JPH1161027A - アクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物及び塗装物 - Google Patents

アクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物及び塗装物

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JPH1161027A
JPH1161027A JP9228885A JP22888597A JPH1161027A JP H1161027 A JPH1161027 A JP H1161027A JP 9228885 A JP9228885 A JP 9228885A JP 22888597 A JP22888597 A JP 22888597A JP H1161027 A JPH1161027 A JP H1161027A
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resin
acrylic
polyethylene resin
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coating composition
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JP9228885A
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Seiichi Onishi
誠一 大西
Naotaka Yamamoto
尚孝 山本
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素基を含有する塩化ビニル樹脂ゾル塗料の
代替として、塩化ビニル樹脂以外の合成樹脂を骨格樹脂
とし、良好な耐候性、耐食性及び加工性を有する塗装物
を形成することができる塗料組成物を提供する。 【解決手段】 本発明のアクリル・ポリエチレン系樹脂
塗料組成物は、(A) 数平均分子量が15,000〜70,000、及
び平均粒径が1〜50μmのポリエチレン系樹脂粉末100
重量部(固形分基準)、(B) 数平均分子量が10,000以上
のアクリル樹脂30〜100 重量部(固形分基準)、及び
(C) 数平均分子量が600 〜1,000 の水素化石油樹脂10〜
30重量部(固形分基準)を含有する。このアクリル・ポ
リエチレン系樹脂塗料組成物を上塗りとして塗装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性、加工性等
に優れた塗装物、及びかかる塗装物を形成し得る塗料組
成物に関し、特にプレコート金属板として好適な塗装金
属板、及びかかる塗装金属板を形成し得るアクリル・ポ
リエチレン系樹脂塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
プラスチゾル塗料として知られているポリ塩化ビニルゾ
ル系塗料は厚膜塗装が可能であるとともに、それからな
る塗膜は耐候性、耐食性等に優れており、かつエンボス
加工により模様を入れて高級感を出すこともでき、さら
にポリ塩化ビニルゾル系塗料を塗装したプレコート金属
板は、折り曲げ、打ち抜き、深絞り等の加工に十分に耐
えることができる。ポリ塩化ビニルゾル系塗料は、ベー
スとなるポリ塩化ビニルに可塑剤及び安定剤を配合した
基本組成を有し、塗装後に焼付けられる。このようにポ
リ塩化ビニルゾル系塗料は塗装が簡単であるとともに、
その塗膜特性が良好であるので、建材、家電製品、日用
品等の種々の用途に広く使用されている。
【0003】しかし、ポリ塩化ビニルゾル系塗料を塗装
した建材、家電製品、日用品等は、廃棄物として燃焼す
る際にポリ塩化ビニルが熱分解して塩素ガスを発生する
という問題がある。塩素ガスは腐食性を有するため、焼
却炉の排ガスに含まれないようにすることが必要であ
る。
【0004】また安定剤として含まれる酸化防止剤に含
硫黄化合物もあるため、塗膜よりメルカプタイト臭が発
生するという問題がある。さらに焼付けの際に可塑剤か
らの発煙が多いため、焼付け炉内で結露し、これが塗膜
上に滴下して塗膜を汚染するという問題もある。
【0005】上記問題に鑑み、最近ポリ塩化ビニルを含
有しなくても厚膜塗装が可能で、耐候性、耐食性、エン
ボス加工性等に優れたプレコート金属板とすることがで
きるゾル系塗料として、ポリオレフィンゾル系塗料が注
目されるようになってきた。特開平9-29891 号は、少な
くとも片面に10〜500 μmの乾燥膜厚を有する樹脂層を
有し、前記樹脂層の組成が100 重量部のオレフィン系樹
脂と1〜150 重量部の反応性モノマーとを含むことを特
徴とする樹脂被覆金属板を開示している。この塗料は、
オレフィン系樹脂の他にアクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂等を含有する。しかしながらこのポリ
オレフィンゾル系塗料を塗装してなるプレコート金属板
は加工性に劣るという問題があることが分かった。
【0006】従って本発明の目的は、上記問題点を解消
し、ポリオレフィン系樹脂をベースとするゾル系塗料組
成物であって、プレコート金属板としたときに良好な耐
候性、耐食性及び加工性を発揮する塗料組成物を提供す
ることである。
【0007】本発明のもう1つの目的は、かかる塗料組
成物を塗装してなる塗装物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者等は、ポリオレフィン系樹脂をベース
とするゾル系塗料組成物として、ポリエチレン系樹脂粉
末及びアクリル樹脂をベースとし、さらに水素化石油樹
脂を配合することにより、良好な耐候性、耐食性及び加
工性を有する塗膜が得られることを発見し、本発明に想
達した。
【0009】すなわち、本発明のアクリル・ポリエチレ
ン系樹脂塗料組成物は、(A) 数平均分子量が15,000〜7
0,000、及び平均粒径が1〜50μmのポリエチレン系樹
脂粉末100 重量部(固形分基準)、(B) 数平均分子量が
10,000以上のアクリル樹脂30〜100 重量部(固形分基
準)、及び(C) 数平均分子量が600 〜1,000 の水素化石
油樹脂10〜30重量部(固形分基準)を含有することを特
徴とする。
【0010】本発明の好ましい実施例では、アクリル・
ポリエチレン系樹脂塗料組成物は、さらに(D) 前記(B)
及び(C) を溶解する有機溶剤100 〜200 重量部、及び
(E) 無機系酸化防止剤1〜10重量部(固形分基準)を含
有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】[1] アクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組
成物 本発明のアクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物は、
ポリエチレン系樹脂粉末(A) をアクリル樹脂(B) と有機
溶剤(D) に分散したいわゆるポリエチレンゾルに、水素
化石油樹脂(C) を配合したもので、安定剤として無機系
酸化防止剤(E)を配合するのが好ましく、また必要に応
じて顔料(F) 、その他の添加剤(G) を配合しても良い。
【0013】(A) ポリエチレン系樹脂粉末 ポリエチレン系樹脂粉末は、アクリル樹脂ワニスに混合
してゾル状の塗料とするのもである。ポリエチレン系樹
脂粉末をゾル状にして流動性を付与することにより、塗
料組成物はスプレーガンやロールコーター等により均一
に塗布することができる。ポリエチレン系樹脂粉末は焼
付けにより溶融し、他の樹脂成分と一体化する。
【0014】ポリエチレン系樹脂粉末は15,000〜70,000
の数平均分子量を有する。数平均分子量が15,000未満で
あると塗膜の強度、耐食性及び密着性が低く、また数平
均分子量が70,000を超えるとゾル化が困難になる。好ま
しい数平均分子量は20,000〜40,000である。
【0015】ポリエチレン系樹脂粉末の平均粒径は1〜
50μmである。平均粒径が50μm超であると、ゾル化し
て均一に分散させるのが困難であり、また平均粒径を1
μm未満とするの事実上困難である。好ましい平均粒径
は1〜30μmである。
【0016】上記特性を有するポリエチレン系樹脂とし
ては、低密度ポリエチレン又は中密度ポリエチレン、も
しくはこれらに相当するエチレンをベースとする共重合
体であって、密度0.91〜0.94g/cm3 のものが好まし
い。
【0017】(B) アクリル樹脂 アクリル樹脂は、例えば(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシブチル、N-メチロールアクリ
ルアミド等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル系
単量体、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボキシル基を有する
エチレン性不飽和単量体、及び(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキ
シル、アクリル酸n-オクチル、アクリル酸n-ドデシル等
の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の少なくとも
1種を重合することにより得ることができる。なお(メ
タ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味
する。さらに共重合可能な(メタ)アクリロニトリル、
スチレン、(メタ)アクリル酸アミド、ジメチルアクリ
ルアミド、N,N-ジメチルプロピルアクリルアミド、N-ブ
トキシメチルアクリルアミド等を配合してもよい。
【0018】上記アクリル樹脂の数平均分子量は10,000
以上である。数平均分子量が10,000未満であると粘度が
低くなり過ぎて、得られた組成物が塗装に適さない。な
おアクリル樹脂の数平均分子量の上限は50,000程度で良
い。好ましい数平均分子量は範囲は35,000〜50,000であ
る。
【0019】アクリル樹脂の配合量は、ポリエチレン系
樹脂粉末100 重量部に対して固形分基準で30〜100 重量
部である。配合量が100 重量部を超えると、配合したポ
リエチレン系樹脂粉末の特性を活かすことができず、ま
た厚膜の塗膜を形成できない。一方、アクリル樹脂の配
合量が30重量部未満であると、得られる組成物は塗料と
して好適な粘度を示さず、塗膜を形成しても必要な性能
を有さない。アクリル樹脂の好ましい配合量は40〜100
重量部であり、より好ましい配合量は60〜80重量部であ
る。
【0020】(C) 水素化石油樹脂 水素化石油樹脂は、加工性付与剤として作用する成分で
あり、塗膜に展延性を付与し、折り曲げ等の加工の際の
塗膜の割れや剥離を防止し、プレコート材としての性能
を付与する。水素化石油樹脂の数平均分子量は600 〜1,
000 の範囲である。数平均分子量が600 未満であると十
分な加工性が得られず、また1,000 超であると水素化石
油樹脂のブリードにより塗膜外観が低下する。好ましい
数平均分子量は610 〜860 である。
【0021】このような作用及び特性を有する水素化石
油樹脂としては、芳香族核の50%以上が水素化されたも
のが好ましく、その製造方法は特開平1-190704号に記載
されている。市販品としては例えば、商品名「アルコン
P-125 」(荒川化学工業(株)製)、「アルコンP-100
」(荒川化学工業(株)製)、「アルコンP-140 」
(荒川化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0022】水素化石油樹脂の配合量は、ポリエチレン
系樹脂粉末100 重量部に対し、固形分基準で10〜30重量
部である。配合量が10重量部未満であると塗膜の加工性
が低下し、また30重量部を超えても効果の著しい向上は
得られない。水素化石油樹脂の好ましい配合量は15〜20
重量部である。
【0023】(D) 有機溶剤 塗料化するための溶剤として、アクリル樹脂及び水素化
石油樹脂を溶解する有機溶剤を配合する。好ましい有機
溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、キシレン、ソ
ルベッソ150 等が挙げられ、これらを1種又は2種以上
混合して使用することができる。有機溶剤の配合により
塗料組成物の貯蔵安定性は向上する。
【0024】有機溶剤の配合量は、ポリエチレン系樹脂
粉末100 重量部に対し、100 〜200重量部である。配合
量がこの範囲外であると、得られる塗料の均一な塗装は
難しい。
【0025】(E) 無機系酸化防止剤 紫外線や熱によって塗膜が劣化するのを抑制するため
に、無機系酸化防止剤を安定剤として添加するのが好ま
しい。無機系酸化防止剤としては、酸化セリウム、酸化
チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。さらに酸化防止効果
を向上させたものとして、シリカ、タルク、マイカ等の
粉末の表面に酸化セリウム微粒子を晶出させたもの(商
品名「セリガード」、日本無機化学工業(株)製)が好
ましい。
【0026】無機系酸化防止剤の配合量は、ポリエチレ
ン系樹脂粉末100 重量部に対し、1〜10重量部である。
配合量が1重量部未満であると耐侯性向上の効果がな
く、また10重量部を超えるとブリード現象が著しくな
る。無機系酸化防止剤の好ましい配合量は3〜7重量部
である。
【0027】(F) 顔料 本発明のアクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物に
は、用途に応じて適当な顔料を添加しても良い。顔料と
してはアクリル樹脂塗料及びポリエチレン系樹脂塗料に
使用できるものであれば良く、例えばカーボンブラッ
ク、二酸化チタン、鉛白、黒鉛、硫化亜鉛、酸化亜鉛、
酸化クロム、クロム酸亜鉛、クロム酸ストロンチウム、
クロム酸バリウム、黄色ニッケルチタン、黄色クロムチ
タン、酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、黒色酸化鉄等
の無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーン、ウルトラマリンブルー、キナクリドン類、イン
ダンスロン、イソインドリノン、ペリレン、アンスラピ
リミジン、ベンズイミダゾロン、ジケトピロロピロー
ル、ポリアゾ顔料等の有機顔料が挙げられる。
【0028】無機顔料の場合には、その添加量はポリエ
チレン系樹脂100 重量部に対して20〜80重量部が好まし
く、25〜60重量部がより好ましい。また有機顔料の場合
には、その添加量はポリエチレン系樹脂100 重量部に対
して5〜30重量部が好ましく、10〜20重量部がより好ま
しい。顔料の添加量が過剰であると、粘度が高くなり過
ぎる。
【0029】(G) その他の添加剤 上記成分の他に、塗膜強度や塗装性等の特性を向上させ
るために、以下の成分を任意で添加することができる。
【0030】(1) 充填材 塗膜中の樹脂成分を補強し、塗膜の粘弾性及び強度(耐
傷付き性)を向上させるために、充填材を添加しても良
い。好ましい充填材としては、ガラス繊維、メタルホイ
スカー、セラミックスホイスカー、炭酸カルシウム、タ
ルク等が挙げられる。充填材の添加量は、樹脂成分(ア
クリル樹脂+ポリエチレン系樹脂粉末)100 重量部に対
して20phr 以下であるのが好ましい。
【0031】(2) 消泡剤 塗膜形成時の発泡を防ぎ、得られる塗膜の均一性を向上
させるために、消泡剤を添加しても良い。本発明に使用
し得る消泡剤としては、商品名「エマノーン」(花王
(株)製)、「レオドール」(花王(株)製)等のノニ
オン界面活性剤が挙げられる。消泡剤の添加量は、樹脂
成分100 重量部に対して10phr 以下であるのが好まし
い。
【0032】(3) エンボス改良剤 塗膜の表面硬度を高くしてエンボス加工性を向上させ、
またエンボス模様の経時変化を防ぐために、エンボス改
良剤を添加しても良い。好ましいエンボス改良剤として
は、エチレン−アクリル共重合体樹脂ビーズ、シラン基
処理ガラス繊維等が挙げられる。エンボス改良剤の添加
量は、樹脂成分100 重量部に対して35phr 以下であるの
が好ましい。
【0033】[2] 塗装物 (A) 被塗基材 本発明のアクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物を塗
布する被塗基材としては、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、
亜鉛/アルミニウム合金めっき鋼板、アルミニウムめっ
き鋼板、錫めっき鋼板、クロム処理鋼板、ステンレスス
ティール板、アルミニウム板等の金属板、及びこれらの
成形品が挙げられる。被塗基材の表面に脱脂処理を施し
た後で、リン酸塩、クロム酸塩等により化成処理を行
う。
【0034】(B) 下塗り 必要に応じて、化成処理の後で下塗り塗料(プライマ
ー)を乾燥膜厚が3〜10μmとなるように塗装する。下
塗り塗料は塗膜に長期の接着性、耐食性、耐水性等を付
与するために塗装するものであり、種々の樹脂を単独で
又はブレンドして使用することができる。好ましい下塗
り塗料用樹脂成分としては、ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、アクリル樹脂−エポキシ樹脂、
アクリル樹脂−フェノール樹脂−エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂−フェノール樹脂−エポキシ樹脂−ビニル樹脂等
に必要に応じて架橋剤を配合したものが挙げられる。ま
た必要に応じて防錆顔料を配合しても良い。下塗り塗料
の塗装はロールコーター等により行うことができる。下
塗り塗料の塗装後に、必要に応じて200 〜240 ℃で20〜
70秒間焼き付けを行う。
【0035】(C) 上塗り 上塗り用のアクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物
は、クリヤー塗料としても、エナメルとしても使用で
き、また2層以上の多層とすることもできる。アクリル
・ポリエチレン系樹脂塗料組成物の塗装は、ロールコー
ター、カーテンロールコーター、カーテンフローコータ
ー、ダイコーター、ナイフコーター、スプレー、浸漬等
により行うことができる。上塗りの乾燥膜厚は20〜1,00
0 μm程度であれば良く、最高到達板温度200 〜250 ℃
で20〜90秒間焼き付けを行うのが好ましい。上塗りの乾
燥膜厚が20μm未満であると耐食性、耐候性等が劣り、
また1,000 μm超であってもさらなる効果の向上は見ら
れず、経済的でない。
【0036】(D) エンボス加工 上記のようにして得られた本発明のアクリル・ポリエチ
レン系樹脂塗料組成物塗装金属板は、意匠性の付与のた
めにさらにエンボス加工を施しても良い。
【0037】(E) 三次元加工 本発明の塗装金属板はいわゆるプレコート金属板として
使用するのに好適であり、折り曲げ、打ち抜き、凹凸の
付与等、塗膜にクラックを発生させることなく容易に三
次元加工をすることができる。
【0038】[3] 作用 本発明のアクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物は、
ポリエチレン系樹脂の加工性と耐侯性、及びアクリル樹
脂の成形性と耐薬品性を併せ持つゾル塗料である。焼付
けにより溶融したポリエチレン系樹脂粉末は塗膜中に均
一に膜化し、またアクリル樹脂自身も一部水素化石油樹
脂とともにゾル化する。またポリエチレン系樹脂粉末ゾ
ルによって、アクリル樹脂単独では得られない厚みを持
った塗膜を形成することができる。
【0039】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例により具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0040】実施例1〜14、18〜21、比較例1〜17 2コート2ベーク系 1.被塗物 以下に示す各被塗基材に化成処理として塗布型クロメー
ト(「サーフコートNRC300」、日本ペイント(株)製)
を塗装し、次いでアクリル樹脂系プライマー(「ビュゾ
ール1000下塗」、日本ペイント(株)製)を塗装し、最
高220 ℃で40秒間焼き付けることにより、膜厚5μmの
下塗りを形成した。
【0041】被塗基材 :溶融亜鉛めっき鋼板(厚さ:0.35mm) :亜鉛/アルミニウム合金めっき鋼板(厚さ:0.35m
m) :アルミニウム板(5052材、厚さ:0.5 mm) :アルミニウムめっき鋼板(厚さ:0.5 mm) :冷延鋼板(厚さ:0.27mm)
【0042】2.アクリル・ポリエチレン系樹脂塗膜の
形成 得られた被塗物上に、以下に示す成分を表1に示す割合
で配合してなるアクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成
物をロールコート法で塗装した。次いで最高220 ℃の温
度で50秒間焼き付けることにより膜厚200 μmの上塗り
を形成した。
【0043】(a) ポリエチレン系樹脂粉末 A1 :「フローセンUF-1.5」(住友精化(株)製、平均
粒径:15μm、密度:0.92g/cm3 、数平均分子量:4,00
00)。 A2 :「フローセンUF-4」(住友精化(株)製、平均粒
径:20μm、密度:0.94g/cm3 、数平均分子量:36,00
0)。 A3 :「フローセンUF-20 」(住友精化(株)製、平均
粒径:25μm、密度:0.92g/cm3 、数平均分子量:20,0
00)。 A4 :「フローセンFG-80 」(住友精化(株)製、平均
粒径:30μm、密度:0.92g/cm3 、数平均分子量:21,0
00)。 A5 :「フローセンFG-801」(住友精化(株)製、平均
粒径:100 μm、密度:0.92g/cm3 、数平均分子量:2
0,000)、比較例用。
【0044】(b) アクリル樹脂 B1 :「HA1105S 」(日立化成工業(株)製、数平均分
子量:45,000)。 B2 :「HA1105S-1 」(同上、数平均分子量:35,00
0)。 B3 :「HA1105S-2 」(同上、数平均分子量:10,00
0)。 B4 :「HA2181TX-1」(同上、数平均分子量:10,00
0)。 B5 :「HA2181TX-2」(同上、数平均分子量:41,00
0)。 B6 :「HA2181TX-3」(同上、数平均分子量:8,000
)、比較例用。
【0045】(c) 水素化石油樹脂 C1 :「アルコンP-125 」(荒川化学工業(株)製、分
子量:750 )。 C2 :「アルコンP-100 」(同上(株)製、分子量:61
0 )。 C3 :「アルコンP-140 」(同上(株)製、分子量:86
0 )。 C4 :「アルコンP-90」(同上(株)製、分子量:570
)、比較例用。
【0046】(d) 溶剤 D1 :「ソルベッソ150 」(エクソン化学(株)製)。 D2 :キシレン。 D3 :シクロヘキサノン。 D4 :ベンゼン、比較例用。
【0047】(e) 安定剤 E1 :シリカ/酸化セリウム微粉末(「セリガードS-30
18-02S」、日本無機化学工業(株)製)。 E2 :スルフィド系酸化防止剤(ジラウリルチオジプロ
ピオネート、日本無機化学工業(株)製)、比較例用。
【0048】(f) 顔料 F1 :酸化鉄(「弁柄CM-25P」、日本弁柄工業(株)
製)。 F2 :カーボンブラック(「MA」、三菱化学工業(株)
製)。 F3 :フタロシアニンブルー(「5241」、大日精華化工
業(株)製)。 F4 :キナクリドンレッド(「Fastogen super red 706
1BT 」、大日本インキ化学工業(株)製)。 F5 :ベンゾイミダゾロンオレンジ(「Symuler fast o
range 4183H 」、大日本インキ化学工業(株)製)。
【0049】(g) 充填材 ガラス繊維(「ガラスカットファイバーFESS-005-0413
」、富士ファイバーグラス(株)製)を使用した。
【0050】(h) 消泡剤 ノニオン界面活性剤(「レオドールW0320 」、花王
(株)製)を使用した。
【0051】(i) エンボス性改良剤 エチレン−アクリル共重合体樹脂ビーズ(「フロービー
ズEA209 」、住友精化(株)製)を使用した。
【0052】3.評価 得られた各塗装金属板(試験片)について、下記の評価
を行った。それぞれの結果を表2に示す。
【0053】(1) 耐候性 デューサイクルウェザオメーター促進耐侯試験機を使用
し、JIS K 5400 9.8.1に準拠して2,000 時間試験を行っ
た後、塗膜の状態を下記の基準で評価した。 ○・・・クラックの発生も、剥離も無く良好。 ×・・・クラックの発生、剥離がある。
【0054】(2) 耐汚染性 15度傾斜させて設置した各試験片に対し、高さ1mの位
置から1cmの間隔の溝を切った滴下部材の端部より水を
流下させた(雨垂れ式耐汚染性試験法)。下記粉末汚染
源を添加した水の流下を5分間、及び下記粉末汚染源を
添加しない水の流下を10分間、計15分間の流下を1サイ
クルとし、5サイクルの流下試験を行った。試験後、塗
膜の状態を下記の基準で評価した。粉末汚染源の組成 親水性カーボンブラック 2.5 重量%、 疎水性カーボンブラック 2.5 重量%、 イエローオーカー 71.3重量%、及び 焼成関東ローム 23.7重量%。評価 ○・・・汚染無し。 ×・・・汚染有り。
【0055】(3) 耐薬品性 塩酸、硫酸、及び硝酸の水溶液(それぞれ濃度5%、温
度20℃)に試験片を200 時間浸漬した後、それぞれの薬
品に対する耐性について下記の基準で評価した。 ○・・・いずれの薬品の水溶液でもブリスターの発生無
し。 ×・・・いずれかの薬品の水溶液でブリスター発生。
【0056】(4) 耐水性 試験片を40℃の温水に2,000 時間浸漬した後、塗膜にナ
イフでカットを一本入れ、そのカット部の切り口をナイ
フ先端で起こし、剥離の有無を調べた。 ○・・・剥離有り。 ×・・・剥離無し。
【0057】(5) 塗膜の臭気 焼付け後の塗膜の臭いを直接嗅ぐことにより、臭気を評
価した。 ○・・・メルカプタン臭等が無し。 ×・・・メルカプタン臭等が有り、不快。
【0058】(6) 塗膜密着性 JIS K 5400 8.2に準拠して塗膜表面に5mm×5mmの井桁
状の切れ目を入れ、エリクセン押出しを8mm行った後、
井桁状の切れ目の溝にカッターナイフの先端を入れて塗
膜を起こし、これを引張り、剥離の有無を調べた。 ○・・・剥離有り。 ×・・・剥離無し。
【0059】(7) 耐傷付き性 塗膜表面を爪で引っ掻いた後、塗膜表面の傷の有無を肉
眼で観察し、以下の基準で評価した。 ◎・・・傷は全く認められない。 ○・・・僅かに傷が認められる。 ×・・・顕著な傷が認められる。
【0060】(8) 消泡性 焼付け後の塗膜表面を肉眼で観察し、泡跡やピンホール
の有無を以下の基準で評価した。 ◎・・・泡跡、ピンホール無し。 ○・・・僅かに泡跡、ピンホール有り。 ×・・・泡跡、ピンホールがあり、実用には不適。
【0061】(9) ソフト感 エンボス加工前の試験片の感触を以下の基準で評価し
た。 ○・・・適度なソフト感を有し、つるつる感やすべすべ
感がない。 ×・・・塗膜肌が滑りやすく、また金属様の硬い感じが
ある。
【0062】(10)意匠性 試験片に対しエンボス加工を行ったときの模様の入りや
すさを評価した。 ○・・・塗膜上にエンボスロールの模様が完全に移る。 ×・・・塗膜上にエンボスロールの模様が完全に移らな
い。
【0063】(11)エンボス維持性 エンボス加工を施した試験片を40℃に保温し、10kgf/cm
2 の荷重をかけ、24時間放置した後、塗膜のエンボス模
様を肉眼で判定した。 ◎・・・エンボス加工直後と同じ状態を保っている。 ○・・・エンボス加工直後と比較して、模様が若干薄く
なっている。 ×・・・模様が消滅している。
【0064】実施例15〜17 1コート1ベーク系 下塗りを施さずにアクリル・ポリエチレン系樹脂塗料の
上塗りをした以外、実施例1と同様にして塗膜を形成し
た。ただし、実施例19はロールコート法、実施例20はス
プレー法、実施例21は浸漬法によりそれぞれ塗装し、塗
膜特性を評価した。結果を表2に示す。
【0065】比較例18 アクリル・ポリエチレン系樹脂塗料の代わりに、塩素基
を有する塩化ビニル樹脂ゾル塗料(「ビニゾール1,000
」、日本ペイント(株)製)を塗装した以外は実施例
1と同様にして塗装物を得た。得られた塗装物に対して
実施例1と同様にして塗膜特性を評価した。結果を表2
に示す。
【0066】 表1 実施例No. 被塗基材 組成(重量部(1) ポリエチレン系樹脂粉末 A1 100 100 100 − − − − − A2 − − − 100 100 100 100 100 A3 − − − − − − − − A4 − − − − − − − − A5 − − − − − − − − アクリル樹脂ポリマー B1 60 − − − − − − − B2 − 30 100 − − − − − B3 − − − 60 60 60 60 60 B4 − − − − − − − − B5 − − − − − − − − B6 − − − − − − − − 水素化石油樹脂 C1 20 20 20 20 20 20 20 20 C2 − − − − − − − − C3 − − − − − − − − C4 − − − − − − − − 溶剤 D1 150 − − 100 200 75 − 75 D2 − 150 − − − 75 75 − D3 − − 150 − − − 75 75 D4 − − − − − − − − 安定剤 E1 6 6 6 6 6 6 10 10 E2 − − − − − − − − 顔料 F1 50 20 80 − − − − − F2 − − − 25 60 − − − F3 − − − − − 20 − 5 F4 − − − − − − 4 − F5 − − − − − − 4 3添加剤(phr (2) 充填材 0 0 0 0 0 0 0 0 消泡剤 0 0 0 0 0 0 0 0 エンボス性改良剤 0 0 0 0 0 0 0 0 注:(1) ポリエチレン系樹脂を100 重量部とした配合量(固形分基準) (2) ポリエチレン系樹脂+アクリル樹脂100 部に対する配合量
【0067】 表1(続き) 実施例No. 10 11 12 13 14 15 16 被塗基材 組成(重量部(1) ポリエチレン系樹脂粉末 A1 − − − − − − 100 100 A2 − − − − − − − − A3 100 100 100 100 − − − − A4 − − − − 100 100 − − A5 − − − − − − − − アクリル樹脂ポリマー B1 − − − − 60 − 60 60 B2 − − − − − − − − B3 − − − − − − − − B4 60 60 60 60 − − − − B5 − − − − − 60 − − B6 − − − − − − − − 水素化石油樹脂 C1 20 20 20 20 20 20 20 − C2 − − − − − − − 30 C3 − − − − − − − − C4 − − − − − − − − 溶剤 D1 150 150 150 150 150 150 150 150 D2 − − − − − − − − D3 − − − − − − − − D4 − − − − − − − − 安定剤 E1 6 6 6 6 6 6 6 6 E2 − − − − − − − − 顔料 F1 50 50 50 50 50 50 50 50 F2 − − − − − − − − F3 − − − − − − − − F4 − − − − − − − − F5 − − − − − − − −添加剤(phr (2) 消泡剤 0 0 10 5 0 0 10 0 エンボス性改良剤 0 0 0 0 35 5 10 0 注: (1) 、(2) 同上。
【0068】 表1(続き) 実施例No. 比較例No. 17 18 19 20 21 被塗基材 組成(重量部(1) ポリエチレン系樹脂粉末 A1 100 100 100 100 100 100 100 100 A2 − − − − − − − − A3 − − − − − − − − A4 − − − − − − − − A5 − − − − − − − − アクリル樹脂ポリマー B1 60 60 60 60 60 20 110 60 B2 − − − − − − − − B3 − − − − − − − − B4 − − − − − − − − B5 − − − − − − − − B6 − − − − − − − − 水素化石油樹脂 C1 − − 20 20 20 20 20 20 C2 10 − − − − − − − C3 − 15 − − − − − − C4 − − − − − − − − 溶剤 D1 150 150 150 200 100 150 150 90 D2 − − − − − − − − D3 − − − − − − − − D4 − − − − − − − − 安定剤 E1 6 6 6 6 6 6 6 6 E2 − − − − − − − − 顔料 F1 50 50 50 50 50 50 50 50 F2 − − − − − − − − F3 − − − − − − − − F4 − − − − − − − − F5 − − − − − − − −添加剤(phr (2) 充填材 0 0 0 0 0 0 0 0 消泡剤 0 0 0 0 0 0 0 0 エンボス性改良剤 0 10 0 0 0 0 0 0 注:(1) 、(2) 同上。
【0069】 表1(続き) 比較例No. 10 11 被塗基材 組成(重量部(1) ポリエチレン系樹脂粉末 A1 100 100 100 100 100 100 100 − A2 − − − − − − − − A3 − − − − − − − − A4 − − − − − − − − A5 − − − − − − − − アクリル樹脂ポリマー B1 60 60 60 60 60 60 60 − B2 − − − − − − − − B3 − − − − − − − − B4 − − − − − − − − B5 − − − − − − − − B6 − − − − − − − 60 水素化石油樹脂 C1 20 20 20 20 20 20 20 20 C2 − − − − − − − − C3 − − − − − − − − C4 − − − − − − − − 溶剤 D1 210 150 150 150 150 150 150 150 D2 − − − − − − − − D3 − − − − − − − − D4 − − − − − − − − 安定剤 E1 6 0.5 11 6 6 6 6 6 E2 − − − − − − − − 顔料 F1 50 50 50 10 90 50 F2 − − − − − − − − F3 − − − − − 5 60 − F4 − − − − − − − − F5 − − − − − − − −添加剤(phr (2) 充填材 0 0 0 0 0 0 0 0 消泡剤 0 0 0 0 0 0 0 0 エンボス性改良剤 0 0 0 0 0 0 0 0 注:(1) 、(2) 同上。
【0070】 表1(続き) 比較例No. 12 13 14 15 16 17 18 被塗基材 組成(重量部(1) ポリエチレン系樹脂粉末 A1 − − − 100 100 100 − A2 − − − − − − − A3 − − − − − − − A4 − − − − − − − A5 100 − − − − − − アクリル樹脂ポリマー B1 60 60 60 60 30 60 − B2 − − − − − − − B3 − − − − − − − B4 − − − − − − − B5 − − − − − − − B6 − − − − − − − 水素化石油樹脂 C1 20 20 20 − 35 7 − C2 − − − − − − − C3 − − − − − − − C4 − − − 8 − − − 溶剤 D1 150 − 150 150 150 150 − D2 − − − − − − − D3 − − − − − − − D4 − 150 − − − − − 安定剤 E1 6 6 − 6 6 6 − E2 − − 6 − − − − 顔料 F1 50 50 50 50 50 50 − F2 − − − − − − − F3 − − − − − − − F4 − − − − − − − F5 − − − − − − − 添加剤(phr (2) ) 充填材 0 0 0 0 0 0 0 消泡剤 0 0 0 0 0 0 0 エンボス性改良剤 0 0 0 0 0 0 0 注:(1) 、(2) 同上。
【0071】 表2 実施例 塗膜特性 (1) 耐候性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (2) 耐汚染性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (3) 耐薬品性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (4) 耐水性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (5) 臭気 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (6) 塗膜密着性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (7) 耐傷付き性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (8) 消泡性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (9) ソフト感 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (10)意匠性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (11)エンボス維持性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0072】 表2(続き) 実施例 塗膜特性 10 11 12 13 14 15 16 (1) 耐候性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (2) 耐汚染性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (3) 耐薬品性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (4) 耐水性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (5) 臭気 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (6) 塗膜密着性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (7) 耐傷付き性 ◎ ◎ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ (8) 消泡性 ○ ○ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ○ (9) ソフト感 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (10)意匠性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (11)エンボス維持性 ○ ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ○
【0073】 表2(続き) 実施例 比較例 塗膜特性 17 18 19 20 21 (1) 耐候性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ * (2) 耐汚染性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ * (3) 耐薬品性 ○ ○ ○ ○ ○ × ○ * (4) 耐水性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ * (5) 臭気 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ * (6) 塗膜密着性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ × * (7) 耐傷付き性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ * (8) 消泡性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ * (9) ソフト感 ○ ○ ○ ○ ○ × ○ * (10)意匠性 ○ ○ ○ ○ ○ × ○ * (11)エンボス維持性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ * 注 *:形成された塗膜が不均一で、評価できなかった。
【0074】 表2(続き) 比較例 塗膜特性 10 11 (1) 耐候性 * × * × ○ × − − (2) 耐汚染性 * ○ * ○ ○ ○ − − (3) 耐薬品性 * ○ * ○ ○ ○ − − (4) 耐水性 * ○ * ○ × ○ − − (5) 臭気 * ○ * ○ ○ ○ − − (6) 塗膜密着性 * ○ * ○ × ○ − − (7) 耐傷付き性 * ○ * ○ ○ ○ − − (8) 消泡性 * ○ * ○ ○ ○ − − (9) ソフト感 * ○ * × × × − − (10)意匠性 * ○ * × ○ ○ − − (11)エンボス維持性 * ○ * ○ ○ ○ − − 注 *:同上。 −:塗膜が形成できなかったため、評価していない。
【0075】 表2(続き) 比較例 塗膜特性 12 13 14 15 16 17 18 (1) 耐候性 − * × − ○ ○ ○ (2) 耐汚染性 − * ○ − ○ ○ ○ (3) 耐薬品性 − * ○ − ○ ○ ○ (4) 耐水性 − * ○ − ○ ○ ○ (5) 臭気 − * × − ○ ○ × (6) 塗膜密着性 − * ○ − × × ○ (7) 耐傷付き性 − * ○ − ○ ○ ○ (8) 消泡性 − * ○ − ○ ○ ○ (9) ソフト感 − * ○ − ○ ○ ○ (10)意匠性 − * × − ○ × ○ (11)エンボス維持性 − * ○ − ○ ○ ○ 注 *、−:同上。
【0076】表2から明らかなように、本発明のアクリ
ル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物から得られた実施例
1〜21の塗装物は、本発明の要件を満たさない塗料組成
物から得られた比較例1〜18の塗装物と比較して、優れ
た耐候性、耐薬品性、耐水性及び密着性を有し、かつ不
快臭がないことがわかる。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のアクリル
・ポリエチレン系樹脂塗料組成物から得られた塗膜は、
従来の塩化ビニル樹脂塗料から得られる塗膜と同等に肉
厚で、耐候性及び耐食性に優れているとともに、加工性
も優れている。そのため本発明のアクリル・ポリエチレ
ン系樹脂塗料組成物を塗装した金属板は、プレコート金
属板として使用するのに好適である。本発明の塗装物
は、天井材、屋根材、外壁材、仕切り材、浴室の壁材や
ドアー材等の建材、日用品、家電製品等に好適である。
【0078】また本発明のアクリル・ポリエチレン系樹
脂塗料組成物は、大気汚染及び臭気の発生の原因となる
塩素基や含硫黄化合物を含んでいないので、形成された
塗膜は無臭であり、従来の塩化ビニル樹脂塗料の代替と
して使用することにより、塗膜形成時や焼却処理時の有
害ガスの発生を無くすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 157:02)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 数平均分子量が15,000〜70,000、及
    び平均粒径が1〜50μmのポリエチレン系樹脂粉末100
    重量部(固形分基準)、(B) 数平均分子量が10,000以上
    のアクリル樹脂30〜100 重量部(固形分基準)、及び
    (C) 数平均分子量が600 〜1,000 の水素化石油樹脂10〜
    30重量部(固形分基準)を含有することを特徴とするア
    クリル・ポリエチレン系樹脂塗料組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のアクリル・ポリエチレ
    ン系樹脂塗料組成物において、さらに(D) 前記(B) 及び
    (C) を溶解する有機溶剤100 〜200 重量部、及び(E) 無
    機系酸化防止剤1〜10重量部(固形分基準)を含有する
    ことを特徴とするアクリル・ポリエチレン系樹脂塗料組
    成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のアクリル・ポリ
    エチレン系樹脂塗料組成物からなる塗膜を有することを
    特徴とする塗装物。
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