JPH116092A - ガス拡散電極の給電部およびその製造方法 - Google Patents

ガス拡散電極の給電部およびその製造方法

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JPH116092A
JPH116092A JP9156999A JP15699997A JPH116092A JP H116092 A JPH116092 A JP H116092A JP 9156999 A JP9156999 A JP 9156999A JP 15699997 A JP15699997 A JP 15699997A JP H116092 A JPH116092 A JP H116092A
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gas
diffusion electrode
gas diffusion
power supply
layer
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JP9156999A
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Choichi Furuya
長一 古屋
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Mitsui Chemicals Inc
Toagosei Co Ltd
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Mitsui Chemicals Inc
Toagosei Co Ltd
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス拡散電極において、反応層までの給電部
における抵抗を減少させ、給電部全体の構造をコンパク
ト化し、電解槽を大型化しても電気抵抗の増大が少なく
てすむ構造を有する給電部、その製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも反応層とガス供給層からなる
ガス拡散電極において、前記ガス拡散電極の内部に前記
反応層及び/又は導電性ガス供給層と接して設けた給電
体から前記給電体の一部が前記ガス供給層を貫通してガ
ス室側に突き出し、通電用のフレームに接続するように
構成される給電部を有するガス拡散電極。前記反応層の
上に置いた給電体の上に、前記給電体を挟んで前記ガス
供給層をプレスし、その際前記反応層と接して設けた給
電体に接続する給電体の一部が前記ガス供給層を貫通し
てガス室側に突き出すようにするガス拡散電極の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス拡散電極に効
率よく電流を供給するためのガス拡散電極の給電部およ
びその製造方法、ならびに前記給電部を経て行うガス拡
散電極への給電方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス拡散電極は、各種の分野で広く利用
されるようになってきており、電解や燃料電池などの分
野で多く使用されている。例えば、塩化アルカリ金属水
溶液のイオン交換膜法による電解、特に塩化ナトリウム
水溶液をイオン交換膜法で電解して苛性ソーダ水溶液を
製造するイオン交換膜法電解は、陽イオン膜であるイオ
ン交換膜により陽極を備えた陽極室と陰極を備えた陰極
室とに区画された電解槽を用いて行われるが、その陰極
として酸素陰極を用いると、低い電解電圧で電解できる
ので、この方式による電解が注目されている。
【0003】酸素陰極は、ガス拡散電極を酸素ガスが供
給されるガス室に接して設けられたものであって、ガス
室から酸素ガスをガス拡散電極のガス供給層および反応
層に拡散させるように構成されてなる陰極である。塩化
ナトリウム水溶液をガス拡散電極からなる酸素陰極を備
えた電解槽で電解する場合には、塩化ナトリウム水溶液
(以下塩水ともいう)を陽極室に、希薄苛性ナトリウム
水溶液を陰極液室に、酸素を含んだガスをガス室を経て
ガス拡散電極にそれぞれ供給し、電解することによって
濃厚苛性ソーダ水溶液と塩素ガスを取得する。陰極とし
て酸素を供給するガス拡散電極を用いて電解すると、電
解中陰極部で水素ガスが発生しないため、水素発生型の
通常の電解方法による電解に比べて、極めて低い電圧で
反応を進行させることが可能になり、大きな省エネルギ
ー効果が期待できるという特徴がある。
【0004】塩化ナトリウム水溶液の電解において、陰
極室に設けた酸素陰極となるガス拡散電極は、図9に示
すように反応層2とガス供給層6(1層又は2層以上)
とを張り合わせた構造をしており、反応層2もガス供給
層6も多孔性で全体として通気性を有し、電解液側の反
応層には主としてカーボンブラックが使用され、その微
細孔には白金などの貴金属系からなる触媒が担持されて
おり、親水性で電解液が浸透し得る構造からなるもので
ある。反応層の電解液側最外層(反応層2)はまた、発
泡ニッケルのような発泡性金属を骨材として用いても良
い。一方ガス供給室側のガス供給層6は、ガスが通過し
得るが電解液の漏洩が起こらない撥水性の多孔性の薄層
で構成されている。特にガス供給層6の表面には撥水性
の物質を塗布することにより電解液の漏洩を防ぐことが
行われることがある。従来のガス拡散電極は、図9〜図
11に示すように反応層2とガス供給層6の間、ガス供
給層6、6の間あるいは/およびガス供給層6の表面に
網状給電体4を設け、ガス拡散電極の周囲端部から網状
給電体4を外側に引出して導体部とし、その導体部から
内部の網状給電体4に通電することにより反応層に電流
を供給していた。しかし、ガス供給層6は、疎水性カー
ボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(以下「P
TFE」ともいう)の混合物である比抵抗は0.1〜
0.2オーム・cmと大きいので電解電圧は大きくなっ
た。
【0005】塩化ナトリウム水溶液の電解の場合、酸素
陰極であるガス拡散電極の反応層は苛性ソーダ水溶液
と、またガス供給層は酸素ガスと接触している。つま
り、苛性ソーダ水溶液からの水は反応層側からガス供給
層側へ向かって移動するよう、一方酸素はガス室を経て
ガス供給層側から、反応層との接触面まで円滑にかつ均
一に移動することが要求される。ガス供給層を構成する
粒子(通常はカーボンブラックである)が親水性である
と粒子間に水膜が生じ、ガスの通過が妨げられるので、
ガス供給層を構成する粒子は表面が疎水性であるように
ポリテトラフルオロエチレン処理されるか、カーボンブ
ラックとポリテトラフルオロエチレン粒子を混合して成
形するような方法で疎水性の多孔性ガス供給層が形成さ
れる。しかしながら、ガス供給層を構成する粒子を疎水
性にすると、ガス供給層の電導性は悪くなり、ガス拡散
電極の反応層への電流の供給性が悪くなる。陰極部にお
ける酸素の還元による水酸基イオンの生成は、水と酸素
が出会う界面に電子を供給することにより効率良く反応
が進行するのであるから、ガス供給層を経て反応層への
電導性は良く保つことが必要である。
【0006】従って、ガス拡散電極において酸素の還元
反応を効率良く、低電圧で進行させるためには、酸素を
選択的に反応層まで供給してやること、およびガス拡散
電極とガス室の構造をコンパクト化し、電気抵抗の少な
い電流供給ができるようにすることが重要であると考え
られる。ガス拡散電極とガス室の構造をコンパクト化し
たものとするためには、ガス拡散電極を一体として製作
するのが良い。ガス拡散電極を含めた陰極部全体をコン
パクトな構造に製造し、かつ反応層への電荷の供給を給
電部の製造方法としては、従来次に述べる一体製作法に
よる製造が行われていた。
【0007】すなわち図9あるいは図10を用いて以下
に説明する一体製作法である。まず、図9あるいは図1
0において、ガス拡散電極は反応層2とガス供給層6と
の2層(あるいは3層)構造からなる。反応層2は、発
泡ニッケルからなる反応層であるか、又は主として親水
性カーボンの微粒子からなり、これにフッ素樹脂微粒子
を混合し、さらにカーボン微粒子上には前記白金などの
貴金属系からなる触媒を担持せしめたものが発泡ニッケ
ル中に含まれた多孔性反応層である。これに対しガス供
給層6は、主としてフッ素樹脂微粒子と撥水性カーボン
との混合物からなり、これらの微粒子を多孔性板状体に
成形し、例えば図10に示すガス拡散電極の場合には網
状の給電体4の上に載せ、金属製の治具に入れ、治具と
共にホットプレスしてガス供給層とする。
【0008】これらの前記反応層およびガス供給層を、
陰極液に近い層ほど親水性の反応層、ガス室に近い層ほ
ど疎水性のガス供給層となる順に配置・積層し、(必要
ならば多孔体14をガス供給層6の上に重ね)、治具と
共にホットプレスしてガス拡散電極とする。また、図1
1に示すガス拡散電極は、図10に示すガス拡散電極の
ガス供給層の上に網状の給電体を載せ(ガス拡散層を網
状の給電体で挟んだ構成とし)前記反応層と共に金属製
の治具に入れ、治具と共にホットプレスしてガス拡散電
極を成形したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のようにして成形
した従来のガス拡散電極では図10および図11に示す
ように、網状の給電体4は、ガス供給層6とガス供給層
6の間に挟まれて設けられているような形でガス供給層
6の内部に設けられるか、あるいはガス供給層6のガス
室側に設けられているので、陰極枠から反応層2への給
電は、埋め込まれた網状の給電体の縁からの伝導とガス
供給層6や反応層2を介して行われていた。このため、
装置の大型化にともない給電に必要な距離が大きくなり
(ガス拡散電極は金属にくらべれば比抵抗が高いの
で、)電気抵抗が増大するという問題点があった。この
ようなガス拡散電極を用いたイオン交換膜法電解槽では
ガス拡散電極を経由することによるオーム損の増大は電
解槽を大型化する時重大な欠点となる。
【0010】従来、電解槽の陰極部のガス室に導体製の
多孔体を充填することで、陰極部の陰極枠につながる通
電用のフレームとガス拡散電極のガス供給層との接触を
良好にすることが試みられたが、ガス供給層と導体製の
多孔体との接触抵抗は数Ω/cm2 と大きく、給電は事
実上不可能であることが判明した。そのため、図11に
示したようにガス供給層6表面に金属製網を接合させ、
ガス室の導体製の多孔体(図示しない)との接触により
給電することも検討されたが、ガス供給層表面に接合さ
れた金属製網のためにガス供給層内部へのガスの供給が
妨げられる欠点があった。本発明は、ガス拡散電極にお
いて、反応層までの給電部における抵抗を減少させ、給
電部全体の構造をコンパクト化し、電解槽を大型化して
も電気抵抗の増大が少なくてすむ給電部を提供すること
を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題は、本発明のガ
ス拡散電極の給電部およびガス拡散電極の製造方法によ
って、金属製(好ましくは銀製)の網状、ピン状または
線状などの給電体をガス供給層側に引出し、導体フレー
ムにより直接給電とするガス拡散電極への給電方法によ
り接触抵抗損を低下、ガス供給層を通過する抵抗を最小
にすることにより達成される。すなわち、 (1)少なくとも反応層とガス供給層からなるガス拡散
電極において、前記ガス拡散電極の内部に前記反応層及
び/又は導電性ガス供給層と接して設けた給電体から前
記給電体の一部が前記ガス供給層を貫通してガス室側に
突き出し、ガス室側に設けた通電用のフレームに接続し
ていることを特徴とするガス拡散電極の給電部。
【0012】(2)ガス拡散電極の内部の反応層の内面
側又は前記反応層の内側に設けた導電性ガス供給層の内
面側に熱圧着して設けた給電体の上に、前記給電体を挟
んでガス供給層をプレスし、その際前記反応層及び/又
は前記導電性ガス供給層と接して設けた給電体に接続す
る給電体の一部が前記ガス供給層を貫通してガス室側に
突き出させ、その突き出した給電体の端部をガス室側に
設けた通電用のフレームと接続させるように加工するこ
とを特徴とするガス拡散電極の給電部の製造方法。 (3)ガス拡散電極の内部に反応層又は前記反応層の内
側に設けた導電性ガス供給層と接して設けた給電体から
前記給電体の一部がガス供給層を貫通してガス室側に突
き出し、通電用のフレームに接続しているガス拡散電極
へ、前記通電用のフレームから前記給電体を経て通電す
ることを特徴とするガス拡散電極への給電方法。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、給電体をガス拡
散電極の内部に前記反応層及び/又は前記導電性ガス供
給層と接して設ける際には、給電体を単にガス拡散電極
の内部の反応層等の面に接触させておくという作用のみ
ではなく、ガス拡散電極の反応層等の面にある給電体が
ガスや陰極液の通過を妨げることないように設けられて
いることが好ましい。そのため、陰極の内部の反応層の
面に接触させる給電体は、その形態が線状、あるいは網
状の導体のいずれであっても良いが、網状の導体である
ことが望ましい。また、本発明において、反応層等に接
して設けた給電体からその給電体の一部が前記ガス供給
層を貫通してガス室側に突き出すという構成は、例えば
先ず反応層の内側の表面上に給電体(線状、ピン状ある
いは網状のいずれのものでも良い)を這わし、前記反応
層等の表面上に前記給電体から分岐して立ち上げた給電
体(線状、ピン状あるいは網状のいずれかの)をガス供
給層を貫通して給電体の一部がガス室側に突き出すよう
にすることでよりよく達成される。この分岐して立ち上
げた給電体はその本数が多いほど抵抗が少なくなる。分
岐して立ち上げた給電体の設置箇所は1本の場合、ガス
拡散電極の中央とすることが好ましいように、最も電気
抵抗が少なくなる箇所を設定すればよい。
【0014】本発明におけるガス拡散電極における給電
部の構造を図面により具体的に述べると、図1〜図4及
び図7〜図8に示すように、反応層又はガス供給層(導
電性)に接触して設けた網状給電体4と直接連結したピ
ン状または線状の給電体5、又は網状の給電体7をガス
供給層内部を貫通させてガス室側に引き出す構造とし
た。本発明の特徴は、前記反応層等の面に接触させた給
電体から線状、ピン状の給電体5あるいは/および網状
の給電体7をガス供給層6を貫通してガス供給層のガス
室表面にまで突き出させ、通電用のフレーム8と接触さ
せることにある。通電用フレーム8、例えば陰極枠と接
触あるいは/および固定させることによりガス拡散電極
特にその反応層に電流を最小の抵抗で供給することがで
きる。
【0015】前記反応層2あるいは導電性ガス供給層3
の面に接触させた給電体4および線状、ピン状の給電体
5あるいは/および網状の給電体7の材質は電気の良導
体であれば良いが電気抵抗が低い金属銀製のものである
ことが好ましい。前記したように、本発明の電解槽陰極
部の構造を、陰極枠から銀製の給電体を介してガス拡散
電極の反応層に給電する構造とすることにより、電解電
流30A/dm2 を要する場合でも、電解電圧は2.0
Vとすることができる。
【0016】以下図1〜図4及び図7〜図8に示すガス
拡散電極の作製例により本発明を具体的に説明する、た
だし本発明は、これらの作製例のみに限定されるもので
はない。本発明において、ガス拡散電極を含めた陰極部
全体をコンパクトな構造に製造し、かつ反応層への電荷
の供給を最小の抵抗で実現するための陰極部の製造方法
としては、特に制限されるものではないが、以下に述べ
る一体製作法による製造が好ましい。すなわち、前記し
た図7あるいは図8を用いて説明した一体製作法により
製造することが好ましい。
【0017】1.ガス拡散電極(タイプI)の作製 図1において、ガス拡散電極1の最外側は0.1mmの
厚みの反応層2であり、その内側に0.1〜0.5mm
の厚みの疎水性カーボンブラックとPTFEからなる導
電性のガス供給層3があり、次に100〜300μmの
厚みの銀製の網状の給電体4を多孔性のガス供給層3の
表面に固定し、この銀製の網状の給電体4から太さ0.
8〜0.3mmの銀製のピン状給電体5を0.5〜1c
m間隔に立て、さらに主としてフッ素樹脂微粒子と撥水
性カーボン微粒子の混合物からなる0.1〜0.5mm
の厚みの多孔性のガス供給層6を形成する。前記ピン状
給電体5を立てる際には、縦、横の方向に設けることが
できる。前記ガス供給層3は、給電体5からの電流を反
応層2に流すために導電性であることが求められる。こ
の形成は、例えば図5に示すような、前記銀製のピン状
給電体5を差し込ませられる空所を設けた治具9を嵌め
て、ガス拡散電極1を治具9と共に380℃、50kg
/cm2 の圧力で60秒加熱・加圧することにより、前
記ピン状給電体5の一部がガス室側に突き出した本発明
のガス拡散電極1を成形した。このタイプのガス拡散電
極1をガス拡散電極タイプIとして図1に示した。必要
なら、銀製のピン状給電体5の表面をポリテトラフルオ
ロエチレン処理しておくと、電解液漏れしないようにで
きる。
【0018】2.ガス拡散電極(タイプII)の作製 図2に示したガス拡散電極は、反応層2が1〜2mmの
厚みの発泡ニッケル層で形成されており、この反応層2
の内表面に100〜300μmの厚みの銀製の網状の給
電体4を固定し、この銀製の網状の給電体4から太さ1
〜0.5mmの銀製のピン状給電体5を0.5〜1cm
間隔に立て、次に主として疎水性カーボンの微粒子から
なる0.1〜0.5mmの厚みの多孔性のガス供給層6
を形成する。このタイプのガス拡散電極1をガス拡散電
極タイプIIとして図2に示した。ここで、銀製のピン状
給電体5の周囲は、図に示すように100μm〜200
μmの空隙が生じるようにしてもよい。電解液もガス供
給層6側からガス圧が加わっている場合には水洩れしな
いので支障はない。これは電解液を透過させる電解方法
に使用できる。前記図2の構造のガス拡散電極1におい
て、反応層2と銀製の網状の給電体4の間に0.1〜
0.5mmの厚みの導電性ガス供給層3を設けてもよ
い。
【0019】3.ガス拡散電極(タイプIII )の作製 前記図1に示したガス拡散電極Iにおいて、100〜3
00μmの厚みの銀製の網状の給電体4の表面に固定し
するピン状給電体5の代わりに網状の給電体7を固定し
てもよい。網状の給電体7は100〜300μmの厚み
の銀製の網状の給電体が好ましい。この網状の給電体7
は20〜100mmの間隔で設けることが好ましく、網
状のためガス室側に複数のリブ状ないしは帯状の給電体
が突出する形になる。このタイプのガス拡散電極1をガ
ス拡散電極タイプIII として図3に示した。また、前記
図2の構造のガス拡散電極1において、銀製の網状の給
電体4の表面に固定しするピン状給電体5の代わりに網
状の給電体7を固定してもよい。また、反応層2と銀製
の網状の給電体4の間に0.1〜0.5mmの厚みの反
応層3を設けてもよい。
【0020】4.ガス拡散電極(タイプIV)の作製 前記図3に示したガス拡散電極において、図4に示すよ
うに、網状の給電体7がガス供給層6の内部の中間にお
いて屈曲するようにしてもよい。このタイプのガス拡散
電極1をガス拡散電極タイプIVとして示した。図3に示
す構造のガス拡散電極では、その内部の給電体4に対し
て接続する網状の給電体7がガス供給層6内を真っ直ぐ
に通っているために、その給電体7の周囲に空隙が生じ
やすく、その空隙をガスや液が通りやすくなっており、
ガスや液の漏れの問題を起こしやすいものである。それ
を、図4に示すように、網状の給電体7をガス供給層6
の内部で一旦表面に平行に曲げ、平行部を作り、平行部
の先で表面に垂直になるようにしてガス室側に伸ばすと
きには、給電体7の周囲の空隙が真っ直ぐ反応層2まで
つながらないために、ガスや液の漏れをなくすることが
できる。前記の平行部の部分を前もってPTFEで処理
しておくと液漏れは完全に防ぐことができる。図4にお
いては、網状の給電体4の部分が短いので、1枚の網状
の給電体を用いて網状の給電体4と網状の給電体7とを
一体に形成することができる。
【0021】5.ガス拡散電極の加工方法 前記図1や図3に示すように成形した、ガス供給層6の
表面からピン状給電体5あるいは網状の給電体7が突き
出ているガス拡散電極は、例えば前に述べたように、図
5に示すような治具12を用いてガス供給層6を成形す
ることにより製造することができる。また図5に示す孔
が開いた治具9が無く、例えば図6に示すような治具1
0を用いて前記したガス拡散電極を成形するには、ガス
供給層6の上に仕切り板11を置き、その上にガス供給
層6から上に出でいる給電体7の部分を曲げて乗せた状
態にし、その上に治具10を置いて加圧加熱して成形
し、前記の給電体7の部分を元の状態に真っ直ぐ伸ば
し、仕切り板11を取り除くことにより、ガス拡散電極
1を成形することができる。仕切り板11は加圧時に曲
げた給電体7の部分がガス供給層6に食い込まないため
に置くものである。
【0022】さらに、より好ましい態様としては、図7
に示すようにガス供給層6の表面に多孔体12を固定さ
せ、前記の網状の給電体7(あるいはピン状給電体5)
を多孔体12の中を通って表面にはわせるような構造と
することができる。図8に示すガス拡散電極は、図7に
示すガス拡散電極の変形例であって、給電体4は発泡ニ
ッケル層からなる反応層2に直接接触し、ガス供給層6
はところどころで間隙が開いている構造のものである。
このようにガス供給層6がところどころで間隙が開いて
いるような構造としても、その空隙の幅が狭く、かつガ
ス供給層6自体が前記したように撥水性カーボン微粒子
などから形成されているために、その空隙から液が漏れ
ることがないようにすることができる。前記の多孔体1
2は、ガス拡散電極の補強材の作用もするが、ガス拡散
電極に隣接するガス室内に配置して、ガス室内に供給さ
れる酸素ガスが均一に流通して、ガス供給層6に均一に
供給されるような作用もし、さらにはその材料を導電性
の材料で構成すると、ガス拡散電極へ供給される電流の
分布を均一にすることができる。
【0023】このガス拡散電極1と多孔体12の組み合
わせからなるものを前記一体製作法により成形して、こ
れを通電用のフレームに接続し、陰極枠にはめ込むこと
によりコンパクトで陰極枠から反応層2に極めて小さい
抵抗で電流を供給できる陰極部とすることができる。な
おこの場合、ガス供給層6の表面に設ける多孔体12は
導体性のものが好ましいが、絶縁性のもの(例えば多孔
性のポリテトラフルオロエチレン)であってもよい。さ
らに、予め発泡ニッケル層からなる反応層2と網状の給
電体4を一体化成形したものと多孔体12とガス供給層
6とそれらを貫通した網状の給電体7を予め成形したも
のとを接合するという加工方法でより加工し易くしてガ
ス拡散電極と多孔体の組み合わせ体を作ることもでき
る。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。ただし本発明は、これらの実施例のみに限定
されるものではない。なお、図7に示したものは、前記
ガス拡散電極タイプIII として図3に示したガス拡散電
極に多孔体12を組み合わせたものである。
【0025】実施例1 図3に示すガス拡散電極を次のようにして製造した。
0.2mm反応層と0.4mmのガス供給層が合わさっ
たシートの上に網目が40メッシュの銀製の網(厚さ
0.1mm)からなる給電体4を載せる。この給電体4
の上面側には同様な網目が40メッシュの銀製の網状体
が20mm間隔で垂直方向に接合されており、給電体7
となるものである。このため、給電体7は給電体4に対
してそのリブ状をなすように配置されている。
【0026】前記の給電体4の上に疎水性カーボンブラ
ック粉末とPTFE(40%)から予め形成した厚さ
0.3mmで幅が丁度給電体7同士の間に入るものであ
るテープ状の薄層を給電体7相互の間に載せ、380
℃、50kg/cm2 、60秒間、図5に示す冶具を用
いて加熱下に加圧することにより、一体に成形する。そ
の後、成形体の上に多孔体12を載せるが、この多孔体
12は、ガス拡散電極のガス室の厚みに対応するもの
で、この多孔体12はガス拡散電極を補強する作用を有
する。前記多孔体12の上まで延びている給電体7の上
端を通電用の金属製フレーム8に溶着や接触により電気
的に接続することにより、給電部が構成される。この給
電部の構造は、給電体が導電性の高い銀からなるもので
あるから、電気抵抗が小さく、かつ給電体7がガス供給
層6を通して短い距離で給電体4に接続している他、広
い面の通電路で接続しているから、ガス拡散電極と通電
用の金属製フレームとの間における給電部における電気
抵抗が小さくなり、電力ロスが極めて少なくすることが
できる。
【0027】前記のガス拡散電極を用いて塩化アルカリ
電解槽を構成した。電解槽全体を温度90℃に調節しな
がら30Aの電流で電解した。陽極室出口の食塩濃度は
210g/リットル、陰極室出口の苛性ソーダ濃度は3
2.5%であった。端子間電圧は1.97Vであった。
また、苛性ソーダの生成電流効率は95%であった。電
流インタラプタ法による電気抵抗成分の分析によれば、
オーム損は全体で0.42Vであった。比較の場合、端
子間電圧は2.10Vであった。苛性ソーダの生成電流
効率は95%であった。電流インタラプタ法による電気
抵抗成分の分析によれば、オーム損は全体で0.50V
であった。
【0028】実施例2 図4に示すガス拡散電極を次のようにして製造した。平
均粒径0.1μmの銀微粒子80重量%、平均粒径0.
3μmのPTFE20重量%からなる反応層原料を銀メ
ッキしたニッケル発泡体(50ppt)に入れて、40
kg/cm2 の圧力でプレスした後、50メッシュ、
0.1μm厚さの銀網を載せ、さらにその上にPTFE
粉を載せてプレスを行い、250℃の温度で加熱処理す
ることにより、Ag触媒ガス拡散電極を得た。この製造
においては、図6に示すように、反応層の上に断面L字
型の銀網を平行して載せ、前記銀網の平らな部分の上に
それぞれPTFE粉を載せて、図6のようにして冶具1
0を用いてプレスを行い、PTFEからなるガス供給層
の上の銀網の部分を網状給電体7とする。実施例1と同
様に塩化アルカリ電解槽を構成し、運転したところ端子
間電圧は2.05Vであった。オーム損は全体で0.4
2Vで、電流効率は96%であった。
【0029】
【発明の効果】以上の説明の通り、ガス拡散電極の内部
に設けた給電体からガス供給層側に引き出した金属製
網、線またはピンを通電用のフレームに直接接触または
接合することで電気的に接続したから抵抗損がほぼゼロ
となったので、ガス拡散電極の性能を100%生かせる
ようになり、このため電解に必要な電力消費を低下する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピン状給電体を有する、本発明のタイプIのガ
ス拡散電極の縦断面図。
【図2】ピン状給電体を有する、本発明のタイプIIのガ
ス拡散電極の縦断面図。
【図3】網状給電体を有する、本発明のタイプIII のガ
ス拡散電極の縦断面図。
【図4】ガス供給層の中間において屈曲させた網状給電
体を有する本発明のタイプIVのガス拡散電極の縦断面
図。
【図5】本発明のガス拡散電極を成形するのに使用する
治具の使用例を示す縦断面図。
【図6】本発明のガス拡散電極を成形するのに使用する
治具の使用例を示す別の縦断面図。
【図7】多孔体を備えた本発明のタイプIII のガス拡散
電極の縦断面図。
【図8】多孔体を備えた別の本発明のタイプIII のガス
拡散電極の縦断面図。
【図9】ガス拡散電極の構成を説明する縦断面図。
【図10】給電体を備えている従来のガス拡散電極の典
型例を示す縦断面図。
【図11】ガス供給層の表面にも給電体を備えている従
来のガス拡散電極の典型例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ガス拡散電極 2 反応層 3 導電性ガス供給層 4 網状給電体 5 ピン状給電体 6 ガス供給層 7 網状給電体 8 通電用フレーム 9 冶具 10 冶具 11 仕切り板 12 多孔体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 長一 山梨県甲府市中村町2−14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも反応層とガス供給層からなる
    ガス拡散電極において、前記ガス拡散電極の内部に前記
    反応層及び/又は導電性ガス供給層と接して設けた給電
    体から前記給電体の一部が前記ガス供給層を貫通してガ
    ス室側に突き出し、ガス室側に設けた通電用のフレーム
    に接続していることを特徴とするガス拡散電極の給電
    部。
  2. 【請求項2】 ガス拡散電極の内部の反応層の内面側又
    は前記反応層の内側に設けた導電性ガス供給層の内面側
    に熱圧着して設けた給電体の上に、前記給電体を挟んで
    ガス供給層をプレスし、その際前記反応層及び/又は前
    記導電性ガス供給層と接して設けた給電体に接続する給
    電体の一部が前記ガス供給層を貫通してガス室側に突き
    出させ、その突き出した給電体の端部をガス室側に設け
    た通電用のフレームと接続させるように加工することを
    特徴とするガス拡散電極の給電部の製造方法。
  3. 【請求項3】 ガス拡散電極の内部に反応層又は前記反
    応層の内側に設けた導電性ガス供給層と接して設けた給
    電体から前記給電体の一部がガス供給層を貫通してガス
    室側に突き出し、通電用のフレームに接続しているガス
    拡散電極へ、前記通電用のフレームから前記給電体を経
    て通電することを特徴とするガス拡散電極への給電方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001015256A3 (de) * 1999-08-21 2001-08-30 Forschungszentrum Juelich Gmbh Stromkollektor für eine brennstoffzelle
WO2003036284A3 (de) * 2001-10-25 2004-06-24 Bayer Materialscience Ag Gasdiffusionselektroden-trägerstruktur
KR20230008388A (ko) * 2021-07-07 2023-01-16 한국과학기술원 기체확산층의 비파괴적 표면 특성 개선을 활용한 정렬된 다차원 나노구조체 전사 방법 및 장치

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