JPH1166305A - 2値化装置 - Google Patents

2値化装置

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JPH1166305A
JPH1166305A JP9218438A JP21843897A JPH1166305A JP H1166305 A JPH1166305 A JP H1166305A JP 9218438 A JP9218438 A JP 9218438A JP 21843897 A JP21843897 A JP 21843897A JP H1166305 A JPH1166305 A JP H1166305A
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JP9218438A
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Yutaka Ishizaka
豊 石坂
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動外観検査装置に用いられる検査対象物の
濃淡画像の2値化装置が、検査対象物表面のテカリを発
生している部分や、水滴などの光を反射しやすい物質が
付着している部分を、黒汚れと誤検出しないようにす
る。 【解決手段】 濃淡画像を構成する画素の輝度情報が所
定の輝度を超えて明るいものを、該所定の輝度に置き換
える画像変換手段3を備える。前記所定の輝度は、濃淡
画像の部分ごとに、あるいは、濃淡画像全体の明るさに
応じて、変更できるように構成すると更に検出精度を高
められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生産ライン等にお
いて、生産物の表面に付着した黒汚れを検出する自動外
観検査装置に用いられる2値化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生産物の表面に付着した黒汚れをその濃
淡画像から検出する2値化装置としては、各種の微分2
値化や、黒汚れのみを検出するように工夫された特殊な
2値化が用いられる。前者は、黒汚れ部分の濃淡画像信
号レベルが急峻なエッジを持つことに着目したものであ
る。また、後者の例としては特開平5−107200号
に係る技術があり、それによると、周囲との濃淡画像信
号レベルの差が一定値以上の部分のみを2値化すること
で、黒汚れのみの2値化を実現している。このような方
法によれば、生産物の表面の明るさに多少の変化があっ
ても、黒汚れの検出が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、生産物によ
っては、その表面に光沢や色相変化をおこすいわゆる
「テカリ」が、生産上の問題(例えば、生産物表面の生
地目がプレスやアイロンによって目つぶれする)等によ
り部分的に発生することがある。照明器で生産物を照ら
すと、テカリが発生している部分は他の部分よりもきわ
めて明るく見えることがある。
【0004】また、品質上問題とはならないものの生産
物よりも光を散乱しやすい、例えば水滴などの物質、が
生産上の問題等により生産物の表面に付着していると、
前述のテカリと同様の特徴を示すことがある。
【0005】図2は円形の容器13を上方から撮像した
画像で、容器13の底面部にテカリ14と黒汚れ15と
が共存している。同図の直線AB上の濃淡画像の輝度分
布のうち、CとDとの間の部分を取り出したものを図3
(a)に示す。同図には、図2のテカリ14に対応す
る、周辺よりきわめて輝度レベルの高い(すなわち周辺
よりも明るい)部分16が現れると共に、図2の黒汚れ
15に対応する、周辺よりきわめて輝度レベルの低い
(すなわち周辺よりも暗い)部分17が存在する。
【0006】これを前述の2種の2値化装置で2値化す
る。前者の微分2値化では図3(a)の16の部分を黒
汚れと誤検出することは明らかである。後者の、黒汚れ
のみを検出するように工夫された特殊な2値化装置での
同図に対応する出力を図3(b)に示す。図3(a)の
16の部分には接近した二つのピークが存在するため、
この間の谷の部分を、この装置は黒汚れと誤検出してし
まう(図3(b)の18の部分)。
【0007】従来は上記の2値化装置の誤検出を防止す
るために、照明器の照明の方向と撮像器の撮像の方向を
工夫し、検査対象物の表面のテカリもしくは光を散乱し
やすい付着物の影響を受け難い方向となるように、照明
器と撮像器を設置していた。
【0008】しかしながら、この影響を受け難い方向
は、検査対象物の表面の形状、あるいは前述のテカリを
発生している部分、もしくは前述の光を散乱しやすい付
着物の状態により、必ずしも一定であるとは限らないの
で、この2値化装置の誤検出の防止方法は十分ではなか
った。
【0009】また、例えば紙コップ等の、円筒状の容器
内部の底面に付着した黒汚れを検出する2値化装置にあ
っては、容器の側面の存在により、底面を照らす照明光
の方向及び底面を撮像する方向が制限されるため、この
2値化装置の誤検出の防止方法が実施できないこともあ
った。
【0010】そこで本発明は、検査対象物を撮像するた
めの照明器と撮像器との設置方向を工夫せずに、その検
査対象物の表面のテカリを発生している部分もしくは光
を反射しやすい物質が付着している部分を、その検査対
象物の表面の撮像画像から黒汚れと誤検出することがな
い2値化装置の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、濃淡画像を走査して該
濃淡画像を構成する各画素が有する輝度情報を読み出す
走査手段と、前記走査手段により読み出された輝度情報
が予め設定される所定の輝度よりも明るいときには該輝
度情報を該所定の輝度に置き換えて出力し、暗いときに
は該輝度情報をそのまま出力する画像変換手段と、前記
画像変換手段の出力する情報を2値化する2値化手段と
を有することを特徴とし、この構成により、検査対象物
表面のテカリを発生している部分もしくは光を反射しや
すい物質が付着している部分に相当する、濃淡画像中の
輝度レベルのきわめて高い部分を所定の輝度レベルに制
限し、その後に画像の2値化を行い、当該部分を黒汚れ
と誤検出することの無い黒汚れの検出を可能とする。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の発明の構成において、前記走査手段が濃淡画像を
水平方向又は垂直方向に連続的に走査することを特徴と
し、この構成により、画像のある線上での濃淡変化の様
子を基にした黒汚れの検出を行うようにする。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明の構成において、前記画像変換手段
が、画素の輝度を予め設定する輝度設定手段と、前記走
査手段により読み出された輝度情報と前記輝度設定手段
に予め設定されている画素の輝度とを比較する比較手段
と、前記比較手段の比較結果により、該輝度情報が該輝
度よりも明るいときには前記輝度を選択して出力し、該
輝度情報が該輝度よりも暗いときには前記輝度情報を選
択して出力する選択手段とを有することを特徴とし、こ
の構成により、濃淡画像中の輝度レベルのきわめて高い
部分を所定の輝度レベルに制限する画像変換手段を提供
する。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の発明の構成において、前記2値化
手段が、対象の画素の輝度情報をこの画素の走査順の直
前または所定画素数だけ離れた画素の輝度情報から減じ
た第1の差と、前記対象の画素の輝度情報をこの画素の
走査順の直後または所定画素数だけ離れた画素の輝度情
報から減じた第2の差とのうち、小なる値を所定のしき
い値と比較して2値化することを特徴とし、この構成に
より、周囲との濃淡画像信号レベルの差が一定値以上の
部分のみを2値化する2値化手段を提供する。
【0015】また、請求項5に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の発明の構成において、前記2値化
手段が、対象の画素の輝度情報をこの画素の走査順の所
定数だけ前から直前までの各画素の輝度情報の平均値か
ら減じた第1の差と、前記対象の画素の輝度情報をこの
画素の走査順の直後から前記所定数だけ後までの各画素
の輝度情報の平均値から減じた第2の差とのうち、小な
る値を所定のしきい値と比較して2値化することを特徴
とし、この構成により、輝度情報に含まれるノイズの影
響を軽減させる。
【0016】また、請求項6に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の発明の構成において、前記2値化
手段が、前記画像変換手段により輝度情報が置き換えら
れた濃淡画像中の画素の輝度情報と、所定の演算により
該画素に隣接する各画素の有する輝度情報から得られる
値との比較により該画素の輝度情報を2値化することを
特徴とし、この構成により、濃淡画像中の隣接した画素
の輝度情報の変化がきわめて大きい部分を検出する2値
化手段を提供する。
【0017】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載の発明の構成において、前記2値化手段が、前記
画素の有する輝度情報が前記画素に隣接する各画素の輝
度情報の平均に対して所定値以上に暗いものであるかど
うかの比較により前記画素の輝度情報を2値化すること
を特徴とし、この構成により、濃淡画像中の隣接した画
素の輝度情報の平均に対して、輝度がきわめて大きく異
なる画素を検出する値化手段を提供する。
【0018】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
から7までのいずれか1に記載の発明の構成において、
濃淡画像を複数の所定の領域に分割し、前記走査手段に
より読み出された輝度情報のうち該分割した領域のいず
れかに属する濃淡画像を構成する画素の有する輝度情報
のみを選択して出力する領域制限手段を更に有し、前記
画像変換手段に予め設定される所定の輝度は各分割領域
毎に設定され、前記画像変換手段は前記領域制限手段の
出力する該分割した領域の選択に応じて前記所定の輝度
を選択することを特徴とし、この構成により、輝度レベ
ルの比較的近い領域ごとに画像変換を行うようにし、輝
度レベルの異常をきめ細かく検出できるようにする。
【0019】また、請求項9に記載の発明は、請求項1
から7までのいずれか1に記載の発明の構成において、
濃淡画像を複数の所定の領域に分割してそのいずれかを
選択して出力する領域制限手段を更に有し、前記走査手
段は前記領域制限手段の出力を走査し、前記画像変換手
段に予め設定される所定の輝度は各分割領域毎に設定さ
れ、前記画像変換手段は前記領域制限手段の出力する該
分割した領域の選択に応じて前記所定の輝度を選択する
ことを特徴とし、この構成により、輝度レベルの比較的
近い領域ごとに画像変換を行うようにし、輝度レベルの
異常をきめ細かく検出できるようにする。
【0020】また、請求項10に記載の発明は、請求項
1から9までのいずれか1に記載の発明の構成におい
て、濃淡画像上の所定領域の画像輝度を検出する画像輝
度検出手段を更に有し、前記画像変換手段が、前記画像
輝度検出手段の検出する画像輝度の変化に応じて前記画
像変換手段に予め設定される所定の輝度を変化させるこ
とを特徴とし、この構成により、全体の画像輝度の変化
に起因する検出精度への悪影響を除去する。
【0021】また、請求項11に記載の発明は、請求項
10に記載の発明の構成において、前記画像変換手段
が、前記画像輝度検出手段の検出する画像輝度の変化に
比例して、前記予め設定される所定の輝度を変化させる
ことを特徴とし、この構成により、全体の画像輝度の変
化の割合に適切に応じた画像変換を可能にする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施例の構
成を示す図である。同図において画像メモリ1は、不図
示の撮像器によって撮像された検査対象物表面の画像の
画素データを予め格納している。この画素データは検査
対象物表面各部の濃淡を示す情報(以降輝度情報と記
す)を有している。ここで輝度情報は負でない値であ
り、その値が大きいほど対応する画素の輝度レベルは高
い(すなわち画素は明るい)ことを意味し、その値が小
さいほど対応する画素の輝度レベルは低い(すなわち画
素は暗い)ことを意味するものとする。走査手段2は、
画像メモリ1に格納されている画素データの輝度情報
を、まず検査対象物表面の画像の最上列の左端から右端
まで水平方向に連続的に読み出し、次に、上から2列目
の左端から右端まで連続的に読み出し、以降、最下列ま
で順番に読み出す、といったいわゆるラスタ走査を行
う。画像変換手段3は、走査手段2によって画像メモリ
1から読み出され入力された輝度情報をそのまま出力す
るが、この輝度情報のうち検査対象物に応じて予め設定
される輝度レベルを超える(すなわち、対応する画素の
輝度が予め設定される輝度よりも明るい)輝度情報につ
いては、この輝度レベルへの置き換えを行った上で出力
する。2値化手段4は、画像変換手段3の出力した輝度
情報が入力され、所定の手順で2値化した後、2値デー
タ5を出力する。
【0023】図5は画像変換手段3の構成例である。入
力6には図1の画像メモリから読み出された輝度情報が
画素毎に入力され、比較器8及び選択回路9へ送られ
る。輝度設定回路7は予め設定された画素の輝度に対応
する輝度レベルを出力し、その出力は比較器8及び選択
回路9へ送られる。比較器8は、入力6に入力された輝
度情報と、輝度設定回路7が出力した輝度レベルとを比
較する。選択回路9は、比較器8の比較結果に応じ、入
力6に入力された輝度情報が輝度設定回路7の出力した
輝度レベルよりも高い(すなわち、対応する画素の輝度
が、輝度設定回路7に予め設定された輝度レベルに対応
する輝度よりも明るい)場合には、入力された輝度情報
をこの輝度レベルに置き換えて出力10へ出力し、低い
(すなわち、対応する画素の輝度が、輝度設定回路7に
予め設定された輝度レベルに対応する輝度よりも暗い)
場合には、入力6に入力された輝度情報をそのまま出力
10へ出力する。両者が等しい(すなわち、対応する画
素の輝度と、輝度設定回路7に予め設定された輝度レベ
ルに対応する輝度とが等しい)場合には、前述のどちら
かの出力を行なうようにする。
【0024】輝度設定回路7に予め設定される画素の輝
度は、テカリあるいは光を散乱しやすい物質が付着して
いない検査対象物の濃淡画像の最大の輝度よりも高く、
一方で、テカリあるいは光を散乱しやすい物質が付着し
ている検査対象物のテカリあるいは光を散乱しやすい物
質が付着している部分の画素の輝度よりも低く設定する
必要がある。望ましくは、テカリあるいは光を散乱しや
すい物質が付着していない検査対象物の濃淡画像の最大
の輝度よりもわずかだけ高く設定するのが良い。
【0025】図4を用いて画像変換手段3の動作を説明
する。図3(a)のような輝度分布を示す輝度情報が入
力されたときの、画像変換手段3の出力を図4(a)に
示す。画像変換手段3は、予め設定された輝度レベル
(図4(a)の20)よりレベルが高い部分を、予め設
定されたその輝度レベルに置き換えるので、図4(a)
では、周辺よりきわめてレベルの高い部分16(すなわ
ち、図3(a)で現れていたテカリ14に対応する部
分)がほぼ無くなっており、その一方で、黒汚れ15に
対応する部分17はそのまま残っている。
【0026】この画像変換手段3の出力を2値化手段4
で2値化する。2値化の手法は前述の黒汚れのみを検出
するように工夫された特殊な2値化を使用する。図6は
黒汚れのみを検出するように工夫された特殊な2値化装
置の動作原理を説明する図であり、同図は特開平5−1
07200号の図1と同一のものである。同図を用いて
この2値化装置の動作原理を簡単に説明する。
【0027】図6(a)は2値化手段に入力された画像
のj列目の画素データの輝度情報PO(x,y)の例を
示す。ここで、51は良品部分(黒汚れの無い部分)に
おける着目点、52及び53は各々この着目点51に対
し、2値化手段に入力されたj列目の画素データの輝度
情報で前後それぞれαだけ離れた背景点としての良品部
前方背景点と良品部後方背景点である。同様に54は不
良部分(黒汚れの存在する部分)における着目点、55
及び56は各々この着目点54に対し、走査手段2が読
み出したj列目の画素データの輝度情報で前後それぞれ
αだけ離れた背景点としての不良部前方背景点と不良部
後方背景点である。
【0028】ここで、着目点の座標をx=i、y=jと
したとき、 PO(i−α,j)−PO(i,j)>THD………………(1) であって且つ、 PO(i+α,j)−PO(i,j)>THD………………(2) (但しTHDは所定のしきい値(正値)とする)の関係
があれば、着目点における2値化関数値POD(i,
j)=1として、この着目点を谷(すなわち黒汚れ有
り)と判断し、一方、他の場合にはPOD(x,y)=
0として、この着目点を良品部(すなわち黒汚れ無し)
と判断する。従って、この2値化手段は、図6(a)の
良品部分では上式(2)が成立しないので黒汚れ無しと
判断して出力し、不良部分では上式(1)、(2)が共
に成立するので黒汚れ有りと判断して出力する(図6
(b))。
【0029】なお、ここで前方背景点を、その自らを含
み、更に予め定める数だけその前方までの画素の輝度情
報の平均に置き換え、かつ、後方背景点を、その自らを
含み、更に予め定める数だけその後方までの画素の輝度
情報の平均に置き換えて、上式(1)、(2)の成立可
否を判断するようにすると、輝度情報に含まれるノイズ
の影響を軽減させることが可能であり、好都合である。
【0030】図4(a)を前述のように動作する2値化
手段4により2値化した出力を図4(b)に示す。この
2値化手段4でテカリ14が誤検出されなくなり、黒汚
れ15に対応した図4(a)の17の部分のみが黒汚れ
と検出(図4(b)の19)される。
【0031】なお、2値化手段は、濃淡画像中の隣接し
た画素の輝度情報の変化がきわめて大きい部分を検出で
きるものであれば、前述した原理に基づくものでなくて
もよい。
【0032】例えば、濃淡画像中の画素の輝度情報と、
その画素に隣接する各画素の輝度情報から得られる、そ
の隣接する画素の輝度情報を代表する値との比較により
検出してもよい。隣接する各画素の輝度情報を代表する
値の一例として、その画素に隣接する各画素が有する輝
度情報の平均値を使用して比較するのであれば、両者の
値にある一定の値以上の開きがあることをその検出条件
に加え、検査対象の画素の輝度情報がその隣接する各画
素の輝度平均値より際立って暗いことを検出すると良
い。
【0033】図7は本発明の第2の実施例の構成を示す
図である。同図において、図1と同一の構成要素には同
一の名称を付している。図3(a)において、16及び
17のピークディップを無視すると、C−D間でこの円
形の容器13の底面部は輝度が一様でなく、同心円状に
変化していることがわかる。このような検査対象物の画
像を2値化すると、画像変換手段3に設定する値によっ
てはテカリを黒汚れと誤検出したり、また、黒汚れの検
出に失敗することがある。
【0034】本実施例はこのような場合に適用するもの
で、濃淡画像の輝度分布を参照して、同一領域内で輝度
レベルが比較的近くなるように濃淡画像を分割し、分割
領域ごとに走査を行なう。次に、分割領域ごとに予め設
定された輝度レベルを選択し、それぞれについて画像変
換を行なう。
【0035】この輝度レベルの設定は、第1の実施例に
おける輝度設定回路7への輝度設定と同様に、テカリあ
るいは光を散乱しやすい物質が付着していない検査対象
物の濃淡画像の分割領域の最大の輝度よりも高く、一方
で、テカリあるいは光を散乱しやすい物質が付着してい
る検査対象物のテカリあるいは光を散乱しやすい物質が
濃淡画像の分割領域に付着している部分の画素の輝度よ
りも低く設定する必要がある。望ましくは、テカリある
いは光を散乱しやすい物質が付着していない検査対象物
の濃淡画像の分割領域の最大の輝度よりもわずかだけ高
く設定するのが良い。
【0036】上述の構成により、輝度レベルの比較的近
い領域ごとに画像変換を行うので、輝度レベルの異常を
きめ細かく検出できるようになり、検出精度を更に高め
られる。
【0037】本実施例における図8の例では、円形の容
器13の底面の領域を同心円状の領域W1、W2、W3
に分割すると、分割領域内のテカリもしくは黒汚れの無
い各画素の輝度レベルの差は、分割前の全体の画像のそ
れと比較して小さくなる。
【0038】なお、この図8の例では、円形の容器13
の底面の領域を同心円状の領域W1、W2、W3に分割
したが、このような分割領域の形状は、検査対象物の濃
淡画像の輝度分布によって変化させる必要があることは
当然である。
【0039】図7において、走査手段2により読み出さ
れた画像メモリ1に格納されている輝度情報は領域制限
手段11に入力される。領域制限手段11は検査対象物
の画像を予め設定されている複数の所定の領域に分割
し、そのいずれかの領域に属する画素データのみを抽出
し、対応する輝度情報を画像変換手段3へ入力する。分
割領域の設定は、テカリもしくは黒汚れ等のない検査対
象物の濃淡画像の輝度分布から、前述のように同一領域
内で輝度レベルが比較的近くなるように設定しておく。
画像変換手段3には分割された領域毎に対応する異なる
輝度レベルが前述したように設定されており、領域制限
手段11の出力する輝度情報を持つ画素の属する領域に
対応する輝度レベルを選択して、本発明の第1の実施例
と同様の画像変換の処理を行なう。画像変換手段3から
出力された輝度情報は、2値化手段4に入力されて2値
化された後に、2値データ5として出力される。
【0040】なお、本実施例において、検査対象物の画
像を複数の領域に分割する領域制限手段は画像メモリ1
に対して直接行ってもよく、この場合では、領域制限手
段の出力する複数領域に分割された検査対象物の濃淡画
像が有する輝度情報を、走査手段2が読み出すように構
成する。
【0041】また、図7において、走査手段2により読
み出された画像メモリ1に格納されている輝度情報は、
画像輝度検出手段12に入力される。画像輝度検出手段
12は、入力された輝度情報から検査対象物の画像の特
定領域の輝度を検出し、予め設定されている検査対象物
の同一の領域の標準的な輝度との差に応じて、画像変換
手段3で用いる予め設定される輝度レベルを補正する。
【0042】図9は、照明器の劣化等により画像全体の
輝度レベルが変化した場合を示す。同図(a)におい
て、当初21の輝度分布だった画像の輝度が相対的に低
下し、22の輝度分布に変化したとすると、テカリに対
応する16’の部分は予め設定された輝度レベル20に
よっては除去されず、黒汚れと誤検出される可能性があ
る。そこで同図(b)に示すように、輝度レベル20を
補正した輝度レベル20’を用いて全体の画像輝度の変
化に応じた輝度制限を行なう。これにより、全体の画像
輝度が変化しても、テカリによる輝度レベルの高い部分
を除去することができる。
【0043】画像輝度検出手段12における輝度検出の
例を図10に示す。同図のP1〜P8は、検査対象物に
対して固定した位置に予め設定される輝度検出点で、P
1〜P8における輝度情報の平均値を算出して画像輝度
とする。
【0044】予め設定される輝度レベルの補正方法とし
ては、例えば次式を用いて行なうことができる。 T=To ×L/Lo ………………(3) ここで、Tは補正後の輝度レベル、To は予め設定され
た輝度レベル、Lは画像輝度検出手段12による検出輝
度、Lo は前述の標準的な場合の画像輝度である。上式
(3)はTo に対するTの比がLo に対するLの比と等
しくなるようにTを設定することを示している。
【0045】なお、前述の本発明の両実施例において、
走査手段2は、画像メモリ1に格納されている画素デー
タを、画像に対して左端から右端へ水平方向に連続的
に、最上列から最下列まで順番に読み出したが、1列を
連続的に読み出すのであれば右端から左端へ読み出して
もよい。また、列を読み出す順番は、最下列から最上列
へ順番に読み出してもよい。さらに、まず最左列の上端
から下端まで垂直方向に連続的に読み出し、次に左から
2列目の上端から下端まで連続的に読み出し、以降、最
右列まで順番に読み出してもよく、この場合も1列を連
続的に読み出すのであれば下端から上端へ読み出しても
よく、また、列を読み出す順番も最右列から最左列へ順
番に読み出してもよい。その他に、例えば、渦巻き状に
読み出したり、千鳥状に読み出すことも可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、表面にテカリを発生している部分を有して
いたり、あるいは、光を反射しやすい物質が付着してい
る検査対象物の黒汚れ検出を行う自動外観検査装置の誤
検出の頻度を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく2値化装置の第一の実施例の構
成を示す図である。
【図2】円形の容器を情報から撮像した画像を示す図で
ある。
【図3】黒汚れのみを検出するように工夫された特殊な
2値化装置への入力波形とその出力波形とを示す図であ
る。
【図4】本発明に係る画像変換の処理を行った後の輝度
分布を使用した、図3と同一の2値化装置への入力波形
とその出力波形とを示す図である。
【図5】本発明に係る画像変換手段の構成例を示す図で
ある。
【図6】黒汚れのみを検出するように工夫された特殊な
2値化装置の動作原理を説明する図である。
【図7】本発明に基づく2値化装置の第二の実施例の構
成を示す図である。
【図8】円形の容器の検査領域をその輝度分布により分
割する例を示す図である。
【図9】照明器の劣化等により画像全体の輝度分布が変
化した例を示す図である。
【図10】画像輝度検出手段における輝度検出の例を示
す図である。
【符号の説明】
1 濃淡画像メモリ 2 走査手段 3 画像変換手段 4 2値化手段 5 2値データ 6 入力 7 輝度設定回路 8 比較器 9 選択回路 10 出力 11 領域制限手段 12 画像輝度検出手段 13 円形の容器 14 テカリ 15 黒汚れ 16、16’ テカリに対応する輝度レベルのきわめて
高い部分 17 黒汚れに対応する輝度レベルのきわめて低い部分 18 テカリの誤検出出力 19 黒汚れの検出出力 20 予め設定された輝度レベル 20’ 補正された輝度レベル 21 初期の輝度分布 22 画像の輝度が相対的に低下したときの輝度分布 51 良品部着目点 52 良品部前方背景点 53 良品部後方背景点 54 不良部着目点 55 不良部前方背景点 56 不良部後方背景点 P1〜P8 輝度検出点

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃淡画像を2値化する2値化装置におい
    て、 濃淡画像を走査して該濃淡画像を構成する各画素が有す
    る輝度情報を読み出す走査手段と、 前記走査手段により読み出された輝度情報が予め設定さ
    れる所定の輝度よりも明るいときには該輝度情報を該所
    定の輝度に置き換えて出力し、暗いときには該輝度情報
    をそのまま出力する画像変換手段と、 前記画像変換手段の出力する情報を2値化する2値化手
    段とを有することを特徴とする2値化装置。
  2. 【請求項2】 前記走査手段は、濃淡画像を水平方向又
    は垂直方向に連続的に走査することを特徴とする請求項
    1に記載の2値化装置。
  3. 【請求項3】 前記画像変換手段は、 画素の輝度を予め設定する輝度設定手段と、 前記走査手段により読み出された輝度情報と前記輝度設
    定手段に予め設定されている画素の輝度とを比較する比
    較手段と、 前記比較手段の比較結果により、該輝度情報が該輝度よ
    りも明るいときには前記輝度を選択して出力し、該輝度
    情報が該輝度よりも暗いときには前記輝度情報を選択し
    て出力する選択手段とを有することを特徴とする請求項
    1又は2に記載の2値化装置。
  4. 【請求項4】 前記2値化手段は、対象の画素の輝度情
    報をこの画素の走査順の直前または所定画素数だけ離れ
    た画素の輝度情報から減じた第1の差と、前記対象の画
    素の輝度情報をこの画素の走査順の直後または所定画素
    数だけ離れた画素の輝度情報から減じた第2の差とのう
    ち、小なる値を所定のしきい値と比較して2値化するこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3に記載の2値化装
    置。
  5. 【請求項5】 前記2値化手段は、対象の画素の輝度情
    報をこの画素の走査順の所定数だけ前から直前までの各
    画素の輝度情報の平均値から減じた第1の差と、前記対
    象の画素の輝度情報をこの画素の走査順の直後から前記
    所定数だけ後までの各画素の輝度情報の平均値から減じ
    た第2の差とのうち、小なる値を所定のしきい値と比較
    して2値化することを特徴とする請求項1、2又は3に
    記載の2値化装置。
  6. 【請求項6】 前記2値化手段は、前記画像変換手段に
    より輝度情報が置き換えられた濃淡画像中の画素の輝度
    情報と、所定の演算により該画素に隣接する各画素の有
    する輝度情報から得られる値との比較により該画素の輝
    度情報を2値化することを特徴とする請求項1、2又は
    3に記載の2値化装置。
  7. 【請求項7】 前記2値化手段は、前記画素の有する輝
    度情報が前記画素に隣接する各画素の輝度情報の平均に
    対して所定値以上に暗いものであるかどうかの比較によ
    り前記画素の輝度情報を2値化することを特徴とする請
    求項6に記載の2値化装置。
  8. 【請求項8】 濃淡画像を複数の所定の領域に分割し、
    前記走査手段により読み出された輝度情報のうち該分割
    した領域のいずれかに属する濃淡画像を構成する画素の
    有する輝度情報のみを選択して出力する領域制限手段を
    更に有し、 前記画像変換手段に予め設定される所定の輝度は各分割
    領域毎に設定され、 前記画像変換手段は前記領域制限手段の出力する該分割
    した領域の選択に応じて前記所定の輝度を選択すること
    を特徴とする請求項1から7までのいずれか1に記載の
    2値化装置。
  9. 【請求項9】 濃淡画像を複数の所定の領域に分割して
    そのいずれかを選択して出力する領域制限手段を更に有
    し、 前記走査手段は前記領域制限手段の出力を走査し、 前記画像変換手段に予め設定される所定の輝度は各分割
    領域毎に設定され、 前記画像変換手段は前記領域制限手段の出力する該分割
    した領域の選択に応じて前記所定の輝度を選択すること
    を特徴とする請求項1から7までのいずれか1に記載の
    2値化装置。
  10. 【請求項10】 濃淡画像上の所定領域の画像輝度を検
    出する画像輝度検出手段を更に有し、前記画像変換手段
    は、前記画像輝度検出手段の検出する画像輝度の変化に
    応じて前記画像変換手段に予め設定される所定の輝度を
    変化させることを特徴とする請求項1から9までのいず
    れか1に記載の2値化装置。
  11. 【請求項11】 前記画像変換手段は、前記画像輝度検
    出手段の検出する画像輝度の変化に比例して、前記予め
    設定される所定の輝度を変化させることを特徴とする請
    求項10に記載の2値化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004093338A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Nec Corp 外観検査装置および外観検査方法
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