JPH1167589A - 可変コンデンサ - Google Patents

可変コンデンサ

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JPH1167589A
JPH1167589A JP9218508A JP21850897A JPH1167589A JP H1167589 A JPH1167589 A JP H1167589A JP 9218508 A JP9218508 A JP 9218508A JP 21850897 A JP21850897 A JP 21850897A JP H1167589 A JPH1167589 A JP H1167589A
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JP
Japan
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electrode
rotor
movable electrode
variable capacitor
fixed electrode
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JP9218508A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Arai
和政 新井
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Chichibu Onoda Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 静電容量の可変範囲の最小値が限りなくゼロ
に近く、静電容量が極めて小さな領域での静電容量の微
細な調節が可能な可変コンデンサを提供することであ
る。 【解決手段】 第1の電極8と、この第1の電極と対向
するよう設けられた第2の電極9と、前記第1の電極と
第2の電極との間に設けられた切欠きを有する可動電極
1とを具備し、前記可動電極を変位させることによっ
て、前記可動電極を前記第1の電極および/又は第2の
電極に対向して積重できるよう構成した可変コンデン
サ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量の調節が
可能であるよう構成された可変コンデンサに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、周波数不足を解
消する目的で、通信に高周波数(GHz帯)の電波が使
われるようになってきている。こうした電波の高周波化
に伴い、回路の共振周波数が大きくなる静電容量が極め
て小さな領域で、この静電容量の調節が可能な可変コン
デンサの需要がますます高まっている。そのなかでも、
特に、可変範囲の最小値が1pF以下である可変コンデ
ンサが強く求められている。
【0003】さて、従来型の可変コンデンサは、互いに
対向する二つの電極のうちの一方側を他方側に対して回
転可能とし、両者の重なり合う面積(有効面積)を増減
させることによって、静電容量を変化させる構造となっ
ている。ところが、こうした可変コンデンサは、その構
造上、不可避とも言える要因によって浮遊容量が発生す
る。言い換えれば、静電容量がゼロになるよう調節して
も、実際には、ある程度の静電容量を有している。そし
て、この静電容量すなわち浮遊容量は、ほとんどの場
合、1pFを大きく上回る。こうした理由から、従来、
可変コンデンサの静電容量可変範囲の最小値を1pF以
下にすることは極めて難しかった。
【0004】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、静電容量の可変範囲の最小値が限りなくゼロに近
く、静電容量が極めて小さな領域での静電容量の微細な
調節が可能な可変コンデンサを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、第1の電
極と、この第1の電極と対向するよう設けられた第2の
電極と、前記第1の電極と第2の電極との間に設けられ
た可動電極とを具備し、前記可動電極を変位させること
によって、前記可動電極を前記第1の電極および/又は
第2の電極に対向して積重できるよう構成したことを特
徴とする可変コンデンサによって解決される。
【0006】なお、本発明の可変コンデンサは、特に可
動電極をアースできるよう構成される。また、可動電極
は切欠きを有し、前記可動電極は第1の電極と第2の電
極との間に、前記第1の電極および第2の電極に対して
回転可能に設けられてなり、前記可動電極を回転させる
ことにより、前記可動電極の切欠きの存在しない部分
を、前記第1の電極および/又は第2の電極に対向して
積重できるよう構成してなることが好ましい。つまり、
可動電極を回転可能とし、その回転角度を変更すること
で静電容量が調節できるよう構成すれば、可動電極をを
スライド可能とした場合よりも一層精度良く静電容量の
調節が行える。
【0007】更に、上記可変コンデンサを用いて構成さ
れる回路の構造を簡単なものとするため、可動電極に対
して電気的に接続された、前記可動電極の回転軸をアー
スできるよう構成してなることが好ましい。また、上記
の課題は、固定電極と、この固定電極に対向して積重す
る状態を取り得るよう設けられた第1の可動電極と、前
記固定電極と第1の可動電極との間に、前記第1の可動
電極と共に変位し、前記固定電極に対向して積重する状
態を取り得るよう設けられた第2の可動電極とを具備し
てなることを特徴とする可変コンデンサによって解決さ
れる。
【0008】なお、第2の可動電極は第1の可動電極と
共に固定電極に対して回転可能に設けられてなることが
好ましい。具体的に言えば、絶縁材料からなる一枚のプ
レートに第1の可動電極と第2の可動電極とを設け、こ
のプレートを回転可能としてなることが好ましい。この
場合、第1の可動電極と第2の可動電極とをプレートの
表裏面にそれぞれ配置してもよく、あるいは第1の可動
電極および/または第2の可動電極をプレートに埋設し
てもよい。
【0009】更に、先と同様の理由から、第2の可動電
極に対して電気的に接続された、前記第2の可動電極の
回転軸をアースできるよう構成してなることが好まし
い。上述したように、本発明の可変コンデンサは、第1
の電極と、この第1の電極と対向する第2の電極と、第
1の電極と第2の電極との間に設けられた可動電極とを
備え、この可動電極を変位させることによって、それを
第1の電極および/又は第2の電極に対向して積重でき
るよう構成されている。
【0010】したがって、アース端子に接続された可動
電極が、第1の電極および/又は第2の電極に対向して
積重されていない状態、つまり誘電体あるいは空気を挟
んで第1の電極と第2の電極とが重なり合う部分が存在
する状態とすれば、この重なり合う部分が帯電し、コン
デンサとして機能する。そして、この状態では、第1の
電極と第2の電極とが、誘電体あるいは空気を挟んで重
なり合う面積を増減させることで静電容量が変化する。
【0011】更に、上記構造の可変コンデンサでは、ア
ース端子に接続された可動電極が第1の電極および/又
は第2の電極に対向して積重された状態、言い換えれ
ば、第1の電極または第2の電極の少なくとも一方が可
動電極によって完全に覆われた状態とすると、電圧を印
加しても第1の電極と第2の電極との間に電位差が生じ
ない。この結果、第1の電極および第2の電極は帯電す
ることがなく、コンデンサとして機能しない。つまり、
本発明の可変コンデンサは、従来品のごとく浮遊容量を
持たないので、静電容量をほぼ完全にゼロにすることが
できる。したがって、静電容量可変範囲の最小値も限り
なくゼロに近くなり、この結果、静電容量が極めて小さ
な領域での静電容量の微細な調節が可能となる。
【0012】一方、固定電極と、第1の可動電極および
第2の可動電極とから構成される可変コンデンサについ
ては、第2の可動電極がアース端子に接続され、固定電
極と第1の可動電極とがコンデンサとしての機能を発揮
するわけであるが、こうした構造の可変コンデンサで
も、先のものと同様の理由から、浮遊容量を持たない。
したがって、静電容量可変範囲の最小値も限りなくゼロ
に近くなり、この結果、静電容量が極めて小さな領域で
の静電容量の微細な調節が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下で、本発明の第1実施形態と
して説明する可変コンデンサは、第1の固定電極と、こ
の第1の固定電極と対向するよう設けられた第2の固定
電極と、前記第1の固定電極と第2の固定電極との間に
設けられた可動電極とを具備し、前記可動電極を変位さ
せることによって、前記可動電極を前記第1の固定電極
および/又は第2の固定電極に対向して積重できるよう
構成されている。特に、可動電極は切欠きを有し、前記
可動電極は第1の固定電極と第2の固定電極との間に、
前記第1の固定電極および第2の固定電極に対して回転
可能に設けられてなり、前記可動電極を回転させること
により、前記可動電極の切欠きの存在しない部分を、前
記第1の固定電極および/又は第2の固定電極に対向し
て積重できるよう構成されている。そして、本実施形態
では、可動電極に対して電気的に接続された、前記可動
電極の回転軸をアースできるようにしている。
【0014】続いて、図1〜図5を用いて本発明の第1
実施形態を更に具体的に説明する。なお、図1は本発明
の第1実施形態である可変コンデンサの断面図、図2は
同可変コンデンサにおける第1のステータに接続される
端子の斜視図、図3は同可変コンデンサの要部構造を示
す分解図、図4は可動電極であるロータの切欠きと第2
の固定電極とがある程度重なり合った状態を示す平面
図、図5は可動電極であるロータによって第2の固定電
極が遮蔽された状態を示す平面図である。
【0015】図1に示すごとく、本実施形態の可変コン
デンサは、可動電極であるロータ1と、このロータ1を
挟んで、その上下に設けられた第1のステータ2及び第
2のステータ3とを備える。そして、これらの構成要素
を樹脂製のケース4に収納すると共に、第1のステータ
2に端子5を、また、第2のステータ3に端子6を接続
し、更にロータ1、第1のステータ2、第2のステータ
3を貫通するピン7を設けた構造となっている。
【0016】なお、第1のステータ2に接続される端子
5は、図2から判るように、頭部5aすなわち第1のス
テータ2の表面に当接する部分がリング状になってい
る。しかも、この端子頭部5aは中央側が窪んだ、逆ハ
字状の断面形状を有する。したがって、図1の状態で
は、端子頭部5aは、第1のステータ2を押圧してい
る。また、図1では、ロータ1と第1のステータ2との
間、そしてロータ1と第2のステータ3との間に隙間を
設けているが、実際には、ロータ1は、第1のステータ
2及び第2のステータ3に密着した状態となっている。
したがって、端子頭部5aに第1のステータ2を押圧さ
せていることとの相乗効果により、ガタが出ることはな
い。
【0017】さて、上記構成要素のうち、ロータ1は、
図3からも判るように、円板状の外形を有している。そ
して、中央にはピン7を挿通させるための孔1aが存在
し、また、この孔1aと周縁部との間の領域には、扇形
の切欠き1bが形成されている。なお、孔1aの径はピ
ン7の径と等しく、このため孔1aを貫通するピン7
は、ロータ1に固定された状態となる。したがって、ピ
ン7を回転させるとロータ1もそれに伴って回転する。
【0018】第1のステータ2は、その中央に形成され
たピン7を挿通させるための孔2aと共に、電極(以
下、第1の固定電極と呼ぶ)8を有する。この第1の固
定電極8は、ロータ1の切欠き1bと同じく扇状のもの
であり、印刷によって形成されている。つまり、第1の
ステータ2は、セラミック製プレートの一面に金属膜を
設けた構造となっている。上記端子頭部5aは、この金
属膜からなる第1の固定電極8に当接している。
【0019】第2のステータ3は第1のステータ2と同
じ構造である。すなわち、ピン7を挿通させるための孔
3aと、扇状の電極(以下、第2の固定電極と呼ぶ)9
とを有する。第2の固定電極9も、第1の固定電極8と
同様、印刷によって形成されたものであり、上記端子6
は、この第2の固定電極9に当接している。すなわち、
本実施形態の可変コンデンサの要部は、図3に示すごと
く積層される、第1の固定電極8、第2の固定電極9、
ロータ(可動電極)1からなる。そして、ロータ1を回
転させることによって、その切欠き1bが存在しない部
分を第1の固定電極8および第2の固定電極9に対向し
て積重できるようになっている。
【0020】なお、第1のステータ2の孔2aの径およ
び第2のステータ3の孔3aの径はピン7の径よりも必
要十分な程度に大きく、このためピン7の回転に伴っ
て、第1のステータ2や第2のステータ3が回転するこ
とはない。つまり、第1のステータ2や第2のステータ
3は、ロータ1の回転に関係なく同じ位置にとどまる。
本実施形態では、第2のステータ3の位置規制状態を、
それ自身の形状とケース4の収納空間の形状とを共にD
字形としたことによって得ている。一方、第1のステー
タ2の位置規制状態は、この第1のステータ2の形状を
D字形にすると共に、ケース4の上端部を折り曲げて、
規制片4aを形成することによって得ている。更に詳し
く言えば、第1のステータ2の形状をD字形とするため
に切り欠いた部分の端面にケース4の規制片4aが当接
するよう、第1のステータ2をケース4内に収納するこ
とによって、第1のステータ2の位置規制状態を得てい
る。
【0021】また、ピン7はアルミニウムや真ちゅう等
の金属材料から構成されており、ロータ1に対して電気
的に接続されている。本実施形態では、ロータ1の回転
軸であるピン7に、その上下方向から力を加えて下端部
を圧潰することにより、このピン7をケース4から抜け
取れないようにしている。なお、特に図示してはいない
が、この圧潰されたピン7の下端部は、回路基板のアー
ス端子に接続される。但し、ピン7は回転可能でなけれ
ばならないから、アース端子との接続にはハンダ付けを
用いず、接触させるだけの接続となる。また、ピン7の
頭部には、マイナスドライバなどの工具に対応した凹部
7aが形成されている。ピン7の回転操作はこの凹部7
aを利用して行われる。
【0022】上記構成の可変コンデンサは、図1に示す
状態、すなわち第1の固定電極8及び第2の固定電極9
と、ロータ1の切欠き1bとが完全に重なり合った状態
で静電容量が最大となる。この状態からロータ1を回転
させ、その切欠き1bが形成されていない部分を第1の
固定電極8及び第2の固定電極9に対向して積重させて
いくと、言い換えれば、第1の固定電極8及び第2の固
定電極9と、ロータ1の切欠き1bとが重なり合う面積
を減少させていくと静電容量は徐々に減少する。
【0023】ロータ1を図1に示す位置からある程度回
転させた状態を図4に示す。この図4に示す状態にあっ
ては、網線に対応した部分(第1の固定電極8及び第2
の固定電極9と、ロータ1の切欠き1bとが重なり合う
部分)のみが、コンデンサとして機能する。但し、図4
では、便宜上、第2の固定電極9を省略している。図4
に示す状態から更にロータ1を回転させ、その切欠き1
bが形成されていない部分を第1の固定電極8及び第2
の固定電極9に対向して完全に積重させた状態、つまり
第1の固定電極8を第2の固定電極9に対して完全に遮
蔽した状態は、図5に示すとおりである。この図5に示
す状態では、ロータ1の切欠き1bと、第1の固定電極
8及び第2の固定電極9とは全く重なり合っておらず、
したがって第1の固定電極8及び第2の固定電極9はコ
ンデンサとして機能しない。更に詳しく言えば、回路基
板のアース端子に接続されるロータ1の実体部分(切欠
き1bが形成されていない部分)を間に挟むことで、電
圧を印加しても第1の固定電極8と第2の固定電極9と
の間に電位差は生じない。よって、第1の固定電極8及
び第2の固定電極9は帯電することがなく、コンデンサ
としての役割を果たさない。
【0024】すなわち、本実施形態の可変コンデンサ
は、従来品のごとく浮遊容量を持たないので、理論的に
は静電容量を完全にゼロにすることができる。したがっ
て、静電容量可変範囲の最小値も限りなくゼロに近くな
り、この結果、静電容量が極めて小さな領域での、静電
容量の微細な調節が可能となる。ゆえに、現在、強く求
められている、静電容量可変範囲の最小値が1pF以下
である可変コンデンサを実現することができる。
【0025】続いて、本発明の第2実施形態である可変
コンデンサについて、その断面を示す図6を用いて説明
する。但し、この第2実施形態の可変コンデンサの基本
構造は、第1実施形態のものとほとんど同じである。よ
って、以下では第1実施形態との相違点を中心に記述す
る。第2実施形態の可変コンデンサも、図6から判るよ
うに、扇状の切欠き11aを有するロータ(可動電極)
11と、このロータ11を挟んで、その上下に設けられ
た第1のステータ12及び第2のステータ13とを備え
る。そして、第1のステータ12には、ロータ11の切
欠き11aの形状に対応した第1の固定電極14が、ま
た、第2のステータ13にも、同じくロータ11の切欠
き11aの形状に対応した第2の固定電極15が形成さ
れている。但し、第2の固定電極15については、ステ
ータ13の表面にではなく、その内部に存在する。本実
施形態では、この電極構造を、第2の固定電極15を印
刷によって形成した後、その上に誘電材料からなる層を
設けることによって得ている。
【0026】上記構成要素は、ロータ11と共に回転で
きるよう設けられたピン16と、金属製のカバー17と
によって一体化されている。このうちカバー17は、図
6において不連続体であるかのように示されているが、
実際には連続体である。カバー17天面中央の不連続部
分は、ピン16の頭部を突出させるために形成した円形
の切欠きである。
【0027】カバー17は第1のステータ12の端子の
役割を兼ねている。一方、図6において18で示すのが
第2のステータ13の端子である。この端子18は、第
2のステータ13の側面縦溝に充填した導電性材料から
なり、第2の固定電極15と電気的に接続されている。
なお、カバー17における端子18側の部分は二股状で
あって、第2のステータ13の突出部分13aを回避し
て、その底面を掛止できるようになっている。
【0028】上記構成の可変コンデンサにあっても、図
6に示す状態、すなわち第1の固定電極14及び第2の
固定電極15と、ロータ11の切欠き11aとが完全に
重なり合った状態で静電容量が最大となる。この状態か
らロータ11を回転させ、その切欠き11aが形成され
ていない部分を第1の固定電極14及び第2の固定電極
15に対向して積重させていくと、静電容量は徐々に減
少する。そして、第1の固定電極14を第2の固定電極
15に対してロータ11で完全に遮蔽した状態では、電
圧が印加されても、第1の固定電極14及び第2の固定
電極15は帯電することがなく、コンデンサとして機能
しない。したがって、静電容量可変範囲の最小値を限り
なくゼロに近づけることができ、この結果、静電容量が
極めて小さな領域での、静電容量の微細な調節が可能と
なる。
【0029】なお、上記第1実施形態および第2実施形
態の可変コンデンサにあっては、ロータの切欠き部分に
誘電体を配することもできる。この場合、可変コンデン
サは大きな静電容量を有するものとなる。続いて、本発
明の第3実施形態を説明する。この第3実施形態の可変
コンデンサは、固定電極と、この固定電極に対向して積
重する状態を取り得るよう設けられた第1の可動電極
と、前記固定電極と第1の可動電極との間に、前記第1
の可動電極と共に変位し、前記固定電極に対向して積重
する状態を取り得るよう設けられた第2の可動電極とを
具備している。このうち、特に第2の可動電極は、第1
の可動電極と共に固定電極に対して回転可能に設けられ
ている。そして、本実施形態では、第2の可動電極に対
して電気的に接続された、前記第2の可動電極の回転軸
をアースできるよう構成している。
【0030】以下、図7及び図8を用いて本発明の第3
実施形態を更に具体的に説明する。なお、図7は本発明
の第3実施形態である可変コンデンサの断面図、図8は
同可変コンデンサにおけるロータの平面図である。但
し、この第3実施形態の可変コンデンサについても、基
本的な技術思想は上記第1実施形態や第2実施形態と同
じである。よって、以下では、それらとの相違点を中心
に構造および作用を説明する。
【0031】図7に示すごとく、本実施形態の可変コン
デンサは、表面に固定電極21が形成されたステータ2
2と、このステータ22に重なるよう設けられ、表裏面
にそれぞれ第1の可動電極23及び第2の可動電極24
が形成されたロータ25とを具備する。そして、これら
の構成要素を樹脂製のケース26に収納すると共に、ス
テータ22の固定電極21に端子27を、また、ロータ
25の第1の可動電極23に端子28を接続し、更にロ
ータ25及びステータ22を貫通するピン29を設けた
構造となっている。
【0032】上記構成要素のうち、ロータ25の第1の
可動電極23に接続される端子28は、第1実施形態と
同様のものであり、すなわち第1の可動電極23に当接
する部分がリング状になっている。そして、ロータ25
を押圧する機能を発揮する。ステータ22に形成された
固定電極21は扇状のものである。また、この固定電極
21と対向する状態となり得るよう設けられた第1の可
動電極23も、固定電極21と同様、扇状のものであ
る。
【0033】一方、ロータ25の裏面に形成された第2
の可動電極24は、図8から判るように、固定電極21
よりも十分に大きな形状を有している。つまり、第2の
可動電極24で固定電極21を完全に覆うことができる
ようになっている。この第2の可動電極24は、ロータ
25の回転軸である金属製のピン29と電気的に接続さ
れている。そして、圧潰されたピン29の下端部が回路
基板のアース端子に接続される。
【0034】ロータ25の表面には、第1の可動電極2
3と共にダミー電極30が形成されている。このダミー
電極30は、第1の可動電極23と対称な位置に存在す
る。そして、端子28が当接する面の高さを等しくし、
ガタが出ないようにする役割を果たす。但し、ダミー電
極30は、ロータ25を回転させた際、第2の可動電極
24によって固定電極21に対して完全に遮蔽される。
【0035】なお、本実施形態では、第1の可動電極と
ダミー電極とを別体としたが、これらはリング状に一体
化されていてもよい。この場合、第2の可動電極と重な
る部分がダミー電極の役割を果たし、第2の可動電極と
重ならない部分が第1の可動電極の役割を果たす。ロー
タ25及びステータ22を貫通するピン29は、ロータ
25に固定された状態となっている。したがって、ピン
29を回転させるとロータ25も、それに伴って回転す
る。言い換えれば、ピン29を回転させることによっ
て、第2の可動電極24を第1の可動電極23と共に、
固定電極21に対して回転させることができる。
【0036】なお、ステータ22の中央貫通孔は、ピン
29の径より必要十分な程度に大きく、このためピン2
9の回転に伴って、ステータ22が回転することはな
い。本実施形態では、ステータ22の位置規制状態を、
ステータ22自身の形状とケース26の収納空間形状と
を共にD字形としたことによって得ている。上記構成の
可変コンデンサは、図7に示す状態、すなわち固定電極
21上にアース端子に接続された第2の可動電極24が
存在しない状態で静電容量が最大となる。
【0037】この状態からロータ25を回転させ、固定
電極21と第1の可動電極23との重なり合う面積を減
少させ、逆に固定電極21と第2の可動電極24との重
なり合う面積を増加させていくと、静電容量は徐々に減
少する。そして、第2の可動電極24が固定電極21を
完全に覆った時点で、静電容量はほぼ完全にゼロとなる
(この状態では、固定電極21とダミー電極30とが対
向しているが、両者の間にはアース端子に接続された第
2の可動電極24が存在するため、ダミー電極30が静
電容量に影響を及ぼすことはない)。したがって、静電
容量可変範囲の最小値も限りなくゼロに近くなり、この
結果、ガタ防止用のダミー電極30を有するにもかかわ
らず、静電容量が極めて小さな領域での静電容量の微細
な調節が可能である。
【0038】なお、ロータ25の裏面において第2の可
動電極24が形成されていない領域は、この第2の可動
電極24の厚み分だけ薄くなる。よって、ロータ25を
回転させる際にガタが出ることがある。この場合、第2
の可動電極24が形成されていない領域に絶縁材料から
なる層を形成し、これによってロータ25の厚みを均一
にしてもよい。
【0039】また、本実施形態では、ステータ22だけ
でなく、ロータ25についても、その一部をカットして
なるD字形のものを用いた。しかし、これは単に生産性
を考慮した結果に過ぎないから、ロータ25は完全な円
形であってもよい。続いて、本発明の第4実施形態であ
る可変コンデンサについて、その断面を示す図9を用い
て説明する。但し、この第4実施形態の可変コンデンサ
の基本構造は、第3実施形態とほとんど同じである。よ
って、以下では第3実施形態との相違点を中心に記述す
る。
【0040】図9に示すごとく、本実施形態の可変コン
デンサは、表面に固定電極31が形成されたステータ3
2と、このステータ32に重なるよう設けられ、表面に
第1の可動電極33が、また、内部に第2の可動電極3
4が形成されたロータ35とを具備する。そして、これ
らの構成要素を樹脂製のケース36に収納すると共に、
ステータ32の固定電極31に端子37を、また、ロー
タ35の第1の可動電極33に端子38を接続し、更に
ロータ35及びステータ32を貫通するピン39を設け
た構造となっている。
【0041】これら構成要素のうち、ステータ32に形
成された固定電極31、およびロータ35に形成された
第1の可動電極33は、共に扇状のものである。一方、
ロータ35の内部に設けられた第2の可動電極34は、
固定電極31を完全に覆うことができる形状を有してい
る。なお、この第2の可動電極34は、第2実施形態と
同じ手法にて形成している。
【0042】ロータ35内部の第2の可動電極34は、
ロータ35の回転軸である金属製のピン39と電気的に
接続されている。そして、圧潰されたピン39の下端部
が、回路基板のアース端子に接続される。なお、ロータ
35の表面には、第3実施形態と同様、ダミー電極40
が形成されている。これも端子38が当たる面の高さを
等しくし、ガタが出ないようにするためである。
【0043】上記構成の可変コンデンサも、図9に示す
状態、すなわち固定電極31上にアース端子に接続され
た第2の可動電極34が存在しない状態で静電容量が最
大となる。そして、この状態からロータ35を回転させ
ていくと、静電容量が徐々に減少し、やがてほぼ完全に
ゼロとなる。したがって、静電容量可変範囲の最小値も
限りなくゼロに近くなり、この結果、ガタ防止用のダミ
ー電極40を有するにもかかわらず、静電容量が極めて
小さな領域での静電容量の微細な調節が可能となる。
【0044】さて、上記第1実施形態から第4実施形態
では、ロータを回転させる方式のものを例に挙げたが、
本発明の可変コンデンサは、ロータに相当する部材をス
ライドさせる構造とすることもできる。以下、図10を
用いて、このスライド方式の可変コンデンサを説明す
る。図10中、41及び42は固定電極であり、この二
つの固定電極41,42がコンデンサとして機能する。
このうち、固定電極41はリング状のものであって、絶
縁材料からなる円筒状のケース43の周囲に設けられて
いる。一方、固定電極42は、ケース43と同様の円筒
状のもので、導電性材料からなるベース44に取り付け
られている。更に、このベース44は、絶縁材料からな
る枠体45を用いてケース43に接合されている。
【0045】ケース43のもう一方の開口は、キャップ
46によって閉塞されている。キャップ46の中央には
ネジ孔が形成されており、このネジ孔にボルト47が螺
着している。そして、ボルト47の先端側には、円板状
のプレート48が固定されており、更にこのプレート4
8に円筒状の可動電極49が取り付けられている。した
がって、ボルト47を回転させることで、可動電極49
はケース43内を変位し、これによって可動電極49が
固定電極41及び固定電極42と重なり合う面積が変化
する。
【0046】こうした構造の可変コンデンサにあって
は、固定電極41と固定電極42との間にアース端子に
接続される可動電極49が存在しない状態で、静電容量
が最大となる。この状態から可動電極49を変位させ、
それが固定電極41及び固定電極42に対して積重する
面積を増加させていくと、静電容量は徐々に減少する。
そして、固定電極41を可動電極49によって完全に遮
蔽した状態では、電圧が印加されても固定電極41及び
固定電極42は帯電することがなく、コンデンサとして
機能しない。したがって、静電容量可変範囲の最小値を
限りなくゼロに近づけることができ、この結果、静電容
量が極めて小さな領域での、静電容量の微細な調節が可
能となる。
【0047】
【発明の効果】本発明の可変コンデンサは、静電容量の
可変範囲の最小値が限りなくゼロに近く、静電容量が極
めて小さな領域での静電容量の微細な調節が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】可変コンデンサ(第1実施形態)の断面図
【図2】可変コンデンサ(第1実施形態)における第1
のステータに接続される端子の斜視図
【図3】可変コンデンサ(第1実施形態)の要部構造を
示す分解図
【図4】可動電極であるロータの切欠きと第2の固定電
極とがある程度重なり合った状態を示す平面図
【図5】可動電極であるロータによって第2の固定電極
が遮蔽された状態を示す平面図
【図6】可変コンデンサ(第2実施形態)の断面図
【図7】可変コンデンサ(第3実施形態)の断面図
【図8】可変コンデンサ(第3実施形態)におけるロー
タの平面図
【図9】可変コンデンサ(第4実施形態)の断面図
【図10】可変コンデンサの更に他の形態を示す断面図
【符号の説明】
1 ロータ(可動電極) 1b 切欠き 2 第1のステータ 3 第2のステータ 4 ケース 5,6 端子 7 ピン 8 第1の固定電極 9 第2の固定電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極と、 この第1の電極と対向するよう設けられた第2の電極
    と、 前記第1の電極と第2の電極との間に設けられた可動電
    極とを具備し、 前記可動電極を変位させることによって、前記可動電極
    を前記第1の電極および/又は第2の電極に対向して積
    重できるよう構成したことを特徴とする可変コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 可動電極をアースできるよう構成してな
    ることを特徴とする請求項1に記載の可変コンデンサ。
  3. 【請求項3】 可動電極は切欠きを有し、前記可動電極
    は第1の電極と第2の電極との間に、前記第1の電極お
    よび第2の電極に対して回転可能に設けられてなり、 前記可動電極を回転させることにより、前記可動電極の
    切欠きの存在しない部分を、前記第1の電極および/又
    は第2の電極に対向して積重できるよう構成したことを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可変コンデン
    サ。
  4. 【請求項4】 可動電極に対して電気的に接続された、
    前記可動電極の回転軸をアースできるよう構成してなる
    ことを特徴とする請求項3に記載の可変コンデンサ。
  5. 【請求項5】 固定電極と、 この固定電極に対向して積重する状態を取り得るよう設
    けられた第1の可動電極と、 前記固定電極と第1の可動電極との間に、前記第1の可
    動電極と共に変位し、前記固定電極に対向して積重する
    状態を取り得るよう設けられた第2の可動電極とを具備
    してなることを特徴とする可変コンデンサ。
  6. 【請求項6】 第2の可動電極は第1の可動電極と共に
    固定電極に対して回転可能に設けられてなることを特徴
    とする請求項5に記載の可変コンデンサ。
  7. 【請求項7】 第2の可動電極に対して電気的に接続さ
    れた、前記第2の可動電極の回転軸をアースできるよう
    構成してなることを特徴とする請求項6に記載の可変コ
    ンデンサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100391092B1 (ko) * 1999-12-22 2003-07-12 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 트리머 커패시터
CN102646512A (zh) * 2011-01-14 2012-08-22 问石科技有限公司 一种新型三端口双可调电容及其制造方法

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