JPH1168695A - 同相・直交フレーム交互配列形データ通信方式 - Google Patents

同相・直交フレーム交互配列形データ通信方式

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JPH1168695A
JPH1168695A JP9216944A JP21694497A JPH1168695A JP H1168695 A JPH1168695 A JP H1168695A JP 9216944 A JP9216944 A JP 9216944A JP 21694497 A JP21694497 A JP 21694497A JP H1168695 A JPH1168695 A JP H1168695A
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JP
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phase
frame
quadrature
baseband
symbol
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Application number
JP9216944A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Azeyanagi
功芳 畔柳
Shinya Matsufuji
信哉 松藤
Naoki Suehiro
直樹 末広
Kohei Otake
孝平 大竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Communication Equipment Co Ltd
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Communication Equipment Co Ltd filed Critical Toyo Communication Equipment Co Ltd
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】他局間干渉雑音が支配的な場合、あるフレーム
の干渉雑音を他のフレームの干渉雑音により相殺する方
法により、受信側SN比をプロセス利得Gに比し著し
く高めることができるフレーム波形相互修正形データ信
号の復調方式を提供する。 【解決手段】シンボルフレーム周期毎に2値または多値
情報により搬送波または拡散系列を変調して送信し、受
信側で受信した各受信フレーム波形を復調検出して前記
情報を復元するデータ伝送方式において、0番目のフレ
ーム波形とi番目のフレーム波形に含まれる雑音成分が
互いに相殺されるように両フレームの少なくとも何れか
一方に修正系数を乗じて加算することにより差分フレー
ムを生成し、該差分フレームに含まれる送信情報成分を
相関検波することにより、送信情報を復元する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送過程にて混入
する雑音のうち、特に大きな妨害を与える干渉雑音に対
してその耐性を向上させることが可能なスペクトル拡散
変調を用いた通信方式に関する。以下、スペクトル拡散
変調(SS)の後にPSK等の無線周波数帯域への変換
を施す移動体通信方式を例にとり主要な説明を行う。
【0002】
【従来技術】スペクトル拡散通信は送信データにより拡
散符号系列を変調することにより、比較的狭い帯域のス
ペクトルを呈する前記データを、広い周波数帯域に拡散
して伝送するものであって、単位周波数当たりの伝送電
力が小さく、他の通信への妨害を比較的軽微なレベルに
することができると共に伝送過程において混入する環境
雑音、即ち、一般的な外来雑音と、希望局以外の他の移
動局一干渉局から入来する干渉雑音に対し、強い耐性を
本質的に有するなどの多くの特徴を呈する優れた通信方
式である。しかし、多数の局からの通信が同一帯域を共
用するので、干渉雑音による妨害が支配的となるという
問題点も存在する。
【0003】図1は無線通信路を介してスペクトル拡散
通信を行う移動通信システムの一般的な構成を示すブロ
ック図であって、送信機TXは系列発生器1にて発生し
た拡散符号系列に2値送信データbを乗積変調してベー
スバンド送信出力s(t)を得、さらに発振器2にて発
生した周波数fの搬送波でベースバンド送信出力s
(t)を変調することによって、データbを含む搬送波
をスペクトル拡散した後、無線通信路を介して受信機R
Xに送出する。尚、拡散符号系列としては前記データb
の周期長と同じビット周期長の疑似雑音(PN系列)を
用いるのが一般的であり、以下PN系列の中で最も広く
用いられているM系列を例にあげて説明を行う。
【0004】受信機RXはスペクトル拡散変調された信
号を図示を省略したアンテナを介して増幅器3に導き、
所要レベルに増幅し、この増幅された信号と局部発振器
4のローカル信号f(f)とを周波数混合し、この
信号からローパスフィルタ5を介してベースバンド帯域
の受信拡散信号r(t)に復調する。即ち、コヒーレン
ト復調または、ノンコヒーレント復調を行う。
【0005】このベースバンド帯域拡散信号r(t)と
系列発生器6から発生される前記送信機TXにおいて用
いた符号と同一のM系列符号とを乗算器7に入力せし
め、その結果得られた乗積出力を積分器8によりM系列
の系列長(1フレーム分)の期間について積分を行い整
合ろ波出力を得る。この出力を検波器9で前記フレーム
の終了時点で検波し、しきい値と比較する硬判定機能に
よって、2値受信データ して前記系列発生器6の制御端子に入力せしめ、受信さ
れた信号と位相が同期するようにM系列の発生タイミン
グを制御する。なお、図1の受信機RXにおいて、局部
発振器4と系列発生器6による乗積機能を交換配置する
ことがしばしば行なわれるが、全体の復調機能は同一で
ある。
【0006】図2は伝送過程にある信号のスペクトルを
模擬的に示した図であって、11はスペクトル拡散変調
信号のスペクトル、12は混入した環境雑音のスペクト
ルである。これを受信機にてM系列による復調(逆拡
散)を行うと図3に示す如く広い周波数帯域に拡散され
ていた前記スペクトル拡散変調信号11が狭帯域の信号
13となり、また環境雑音12は広い周波数帯域に分散
された信号14となるから、環境雑音による影響を抑圧
しうる通信方式である。
【0007】図4は従来の直接拡散形スペクトル拡散通
信方式(DS−SS)における拡散符号(インパルス)
系列m(t)と2値情報との対応を示す図で、符号長
L=7(チップ)の例である。同図においてbは送信す
べき2値データ、Tはデータの周期(フレーム周期)、
はチップ周期、s(t)はbとm(t)の乗積
出力である。送信フレームs(t)はs(t)の各イ
ンパルスを方形波とした送信用ベースバンド波形であ
る。また、m(t)とm(t)は、 で与えられる。
【0008】ここでcν(ν=0、1、2・・・、L−
1:Lは拡散系列の系列長)は拡散系列のν番目のチッ
プ振幅、δはデルタ関数、qは方形波関数である。図
示のように”1”に対応してm(t)の方形波m
(t)を、”0”に対応して、そ た信号を無線周波数帯域に変換して送信する。これから
データ信号の占有周波数帯域はほぼf=1/Tであ
り、拡散送信出力s(t)のそれは、ほぼfc=T
−1となり、 f=Lf…(4) で与えられる。
【0009】なお、q(t)を式(3)のような方形
波とする代りに隣接標本点における自己相関関数が0を
とるような波形q(t)(修正標本化関数と呼ばれ、
(t)のDFT変換は余弦ロールオフ特性をも
つ。)を用いて送信してもよい。この場合は受信側で送
信側と同じq(t)を準備し、この波形により相関復
調すれば、受信信号中の希望波成分は式(1)のインパ
ルス列となる。このインパルス列をm(t)で逆拡散
することにより信号を検出できる。したがって、スペク
トル拡散変調信号は極めて広い周波数帯域を占有するの
で有色雑音電力を1/(2L)に抑圧することができ、
雑音には強い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常、
L≫1でありL倍の帯域を使用するにもかかわらず、同
時通話数NはN≪L(Lの数分の一程度)となり、
同時伝送容量/Hは時分割多重方式(TDMA)の
(N/L)倍となる。したがって、時分割多重方式に
比し、伝送路の周波数帯域利用効率は、一般に極めて低
くなるという欠点がある。
【0011】このように同時通話数NをLに比しあま
り大きく設定し得ない理由は、希望局に割り当てたM系
列m(t)と他の移動局に割り当てた種類の異なるM
系列m(t)(k≠0)の相互間に存在する相互相関
系数を十分小さくなし得ないからである。なお、一般に
有色雑音や、伝搬過程で多重反射(マルチパス)により
生ずる遅延波、フェーディングにともなう伝搬雑音など
に対する抑圧効果も不十分であり、主としてこれらの要
因がスペクトル拡散通信方式における周波数利用効率を
低下させている。従来の直接拡散形スペクトル拡散通信
方式におけるプロセス利得Gは G=10log10L…(5) で与えられている。もし入来雑音が単一周波数で、その
雑音の各周波数成分の位相が完全ランダムならば受信側
復調後の復調雑音電力(図1の積分器8の出力)は入来
雑音電力(図1のLPF5の出力)に対して、前述のよ
うに1/(2L)となる。ところが、異なるM系列相互
間の相互相関値は、両者の相互位相により 大きくなる。その結果、高い相互相関をもつ干渉波が多
数長時間に亘り入来し、その結果符号誤り率が著しく劣
化する場合がしばしば発生する。
【0012】このような干渉雑音の妨害を回避する一つ
の手段として、判定期間(DF;Decision F
eedbdack)−最小2乗誤差平均(MMSE;M
inimum Mean Square Error)
制御方式が従来検討されてきた。この判定期間−最小2
乗誤差平均制御方式においては、受信側で、受信信号に
逆拡散符号系列を乗積するとき、この逆拡散系列の各チ
ップの振幅に重みづけを付加し、この重みづけ逆拡散符
号が受信信号に含まれる干渉雑音の系列に対し直交化
し、希望局の拡散系列に対しては、概ね同相関係を維持
するようにして、整合ろ波復調(相関復調)を行うもの
である。
【0013】重みづけ量の制御は、n番目の相関復調出
力をwn’、硬判定後の検出出力をb(例えば±1V
に設定する)とするとき、n番目の復調誤差 ε=w−b…(7) が小さくなるように(n+1)番目に用いた重みづけの
値に復調誤差εに比例する修正を施すような学習同定
法で行われる。この方法が有効に働くためには、信号、
各干渉雑音系列の電力が、やや長い期間(例えば100
T)で一定であるという周期定常性の仮定が必要であ
り、移動により定常性が失われる場合には良好な動作を
実現することはできない。
【0014】更に、上述したような方法では、1干渉局
から入来する雑音の偶奇系列を直交化する必要があるの
で、チップ長Lの逆拡散系列で重みづけを制御すること
により直交化できる干渉局数Nに制限される。また、(8)式を満足しても干渉局数が
多い程、干渉雑音の直交化が困難となり、特性は劣化す
るという問題点があった。尚、スペクトル拡散通信方式
には、上述の直接拡散形スペクトル拡散通信方式とは別
に周波数ホッピング(FH)方式があるが、周波数ホッ
ピング方式でも、直接拡散形スペクトル拡散通信方式ほ
ぼ同様な干渉局の妨害を大きく受けるという問題点があ
る。
【0015】本発明は上述したような他局間干渉雑音に
対処するためのデータ通信方式に関し、従来のスペクト
ル拡散通信方式の欠点を除去し受信側SN比を前記プロ
セス利得Gpに比べ著しく高めることができる同相・直
交フレーム交互配列形データ通信方式を提供することを
課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にかかる同相・直交フレーム交互配列形デー
タ通信方式の請求項1記載の発明は、1個のデータシン
ボルを送るための時間幅(フレーム)に含まれる信号波
を同相波とし、隣接フレームの信号波を前記同相波と直
交関係をもつ直交波とするフレーム構成を用いるもので
あり、請求項1記載の発明は、 スペクトル拡散形デー
タ伝送システムにおいて、通信情報の各シンボルベース
バンド波形が変調する搬送波の位相を同相、直交位相と
シンボルフレーム毎に交互に切換えるか、あるいは該各
シンボルベースバンド波形の周波数成分の位相を同相、
直交位相とシンボルフレーム毎に切換えることにより、
送信信号を構成し、受信側では、局部同相・直交搬送
波、あるいは同相・直交ベースバンド波形を用いて復調
を行うことを特徴とする。
【0017】本発明にかかる同相・直交フレーム交互配
列形データ通信方式の請求項2記載の発明は、請求項1
において、送信信号の偶数番目のシンボルは搬送波を変
調して偶数フレーム出力を得、奇数番目のシンボルは該
搬送波と直交する直交搬送波を変調して奇数フレーム出
力を得、該奇偶フレーム出力を合成した送信信号を構成
して送信を行い、受信側では、受信側で発生した同相及
び、直交局部搬送波の各々と受信入力との相関出力であ
る同相及び、直交ベースバンド出力を得、該同相及び直
交ベースバンド波形に、受信側で生成した仮想同期位相
をもつ希望局拡散系列により相関復調を行い、その結果
より得られる相関出力が最大となるように該希望局拡散
系列の仮想同期位相を制御することにより、シンボルフ
レーム同期を確立することを特徴する。
【0018】本発明にかかる同相・直交フレーム交互配
列形データ通信方式の請求項3記載の発明は、請求項1
における復調過程において逆拡散した各チップインパル
スに重みづけを施した後積分し、該積分出力を硬判定す
ることにより得られる2値出力と該積分出力との差分電
圧が最小になるように前記重みづけをフレーム毎に制御
し、干渉入力雑音成分がほぼ直交化するように逆拡散を
施すようにしたことを特徴とする。
【0019】本発明にかかる同相・直交フレーム交互配
列形データ通信方式の請求項4記載の発明は、スペクト
ル拡散形データ伝送システムにおけるシンボル同期方式
において、通信情報の各シンボルベースバンド波形が変
調する搬送波の位相を同相、直交位相とシンボルフレー
ム毎に交互に切換えるか、あるいは該各シンボルベース
バンド波形の周波数成分の位相を同相、直交位相とシン
ボルフレーム毎に交互に切換えることにより、送信信号
を構成し、受信側では、局部同相・直交搬送波、あるい
は同相・直交ベースバンド波形を準備して同期・追跡を
行うことにより、シンボルフレーム同期を確立すること
を特徴とする。
【0020】本発明にかかる同相・直交フレーム交互配
列形データ通信方式の請求項5記載の発明は、請求項4
において単一搬送波を用い、直接拡散形スペクトル拡散
系列の同相・直交位相のベースバンド波形をシンボルフ
レーム毎に交互に切換えて用いることにより、送信側の
送信ベースバンド信号を構成し、受信側では、仮想のフ
レーム位相をもち、前記同相・直交位相をもつベースバ
ンド波形を準備し、該搬送波と同一周波数の局部搬送波
により復調した受信入力ベースバンド波形に該同相及
び、直交位相ベースバンド波形を別々にい乗じて相関出
力を得、該相関出力が最大となるように前記仮想フレー
ムを制御することにより、シンボルフレーム同期を確立
することを特徴とする。
【0021】本発明にかかる同相・直交フレーム交互配
列形データ通信方式の請求項6記載の発明は、請求項1
乃至5において、拡散符号の各チップインパルス波形
を、修正標本化関数波形に変換し送出し、受信側で該修
正標本化関数波形を用いて整合ろ波復調を行い、その結
果から得られるチップインパルスの系列からなる1フレ
ームの波形を受信フレーム信号として用い、これに前記
処理を施すことにより、送信信号を復元することを特徴
とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施の形態例
に基づき、本発明を詳細に説明する。本発明の原理は1
個のデータシンボルを送るための時間幅(フレーム)に
含まれる信号波を同相波とし、隣接フレームの信号波を
同相波と直交関係を持つ直交波とするフレーム構成を用
いることにより、希望局同相波の復調検出過程で、干渉
波の中の直交波による妨害を避けるようにした方式であ
る。すなわち、雑音の主体が他局からの干渉成分である
場合は、その奇相関による妨害が著しく大きいが、本発
明にかかるフレーム構成を用いると、奇相関による妨害
を回避できる。従って、受信復調におけるSN比を飛躍
的に高めることができる。尚、本発明の実施の形態例の
説明にあたっては、移動通信へ応用する観点に立ち、適
用した場合の効果が大きなスペクトル拡散通信方式を対
象に、また、拡散系列としてM系列を例にとり説明を行
う。
【0023】図5は本発明の一実施例を示すスペクトル
拡散変調方式用送受信機のブロック図をである。同図に
おいて、TXは送信機、RXは受信機であり、送信機T
Xは乗算器MOD、MODと加算回路Σを備え、一
方、受信機RXは乗算器MOD、MOD、低域ろ波
器LPF、積分器I、硬判定回路DEC、加算回路Σと
を備える。またTLは伝送路である。
【0024】このように構成したスペクトル拡散変調方
式用送受信機において、2n(n=・・・・−2、−
1、0、1、2・・・・)番目の2値データb2n(∈
±1)は送信機TXの乗算器MODにおいて、M系列
(t)を変調し、2n番目の送信ベースバンドフレ
ーム信号s(t)を生成する。また、(2n+1)番
目の2値データb2n+1も乗算器MODにおいてM
系列m(t)を変調し、2n+1番目の送信ベースバ
ンドフレーム信号s(t)を生成する。送信ベースバ
ンド信号s(t)とs(t)は、図4に示すような
フレームの系列において隣接フレームを除いた系列であ
り、(9)式及び(10)式で表される。
【0025】 (9)、(10)式において、Pは送信電力、k(=
0、1、2、・・・K)は送信局番号であり、k=0を
希望局、k≠0を干渉局とする。尚、図5のTXは希望
局を示している。これらのベースバンド信号は、乗算器
MODにおいて次式の同相搬送波e(t)と直交搬
送波e(t)を変調し、これらの出力p波とq波とは
加算回路Σにおいて加算され、無線周波数帯域のp、q
フレーム交互配置形送信はs(t)となる。 (t)=s(t)e(t)+s(t)e(t)…(13)
【0026】ここにω(=2πf≫f)は角周波
数である。s(t)は伝送路TLを経て、受信機RX
に伝送される。受信機RXにおいては、希望局の同相搬
送波e(t)と等しい周波数をもち、同相搬送波e
(t)の受信位相と等しい局部搬送波e’(t)と受
信信号r(t)とを乗算器MODに印加し、更に低
域ろ波器LPFを介して復調する。その結果、伝送過程
で加わった雑音x(t)[=x(t)+x(t)]
を含む式(14)に示したベースバンド帯域受信信号r
(t)となり、一方、局部搬送波e’(t)を用い
て同様に復調された受信信号r(t)も式(15)で
表される。
【0027】 ここにP’は受信ベースバンド信号電力であり、ここで
は、伝送過程で受ける歪みは受信機入力側の等価回路で
等価されるものと仮定する(実際に存在する等価残成分
は雑音x(t)に含めて考える。)ので、受信側でも送
信側で用いた波形と全く等しいM系列を受信できると考
えてよい。更に、フレーム同期は別の手段により保持さ
れているものと仮定し、送受信間の遅延時間の表示を省
いてある。
【0028】同相搬送波e(t)と直交搬送波e
(t)は式(11)、(12)で与えられ、両者は直
交関係にある。したがって、干渉局から加わる干渉雑音
の搬送波位相が希望波のそれに合致している場合、同相
成分の雑音x(t)には希望局及び干渉局の送信した
送信ベースバンドフレーム信号s(t)の成分は含ま
れず、また直交成分の雑音x(t)には同様にすべて
の局の送信した送信ベースバンドフレーム信号s
(t)の成分は含まれない。帯域受信信号r(t)
は、乗算器MODと積分器Iからなる整合ろ波器MF
に加えられ、整合ろ波器MFは希望局拡散系列との相関
出力wを出力する。相関出力wは硬判定回路DEC
において、しきい値と比較され硬判定検出される。ベー
スバンド帯域受信信号r(t)も同様に処理され、両
者の判定出
【0029】図6は、上記p、q交互配置形伝送方式の
受信側において得られるベースバンド帯域の受信フレー
ムの系列を示すタイムチャートである。同図において、
は希望局受信信号のフレーム位置を示す記号、m
(k=1、2、・・・K)は干渉局kのM系列、xkn
はk番目の干渉局からFとFn+1にまたがるフレー
ム位置に入来した干渉雑音の電圧振幅である。はじめに
式(11)の同相波e(t)のみで変調され、局部搬
送波e’(t)で復調される場合のベースバンド雑音
x(t)を考える。なお、雑音は次式で示すようにK個
の干渉局からの干渉雑音のみから構成されるものとして
説明する。 ここでkの付く記号はk番目の干渉局から加えられ雑音
成分のパラメータで、m(t)、P’、b、T
はそれぞれM系列、受信ベースバンド電力、2値情報、
の先端との時間差である。
【0030】図6から解るように、T(≦T)及び、
’は未知数で時間と共に変化するランダム変数であ
るが、フレーム位置Fに注目するとき、Fの前後の
時間範囲(準定常時間範囲と呼ぶ。例えば、10ms以
下のような場合。)では一定と仮定できる。次に、同相
波(p波)のみを用いた通常のスペクトル拡散通信方式
(DS−SS)と、p、qフレーム交互配置方式の系列
間相関特性を説明する。
【0031】図7、図8は上記の両方式の相関関係の説
明図である。図7(a)は、受信入力信号中に含まれる
信号成分m(t)のフレーム位相と、受信機に内蔵さ
れて 変調データ0に対応してm(t)の極性を反転した系
列である。受信入力と逆拡散系列(1フレーム)との積
を積分した値が相関出力となる。受信信号系列の極性が
変化しない2個のフレームに逆拡散系列がまたがる場合
(送信側の系列を変調したデータが、1、1;0、0の
場合)は、偶(自己)相関と呼ばれる。一方、変調デー
タが、1、0;0、1の2フレームにまたがる場合は奇
(自己)相関と呼ばれる。
【0032】ここで、受信入力を干渉局k(≠0)から
のM系列m(t)のみとし、同極性のm(t)が2
フレーム連続するとき、そのフレーム位相差τ秒遅れの
時間位置から1フレームの時間幅に対するm(t)と
の乗積積分から求まる偶相関係数ρ(k、0)と異極
性のM系列m(t)が2フレーム連続するときの同様
な乗積積分から求まる奇相関係数ρ(k、0)は系列
振幅を1Vと仮定すれば次式で与えられる。 ここで、k=0とすれば、自己相関系数となり次の値を
とる。
【0033】 p(0,0)=p(0,0)=1 (τ=0)…(20) p(0,0)=−1/L (τ≠0)…(21) なお、奇相関系数ρ(0、0)(τ≠0)はフレーム
位相差τにより大きく変化する。受信入力が干渉局k
(k≠0)からの1個のM系列信号のみで構成される場
合の干渉波と偶奇相互相関関数との関係は図7(b)に
示されている。この場合の相互相関系数は式(18)、
(19)においてk≠0の場合である。この場合偶相関
系数ρ(k、0)、奇相関系数ρ(k、0)の2乗
の平均値は 符号等のM系列以外の拡散符号の多くは偶相関系数が小
さくなるように最適設計されるので、奇相関系数ρ
(k、0)は必然的に大きくなる。
【0034】次に図8に、p、qで表示する同相一直交
波交互配置方式における受信入力と自己相関、相互相関
出力の関係を示す。ここでは、干渉局の搬送波位相も希
望局のそれに一致する場合を示し、直交波(q波)部分
入力を同相波の逆拡散系列で、あるいは(p波)同相波
部分入力を直交波の逆拡散系列で逆拡散し積分した場合
の相関系数は両者の直交性の故に0となる。したがっ
て、この場合の相関系数は次式で与えられる。
【0035】図8と式(22)とからフレーム位相差τ
≠0の場合は、これらの相関系数は、両系列の部分系列
の乗積積分値となり部分相関と呼ばれる。一方、異種M
系列相互間の部分相関は、両系列の位相差がT/2で、
その結果、相関時間幅がT/2になるとき最大となる傾
向がある。しかし、各M系列の巡回位相を適当に選ぶな
らば、この部分相関値が両系列の位相差に殆ど関係しな
いように符号を構成しうる。したがって、p、q交互配
置方式において、干渉波と逆拡散系列の位相関係により
その復調検出特性が系列間の部分相関に依存する場合が
起きるが、このことは大きな問題とはならない。
【0036】いま、希望局からの受信信号の搬送波位相
と干渉局kからの受信信号の搬送波位相との差が0(Δ
φk=0)の場合[w=2hπの場合に当たる。
(h:整数)]を考える。図5に示す整合ろ波器MF
では、干渉波成分x(t)の中のp波と同じ位相成分を
もつ干渉波成分x(t)のうち、図6に示す偶数フレ
ームF2nに含まれている干渉波の部分のみがm
(t)と乗算されて出力u(t)の中の干渉波成分
px(t)を作る。同様に、整合ろ波器MFでは、
干渉波成分x(t)の中のq波と同じ位相成分をもつ干
渉波成分x(t)のうち、奇数フレームF2n+1
含まれている干渉波の部分のみがm(t)と乗算され
て出力u(t)の中の干渉波成分uqx(t)を作
る。いま、干渉波成分x(t)が1個の干渉局(k=
1)からの入来信号とし、その拡散系列をm(t)と
し、その振幅をx1,2n、x1,2n+1と仮定す
る。
【0037】このとき、干渉波成分x(t)の同相波と
直交波は以下の式で表すことができる。 x(t)=x(t)+x(t)…(23)
【0038】 となり雑音系列と希望局拡散系列との相関時間幅は一般
に1周期より短く、フレーム周期Tにより変化し、そ
の平均値はT/2となる。すなわち、部分相関(非周期
相関)となるので図6内の点線の枠で示す干渉波は相関
処理に寄与しない。したがって、干渉雑音に基づく相関
出力は、同相波のみを用いる場合に比し半減する。
【0039】次に、フレーム周期Tが変わると一般に
干渉波と希望波の間の搬送波位相差 Δφ=w…(30) は変動する。また、搬送波位相差がΔφ=hπ/2
(h:整数)の場合に対しては、式(24)と(25)
とを交換すればよい。この場合も干渉雑印による相関出
力は半減する。搬送波位相差がΔφk=hπ/4(h:
整数)のときには、局部搬送 相関も発生するが、干渉雑音による妨害電力の最大値は
同相はのみを用いる場合に比し半減する。搬送波位相差
Δφが一般の値をもつ場合は、干渉波のe
(t)、eq’(t)への射影成分が影響するので、Δ
φ==hπ/2とΔφ=hπ/4との中間の特性と
なる。
【0040】従来の方式では偶相互相関が小さく、奇相
互相関の大きな符号を用いると大きな障害となる。 し
かし、本発明における方式では奇相互相関の大きな符号
を用いても、奇相関の発生頻度は小さく、また、奇相関
が発生してもその妨害電力最大値は半減するので奇相関
による復調SN比の劣化を回避できる。上述の説明で
は、搬送波の位相を選択することにより、p、q波を生
成した。このような場合は受信機側で、正確な位相の局
部搬送波を準備し、コヒーレント復調を行う必要がある
が、以下に任意位相の局部搬送波を用い、より簡単な装
置で実現できるノンコヒーレント復調方式への応用例を
示す。
【0041】まず、ベースバンド帯域において互いに
(π/2)だけ位相の異なるk局用拡散系列のp、q波
形を式(31)、(32)に示す。 mkp(t)=m(t)…(31) ここにFはディスクリートフーリエ変換を施す変換記号
であり、mkp(t)とm(t)とは同一である。一
方、mkq(t)はmkp(t)をディスクリートフー
リエ変換を施し、その結果得られる各周波数成分の位相
を(π/2)だけシフトして得られる成分に対し、ディ
スクリートフーリエ逆変換を施すことにより得られる1
フレーム分の波形である。
【0042】図9(a)にチップインパルスのp、q波
を、図9(b)に式(31)と式32の1フレーム分の
p、q波を示した。 (通常f≦fcに制限している。)このp、q波形をフ
レーム毎に順次切換えて、送信信号を作る。このような
ベースバンド帯域の同相一直交波を用いる場合は以下に
説明するように無線周波数へ変換するための搬送波の位
相は受信側で任意に設定できる。
【0043】差分位相シフトキーイング方式(DPS
K)は、送信側で情報を差動符号化し、受信側では互い
に直交する任意位相の搬送波を用いて復調した2個のベ
ースバンド波形をそれぞれ遅延検波し、この検波出力を
加算した合成出力を硬判定することにより、送信した原
情報を復元する方式である。図10に示すように、上述
の原理を同相−直交ベースバンドフレームを交互配置し
た変復調方式に適用できる。図で、Dは1フレーム分の
遅延素子を示し、その他のブロックの記号は図5と同様
である。図示のように送信機TXでは、送信すべきn番
目の情報bを下式により予め差動符号化し、出力c
を得る。
【0044】このcにより式(31)、(32)でk
=0とおいて求まる同相拡散系列mop(t−2n’
T)を変調し偶数フレームを作り、直交拡散系列moq
{t−(2n’+1)T}を変調し奇数フレームを作
る。データbにより変調されたこれらの系列は、1種
類の搬送波e(t)を変調して無線周波数帯域の送信
信号s(t)を作り、これを伝送路に送出する。 ここにPは送信電力、s(t)は希望局信号波形で
ある。受信機RXは、s(t)とほぼ同じ信号(電力
のみP’となる)と雑音からなるr(t)を受信す
る。r(t)は、希望局信号と干渉雑音の和として下
式で与えられる。(白色雑音は省略されている。) r(t)=s(t)+x(t) ここにP’は希望局信号の受信電力、P’(k≠
0)は干渉局kからの入来雑音電力、s(t)(k≠
0)は干渉局が送出した信号波形であり、次式で与えら
れる。
【0045】ここにTはk局送出信号波と希望局信号
波との受信時間の偏差である。受信側の局部搬送波は式
(11)と同じ周波数をもち、φを任意の位相とする下
記の余弦波と正弦波から構成される。 式(36)のr(t)に対しこれらの局部搬送波を乗
じ、その乗積出力r(t)、r(t)の両者に対
し、逆拡散系列m0p(t−2n’T)を乗ずると、希
望局の2n’番目のフレームに対する逆拡散出力u0p
(t−2n’T)とu1p(t−2n’T)が得られ
る。同様にr(t)、r(t)の両者に対し、m
0q{t−(2n’+1)T}を乗ずると逆拡散出力u
0q{t−(2n’+1)T}とu1q{t−(2n’
+1)T}が得られる。なお、図示のこれらの記号には
2n’T、(2n’+1)Tなるフレーム位置は省いて
ある。
【0046】これら4出力を積分した出力は、w
0p(2n’),w1q(2n’),w0q(2n’+
1),w1q(2n’+1)となる。送信側で式(3
3)により差分符号化を施してあるので、2n’番目の
出力u0pと2n’−1番目の出力u0pの積を求めれ
ば、2n’番目の下記に示す復 が得られる。
【0047】 本発明による方式の利点は、搬送波の受信位相の検出が
難しい場合にも用いることができることにある。判定帰
還−最小2乗誤差平均制御方式(DF−MMSE)にこ
れを応用しても効果がある。
【0048】図11は本発明を(DF−MMSE)に応
用した場合の復調回路で、送信側は図5における送信機
TXを用いた場合に対応する。Dは1チップ長TCの遅
延回路、TFとTFはトランスバーサルフィルタ
で、チップ重みをもつ希望局系列e(i=0、1、
2、・・・L−1)を乗積加算した相関復調出力w
(t)とw(t)を発生させる回路、εとε
誤差出力、W−CTは重み制御回路であり、LPFはロ
ーパスフィルタ、DECは硬判定回路、Σは加算回路で
ある。
【0049】同図において、受信信号は、局部搬送波で
復調され、p波の受信ベースバンド信号r(t)とr
(t)に変換され、遅延回路Dにおいて重みづけを付
加された逆拡散系列eより乗積され、その加算出力w
は判定回路DECで判定さ の差として次式で与えられる。 重み制御回路W−CTは検出過程で用いるべき最適重み
づけeνを推定する。この場合、n番目の誤差信号ε
が最小となるように学習同定法によりeνの重みを下式
により修正する。 μ=1/L…(43) ここで、eν(2n’)は2n’番目のフレーム入力を
逆拡散するときのν番目のチップ重みづけ電圧であり、
pν(2n’)は2n’番目のフレームのp波ベース
バンド入力波形のν番目のチップ電圧であり、μは重み
づけ修正系数で ε(2n’+1)を求め、これを用いて、同様な重み
づけ電圧eν(2n’+1)を求める。
【0050】次にp波とq波を用いる図11の構成の利
点を述べる。1個の干渉局の入来波形と希望局拡散系列
との相関出力は、干渉局の情報データの系列が(1、
1)または(0、0)になる偶相関と(0、1)または
(1、0)となる奇相関の場合が発生し、2種存在する
ので、従来方式を用いると、希望局系列eの選択でき
る干渉局数は式(8)のようになる。しかし、本発明の
如く、p波とq波の交互配置方式を用いると、部分相関
の発生する確率が高いので、その種類は1種類となる場
合が多くなり、部分相関となる干渉局のみが入来する場
合には式(8)の代わりに となり干渉雑音の局数を2倍に増大させ、更に、干渉雑
音抑圧特性も向上する。
【0051】更に、上述のp、q波を用いた復調方式を
スペクトル拡散通信(DS−SS)方式のシンボルフレ
ーム同期方式に応用することができ、以下、説明する。
図12はフレーム同期方式の一実施例である。図中のR
Xは図5の受信機を示し、W−Genは仮想ウィンドウ
フレーム位相をもつ逆拡散系列の発生器で、受信機の基
準はフレーム位相からT=1Tだけ遅れた位相のパ
ルスを発生している状態を示す。DECは信号判定回
路、S−DECは正しい同期位置を判定する回路、SY
【0052】図9のフレームチャートの下側に上述の仮
想ウィンドのフレームが表示されている。F のフレ
ーム位置を仮定し、図15の受信機RXについて説明し
たときとほぼ同じ方法で受信ベースバンド信号r
(t)、r(t)を作る。ただし、この場合は信号
検出が目的ではなく、同期位置の検出が目的であるか
ら、整合ろ波器MFの出力電圧wp1と判定しきい値
thとの差が重要である。従って、余裕電圧 が硬判定回路DECによって生成される。S−DEC
(同期正位置を判定する回路)は余裕電圧△p1と△
q1を複数フレーム(n=i〜j)に亘り積分し、次式
の出力を求める。
【0053】この積分出力Eをl(=0、1、2、・
・・L−1)に関し求め、1フレー は受信機RXによる通常の受信復調動作と平行して常時
行うことができる。即ち、同期検出、復帰、監視の3機
能をp、q分離による高いSN比を活用して同時に実現
できる。整合ろ波器MF、MF、硬判定回路DEC
を並列配置すれば高速動作も可能である。
【0054】上述の説明では、受信機の復調側で受信入
力r(t)に対し先に局部搬送波により乗積し、その
出力を拡散系列m(t)で逆拡散する回路構成を提示
したが、この順序は逆転できる。即ち、受信入力r
(t)に先にm(t)を乗した出力を低域ろ波し、
このろ波出力に局部搬送波を乗じた後、積分し復調出力
を得る方法である。この方式は、回路動作上上述の方式
より有利になる場合があるが、動作原理上差は無い。
【0055】尚、p波とq波を併用する代わりにスペク
トル拡散通信DS−SSのベースバンド波形の2チップ
分を搬送波で4相PSKにより変調すれば、1フレーム
の時間長Tを半減できるので、伝送効率を高めうるよう
に見えるが、4相PSKは2相PSKより受信復調SN
比が3dB低下する。従って、このSN比低下分を補う
ために、拡散符号長Lを2倍にすれば、フレーム周期T
は元の値となるので、伝送効率を高めうる効果は全くな
い。しかし、本発明のように、p、q交互配置に活用す
れば、干渉波の影響を回避できる長所が生まれる。
【0056】
【発明の効果】上述したように、本発明はスペクトル拡
散通信DS−SS変調によるCDMA通信方式に応用す
れば、復調処理後のSN比を従来方式の整合ろ波復調に
よるSN比に比し、著しく高めうるので、誤り率を改善
できる点で卓効を奏する。
【0057】同相一直交波により変調したシンボルフレ
ームを直交配置するような変調方式を用いることにより
干渉雑音の電力を半減できること、更に、奇相関の発生
頻度を減少しうるという利点がある。
【0058】また、判定帰還学習同定法により、干渉雑
音を直交化し、SN比を向上する方式に応用すれば、制
御可能な干渉局数を増加しうる。
【0059】更に、シンボルフレーム同期方式に応用す
れば、安定且つ高速動作を可能とする同期方式を実現で
きる利点がある。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】移動通信システムの一般的な構成を示すブロッ
ク図。
【図2】伝送過程にある信号のスペクトルを模擬的に示
す図。
【図3】M系列による復調(逆拡散)を行った後のスペ
クトルを模擬的に示す図。
【図4】直接拡散形スペクトル拡散変調方式の拡散系列
と送信フレーム波形を示す図。
【図5】同相−直交搬送波フレームの交互配置形データ
伝送復調方式のブロックを示す図。
【図6】同相−直交フレーム交互配置方式における信号
と干渉雑音群のフレーム系列を示す図。
【図7】同相波を用いたスペクトル拡散通信方式の系列
間相関の説明を示す図。
【図8】同相−直交波を用いたスペクトル拡散通信方式
の系列間相関の説明図。
【図9】ベースバンド帯域の同相−直交方形波拡散系列
の例を示す図。
【図10】同相−直交ベースバンドフレームの交互配置
形復調方式のブロックを示す図。
【図11】判定帰還−最小2乗誤差平均制御系復調回路
を示す図。
【図12】同相−直交波フレーム交互配置方式における
同期回路のブロックを示す図。
【符号の説明】
1:系列発生器 2:発振器 3:増幅器 4:局部発振器 5:低域ろ波器 6:系列発生器 7:乗算器 8:積分器 9:検波器 10:周期検波器 11:スペクトル拡散変調信号 12:環境雑音スペクトル 13:M系列による復調が行われたスペクトル拡散信号 14:M系列による復調が行われた環境雑音
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 孝平 神奈川県横浜市港北区新吉田町1941

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペクトル拡散形データ伝送システムに
    おいて、通信情報の各シンボルベースバンド波形が変調
    する搬送波の位相を同相、直交位相とシンボルフレーム
    毎に交互に切換えるか、あるいは該各シンボルベースバ
    ンド波形の周波数成分の位相を同相、直交位相とシンボ
    ルフレーム毎に切換えることにより、送信信号を構成
    し、受信側では、局部同相・直交搬送波、あるいは同相
    ・直交ベースバンド波形を用いて復調を行うことを特徴
    とした同相・直交フレーム交互配列形データ通信方式。
  2. 【請求項2】 請求項1において、送信信号の偶数番目
    のシンボルは搬送波を変調して偶数フレーム出力を得、
    奇数番目のシンボルは該搬送波と直交する直交搬送波を
    変調して奇数フレーム出力を得、該奇偶フレーム出力を
    合成した送信信号を構成して送信を行い、受信側では、
    受信側で発生した同相及び、直交局部搬送波の各々と受
    信入力との相関出力である同相及び、直交ベースバンド
    出力を得、該同相及び直交ベースバンド波形に、受信側
    で生成した仮想同期位相をもつ希望局拡散系列により相
    関復調を行い、その結果、得られる相関出力が最大とな
    るように該希望局拡散系列の仮想同期位相を制御するこ
    とにより、シンボルフレーム同期を確立することを特徴
    とした同相・直交フレーム交互配列形データ通信方式。
  3. 【請求項3】 請求項1における復調過程において逆拡
    散した各チップインパルスに重みづけを施した後積分
    し、該積分出力を硬判定することにより得られる2値出
    力と該積分出力との差分電圧が最小になるように前記重
    みづけをフレーム毎に制御し、干渉入力雑音成分がほぼ
    直交化するように逆拡散を施すようにしたことを特徴と
    する同相・直交フレーム交互配列形データ通信方式。
  4. 【請求項4】 スペクトル拡散形データ伝送システムに
    おけるシンボル同期方式において、通信情報の各シンボ
    ルベースバンド波形が変調する搬送波の位相を同相、直
    交位相とシンボルフレーム毎に交互に切換えるか、ある
    いは該各シンボルベースバンド波形の周波数成分の位相
    を同相、直交位相とシンボルフレーム毎に交互に切換え
    ることにより、送信信号を構成し、受信側では、局部同
    相・直交搬送波、あるいは同相・直交ベースバンド波形
    を準備して同期・追跡を行うことにより、シンボルフレ
    ーム同期を確立することを特徴とした同相・直交フレー
    ム交互配列形データ通信方式。
  5. 【請求項5】 請求項4において単一搬送波を用い、直
    接拡散形スペクトル拡散系列の同相・直交位相のベース
    バンド波形をシンボルフレーム毎に交互に切換えて用い
    ることにより、送信側の送信ベースバンド信号を構成
    し、受信側では、仮想フレーム位相をもち、前記同相・
    直交位相をもつベースバンド波形を準備し、該搬送波と
    同一周波数の局部搬送波により復調した受信入力ベース
    バンド波形に該同相及び、直交位相ベースバンド波形を
    別々に乗じて相関出力を得、該相関出力が最大となるよ
    うに前記仮想フレームを制御することにより、シンボル
    フレーム同期を確立することを特徴とした同相・直交フ
    レーム交互配列形データ通信方式。
  6. 【請求項6】 請求項1〜6において、拡散符号の各チ
    ップインパルス波形を、修正標本化関数波形に変換し送
    出し、受信側で該修正標本化関数波形を用いて整合ろ波
    復調を行い、その結果から得られるチップインパルスの
    系列からなる1フレームの波形を受信フレーム信号とし
    て用い、これに前記処理を施すことにより、送信信号を
    復元することを特徴とした同相・直交フレーム交互配列
    形データ通信方式。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003101811A (ja) * 2001-09-20 2003-04-04 Sony Corp 通信システムおよびその方法と表示装置
JP6890729B1 (ja) * 2020-03-13 2021-06-18 三菱電機株式会社 無線装置および伝搬遅延補正方法

Cited By (3)

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