JPH116221A - 断熱壁面パネル - Google Patents
断熱壁面パネルInfo
- Publication number
- JPH116221A JPH116221A JP17636297A JP17636297A JPH116221A JP H116221 A JPH116221 A JP H116221A JP 17636297 A JP17636297 A JP 17636297A JP 17636297 A JP17636297 A JP 17636297A JP H116221 A JPH116221 A JP H116221A
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- JP
- Japan
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- heat insulating
- panel
- layer
- insulating layer
- wall
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- Building Environments (AREA)
- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 パネル材を使用した断熱工法の施工性を高
め、作業効率を向上させる。特にパネル設置後の壁面工
事を簡略化する。 【解決手段】 建物軸組の室内側に配し壁体を構成する
耐力面材12と、軸組フレーム内に嵌入可能な断熱層1
3とを一体化した壁面パネルである。面材12を、防火
性材料(不燃材、準不燃材等)により構成すると共に、
断熱層13より所定幅周囲に張出させてパネルを固定す
るための係止部12aを形成する。パネルを設置した
後、室内側壁面に不燃建材を張設する必要がない。筋か
いも不要となる。面材12を内装下地として直ちにクロ
ス等を張設して内装仕上げを行うことが出来る。さらに
面材の屋外側表面に予め防湿気密シート17を設け、断
熱層を透湿防水シート18(防風層)で覆えば、室内側
の防湿気密層、並びに屋外側の防風層の現場施工を省く
ことが可能となる。
め、作業効率を向上させる。特にパネル設置後の壁面工
事を簡略化する。 【解決手段】 建物軸組の室内側に配し壁体を構成する
耐力面材12と、軸組フレーム内に嵌入可能な断熱層1
3とを一体化した壁面パネルである。面材12を、防火
性材料(不燃材、準不燃材等)により構成すると共に、
断熱層13より所定幅周囲に張出させてパネルを固定す
るための係止部12aを形成する。パネルを設置した
後、室内側壁面に不燃建材を張設する必要がない。筋か
いも不要となる。面材12を内装下地として直ちにクロ
ス等を張設して内装仕上げを行うことが出来る。さらに
面材の屋外側表面に予め防湿気密シート17を設け、断
熱層を透湿防水シート18(防風層)で覆えば、室内側
の防湿気密層、並びに屋外側の防風層の現場施工を省く
ことが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は断熱壁面パネルに係
り、特に防火性を有する内装下地材と断熱材とを一体化
したパネル材に関する。
り、特に防火性を有する内装下地材と断熱材とを一体化
したパネル材に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、木材フレームと断熱材とを予め一
体化したパネル材が種々提案されている。例えば特公平
5−38101号は、図4に示すように断熱材を一体に
備えたパネル材1,2により建物床面、壁面および天井
面を構築するもので、各パネル材1,2は、同図(b)
ないし(c)に示すように木材フレーム1a〜1h,2
a〜2h内に発泡性樹脂を注入し、断熱材3を一体に形
成してなる。
体化したパネル材が種々提案されている。例えば特公平
5−38101号は、図4に示すように断熱材を一体に
備えたパネル材1,2により建物床面、壁面および天井
面を構築するもので、各パネル材1,2は、同図(b)
ないし(c)に示すように木材フレーム1a〜1h,2
a〜2h内に発泡性樹脂を注入し、断熱材3を一体に形
成してなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のパネ
ル材は、グラスウール等の断熱材を現場で装填していた
在来の断熱工法に較べれば確かに施工性が良好となる
が、パネル設置以降の作業は在来工法と同様の工程が必
要であり、この点で改良の余地を残している。
ル材は、グラスウール等の断熱材を現場で装填していた
在来の断熱工法に較べれば確かに施工性が良好となる
が、パネル設置以降の作業は在来工法と同様の工程が必
要であり、この点で改良の余地を残している。
【0004】すなわち断熱パネル材によれば、建物軸組
にパネルを設置するだけで断熱材の配設は完了する。し
かしその後の施工では、例えば壁面の防火性を確保する
ために不燃性の建材を室内側全面に張設するなど、在来
工法と同様の煩雑な壁面工事が必要である。前記特公平
5−38101号でも、図5に示すようにパネル2を設
置した後、防湿気密層4を設けるとともに、内装仕上げ
(クロス)の下地として壁面の室内側全面にプラスタボ
ード5を張設する必要があり、パネル設置(断熱材配
設)以降の手間は在来の断熱工法とほとんど変わりがな
い。
にパネルを設置するだけで断熱材の配設は完了する。し
かしその後の施工では、例えば壁面の防火性を確保する
ために不燃性の建材を室内側全面に張設するなど、在来
工法と同様の煩雑な壁面工事が必要である。前記特公平
5−38101号でも、図5に示すようにパネル2を設
置した後、防湿気密層4を設けるとともに、内装仕上げ
(クロス)の下地として壁面の室内側全面にプラスタボ
ード5を張設する必要があり、パネル設置(断熱材配
設)以降の手間は在来の断熱工法とほとんど変わりがな
い。
【0005】そこで本発明の目的は、パネル材を使用し
た断熱工法の施工性をさらに高め、作業効率を向上させ
る点にある。
た断熱工法の施工性をさらに高め、作業効率を向上させ
る点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成して課題
を解決するため、本発明に係る断熱壁面パネルは、建物
軸組の室内側に配し壁体を構成する面材と、軸組フレー
ム内に嵌入可能な断熱層とを一体化した壁面パネルであ
って、前記面材を、防火性材料により構成するととも
に、前記断熱層より所定幅周囲に張出させてパネルを固
定するための係止部を形成した。
を解決するため、本発明に係る断熱壁面パネルは、建物
軸組の室内側に配し壁体を構成する面材と、軸組フレー
ム内に嵌入可能な断熱層とを一体化した壁面パネルであ
って、前記面材を、防火性材料により構成するととも
に、前記断熱層より所定幅周囲に張出させてパネルを固
定するための係止部を形成した。
【0007】また、前記面材は耐力面材であり、該面材
の屋外側表面に予め防湿気密層を設ける一方、前記断熱
層の周面および屋外側表面に防風層を設ける場合があ
る。
の屋外側表面に予め防湿気密層を設ける一方、前記断熱
層の周面および屋外側表面に防風層を設ける場合があ
る。
【0008】
【作用】本発明に係るパネルは、壁面を形成するための
パネル材で、建物軸組の室内側に配し壁体を構成する面
材と、軸組フレーム内に嵌入可能な断熱層とを一体に備
えたものである。
パネル材で、建物軸組の室内側に配し壁体を構成する面
材と、軸組フレーム内に嵌入可能な断熱層とを一体に備
えたものである。
【0009】面材は防火性を有する材料(例えば不燃材
や準不燃材、難燃材等)により構成する。パネルの設置
と同時に壁面の防火性を確保できるようにするためであ
る。したがって従来のように室内側壁面に別途不燃材を
張設する必要はなく、パネル設置(断熱材配設)後の施
工工程を簡略化することが出来る。
や準不燃材、難燃材等)により構成する。パネルの設置
と同時に壁面の防火性を確保できるようにするためであ
る。したがって従来のように室内側壁面に別途不燃材を
張設する必要はなく、パネル設置(断熱材配設)後の施
工工程を簡略化することが出来る。
【0010】また、面材は断熱層より所定幅周囲に張出
させてある。この張出部はパネルを固定するための係止
部となるもので、パネルの設置に伴い、断熱層は軸組フ
レーム内に嵌入するのに対し、面材は軸組材(軸組に設
置した受材等を含む)の室内側表面に当接する。そして
面材周縁部(係止部)に室内側から例えば釘を適宜間隔
で打ちつけることにより、パネルを固定することが可能
である。
させてある。この張出部はパネルを固定するための係止
部となるもので、パネルの設置に伴い、断熱層は軸組フ
レーム内に嵌入するのに対し、面材は軸組材(軸組に設
置した受材等を含む)の室内側表面に当接する。そして
面材周縁部(係止部)に室内側から例えば釘を適宜間隔
で打ちつけることにより、パネルを固定することが可能
である。
【0011】面材は、本願第一の発明では防火性材料か
らなること以外はその構成素材および機能について特に
限定されるものではない。ただし、好ましくは内装下地
材を兼ねるものとする。パネル設置後、内装下地材を別
途設ける必要をなくするためである。本パネルはパネル
全体(肉厚全体)を軸組内に嵌入させるものではなく、
面材を軸組の室内側表面に係止する構造をとるから、隣
接するパネル(面材)同士を近接させ、面材により室内
側全面に平滑な下地面を形成することが可能である。し
たがって内装下地となり得る素材により面材を構成すれ
ば、パネル設置後、そのままクロス等を張設して内装仕
上げを行うことが可能となる。
らなること以外はその構成素材および機能について特に
限定されるものではない。ただし、好ましくは内装下地
材を兼ねるものとする。パネル設置後、内装下地材を別
途設ける必要をなくするためである。本パネルはパネル
全体(肉厚全体)を軸組内に嵌入させるものではなく、
面材を軸組の室内側表面に係止する構造をとるから、隣
接するパネル(面材)同士を近接させ、面材により室内
側全面に平滑な下地面を形成することが可能である。し
たがって内装下地となり得る素材により面材を構成すれ
ば、パネル設置後、そのままクロス等を張設して内装仕
上げを行うことが可能となる。
【0012】一方、断熱層は、例えば硬質発泡ウレタン
(ウレタンフォーム)、グラスウール、ロックウール等
により形成する。発泡ウレタンを使用する場合には、例
えば断熱層を形成すべき面材の片側面を治具で閉塞し、
内部にウレタン材料を充填すれば、ウレタンフォームの
自己接着力により面材と断熱層とが一体化した本パネル
を製造することが出来る。
(ウレタンフォーム)、グラスウール、ロックウール等
により形成する。発泡ウレタンを使用する場合には、例
えば断熱層を形成すべき面材の片側面を治具で閉塞し、
内部にウレタン材料を充填すれば、ウレタンフォームの
自己接着力により面材と断熱層とが一体化した本パネル
を製造することが出来る。
【0013】また本パネルでは、断熱層のサイズ寸法
を、設置すべき軸組フレームの内周寸法より若干(数m
m程度)大きく設定し、弾力性を利用して断熱層を軸組
内に押し込むよう構成することが出来る。かかるパネル
構成によれば、他に気密シート等の施工を行わなくても
壁面(パネルと軸組間)の気密性を確保することが可能
となる。尚、気密性をさらに高めるため、例えば断熱層
の周囲や面材(係止部)の屋外側表面に気密材を配設し
ても構わない。
を、設置すべき軸組フレームの内周寸法より若干(数m
m程度)大きく設定し、弾力性を利用して断熱層を軸組
内に押し込むよう構成することが出来る。かかるパネル
構成によれば、他に気密シート等の施工を行わなくても
壁面(パネルと軸組間)の気密性を確保することが可能
となる。尚、気密性をさらに高めるため、例えば断熱層
の周囲や面材(係止部)の屋外側表面に気密材を配設し
ても構わない。
【0014】本願第二の発明では、前記面材として耐力
面材を使用する。パネル(面材)による荷重負担を可能
とし、壁面強度を向上させるためである。所定強度以上
の耐力面材を使用することで原則として筋かいを設ける
必要がなくなり、軸組施工を簡略化することが出来る。
尚、壁面耐力をさらに高めるため筋かいを設けても勿論
構わない。
面材を使用する。パネル(面材)による荷重負担を可能
とし、壁面強度を向上させるためである。所定強度以上
の耐力面材を使用することで原則として筋かいを設ける
必要がなくなり、軸組施工を簡略化することが出来る。
尚、壁面耐力をさらに高めるため筋かいを設けても勿論
構わない。
【0015】また、面材の屋外側表面には防湿気密層を
予め設けておく。従来現場作業で行われた防湿気密層の
施工を省くためである。尚、防湿気密層は、面材より周
囲に所定幅張り出すよう設けることが望ましい。隣接す
るパネル同士(あるいは屋根や床等との間)における重
ねしろを確保し、防湿気密層の連続性を確保するためで
ある。
予め設けておく。従来現場作業で行われた防湿気密層の
施工を省くためである。尚、防湿気密層は、面材より周
囲に所定幅張り出すよう設けることが望ましい。隣接す
るパネル同士(あるいは屋根や床等との間)における重
ねしろを確保し、防湿気密層の連続性を確保するためで
ある。
【0016】さらに、断熱層の周面および屋外側表面に
は防風層を予め設けておく。防風層は断熱層への空気の
出入りを阻止して断熱性の低下を防ぐもので、室内水蒸
気を屋外に排出する一方、屋外から壁内に浸入した雨水
が断熱層を濡らすことを防ぐことを目的として、在来の
木造軸組工法では防風層に透湿防水シートが設けられる
ことがある。しかし施工中風が強い場合には、シートの
張設に手間取ったり、張りつけたシートが風であおられ
て剥がれるなど施工が煩雑であった。そこで本パネルで
は断熱層に予め防風層を配し、かかる煩雑な現場作業を
不要とした。具体的には面材と断熱層とを一体化した
後、少なくとも断熱層の周面(上下面、左右側面)およ
び屋外側表面を透湿防水シート等で被覆することによ
り、防風層を形成する。
は防風層を予め設けておく。防風層は断熱層への空気の
出入りを阻止して断熱性の低下を防ぐもので、室内水蒸
気を屋外に排出する一方、屋外から壁内に浸入した雨水
が断熱層を濡らすことを防ぐことを目的として、在来の
木造軸組工法では防風層に透湿防水シートが設けられる
ことがある。しかし施工中風が強い場合には、シートの
張設に手間取ったり、張りつけたシートが風であおられ
て剥がれるなど施工が煩雑であった。そこで本パネルで
は断熱層に予め防風層を配し、かかる煩雑な現場作業を
不要とした。具体的には面材と断熱層とを一体化した
後、少なくとも断熱層の周面(上下面、左右側面)およ
び屋外側表面を透湿防水シート等で被覆することによ
り、防風層を形成する。
【0017】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を
説明する。図1から図3は本発明に係る断熱壁面パネル
の一例を示すものである。図に示すようにこのパネル材
11は、建物軸組に設置して壁面を形成するパネル材で
あって、軸組の室内側に位置することとなる面材12の
略中央位置に芯材14を配設し、軸組フレーム内に嵌入
する断熱層13を一体に設けてなる。
説明する。図1から図3は本発明に係る断熱壁面パネル
の一例を示すものである。図に示すようにこのパネル材
11は、建物軸組に設置して壁面を形成するパネル材で
あって、軸組の室内側に位置することとなる面材12の
略中央位置に芯材14を配設し、軸組フレーム内に嵌入
する断熱層13を一体に設けてなる。
【0018】面材12は防火性材料(不燃材、準不燃
材、難燃材等)からなる。より具体的には、例えばダイ
ライト(商品名;大建工業株式会社製)を使用すること
が出来る。ダイライトは、火山性ガラス質素材を基材と
した無機質系材料からなる建築材料で、防火性を備えて
いる(準不燃認定取得済)。また表面(室内側)にプラ
イマー処理を施すことによりプラスタボードと同様のク
ロス張り適性を付与することができ、内装下地とするこ
とができる。さらに所定の曲げ強度を有し(壁倍率認定
申請中)、耐力面材として単独で軸組に配することが可
能なものであるから、壁面強度を高め、建物の耐震性を
向上させることが出来る。また筋かいを省くことも可能
となる。尚、面材を構成する防火性材料は必ずしもダイ
ライトに限られるものではなく、他の既存の不燃材や準
不燃材、難燃材等(例えば石膏や石綿スレート類その
他)を使用することも可能である。
材、難燃材等)からなる。より具体的には、例えばダイ
ライト(商品名;大建工業株式会社製)を使用すること
が出来る。ダイライトは、火山性ガラス質素材を基材と
した無機質系材料からなる建築材料で、防火性を備えて
いる(準不燃認定取得済)。また表面(室内側)にプラ
イマー処理を施すことによりプラスタボードと同様のク
ロス張り適性を付与することができ、内装下地とするこ
とができる。さらに所定の曲げ強度を有し(壁倍率認定
申請中)、耐力面材として単独で軸組に配することが可
能なものであるから、壁面強度を高め、建物の耐震性を
向上させることが出来る。また筋かいを省くことも可能
となる。尚、面材を構成する防火性材料は必ずしもダイ
ライトに限られるものではなく、他の既存の不燃材や準
不燃材、難燃材等(例えば石膏や石綿スレート類その
他)を使用することも可能である。
【0019】また、面材12は断熱層13より所定幅周
囲に張出させてある。この張出部はパネルを固定するた
めの係止部12aとなるもので、パネル11の設置(室
内側から行う)に伴い、図2に示すように断熱層13は
軸組フレーム内に嵌入するのに対し、面材12は軸組
(胴差24、軒桁25、柱、間柱等)の室内側表面に当
接する。そして面材周縁部(係止部12a)に室内側か
ら例えば釘(図示せず)を適宜間隔で打ちつけることに
より、パネル11を固定する。尚、この施工例では、土
台22および胴差24上に受材28,29を設置してパ
ネル11(面材12)の下端部を固定している。
囲に張出させてある。この張出部はパネルを固定するた
めの係止部12aとなるもので、パネル11の設置(室
内側から行う)に伴い、図2に示すように断熱層13は
軸組フレーム内に嵌入するのに対し、面材12は軸組
(胴差24、軒桁25、柱、間柱等)の室内側表面に当
接する。そして面材周縁部(係止部12a)に室内側か
ら例えば釘(図示せず)を適宜間隔で打ちつけることに
より、パネル11を固定する。尚、この施工例では、土
台22および胴差24上に受材28,29を設置してパ
ネル11(面材12)の下端部を固定している。
【0020】さらに面材12と断熱層13との間には、
防湿気密層を予め設けておく。従来現場作業で行われた
防湿気密層の施工を省くためである。具体的には、例え
ば面材12の屋外側表面に防湿気密シート17を接着し
固定する。また該シート17は、隣接するパネル同士
(あるいは屋根や床に配設する防湿気密シートとの間)
で重ねしろを確保し、防湿気密層の連続性を確保できる
よう面材12の周囲から所定幅(例えば50mm)張出
させてある(符号17a)。
防湿気密層を予め設けておく。従来現場作業で行われた
防湿気密層の施工を省くためである。具体的には、例え
ば面材12の屋外側表面に防湿気密シート17を接着し
固定する。また該シート17は、隣接するパネル同士
(あるいは屋根や床に配設する防湿気密シートとの間)
で重ねしろを確保し、防湿気密層の連続性を確保できる
よう面材12の周囲から所定幅(例えば50mm)張出
させてある(符号17a)。
【0021】一方、断熱層13は例えば硬質発泡ウレタ
ン(ウレタンフォーム)、グラスウール、ロックウール
等により形成する。発泡ウレタンを使用する場合には、
面材12の片面(室内側表面)を治具で閉塞した後、内
部にウレタン材料を充填すれば、発泡ウレタンの自己接
着力により面材12(防湿気密シート17の表面)に断
熱層13を一体成形することが出来る。グラスウールを
使用する場合には、例えば防湿気密シート17の表面に
接着剤を塗布し、シート17の表面にグラスウールを接
着固定する。尚、グラスウールを使用する場合には、適
当な骨材(例えば図1に示すような断熱層を縦に貫通す
る断面I形の部材15)を面材12(シート17)に接
着固定し、断熱層内に配しても良い。施工中に、あるい
はパネル配設後の経年変化により、断熱層が形くずれを
起こし、壁面の断熱性や気密性が低下することを防ぐた
めである。
ン(ウレタンフォーム)、グラスウール、ロックウール
等により形成する。発泡ウレタンを使用する場合には、
面材12の片面(室内側表面)を治具で閉塞した後、内
部にウレタン材料を充填すれば、発泡ウレタンの自己接
着力により面材12(防湿気密シート17の表面)に断
熱層13を一体成形することが出来る。グラスウールを
使用する場合には、例えば防湿気密シート17の表面に
接着剤を塗布し、シート17の表面にグラスウールを接
着固定する。尚、グラスウールを使用する場合には、適
当な骨材(例えば図1に示すような断熱層を縦に貫通す
る断面I形の部材15)を面材12(シート17)に接
着固定し、断熱層内に配しても良い。施工中に、あるい
はパネル配設後の経年変化により、断熱層が形くずれを
起こし、壁面の断熱性や気密性が低下することを防ぐた
めである。
【0022】また断熱層13は、その周面(上下面、左
右側面)および屋外側表面を防風紙等の透湿防水シート
材18で被覆しておく。従来、断熱材の配設後必要であ
った防風層の施工工事を省くためである。防水シート1
8の固定は、例えばタッカー止めによりその周囲を面材
12に対し固定すれば良い。尚、図2では透湿防水シー
ト18を二点鎖線で、前記防湿気密シート17を一点鎖
線でそれぞれ示してある。
右側面)および屋外側表面を防風紙等の透湿防水シート
材18で被覆しておく。従来、断熱材の配設後必要であ
った防風層の施工工事を省くためである。防水シート1
8の固定は、例えばタッカー止めによりその周囲を面材
12に対し固定すれば良い。尚、図2では透湿防水シー
ト18を二点鎖線で、前記防湿気密シート17を一点鎖
線でそれぞれ示してある。
【0023】断熱層13の肉厚寸法は、北海道のような
寒冷地で使用する場合には、例えば100mm厚(軸組
の肉厚と同一)とする。本州以南ではこれより薄く(例
えば75mm厚)して構わない。断熱層が薄くなる分、
当該空間を屋内配線の配設スペースとして利用すること
が出来る。
寒冷地で使用する場合には、例えば100mm厚(軸組
の肉厚と同一)とする。本州以南ではこれより薄く(例
えば75mm厚)して構わない。断熱層が薄くなる分、
当該空間を屋内配線の配設スペースとして利用すること
が出来る。
【0024】また、断熱層13は、設置すべき軸組フレ
ームの内周寸法より周囲(上下左右)に例えば2〜3m
m程度大きく形成してある。パネル(断熱層)と軸組と
の間の気密性を確保するためである。パネルの設置にあ
たっては、弾力性を利用し、断熱層13を軸組内に押し
込む。これにより断熱層13が軸組内に密着して隙間な
く配され、前記防湿気密シート17と相まって壁面を確
実に気密化することが出来る。
ームの内周寸法より周囲(上下左右)に例えば2〜3m
m程度大きく形成してある。パネル(断熱層)と軸組と
の間の気密性を確保するためである。パネルの設置にあ
たっては、弾力性を利用し、断熱層13を軸組内に押し
込む。これにより断熱層13が軸組内に密着して隙間な
く配され、前記防湿気密シート17と相まって壁面を確
実に気密化することが出来る。
【0025】本壁面パネル(11)によれば、パネルの
設置と同時に壁面の防火性を確保することができ、室内
側壁面に別途不燃材を張設する作業が不要となるから、
工期の短縮や作業労力の軽減が可能となる。また面材
(12)が内装下地材となるから、そのまま表面にクロ
ス等の壁装材を張設し、効率よく内装仕上げを行うこと
が出来る。また防湿気密層(17)および防風層(1
8)を予め備えるから、防湿気密シート等の煩雑な張設
工事を省くことが出来る。尚、隣接するパネル(面材)
間には適度のクリアランス(施工上の余裕間隙;例えば
3mm程度)をもたせることが望ましいが、この間隙は
クロス張設前に例えばパテを塗布して埋めておけば良
い。
設置と同時に壁面の防火性を確保することができ、室内
側壁面に別途不燃材を張設する作業が不要となるから、
工期の短縮や作業労力の軽減が可能となる。また面材
(12)が内装下地材となるから、そのまま表面にクロ
ス等の壁装材を張設し、効率よく内装仕上げを行うこと
が出来る。また防湿気密層(17)および防風層(1
8)を予め備えるから、防湿気密シート等の煩雑な張設
工事を省くことが出来る。尚、隣接するパネル(面材)
間には適度のクリアランス(施工上の余裕間隙;例えば
3mm程度)をもたせることが望ましいが、この間隙は
クロス張設前に例えばパテを塗布して埋めておけば良
い。
【0026】一方、外装仕上げは、図3に示すように受
材31を設け、サイディング材32を張設することによ
り行う。サイディング32とパネル11間には通気層3
3を形成することが出来る。尚、同図において符号21
は基礎、23は大引、27は根太、35はウレタン材ま
たはグラスウール等の断熱材、34は水切り部材であ
る。またこの施工例では、断熱材と木材フレーム(根
太)とを予め一体化したパネル材40を大引23上に敷
き込み、その上にフロア41を張設して床面を形成し
た。また梁26と胴差24との接続は、継手金具42に
より行った。
材31を設け、サイディング材32を張設することによ
り行う。サイディング32とパネル11間には通気層3
3を形成することが出来る。尚、同図において符号21
は基礎、23は大引、27は根太、35はウレタン材ま
たはグラスウール等の断熱材、34は水切り部材であ
る。またこの施工例では、断熱材と木材フレーム(根
太)とを予め一体化したパネル材40を大引23上に敷
き込み、その上にフロア41を張設して床面を形成し
た。また梁26と胴差24との接続は、継手金具42に
より行った。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る断熱壁
面パネルによれば、パネル材を使用した断熱工法の施工
性をさらに高め、作業効率を向上させることが出来る。
面パネルによれば、パネル材を使用した断熱工法の施工
性をさらに高め、作業効率を向上させることが出来る。
【図1】本発明に係る断熱壁面パネルの一例を示す水平
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明に係る断熱壁面パネルの一例を示す正面
図(屋外側)である。
図(屋外側)である。
【図3】本発明に係る断熱壁面パネルの施工例を示す垂
直断面図である。
直断面図である。
【図4】従来の断熱工法の施工例を示す断面図(a)、
同工法で使用する床面パネルを示す斜視図(b)および
壁面パネルを示す斜視図(c)である。
同工法で使用する床面パネルを示す斜視図(b)および
壁面パネルを示す斜視図(c)である。
【図5】前記従来の断熱工法による壁面構造を示す切欠
斜視図である。
斜視図である。
11 断熱壁面パネル 12 面材 12a 係止部 13 断熱層 14 芯材 15 骨材 17 防湿気密層(防湿気密シート) 17a 防湿気密層の重ねしろ 18 防風層(透湿防水シート) 21 基礎 22 土台 23 大引 24 胴差 25 軒桁 26 梁 27 根太 28,29 パネル受材 31 サイディング受材 32 サイディング 33 通気層 34 水切り 35 断熱材(ウレタン材、グラスウール等) 40 床面パネル 41 フロア 42 継手金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 605 E04B 2/56 605E 611 611C 632 632B 632C 632D 632K 645 645F 645B 651 651Q 651K
Claims (2)
- 【請求項1】建物軸組の室内側に配し壁体を構成する面
材と、軸組フレーム内に嵌入可能な断熱層とを一体化し
た壁面パネルであって、 前記面材を、防火性材料により構成するとともに、前記
断熱層より所定幅周囲に張出させてパネルを固定するた
めの係止部を形成したことを特徴とする断熱壁面パネ
ル。 - 【請求項2】前記面材は耐力面材であり、 該面材の屋外側表面に予め防湿気密層を設ける一方、 前記断熱層の周面および屋外側表面に防風層を設けたこ
とを特徴とする請求項1記載の断熱壁面パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17636297A JPH116221A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 断熱壁面パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17636297A JPH116221A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 断熱壁面パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH116221A true JPH116221A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=16012294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17636297A Withdrawn JPH116221A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 断熱壁面パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH116221A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4712826A (en) * | 1985-12-28 | 1987-12-15 | Nissan Motor Co., Ltd. | Automotive window and molding assembly having a device for mounting a corner joint |
CN103122660A (zh) * | 2013-03-07 | 2013-05-29 | 沈阳建筑大学 | 防水型夹心墙用稻草保温板 |
-
1997
- 1997-06-16 JP JP17636297A patent/JPH116221A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4712826A (en) * | 1985-12-28 | 1987-12-15 | Nissan Motor Co., Ltd. | Automotive window and molding assembly having a device for mounting a corner joint |
CN103122660A (zh) * | 2013-03-07 | 2013-05-29 | 沈阳建筑大学 | 防水型夹心墙用稻草保温板 |
CN103122660B (zh) * | 2013-03-07 | 2016-04-20 | 沈阳建筑大学 | 防水型夹心墙用稻草保温板 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040907 |