JPH1163920A - 光走査式変位測定装置 - Google Patents

光走査式変位測定装置

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JPH1163920A
JPH1163920A JP22994697A JP22994697A JPH1163920A JP H1163920 A JPH1163920 A JP H1163920A JP 22994697 A JP22994697 A JP 22994697A JP 22994697 A JP22994697 A JP 22994697A JP H1163920 A JPH1163920 A JP H1163920A
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JP
Japan
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light
spot
light receiving
measurement spot
measurement
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Withdrawn
Application number
JP22994697A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Nishikawa
尚之 西川
Yuji Takada
裕司 高田
Hiroshi Matsuda
啓史 松田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】応答性や分解能を高くすることができ、しかも
二次反射光による測定誤差の少ない光走査式変位測定装
置を提供する。 【解決手段】投光装置10から出力された光ビームを走
査装置11により走査する。対象物の表面での光ビーム
の拡散反射光は受光光学系によって位置検出素子21の
受光面に集光され、受光面に測定スポットを形成する。
位置検出素子21は光ビームの走査に伴って測定スポッ
トが移動する方向に並設された複数のPSD211 〜2
5 からなり、各PSD211 〜215 の出力のうち測
定スポットの形成されているPSD211 〜215 の出
力が切換器50a,50bで選択される。切換器50
a,50bで選択されたPSD211 〜215 の出力を
用いて変位を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビームを走査し
つつ対象物表面に照射し、対象物表面に形成される光ス
ポットの位置を対象物表面に対する光ビームの照射方向
とは異なる方向から監視することにより光スポットの移
動範囲における2次元形状を光学的三角測量法に基づい
て計測するものであって、対象物の寸法検査、対象物表
面の欠陥検査に用いたり、あるいは溶接やバリ取りを行
なうロボット用の視覚センサに用いたりする光走査式変
位測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9を用いてこの種の光走査式変位測定
装置の概略構成および動作原理を説明する。半導体レー
ザや発光ダイオードのような投光素子を用いた投光装置
10により光ビームが形成され、この光ビームはガルバ
ノスキャナやポリゴンミラーや共振ミラーのような周知
の走査装置11を用いて走査され、対象物30の表面に
照射される。投光装置10と走査装置11とは投光手段
を構成する。光ビームが対象物30の表面に照射される
と点状のパターンである光スポットが形成されるから、
光ビームの走査によって対象物30の表面には線状のパ
ターンが形成される。この線状のパターンは光ビームに
より形成される平面による対象物30の表面の切断線に
相当する。そこで、対象物30の表面に対する光ビーム
の照射方向とは異なる方向から線状パターンを監視すれ
ば、対象物30の表面の2次元形状を測定することがで
きる。対象物30の表面に形成される線状パターンの監
視には、PSDのような位置検出素子21と、位置検出
素子21の受光面の視野内に上記線状パターンが収まる
ようにして対象物30の表面での拡散反射光を集光させ
る受光光学系22とを用いる。位置検出素子21と受光
光学系22とは受光手段を構成する。
【0003】上記構成によって、対象物30の表面に光
ビームが照射されると、位置検出素子21の受光面に点
状の集光スポット(以下では、この集光スポットと二次
反射光とを区別するために、測定スポットと呼ぶ)が形
成されることになる。この種の光走査式変位測定装置の
原理を簡単に説明するために、図10に示すように、光
ビームが対象物30の表面に直交している状態を考え
る。ここで、対象物30までの距離がA,B,Cのよう
に変化すれば、位置検出素子21の受光面上での測定ス
ポットの位置はa,b,cのように移動することにな
る。つまり、光ビームと受光光学系22の中心とを含む
平面内に位置検出素子21の受光面を位置させ、位置検
出素子21としてこの平面内で1次元の位置検出が行な
えるものを用いると、以下のような原理で対象物30ま
での位置を検出することが可能になる。
【0004】いま、測距原理を説明するために、受光光
学系22の中心から光ビームに下ろした垂線の足Hから
光ビームに沿って距離を測定するものとし、点Hから位
置Bまでの距離をLb、点Hから位置Cまでの距離をL
c(=Lb+ΔL)とする。また、対象物30が位置B
に存在する際に位置検出素子21の受光面の中央に測定
スポットが形成され、かつそのときの測定スポットと位
置Bとを結ぶ直線が位置検出素子21の受光面に直交す
るように位置検出素子21および受光光学系22が配置
されているものとする。つまり、受光光学系22の光軸
は位置検出素子21の受光面の中央と位置Bとを通るこ
とになる。ここで、対象物30が位置Cに存在するとき
に測定スポットが位置bからΔzだけ離れた位置cに移
動したものとし、光ビームと受光光学系22の光軸との
交差角をθとすれば、次式が成立する。 (Lb/ cosθ+ΔL cosθ)Δz=F・ΔL sinθ ただし、Fは受光光学系22の中心から位置検出素子2
1の受光面までの距離である。上式を変形すると、 Δz=F・ΔL tanθ/(Lb/cos2θ+ΔL) ここで、α=F tanθ、β=Lb/cos2θとおけば、 Δz=α・ΔL/(β+ΔL) …(1) となり、α,βは一定であるから、基準距離をLbとす
るときの変位ΔLは、Δzの関数で表すことができる。
【0005】ここでは、位置検出素子21としてPSD
を用いているものとする。PSDはpin構造を有し、
n層側に共通電極を備えるとともに図11に示すように
受光面の長手方向の両端に電極21a,21bを備えて
いる。受光面に光スポットが形成されると高抵抗のp層
が光スポットの重心位置に応じて分割されるから、共通
電極に電流源を接続しておけば、各電極21a,21b
からの出力電流は各電極21a,21bから分割点まで
の距離に反比例する(受光光量を一定としたとき)。い
ま、受光面において電極21a,21b間を結ぶ方向を
Z方向、Z方向に直交する方向をX方向として、受光面
の有効長がLz、光スポットの重心位置がZ方向におい
て受光面の中心から電極21a側にΔzだけずれて位置
するものとする。そのときの各電極21a,21bの出
力電流がそれぞれIa,Ibであれば、次式の関係が得
られる。なお、Z方向は対象物30の変位により測定ス
ポットが移動する方向であり、X方向は走査装置11に
より光ビームが走査されたときに測定スポットが移動す
る方向である。 Ia=κ/(Lz/2−Δz) Ib=κ/(Lz/2+Δz) ただし、κは定数である。上式を加算してκを求める
と、 κ=(Lz/2+Δz)(Lz/2−Δz)(Ia+I
b)/Lz であって、 Ia=(Lz/2+Δz)(Ia+Ib)/Lz Ib=(Lz/2−Δz)(Ia+Ib)/Lz ∴Δz={(Ia−Ib)/(Ia+Ib)}Lz/2 …(2) (1)(2)式より明らかなように、位置検出素子21
の出力電流Ia,Ibに基づいて(Ia−Ib)/(I
a+Ib)を求めると、基準距離Lbからの変位ΔLを
求めることができる。
【0006】そこで、従来より図12に示すような回路
を用いて対象物30の変位ΔLを測定している。図示す
る構成では、投光装置10の投光素子41として半導体
レーザを用いている。また、発振回路40から出力され
るクロックパルスがドライブ回路42を通して適宜レベ
ルの駆動信号となり、この駆動信号により投光素子41
が駆動される。投光装置10は、投光素子41からの出
力光を細く絞った光ビームとするための投光光学系(図
示せず)も備えている。光ビームはガルバノスキャナよ
りなる走査装置11で反射されて対象物30に照射され
る。この走査装置11はミラー駆動回路43により往復
駆動される。
【0007】一方、PSDよりなる位置検出素子21の
出力電流Ia,Ibは、それぞれ受光回路51a,51
bに入力される。受光回路51a,51bは電流−電圧
変換回路を含み、出力電流Ia,Ibに比例した電圧信
号を出力する。両位置信号は、それぞれ同期検波回路5
2a,52bにより発振回路40から出力される信号に
同期して検波される。なお、同期検波の目的は外乱光な
どのノイズ成分を除去することにあるから、ノイズ成分
が十分に小さければ同期検波を行なわない場合もある。
(2)式により明らかなように、対象物30の変位ΔL
を求めるには位置検出素子21の出力電流Ia,Ibの
和と差とが必要であるから、加算回路53により同期検
波回路52a,52bの出力の和が求められ、減算回路
54により同期検波回路52a,52bの出力の差が求
められる。さらに位置検出素子21の出力電流Ia,I
bの差を和で除した値が必要であるから、減算回路54
の出力値を加算回路53の出力値で除するための除算回
路55が設けられる。除算回路55の出力値は(Ia−
Ib)/(Ia+Ib)に比例する値であるから、除算
回路55の出力信号である測距信号L0 は次式のように
表すことができる。 L0 =λ{(Ia−Ib)/(Ia+Ib)} ただし、λは定数である。したがって、(1)式に適用
して次式が成立する。 L0 =α’・ΔL/(β+ΔL) ただし、α’は定数である。上式より明らかなように、
測距信号L0 は変位ΔLの関数であるが、変位ΔLとは
非線形な関係であるから、リニアリティ補正回路56を
用いて変位ΔLと線形関係になるように補正を行なう。
リニアリティ補正回路56では、光ビームの走査位置に
応じた補正も行なう。すなわち、変位ΔLは、光ビーム
と受光光学系22の中心とを含む面内で光ビームの方向
において検出しているから、走査位置に応じて光ビーム
と受光光学系22の光軸との交差角θが変化するなど測
定条件に変化が生じるものであり、光ビームの走査位置
に応じた固有値で補正することが必要になる。そこで、
ミラー駆動回路42からの走査角度信号Xmを用いてリ
ニアリティ補正回路56では走査位置に応じた補正を行
なうのである。このように、測距信号L0 および走査角
度信号Xmを用いるこにより適切な補正を行なえば変位
ΔLを求めることができる。つまり、受光回路51a,
51aからリニアリティ補正回路56までの構成によっ
て演算手段が構成される。このようにして光ビームを走
査しながら多数の測定点で逐次に変位ΔLを求めると対
象物30の2次元形状を求めることができる。さらに、
光ビームの走査方向に直交する方向へ対象物30を相対
的に移動させると、対象物30の3次元形状を測定する
ことも可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般の光走
査式変位測定装置では、対象物30の表面での拡散反射
光を受光することにより対象物30までの距離を求める
のであるから、対象物30の表面の拡散反射率が高いほ
ど測定誤差が少なくなる。たとえば、平坦な白紙のよう
なほぼ完全な拡散反射面について測定するのが望まし
い。
【0009】しかしながら、対象物30の表面は完全な
拡散反射面に近いとは限らず、図13に示すように、対
象物30による反射光が他の部材により反射されてその
二次反射光がPSDに入射することがある。このような
二次反射光が位置検出素子21に入射すると、測定結果
に大きな誤差が生じることになる。二次反射光は、対象
物30に照射された光ビームの反射光が光ビームの照射
位置の近傍に存在する壁で再反射されて位置検出素子2
1に入射する場合や、投光装置10から対象物30まで
の間での拡散反射光が対象物30で正反射することによ
り位置検出素子21に入射する場合などに生じる。この
ような二次反射光が位置検出素子21に入射すると、図
14(b)に示すように、位置検出素子21の受光面に
測定スポットS0 とともに二次反射光による不要スポッ
トS1 が形成される(不要スポットS1 がなければ図1
4(a)のようになる)。位置検出素子21としてのP
SDは集光スポットの重心位置に対応した出力値を発生
するから、測定スポットS 0 以外の不要スポットS1
受光面に形成されると、測定誤差が生じる。
【0010】いま、測定スポットS0 のみが存在する場
合の位置検出素子21の出力電流をIa,Ibとし、不
要スポットS1 のみが存在する場合の位置検出素子21
の出力電流をδIa,δIbとすれば、測定スポットS
0 と不要スポットS1 とが存在する場合の位置検出素子
21の出力は、それぞれ単独に存在する場合の出力電流
の合成値であるIa+δIa,Ib+δIbになる。こ
のように、測定スポットS0 と不要スポットS1 とが存
在する場合の位置検出素子21の出力は、測定スポット
0 の出力電流Ia,Ibと不要スポットS1 の出力電
流δIa,δIbとを合成したものになり、両者を分離
することはできないから、結果的に測定誤差を生じるこ
とになる。
【0011】また、上述のように光ビームを走査する
と、位置検出素子21の受光面上で測定スポットS0
X方向に移動するから、位置検出素子21として受光面
のX方向の幅寸法Lxの大きいものを用いる必要があ
り、結果的に受光面積が大きくなる。ところが、PSD
では受光面積が大きくなると電極21a,21b間の容
量成分が大きくなる。いま、位置検出素子21の電極2
1a,21b間の抵抗をR、容量成分をCとすれば、時
定数τは、τ=CRであるから、受光面の面積が大きく
なると時定数τも大きくなり、結果的に応答時間が長く
なって、高速に測定することができなくなる。つまり、
光ビームの走査速度を遅くしなければならない。
【0012】さらに、PSDの分解能δzは、一般に電
極21a,21bの抵抗値Rの平方根の逆数に比例する
ことが知られている。つまり、次式のようになる。 δz=γ/R1/2 ただし、γは、絶対温度、帯域幅、ボルツマン定数など
により決定される定数である。また、受光面のX方向の
幅をLxとし、単位面積当たりの抵抗値をRsとすれ
ば、電極21a,21b間の抵抗Rは、 R=(Lz/Lx)Rs になる。光ビームをX方向に走査すると幅Lxが大きく
なるから、抵抗Rが小さくなり、結果的にδzが大きく
なる。つまり、受光面のX方向の幅Lxを大きくとる
と、分解能δzが大きな値になって分解能δzが低下す
ることになる。
【0013】以上説明したように、位置検出素子21の
応答性を高くし、分解能δzを高めるには、受光面のX
方向の幅Lxをできるだけ小さくすることが望ましい。
一方、位置検出素子21として通常のPSDとは異なり
受光面がX方向において複数に分割された分割PSD
(PSDアレイ)が知られている。分割PSDを用いた
3次元計測技術は、第3回三次元工学研究会資料集(1
992年12月10日 pp.27)に説明されてい
る。この文献に記載されたものでは光ビームとしてスリ
ット光を用いており、したがって対象物30の表面に光
ビームにより形成されるパターンが線状になっている。
つまり、分割PSDの分割された各受光面に形成される
集光スポットの位置を各受光面ごとに個別に検出するこ
とによって、光ビームを走査することなく対象物30ま
での距離を測定することができるようにしてある。その
結果、受光面積が大きくなることによる応答性の低下や
分解能δzの低下は生じないが、この技術を用いるとX
方向における分解能δxはX方向における位置検出素子
21の受光面の分割数に応じて決まることになり、光ス
ポットを形成する光ビームを走査する場合に比較して分
解能が低くなる。また、二次反射光による測定誤差は、
分割PSDを用いても解決されない。
【0014】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、応答性や分解能が高く、しかも二次
反射光による測定誤差の少ない光走査式変位測定装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、対象
物の上で光スポットを走査するように光ビームを照射す
る投光手段と、光ビームの拡散反射光が受光光学系によ
り集光されることにより位置検出素子の受光面上に測定
スポットが形成される受光手段と、位置検出素子により
検出した測定スポットの位置を用いることにより三角測
量法に基づいて対象物の変位を求める演算手段とを備
え、位置検出素子は、光スポットの走査により測定スポ
ットが移動する方向において受光面が複数の領域に分割
されるとともに、各領域ごとに測定スポットの位置が検
出可能であって、前記各領域のうち測定スポットが形成
される領域の出力を選択的に用いて演算手段で変位を求
めるものである。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、測定スポットが形成される単一の領域を選択的に用
いて演算手段で変位を求めるものである。請求項3の発
明は、請求項1の発明において、測定スポットが形成さ
れる隣接する複数の領域を選択的に用いるとともに、各
領域の出力値を加算的に用いて演算手段で変位を求める
ものである。
【0017】請求項4の発明は、対象物の上で光スポッ
トを走査するように光ビームを照射する投光手段と、光
ビームの拡散反射光が受光光学系により集光されること
により位置検出素子の受光面上に測定スポットが形成さ
れる受光手段と、位置検出素子により検出した測定スポ
ットの位置を用いることにより三角測量法に基づいて対
象物の変位を求める演算手段とを備え、位置検出素子
は、光スポットの走査により測定スポットが移動する方
向において受光面が複数の領域に分割されるとともに、
各領域ごとに測定スポットの位置が検出可能であって、
前記各領域のうち測定スポットが形成される領域の出力
を切換器により選択して演算手段に入力し対象物の変位
を求めるものである。
【0018】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、切換器により測定スポットが形成される単一の領域
を選択するものである。請求項6の発明は、請求項4の
発明において、切換器により測定スポットが形成される
隣接する複数の領域を選択するものである。請求項7の
発明は、対象物の上で光スポットを走査するように光ビ
ームを照射する投光手段と、光ビームの拡散反射光が受
光光学系により集光されることにより位置検出素子の受
光面上に測定スポットが形成される受光手段と、位置検
出素子により検出した測定スポットの位置を用いること
により三角測量法に基づいて対象物の変位を求める演算
手段とを備え、位置検出素子は、光スポットの走査によ
り測定スポットが移動する方向において並設された複数
のPSDよりなり、演算手段は、各PSDの電流出力を
それぞれ電圧信号に変換する複数の受光回路と、各受光
回路のうち測定スポットが形成される位置のPSDに対
応する受光回路の出力を選択する切換器とを備え、切換
器により選択した受光回路の出力を用いて対象物の変位
を演算するものである。
【0019】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、切換器により測定スポットが形成される単一のPS
Dに対応する受光回路の出力を選択するものである。請
求項9の発明は、請求項7の発明において、切換器によ
り測定スポットが形成される隣接する複数のPSDに対
応する受光回路の出力を選択するものである。
【0020】請求項10の発明は、対象物の上で光スポ
ットを走査するように光ビームを照射する投光手段と、
光ビームの拡散反射光が受光光学系により集光されるこ
とにより位置検出素子の受光面上に測定スポットが形成
される受光手段と、位置検出素子により検出した測定ス
ポットの位置を用いることにより三角測量法に基づいて
対象物の変位を求める演算手段とを備え、位置検出素子
は、光スポットの走査により測定スポットが移動する方
向において受光面が複数の領域に分割されるとともに、
各領域ごとに測定スポットの位置が検出可能であって、
演算手段は、各領域ごとに出力値が前記変位と線形関係
になるように補正する複数のリニアリティ補正回路を備
え、前記各領域のうち測定スポットが形成される位置の
領域の出力に対応するリニアリティ補正回路の出力を切
換器により選択するものである。
【0021】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、切換器により測定スポットが形成される単一の
領域に対応するリニアリティ補正回路の出力を選択する
ものである。請求項12の発明は、請求項10の発明に
おいて、切換器により測定スポットが形成される隣接す
る複数の領域に対応するリニアリティ補正回路の出力を
選択するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)本実施形態は、図2に示すように、位置
検出素子21として分割PSD(PSDアレイ)を用い
たものである。分割PSDは複数個のPSDを受光面の
長手方向と直交する方向に並設したものと等価であっ
て、従来構成の光学系とは位置検出素子21のみが異な
る。また、本実施形態では、位置検出素子21として用
いる分割PSDの受光面の面積を全体では従来構成と等
しく設定してある。つまり、分割された各受光面の面積
は従来構成よりも小さく、受光面の面積の合計は従来構
成と等しくなっている。
【0023】投光装置10は、図1に示すように、従来
構成と同様の構成を有し、発振回路40より出力される
クロックパルスをドライブ回路42に通して半導体レー
ザよりなる投光素子41に与え、半導体レーザ41から
出力される光を投光光学系(図示せず)で細く絞って光
ビームを生成する。投光素子41には半導体レーザでは
なく発光ダイオードを用いてもよい。また、光ビームは
走査装置11で偏向されるとともに一平面内で走査され
る。したがって、対象物30の表面上で光スポットが走
査される。走査装置11には、ガルバノスキャナ、ポリ
ゴンミラー、共振スキャナなどの周知のものを用いるこ
とができる。以下では、光スポットの走査方向をX方向
と規定する。
【0024】対象物30の表面を走査される光スポット
の拡散反射光は、受光光学系22を通して分割PSDよ
りなる位置検出素子21の受光面に集光される。つま
り、位置検出素子21の視野内に光スポットが入るよう
に位置検出素子21および受光光学系22の位置が設定
される。図3に示すように、位置検出素子21の受光面
は、対象物30までの距離が一定で光スポットがX方向
に走査されるときに測定スポットが移動する方向(つま
りX方向)において並設された複数個(ここでは、5
個)のPSD211 〜215 の受光面を合わせたものに
なっている。つまり、従来構成で用いた位置検出素子2
1の受光面を複数の領域に分割したことに相当する。受
光面上でX方向に直交する方向をZ方向とすれば、Z方
向は光ビームが走査されない状態で対象物30までの距
離が変化したときに測定スポットが移動する方向であ
る。要するに、従来構成に比較するとX方向の幅の狭い
位置検出素子21をX方向において複数個並設したこと
になる。
【0025】位置検出素子21を構成する各PSD21
1 〜215 からの出力電流は、切換器50a,50bを
通して受光回路51a、51bに選択的に入力される。
受光回路51a,51bから後段側の処理は、従来構成
と同様であり、同期検波回路52a,52bを通してク
ロックパルスに同期した検波を行なった後に、加算回路
53と減算回路54とに通して切換器50a,50bの
出力値の和と差とを求め、除算回路55において差を和
で除した値を求める。さらに、除算回路55の出力であ
る測距信号L0 をリニアリティ補正回路56に入力し、
リニアリティ補正回路56では走査角度信号Xmも合わ
せて用いて変位ΔLと線形関係になる出力を発生する。
このように、従来構成に比較して位置検出素子21の構
成が異なるとともに切換器50a,50bを付加してい
るだけであるから、コストの大幅な増加はないものであ
る。
【0026】ところで、上述したように光ビームを走査
装置11によって走査すれば測定スポットの位置がX方
向に移動するから、測定スポットが形成されるPSD2
1〜215 の位置は走査装置11による光ビームの走
査位置に対応する。そこで、切換器50a,50bの切
換タイミングを、ミラー駆動回路42から出力される走
査装置11の向きを示す信号で規定しておくことによ
り、測定スポット以外の不要光を除去できる可能性が高
くなる。
【0027】たとえば、図4に示すように、測定スポッ
トS0 と二次反射光による不要スポットS1 とが位置検
出素子21の受光面に形成されることがある。このと
き、測定スポットS0 はPSD212 に形成されるのに
対して、不要スポットS1 はPSD214 に形成されて
いるから、切換器50a,50bによってPSD212
の出力のみを選択的に取り出せば、不要スポットS1
有無にかかわらず測定スポットS0 のみの情報を取り出
すことができる。なお、切換器50a,50bにより選
択されていないPSD211 〜215 の電極を開放する
か接地するかはどちらでもよい。
【0028】上述のように、切換器50a,50bによ
って1つのPSD211 〜215 だけを選択するから実
際に測定スポットS0 の位置を検出しているPSD21
1 〜215 の面積は位置検出素子21の全体の受光面の
面積よりも小さくなり、結果的に抵抗成分が増加し容量
成分が低下することになる。具体的には受光面の幅を5
分の1としているから、抵抗が5倍になり容量成分が5
分の1になる。これは、上述したように、受光面のX方
向の幅をLx、Z方向の有効長をLz、単位面積当たり
の抵抗値をRsとすれば、電極21a,21b間の抵抗
Rは、 R=(Lz/Lx)Rs であり、容量成分Cは比例定数をνとすれば、 C=ν・Lz・Lx であって、受光面を分割していない場合と比較すると、
X方向の幅を5分の1にしているから、上の各式にLx
/5を代入することで、抵抗Rが5倍、容量成分が5分
の1になるのである。つまり、受光面を分割していない
位置検出素子21を用いた場合の電極21a,21b間
の抵抗をR、容量成分をCとすれば、時定数τは、 τ=(C/5)・(5R)=CR であるから、位置検出素子21の受光面を分割していな
い場合と比較して時定数τに変化はないが、電極21
a,21b間の抵抗値が5倍になったことによって、測
定スポットS0 の位置の変化に対する出力電流の変化が
大きくなり、Z方向における分解能を高くすることがで
きる。位置検出素子21の受光面を分割していない場合
と分解能を同じにしているのであれば(つまり、各PS
D211 〜215 の電極間の抵抗値を受光面が分割され
ていない場合と同じに設定すれば)、時定数τを5分の
1にすることができて応答時間を短くすることができ
る。つまり、位置検出素子21の受光面を分割していな
い場合に比較して、分解能を向上させかつ応答時間を短
くするような設定が可能になる。
【0029】ところで、上述のように切換器50a,5
0bによってPSD211 〜215を択一的に選択する
と、図5に示すように、測定スポットS0 が2つのPS
D211 〜215 に跨がるように形成されたときに、1
つのPSD211 〜215 からの出力だけでは出力電流
が小さくなる。そこで、切換器50a,50bでは隣接
する2個ずつのPSD211 〜215 を並列に接続した
形で受光回路51a,51bに位置検出素子21の出力
を与えるようにしてもよい。このような構成を採用すれ
ば、受光回路51a,51bに入力される電流を小さく
することなく、測定スポットS0 の位置検出が可能にな
る。つまり、各PSD211 〜215 をX方向において
2等分する中心線を想定し、隣接する各一対のPSD2
1 〜215 の中心線間に測定スポットS0 の中心が位
置するときに両PSD211 〜215 を切換器50a,
50bにより選択して並列接続すればよい。図4の例で
はPSD211 ,212 が選択される。この場合も2次
反射光による不要スポットS1 による誤差分を除去する
ことができる可能性が高くなる。しかも、2つのPSD
211 〜215 を並列接続して出力を得ているから、受
光光量の不足による誤差が生じにくくなる。さらに、P
SD211 〜215 を2個ずつ順次選択するから、選択
するPSD211 〜215 の切換に時間遅れがあったと
しても少なくとも1つのPSD211 〜215 の出力を
受光回路51a,51bに入力するように切り換えるこ
とが可能であり、PSD211 〜215 の切換時に出力
電流が途切れることがない。しかも、PSD211 〜2
5 を2個ずつ選択しているから、受光回路51a,5
1bの端子から見て位置検出素子21の抵抗値と容量成
分とに変化がなく、光ビームの走査位置に関係なく分解
能や応答時間はほば一定に保たれることになる。
【0030】上述の例では各PSD211 〜215 のX
方向における幅を測定スポットS0の直径以下である場
合を想定しているが、場合によっては測定スポットS0
の直径が各PSD211 〜215 の幅よりも大きくなる
ことも考えられる。この場合、図6に示すように、3個
のPSD211 〜215 に跨がるように測定スポットS
0 が形成されることがある。そこで、図1には図示して
いないが、切換器50a,50bにおいてすべてのPS
D211 〜215 の出力電流の大きさ(両電極の出力電
流の加算値)を検出するとともに、出力電流が最大であ
るPSD211〜215 を選択する手段を設けるとよ
い。この構成を採用すれば、PSD211〜215 は択
一的に選択されるが、十分な出力が得られているPSD
211 〜215 のみを選択するから、光量不足による誤
差は生じない。また、一般に二次反射光による不要スポ
ットS1 の光量は測定スポットS0 の光量に比較して十
分に小さいから、不要スポットS1 による誤差を除去す
ることができる可能性が高くなる。
【0031】なお、上述のように測定スポットS0 が形
成されるPSD211 〜215 と走査位置との関係は既
知であるから、二次反射光による不要スポットS1 の影
響をできるだけ除去するだけの目的であれば、走査位置
に応じて測定スポットS0 が形成されないと考えられる
PSD211 〜215 から出力が発生しているときに、
そのPSD211 〜215 の出力を採用しないように
し、他のPSD211 〜215 の出力のうちから所望の
ものを選択するようにしてもよい。たとえば、図6の例
ではPSD214 の出力は不要スポットS1 によると判
断することができるから、他のPSD211 〜213
215 をすべて採用したり、測定スポットS0 の近傍の
PSD212 ,213 を採用したりするなどの選択も可
能である。さらに、測定スポットS0 と不要スポットS
1 との受光光量の大きさの相違によっても二次反射光を
除去することが可能な場合もある。いずれにしても、測
定スポットS0 と不要スポットS1 とが異なるPSD2
1 〜215 に形成される場合には両者が分離可能にな
り、測定精度が向上することになる。
【0032】本実施形態では位置検出素子21として受
光面が5個のPSD211 〜215に分割された例を示
したが、分割数は製造条件、回路規模、要求される分解
能などに応じて適宜に設定される。また、分割された各
PSD211 〜215 の幅(X方向の寸法)も必ずしも
均一にする必要はない。さらに上の例ではリニアリティ
補正回路56や切換器50a,50bに対して走査装置
11の位置情報を与えているが、別の手段によって光ビ
ームの位置を測定することによって同種の情報を与える
ようにしてもよく、また走査装置11の位置情報が時間
情報と一対一に対応するのであれば時間情報を用いて位
置情報に代えてもよい。
【0033】(実施形態2)本実施形態は、図7に示す
ように、実施形態1とは切換器50a,50bの位置を
変えたものである。つまり、実施形態1では切換器50
a,50bを位置検出素子21を構成する各PSD21
1 〜215 と受光回路51a,51bとの間に挿入する
ことによって受光回路51a,51bを各PSD211
〜215 で共用していたのに対して、本実施形態では位
置検出素子21の各PSD211 〜215 ごとに受光回
路51a1 〜51a5 ,51b1 〜51b5 を設け、受
光回路51a1 〜51a5 ,51b1 〜51b5 と同期
検波回路52a,52bとの間に切換器50a,50b
を挿入してある。要するに、受光回路51a1 〜51a
5 ,51b1 〜51b5 から出力される各電圧信号を切
換器50a,50bを通して同期検波回路52a,52
bに選択的に入力するものである。この構成では、位置
検出素子21から出力された電流信号を増幅するととも
に電圧信号に変換した後に切換器50a,50bで選択
するから、実施形態1の構成に比較して外乱ノイズによ
る影響を受けにくいものである。各信号の選択条件は実
施形態1と同様であり、他の構成および動作も実施形態
1と同様である。
【0034】(実施形態3)本実施形態は、図8に示す
ように、位置検出素子21の各PSD211 〜21 5
とに受光回路51a1 〜51a5 ,51b1 〜51
5 、同期検波回路52a1 〜52a5 ,52b1 〜5
2b5 、加算回路531 〜535 、減算回路54 1 〜5
5 、除算回路551 〜555 、リニアリティ補正回路
561 〜565 を設けることによって各PSD211
215 ごとに変位ΔLを測定し、各PSD211 〜21
5 ごとの変位ΔLの測定結果から所望のものを切換器5
0により選択するものである。この構成では、各PSD
211 〜215 ごとにリニアリティ補正回路561 〜5
5 を設けているから、各PSD211 〜215 ごとの
出力特性のばらつきなどに応じてリニアリティ補正回路
561 〜565 を調整することができ、結果的に上述し
た他の実施形態よりも高い精度で変位ΔLを測定するこ
とが可能になる。切換器50による測定結果の選択条件
は実施形態1と同様であって、他の構成および動作も実
施形態1と同様である。
【0035】なお、上述した各実施形態において位置検
出素子21としてPSDを用いているが、フォトダイオ
ードを長手方向に2個並設したものや、CCDリニアイ
メージセンサなどを用いる場合でも同様の技術思想を適
用することが可能である。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明は、対象物の上で光スポ
ットを走査するように光ビームを照射する投光手段と、
光ビームの拡散反射光が受光光学系により集光されるこ
とにより位置検出素子の受光面上に測定スポットが形成
される受光手段と、位置検出素子により検出した測定ス
ポットの位置を用いることにより三角測量法に基づいて
対象物の変位を求める演算手段とを備え、位置検出素子
は、光スポットの走査により測定スポットが移動する方
向において受光面が複数の領域に分割されるとともに、
各領域ごとに測定スポットの位置が検出可能であって、
前記各領域のうち測定スポットが形成される領域の出力
を選択的に用いて演算手段で変位を求めるものであり、
受光面を複数の領域に分割し測定スポットが形成される
領域の出力を選択的に用いて演算手段で変位を求めてい
るから、二次反射光を受光している領域の出力を用いず
に変位を測定して二次反射光の影響を除去することがで
きる可能性が高くなるという利点がある。また、位置検
出素子としてPSDを用いると、受光面を分割しない場
合に比較して分割された各領域では抵抗成分が大きく容
量成分が小さくなる。PSDの分解能は抵抗成分に依存
し、応答時間は抵抗成分と容量成分との積に依存するか
ら、受光面を分割しない場合よりも抵抗成分を大きく
し、かつ抵抗成分と容量成分との積を小さくするよう
に、各領域を設定・選択すれば、受光面を分割しない場
合よりも分解能を高めながら応答時間を短くすることが
できる。
【0037】請求項2の発明のように、測定スポットが
形成される単一の領域を選択的に用いて演算手段で変位
を求めるものでは、請求項1の発明と同様の効果を奏す
るとともに、選択する領域が1つずつであるから、領域
を選択する処理が簡単なものになる。請求項3の発明の
ように、測定スポットが形成される隣接する複数の領域
を選択的に用いるとともに、各領域の出力値を加算的に
用いて演算手段で変位を求めるものでは、請求項1の発
明と同様の効果を奏するとともに、各領域での受光光量
が少ない場合でも隣接する領域の出力値が加算されるこ
とにより演算手段には比較的大きな出力を与えることが
でき、耐ノイズ性が高くなる。また、隣接する領域間に
測定スポットが跨がるように形成される場合でも十分に
大きな出力を得ることができる。
【0038】請求項4の発明は、対象物の上で光スポッ
トを走査するように光ビームを照射する投光手段と、光
ビームの拡散反射光が受光光学系により集光されること
により位置検出素子の受光面上に測定スポットが形成さ
れる受光手段と、位置検出素子により検出した測定スポ
ットの位置を用いることにより三角測量法に基づいて対
象物の変位を求める演算手段とを備え、位置検出素子
は、光スポットの走査により測定スポットが移動する方
向において受光面が複数の領域に分割されるとともに、
各領域ごとに測定スポットの位置が検出可能であって、
前記各領域のうち測定スポットが形成される領域の出力
を切換器により選択して演算手段に入力し対象物の変位
を求めるものであり、請求項1の発明と同様の効果を奏
するとともに、各領域で演算手段を共用していることに
よって、回路構成が簡単になり小型かつ低コストで提供
することが可能になる。
【0039】請求項5の発明のように、切換器により測
定スポットが形成される単一の領域を選択するもので
は、請求項2および請求項4の発明の効果を合わせ持
つ。請求項6の発明のように、切換器により測定スポッ
トが形成される隣接する複数の領域を選択するもので
は、請求項3および請求項4の発明の効果を合わせ持つ
ことになる。
【0040】請求項7の発明は、対象物の上で光スポッ
トを走査するように光ビームを照射する投光手段と、光
ビームの拡散反射光が受光光学系により集光されること
により位置検出素子の受光面上に測定スポットが形成さ
れる受光手段と、位置検出素子により検出した測定スポ
ットの位置を用いることにより三角測量法に基づいて対
象物の変位を求める演算手段とを備え、位置検出素子
は、光スポットの走査により測定スポットが移動する方
向において並設された複数のPSDよりなり、演算手段
は、各PSDの電流出力をそれぞれ電圧信号に変換する
複数の受光回路と、各受光回路のうち測定スポットが形
成される位置のPSDに対応する受光回路の出力を選択
する切換器とを備え、切換器により選択した受光回路の
出力を用いて対象物の変位を演算するものであり、この
構成によれば、請求項1の発明の効果を奏するととも
に、各領域を構成する複数のPSDの出力をそれぞれ電
圧信号に変換した後に切換器により選択して変位を演算
するから、PSDから出力された微弱な電流信号を切換
器で切り換える場合よりも耐ノイズ性が高くなる。
【0041】請求項8の発明のように、切換器により測
定スポットが形成される単一のPSDに対応する受光回
路の出力を選択するものでは、請求項2および請求項7
の発明の効果を合わせ持つことになる。請求項9の発明
のように、切換器により測定スポットが形成される隣接
する複数のPSDに対応する受光回路の出力を選択する
ものでは、請求項3および請求項7の発明の効果を合わ
せ持つ。
【0042】請求項10の発明は、対象物の上で光スポ
ットを走査するように光ビームを照射する投光手段と、
光ビームの拡散反射光が受光光学系により集光されるこ
とにより位置検出素子の受光面上に測定スポットが形成
される受光手段と、位置検出素子により検出した測定ス
ポットの位置を用いることにより三角測量法に基づいて
対象物の変位を求める演算手段とを備え、位置検出素子
は、光スポットの走査により測定スポットが移動する方
向において受光面が複数の領域に分割されるとともに、
各領域ごとに測定スポットの位置が検出可能であって、
演算手段は、各領域ごとに出力値が前記変位と線形関係
になるように補正する複数のリニアリティ補正回路を備
え、前記各領域のうち測定スポットが形成される位置の
領域の出力に対応するリニアリティ補正回路の出力を切
換器により選択するものであり、請求項1の発明の効果
を奏するとともに、各領域ごとにリニアリティを補正し
ているから各領域の特性にばらつきがあっても、それぞ
れ線形関係になるように出力を得ることができて全体と
して線形出力を得ることが可能になるという効果を奏す
る。
【0043】請求項11の発明のように、切換器により
測定スポットが形成される単一の領域に対応するリニア
リティ補正回路の出力を選択するものでは、請求項2お
よび請求項10の発明の効果を合わせ持つことになる。
請求項12の発明のように、切換器により測定スポット
が形成される隣接する複数の領域に対応するリニアリテ
ィ補正回路の出力を選択するものでは、請求項3および
請求項10の発明の効果を合わせ持つことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示すブロック図である。
【図2】同上に用いる光学系を示す斜視図である。
【図3】同上に用いる位置検出素子の正面図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】本発明の実施形態2を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態3を示すブロック図である。
【図9】従来例の光学系を示す斜視図である。
【図10】光学的三角測量法の原理説明図である。
【図11】従来例に用いる位置検出素子の正面図であ
る。
【図12】同上のブロック図である。
【図13】従来例の問題点を示す動作説明図である。
【図14】従来例を示し、(a)は正常時、(b)は二
次反射光の存在時の動作説明図である。
【符号の説明】
10 投光装置 11 走査装置 21 位置検出素子 211 〜215 PSD 22 受光光学系 30 対象物 50 切換器 50a,50b 切換器 51a,51b 受光回路 51a1 〜51a5 ,51b1 〜51b5 受光回路 52a,52b 同期検波回路 52a1 〜52a5 ,52b1 〜52b5 同期検波回
路 53 加算回路 531 〜535 加算回路 54 減算回路 541 〜545 減算回路 55 リニアリティ補正回路 551 〜555 リニアリティ補正回路 S0 測定スポット S1 不要スポット

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物の上で光スポットを走査するよう
    に光ビームを照射する投光手段と、光ビームの拡散反射
    光が受光光学系により集光されることにより位置検出素
    子の受光面上に測定スポットが形成される受光手段と、
    位置検出素子により検出した測定スポットの位置を用い
    ることにより三角測量法に基づいて対象物の変位を求め
    る演算手段とを備え、位置検出素子は、光スポットの走
    査により測定スポットが移動する方向において受光面が
    複数の領域に分割されるとともに、各領域ごとに測定ス
    ポットの位置が検出可能であって、前記各領域のうち測
    定スポットが形成される領域の出力を選択的に用いて演
    算手段で変位を求めることを特徴とする光走査式変位測
    定装置。
  2. 【請求項2】 測定スポットが形成される単一の領域を
    選択的に用いて演算手段で変位を求めることを特徴とす
    る請求項1記載の光走査式変位測定装置。
  3. 【請求項3】 測定スポットが形成される隣接する複数
    の領域を選択的に用いるとともに、各領域の出力値を加
    算的に用いて演算手段で変位を求めることを特徴とする
    請求項1記載の光走査式変位測定装置。
  4. 【請求項4】 対象物の上で光スポットを走査するよう
    に光ビームを照射する投光手段と、光ビームの拡散反射
    光が受光光学系により集光されることにより位置検出素
    子の受光面上に測定スポットが形成される受光手段と、
    位置検出素子により検出した測定スポットの位置を用い
    ることにより三角測量法に基づいて対象物の変位を求め
    る演算手段とを備え、位置検出素子は、光スポットの走
    査により測定スポットが移動する方向において受光面が
    複数の領域に分割されるとともに、各領域ごとに測定ス
    ポットの位置が検出可能であって、前記各領域のうち測
    定スポットが形成される領域の出力を切換器により選択
    して演算手段に入力し対象物の変位を求めることを特徴
    とする光走査式変位測定装置。
  5. 【請求項5】 切換器は測定スポットが形成される単一
    の領域を選択することを特徴とする請求項4記載の光走
    査式変位測定装置。
  6. 【請求項6】 切換器は測定スポットが形成される隣接
    する複数の領域を選択することを特徴とする請求項4記
    載の光走査式変位測定装置。
  7. 【請求項7】 対象物の上で光スポットを走査するよう
    に光ビームを照射する投光手段と、光ビームの拡散反射
    光が受光光学系により集光されることにより位置検出素
    子の受光面上に測定スポットが形成される受光手段と、
    位置検出素子により検出した測定スポットの位置を用い
    ることにより三角測量法に基づいて対象物の変位を求め
    る演算手段とを備え、位置検出素子は、光スポットの走
    査により測定スポットが移動する方向において並設され
    た複数のPSDよりなり、演算手段は、各PSDの電流
    出力をそれぞれ電圧信号に変換する複数の受光回路と、
    各受光回路のうち測定スポットが形成される位置のPS
    Dに対応する受光回路の出力を選択する切換器とを備
    え、切換器により選択した受光回路の出力を用いて対象
    物の変位を演算することを特徴とする光走査式変位測定
    装置。
  8. 【請求項8】 切換器は測定スポットが形成される単一
    のPSDに対応する受光回路の出力を選択することを特
    徴とする請求項7記載の光走査式変位測定装置。
  9. 【請求項9】 切換器は測定スポットが形成される隣接
    する複数のPSDに対応する受光回路の出力を選択する
    ことを特徴とする請求項7記載の光走査式変位測定装
    置。
  10. 【請求項10】 対象物の上で光スポットを走査するよ
    うに光ビームを照射する投光手段と、光ビームの拡散反
    射光が受光光学系により集光されることにより位置検出
    素子の受光面上に測定スポットが形成される受光手段
    と、位置検出素子により検出した測定スポットの位置を
    用いることにより三角測量法に基づいて対象物の変位を
    求める演算手段とを備え、位置検出素子は、光スポット
    の走査により測定スポットが移動する方向において受光
    面が複数の領域に分割されるとともに、各領域ごとに測
    定スポットの位置が検出可能であって、演算手段は、各
    領域ごとに出力値が前記変位と線形関係になるように補
    正する複数のリニアリティ補正回路を備え、前記各領域
    のうち測定スポットが形成される位置の領域の出力に対
    応するリニアリティ補正回路の出力を切換器により選択
    することを特徴とする光走査式変位測定装置。
  11. 【請求項11】 切換器は測定スポットが形成される単
    一の領域に対応するリニアリティ補正回路の出力を選択
    することを特徴とする請求項10記載の光走査式変位測
    定装置。
  12. 【請求項12】 切換器は測定スポットが形成される隣
    接する複数の領域に対応するリニアリティ補正回路の出
    力を選択することを特徴とする請求項10記載の光走査
    式変位測定装置。
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