JPH1164895A - 反射型カラー液晶表示装置 - Google Patents

反射型カラー液晶表示装置

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JPH1164895A
JPH1164895A JP9219411A JP21941197A JPH1164895A JP H1164895 A JPH1164895 A JP H1164895A JP 9219411 A JP9219411 A JP 9219411A JP 21941197 A JP21941197 A JP 21941197A JP H1164895 A JPH1164895 A JP H1164895A
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JP
Japan
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liquid crystal
cholesteric liquid
crystal display
chiral agent
selective reflection
Prior art date
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Application number
JP9219411A
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English (en)
Inventor
Haruo Harada
陽雄 原田
Naoki Hiji
直樹 氷治
Hiroshi Arisawa
宏 有沢
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光中の異なる波長を選択反射する複数の
コレステリック液晶表示素子を用いた反射型カラー液晶
表示装置で、短波長を選択反射する表示素子の明るさや
動作温度範囲を劣化させることなく、長波長を選択反射
する表示素子の色純度を向上させる。 【解決手段】 コレステリック液晶層6a,6b,6c
は、それぞれホストネマチック液晶にカイラル剤を添加
した、それぞれブルー、グリーン、レッドを選択反射す
るものとする。コレステリック液晶層6a〜6cに同じ
カイラル剤を用い、コレステリック液晶層6cのホスト
ネマチック液晶の屈折率異方性を、コレステリック液晶
層6a,6bのホストネマチック液晶の屈折率異方性よ
り小さくする。または、コレステリック液晶層6a〜6
cに同じホストネマチック液晶を用い、コレステリック
液晶層6cのカイラル剤の螺旋ねじれ力を、コレステリ
ック液晶層6a,6bのカイラル剤の螺旋ねじれ力より
小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コレステリック
液晶(カイラルネマチック液晶)の選択反射を利用した
反射型カラー液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】反射型液晶表示装置は、バックライトの
ような専用の光源を必要とせず、消費電力が小さいとと
もに、薄型軽量に構成できることから、小型情報機器や
携帯情報端末などの表示装置として注目されている。
【0003】単色表示が可能な反射型液晶表示装置とし
ては、TN(捩じれネマチック)方式によるものが知ら
れている。TN方式の反射型液晶表示装置は、それぞれ
透明電極を形成した2枚の透明基板間に正の誘電異方性
を有するネマチック液晶を装填して、配向膜の制御によ
り液晶分子の長軸が上下の基板間で90°連続的に捩じ
れたTNセルを形成するとともに、上下の基板の外側に
互いに直交する偏光板を配し、下側の偏光板の外側に反
射板を配したものである。
【0004】しかしながら、TN方式の反射型液晶表示
装置は、偏光板を使用して入射光の偏光方向を一方向に
制御するため、入射光の半分以上が失われ、明表示のと
きの反射率が低く、コントラストが低くなる欠点があ
る。
【0005】また、多色表示が可能な反射型液晶表示装
置としては、調光層に並置したカラーフィルタを組み合
わせたものが知られている。しかしながら、並置したカ
ラーフィルタを用いる場合には、入射光の2/3が失わ
れるため、バックライトを用いる透過型液晶表示装置の
ように光量の増幅ができない反射型液晶表示装置として
は、十分なコントラストが得られない欠点がある。
【0006】そこで、偏光板やカラーフィルタを用いる
ことなく、単色表示または多色表示を可能にした反射型
液晶表示装置として、コレステリック液晶(カイラルネ
マチック液晶)の選択反射を利用したものが、いくつか
提案されている。
【0007】液晶分子が螺旋構造を持つコレステリック
液晶は、入射した光を右旋光と左旋光に分け、螺旋の捩
じれ方向に一致する円偏光成分を反射させ、残りの光を
透過させる。光が螺旋軸に平行に入射した場合、選択的
に反射する波長λは、コレステリック液晶の平均屈折率
をnch、螺旋ピッチをpとすると、λ=nch・pで表さ
れ、反射波長λを、可視光の波長域に設定することによ
って、任意の色の表示を行うことができる。
【0008】例えば、イエローの波長を選択反射するコ
レステリック液晶表示素子に対して、その非表示面側に
ブルーの光吸収層を設けた表示装置においては、コレス
テリック液晶を透過状態にしたときのブルーと、コレス
テリック液晶を選択反射状態にしたときの選択反射によ
るイエローと裏面のブルーを加法混色したホワイトと
の、2色によるモノクロ表示を行うことができる。
【0009】さらに、例えば、それぞれブルー、グリー
ンおよびレッドの波長を選択反射するコレステリック液
晶表示素子を積層し、その積層体の非表示面側にブラッ
クの光吸収層を設けた表示装置においては、それぞれの
コレステリック液晶表示素子の透過状態と選択反射状態
を別個にスイッチングすることによって、光の三原色の
加法混色によるカラー表示を行うことができる。
【0010】ここで用いるコレステリック液晶は、ホス
トネマチック液晶に螺旋構造を誘起するカイラル剤を添
加することによって得られる。カイラル剤の添加濃度の
逆数と、誘起される螺旋ピッチの間には、ほぼ線形の関
係が成り立つため、カイラル剤の添加量を調整すること
によって、各素子がそれぞれブルー、グリーンおよびレ
ッドの所望の波長域を選択反射するように構成すること
ができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
反射型カラー液晶表示装置においては、ブルー、グリー
ンおよびレッドの各コレステリック液晶表示素子に、同
じホストネマチック液晶と同じカイラル剤を用い、カイ
ラル剤の添加量を調整することによって、各素子が所望
の波長域を選択反射するように構成している。
【0012】したがって、広い温度範囲で明るいカラー
表示を行うことを目的として、カイラル剤の添加量が最
も多く、反射率や等方相転移温度が低下しやすいブルー
のコレステリック液晶表示素子に着目して、ホストネマ
チック液晶やカイラル剤の特性を最適化した場合、選択
反射波長が最も大きいレッドのコレステリック液晶表示
素子の反射光のバンド幅が大きくなって、レッド表示の
色純度が低下し、イエロー成分を含む濁ったオレンジ色
になるという問題がある。
【0013】特に、グランジャンテクスチャによる表示
欠陥の防止や、双安定性の向上のために、高分子を添加
したPNCLC(Polymer Network C
holesteric Liquid Crysta
l)構造の表示素子においては、高分子の存在によって
コレステリック液晶の螺旋軸の方向や螺旋ピッチが揺ら
ぎ、図5に示すように、反射スペクトルがコレステリッ
ク液晶のみのときの矩形の形状から、正規分布的な形状
に変化するため、バンド幅の増加による色純度の低下が
より顕著になる。
【0014】この発明は、上記の点に鑑み、可視光中の
異なる波長を選択反射する複数のコレステリック液晶表
示素子を用いた反射型カラー液晶表示装置において、短
波長を選択反射するコレステリック液晶表示素子の明る
さや動作温度範囲を劣化させることなく、長波長を選択
反射するコレステリック液晶表示素子の色純度を向上さ
せることを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、そ
れぞれ可視光中の互いに異なる波長の光を選択反射する
複数のコレステリック液晶表示素子を用いてカラー表示
を行う反射型カラー液晶表示装置において、前記複数の
コレステリック液晶表示素子中の、少なくとも選択反射
波長が最も大きいコレステリック液晶表示素子を構成す
るホストネマチック液晶の屈折率異方性を、選択反射波
長が最も小さいコレステリック液晶表示素子を構成する
ホストネマチック液晶の屈折率異方性より小さくする。
【0016】請求項2の発明では、それぞれ可視光中の
互いに異なる波長の光を選択反射する複数のコレステリ
ック液晶表示素子を用いてカラー表示を行う反射型カラ
ー液晶表示装置において、前記複数のコレステリック液
晶表示素子中の、少なくとも選択反射波長が最も大きい
コレステリック液晶表示素子を構成するカイラル剤の螺
旋ねじれ力を、選択反射波長が最も小さいコレステリッ
ク液晶表示素子を構成するカイラル剤の螺旋ねじれ力よ
り小さくする。
【0017】なお、この発明でのコレステリック液晶
は、上述したところから明らかなように、ホストネマテ
ィック液晶にカイラル剤を添加したカイラルネマティッ
ク液晶のことである。
【0018】
【作用】コレステリック液晶による選択反射光のバンド
幅Δλは、コレステリック液晶の屈折率異方性Δnch
螺旋ピッチpによって、Δλ=Δnch・pで表される。
一方、上述したように選択反射光の中心波長λは、コレ
ステリック液晶の平均屈折率nchと螺旋ピッチpによっ
て、λ=nch・pで表される。したがって、任意の選択
反射中心波長λに対する選択反射バンド幅Δλは、 Δλ=(Δnch/nch)λ …(1) で表される。
【0019】ここで、コレステリック液晶の屈折率異方
性Δnchと平均屈折率nchとの比(Δnch/nch)は、
カイラル剤の種類や添加量が同じ場合には、ホストネマ
チック液晶の屈折率異方性Δnと、ほぼ線形の関係にな
る。したがって、同じカイラル剤を用いる場合には、ホ
ストネマチック液晶の屈折率異方性Δnを小さくするこ
とによって、コレステリック液晶による選択反射光のバ
ンド幅Δλは狭くなり、色純度を向上させることができ
る。
【0020】また、カイラル剤は複屈折性を示さないた
め、コレステリック液晶の屈折率異方性Δnchは、ホス
トネマチック液晶の屈折率異方性Δnを基点として、カ
イラル剤の添加量の増加とともに低下する。したがっ
て、同じホストネマチック液晶を用いる場合には、カイ
ラル剤の螺旋ねじれ力を弱くして添加量を増加させるこ
とによって、コレステリック液晶による選択反射光のバ
ンド幅Δλは狭くなり、色純度を向上させることができ
る。
【0021】しかしながら、明るい反射型表示を行うた
めには、積分反射率が低くなり過ぎないように、ある程
度のバンド幅Δλを持った選択反射光が必要になる。し
たがって、選択反射波長の小さい、例えばブルーのコレ
ステリック液晶表示素子では、本来、カイラル剤の添加
量が多く、コレステリック液晶の屈折率異方性Δnch
ホストネマチック液晶の屈折率異方性Δnより著しく低
下するため、ホストネマチック液晶の屈折率異方性Δn
を必要以上に小さくすることはできない。
【0022】また、コレステリック液晶の等方相転移温
度は、ホストネマチック液晶の等方相転移温度を基点と
して、カイラル剤の添加量の増加とともに低下する。し
たがって、室温以上の広い温度範囲で安定した表示動作
を行うためには、全ての表示素子でカイラル剤の添加量
を必要以上に多くすることはできない。
【0023】請求項1の発明の反射型カラー液晶表示装
置においては、それぞれ可視光中の互いに異なる波長の
光を選択反射する複数のコレステリック液晶表示素子中
の、少なくとも選択反射の中心波長λが最も大きい、例
えばレッドのコレステリック液晶表示素子におけるホス
トネマチック液晶の屈折率異方性Δnを、選択反射の中
心波長λが最も小さい、例えばブルーのコレステリック
液晶表示素子におけるホストネマチック液晶の屈折率異
方性Δnより小さくするので、選択反射波長λが小さ
い、例えばブルーの表示素子において、積分反射率の低
下による明るさの劣化を引き起こすことなく、選択反射
波長λが大きい、例えばレッドの表示素子において、選
択反射光のバンド幅Δλを狭くすることによる色純度の
向上を行うことができる。
【0024】また、請求項2の発明の反射型カラー液晶
表示装置においては、それぞれ可視光中の互いに異なる
波長の光を選択反射する複数のコレステリック液晶表示
素子中の、少なくとも選択反射の中心波長λが最も大き
い、例えばレッドのコレステリック液晶表示素子におけ
るカイラル剤の螺旋ねじれ力HTPを、選択反射の中心
波長λが最も小さい、例えばブルーのコレステリック液
晶表示素子におけるカイラル剤の螺旋ねじれ力HTPよ
り小さくするので、選択反射波長λが小さい、例えばブ
ルーの表示素子において、カイラル剤の過剰添加による
動作温度範囲の劣化を引き起こすことなく、選択反射波
長λが大きい、例えばレッドの表示素子において、選択
反射光のバンド幅Δλを狭くすることによる色純度の向
上を行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態〕図1に、この発明による反射型カラ
ー液晶表示装置の第1の実施形態を示す。この実施形態
では、電極7a,8aが形成された基板4a,5a間に
コレステリック液晶層6aが挟持された表示素子1、電
極7b,8bが形成された基板4b,5b間にコレステ
リック液晶層6bが挟持された表示素子2、および電極
7c,8cが形成された基板4c,5c間にコレステリ
ック液晶層6cが挟持された表示素子3と、可視光の一
部または全てを吸収する光吸収層10とを、表示面側か
ら順に積層し、電極7a,8aを第1の駆動回路9a
に、電極7b,8bを第2の駆動回路9bに、電極7
c,8cを第3の駆動回路9cに、それぞれ接続する。
【0026】基板4a〜4c,5a〜5cは、ガラスや
高分子フイルムなどの絶縁性を有する材料により形成
し、少なくとも光吸収層10と接する基板5c以外は、
光透過性を併せ持つ材料により形成する。
【0027】電極7a〜7c,8a〜8cは、ITOや
SnO2などの導電性を有する材料によって、基板4a
〜4c,5a〜5c上に蒸着法やスパッタ法などにより
形成する。少なくとも非表示面側の電極8c以外は、光
透過性を併せ持つ材料により形成する。
【0028】コレステリック液晶層6a〜6cは、それ
ぞれ、ホストになるネマチック液晶に、螺旋構造を誘起
するカイラル剤を添加することによって形成する。
【0029】そして、第1の実施形態では、それぞれの
コレステリック液晶層6a〜6cに同じカイラル剤を用
い、コレステリック液晶層6cのホストネマチック液晶
の屈折率異方性Δnを、コレステリック液晶層6a,6
bのホストネマチック液晶の屈折率異方性Δnより小さ
くし、それぞれコレステリック液晶層6aの選択反射光
がブルー、コレステリック液晶層6bの選択反射光がグ
リーン、コレステリック液晶層6cの選択反射光がレッ
ドの波長域になるように、カイラル剤の添加量を調整す
る。
【0030】コレステリック液晶層6a〜6cをPNC
LC構造にする場合には、上述したネマチック液晶とカ
イラル剤の混合溶液に、15wt%程度のUV重合モノ
マーを添加し、それぞれの基板間への注入後、UV光を
照射して、コレステリック液晶の連続層中に高分子のネ
ットワーク構造を形成する。
【0031】また、コレステリック液晶層6a〜6cを
高分子マトリックス中にコレステリック液晶が分散され
たPDCLC(Polymer Dispersed
Cholesteric Liquid Crysta
l)構造にすることも可能である。PDCLC構造は、
エマルジョン法、PIPS(Polymerizati
on Induced Phase Separati
on)法、TIPS(Thermally Induc
ed Phase Separation)法、SIP
S(Solvent Induced Phase S
eparation)法などの、高分子と液晶を相分離
させる手法によって形成することができる。
【0032】なお、コレステリック液晶層6a〜6cを
コレステリック液晶のみで形成する場合には、それぞれ
の電極上に配向処理を施すことが望ましい。
【0033】コレステリック液晶層6a〜6cのホスト
ネマチック液晶に正の誘電率異方性を持つネマチック液
晶を使用する場合には、それぞれのコレステリック液晶
層6a〜6cのコレステリック液晶は、印加される電圧
によって、螺旋軸が基板面に垂直に揃うプレーナー相、
螺旋軸が基板面に平行またはランダムになるフォーカル
コニック相、液晶ダイレクタが基板面に垂直に揃うホメ
オトロピック相、の3つの相構造を示す。したがって、
印加電圧の変化によって、選択反射状態のプレーナー相
と、透過状態のホメオトロピック相とを、または選択反
射状態のプレーナー相と、後方散乱が小さくほぼ透過状
態のフォーカルコニック相とを、スイッチングすること
により、それぞれの表示素子1,2,3の発色状態を制
御し、加法混色の原理によるカラー表示を行うことがで
きる。
【0034】一方、コレステリック液晶層6a〜6cの
ホストネマチック液晶に負の誘電率異方性を持つネマチ
ック液晶を使用する場合には、それぞれのコレステリッ
ク液晶層6a〜6cのコレステリック液晶は、印加され
る電圧の周波数によって、螺旋軸が基板面に垂直に揃う
プレーナー相、液晶ダイレクタがランダムになる動的散
乱相、の2つの相構造を示す。したがって、印加電圧の
周波数変化によって、選択反射状態のプレーナー相と、
後方散乱が小さくほぼ透過状態の動的散乱相とをスイッ
チングすることにより、それぞれの表示素子1,2,3
の発色状態を制御し、加法混色の原理によるカラー表示
を行うことができる。また、液晶配向が界面の影響を受
けやすいPDCLC構造の表示素子においては、印加電
圧によって、上記の2つの状態をスイッチングすること
も可能である。
【0035】〔第2の実施形態〕第2の実施形態では、
図1に示した構造の反射型カラー液晶表示装置におい
て、それぞれのコレステリック液晶層6a〜6cに同じ
ホストネマチック液晶を用い、コレステリック液晶層6
cのカイラル剤の螺旋ねじれ力HTPを、コレステリッ
ク液晶層6a,6bのカイラル剤の螺旋ねじれ力HTP
より小さくし、それぞれコレステリック液晶層6aの選
択反射光がブルー、コレステリック液晶層6bの選択反
射光がグリーン、コレステリック液晶層6cの選択反射
光がレッドの波長域になるように、カイラル剤の添加量
を調整する。
【0036】〔実施例と比較例〕 (実施例1)実施例1では、第1の実施形態に示したよ
うに、レッドのコレステリック液晶層を構成するホスト
ネマチック液晶の屈折率異方性Δnrが、それぞれブル
ーおよびグリーンのコレステリック液晶層を構成するホ
ストネマチック液晶の屈折率異方性Δnb,Δngより
小さくなるように、装置を形成した。
【0037】レッドのコレステリック液晶として、ネマ
チック液晶E90(Δnr=+0.206、メルク社
製)67wt%に対して、CB15/CE2(ともにメ
ルク社製)を同量混合した右旋性カイラル剤33wt%
を混合した均一溶液を作製し、これに光重合高分子前駆
体NOA65(ノーランド社製)を15wt%添加し
た。
【0038】グリーンのコレステリック液晶として、ネ
マチック液晶E48(Δng=+0.231、メルク社
製)55wt%に対して、CB15/CE2を同量混合
した右旋性カイラル剤45wt%を混合した均一溶液を
作製し、これに光重合高分子前駆体NOA65を15w
t%添加した。
【0039】ブルーのコレステリック液晶として、ネマ
チック液晶E48(Δnb=+0.231)50wt%
に対して、CB15/CE2を同量混合した右旋性カイ
ラル剤50wt%を混合した均一溶液を作製し、これに
光重合高分子前駆体NOA65を15wt%添加した。
【0040】電極としてITOが蒸着された0.5mm
厚の7059ガラス(コーニング社製)を基板とし、5
μmのプラスチックスペーサでギャップを制御したセル
を、それぞれの色に対して作製し、それぞれ上記の混合
溶液を注入した後、パワー40mW/cm2、波長38
5nmのUV光を75秒間照射して、PNCLC構造の
セルを形成した。得られた3つのセルを、表示面側から
ブルー、グリーン、レッドの順になるように接着し、非
表示面側の基板表面にブラック樹脂BKR−105(日
本化薬社製)を塗布した。
【0041】(実施例2)実施例2では、第2の実施形
態に示したように、レッドのコレステリック液晶層を構
成するカイラル剤の螺旋ねじれ力HTPrが、それぞれ
ブルーおよびグリーンのコレステリック液晶層を構成す
るカイラル剤の螺旋ねじれ力HTPb,HTPgより小
さくなるように、装置を形成した。
【0042】実施例1のセル構成において、以下の点を
変更した。レッドのコレステリック液晶として、ネマチ
ック液晶E48を52.5wt%、CB15/CE2/
S811(S811もメルク社製)を1:1:0.25
の割合で混合した右旋性カイラル剤(HTPr=+5.
1)を47.5wt%、混合した均一溶液を作製し、光
重合高分子前駆体NOA65を15wt%添加した。
【0043】グリーンのコレステリック液晶として、ネ
マチック液晶E48を55wt%、CB15/CE2を
同量混合した右旋性カイラル剤(HTPg=+7.2)
を45wt%、混合した均一溶液を作製し、光重合高分
子前駆体NOA65を15wt%添加した。
【0044】ブルーのコレステリック液晶として、ネマ
チック液晶E48を50wt%、CB15/CE2を同
量混合した右旋性カイラル剤(HTPb=+7.2)を
50wt%、混合した均一溶液を作製し、光重合高分子
前駆体NOA65を15wt%添加した。
【0045】(比較例1)比較例1では、実施例1およ
び2のブルーおよびグリーンのコレステリック液晶層を
構成するホストネマチック液晶およびカイラル剤を用い
て、全ての色のコレステリック液晶層を形成した。
【0046】実施例1および2のセル構成において、以
下の点を変更した。レッドのコレステリック液晶とし
て、ネマチック液晶E48を65wt%、CB15/C
E2を同量混合した右旋性カイラル剤を35wt%、混
合した均一溶液を作製し、光重合高分子前駆体NOA6
5を15wt%添加した。
【0047】グリーンのコレステリック液晶として、ネ
マチック液晶E48を55wt%、CB15/CE2を
同量混合した右旋性カイラル剤を45wt%、混合した
均一溶液を作製し、光重合高分子前駆体NOA65を1
5wt%添加した。
【0048】ブルーのコレステリック液晶として、ネマ
チック液晶E48を50wt%、CB15/CE2を同
量混合した右旋性カイラル剤を50wt%、混合した均
一溶液を作製し、光重合高分子前駆体NOA65を15
wt%添加した。
【0049】(比較例2)比較例2では、実施例1のレ
ッドのコレステリック液晶層を構成するホストネマチッ
ク液晶およびカイラル剤を用いて、全ての色のコレステ
リック液晶層を形成した。
【0050】実施例1のセル構成において、以下の点を
変更した。レッドのコレステリック液晶として、ネマチ
ック液晶E90を67wt%、CB15/CE2を同量
混合した右旋性カイラル剤を32wt%、混合した均一
溶液を作製し、光重合高分子前駆体NOA65を15w
t%添加した。
【0051】グリーンのコレステリック液晶として、ネ
マチック液晶E90を58wt%、CB15/CE2を
同量混合した右旋性カイラル剤を42wt%、混合した
均一溶液を作製し、光重合高分子前駆体NOA65を1
5wt%添加した。
【0052】ブルーのコレステリック液晶として、ネマ
チック液晶E90を53wt%、CB15/CE2を同
量混合した右旋性カイラル剤を47wt%、混合した均
一溶液を作製し、光重合高分子前駆体NOA65を15
wt%添加した。
【0053】(比較例3)比較例3では、実施例2のレ
ッドのコレステリック液晶層を構成するホストネマチッ
ク液晶およびカイラル剤を用いて、全ての色のコレステ
リック液晶層を形成した。
【0054】実施例2のセル構成において、以下の点を
変更した。レッドのコレステリック液晶として、ネマチ
ック液晶E48を52.5wt%、CB15/CE2/
S811を1:1:0.25の割合で混合した右旋性カ
イラル剤を47.5wt%、混合した均一溶液を作製
し、光重合高分子前駆体NOA65を15wt%添加し
た。
【0055】グリーンのコレステリック液晶として、ネ
マチック液晶E48を39wt%、CB15/CE2/
S811を1:1:0.25の割合で混合した右旋性カ
イラル剤を61wt%、混合した均一溶液を作製し、光
重合高分子前駆体NOA65を15wt%添加した。
【0056】ブルーのコレステリック液晶として、ネマ
チック液晶E48を30wt%、CB15/CE2/S
811を1:1:0.25の割合で混合した右旋性カイ
ラル剤を70wt%、混合した均一溶液を作製し、光重
合高分子前駆体NOA65を15wt%添加した。
【0057】(実施例と比較例の比較)図2に、実施例
1、実施例2および比較例1における選択反射波長とバ
ンド幅との関係を示す。なお、ここでは、バンド幅を反
射スペクトル強度の半値幅で定義している。これからも
明らかなように、ブルーおよびグリーンの表示特性を変
化させることなく、従来の反射型カラー液晶表示装置
(比較例1)に対して、実施例1では約15%、実施例
2では約20%、長波長のレッドのバンド幅を低減さ
せ、色純度を向上させることができた。
【0058】図3に、実施例1および比較例2における
選択反射波長と積分反射率との関係を示す。これからも
明らかなように、長波長のレッドのバンド幅を実施例1
と同じにした従来の反射型カラー液晶表示装置(比較例
2)では、短波長のブルーの積分反射率が著しく低下
し、表示が暗くなる。
【0059】図4に、実施例2および比較例3における
選択反射波長と等方相転移温度との関係を示す。これか
らも明らかなように、長波長のレッドのバンド幅を実施
例2と同じにした従来の反射型カラー液晶表示装置(比
較例3)では、短波長のブルーの等方相転移温度が室温
付近まで低下し、安定した表示動作が困難になる。
【0060】
【発明の効果】上述したように、請求項1の発明によれ
ば、それぞれ可視光中の互いに異なる波長の光を選択反
射する複数のコレステリック液晶表示素子中の、少なく
とも選択反射波長が最も大きいコレステリック液晶表示
素子を構成するホストネマチック液晶の屈折率異方性
を、選択反射波長が最も小さいコレステリック液晶表示
素子を構成するホストネマチック液晶の屈折率異方性よ
り小さくすることによって、短波長の色の表示素子の明
るさを劣化させることなく、長波長の色の表示素子の色
純度を向上させることが可能になる。
【0061】また、請求項2の発明によれば、それぞれ
可視光中の互いに異なる波長の光を選択反射する複数の
コレステリック液晶表示素子中の、少なくとも選択反射
波長が最も大きいコレステリック液晶表示素子を構成す
るカイラル剤の螺旋ねじれ力を、選択反射波長が最も小
さいコレステリック液晶表示素子を構成するカイラル剤
の螺旋ねじれ力より小さくすることによって、短波長の
色の表示素子の動作温度範囲を劣化させることなく、長
波長の色の表示素子の色純度を向上させることが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の反射型カラー液晶表示装置の一実施
形態を示す図である。
【図2】実施例1,2と比較例1の選択反射波長とバン
ド幅の関係を示す図である。
【図3】実施例1と比較例2の選択反射波長と積分反射
率の関係を示す図である。
【図4】実施例2と比較例3の選択反射波長と等方相転
移温度の関係を示す図である。
【図5】従来のPNCLC構造の反射型カラー液晶表示
装置の反射スペクトルの例を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3 表示素子 4a〜4c,5a〜5c 基板 6a〜6c コレステリック液晶層 7a〜7c,8a〜8c 電極 9a〜9c 駆動回路 10 光吸収層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ可視光中の互いに異なる波長の光
    を選択反射する複数のコレステリック液晶表示素子を用
    いてカラー表示を行う反射型カラー液晶表示装置におい
    て、 前記複数のコレステリック液晶表示素子中の、少なくと
    も選択反射波長が最も大きいコレステリック液晶表示素
    子を構成するホストネマチック液晶の屈折率異方性が、
    選択反射波長が最も小さいコレステリック液晶表示素子
    を構成するホストネマチック液晶の屈折率異方性より小
    さいことを特徴とする反射型カラー液晶表示装置。
  2. 【請求項2】それぞれ可視光中の互いに異なる波長の光
    を選択反射する複数のコレステリック液晶表示素子を用
    いてカラー表示を行う反射型カラー液晶表示装置におい
    て、 前記複数のコレステリック液晶表示素子中の、少なくと
    も選択反射波長が最も大きいコレステリック液晶表示素
    子を構成するカイラル剤の螺旋ねじれ力が、選択反射波
    長が最も小さいコレステリック液晶表示素子を構成する
    カイラル剤の螺旋ねじれ力より小さいことを特徴とする
    反射型カラー液晶表示装置。
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