JPH1168947A - 双方向型自動応答トランクおよび音声導通確認方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電話網における中継線および加入者線の音声
導通確認試験において、双方向の音声導通の確認がで
き、片通話障害の検出を可能とする。 【解決手段】 音声を録音する録音装置１０２と、録音
した音声を再生する再生装置１０３と、入り回線を経由
した試験者からの試験呼の着信を検出後に自動的に応答
して導通確認用のトーンを入り回線に対して送出するト
ーン送出装置を内部に有し、トーン確認後に試験者から
発された試験音声を前記録音装置に録音し、一定時間後
に再生装置を起動して、前記録音装置に録音された試験
音声を再生させてエコーバック音声として入り回線に対
して送出する自動応答トランク１０１とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、電話交換機にお
ける中継回線および加入者線の音声導通確認のために用
いる双方向型自動応答トランクおよび音声導通確認方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電話網における中継線および加入
者線の音声導通確認方式は、例えば、特開昭５９−１５
６０５６号公報に示されているように、試験者が自動応
答トランクに試験呼を着信させ、自動応答トランクから
入り回線に対してトーン信号を送出し、発信側で試験者
がトーンを確認することにより、またはトーン検出回路
により自動検出することにより通話路の正常性を確認し
ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の音声導通確認方
式においては、自動応答トランクから入り回線に対しト
ーン信号を送出し、試験者側でそのトーンを聴くことに
より、または自動検出することにより、通話路の音声導
通を確認している。この方法によれば自動応答トランク
から試験者方向への音声導通は確認できるが、試験者か
ら自動応答トランク方向への音声導通を確認することが
できず、いわゆる片通話状態を検出することができない
という問題がある。

【０００４】この発明の目的は、電話網における中継線
および加入者線の音声導通確認試験において、双方向の
音声導通の確認ができ、片通話障害の検出を可能とする
双方向型自動応答トランクおよび音声導通確認方法を提
供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明の双方向型自動
応答トランクは、音声を録音する録音装置と、録音した
音声を再生する再生装置と、入り回線を経由した試験者
からの試験呼の着信を検出後に自動的に応答して導通確
認用のトーンを入り回線に対して送出するトーン送出手
段を内部に有し、トーン確認後に試験者から発された試
験音声を前記録音装置に録音し、その後に再生装置を起
動して、前記録音装置に録音された試験音声を再生させ
てエコーバック音声として入り回線に対して送出する自
動応答トランクと、を備えることを特徴とする。

【０００６】この発明では、試験者から自動応答トラン
ク方向への試験音声が自動応答トランクからおうむ返し
で試験者に送出されるため、両方向の音声導通が確認で
き、従来の自動応答トランクでは検出できない片通話状
態を検出することが可能である。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。

【０００８】図１は、この発明の双方向型自動応答トラ
ンクの実施の形態を示す構成図である。図１に示す双方
向型自動応答トランクは、自動応答トランク１０１と、
録音装置１０２と、再生装置１０３とにより構成されて
いる。

【０００９】自動応答トランク１０１は従来機能であ
り、着信を検出後トーンを入り回線に対して送出する機
能を有する。録音装置１０２と再生装置１０３は、この
発明で付加した装置であり、録音装置１０２は、入り回
線からの音声を録音する装置であり、再生装置１０３
は、録音した音声を再生し、入り回線へ送出する装置で
ある。

【００１０】図２〜図４は、試験者と双方向型自動応答
トランクの位置関係を示す図である。試験者２０１は、
音声導通確認試験の実施者である。入り回線２０２は、
被試験回線であり、導通試験時に双方向型自動応答トラ
ンク２０３と接続される。交換器Ａ２０４は、試験者を
収容する側の交換機であり、交換機Ｂ２０５は、双方向
自動応答トランクを収容する側の交換機である。

【００１１】図２において、トーン２０６は、双方向型
自動応答トランク２０３から送出される導通確認用のト
ーンである。図３において、試験音声２０７は、試験者
２０１が発した試験用の音声である。図４において、エ
コーバック音声２０８は、双方向型自動応答トランク２
０３により録音後、すぐに再生され、入り回線２０２に
対しておうむ返しで送出される音声である。

【００１２】次に、この実施の形態の動作について図面
を参照して説明する。図２において、試験者２０１は、
双方向型自動応答トランク２０３の電話番号をダイヤル
し、入り回線２０２を経由して双方向型自動応答トラン
ク２０３に試験呼を着信させる。双方向型自動応答トラ
ンク２０３は、着信を検出後自動的に応答し、導通確認
用のトーン２０６を入り回線２０２に対して送出する。
試験者２０１は、このトーンを確認することにより、交
換機Ｂ２０５から交換機Ａ２０４方向への通話パスが正
常であることを確認する。

【００１３】図３において、試験者２０１から発された
試験音声２０７は、双方向型自動応答トランク２０３の
内部に備えられた録音装置１０２に録音される。図４に
おいて、双方向型自動応答トランク２０３の内部に備え
られた再生装置１０３は、一定時間後、録音装置１０２
に録音された試験音声２０７を再生し、エコーバック音
声２０８として試験者２０１に送出する。

【００１４】試験者２０１は、自分が発した試験音声２
０７をエコーバック音声２０８として聴くことにより、
交換機Ａ２０４から交換機Ｂ２０５方向への通話パスが
正常であることを確認する。以上の動作により、被試験
回線である入り回線２０２の両方向の導通の正常性を確
認することができる。

【００１５】次に、この実施の形態の動作について図５
を用いて詳細に説明する。図５は、双方向型自動応答ト
ランク２０３の制御処理のフローチャートである。この
処理は、試験者２０１よりの着信により開始され、入り
回線２０２に対してトーンを一定時間送出する処理と
（ステップ５０１）、録音装置１０２を起動する処理と
（ステップ５０２）、試験音声２０７を録音装置１０２
に、一定時間録音する処理と（ステップ５０３）、録音
した音声を再生装置１０３で再生し、入りトランクに対
し送出する処理と（ステップ５０４）で構成されてい
る。

【００１６】試験者２０１が双方向型自動応答トランク
２０３の電話番号をダイヤルすることにより、呼が双方
向型自動応答トランク２０３に着信し、この処理が開始
される。呼が着信すると双方向型自動応答トランク２０
３は、トーン２０６を入り回線２０２に対して一定時間
送出し（ステップ５０１）、続いて録音装置を起動する
（ステップ５０２）。

【００１７】試験者２０１は、双方向型自動応答トラン
ク２０３より返送されるトーン２０６を聴くことによ
り、入り回線２０２のパスのうち、交換機Ｂ２０５から
交換機Ａ２０４への方向のパスの音声導通の正常性を確
認した後、試験音声２０７を発する。

【００１８】試験音声２０７は、双方向型自動応答トラ
ンク２０３の録音装置１０２により一定時間録音される
（ステップ５０３）。一定時間後、双方向型自動応答ト
ランク２０３の再生装置１０３を起動し（ステップ５０
４）、再生した音声を入り回線２０２に対し送出する
（ステップ５０５）。

【００１９】試験者２０１は、双方向型自動応答トラン
ク２０３より返送されるエコーバック音声２０８を聴く
ことにより、入り回線２０２のパスのうち、交換機Ａ２
０４から交換機Ｂ２０５への方向のパスの音声導通の正
常性を確認し、両方向のパスの音声導通が正常であるこ
とを確認する。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、この発明の双方向
型自動応答トランクは、試験者が発した音声を一定時間
録音し、その後、入り回線に対して録音した音声を再生
して送出する手段を備えているために、試験者からの音
声をおうむ返しで試験者に送出することができる。そし
てこの発明によって試験者は、両方向の音声導通が確認
でき、従来の自動応答トランクでは検出できない片通話
状態を検出することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の双方向型自動応答トランクの実施の
形態を示す構成図である。

【図２】試験者と双方向型自動応答トランクの位置関係
および動作を示す図である。

【図３】試験者と双方向型自動応答トランクの位置関係
および動作を示す図である。

【図４】試験者と双方向型自動応答トランクの位置関係
および動作を示す図である。

【図５】双方向型自動応答トランクの制御処理を示すフ
ローチャートである。

【符号の説明】

１０１ 自動応答トランク １０２ 録音装置 １０３ 再生装置 ２０１ 試験者 ２０２ 入り回線 ２０３ 双方向型自動応答トランク ２０４ 交換機Ａ ２０５ 交換機Ｂ ２０６ トーン ２０７ 試験音声 ２０８ エコーバック音声

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電話交換機における中継回線および加入者
   線の音声導通確認のために用いる双方向型自動応答トラ
   ンクであって、入り回線からの音声を録音し、その後に
   入り回線に対して録音した音声を再生し送出する手段を
   備えることを特徴とする双方向型自動応答トランク。
2. 【請求項２】入り回線からの着信を検出後にトーンを入
   り回線に対して送出する機能を有する自動応答トランク
   と、入り回線からの音声を録音する録音装置と、録音し
   た音声を再生する再生装置とを備え、入り回線に対して
   再生した音声を送出することを特徴とする双方向型自動
   応答トランク。
3. 【請求項３】音声を録音する録音装置と、 録音した音声を再生する再生装置と、 入り回線を経由した試験者からの試験呼の着信を検出後
   に自動的に応答して導通確認用のトーンを入り回線に対
   して送出するトーン送出手段を内部に有し、トーン確認
   後に試験者から発された試験音声を前記録音装置に録音
   し、その後に再生装置を起動して、前記録音装置に録音
   された試験音声を再生させてエコーバック音声として入
   り回線に対して送出する自動応答トランクと、を備える
   ことを特徴とする双方向型自動応答トランク。
4. 【請求項４】試験者が発した音声を自動応答トランクが
   録音し、その後に入り回線に対し録音した音声を再生し
   て送出し、試験者が、自動応答トランクより返送された
   音声を聴くことにより、試験者側から自動応答トランク
   方向への音声導通を確認することを特徴とする音声導通
   確認方法。
5. 【請求項５】入り回線を経由して試験者から発された試
   験音声を、自動応答トランクの内部に備えられた録音装
   置により録音し、 前記自動応答トランクの内部に備えられた再生装置によ
   り、前記録音装置に録音された試験音声を再生してエコ
   ーバック音声として入り回線に対して送出し、 試験者が、自分が発した試験音声をエコーバック音声と
   して聴くことにより、試験者から自動応答トランクの方
   向への通話パスが正常であることを確認することを特徴
   とする音声導通確認方法。
6. 【請求項６】試験者が、双方向型自動応答トランクに入
   り回線を経由して試験呼を着信させ、 双方向型自動応答トランクが、着信を検出後自動的に応
   答して、導通確認用のトーンを入り回線に対して送出
   し、 試験者が、このトーンを確認することにより、双方向型
   自動応答トランクから試験者の方向への通話パスが正常
   であることを確認し、 試験者から発された試験音声を、双方向型自動応答トラ
   ンクの内部に備えられた録音装置により録音し、 双方向型自動応答トランク内の再生装置が、一定時間後
   に前記録音装置に録音された試験音声を再生してエコー
   バック音声として前記試験者に送出し、 試験者が、自分が発した試験音声をエコーバック音声と
   して聴くことにより、試験者から双方向型自動応答トラ
   ンクの方向への通話パスが正常であることを確認するこ
   とを特徴とする音声導通確認方法。