JP2004084498A - エンジン評価装置及び方法 - Google Patents
エンジン評価装置及び方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004084498A JP2004084498A JP2002243688A JP2002243688A JP2004084498A JP 2004084498 A JP2004084498 A JP 2004084498A JP 2002243688 A JP2002243688 A JP 2002243688A JP 2002243688 A JP2002243688 A JP 2002243688A JP 2004084498 A JP2004084498 A JP 2004084498A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- engine oil
- image
- oil
- evaluation device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Testing Of Engines (AREA)
- Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
Abstract
【課題】より確実にエンジンの評価を行うこと、エンジンオイル中に析出した炭素粒子の量を検出すること及びエンジンオイル中に析出した炭素粒子の検出値に基づいてエンジンの評価を行うこと。
【解決手段】エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する装置であって、エンジンオイルの画像を撮影して画像信号を出力する撮像部1と、上記画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化し、その二値化結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定する画像処理部2とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する装置であって、エンジンオイルの画像を撮影して画像信号を出力する撮像部1と、上記画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化し、その二値化結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定する画像処理部2とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを評価するエンジン評価装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
エンジンの運転状態を評価装置する場合、一般的にエンジンオイルを定量分析することで特定の物質の含有量を検出する分析器が用いられる。しかしながら、特にエンジンオイル中の炭素成分を検出することによってエンジンを評価する場合には、エンジンオイル自体が炭素を多く含んでいるために、エンジンの劣化によって析出した炭素成分の量のみを検出することできない。析出した炭素成分を多量に含むエンジンオイルを使用していると、エンジン内部のオイル系統のポンプが損傷したり、ノズルが閉塞することでエンジンに重大な損傷が発生する。このため、エンジンオイル中の析出した炭素成分のみを検出し、エンジンに重大な損傷が発生する前にエンジンオイルの交換等のメンテナンスが行えるような判断を得られる装置の開発が望まれている。
【0003】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、以下の点を目的とするものである。
(1)より確実にエンジンの評価を行う。
(2)エンジンオイル中に析出した炭素成分の量を検出する。
(3)エンジンオイル中に析出した炭素成分の検出値に基づいてエンジンの評価を行う。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、エンジン評価装置に係わる第1の手段として、エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する装置であって、エンジンオイルの画像を撮影して画像信号を出力する撮像部と画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化し、その二値化結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定する画像処理部とを具備するという構成を採用する。
【0005】
エンジン評価装置に係わる第2の手段として、上記第1の手段において、上記画像処理部は上記画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化する二値化処理部と、エンジンオイルの良否の基準となるしきい値を記憶する記憶部と、上記二値化処理部から入力される二値化信号に基づいてエンジンオイルに含まれる異物の量を算出し、この異物の量と上記しきい値とを比較することによってエンジンオイルの良否を判定する状態判定部とを具備するという構成を採用する。
【0006】
エンジン評価装置に係わる第3の手段として、上記第2の手段において、記憶部は、エンジンの種類とエンジンオイルの種類とに対応したしきい値を記憶するという構成を採用する。
【0007】
エンジン評価装置に係わる第4の手段として上記第1〜第3いずれかの手段において、エンジンオイルの画像は、エンジンオイルに照射した照明光の反射光に基づく画像であるという構成を採用する。
【0008】
エンジン評価装置に係わる第5の手段として、上記第1〜第4いずれかの手段において、エンジンオイルに代えてエンジンオイルを濾過したフィルタに基づいてエンジンを評価するという構成を採用する。
【0009】
エンジン評価方法に係わる第1の手段として、エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する方法であって、エンジンオイルの画像を二値化し、この二値化の結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定するという方式を採用する。
【0010】
エンジン評価方法に係わる第2の手段として、上記第1の手段において、二値化の結果に基づいてエンジンオイルに含まれる異物の量を検出し、この異物の量としきい値とを比較することによってエンジンオイルの良否を判定するという方式を採用する。
【0011】
エンジンの評価方法に係わる第3の手段として、上記第2の手段において、エンジンの種類とエンジンオイルの種類とに対応したしきい値を用いるという方式を採用する。
【0012】
エンジンの評価方法に係わる第4の手段として、上記第1〜第3いずれかの手段において、エンジンオイルに照明光を照射し、該照明光の反射光に基づいてエンジンオイルの画像を取得するという方式を採用する。
【0013】
エンジン評価方法に係わる第5の手段として、上記第1〜第4いずれかの手段において、エンジンオイルに代えてエンジンオイルを濾過したフィルタに基づいてエンジンを評価するという方式を採用する。
【0014】
【作用】
ここで本発明の基本原理について補足説明する。炭素成分はエンジンオイルの劣化に伴い、細かい微粒子、すなわち炭素粒子としてエンジンオイル中に析出する。この炭素粒子は周知のように黒色をしている。すなわち、エンジンオイルを撮像し、その画像の輝度を検出、つまり上記画像の黒色部分を検出することによって、エンジンオイル中に析出した炭素成分が検出される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係わるエンジン評価装置及び方法の一実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係わるエンジン評価装置の機能構成を表すブロック図である。この図において、符号Fはフィルタ、1は撮像部、2は画像処理部である。
【0017】
フィルタFは、エンジンの構成要素の1つとしてエンジンオイルを濾過するものであり、その表面にはエンジンオイルの劣化によってエンジンオイル中に析出した炭素粒子X(異物)やエンジンの運転によってエンジンオイル中に混入した金属粒子が付着している。撮像部1は、上記フィルタFの所定領域の画像を撮影し画像信号として画像処理部2に出力するものであり、光学顕微鏡11とデジタルカメラ12とから構成されている。光学顕微鏡11は、フィルタFに照射した照明光の反射光に基づいて画像を取得し、デジタルカメラ12は、上記画像を画像信号として画像処理部2に出力する。なお、この画像信号は、画像の輝度情報のみを示す白黒画像信号である。
【0018】
画像処理部2は、撮像部1から入力された上記画像信号に基づいて、エンジンオイル及びエンジンの良否を判断するものであり、二値化処理部21、状態判定部22、記憶部23、操作部24及び出力部25から構成されている。二値化処理部21は、画像信号に基づくフィルタFの画像、つまり図2(a)に示す画像(フィルタ画像)を暗部と明部に二値化し、その結果を二値化信号として状態判定部22に出力する。すなわち、二値化処理部21は、図2(b)に示すようにフィルタ画像をグリッド線によって細分化した各小領域が暗部であるか明部であるかを識別し、その結果を二値化信号として出力する。状態判定部22は、上記二値化信号に基づいてフィルタFに付着した炭素粒子Xの量を検出して、この検出結果と記憶部23から読み出したエンジンの種類とエンジンオイルの種類に対応したしきい値とを比較することによってエンジンオイルの良否を判断する。この判断結果は評価結果として出力部25に入力される。
【0019】
記憶部23は、エンジンオイルの良否の基準となるエンジンの種類とエンジンオイルの種類とに対応したしきい値を記憶する。すなわち、記憶部23は、図3に示すようなエンジンの種類とエンジンオイルの種類に対応したしきい値を予め記憶している。操作部24は、エンジンオイルに基づいてエンジンを評価する際に必要な各種情報、例えば状態判定部22がしきい値を読み込む際に必要になるエンジンの種類とエンジンオイルの種類とを指定するためのものである。出力部25は、上記評価結果あるいは検出値を出力するものであり、例えばディスプレイ、プリンタあるいは/及び外部記憶装置である。
【0020】
次に、上記のような構成を有するエンジン評価装置の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0021】
フィルタFに照射した照明光の反射光、つまりフィルタFの画像は、撮像部1において撮影される(ステップS1)。すなわち、フィルタFの画像は、光学顕微鏡11において拡大され、デジタルカメラ12において画像信号に変換されて画像処理部2に入力される。ここで、フィルタFに付着した金属粒子は光沢を持つので、画像上では白色に近い輝度となる。
【0022】
続いて、画像信号は、二値化処理部2において二値化処理される(ステップS2)。すなわち、上記画像は、各小領域が暗部と明部に二値化された二値化信号として状態判定部22に入力される。ここで、金属粒子が存在する小領域は白色に近い輝度なので、明部として認識される。つまり、エンジンオイル中の炭素粒子Xのみが暗部として検出される。
【0023】
ここで、状態判定部22は、上記二値化信号に基づいて、検出値を算出する(ステップS3)。ここでいう検出値とは、画像信号の全体(明部+暗部)に対する暗部の割合を表した値である。続いて、この検出値は、記憶部23にから読み出したしきい値と比較される(ステップS4)。この比較された結果である評価結果は出力部25に入力され、出力部25において表示される(ステップS5)。すなわち、上記検出値がしきい値より低い場合には、エンジンオイル中の炭素粒子Xの量は許容範囲内なので、エンジンオイル、つまりエンジンは良と判断され、上記検出値がしきい値より高い場合には、エンジンオイル、つまりエンジンは否と判断される。
【0024】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例も考えられる。
(1)上記実施形態において、金属粒子の画像信号を明部と認識した。しかしながら、暗部と認識しても良い。すなわち、暗部と認識することで、さらに金属粒子を含んだ検出値が得られる。つまり、二値化処理部21において暗部と認識するしきい値を様々に変化させ、これを複数回行うことで特定の物質のみを検出することもできる。
【0025】
(2)上記実施形態において、フィルタFに照射した照明光の反射光に基づいた画像を使用した。しかしながら、例えばエンジンオイル中に含有される全ての物質を検出したい場合には、フィルタFに照射した照明光の透過光に基づいた画像を使用しても良い。
【0026】
(3)上記実施形態において、状態判定部22によって検出値を算出した。しかしながら二値化処理部21によって検出値を算出してから状態判定部22に出力しても良い。この場合、状態判定部22は、検出値としきい値との比較のみを行う。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する装置であって、エンジンオイルの画像を撮影して画像信号を出力する撮像部と、上記画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化し、その二値化結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定する画像処理部を具備する。すなわち、エンジンオイル中の粒子の量を検出できるため、より確実にエンジンの評価を行うこと、エンジンオイル中に析出した炭素粒子の量を検出すること及びエンジンオイル中に析出した炭素粒子の量を検出値に基づいてエンジンの評価を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わるエンジン評価装置及び方法の機能構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わるエンジン評価装置及び方法における記憶部に予め記憶されるしきい値を表した図である。
【図3】本発明の一実施形態に係わるエンジン評価装置及び方法における画像信号を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わるエンジン評価装置及び方法の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1……撮像部
11……光学顕微鏡
12……デジタルカメラ
2……画像処理部
21……二値化処理部
22……状態判定部
23……記憶部
24……操作部
25……出力部
F……フィルタ
X……炭素粒子(異物)
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを評価するエンジン評価装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
エンジンの運転状態を評価装置する場合、一般的にエンジンオイルを定量分析することで特定の物質の含有量を検出する分析器が用いられる。しかしながら、特にエンジンオイル中の炭素成分を検出することによってエンジンを評価する場合には、エンジンオイル自体が炭素を多く含んでいるために、エンジンの劣化によって析出した炭素成分の量のみを検出することできない。析出した炭素成分を多量に含むエンジンオイルを使用していると、エンジン内部のオイル系統のポンプが損傷したり、ノズルが閉塞することでエンジンに重大な損傷が発生する。このため、エンジンオイル中の析出した炭素成分のみを検出し、エンジンに重大な損傷が発生する前にエンジンオイルの交換等のメンテナンスが行えるような判断を得られる装置の開発が望まれている。
【0003】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、以下の点を目的とするものである。
(1)より確実にエンジンの評価を行う。
(2)エンジンオイル中に析出した炭素成分の量を検出する。
(3)エンジンオイル中に析出した炭素成分の検出値に基づいてエンジンの評価を行う。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、エンジン評価装置に係わる第1の手段として、エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する装置であって、エンジンオイルの画像を撮影して画像信号を出力する撮像部と画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化し、その二値化結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定する画像処理部とを具備するという構成を採用する。
【0005】
エンジン評価装置に係わる第2の手段として、上記第1の手段において、上記画像処理部は上記画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化する二値化処理部と、エンジンオイルの良否の基準となるしきい値を記憶する記憶部と、上記二値化処理部から入力される二値化信号に基づいてエンジンオイルに含まれる異物の量を算出し、この異物の量と上記しきい値とを比較することによってエンジンオイルの良否を判定する状態判定部とを具備するという構成を採用する。
【0006】
エンジン評価装置に係わる第3の手段として、上記第2の手段において、記憶部は、エンジンの種類とエンジンオイルの種類とに対応したしきい値を記憶するという構成を採用する。
【0007】
エンジン評価装置に係わる第4の手段として上記第1〜第3いずれかの手段において、エンジンオイルの画像は、エンジンオイルに照射した照明光の反射光に基づく画像であるという構成を採用する。
【0008】
エンジン評価装置に係わる第5の手段として、上記第1〜第4いずれかの手段において、エンジンオイルに代えてエンジンオイルを濾過したフィルタに基づいてエンジンを評価するという構成を採用する。
【0009】
エンジン評価方法に係わる第1の手段として、エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する方法であって、エンジンオイルの画像を二値化し、この二値化の結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定するという方式を採用する。
【0010】
エンジン評価方法に係わる第2の手段として、上記第1の手段において、二値化の結果に基づいてエンジンオイルに含まれる異物の量を検出し、この異物の量としきい値とを比較することによってエンジンオイルの良否を判定するという方式を採用する。
【0011】
エンジンの評価方法に係わる第3の手段として、上記第2の手段において、エンジンの種類とエンジンオイルの種類とに対応したしきい値を用いるという方式を採用する。
【0012】
エンジンの評価方法に係わる第4の手段として、上記第1〜第3いずれかの手段において、エンジンオイルに照明光を照射し、該照明光の反射光に基づいてエンジンオイルの画像を取得するという方式を採用する。
【0013】
エンジン評価方法に係わる第5の手段として、上記第1〜第4いずれかの手段において、エンジンオイルに代えてエンジンオイルを濾過したフィルタに基づいてエンジンを評価するという方式を採用する。
【0014】
【作用】
ここで本発明の基本原理について補足説明する。炭素成分はエンジンオイルの劣化に伴い、細かい微粒子、すなわち炭素粒子としてエンジンオイル中に析出する。この炭素粒子は周知のように黒色をしている。すなわち、エンジンオイルを撮像し、その画像の輝度を検出、つまり上記画像の黒色部分を検出することによって、エンジンオイル中に析出した炭素成分が検出される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係わるエンジン評価装置及び方法の一実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係わるエンジン評価装置の機能構成を表すブロック図である。この図において、符号Fはフィルタ、1は撮像部、2は画像処理部である。
【0017】
フィルタFは、エンジンの構成要素の1つとしてエンジンオイルを濾過するものであり、その表面にはエンジンオイルの劣化によってエンジンオイル中に析出した炭素粒子X(異物)やエンジンの運転によってエンジンオイル中に混入した金属粒子が付着している。撮像部1は、上記フィルタFの所定領域の画像を撮影し画像信号として画像処理部2に出力するものであり、光学顕微鏡11とデジタルカメラ12とから構成されている。光学顕微鏡11は、フィルタFに照射した照明光の反射光に基づいて画像を取得し、デジタルカメラ12は、上記画像を画像信号として画像処理部2に出力する。なお、この画像信号は、画像の輝度情報のみを示す白黒画像信号である。
【0018】
画像処理部2は、撮像部1から入力された上記画像信号に基づいて、エンジンオイル及びエンジンの良否を判断するものであり、二値化処理部21、状態判定部22、記憶部23、操作部24及び出力部25から構成されている。二値化処理部21は、画像信号に基づくフィルタFの画像、つまり図2(a)に示す画像(フィルタ画像)を暗部と明部に二値化し、その結果を二値化信号として状態判定部22に出力する。すなわち、二値化処理部21は、図2(b)に示すようにフィルタ画像をグリッド線によって細分化した各小領域が暗部であるか明部であるかを識別し、その結果を二値化信号として出力する。状態判定部22は、上記二値化信号に基づいてフィルタFに付着した炭素粒子Xの量を検出して、この検出結果と記憶部23から読み出したエンジンの種類とエンジンオイルの種類に対応したしきい値とを比較することによってエンジンオイルの良否を判断する。この判断結果は評価結果として出力部25に入力される。
【0019】
記憶部23は、エンジンオイルの良否の基準となるエンジンの種類とエンジンオイルの種類とに対応したしきい値を記憶する。すなわち、記憶部23は、図3に示すようなエンジンの種類とエンジンオイルの種類に対応したしきい値を予め記憶している。操作部24は、エンジンオイルに基づいてエンジンを評価する際に必要な各種情報、例えば状態判定部22がしきい値を読み込む際に必要になるエンジンの種類とエンジンオイルの種類とを指定するためのものである。出力部25は、上記評価結果あるいは検出値を出力するものであり、例えばディスプレイ、プリンタあるいは/及び外部記憶装置である。
【0020】
次に、上記のような構成を有するエンジン評価装置の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0021】
フィルタFに照射した照明光の反射光、つまりフィルタFの画像は、撮像部1において撮影される(ステップS1)。すなわち、フィルタFの画像は、光学顕微鏡11において拡大され、デジタルカメラ12において画像信号に変換されて画像処理部2に入力される。ここで、フィルタFに付着した金属粒子は光沢を持つので、画像上では白色に近い輝度となる。
【0022】
続いて、画像信号は、二値化処理部2において二値化処理される(ステップS2)。すなわち、上記画像は、各小領域が暗部と明部に二値化された二値化信号として状態判定部22に入力される。ここで、金属粒子が存在する小領域は白色に近い輝度なので、明部として認識される。つまり、エンジンオイル中の炭素粒子Xのみが暗部として検出される。
【0023】
ここで、状態判定部22は、上記二値化信号に基づいて、検出値を算出する(ステップS3)。ここでいう検出値とは、画像信号の全体(明部+暗部)に対する暗部の割合を表した値である。続いて、この検出値は、記憶部23にから読み出したしきい値と比較される(ステップS4)。この比較された結果である評価結果は出力部25に入力され、出力部25において表示される(ステップS5)。すなわち、上記検出値がしきい値より低い場合には、エンジンオイル中の炭素粒子Xの量は許容範囲内なので、エンジンオイル、つまりエンジンは良と判断され、上記検出値がしきい値より高い場合には、エンジンオイル、つまりエンジンは否と判断される。
【0024】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例も考えられる。
(1)上記実施形態において、金属粒子の画像信号を明部と認識した。しかしながら、暗部と認識しても良い。すなわち、暗部と認識することで、さらに金属粒子を含んだ検出値が得られる。つまり、二値化処理部21において暗部と認識するしきい値を様々に変化させ、これを複数回行うことで特定の物質のみを検出することもできる。
【0025】
(2)上記実施形態において、フィルタFに照射した照明光の反射光に基づいた画像を使用した。しかしながら、例えばエンジンオイル中に含有される全ての物質を検出したい場合には、フィルタFに照射した照明光の透過光に基づいた画像を使用しても良い。
【0026】
(3)上記実施形態において、状態判定部22によって検出値を算出した。しかしながら二値化処理部21によって検出値を算出してから状態判定部22に出力しても良い。この場合、状態判定部22は、検出値としきい値との比較のみを行う。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する装置であって、エンジンオイルの画像を撮影して画像信号を出力する撮像部と、上記画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化し、その二値化結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定する画像処理部を具備する。すなわち、エンジンオイル中の粒子の量を検出できるため、より確実にエンジンの評価を行うこと、エンジンオイル中に析出した炭素粒子の量を検出すること及びエンジンオイル中に析出した炭素粒子の量を検出値に基づいてエンジンの評価を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わるエンジン評価装置及び方法の機能構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わるエンジン評価装置及び方法における記憶部に予め記憶されるしきい値を表した図である。
【図3】本発明の一実施形態に係わるエンジン評価装置及び方法における画像信号を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わるエンジン評価装置及び方法の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1……撮像部
11……光学顕微鏡
12……デジタルカメラ
2……画像処理部
21……二値化処理部
22……状態判定部
23……記憶部
24……操作部
25……出力部
F……フィルタ
X……炭素粒子(異物)
Claims (10)
- エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する装置であって、
エンジンオイルの画像を撮影して画像信号を出力する撮像部(1)と、
前記画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化し、その二値化結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定する画像処理部(2)と
を具備することを特徴とするエンジン評価装置。 - 前記画像処理部(2)は、
前記画像信号に基づいてエンジンオイルの画像を二値化する二値化処理部(21)と、
エンジンオイルの良否の基準となるしきい値を記憶する記憶部(23)と、
前記二値化処理部(23)から入力される二値化信号に基づいてエンジンオイルに含まれる異物(X)の量を算出し、この異物(X)の量と前記しきい値とを比較することによってエンジンオイルの良否を判定する状態判定部(22)と
を具備することを特徴とする請求項1記載のエンジン評価装置。 - 記憶部(23)は、エンジンの種類とエンジンオイルの種類とに対応したしきい値を記憶することを特徴とする請求項2記載のエンジン評価装置。
- エンジンオイルの画像は、エンジンオイルに照射した照明光の反射光に基づく画像であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のエンジン評価装置。
- エンジンオイルに代えてエンジンオイルを濾過したフィルタ(F)に基づいてエンジンを評価することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のエンジン評価装置。
- エンジンからサンプリングしたエンジンオイルに基づいてエンジンを評価する方法であって、
エンジンオイルの画像を二値化し、この二値化の結果に基づいてエンジンオイルの良否を判定することを特徴とするエンジン評価方法。 - 二値化の結果に基づいてエンジンオイルに含まれる異物(X)の量を検出し、この異物(X)の量をしきい値と比較することによってエンジンオイルの良否を判定することを特徴とする請求項6記載のエンジン評価方法。
- エンジンの種類とエンジンオイルの種類とに対応したしきい値を用いることを特徴とする請求項7記載のエンジン評価方法。
- エンジンオイルに照明光を照射し、該照明光の反射光に基づいてエンジンオイルの画像を取得することを特徴とする請求項6〜8いずれかに記載のエンジン評価方法。
- エンジンオイルに代えてエンジンオイルを濾過したフィルタ(F)に基づいてエンジンを評価することを特徴とする請求項6〜9いずれかに記載のエンジン評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002243688A JP2004084498A (ja) | 2002-08-23 | 2002-08-23 | エンジン評価装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002243688A JP2004084498A (ja) | 2002-08-23 | 2002-08-23 | エンジン評価装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004084498A true JP2004084498A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32052384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002243688A Pending JP2004084498A (ja) | 2002-08-23 | 2002-08-23 | エンジン評価装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004084498A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010150526A1 (ja) * | 2009-06-23 | 2010-12-29 | 国立大学法人福井大学 | 油状態監視方法および油状態監視装置 |
JP2018048842A (ja) * | 2016-09-20 | 2018-03-29 | 株式会社東芝 | 劣化情報取得装置、劣化情報取得システム、劣化情報取得方法及び劣化情報取得プログラム |
CN112983594A (zh) * | 2021-02-01 | 2021-06-18 | 刘菲 | 应用粘稠度分析的换油模式选择平台 |
CN113614513A (zh) * | 2019-03-29 | 2021-11-05 | 出光兴产株式会社 | 润滑油劣化判定系统和润滑油劣化判定方法 |
-
2002
- 2002-08-23 JP JP2002243688A patent/JP2004084498A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010150526A1 (ja) * | 2009-06-23 | 2010-12-29 | 国立大学法人福井大学 | 油状態監視方法および油状態監視装置 |
US8390796B2 (en) | 2009-06-23 | 2013-03-05 | National University Corporation University Of Fukui | Oil state monitoring method and oil state monitoring device |
JP5190660B2 (ja) * | 2009-06-23 | 2013-04-24 | 国立大学法人福井大学 | 油状態監視方法および油状態監視装置 |
JP2018048842A (ja) * | 2016-09-20 | 2018-03-29 | 株式会社東芝 | 劣化情報取得装置、劣化情報取得システム、劣化情報取得方法及び劣化情報取得プログラム |
CN113614513A (zh) * | 2019-03-29 | 2021-11-05 | 出光兴产株式会社 | 润滑油劣化判定系统和润滑油劣化判定方法 |
EP3951357A4 (en) * | 2019-03-29 | 2022-12-28 | Idemitsu Kosan Co.,Ltd. | SYSTEM AND METHOD FOR EVALUATION OF LUBRICATION OIL DEGRADATION |
CN112983594A (zh) * | 2021-02-01 | 2021-06-18 | 刘菲 | 应用粘稠度分析的换油模式选择平台 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20080143856A1 (en) | Dynamic Identification and Correction of Defective Pixels | |
US7333656B2 (en) | Image processing method and image processing apparatus | |
KR20180114826A (ko) | 시트 검사 장치 | |
JP2001184510A (ja) | 欠陥検出方法 | |
JP2002290994A (ja) | 小型カメラモジュールの異物検査方法およびその異物検査装置 | |
JPH06207909A (ja) | 表面欠陥検査装置 | |
JP6628185B2 (ja) | 透明体の検査方法 | |
JP2004084498A (ja) | エンジン評価装置及び方法 | |
JP2001021332A (ja) | 表面検査装置及び表面検査方法 | |
JP4580122B2 (ja) | 液中異物の検出方法 | |
JP3047168B2 (ja) | 鶏卵の検査方法 | |
JPH09186208A (ja) | 半導体ウエハの欠陥分類方法及びその装置 | |
KR100605226B1 (ko) | 디지털 카메라 모듈의 이물질 검출 장치 및 방법 | |
JP3175347B2 (ja) | シート状製品の異物混入検査方法 | |
JPH10282014A (ja) | 偏光板付き表面欠陥検出装置 | |
JP2005189167A (ja) | キャップのブリッジ検査装置 | |
JP2001101417A (ja) | 欠陥検出装置、欠陥検出システム、欠陥検出方法、及び記憶媒体 | |
JP4084257B2 (ja) | プリント基板検査装置 | |
JPH0337564A (ja) | 自動磁粉探傷装置 | |
JP2005223006A (ja) | クリーム半田印刷検査方法 | |
JP2564737B2 (ja) | 自動磁粉探傷装置 | |
JP2962290B2 (ja) | トンネル内自動監視装置 | |
JP3216669B2 (ja) | 光ディスク欠陥検査方法 | |
JP2756738B2 (ja) | 半導体装置の外観検査装置 | |
JP2003344304A (ja) | 外観検査装置および外観検査方法 |