JPH1162372A - ワンタッチ操作可能なヒンジ構造 - Google Patents

ワンタッチ操作可能なヒンジ構造

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JPH1162372A
JPH1162372A JP21618597A JP21618597A JPH1162372A JP H1162372 A JPH1162372 A JP H1162372A JP 21618597 A JP21618597 A JP 21618597A JP 21618597 A JP21618597 A JP 21618597A JP H1162372 A JPH1162372 A JP H1162372A
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cam
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Atsuo Urata
敦夫 浦田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片手で開き操作が可能なワンタッチ式ヒンジ
構造を提供する。 【解決手段】 ケースヒンジ部3とカバーヒンジ部5と
を回動中心Cの周りで回動可能に結合する。ケースヒン
ジ部3の第1収容部6に収容されたボックス部材40に
対して回動中心Cに沿って移動可能に取り付けられた第
1係合部12に、押ボタン10が接続されている。押ボ
タン10操作による第1係合部12の第2係合部22の
方への移動に基づき、カバーヒンジ部5の第2収容部7
内に収容されたブロック部材20に取り付けられた第2
係合部22が、回動中心Cの周りで第1段階回転を行
う。第2係合部22に接続されたカム部21には、第1
係合部12に対する回動中心Cの周りの回動を阻止され
た板バネ部材30が当接している。第2係合部22は、
第1段階回転に続いて、板バネ部材30の挟圧力に基づ
き第1段階回転と同一の向きに回動中心Cの周りで第2
段階回転を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒンジ構造に関す
るものであり、特に折畳み式の携帯型電話機などの電子
機器においてワンタッチ操作が可能なヒンジ構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯型電話機、ワードプロセッサ
及びパーソナルコンピュータ等の比較的小型の電子機器
においては、携帯利便性や収納利便性を向上させるべ
く、第1の部分と第2の部分とをヒンジ構造により折畳
み可能なように構成することが行われている。
【0003】このようなヒンジ構造を有する従来の携帯
型電話機の一例を図6に模式的に示す。図6において、
ケース部分50とカバー部分60とがヒンジ構造により
折畳み式で開閉可能なように構成されている。ケース部
分50及びカバー部分60にはそれぞれ電子的機能部が
内蔵されており、不図示の電気配線により電気的に接続
されている。折畳み状態(閉じた状態)でカバー部分6
0と対向する側のケース部分50の面には電話機操作ボ
タン51が設けられており、折畳み状態(閉じた状態)
でケース部分50と対向する側のカバー部材60の面に
は表示部61が設けられている。上記ヒンジ構造は、ケ
ース部分50に固定されたケースヒンジ部52とカバー
部分60に固定されたカバーヒンジ部62とを有してな
る。
【0004】図7は、この携帯型電話機のヒンジ構造を
説明するための模式的分解斜視図である。図7に示すよ
うに、カバーヒンジ部62の内部には、カバー側係合部
材63が収容されている。該カバー側係合部材63のB
方向端面には突起65が形成されており、カバーヒンジ
部62の内面には突起65を係止せる凹部66が形成さ
れている。また、カバー側係合部材63のA方向端面に
は係合用凸部64が形成されている。
【0005】一方、ケースヒンジ部52の内部には、ケ
ース側係合部材53が収容されている。ケースヒンジ部
52の内面にはA−B方向のガイドリブ56が形成され
ており、ケース側係合部材53の外面にはガイドリブ5
6に対してA−B方向にスライド可能なように適合され
た溝55が形成されている。ケース側係合部材53のB
方向端面には上記カバー側係合部材63のA方向端面に
形成された係合用凸部64と係合可能な位置に係合用凹
部54が形成されている。
【0006】上記ケース側係合部材53のA方向側に圧
縮コイルバネ57が介在しており、該圧縮コイルバネ5
7を介してネジ部材58がB方向へとカバーヒンジ部6
2にネジ込まれている。ネジ部材58はケース側係合部
材53及びカバー側係合部材63を貫通しており、特に
カバー側係合部材63はネジ部材58に対して回動可能
である。
【0007】従って、カバー部分60がケース部分50
に対して閉じている折畳み状態から該カバー部分60を
ケース部分50に対してA−B方向の周りで回動させる
と、ケースヒンジ部52に対してカバーヒンジ部62が
A−B方向の周りで適宜の角度をなすように回動した時
に、バネ57の押圧力によりB方向に付勢されているケ
ース側係合部材53がB方向に少し移動して、該ケース
側係合部材53の係合用凹部54とカバー側係合部材6
3の係合用凸部66とが係合し、クリック係合がなされ
る。かくして、ケース部分50とカバー部分60とが予
め設定した角度に開かれる。
【0008】カバー部分60をケース部分50に対して
閉じる際には、カバー部分60をケース部分50に対し
てA−B方向の周りで、開く時とは逆向きに回転させ、
クリック係合された係合用凸部64と係合用凹部54と
の係合を付勢するバネ57の押圧力に抗してケース側係
合部材53をA方向に移動させ、係合用凸部64と係合
用凹部63との係合を解く。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来のヒンジ構造においては、所定の開き角度で
のクリック係合手段を有してはいるものの、開く際に
は、一方の手でケース部分50を保持しつつ、他方の手
でカバー部分60を引起こす操作をしなければならず、
操作が面倒であった。特に、片方の手がふさがっている
場合には開き操作ができず、また片手が不自由な人には
開き操作ができないという、問題点があった。
【0010】そこで、本発明は、片手で開き操作が可能
なワンタッチ式のヒンジ構造を提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、第1の部分と第2の部
分とを回動中心の周りで互いに回動可能なように結合さ
せるヒンジ構造であって、前記第1の部分に対して前記
回動中心に沿って往復移動可能に取り付けられた第1係
合部と、前記第2の部分に取り付けられた第2係合部と
を備えており、前記第1係合部には当該第1係合部を外
部から前記回動中心に沿って前記第2係合部の方へと押
圧するための操作部が接続されており、前記第1係合部
と前記第2係合部とは、前記第1係合部の前記第2係合
部の方への移動に基づき前記第2係合部が前記回動中心
の周りで第1段階の回転を行うように係合しており、前
記第2係合部にはカム部が接続されており、該カム部に
は前記第1係合部に対する前記回動中心の周りの回動を
阻止されたカム付勢部材が当接しており、前記カム部と
前記カム付勢部材とは、前記第2係合部が前記第1段階
の回転に続いて前記カム付勢部材の付勢力に基づき前記
第1段階の回転と同一の向きに前記回動中心の周りで第
2段階の回転を行うように当接している、ことを特徴と
するヒンジ構造、が提供される。
【0012】本発明の一態様においては、前記第1係合
部を前記第2係合部から離隔させる向きに付勢する離隔
付勢部材が設けられている。
【0013】本発明の一態様においては、前記カム部は
外周カム面を有する。
【0014】本発明の一態様においては、前記カム付勢
部材は断面略U字形の板バネ部材であって前記カム部の
外周カム面を両側から挟圧している。
【0015】本発明の一態様においては、前記カム部と
前記カム付勢部材との当接は、前記第1の部分と前記第
2の部分とが閉じており且つ前記第1段階の回転が開始
される前において、前記第2係合部に対して前記第1段
階の回転の向きと反対の向きの回転力を付与するように
なされている。
【0016】本発明の一態様においては、前記第1係合
部と前記第2係合部及び前記カム部とのうちの一方には
前記回動中心に配置された回動軸が接続されており、他
方には該回動軸を前記回動中心の周りで回動可能で且つ
前記回動中心に沿って移動可能なように支持する軸受孔
が形成されている。
【0017】本発明の一態様においては、前記第1の部
分に第1の収容部が形成されており、前記第2の部分に
第2の収容部が形成されており、前記第1の収容部には
前記回動中心の周りの回動を阻止されたボックス部材が
収容されており、前記第2の収容部には前記回動中心の
周りの回動を阻止され且つ前記回動中心に沿っての移動
を阻止されたブロック部材が収容されており、前記ボッ
クス部材は前記第1係合部及び前記操作部を前記回動中
心に沿って移動可能に支持しており、前記第1係合部に
は前記回動中心に配置された回動軸が接続されており、
前記ブロック部材は前記カム部に取り付けられており、
前記第2係合部、前記カム部及び前記ブロック部材には
前記回動軸を前記回動中心の周りで回動可能で且つ前記
回動中心に沿って移動可能なように支持する軸受孔が形
成されており、前記第1係合部を前記第2係合部から離
隔させる向きに付勢する圧縮コイルバネが前記第1係合
部と前記第2係合部との間において前記回動軸の周囲に
配置されており、前記カム部は外周カム面を有してお
り、前記カム付勢部材は断面略U字形の板バネ部材であ
って前記カム部の外周カム面を両側から挟圧しており且
つ前記ボックス部材に付設されたストッパにより前記回
動中心の周りの回動が阻止されている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0019】図1は本発明によるワンタッチ操作可能な
ヒンジ構造の一実施形態を示す模式的分解斜視図であ
り、図2はその組立状態を示す一部透視部分斜視図であ
る。
【0020】これらの図において、2はヒンジ構造によ
り結合される第1の部分たる携帯型電話機などのケース
部分であり、4は該ヒンジ構造により結合される第2の
部分たる携帯型電話機などのカバー部分である。ケース
部分2とカバー部分4とがヒンジ構造によりZ方向の回
動中心Cの周りで互いに回動可能なように結合され、折
畳み式で開閉可能なように構成されている(図1はケー
ス部分2に対してカバー部分4が開いた状態を示す)。
このヒンジ構造は、ケース部分2に固定されたケースヒ
ンジ部3とカバー部分4に固定されたカバーヒンジ部5
とを有してなる。ケースヒンジ部3とカバーヒンジ部5
とはZ方向の回動中心Cの周りで互いに回動可能とされ
ている。
【0021】ケースヒンジ部3には、第1の収容部6が
形成されている。該第1の収容部6は、X−Y断面の形
状がX方向辺とY方向辺とからなる矩形のZ方向貫通孔
である。該第1の収容部6内には断面矩形のボックス部
材40が収容されている。該ボックス部材40は、ケー
スヒンジ部3に対する回動中心Cの周りの回動が阻止さ
れている。また、該ボックス部材40はケースヒンジ部
3に対する回動中心Cに沿ってのZ方向移動も阻止され
ている。即ち、ボックス部材40は、ケースヒンジ部3
に対して固定されている。
【0022】一方、カバーヒンジ部5には、第2の収容
部7が形成されている。該第2の収容部7は、図1の状
態におけるX−Y断面の形状がX方向辺とY方向辺とか
らなる矩形のZ方向穴である。この穴はカバーヒンジ部
5のケースヒンジ部3側に設けられており、従って第2
の収容部7は第1の収容部4と連通している。
【0023】上記ボックス部材40内に、第1の係合部
12が配置されている。この第1の係合部12には矩形
断面形状を持つZ方向の角軸11を介して操作部たる押
ボタン10が取り付けられている。また、第1係合部1
2には、回動中心C上に配置された回動軸13が接続さ
れている。
【0024】上記ボックス部材40内には、更に第2の
係合部22が配置されている。この第2の係合部22に
は、小径のZ方向の連結部23を介してカム部21が取
り付けられている。そして、該カム部21にはブロック
部材20が取り付けられている。該ブロック部材20
は、第2の収容部7の対向する1対の内面(図1ではY
−Z面)に適合して収容されており、カバーヒンジ部5
に対して回動中心Cの周りの回動を阻止されている。カ
ム部21は、第2の収容部7内に配置されている。
【0025】第2の係合部22、連結部23、カム部2
1及びブロック部材20を貫通してZ方向の軸受孔24
が形成されており、該軸受孔24は上記回動軸13を回
動中心Cの周りで回動可能で且つ回動中心Cに沿って往
復移動可能なように支持している。尚、カバーヒンジ部
5には、第2の収容部7の奥に、回動軸13の先端を受
け入れるためのZ方向の軸受孔8が形成されている。
【0026】上記ボックス部材40のZ方向に関する一
方の端面部には、上記角軸11を回動不能なように支持
する角軸受け部42が形成されている。そして、ボック
ス部材40のZ方向に関する他方の端面部には、上記連
結部23の通過を許容するような切欠部43が形成され
ている。該切欠部43の形成されているボックス部材4
0の端面部の外面側には、カム付勢部材としての断面
(X−Z断面)略U字形の板バネ部材30が配置されて
いる。該板バネ部材30はカム部21のZ方向の周りの
外周カム面を両側からX方向に挟圧している。該板バネ
部材30にはY方向の切込み部31が形成されており、
該切込み部31に上記連結部23が適合せしめられてい
る。
【0027】上記切欠部43の形成されているボックス
部材40の端面部の外面側には、上記板バネ部材30の
Y方向両端に当接して、ボックス部材40に対する板バ
ネ部材30のY方向移動及び回動中心Cの周りの回動を
阻止するストッパ41が形成されている。
【0028】かくして、第2の係合部22のカム部21
側の端面と該カム部21の第2の係合部22側の端面と
の間にボックス部材40の切欠部43と板バネ部材30
とが介在しており、第2の係合部22、連結部23、カ
ム部21及びブロック部材20はボックス部材40に対
してZ方向移動が阻止されている。
【0029】また、第1係合部12と第2係合部22と
の間において、回動軸13の周囲には、第1係合部12
を第2係合部22から離隔させる向きに付勢する離隔付
勢部材としての圧縮コイルバネ32が配置されている。
【0030】図2には、上記第1の収容部6及び第2の
収容部7内へと第1の収容部6側からZ方向に挿入する
ことが可能なように組み立てられたヒンジユニット1が
示されている。このヒンジユニット1は、図1に示され
ているようにして容易に組み立てることができる。
【0031】次に、本実施形態における第1係合部12
と第2係合部22との係合関係及びカム部21と板バネ
部材30との当接関係並びにこれら係合及び当接の間の
関係について、本実施形態の動作と共に説明する。
【0032】図3は本実施形態の動作説明のための模式
的断面図(X−Z断面図)であり、図4は第1係合部1
2と第2係合部22との係合関係及びカム部21と板バ
ネ部材30との当接関係を示す模式図である。
【0033】図3(a)及び図4(a)は、ケース部分
2に対してカバー部分4が閉じた状態の説明図である。
この状態は、図1に示される状態から、板バネ部材30
によるカム部21の挟圧付勢力に抗してカバー部材4を
回動中心Cの周りで第1の向きに回転させて、図1に示
されるカバー部材4の表面をケース部分2の表面に近接
させることで、実現することができる。
【0034】この状態では、図3(a)に示されている
ように、コイルバネ32の伸長力により、第1の係合部
12、角軸11及び押ボタン10が最左側位置(第1の
係合部12と角軸受け部42が形成されているボックス
部材40の端面部とが当接する位置)にある。第1の係
合部12と第2の係合部22とは係合していない。
【0035】尚、第1の係合部12と第2の係合部22
とは、それぞれ互いに対向する面側に同等で対応する形
状の馬の鞍状の係合面が形成されている。これら第1の
係合部12の係合面及び第2の係合部22の係合面のそ
れぞれについての方向性(例えば回動中心C方向の最突
出部どうしを結ぶ径方向により規定することができる)
を、図4において12’,22’で示す。図3(a)の
状態では、図4(a)に示されているように、第1の係
合部12の係合面の方向性12’と第2の係合部22の
係合面の方向性22’とは、角度αだけずれている。
【0036】また、カム部21の外周カム面は、図4
(a)に示されているように、回動中心Cと直交する断
面の形状が楕円形である。図3(a)の状態では、図4
(a)に示されているように、カム部21の外周カム面
の楕円形状の短軸方向がX方向に対して角度β(>α)
をなしている。従って、板バネ部材30によるX方向の
挟圧力により、カム部21には回動中心Cの周りの回転
駆動力が生じている。この回転駆動力の向きは、上記ケ
ース部分2に対してカバー部分4を閉じる際の第1の向
きと同一であり、カバー部分4の表面をケース部分2の
表面へと押圧させる向きである。従って、この状態で
は、閉じた状態を維持する力が作用している。
【0037】図3(b)及び図4(b)は、図3(a)
及び図4(a)の状態から押ボタン10を回動中心Cに
沿ってZ方向に図3中右側へ押圧した状態の説明図であ
る。この押圧動作時には、コイルバネ32の伸長力に抗
して第1の係合部12が第2の係合部22の方へと移動
せしめられ、その移動に際し第1の係合部12の係合面
が第2の係合部22の係合面を押圧することで、該第2
の係合部22を回動中心Cの周りで角度(90°−α)
だけ上記第1の向きとは逆の第2の向きに向きに回転さ
せる。これにより、ケース部分2に対してカバー部分4
が角度(90°−α)だけ開く。
【0038】この図3(b)の状態では、図4(b)に
示されているように、カム部21の外周カム面の楕円形
状の長軸方向がX方向に対して角度γ(=β−α)をな
している。従って、この状態では、板バネ部材30によ
るX方向の挟圧力により、カム部21には回動中心Cの
周りの回転駆動力が生じている。この回転駆動力の向き
は、上記ケース部分2に対してカバー部分4を閉じる際
の第1の向きと逆であり、カバー部材4の表面をケース
部分2の表面から更に離反させる第2の向きである。
【0039】図3(c)及び図4(c)は、図3(b)
及び図4(b)の状態から押ボタン10の押圧を解除し
た状態の説明図である。この押圧解除動作時には、コイ
ルバネ32の伸長力により、第1の係合部12、角軸1
1及び押ボタン10が図3中左側へと移動せしめられ、
上記図3(a)と同様に、第1の係合部12と角軸受け
部42が形成されているボックス部40の端面部とが当
接せしめられる。
【0040】一方、この図3(c)の状態では、図4
(c)に示されているように、カム部21の外周カム面
の楕円形状の短軸方向がX方向を向く。従って、この状
態では、図4(c)に示されているように、第1の係合
部12の係合面の方向性12’と第2の係合部22の係
合面の方向性22’とは、角度(180°−γ)だけず
れている。
【0041】図3(c)の状態から図3(a)の状態へ
の移行(即ちケース部分2に対してカバー部分4を閉じ
る動作)は、上記図3(a)に関し説明したように、板
バネ部材30によるカム部21の挟圧付勢力に抗してカ
バー部材4を回動中心Cの周りで第1の向きに回転させ
ることで、実現することができる。
【0042】尚、カバー部分4またはカバーヒンジ部5
とケース部分2またはケースヒンジ部3との間に適宜の
回動ストッパを設けておくことにより、上記図4(c)
の状態を最大開き状態とすることなく、上記図4(b)
の状態と上記図4(c)の状態との間の状態を最大開き
状態とするように設定することも可能である。
【0043】以上のように、本実施形態では、片手でケ
ース部分2を持ち、そのケース部分2を持った方の手の
指で押ボタン10を押す片手操作を行うことにより、第
1係合部12の第2係合部22の方への移動に基づき第
2係合部22及びカバーヒンジ部5ひいてはカバー部分
4を回動中心Cの周りで第1段階回転させ、しかも、押
ボタン10を押す操作を解除することにより、第2係合
部22を第1段階回転に続いて板バネ部材30の付勢力
に基づき第1段階回転と同一の向きに回動中心Cの周り
で第2段階回転させることができる。また、このような
動作によれば、押ボタン10の小さな移動ストローク
で、大きな開き角度を得ることができる。従って、装置
の小型化の点でも有利である。
【0044】図5(a)〜(c)は、上記実施形態の変
形例における第1係合部と第2係合部との係合関係及び
カム部と板バネ部材との当接関係を示す模式図である。
この図は、上記図4(a)〜(c)に対応するものであ
り、対応する部分には同一の符号が付されている。
【0045】本変形例は、カム部21のカム形状のみ上
記実施形態で説明したものと異なる。即ち、本変形例で
は、カム形状は単純な楕円形状ではなく、長手方向の半
部が偏角δだけ折れ曲がったような形状(但し両半部は
滑らかに接続されている)をなしている。
【0046】図5(a)の状態から図5(b)の状態へ
の移行の際には、コイルバネ32の伸長力に抗して第1
の係合部12が第2の係合部22の方へと移動せしめら
れ、その移動に際し第1の係合部12の係合面が第2の
係合部22の係合面を押圧し、該第2の係合部22を回
動中心Cの周りで角度90°だけ第2の向きに回転させ
る(即ち、本変形例では第1の係合部12の係合面の形
状及び第2の係合部22の係合面の形状が上記実施形態
で説明したものと異なる)。これにより、ケース部分2
に対してカバー部分4が角度90°だけ開く。
【0047】この図5(b)の状態では、カム部21の
外周カム面の楕円形状の偏角した長軸の方向がX方向に
対して角度δをなしている。従って、この状態では、板
バネ部材30によるX方向の挟圧力により、カム部21
には回動中心Cの周りの回転駆動力が生じている。この
回転駆動力の向きは、上記ケース部分2に対してカバー
部分4を閉じる際の第1の向きと逆であり、カバー部材
4の表面をケース部分2の表面から更に離反させる第2
の向きである。
【0048】図5(b)の状態から図5(c)の状態へ
の押ボタン押圧解除動作により、カム部21は第2の向
きに90°回転する。そして、第1の係合部12の係合
面の方向性12’と第2の係合部22の係合面の方向性
22’とは、角度(180°+δ)だけずれるようにな
る。
【0049】本変形例によれば、図5(a)の状態で閉
じた状態を維持する力が作用しないけれども、ケース部
分2に対するカバー部分4の開きの角度を180°とす
ることができる。その他の作用効果は、上記実施形態で
説明したと同様である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のヒンジ構
造によれば、片方の手がふさがっている場合や、片手が
不自由な人であっても、片手で容易に開き操作が可能で
ある。
【0051】更に、押ボタンなどの操作部の小さなスト
ロークで大きな角度の開き操作が可能となるので、装置
の小型化を阻害することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるヒンジ構造の一実施形態を示す模
式的分解斜視図である。
【図2】本発明によるヒンジ構造の一実施形態の組立状
態を示す一部透視部分斜視図である。
【図3】本発明によるヒンジ構造の一実施形態の動作説
明のための模式的断面図である。
【図4】本発明によるヒンジ構造の一実施形態の第1係
合部と第2係合部との係合関係及びカム部と板バネ部材
との当接関係を示す模式図である。
【図5】本発明によるヒンジ構造の一実施形態の変形例
における第1係合部と第2係合部との係合関係及びカム
部と板バネ部材との当接関係を示す模式図である。
【図6】ヒンジ構造を有する従来の携帯型電話機の一例
を示す模式図である。
【図7】従来の携帯型電話機のヒンジ構造を説明するた
めの模式的分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ヒンジユニット 2 ケース部分 3 ケースヒンジ部 4 カバー部分 5 カバーヒンジ部 6 第1の収容部 7 第2の収容部 8 軸受孔 10 押ボタン 11 角軸 12 第1係合部 12’ 第1の係合部の係合面の方向性 13 回動軸 20 ブロック部材 21 カム部 22 第2の係合部 22’ 第2の係合部の係合面の方向性 23 連結部 24 軸受孔 30 板バネ部材 31 切込み部 32 圧縮コイルバネ 40 ボックス部材 41 ストッパ 42 角軸受け部 43 切欠部 C 回動中心

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の部分と第2の部分とを回動中心の
    周りで互いに回動可能なように結合させるヒンジ構造で
    あって、 前記第1の部分に対して前記回動中心に沿って往復移動
    可能に取り付けられた第1係合部と、前記第2の部分に
    取り付けられた第2係合部とを備えており、 前記第1係合部には当該第1係合部を外部から前記回動
    中心に沿って前記第2係合部の方へと押圧するための操
    作部が接続されており、 前記第1係合部と前記第2係合部とは、前記第1係合部
    の前記第2係合部の方への移動に基づき前記第2係合部
    が前記回動中心の周りで第1段階の回転を行うように係
    合しており、 前記第2係合部にはカム部が接続されており、該カム部
    には前記第1係合部に対する前記回動中心の周りの回動
    を阻止されたカム付勢部材が当接しており、 前記カム部と前記カム付勢部材とは、前記第2係合部が
    前記第1段階の回転に続いて前記カム付勢部材の付勢力
    に基づき前記第1段階の回転と同一の向きに前記回動中
    心の周りで第2段階の回転を行うように当接している、
    ことを特徴とするヒンジ構造。
  2. 【請求項2】 前記第1係合部を前記第2係合部から離
    隔させる向きに付勢する離隔付勢部材が設けられている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のヒンジ構造。
  3. 【請求項3】 前記カム部は外周カム面を有することを
    特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載のヒンジ構
    造。
  4. 【請求項4】 前記カム付勢部材は断面略U字形の板バ
    ネ部材であって前記カム部の外周カム面を両側から挟圧
    していることを特徴とする、請求項3に記載のヒンジ構
    造。
  5. 【請求項5】 前記カム部と前記カム付勢部材との当接
    は、前記第1の部分と前記第2の部分とが閉じており且
    つ前記第1段階の回転が開始される前において、前記第
    2係合部に対して前記第1段階の回転の向きと反対の向
    きの回転力を付与するようになされていることを特徴と
    する、請求項1〜4のいずれかに記載のヒンジ構造。
  6. 【請求項6】 前記第1係合部と前記第2係合部及び前
    記カム部とのうちの一方には前記回動中心に配置された
    回動軸が接続されており、他方には該回動軸を前記回動
    中心の周りで回動可能で且つ前記回動中心に沿って移動
    可能なように支持する軸受孔が形成されていることを特
    徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のヒンジ構
    造。
  7. 【請求項7】 前記第1の部分に第1の収容部が形成さ
    れており、前記第2の部分に第2の収容部が形成されて
    おり、 前記第1の収容部には前記回動中心の周りの回動を阻止
    されたボックス部材が収容されており、前記第2の収容
    部には前記回動中心の周りの回動を阻止され且つ前記回
    動中心に沿っての移動を阻止されたブロック部材が収容
    されており、 前記ボックス部材は前記第1係合部及び前記操作部を前
    記回動中心に沿って移動可能に支持しており、前記第1
    係合部には前記回動中心に配置された回動軸が接続され
    ており、 前記ブロック部材は前記カム部に取り付けられており、
    前記第2係合部、前記カム部及び前記ブロック部材には
    前記回動軸を前記回動中心の周りで回動可能で且つ前記
    回動中心に沿って移動可能なように支持する軸受孔が形
    成されており、 前記第1係合部を前記第2係合部から離隔させる向きに
    付勢する圧縮コイルバネが前記第1係合部と前記第2係
    合部との間において前記回動軸の周囲に配置されてお
    り、 前記カム部は外周カム面を有しており、前記カム付勢部
    材は断面略U字形の板バネ部材であって前記カム部の外
    周カム面を両側から挟圧しており且つ前記ボックス部材
    に付設されたストッパにより前記回動中心の周りの回動
    が阻止されていることを特徴とする、請求項1または5
    のいずれかに記載のヒンジ構造。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002077471A1 (fr) * 2001-03-22 2002-10-03 Nifco Inc. Unite d'articulation et structure d'articulation
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JP2009526173A (ja) * 2006-02-07 2009-07-16 ボーグワーナー・インコーポレーテッド テンショナ用トルクバイアス摩擦ヒンジ

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