JPH1164902A - 波長変換装置 - Google Patents

波長変換装置

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JPH1164902A
JPH1164902A JP22354897A JP22354897A JPH1164902A JP H1164902 A JPH1164902 A JP H1164902A JP 22354897 A JP22354897 A JP 22354897A JP 22354897 A JP22354897 A JP 22354897A JP H1164902 A JPH1164902 A JP H1164902A
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JP
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laser beam
wavelength
wavelength conversion
laser light
laser
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JP22354897A
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English (en)
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Koichi Tatsuki
幸一 田附
Yuji Kaneda
有史 金田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長レーザ光により生じる粉塵やガス成分
が波長変換素子やミラー表面に析出するのを防ぎ、か
つ、前記素子やミラーの角度ずれや位置にずれを抑制し
て、長期的に安定なレーザ光を発振できる波長変換装置
を提供すること。 【解決手段】 波長変換素子1aとレーザ光分離素子6
とを有する外部共振型の波長変換装置において、波長変
換素子1aとレーザ光分離素子6との間に光学的に透明
な物質2が設けられ、波長変換素子1aとレーザ光分離
素子6の受光面側とがそれぞれ、外部から遮断されるよ
うに前記光学的に透明な物質2に密着、一体化されてい
ることを特徴とする波長変換装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非線形光学結晶等
の波長変換手段を有し、入射されるレーザ光の波長を変
換する波長変換装置(例えば、外部共振構造を有する第
2高調波発生用の波長変換装置)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ光は、一般に、電波よりも周波数
が高いので情報収容能力が大きく、また、波長が同一で
あり位相がそろっているので単色性や指向性に優れ、通
常の光線にみられない干渉性をもっており、さらに、極
めて細く収束できるため、微小な面積にエネルギーを集
中して、局部的、瞬間的に高温、高圧を実現できるなど
の特徴を有しており、通信及び情報関係、計測関係、加
工技術への応用、医学面への応用など、多方面に応用さ
れている。
【0003】レーザ光の波長を変換する装置としては、
図示省略した内部共振型の波長変換装置や、図8に概略
図示した外部共振型(リング型)の波長変換装置が知ら
れている。
【0004】内部共振型の波長変換装置は、実質的に1
つの光路内でレーザ光を共振させており、装置を小型化
できるが、共振器内に、レーザ媒体と非線形光学結晶と
が同時に存在するため、共振器内ロスが増え変換効率が
上がらず、レーザと非線形素子間のインターラクション
が起きる可能性があるなどの問題がある。また、レーザ
光源に戻るレーザ光を防ぐために、アイソレータ等を配
さなければならないことがある。
【0005】これに対して、外部共振型の波長変換装置
は、レーザ光の主光路に波長変換素子と波長選択性を有
する分離ミラー等が配されており、前記波長変換素子で
得られる基本波成分からなるレーザ光と高調波成分から
なるレーザ光とを分離して、前記高調波成分からなるレ
ーザ光を出射する一方、前記基本波成分からなるレーザ
光が、前記主光路とは異なる光路にて再度、前記波長変
換素子に供されるように光路が構成されているので、前
記基本波成分からなるレーザ光が直接的にレーザ光光源
に戻ることがなく、また、安定性良く高効率で高調波を
得ることができる。
【0006】次に、図8に示す如き構造を有する外部共
振型の波長変換装置について説明する。
【0007】例えば、波長532nmのグリーンレーザ
光を、波長変換素子として非線形光学結晶を内部に有す
る外部共振型波長変換装置によって波長変換し、波長2
66nmの連続波紫外線レーザ光を発生させることがで
きる〔応用物理Vol.64、9号、912頁(199
5年)参照〕。
【0008】この装置は、図8に示す如く、レーザ光A
及びレーザ光Fに対する高反射ミラー20(ここで、ミ
ラー20においては、レーザ光Aに対する透過率は1%
程度であるが、光源の波長と外部共振器の共振波長とが
一致すると多重干渉効果によって透過率がほぼ100%
になる:以下、同様)と、例えば基本波長532nmの
レーザ光A’を波長266nmのレーザ光(第2高調
波)Cに波長変換する非線形光学結晶1h〔但し、この
非線形光学結晶1hによって、レーザ光A’は全て波長
266nmの第2高調波に変換されるわけではなく、非
線形光学結晶から出射するレーザ光Bは、基本波長53
2nmのレーザ光も含むものである。〕と、波長選択性
を有し、即ち、波長266nmのレーザ光(高調波)C
を透過し、波長532nmのレーザ光Dを反射するミラ
ー21と、波長532nmのレーザ光に対して高反射率
を有するミラー22、23とを有している。なお、図中
点線で示した領域内は、恒温状態となされるように構成
されている(以下、同様)。
【0009】すなわち、波長選択性を有するミラー21
により、非線形光学結晶1hによって波長変換されたレ
ーザ光と波長変換されていないレーザ光とを含むレーザ
光Bから、波長変換されたレーザ光Cのみを出射し、な
おかつ、波長変換を受けていないレーザ光は反射(レー
ザ光D)されて、ミラー22及び23によって反射(レ
ーザ光E、レーザ光F)され、再び、基本波長を有する
レーザ光として非線形光学結晶1hに供されるように構
成されており、外部共振構造部を利用して波長532n
mのレーザ光の強度を増幅し、高い変換効率で波長26
6nmの紫外線レーザ光を発生することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の検討により、このような波長変換装置は、連続紫外
線レーザ光を長期間かつ安定して発振する上で、次のよ
うな問題点を有していることが判明した。
【0011】通常、外部共振型の波長変換装置を構成す
る光学部品(又は光学素子:以下、同様)は、高純度ガ
スをパージ或いはフローした筐体内に、角度や位置が調
整できる機構部品により固定される。
【0012】ここで、筐体内部に残存する粉塵や筐体表
面及び構成部品から発生するガスの成分が、光学素子、
例えばミラー表面や非線形光学結晶の表面に付着、析出
して、レーザ光の反射率や透過率が低くなり、これによ
って、共振構造を形成する波長変換装置の内部でのレー
ザ光強度の損失が増え、ひいては、発振する紫外線レー
ザ光(高調波)の強度が低下することがある。
【0013】特に、前記粉塵や前記ガス成分の析出は、
短波長領域のレーザ光、特に、紫外線領域のレーザ光の
存在下でより強く起きるため、非線形光学結晶の紫外線
発生側端面や紫外線出力ミラー(波長選択性を有するミ
ラー:以下、ミラーと称することがある。)のレーザ光
受光面で顕著に発生する。
【0014】また、一般に、ミラーや非線形光学結晶
は、筐体内にそれぞれ独立な機構部品として取り付けら
れているため、周囲の温度変化や振動或いは衝撃によっ
て、その角度や位置にずれが発生することがあり、長期
的な出力の安定性に問題が生じることがある。このよう
に、共振器内部では、わずかな光学損失の増加が大きな
出力変動になる。
【0015】また、図9に示すように、レーザ光入射面
24及びレーザ光出射面25が球面研磨された非線形光
学結晶1iを用いた外部共振構造を有する波長変換装置
が知られている。
【0016】この形状の波長変換装置は、信頼性の面か
ら見ると理想に近いが、紫外線波長域まで使用可能な非
線形光学結晶は、潮解性があり、また加工歪が入り易い
といった加工上の難しさがあり、必要な高精度の球面研
磨、高反射ミラーの両面コートといったプロセスを高い
歩留りで行うのは非常に難しい。また、非線形光学結晶
は育成が難しく、大型で均質な結晶を得ることは大変困
難であってこのような非線形光学結晶の量産性は低い。
【0017】また、図10に示すような構成の共振器が
知られている(実開平6−50039号公報参照)。
【0018】このような装置では、外部共振器内の光学
損失の増大はある程度抑えられるものの、折り返し型構
造を有するため、戻り光による基本波レーザ光への影響
が出ることが考えられ、さらに、装置(共振器)におけ
る入射レーザ光の入射位置と出射レーザ光の出射位置と
が同じであるため、この位置で出射レーザ光(特に紫外
レーザ光)によるゴミの付着やガスの分解、析出が発生
し、入射レーザ光の光量に影響して信頼性が低下すると
考えられる。
【0019】本発明は、上述した従来の実情に鑑みてな
されたものであり、その目的は、特に、短波長領域のレ
ーザ光、例えば紫外光領域のレーザ光によって生じる前
記粉塵や前記ガス成分が、波長変換素子(特に、非線形
光学結晶)のレーザ光出射面やミラー表面などに付着、
析出するのを防ぎ、かつ、これらの光学素子の角度ずれ
や位置にずれを抑制して、長期的に安定なレーザ光を発
振できる波長変換装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した課
題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、外部共振型の
波長変換装置において、波長変換手段(例えば、非線形
光学結晶)とレーザ光分離手段(例えば、波長選択性を
有するミラー)との間に光学的に透明な物質を設け、前
記波長変換手段と前記レーザ光分離手段との間を外部か
ら遮断することによって、前記粉塵や前記ガス成分が前
記波長変換手段のレーザ光出射面や前記レーザ光分離手
段の受光面などに付着、析出するのを防ぎ、かつ、これ
らの光学素子の位置ずれや角度ずれを抑制して、長期的
安定性に優れたレーザ光を発振できることを見出した。
【0021】すなわち、本発明は、レーザ光の主光路上
に、基本波成分からなるレーザ光から高調波成分を含む
レーザ光を生じせしめる波長変換手段と、基本波成分か
らなるレーザ光と高調波成分からなるレーザ光とを受光
し、これらのレーザ光を分離するレーザ光分離手段とを
有し、前記高調波成分からなるレーザ光を出射する一
方、前記レーザ光分離手段によって分離された基本波成
分からなるレーザ光が、前記主光路とは異なる光路を経
由して前記主光路上に戻り、再び前記波長変換手段に供
されるように構成されている波長変換装置において、前
記波長変換手段と前記レーザ光分離手段との間に光学的
に透明な物質が充填され、前記波長変換手段のレーザ光
出射面側と前記レーザ光分離手段の受光面側とがそれぞ
れ、外部から遮断されるように前記光学的に透明な物質
に密着、一体化されていることを特徴とする波長変換装
置(以下、本発明の第1の波長変換装置を称する。)に
係るものである。
【0022】また、本発明は、レーザ光の主光路上に、
基本波成分からなるレーザ光から高調波成分を含むレー
ザ光を生じせしめる波長変換手段と、基本波成分からな
るレーザ光と高調波成分からなるレーザ光とを受光し、
これらのレーザ光を分離するレーザ光分離手段とを有
し、前記高調波成分からなるレーザ光を出射する一方、
前記レーザ光分離手段によって分離された基本波成分か
らなるレーザ光が、前記主光路とは異なる光路を経由し
て前記主光路上に戻り、再び前記波長変換手段に供され
るように構成されている波長変換装置において、前記波
長変換手段と前記レーザ光分離手段の受光面側とが直接
的に一体化されていることを特徴とする波長変換装置
(以下、本発明の第2の波長変換装置と称する。)も提
供するものである。
【0023】本発明の第1の波長変換装置及び第2の波
長変換装置によれば、前記波長変換手段のレーザ光出射
面側と前記レーザ光分離手段の受光面側とがそれぞれ、
外部から遮断されるように前記の両手段間に充填された
前記光学的に透明な物質に密着、一体化されているの
で、或いは、前記波長変換手段と前記レーザ光分離手段
の受光面側とが直接的に一体化されているので、前記波
長変換手段のレーザ光出射面や前記レーザ光分離手段の
受光面等での、前記粉塵の付着や前記ガス成分の析出を
防ぐことができ、レーザ光分離手段における分離能の低
下(特に、ミラーの場合、反射率の低下)や波長変換手
段におけるレーザ光の出射率(透過率)の低下を防ぎ、
長期安定性を確保することが可能である。
【0024】また、振動や衝撃、さらには温度変化等に
よる光学部品の位置ずれや角度ずれを最小限に抑え、出
力レーザ光を安定に保つことができ、さらに、波長変換
装置を構成する光学部品を一体化することにより、この
装置の小型化を図ることができる。
【0025】なお、前記「光学的に透明な物質」は、例
えば、石英ガラスや樹脂等の固体物質であってもよい
し、又は前記波長変換手段のレーザ光出射面と前記レー
ザ光分離手段のレーザ光受光面との間で外部から遮断さ
れている空間(即ち気体)であってもよい。前記空間
は、空気や不活性ガス等で満たされていてもよく、ま
た、実質的に真空状態であってもよい。即ち、前記波長
変換手段から出射されたレーザ光が前記レーザ光分離手
段に入射するまでの光路が、外部から遮断されるように
構成されていればよい。
【0026】また、前記「主光路」とは、本発明の波長
変換装置において、基本波成分からなるレーザ光が波長
変換手段に入射し、この波長変換手段によって波長変換
された高調波成分からなるレーザ光がレーザ光分離手段
から出射するまでの光路を意味する。すなわち、本発明
の第1の波長変換装置及び第2の波長変換装置は、前記
レーザ光分離手段で分離される前記基本波成分からなる
レーザ光が、前記光路とは異なる光路を経由して、再度
前記波長変換手段に供されるように構成されている外部
共振型の波長変換装置に関するものであり、外部共振型
の波長変換装置の特性(例えば、アイソレータを必要と
せず、波長変換素子、特に非線形光学結晶の安定性が高
いなど)を有するものである。
【0027】また、本発明によれば、前記主光路と、前
記主光路と異なる光路とを有しているので、前記波長変
換手段において、例えば、戻り光と基本波レーザ光とが
互いに干渉することがなく、安定性の高い出射レーザ光
を得ることができる。また、前記波長変換手段、特に非
線形光学結晶に対する高精度の球面研磨及び高反射ミラ
ーの両面コートといったプロセスを特に必要とせず、高
い歩留りで量産可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の第1の波長変換装置及び
第2の波長変換装置において、前記高調波成分からなる
レーザ光は、紫外線波長領域内の波長からなるレーザ光
であってもよい。
【0029】上述したように、波長変換装置内部に残存
する粉塵や波長変換装置の内面及びその構成部品から発
生するガス成分は、特に、紫外線波長領域内の波長から
なるレーザ光により生じて、前記レーザ光分離手段(例
えばミラー)の表面や波長変換手段(例えば非線形光学
結晶)の表面に付着、析出し、この光学素子におけるレ
ーザ光の反射率や透過率を低くすることがある。さら
に、これによって、波長変換装置の内部でのレーザ光の
損失が増し、ひいては、発生する紫外線レーザ光(高調
波)の強度が低下することがある。
【0030】本発明の波長変換装置によれば、たとえ波
長変換手段によって生じる高調波が紫外光領域の波長を
有するレーザ光であっても、上述した問題点を効果的に
改善することが可能である。なお、本発明における高調
波とは、第2高調波や第3高調波に限定されるものでは
なく、波長変換手段によって波長変換されたレーザ光で
あればよい。
【0031】また、本発明の第1の波長変換装置及び第
2の波長変換装置においては、前記波長変換手段が非線
形光学結晶からなることが望ましい。
【0032】本発明における波長変換手段は、これに基
本波成分からなるレーザ光(基本波レーザ光)が入射す
ると、この基本波レーザ光の波長が変換され、例えば、
基本波レーザ光の振動数の2倍の振動数を有する第2高
調波(SHG:Second Hamonic Generation )などを発
生せしめることが可能な光学素子であり、特に、非線形
光学結晶(又は非線形光学素子)であることが望まし
い。
【0033】特に、紫外線波長領域まで使用可能な前記
非線形光学結晶としては、例えば、BBO(β−BaB
2 4 )、LBO(LiB3 5 )、CLBO(CsL
iB6 10)、CBO(CsB3 5 )、KBBF(K
Be2 BO3 2 )、SBBO(Sr2 Be2 BO7
又はKDP(KH2 PO4 )などが挙げられる。
【0034】また、本発明の第1の波長変換装置及び第
2の波長変換装置において、前記レーザ光分離手段とし
て、前記基本波成分からなるレーザ光を反射し、かつ、
前記高調波成分からなるレーザ光を透過せしめる反射ミ
ラーを用いることが可能である。
【0035】ここで、前記レーザ光分離手段は、前記基
本波成分からなるレーザ光と前記高調波成分からなるレ
ーザ光とを分離可能な光学素子で構成されるものであっ
て、前記レーザ光分離手段としては、例えばプリズムや
ミラー等の波長選択性のある光学素子を用いることもで
きる。
【0036】なお、前記反射ミラーは、前記光学的に透
明な物質に直接的にコーティングされた波長選択性を有
するミラー、または、前記波長変換手段に直接的にコー
ティングされた波長選択性を有するミラーであってもよ
い。
【0037】また、本発明において波長変換されたレー
ザ光の光路は、全て外部から遮断するように構成するこ
とが望ましい。例えば、波長変換装置を直列に接続して
第2高調波や第4高調波を得ようとする場合、後段での
高調波からなるレーザ光の光路は全てガラス等の光学的
に透明な物質で形成することが、上述した粉塵やガス成
分の析出を防止する点から望ましい。
【0038】次に、本発明の好ましい実施の形態を説明
する。
【0039】〔第1の実施の形態〕図1は、本発明の第
1の実施の形態に基づく波長変換装置の一例を示す要部
概略図である。なお、本実施の形態は、本発明の第1の
波長変換装置に基づくものである。
【0040】この波長変換装置においては、レーザ光の
主光路である、レーザ光a−レーザ光a’−レーザ光b
−レーザ光cからなる光軸上に、レーザ光a及びレーザ
光fに対して反射の機能を有する球面ミラー3と、前記
波長変換手段として、レーザ光a’の入射側に無反射コ
ート(ARコート)が施されており、例えば第2高調波
(SHG)を発生せしめることが可能な非線形光学結晶
1aと、高調波成分からなるレーザ光と基本波成分から
なるレーザ光とからなるレーザ光bが透過可能であって
レーザ光dの出射面側に無反射コート8が施されている
ガラス2と、前記レーザ光分離手段としての波長選択性
を有するミラー6とが設けられており、非線形光学結晶
1aと、ミラー6がコーティングされているガラス2と
は、例えば紫外線波長領域まで透明な光学接着9によっ
て接着(固定)されている。
【0041】さらに、ミラー6によって分離される基本
波成分からなるレーザ光dの光路上には、外部共振光路
として、レーザ光dを再び非線形光学結晶1aに導くべ
く、高反射率を有する平面ミラー4aと同じく平面ミラ
ー5とが配されており、平面ミラー4aで反射されたレ
ーザ光eが、平面ミラー5で反射され(レーザ光f)、
さらにレーザ光fは球面ミラー3で反射されて、再び非
線形光学結晶1aに供されるように構成されている。
【0042】なお、球面ミラー3には、図中矢印X方向
に微調整可能であって、レーザ光の周波数によって位置
調節可能な周波数同調機構が設けられており、また、ミ
ラー6の受光面は、球面ミラー3とミラー6との間でレ
ーザ光が収束するべく、球面状に形成されている。ま
た、図示省略したが、これらの光学素子、特に非線形光
学素子は、位相整合温度の制御のため、恒温状態になさ
れている(以下、同様)。
【0043】従って、図1に示した波長変換装置におい
て、レーザ光は次に示すような挙動をとりうる。
【0044】まず、図示省略した光源から得られる、例
えば波長532nmのレーザ光aは球面ミラー3を透過
して、例えば第2高調波発生用の非線形光学結晶1aに
入射し、ここで第2高調波として波長266nmのレー
ザ光を含むレーザ光bが得られる。
【0045】次いで、レーザ光bは、光学接着9及びガ
ラス2を介してミラー6に受光され、その受光面で、反
射される波長532nmのレーザ光dと透過する波長2
66nmのレーザ光cとに分離される。
【0046】さらに、ミラー6で反射されるレーザ光d
は、ガラス2に設けられた無反射コート8を介して通過
し、平面ミラー4aで反射(レーザ光e)され、さらに
平面ミラー5で反射されたレーザ光fは、球面ミラー3
で反射され、レーザ光aと同調して(レーザ光a’)非
線形光学結晶1aに入射する。
【0047】ここで、本発明の第1の実施の形態におい
ては、前記主光路(レーザ光a−レーザ光a’−レーザ
光b−レーザ光cからなる光路)とは異なる光路(レー
ザ光d−レーザ光e−レーザ光fからなる光路)が、線
型光学媒質(例えば、空気やガラス等の光学的に透明な
物質)を経る光路で形成されることが望ましい。
【0048】本実施の形態によれば、レーザ光同士が互
いに影響を受けることなく安定した出射レーザ光を得る
ことができ、さらに、レーザ光の入射位置と出射位置と
が異なるので、入射レーザ光の光量に影響を与えること
もない。また、波長分離手段(即ち、ミラー6)はガラ
ス上に設けられており、このガラスの加工は非線形光学
結晶の加工に比べて容易であり、また非線形光学結晶の
加工も容易である。即ち、従来技術のように非線形光学
結晶に対して、高精度の球面研磨などを必要とせず、高
い歩留りでこの結晶及び波長分離手段を作製できる。
【0049】従って、本発明の第1の実施の形態のよう
に、ある特定方向のレーザ光のみが非線形光学結晶1a
中を通過するように各光学素子を配置することによっ
て、より長期的に安定で精度の高い波長変換装置を得る
ことができる。
【0050】また、第1の実施の形態においては、上述
したように、前記波長変換手段(非線形光学結晶1a)
と前記レーザ光分離手段(ミラー6)とは、前記光学的
に透明な物質を介し、光学的に透明な接着剤によって接
着(光学接着9)されていることが望ましい。
【0051】前記接着剤としては、特に紫外光領域の波
長まで透明なものが望ましく、例えば、エポキシテクノ
ロジー社製EPO−TEC305等の接着剤を使用でき
る。
【0052】さらに、前記波長変換手段のレーザ光入射
面には、無反射コーティング(ARコート)7が施され
ていることが望ましい。前記波長変換手段のレーザ光入
射面に設けられる前記無反射コーティングによって、レ
ーザ光が効率よく波長変換手段に入射し、この波長変換
手段によって効率よく高調波が得られる。
【0053】また、前記光学的に透明な物質において
は、前記基本波からなるレーザ光の出射面に無反射コー
ティング(ARコート)8が施されていることが望まし
い。すなわち、この無反射コーティングによって、前記
基本波からなるレーザ光は前記光路とは異なる光路を経
て効率よく前記波長変換手段へ導かれることになる。
【0054】また、ミラー4a、5などは、高反射コー
ティングされていることが望ましいが、レーザ光が全反
射角を取るように角度調整すれば、高反射コーティング
(HRコート)しなくてもよいことは言うまでもない。
【0055】また、本発明の第1の実施の形態において
は、前記主光路及びこの主光路以外の光路が、全て光学
的に透明な物質で充たされており、この光学的に透明な
物質と前記波長変換手段と前記レーザ光分離手段とが密
着、一体化されている波長変換装置を構成することもで
きる。
【0056】このような構成の波長変換装置を図3に例
示する。
【0057】即ち、図3に示すように、波長変換装置内
を全て石英ガラス12、13及び14で充たし、石英ガ
ラス12のレーザ光aの入射面側に前記球面ミラー3と
同様の機能を有するミラー11をコーティングし(若し
くは配し)、さらに石英ガラス13のレーザ光c出射面
側にミラー6をコーティングすれば(若しくは配せ
ば)、レーザ光の伝搬する光路全てを光学的に透明な石
英ガラスで充たすことができ、前記粉塵や前記ガス成分
が、非線形光学結晶1aのレーザ光出射面やミラー8の
受光面を含め、この波長変換装置内の全ての光学素子上
に付着、析出するのを防止することができる。
【0058】なお、図3において、石英ガラス12、1
3及び14と非線形光学結晶1cとは、前記接着剤と同
様の光学的に透明な接着剤によって光学接着15が施さ
れているが、1つの石英ガラスを所定形状に加工し、ミ
ラー11及びミラー8をコーティングして、非線形光学
結晶1cを配してもよい。
【0059】但し、図3に示した波長変換装置の場合、
共振器内の共振長を調製する機能(周波数同調機構)は
なくてもよく、この場合、予め入力されるレーザ光aの
周波数を共振可能な周波数に同調することが望ましい
が、この波長変換装置内の光路長(共振長)を適宜変更
することでレーザ光の同調を行うことも可能である(以
下、同様)。
【0060】さらに、第1の実施の形態において、前記
波長変換手段と前記レーザ光分離手段とを含めて、前記
主光路及びこの主光路とは異なる光路を形成している光
学的手段を、それぞれ所定位置に埋設するように、前記
光学的に透明な物質が加工されていてもよい。
【0061】このような加工によって作製される波長変
換装置の一例を図4に示す。
【0062】図4は、筐体を一つの部材から削りだして
作製した波長変換装置の要部概略図であり、また、図5
は、この波長変換装置の作製手順を簡単に示したもので
ある。
【0063】図5に示すように、一つの石英ガラス17
に、ミラー3、16、4a及び5の形状に沿う落とし込
み部3’、16’、4a’及び5’と、非線形光学結晶
1dの落とし込み部1’とを予め加工し、各落とし込み
部にミラー3、16、4a及び5と非線形光学結晶1d
とを落とし込み、固定することによって、図4に示した
波長変換装置を作製することができる。
【0064】なお、ミラー3には仮想線のように適宜、
周波数同調素子18を設けて、レーザ光aの周波数に適
した共振長を有する波長変換装置を形成することができ
る。また、図5中に破線で示したように、前記各落とし
込み部を結ぶようにレーザ光の光路を空洞に加工し、前
記光路を外部から遮断された空間で構成することもでき
る。さらに、各光学素子の角度や位置の微調整は、前記
固定時に行うこともできるし、予め前記落とし込み部を
高精度に加工することによって行ってもよい。
【0065】次に、本発明の第1の実施の形態に関する
変形例を説明する。
【0066】例えば、図6に示すように、前記レーザ光
分離手段としてプリズム19を用いることもできる。
【0067】即ち、球面ミラー3を透過し、非線形光学
結晶1fによって波長変換されたレーザ光bは、それぞ
れ異なる波長を有するレーザ光c及びレーザ光dを含む
ものであり、即ち、プリズム19によってそれぞれの波
長の違いを利用して、レーザ光cとレーザ光dとを分離
することが可能である。もちろん、上述したように、波
長変換されていないレーザ光dを、球面ミラー4d、平
面ミラー5及び球面ミラー3を経て再度、非線形光学結
晶1fに供することが可能である。
【0068】なお、この場合、レーザ光c及びレーザ光
dの光路上にスリットを配してもよく、また、プリズム
の形状も三角プリズムに限定されるものではない。ま
た、非線形光学結晶1fのレーザ光入射面側には、無反
射コーティングが施されていてもよく、さらに、非線形
光学結晶1fとガラス2とプリズム19とは、上述した
光学的に透明な接着剤で接着されていてもよい。
【0069】ここで、上述した波長532nmのレーザ
光は、例えば、ネオジミウム:イットリウム・アルミニ
ウム・ガーネットレーザ(Nd:YAGレーザ)から発
振される波長1064nmのレーザ光の第2高調波とし
て得られるレーザ光であってもよく、さらに、例えば、
本実施の形態で得ることが可能な波長266nmのレー
ザ光は、波長1064nmのレーザ光(これは、前記N
d:YAGレーザから発振されるものであってよい。)
と和周波混合させることによって、高いエネルギー変換
効率を有する波長213nmのレーザ光(つまり、N
d:YAGレーザの第5高調波)を得ることもできる。
【0070】〔第2の実施の形態〕図2は、本発明の第
2の実施の形態に基づく波長変換装置の一例を示す要部
概略図である。なお、本実施の形態は、本発明の第2の
波長変換装置に基づくものである。
【0071】この波長変換装置においては、レーザ光の
主光路である、レーザ光a−レーザ光a’−レーザ光c
からなる光軸上に、レーザ光a及びレーザ光fに対して
反射の機能を有する球面ミラー3と、前記波長変換手段
として、例えば第2高調波を発生せしめることが可能で
あり、入射レーザ光と反射レーザ光とが別々の光路とな
るように光学的に作製した非線形光学結晶1bと、前記
レーザ光分離手段として、前記非線形光学結晶1bにコ
ーティングされた波長選択性を有するミラー10とが設
けられており、非線形光学結晶1bのレーザ光出射面側
とミラー10の受光面側とは直接的に一体化されてい
る。
【0072】さらに、レーザ光分離手段としてのミラー
10によって分離される基本波成分からなるレーザ光d
の光路上には、外部共振光路として、レーザ光dを再び
非線形光学結晶1aに導くべく、高反射率を有する球面
ミラー4bと高反射率を有する平面ミラー5とが配され
ており、球面ミラー4bで反射されたレーザ光eが、平
面ミラー5で反射され(レーザ光f)、さらにレーザ光
fは、球面ミラー3で反射されて、再び非線形光学結晶
1aに供されるように構成されている。
【0073】なお、ここでも、球面ミラー3には、図中
矢印X方向に微調整可能であってレーザ光の周波数によ
って位置調節可能な周波数同調機構が設けられており、
また、ミラー4bは、球面ミラー3とミラー4bとの間
でレーザ光が収束するべく、球面状に形成されている。
また、非線形光学結晶1bにおいて、レーザ光が通過す
る面には、反射を抑制する手段(例えば、無反射コート
(ARコート)やブリュースターカット)が施されてい
てもよい。
【0074】従って、図2に示した波長変換装置におい
て、レーザ光は次に示すような挙動をとりうる。
【0075】まず、図示省略した光源から得られる例え
ば波長532nmのレーザ光aは、球面ミラー3を透過
して例えば第2高調波発生用の非線形光学結晶1bに入
射し、ここで第2高調波として波長266nmのレーザ
光を含むレーザ光cが得られ、波長選択性を有するミラ
ー10によって出射される。
【0076】一方、ミラー10で反射されるレーザ光d
は、非線形光学結晶1bを介して、球面ミラー4bで反
射(レーザ光e)され、次いで、平面ミラー5で反射さ
れ(レーザ光f)、さらに球面ミラー3で反射され、レ
ーザ光aと同調して(レーザ光a’)、非線形光学結晶
1bに入射する。
【0077】このように、本発明の第2の実施の形態に
おける波長変換装置は、前記波長変換手段と前記レーザ
光分離手段とが直接的に一体化されている装置であり、
この波長変換手段のレーザ光出射面側とレーザ光分離手
段の受光面側とは一体化されいるので、前記粉塵や前記
ガス成分が析出することのない波長変換装置を構成する
ことができる。しかも、レーザ光分離手段を光学結晶に
コーティングしているので、非線形光学結晶の鏡面研磨
を要せず、その加工が容易である。
【0078】次に、本発明の第2の実施の形態の変形例
の一例を説明する。
【0079】図7に示した波長変換装置は、前記レーザ
光分離手段としてプリズム19を用い、非線形光学結晶
1gとプリズム19とは直接的に一体化されている。
【0080】ここで、レーザ光は図6に示した波長変換
装置と同様の挙動をとり、非線形光学結晶1gにより生
じた高調波成分からなるレーザ光cと、基本波成分から
なるレーザ光dとは、その波長の違いによりプリズム1
9で分離されるように構成されている。また、非線形光
学結晶1gには、レーザ光の光路となる部分に無反射コ
ートが配されていてもよく、非線形光学結晶1gとプリ
ズム19とは光学的に透明な接着剤で接着されていても
よい。
【0081】なお、詳述しないが、本実施の形態におい
ても、例えば、上述したNd:YAGレーザの第5高調
波を得る際の波長変換装置として用いることもできる。
【0082】以上、本発明の好ましい実施の形態を説明
したが、もちろん、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものではない。
【0083】また、本発明の波長変換装置は、例えば、
半導体露光装置用(ステッパ)の波長変換装置、光ディ
スク装置、レーザプリンタなどの光エレクトロニクス分
野におけるレーザ光波長変換装置として応用可能であ
る。
【0084】
【発明の作用効果】本発明の第1の波長変換装置によれ
ば、レーザ光の主光路上に、基本波成分からなるレーザ
光から高調波成分を含むレーザ光を生じせしめる波長変
換手段と、基本波成分からなるレーザ光と高調波成分か
らなるレーザ光とを受光し、これらのレーザ光を分離す
るレーザ光分離手段とを有し、前記高調波成分からなる
レーザ光を出射する一方、前記レーザ光分離手段によっ
て分離された基本波成分からなるレーザ光が、前記主光
路とは異なる光路を経由して前記主光路上に戻り、再び
前記波長変換手段に供されるように構成されている波長
変換装置において、前記波長変換手段と前記レーザ光分
離手段との間に光学的に透明な物質が充填され、前記波
長変換手段のレーザ光出射面側と前記レーザ光分離手段
の受光面側とがそれぞれ、外部から遮断されるように前
記光学的に透明な物質に密着、一体化されているので、
特に、前記波長変換手段によって波長変換された高調波
によって、前記波長変換手段のレーザ光出射面や前記レ
ーザ光分離手段の受光面に生じ易い粉塵やガス成分が析
出するのを防ぎ、かつ、前記素子の位置ずれや角度ずれ
を抑制して、長期的安定性に優れたレーザ光を発振でき
る。
【0085】また、本発明の第2の波長変換装置によれ
ば、レーザ光の主光路上に、基本波成分からなるレーザ
光から高調波成分を含むレーザ光を生じせしめる波長変
換手段と、基本波成分からなるレーザ光と高調波成分か
らなるレーザ光とを受光し、これらのレーザ光を分離す
るレーザ光分離手段とを有し、前記高調波成分からなる
レーザ光を出射する一方、前記レーザ光分離手段によっ
て分離された基本波成分からなるレーザ光が、前記主光
路とは異なる光路を経由して前記主光路上に戻り、再び
前記波長変換手段に供されるように構成されている波長
変換装置において、前記波長変換手段と前記レーザ光分
離手段の受光面側とが直接的に一体化されているので、
本発明の第1の波長変換装置と同様に、特に、前記波長
変換手段によって波長変換された高調波によって、前記
波長変換手段のレーザ光出射面や前記レーザ光分離手段
の受光面に生じ易い粉塵やガス成分が析出するのを防
ぎ、かつ、前記素子の位置ずれや角度ずれを抑制して、
長期的安定性に優れたレーザ光を発振できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に基づく波長変換装
置の要部概略図である。
【図2】同、第2の実施の形態に基づく波長変換装置の
要部概略図である。
【図3】同、第1の実施の形態に基づく他の波長変換装
置の要部概略図である。
【図4】同、第1の実施の形態に基づく他の波長変換装
置の要部概略図である。
【図5】図4に示した波長変換装置の作製手順を簡単に
示す要部概略図である。
【図6】同、第1の実施の形態に基づく他の波長変換装
置の要部概略図である。
【図7】同、第2の実施の形態に基づく他の波長変換装
置の要部概略図である。
【図8】従来の波長変換装置の要部概略図である。
【図9】同、波長変換装置の他の例の要部概略図であ
る。
【図10】同、波長変換装置の更に他の例の要部概略図
である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1f、1g、1h、1i、1
j…非線形光学結晶、2、12、13、14、17…石
英ガラス、3、4b、11、20…球面ミラー、4a、
5、22、23…平面ミラー、6、10、16、21…
波長選択性を有するミラー、7、8…無反射コート、
9、15…光学接着、18…周波数同調素子、1’、
3’、4’、5’、16’…落とし込み部、19…プリ
ズム、24…レーザ光入射面、25…レーザ光出射面、
26…ミラー(ガラス)、27…基本波反射(HR)ミ
ラー、28…基本波反射(HR)及び高調波透過(A
R)コート、29…フィルター、30…第2高調波

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光の主光路上に、 基本波成分からなるレーザ光から高調波成分を含むレー
    ザ光を生じせしめる波長変換手段と、 基本波成分からなるレーザ光と高調波成分からなるレー
    ザ光とを受光し、これらのレーザ光を分離するレーザ光
    分離手段とを有し、 前記高調波成分からなるレーザ光を出射する一方、前記
    レーザ光分離手段によって分離された基本波成分からな
    るレーザ光が、前記主光路とは異なる光路を経由して前
    記主光路上に戻り、再び前記波長変換手段に供されるよ
    うに構成されている波長変換装置において、 前記波長変換手段と前記レーザ光分離手段との間に光学
    的に透明な物質が充填され、 前記波長変換手段のレーザ光出射面側と前記レーザ光分
    離手段の受光面側とがそれぞれ、外部から遮断されるよ
    うに前記光学的に透明な物質に密着、一体化されている
    ことを特徴とする、波長変換装置。
  2. 【請求項2】 前記高調波成分からなるレーザ光が、紫
    外線波長領域内の波長からなるレーザ光である、請求項
    1に記載した波長変換装置。
  3. 【請求項3】 前記波長変換手段が非線形光学結晶から
    なる、請求項1に記載した波長変換装置。
  4. 【請求項4】 前記主光路とは異なる光路が、線型光学
    媒質を経る光路で形成される、請求項1に記載した波長
    変換装置。
  5. 【請求項5】 前記レーザ光分離手段が、前記基本波成
    分からなるレーザ光を反射し、かつ、前記高調波からな
    るレーザ光を透過せしめる反射ミラーである、請求項1
    に記載した波長変換装置。
  6. 【請求項6】 前記反射ミラーが、前記光学的に透明な
    物質にコーティングされている、請求項5に記載した波
    長変換装置。
  7. 【請求項7】 前記波長変換手段が、前記光学的に透明
    な物質を介して、光学的に透明な接着剤によって接着さ
    れている、請求項6に記載した波長変換装置。
  8. 【請求項8】 前記波長変換手段のレーザ光入射面に無
    反射コーティングが施されている、請求項5に記載した
    波長変換装置。
  9. 【請求項9】 前記光学的に透明な物質において、前記
    基本波からなるレーザ光の出射面に無反射コーティング
    が施されている、請求項5に記載した波長変換装置。
  10. 【請求項10】 前記主光路及びこの主光路以外の光路
    が、全て光学的に透明な物質で充たされており、この光
    学的に透明な物質と前記波長変換手段と前記レーザ光分
    離手段とが密着、一体化されている、請求項1に記載し
    た波長変換装置。
  11. 【請求項11】 前記波長変換手段と前記レーザ光分離
    手段とを含めて、前記主光路及びこの主光路とは異なる
    光路を形成している光学的手段を、それぞれ所定位置に
    埋設するように、前記光学的に透明な物質が加工されて
    いる、請求項10に記載した波長変換装置。
  12. 【請求項12】 レーザ光の主光路上に、 基本波成分からなるレーザ光から高調波成分を含むレー
    ザ光を生じせしめる波長変換手段と、 基本波成分からなるレーザ光と高調波成分からなるレー
    ザ光とを受光し、これらのレーザ光を分離するレーザ光
    分離手段とを有し、 前記高調波成分からなるレーザ光を出射する一方、前記
    レーザ光分離手段によって分離された基本波成分からな
    るレーザ光が、前記主光路とは異なる光路を経由して前
    記主光路上に戻り、再び前記波長変換手段に供されるよ
    うに構成されている波長変換装置において、 前記波長変換手段と前記レーザ光分離手段の受光面側と
    が直接的に一体化されていることを特徴とする、波長変
    換装置。
  13. 【請求項13】 前記高調波成分からなるレーザ光が、
    紫外線波長領域内の波長からなるレーザ光である、請求
    項12に記載した波長変換装置。
  14. 【請求項14】 前記波長変換手段が非線形光学結晶か
    らなる、請求項12に記載した波長変換装置。
  15. 【請求項15】 前記レーザ光分離手段が、前記基本波
    成分からなるレーザ光を反射し、かつ、前記高調波から
    なるレーザ光を透過せしめる反射ミラーである、請求項
    12に記載した波長変換装置。
  16. 【請求項16】 前記反射ミラーが、前記波長変換手段
    のレーザ光出射面側にコーティングされている、請求項
    15に記載した波長変換装置。
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