JPH1169876A - 界磁制御装置 - Google Patents

界磁制御装置

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JPH1169876A
JPH1169876A JP9215337A JP21533797A JPH1169876A JP H1169876 A JPH1169876 A JP H1169876A JP 9215337 A JP9215337 A JP 9215337A JP 21533797 A JP21533797 A JP 21533797A JP H1169876 A JPH1169876 A JP H1169876A
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JP
Japan
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current
thyristor
control device
electric field
field control
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JP9215337A
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Inventor
Yoshio Nishi
祥男 西
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の運転状態における損失が小さく、安価
で小型の効率が良い界磁制御装置の提供。 【解決手段】 界磁巻線1bに電流を与える電流回路2
aと、電流回路2aの出力端子間に接続され、前記電流
の逆流電流が生じたときに導通しその逆流電流を流す電
流バイパス回路2b,2cとを備える構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機の界磁束を
形成する為に、界磁巻線に電流を与える界磁制御装置の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の界磁制御装置及びそれに
より界磁巻線に電流を与えられる同期電動機の構成例を
示すブロック図である。この界磁制御装置200は、同
期電動機1の界磁巻線1bの両端子に端子P,Nにより
接続され、端子Pにサイリスタ30,32,34のアノ
ードが接続され、サイリスタ30,32,34のカソー
ドにそれぞれサイリスタ31,33,35のアノードが
接続され、サイリスタ31,33,35のカソードは端
子Pに接続されている。サイリスタ30,32,34の
カソードには、それぞれ3相交流電圧のT相、S相、R
相の交流電圧が与えられ、サイリスタ30〜35の各ゲ
ートは、それぞれ点弧回路5に接続されている。サイリ
スタ30〜35は、界磁巻線1bを励磁する3相フルブ
リッジのサイリスタ変換器2aを構成している。
【0003】この界磁制御装置200は、また、端子
P,N間に、サイリスタ変換器2aを保護する為の抵抗
器2bが接続されている。同期電動機1の電機子巻線1
aは、インバータ装置3から3相の周波数可変の可変電
圧が与えられ、インバータ装置3は、同期電動機1の負
荷要求に応じて同期電動機1の回転速度を調節する制御
装置4に接続されている。制御装置4は、点弧回路5に
も接続されている。尚、応答が速い制御が不要な界磁制
御装置では、抵抗器2bの代わりにダイオード2cを接
続しているものがあるが、本発明は、応答が速い制御が
必要な、ダイオード2cでは間に合わない界磁制御装置
に関するものである。
【0004】以下に、このような構成の界磁制御装置2
00の動作を説明する。同期電動機1の電機子巻線1a
には、インバータ装置3から3相の周波数可変の可変電
圧が供給され、界磁巻線1bには、界磁制御装置200
から可変の直流電流が供給されている。制御装置4は、
同期電動機1の負荷要求に応じて、インバータ装置3が
出力する電圧の値、その周波数及び界磁制御装置200
が出力する電流の値を制御し、同期電動機1に必要な回
転速度とトルクとを与える制御を行う。
【0005】界磁制御装置200は、界磁巻線1bに安
定した界磁電流を供給するだけでなく、同期電動機1に
大きなトルクが必要になったとき、また、逆にトルクが
不要になったとき、電機子反作用を打ち消す為に、界磁
電流を急速に増減させたり、同期電動機1の高速回転域
において定出力運転を行う場合の界磁弱め制御を行う。
界磁制御装置200は、制御装置4からの指令に従っ
て、点弧回路5がサイリスタ30〜35を点弧する時間
を調節することにより、出力電流値を制御する。製鉄用
圧延機等の低回転、大容量で高速のトルク出力応答を要
する電動機の場合は、界磁制御装置200も高電圧が加
わり、大電流が流れ、急速な電流絞り込みの為の逆電圧
を出力することができる3相フルブリッジのサイリスタ
変換器2aが使用される。
【0006】抵抗器2bは、サイリスタ変換器2aを保
護する為のものである。サイリスタ変換器2aの出力電
圧vfが図10(a)に示すように変動するとき、界磁
巻線1bに流れる電流ifは(b)に示すように変動
し、抵抗器2bに流れる電流ibは(c)に示すように
変動する。ここで、時刻t0 から時刻t1 迄は、界磁電
流一定で正常に制御している状態を示し、時刻t1 以後
は、サイリスタ変換器2aに、停電又は外部からの異常
な外乱等により、突然、電流が流れなくなった状態を示
している。
【0007】時刻t1 以後は、時刻t1 迄界磁巻線1b
に流れていた界磁電流は、(a)に示すように、逆電圧
をサイリスタ変換器2aの出力端子に生じさせる。この
逆電圧により、界磁電流は、(c)に示すように、抵抗
器2bに転流する。ここで、抵抗器2bが接続されてい
ない場合、界磁電流が転流しない為、逆電圧が、(a)
に示す以上に異常に跳ね上がり、回路の最も耐電圧が低
い部分、通常はサイリスタ30〜35内部で絶縁破壊を
引き起こすことになる。
【0008】抵抗器2bの抵抗値Rは、R×界磁電流<
サイリスタの耐電圧、となるように設定しておくことに
より、サイリスタ30〜35を破壊しない逆電圧に抑制
することができる。時刻t1 以後に、抵抗器2bに流れ
る電流は、界磁巻線1bのインダクタンス、界磁巻線1
bの抵抗値及び抵抗器2bの抵抗値により定まる時定数
に従って減衰する。上述した逆電圧を抑制する目的で、
抵抗器2bの代わりに、上述したようにダイオード2c
を使用する方法もあるが、定常運転時にも逆電圧を0に
抑えてしまうので、電流絞り込みの為の逆電圧を維持す
ることができなくなる為、急速な電流変化を必要とする
用途には採用できない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の上述した界磁制
御装置200は、抵抗器2bにより界磁電流のバイパス
回路を構成しているので、抵抗器2bには通常の運転状
態においても常時、電流が流れ、損失が発生する。その
為、常時、大きな電流が流れないように大きな抵抗値の
抵抗器2bが必要になり、特に、高速応答を必要とする
用途では、電流変化率を上げる為、界磁制御装置200
は、通常必要とする電圧の2〜3倍の電圧を出力するの
で、数千kW級の大容量の電動機の場合、抵抗器2bに
おいて消費する電力は数百kWにもなる。その為、その
冷却も困難となり、界磁制御装置200全体の効率が下
がる等の問題があった。本発明は、上述したような事情
に鑑みてなされたものであり、通常の運転状態における
損失が小さく、安価で小型の効率が良い界磁制御装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る界磁制御
装置は、界磁巻線に電流を与える電流回路と、該電流回
路の出力端子間に接続され、前記電流の逆流電流が生じ
たときに導通し該逆流電流を流す電流バイパス回路とを
備えることを特徴とする。
【0011】第2発明に係る界磁制御装置は、電流バイ
パス回路は、抵抗器と逆方向ダイオードとの直列回路で
あることを特徴とする。
【0012】第3発明に係る界磁制御装置は、電流バイ
パス回路は、電流回路の出力端子間に接続されたサイリ
スタと、逆流電流を生じさせる逆方向電圧を検出し、検
出した逆方向電圧が所定値を超えたときに、前記サイリ
スタを点弧する点弧装置とを備えることを特徴とする。
【0013】第4発明に係る界磁制御装置は、点弧装置
は、ブレークオーバーダイオードにより逆方向電圧を検
出することを特徴とする。
【0014】第5発明に係る界磁制御装置は、サイリス
タと電流回路の出力端子間との配線は、その寄生インダ
クタンスを増加させるべく引き回された部分を有するこ
とを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を、その実施の形
態を示す図面に基づき説明する。 実施の形態1.図1は、第1,2発明に係る界磁制御装
置の実施の形態及びそれにより界磁巻線に電流を与えら
れる同期電動機の構成例を示すブロック図である。この
界磁制御装置2は、同期電動機1の界磁巻線1bの両端
子に端子P,Nにより接続され、端子Pにサイリスタ3
0,32,34のアノードが接続され、サイリスタ3
0,32,34のカソードにそれぞれサイリスタ31,
33,35のアノードが接続され、サイリスタ31,3
3,35のカソードは端子Pに接続されている。
【0016】サイリスタ30,32,34のカソードに
は、それぞれ3相交流電圧のT相、S相、R相の交流電
圧が与えられ、サイリスタ30〜35の各ゲートは、そ
れぞれ点弧回路5に接続されている。サイリスタ30〜
35は、界磁巻線1bを励磁する電流回路である3相フ
ルブリッジのサイリスタ変換器2aを構成している。製
鉄用圧延機等の低回転、大容量で高速のトルク出力応答
を要する電動機の場合は、界磁制御装置200も高電圧
が加わり、大電流が流れ、急速な電流絞り込みの為の逆
電圧を出力することができる3相フルブリッジのサイリ
スタ変換器2aが使用される。
【0017】この界磁制御装置2は、また、端子P,N
間に、サイリスタ変換器2aを保護する為の電流バイパ
ス回路として、抵抗器2bと逆方向ダイオード2cとの
直列回路が接続されている。同期電動機1の電機子巻線
1aは、インバータ装置3から3相の周波数可変の可変
電圧が与えられ、インバータ装置3は、同期電動機1の
負荷要求に応じて同期電動機1の回転速度を調節する制
御装置4に接続されている。制御装置4は、点弧回路5
にも接続されている。
【0018】以下に、このような構成の界磁制御装置2
の動作を説明する。同期電動機1の電機子巻線1aに
は、インバータ装置3から3相の周波数可変の可変電圧
が供給され、界磁巻線1bには、界磁制御装置2から可
変の直流電流が供給されている。制御装置4は、同期電
動機1の負荷要求に応じて、インバータ装置3が出力す
る電圧の値、その周波数及び界磁制御装置2が出力する
電流の値を制御し、同期電動機1に必要な回転速度とト
ルクとを与える制御を行う。
【0019】界磁制御装置2は、界磁巻線1bに安定し
た界磁電流を供給するだけでなく、同期電動機1に大き
なトルクが必要になったとき、また、逆にトルクが不要
になったとき、電機子反作用を打ち消す為に、界磁電流
を急速に増減させたり、同期電動機1の高速回転域にお
いて定出力運転を行う場合の界磁弱め制御を行う。界磁
制御装置2は、制御装置4からの指令に従って、点弧回
路5がサイリスタ30〜35を点弧する時間を調節する
ことにより、出力電流値を制御する。
【0020】抵抗器2bとダイオード2cとの直列回路
は、サイリスタ変換器2aを保護する為のものである。
サイリスタ変換器2aの出力電圧vfが図2(a)に示
すように変動するとき、界磁巻線1bに流れる電流if
は(b)に示すように変動し、抵抗器2bとダイオード
2cとの直列回路に流れる電流ibは(c)に示すよう
に変動する。ここで、時刻t0 から時刻t1 迄は、界磁
電流一定で正常に制御している状態を示し、時刻t1
後は、サイリスタ変換器2aに、停電又は外部からの異
常な外乱等により、突然、電流が流れなくなった状態を
示している。
【0021】時刻t1 以後は、時刻t1 迄界磁巻線1b
に流れていた界磁電流は、(a)に示すように、逆電圧
をサイリスタ変換器2aの出力端子に生じさせ、ダイオ
ード2cを導通させる。これにより、界磁電流は、
(c)に示すように、抵抗器2bとダイオード2cとの
直列回路に転流する。ここで、抵抗器2bとダイオード
2cとの直列回路が接続されていない場合、界磁電流が
転流しない為、逆電圧が、(a)に示す以上に異常に跳
ね上がり、回路の最も耐電圧が低い部分、通常はサイリ
スタ30〜35内部で絶縁破壊を引き起こすことにな
る。
【0022】抵抗器2bの抵抗値Rは、R×界磁電流<
サイリスタの耐電圧、となるように設定しておくことに
より、サイリスタ30〜35を破壊しない逆電圧に抑制
することができる。時刻t1 以後に、抵抗器2bとダイ
オード2cとの直列回路に流れる電流は、界磁巻線1b
のインダクタンス、界磁巻線1bの抵抗値及び抵抗器2
bの抵抗値により定まる時定数に従って減衰する。異常
が発生した時刻t1 以後の動作は、従来例として説明し
た図10(c)の場合と同様であり保護機能は変わらな
い。
【0023】時刻t0 から時刻t1 迄の通常運転時に
は、ダイオード2cは殆ど導通せず、抵抗器2bには、
端子Pから端子N方向(正方向)の電流は流れない。僅
かに、逆電圧の期間のみ断続的に、端子Nから端子P方
向の電流が流れる。従って、抵抗器2bにより浪費され
る電流は、サイリスタ変換器2aの出力電圧により変化
するが、従来の1/2〜1/10程度に減少する。以上
の結果、ダイオード2cには、従来の1/2〜1/10
程度しか電流が流れないので損失が小さく、冷却する必
要もないので、安価で小型の効率が良い界磁制御装置を
実現することができる。
【0024】実施の形態2.図3は、第1,3発明に係
る界磁制御装置の実施の形態及びそれにより界磁巻線に
電流を与えられる同期電動機の構成例を示すブロック図
である。この界磁制御装置20は、端子P,N間に、サ
イリスタ変換器2aを保護する為の電流バイパス回路と
して、サイリスタ2dとその点弧装置2eとが並列に接
続されている。サイリスタ2dのアノードは端子Nに、
カソードは端子Pにそれぞれ接続されている。
【0025】図5は、点弧装置2eとサイリスタ2dと
の構成例を示したブロック図である。点弧装置2eは、
端子P,N間に、その分圧により、逆方向電圧を検出
し、サイリスタ2dのゲートドライブ電圧を得る抵抗器
22,21からなる分圧回路が接続され、端子Pと抵抗
器22,21の接続点Bとの間には、ノイズカットの為
のコンデンサ23が接続されている。
【0026】接続点Bとサイリスタ2dのゲートGとの
間には、ゲートG方向を順方向とする例えば4個のダイ
オードの直列回路24が接続されている。ダイオードの
直列回路24は、サイリスタ2dの点弧電圧レベルを安
定させる為のものである。端子Pとサイリスタ2dのゲ
ートGとの間には、ノイズカットの為のコンデンサ26
と抵抗器25とが並列に接続されている。その他の構成
は、実施の形態1で説明した界磁制御装置2の構成と同
様であるので、説明を省略する。
【0027】以下に、このような構成の界磁制御装置2
0の動作を説明する。サイリスタ変換器2aの出力電圧
vfが図4(a)に示すように変動するとき、界磁巻線
1bに流れる電流ifは(b)に示すように変動し、サ
イリスタ2dに流れる電流ibは(c)に示すように変
動する。ここで、時刻t0 から時刻t 1 迄は、界磁電流
一定で正常に制御している状態を示し、時刻t1 以後
は、サイリスタ変換器2aに、停電又は外部からの異常
な外乱等により、突然、電流が流れなくなった状態を示
している。
【0028】時刻t1 以後は、時刻t1 迄界磁巻線1b
に流れていた界磁電流は、(a)に示すように、逆電圧
をサイリスタ変換器2aの出力端子に生じさせ、この逆
電圧による抵抗器22,21の接続点Bにおける電圧V
Bが、略VB>0.6V×(直列回路24のダイオード
の個数;4)+サイリスタ2dのオンゲート電圧(0.
2V)になったとき、サイリスタ2dを導通させる。こ
れにより、界磁電流は、(c)に示すように、サイリス
タ2dに転流する。ここで、サイリスタ2dが接続され
ていない場合、界磁電流が転流しない為、逆電圧が、
(a)に示す以上に異常に跳ね上がり、回路の最も耐電
圧が低い部分、通常はサイリスタ30〜35内部で絶縁
破壊を引き起こすことになる。
【0029】直列回路24のダイオードのオン電圧の温
度特性は安定しているので、逆電圧の検出レベルは安定
しており、異常時のサイリスタ2dによるバイパス動作
は確実に行われる。時刻t0 から時刻t1 迄の通常運転
時には、サイリスタ2dは導通せず、サイリスタ2dに
は、端子Pから端子N方向(正方向)及び端子Nから端
子P方向(逆方向)共に電流は流れない。その他の動作
は、実施の形態1で説明した界磁制御装置2の動作と同
様であるので、説明を省略する。以上の結果、通常の運
転状態においては、サイリスタ2dには電流が略流れな
いので損失が小さく、冷却する必要もないので、安価で
小型の効率が良い界磁制御装置を実現することができ
る。
【0030】実施の形態3.図6は、第4発明に係る界
磁制御装置の実施の形態の点弧装置とサイリスタとの構
成例を示したブロック図である。界磁制御装置及びそれ
により界磁巻線に電流を与えられる同期電動機の構成
は、実施の形態2で説明した図3のブロック図と同様で
あるので、説明を省略する。この点弧装置2eは、端子
P,N間に、抵抗器22と所定の順方向電圧(ブレーク
オーバー電圧)により導通する、4層ダイオード等のブ
レークオーバーダイオード21aとの直列回路が接続さ
れている。抵抗器22とブレークオーバーダイオード2
1aのカソードとの接続点Cには、一方の端子が端子P
に接続されている、ノイズカットの為のコンデンサ23
の他方の端子が接続されている。
【0031】接続点Cとサイリスタ2dのゲートGとの
間には、ゲートG方向を順方向とする例えば4個のダイ
オードの直列回路24が接続されている。ダイオードの
直列回路24は、サイリスタ2dの点弧電圧レベルを安
定させる為のものである。端子Pとサイリスタ2dのゲ
ートGとの間には、ノイズカットの為のコンデンサ26
と抵抗器25とが並列に接続されている。
【0032】以下に、このような構成の点弧装置とサイ
リスタとを備えた界磁制御装置(図3)の動作を説明す
る。図4(a)において、時刻t1 以後は、時刻t1
界磁巻線1bに流れていた界磁電流は、逆電圧をサイリ
スタ変換器2aの出力端子に生じさせ、この逆電圧がブ
レークオーバー電圧を超えたとき、ブレークオーバーダ
イオード21aが導通する。
【0033】ブレークオーバーダイオード21aが導通
したとき、接続点Cにおける電圧VCが、略VC>0.
6V×(直列回路24のダイオードの個数;4)+サイ
リスタ2dのオンゲート電圧(0.2V)、となるよう
にブレークオーバー電圧を設定しておけば、サイリスタ
2dが導通する。これにより、界磁電流は、(c)に示
すように、サイリスタ2dに転流する。ここで、サイリ
スタ2dが接続されていない場合、界磁電流が転流しな
い為、逆電圧が、(a)に示す以上に異常に跳ね上が
り、回路の最も耐電圧が低い部分、通常はサイリスタ3
0〜35内部で絶縁破壊を引き起こすことになる。
【0034】時刻t0 から時刻t1 迄の通常運転時に
は、サイリスタ2dは導通せず、サイリスタ2dには、
端子Pから端子N方向(正方向)及び端子Nから端子P
方向(逆方向)共に電流は流れない。また、その期間、
逆電圧検出用の抵抗器22にも電流は流れず発熱するこ
とがない。その他の動作は、実施の形態1で説明した界
磁制御装置2の動作と同様であるので、説明を省略す
る。
【0035】ブレークオーバーダイオード21aの定格
電圧値(ブレークオーバー電圧値)は、サイリスタ変換
器2aに使用しているサイリスタ30〜35の許容電圧
より低く設定すれば良い。この実施の形態では、ブレー
クオーバー電圧値は、サイリスタ2dのゲートオン電圧
より桁違いに大きいので、サイリスタ2dが導通する逆
電圧レベルは、ブレークオーバー電圧値のみにより定ま
る。従って、実施の形態2に比べて、動作電圧を調整す
る必要がない利点がある。
【0036】以上の結果、通常の運転状態においては、
サイリスタ2dには電流が流れないので損失が小さく、
冷却する必要もなく、また、ブレークオーバーダイオー
ド21aにより逆方向電圧を検出するので、それを検出
する為に電流を流す必要がなく、その電流による発熱を
冷却する必要もないので、安価で小型の効率が良い界磁
制御装置を実現することができる。
【0037】実施の形態4.図7は、第5発明に係る界
磁制御装置の実施の形態の実装構成例を説明する為の説
明図である。この実装構成例は、実施の形態2で説明し
た界磁制御装置20を実装したものであり、バイパス用
のサイリスタ2dが、その一端が接続片28に接するよ
うに配置され、サイリスタ2dの他端は、2列に配列さ
れたサイリスタ変換器2aのサイリスタ30〜35の一
方の列に接している。サイリスタ変換器2aの一方の列
は、サイリスタ2dの他端から、サイリスタを冷却する
ための冷却片27、サイリスタ34、冷却片27、冷却
片27、サイリスタ32、冷却片27、冷却片27、サ
イリスタ30、冷却片27の順番に配列されている。
【0038】サイリスタ変換器2aの他方の列は、冷却
片27、サイリスタ35、冷却片27、冷却片27、サ
イリスタ33、冷却片27、冷却片27、サイリスタ3
1、冷却片27の順番に、また、サイリスタ35,3
3,31がそれぞれサイリスタ34,32,30と横並
びになるように配列されている。3相交流のR相、S相
及びT相がそれぞれ入力される3つの端子及びそれらの
配線は、上述した一方の列と他方の列との中間に配置さ
れている。界磁制御装置20の出力端子Pとサイリスタ
34,32,30との配線、及び出力端子Nとサイリス
タ35,33,31との配線は、それぞれ一方の列及び
他方の列の外側に配置されている。サイリスタ2dと出
力端子Nとの接続は、サイリスタ変換器2a内の他の配
線を経由しない直接配線によりなされている。
【0039】この実装例では、バイパス用のサイリスタ
2dの追加に伴う構造材の追加を極力抑制している。サ
イリスタ2dに電流が流れるのは2〜3秒程度であるか
ら、冷却する必要はなく、サイリスタ2dには冷却片2
7ではなく接続片28を使用する。サイリスタ2dと出
力端子Nとの接続を、サイリスタ変換器2a内の他の配
線を経由しない直接配線により行っているのは、これに
より、寄生インダクタンスを増加させるべく直接配線を
引き回し、サイリスタ2d作動時の電流を抑制する為の
リアクトルを追加することなく、サイリスタ2dの破壊
を防止する為である。以上の結果、サイリスタ2d作動
時の電流変化を抑制する為のリアクトルを追加する必要
がない界磁制御装置を実現できる。
【0040】実施の形態5.図8は、第5発明に係る界
磁制御装置の実施の形態の他の実装構成例を説明する為
の説明図である。この実装構成例は、実施の形態2で説
明した界磁制御装置20を実装したものであり、バイパ
ス用のサイリスタ2dが、その一端が接続片28に接す
るように配置され、サイリスタ2dの他端は、1列に配
列されたサイリスタ変換器2aのサイリスタ30〜35
群の一端に接している。
【0041】サイリスタ変換器2aの列は、サイリスタ
2dの他端から、サイリスタを冷却するための冷却片2
7、サイリスタ34、冷却片27、サイリスタ35、冷
却片27、サイリスタ33、冷却片27、サイリスタ3
2、冷却片27、サイリスタ30、冷却片27、サイリ
スタ31、冷却片27の順番に配列されている。サイリ
スタ2dと出力端子Nとの接続は、サイリスタ変換器2
a内の他の配線を経由しない直接配線によりなされてい
る。
【0042】この実装例では、バイパス用のサイリスタ
2dの追加に伴う構造材の追加を極力抑制し、また、ス
タック構造を1列にすることにより、冷却片27の個数
を減らしている。サイリスタ2dに電流が流れるのは2
〜3秒程度であるから、冷却する必要はなく、サイリス
タ2dには冷却片27ではなく接続片28を使用する。
【0043】サイリスタ2dと出力端子Nとの接続を、
サイリスタ変換器2a内の他の配線を経由しない直接配
線により行っているのは、実施の形態4と同様、これに
より、寄生インダクタンスを増加させるべく直接配線を
引き回し、サイリスタ2d作動時の電流を抑制する為の
リアクトルを追加することなく、サイリスタ2dの破壊
を防止する為である。以上の結果、サイリスタ2d作動
時の電流変化を抑制する為のリアクトルを追加する必要
がない界磁制御装置を実現できる。
【0044】尚、実施の形態4,5の他、サイリスタ3
0〜35のそれぞれの向きを変えることにより、また、
バイパス用のサイリスタ2dの配置を変えることによ
り、幾通りもの配列方法が考えられるが、サイリスタ2
dと出力端子Nとの接続は、サイリスタ変換器2a内の
他の配線を経由せずに、寄生インダクタンスを増加させ
るべく引き回した直接配線により行う。
【0045】
【発明の効果】第1発明に係る界磁制御装置によれば、
電流回路が界磁巻線に電流を与え、電流バイパス回路
が、その電流の逆流電流が生じたときに導通しその逆流
電流を流す。これにより、停電など異常が生じて、界磁
制御装置が電流を流せなくなっても、界磁制御装置及び
界磁巻線には、異常な電圧が発生せず、故障が拡大する
ことはない。
【0046】第2発明に係る界磁制御装置によれば、電
流バイパス回路が、抵抗器と逆方向ダイオードとの直列
回路であるので、通常の運転状態においては、電流バイ
パス回路には電流が略流れない。その為、損失が小さ
く、冷却する必要もないので、安価で小型の効率が良い
界磁制御装置を実現することができる。
【0047】第3発明に係る界磁制御装置によれば、点
弧装置が、検出した逆方向電圧が所定値を超えたとき
に、サイリスタを点弧する。点弧されたサイリスタは逆
流電流を流す。これにより、通常の運転状態において
は、正方向逆方向共、サイリスタには電流が流れない。
その為、損失が小さく、冷却する必要もないので、安価
で小型の効率が良い界磁制御装置を実現することができ
る。
【0048】第4発明に係る界磁制御装置によれば、点
弧装置は、ブレークオーバーダイオードにより逆方向電
圧を検出するので、逆方向電圧を検出する為に電流を流
す必要がなく、その電流による発熱を冷却する必要がな
い。
【0049】第5発明に係る界磁制御装置によれば、サ
イリスタと電流回路の出力端子間との配線は、その寄生
インダクタンスを増加させるべく引き回された部分を有
するので、サイリスタ作動時の電流変化を抑制する為の
リアクトルを追加する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る界磁制御装置の実施の形態及び
それにより界磁巻線に電流を与えられる同期電動機の構
成例を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した界磁制御装置及び界磁巻線の動
作を示す波形図である。
【図3】 本発明に係る界磁制御装置の実施の形態及び
それにより界磁巻線に電流を与えられる同期電動機の構
成例を示すブロック図である。
【図4】 図3に示した界磁制御装置及び界磁巻線の動
作を示す波形図である。
【図5】 本発明に係る界磁制御装置の点弧装置とサイ
リスタとの構成例を示したブロック図である。
【図6】 本発明に係る界磁制御装置の点弧装置とサイ
リスタとの構成例を示したブロック図である。
【図7】 本発明に係る界磁制御装置の実施の形態の実
装構成例を説明する為の説明図である。
【図8】 本発明に係る界磁制御装置の実施の形態の実
装構成例を説明する為の説明図である。
【図9】 従来の界磁制御装置及びそれにより界磁巻線
に電流を与えられる同期電動機の構成例を示すブロック
図である。
【図10】 図9に示した界磁制御装置及び界磁巻線の
動作を示す波形図である。
【符号の説明】
1 同期電動機、1a 電機子巻線、1b 界磁巻線、
2,20,200 界磁制御装置、2a サイリスタ変
換器(電流回路)、2b,21,22,25 抵抗器
(電流バイパス回路)、2c ダイオード(電流バイパ
ス回路)、2d サイリスタ(電流バイパス回路)、2
e 点弧装置(電流バイパス回路)、4 制御装置、5
点弧回路、21a ブレークオーバーダイオード(電
流バイパス回路)、23,26 コンデンサ(電流バイ
パス回路)、24 ダイオードの直列回路、27 冷却
片、28 接続片、30〜35 サイリスタ(電流回
路)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界磁巻線に電流を与える電流回路と、該
    電流回路の出力端子間に接続され、前記電流の逆流電流
    が生じたときに導通し該逆流電流を流す電流バイパス回
    路とを備えることを特徴とする電動機の界磁制御装置。
  2. 【請求項2】 電流バイパス回路は、抵抗器と逆方向ダ
    イオードとの直列回路である請求項1記載の界磁制御装
    置。
  3. 【請求項3】 電流バイパス回路は、電流回路の出力端
    子間に接続されたサイリスタと、逆流電流を生じさせる
    逆方向電圧を検出し、検出した逆方向電圧が所定値を超
    えたときに、前記サイリスタを点弧する点弧装置とを備
    える請求項1記載の界磁制御装置。
  4. 【請求項4】 点弧装置は、ブレークオーバーダイオー
    ドにより逆方向電圧を検出する請求項3記載の界磁制御
    装置。
  5. 【請求項5】 サイリスタと電流回路の出力端子間との
    配線は、その寄生インダクタンスを増加させるべく引き
    回された部分を有する請求項3又は4記載の界磁制御装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2928066A1 (en) * 2014-03-31 2015-10-07 ABB Technology Ltd A high efficiency commutation circuit

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