とすることが予想される。こうした投
与量レベルの変動は、当技術分野でよく理解されている
ような、標準的経験的な最適化手順を用いて調整するこ
とができる。
【0071】治療に用いるポリペプチドは、上述したよ
うな「遺伝子治療」と称する治療法において、患者の体
内で産生させることもできる。例えば、患者由来の細胞
を、ex vivo でポリペプチドをコードするDNAまたは
RNAのようなポリヌクレオチドにより、例えばレトロ
ウイルスプラスミドベクターを用いて、遺伝子工学的に
操作する。その後、この細胞を患者に導入する。
【0072】
【実施例】実施例1 慢性腎不全遺伝子−1(CRFG−1)の存在は、Liang P.お
よびPardee A.B.(Science, 1992 Aug. 14, Vol. 257, p
p. 967-71)により開発されたディファレンシャル・ディ
スプレー・ポリメラーゼ連鎖反応(DDPCR)を用い
て決定した。やせているZuckerラットおよび肥満したZu
ckerラットの腎臓に由来するRNAからの相補的DNA
(cDNA)の合成では、オリゴヌクレオチドプライマ
ー(プライマーI)5'-ACCACACATCTGA-3'(配列番号5)
を用いた。0.5μgのRNA、1μMのプライマーI、20μM
のdNTP、400ユニットのM−MLV逆転写酵素(Promega,Ma
dison,WI)、および製造業者から入手した1×標準逆転
写酵素バッファーを含む20μl容量中でcDNAを合成
した。反応サンプルを65℃まで5分間加熱し、次いで42
℃で一時間インキュベートした。その後、4μlの上記の
cDNA合成反応物および1.5mMのMgCl2、20μMのd
NTP、1μMのプライマーI、1μMのプライマーII(5'−TGT
TGGGAACAAG−3')(配列番号6)、2μCiの[33−P]−d−
α−ATP、1.25UのAmplitaqポリメラーゼ(Perkin Elme
r, Foster City, CA)および製造業者から入手した1×
標準PCRバッファーを用いて反応容量20μlでポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)を行った。PCRサイクル条件は94
℃で30秒、42℃で2分、72℃で30秒40サイクルであり、
最終的な伸長を72℃で5分行なった。やせたZuckerラッ
トおよび肥満したZuckerラットの腎臓RNAからの標識PCR
断片を12%SDS−ポリアクリルアミドゲルに溶解し、X線
フィルムに16時間暴露した。PCR増幅した225ヌクレオチ
ドの大きさのDNA断片は、やせている同月齢の対照ラ
ットと比較して肥満Zuckerラット腎臓では減少すること
が確認された。この断片を乾燥したポリアクリルアミド
ゲルから切り出し、熱湯でDNAを溶出した。溶出した
DNAを上記と同じ条件を使用してPCRにかけた。次にP
CR反応物の2μlのアリコートを使用して、製造業者の標
準的な反応条件を用いてpCRIIベクター(Invitro gen,
Carlsbad,CA)へ該PCR断片をサブクローニングした。次
にこのcDNAインサートをfmolシークエンス・キット(P
romega,Madison,WA)を用いて配列決定した。この配列
情報を使用して、Marathon RACE キット(Clonetech,Pa
lo,Alto,CA)により付加的な5'配列をクローニングする
ためのアンチセンスプライマーを作製した。次に、Mara
thon RACE キットから得られた607ヌクレオチドの配列
を使用して、BLAST配列分析アルゴリズムを用いること
によりヒト相同体を同定した。そのヒト配列を配列番号
1に示す。実施例2 ラット腎臓からのRNAにおけるノーザンブロットによりC
RFG−1 mRNAを検出した。RNAを抽出した。全R
NAをグアニジニウムチオシアネート変性および酸性化
フェノール−クロロホルム抽出(CHOMCZYNSKI P, SACCHI
N:Analyt Biochem 162:156−159,1987)により腎皮質か
ら抽出した。全RNA(10μg)を0.2Mホルムアルデヒド
−1%アガロースゲル上で分画し、4×標準クエン酸生理
食塩水中でナイロン膜(Nylon-1,Gibco-BRL,Gaithersbur
g,MD)に移動させた。等量の(equivalent)ローディング
と移動(transfer)をメチレンブルー染色により確認し
た。ラットから1.5および2.5 kbのmRNAを認識するC
RFG−1のために、アンチセンス[32P]cDNAプロー
ブを作製した。ノーザンブロット分析により、CRFG−1
mRNAは、腎不全を発症している肥満Zuckerラットか
らの腎臓においては減少することが示された。CRFG−1
mRNAはまた、全腎塊の5/6が摘出された部分的な腎
摘出後の腎臓においても減少した。この動物モデルは慢
性の腎疾患を発症した(Shea SM,Raskova J,Morrison A
B Am J Pathol 1980 Aug;100(2):513−528)。CRFG−1
mRNAはまた、老齢のF344ラットの腎臓においても減
少した。F344ラットは加齢につれて腎疾患を発症し(Mc
Dermott G F,Ingram A,Scholey J,Kirkland JL,Whitesi
de CI J Gerontol A Biol Sci Med Sci 1996 Mar;51
(2):M80-M85)、このことはCRFG−1が腎疾患において減
少することを示唆する。
【0073】本明細書中に引用された、特許および特許
出願明細書を含めた全ての刊行物は、あたかも各刊行物
が明確にかつ個々に示されているかのように、その全体
を参考としてここに組み入れるものとする。
【0074】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:2682 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TTAAAAATCA CATTATTGGC CAGGTGCAGT GGCTCATGCC TGTAATCCCA GCCCTTTGGG 60 AGGCCGAGGC AGGTGGATCA CAAGGTCAGG AGATTGAGAC CATCCTGGTT AACACGGTGA 120 AACCCCGTGT CTACTAAAAA TACAAAAAAT TAGCTGGGTG TGGTGGCGGG CGCCTGTGGT 180 CCCAGCTACT CGGGAGGCTG AAGCAGGACA ATGGCGTGAA CCCAGGAAGT GGAGCTTGCA 240 GTGAGCCAAG ATTGCGCCAT TGCGTCTTCC CAACAGAACA AGACTCCATC TCAAAAAATA 300 AATAAATAAA TAAGCGGGCA CATTACAACT TCAAGAAAAT TACGGTGGTG CCGTCCGCCA 360 AGGACTTCAT AGACCTCACG TTGTCGAAGA CTCAACGAAA GACTCCAACC GTTATTCATA 420 AACATTACCA AATACATCGC ATTAGACATT TTTACATGAG AAAAGTCAAA TTTACTCAAC 480 AGAATTACCA TGATAGACTT TCACAAATTC TAACAGATTT CCCCAAATTG GATGATATTC 540 ATCCGTTCTA TGCTGATTTG ATGAATATTC TCTACGACAA GGATCATTAC AAGTTGGCTC 600 TGGGGCAAAT AAATATTGCC AAAAATTTAG TGGACAATGT TGCTAAAGAT TATGTGCGAC 660 TGATGAAGTA TGGCGACTCT CTCTACCGCT GCAAACAGCT GAAGCGTGCG GCCCTGGGAC 720 GGATGTGCAC AGTGATCAAG AGGCAGAAGC AGAGTTTGGA GTATTTGGAG CAAGTGCGTC 780 AGCATTTATC CCGTTTGCCA ACCATTGATC CGAATACCAG GACCCTGCTT TTGTGTGGGT 840 ACCCAAATGT TGGGAAGTCC AGCTTCATCA ACAAGGTGAC GAGAGCAGAC GTGGATGTCC 900 AGCCCTATGC GTTCACAACC AAGTCTCTGT TTGTTGGGCA CATGGATTAT AAGTATCTAC 960 GCTGGCAGGT TGTAGACACT CCTGGGATCC TGGACCACCC TCTGGAGGAT AGGAACACCA 1020 TCGAGATGCA GGCCATCACT GCCCTGGCCC ACCTCCGTGC TGCGGTCCTG TATGTGATGG 1080 ATTTGTCTGA GCAGTGTGGG CATGGGCTGA GGGAACAGCT AGAACTCTTC CAGAACATCA 1140 GACCTCTCTT CATCAACAAG CCTCTCATAG TTGTAGCCAA CAAATGTGAT GTGAAGAGAA 1200 TAGCTGAACT TTCTGAAGAT GATCAGAAAA TATTTACAGA TTTGCAGTCT GAAGGATTCC 1260 CTGTAATAGA AACCAGCACC CTGACTGAGG GAGGTGTTAT TAAAGTTAAA ACAGAGGCTA 1320 GCGATAGGCT TTTGGCTCAT CGAGTGGAAA CCAAGATGAA GGGAAATAAA GTGAATGAGC 1380 TGCTGAATAG ACTGCACCTG GCTATCCCAA CCAGGAGGGA CGATAAGGAG AGGCCCCCTT 1440 TCATCCCTGA AGGAGTGGTG GCTCGCAGGA AGAGGATGGA AACTGAGGAG TCCAGGAAGA 1500 AGAGGGAACG AGATCTTGAG CTGGAAATGG GAGATGATTA TATTTTGGAT CTTCAGAAGT 1560 ACTGGGATTT AATGAATTTG TCTGAAAAAC ATGATAAGAT ACCAGAAATC TGGGAAGGCC 1620 ATAATATAGC TGATTATATT GATCCAGCCA TCATGAAGAA ATTGGAAGAA TTAGAAAAAG 1680 AAGAAGAGCT GAGAACAGCT GCTGGAGAGT ATGACAGTGT ATCTGAGAGT GAAGACGAAG 1740 AGATGCTGGA AATCCGACAG CTGGCAAAGC AAATTCGAGA GAAAAAGAAG TTGAAAATTC 1800 TGGAGTCCAA AGAAAAGAAT ACACAGGGAC CCAGGATGCC GCGAACTGCT AAGAAGGTTC 1860 AGAGGACAGT TTTGGAGAAG GAGATGCGTA GTCTTGGTGT TGACATGGAC GATAAAGACG 1920 ATGCCCATTA CGCAGTCCAG GCAAGAAGAT CCCGGAGCAT CACTAGGAAA AGAAAGCGGG 1980 AAGACTCTGC TCCCCCGTCC TCTGTGGCCC GGAGTGGGAG TTGCTCTCGA ACTCCACGTG 2040 ACGTTTCTGG TCTTAGGGAT GTCAAGATGG TGAAGAAAGC CAAGACTATG ATGAAGAATG 2100 CTCAGAAGAA GATGAATCGG TTGGGGAAGA AAGGGGAGGC GGATAGACAC GTGTTTGATA 2160 TGAAGCCCAA GCACTTGCTG TCTGGGAAGA GGAAAGCTGG TAAAAAGGAC AGGAGATAGT 2220 ATCCGTTTGG TTGGCGTGGC TTCGCTAGAG TGTTGCTGTT TATTTCCTGT TTTGGCACAG 2280 TATGGTTTCA TGAAATTGGA GCTCTGTATA AACTGAAAAA GACAAAATAA GTAAAGCACT 2340 TGTTGCTTTG CTGAAAACTA TGGTTAACCC TATATAGGTG TGGGAAATTT TTGTCACTGC 2400 ATAATATTAC AAATATTTTG AGTAGACAGT GTTTCCACAT TTAATGGAGT ATCAGTTGCT 2460 TCAGATTTTC AGAACTGGGA AGATTTACTG GTGTAACTGG GTTGTTTTTG ATGGAGAAAA 2520 ACCTTATTTT CTTTTGTAAG AGCTGGGAGC AAACACGTTT ATGAGTGTGT CGGAATCCCG 2580 TGCTTAAAAT ACGCTCTTAA ATTATTTTCT AGTCTTATTT CACAATGTCT CATTGTAGTC 2640 TGTCTTCAAC TATTTTATCC AAAATANACC TCCAGAAGAA AG 2682
【0075】 配列番号:2 配列の長さ:587 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Arg Lys Val Lys Phe Thr Gln Gln Asn Tyr His Asp Arg Leu Ser 1 5 10 15 Gln Ile Leu Thr Asp Phe Pro Lys Leu Asp Asp Ile His Pro Phe Tyr 20 25 30 Ala Asp Leu Met Asn Ile Leu Tyr Asp Lys Asp His Tyr Lys Leu Ala 35 40 45 Leu Gly Gln Ile Asn Ile Ala Lys Asn Leu Val Asp Asn Val Ala Lys 50 55 60 Asp Tyr Val Arg Leu Met Lys Tyr Gly Asp Ser Leu Tyr Arg Cys Lys 65 70 75 80 Gln Leu Lys Arg Ala Ala Leu Gly Arg Met Cys Thr Val Ile Lys Arg 85 90 95 Gln Lys Gln Ser Leu Glu Tyr Leu Glu Gln Val Arg Gln His Leu Ser 100 105 110 Arg Leu Pro Thr Ile Asp Pro Asn Thr Arg Thr Leu Leu Leu Cys Gly 115 120 125 Tyr Pro Asn Val Gly Lys Ser Ser Phe Ile Asn Lys Val Thr Arg Ala 130 135 140 Asp Val Asp Val Gln Pro Tyr Ala Phe Thr Thr Lys Ser Leu Phe Val 145 150 155 160 Gly His Met Asp Tyr Lys Tyr Leu Arg Trp Gln Val Val Asp Thr Pro 165 170 175 Gly Ile Leu Asp His Pro Leu Glu Asp Arg Asn Thr Ile Glu Met Gln 180 185 190 Ala Ile Thr Ala Leu Ala His Leu Arg Ala Ala Val Leu Tyr Val Met 195 200 205 Asp Leu Ser Glu Gln Cys Gly His Gly Leu Arg Glu Gln Leu Glu Leu 210 215 220 Phe Gln Asn Ile Arg Pro Leu Phe Ile Asn Lys Pro Leu Ile Val Val 225 230 235 240 Ala Asn Lys Cys Asp Val Lys Arg Ile Ala Glu Leu Ser Glu Asp Asp 245 250 255 Gln Lys Ile Phe Thr Asp Leu Gln Ser Glu Gly Phe Pro Val Ile Glu 260 265 270 Thr Ser Thr Leu Thr Glu Gly Gly Val Ile Lys Val Lys Thr Glu Ala 275 280 285 Ser Asp Arg Leu Leu Ala His Arg Val Glu Thr Lys Met Lys Gly Asn 290 295 300 Lys Val Asn Glu Leu Leu Asn Arg Leu His Leu Ala Ile Pro Thr Arg 305 310 315 320 Arg Asp Asp Lys Glu Arg Pro Pro Phe Ile Pro Glu Gly Val Val Ala 325 330 335 Arg Arg Lys Arg Met Glu Thr Glu Glu Ser Arg Lys Lys Arg Glu Arg 340 345 350 Asp Leu Glu Leu Glu Met Gly Asp Asp Tyr Ile Leu Asp Leu Gln Lys 355 360 365 Tyr Trp Asp Leu Met Asn Leu Ser Glu Lys His Asp Lys Ile Pro Glu 370 375 380 Ile Trp Glu Gly His Asn Ile Ala Asp Tyr Ile Asp Pro Ala Ile Met 385 390 395 400 Lys Lys Leu Glu Glu Leu Glu Lys Glu Glu Glu Leu Arg Thr Ala Ala 405 410 415 Gly Glu Tyr Asp Ser Val Ser Glu Ser Glu Asp Glu Glu Met Leu Glu 420 425 430 Ile Arg Gln Leu Ala Lys Gln Ile Arg Glu Lys Lys Lys Leu Lys Ile 435 440 445 Leu Glu Ser Lys Glu Lys Asn Thr Gln Gly Pro Arg Met Pro Arg Thr 450 455 460 Ala Lys Lys Val Gln Arg Thr Val Leu Glu Lys Glu Met Arg Ser Leu 465 470 475 480 Gly Val Asp Met Asp Asp Lys Asp Asp Ala His Tyr Ala Val Gln Ala 485 490 495 Arg Arg Ser Arg Ser Ile Thr Arg Lys Arg Lys Arg Glu Asp Ser Ala 500 505 510 Pro Pro Ser Ser Val Ala Arg Ser Gly Ser Cys Ser Arg Thr Pro Arg 515 520 525 Asp Val Ser Gly Leu Arg Asp Val Lys Met Val Lys Lys Ala Lys Thr 530 535 540 Met Met Lys Asn Ala Gln Lys Lys Met Asn Arg Leu Gly Lys Lys Gly 545 550 555 560 Glu Ala Asp Arg His Val Phe Asp Met Lys Pro Lys His Leu Leu Ser 565 570 575 Gly Lys Arg Lys Ala Gly Lys Lys Asp Arg Arg 580 585
【0076】 配列番号:3 配列の長さ:716 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACTCTGCTC CCCCGTCCTC TGTGGCCCGG AGTGGGAGTT GCTCTCGAAC TCCACGTGAC 60 GTTTCTGGTC TTAGGGATGT CAAGATGGTG AAGAAAGCCA AGACTATGAT GAAGAATGCT 120 CAGAAGAAGA TGAATCGGTT GGGGAAGAAA GGGGAGGCGG ATATACACTT GTTTGATATG 180 AAGCCCAAGC ACTTGCTGTC TGGGAAGAGG AAAGCTGGTA AAAAGGACAG GAGATAGTAT 240 CCGTTTGGTT GGCGTGGCTT CGCTAGAGTG TTGCTGTTTA TTTCCTGGTT TGGCACAGTA 300 TGGTTTCATG AAATTGGAGC TCTGTATAAA CTGAAAAAGA CAAAATAAGT AAAGCACTTG 360 TTGCTTTGCT GAAAACTATG GTTAACCCTA TATAGGTGTG GGAAATTTTT GTCACTGCAT 420 AATATTACAA ATATTCTGAG TAGACAGTGT TTCCACATTT AATGGAGTAT CAGTTGCTTC 480 AGATTTTCAG AACTGGGAAG ATTTACTGGT GTAACTGGGT TGTTTTTGAT GGAGAAAAAC 540 CTTATTTTCT TTTGTAAGAG CTGGGAGCAA ACACGTTTAT GAGTGTGTCG GAATCCCGTG 600 CTTAAAATAC GCTCTTAAAT TATTTTCTAG TCCTTATTTT ACAATGTCTC ATTGTAGTCT 660 GTCTTCAACT ATTTTATCCA AAATAAACCT CCAGAAGGAA AAAAAAAAAA AAAAAA 716
【0077】 配列番号:4 配列の長さ:104 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 His Glu Asp Lys Asp Asp Ala His Tyr Ala Val Gln Ala Arg Arg Ser 1 5 10 15 Arg Ser Ile Thr Arg Lys Arg Lys Arg Glu Asp Ser Ala Pro Pro Ser 20 25 30 Ser Val Ala Arg Ser Gly Ser Cys Ser Arg Thr Pro Arg Asp Val Ser 35 40 45 Gly Leu Arg Asp Val Lys Met Val Lys Lys Ala Lys Thr Met Met Lys 50 55 60 Asn Ala Gln Lys Lys Met Asn Arg Leu Gly Lys Lys Gly Glu Ala Asp 65 70 75 80 Ile His Leu Phe Asp Met Lys Pro Lys His Leu Leu Ser Gly Lys Arg 85 90 95 Lys Ala Gly Lys Lys Asp Arg Arg 100 配列番号:5 配列の長さ:13 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ACCACACATC TGA 13 配列番号:6 配列の長さ:13 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGTTGGGAAC AAG 13
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/12 A61P 43/00 105 4C084 25/28 C07K 14/47 4C086 43/00 105 16/18 4H045 C07K 14/47 C12N 1/15 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/02 5/10 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/15 Z C12Q 1/02 33/50 Z 1/68 33/566 G01N 33/15 C12N 15/00 ZNAA 33/50 5/00 A 33/566 A61K 37/02 (72)発明者 バーバラ オルソン アメリカ合衆国 19403 ペンシルバニア 州,ノリスタウン,デフォード プレイス 5069 エー. (72)発明者 ユアン ズ アメリカ合衆国 19406 ペンシルバニア 州,キング オブ プラッシア,アパート メント ナンバー217,ウェイン ドライ ブ 525 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA40 DA12 DA13 DA36 FB03 4B024 AA01 AA11 AA12 BA36 BA41 CA04 DA02 DA06 EA04 GA11 HA01 4B063 QA19 QQ43 QR32 QR55 QR77 QS02 QS34 4B064 AG01 AG26 AG31 CA02 CA10 CA19 CC24 DA01 DA13 4B065 AA26X AA90X AA99Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 AA13 AA17 BA01 BA02 BA08 BA22 BA23 CA23 CA31 DB01 NA14 ZA161 ZA811 ZB212 ZC412 4C086 AA01 AA03 EA16 MA01 MA02 MA04 NA14 ZA16 ZA81 ZB21 ZC41 4H045 AA10 AA11 BA10 CA44 DA75 EA20 EA28 EA50 FA74

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2の慢性腎不全遺伝子−1ポリ
    ペプチドをコードするヌクレオチド配列と全長において
    少なくとも80%同一であり、かつ慢性腎不全遺伝子−
    1ポリペプチドの活性を有するポリペプチドをコードす
    るヌクレオチド配列、またはこのヌクレオチド配列に対
    して相補的なヌクレオチド配列を含んでなる単離された
    ポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 前記のポリヌクレオチドが、配列番号2
    の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドをコードする配列
    番号1中に含まれるヌクレオチド配列を含んでなる、請
    求項1に記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 前記のポリヌクレオチドが、その全長に
    おいて配列番号1のヌクレオチド配列と少なくとも80
    %同一であるヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1
    に記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号1のポリヌクレオチドである、
    請求項3に記載のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 DNAまたはRNAである、請求項1に
    記載のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列番号2の慢性腎不全遺伝子−1ポリ
    ペプチドのアミノ酸配列において1もしくは複数のアミ
    ノ酸が付加、欠失または置換されており、かつ慢性腎不
    全遺伝子−1ポリペプチドの活性を有するアミノ酸配列
    をコードするヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレ
    オチド。
  7. 【請求項7】 下記発現系が適合性の宿主細胞内に存在
    するとき配列番号2のポリペプチドと少なくとも80%
    同一であるアミノ酸配列を含む慢性腎不全遺伝子−1ポ
    リペプチドを産生することができる発現系を含んでなる
    DNAまたはRNA分子。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の発現系を含有する宿主
    細胞。
  9. 【請求項9】 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドを産
    生させるのに十分な条件下で請求項8に記載の宿主細胞
    を培養し、この培養物から前記ポリペプチドを回収する
    ことを含んでなる、慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド
    の産生方法。
  10. 【請求項10】 宿主細胞が適当な培養条件下で慢性腎
    不全遺伝子−1ポリペプチドを産生するように、請求項
    7に記載の発現系を用いて宿主細胞を形質転換またはト
    ランスフェクションすることを含んでなる、慢性腎不全
    遺伝子−1ポリペプチドを産生する細胞の作製方法。
  11. 【請求項11】 全長において配列番号2のアミノ酸配
    列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含んで
    なる慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド。
  12. 【請求項12】 配列番号2のアミノ酸配列を含む、請
    求項11に記載のポリペプチド。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の慢性腎不全遺伝子
    −1ポリペプチドに免疫特異的な抗体。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の慢性腎不全遺伝子
    −1ポリペプチドの活性増加または発現増加を必要とし
    ている患者を治療するための医薬組成物であって、治療
    上有効な量の、 (a) 前記ポリペプチドに対するアゴニスト、および/ま
    たは(b) 前記ポリペプチド活性のin vivo 生産をもたら
    す形の、配列番号2の慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチ
    ドをコードするヌクレオチド配列と全長において少なく
    とも80%同一であるヌクレオチド配列、または前記ヌ
    クレオチド配列に対して相補的なヌクレオチド配列を含
    んでなる単離されたポリヌクレオチド、を含んでなる医
    薬組成物。
  15. 【請求項15】 請求項11に記載の慢性腎不全遺伝子
    −1ポリペプチドの活性または発現を抑制する必要があ
    る患者を治療するための医薬組成物であって、治療上有
    効な量の、 (a) 前記ポリペプチドに対するアンタゴニ
    スト、および/または(b) 前記ポリペプチドをコードす
    るヌクレオチド配列の発現を抑制する核酸分子、および
    /または(c) 前記ポリペプチドのリガンド、基質または
    受容体に関して前記ポリペプチドと競合するポリペプチ
    ド、を含んでなる医薬組成物。
  16. 【請求項16】 請求項11に記載の慢性腎不全遺伝子
    −1ポリペプチドの発現または活性と関連した被験者の
    疾病またはその罹病性の検出方法であって、 (a) 前記被験者由来のゲノム中に慢性腎不全遺伝子−1
    ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の突然変異
    があるかどうかを調べる、および/または(b) 前記被験
    者から得られたサンプル中の慢性腎不全遺伝子−1ポリ
    ペプチド発現の存在または量を分析する、ことを含んで
    なる方法。
  17. 【請求項17】 請求項11に記載の慢性腎不全遺伝子
    −1ポリペプチドを阻害(拮抗)する化合物の同定方法
    であって、 (a) 慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドを発現している
    細胞(もしくは慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチドを発
    現している細胞膜)または慢性腎不全遺伝子−1ポリペ
    プチドに応答する細胞と候補化合物とを接触させ、そし
    て(b) その結合、または機能的応答の刺激もしくは抑制
    を観察するか、または候補化合物と接触させた細胞(ま
    たは細胞膜)の能力を、接触させなかった同一の細胞
    と、慢性腎不全遺伝子−1ポリペプチド活性に関して比
    較する、ことを含んでなる方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の方法により同定さ
    れたアンタゴニスト。
  19. 【請求項19】 請求項10に記載の方法により作製さ
    れた組換え宿主細胞、または慢性腎不全遺伝子−1ポリ
    ペプチドを発現しているその膜。
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