JPH1160400A - 平板状素材の剥離方法及び剥離装置 - Google Patents

平板状素材の剥離方法及び剥離装置

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JPH1160400A
JPH1160400A JP22325297A JP22325297A JPH1160400A JP H1160400 A JPH1160400 A JP H1160400A JP 22325297 A JP22325297 A JP 22325297A JP 22325297 A JP22325297 A JP 22325297A JP H1160400 A JPH1160400 A JP H1160400A
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peeling
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Manabu Tomitani
学 富谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保持部材に接着した結晶素材インゴットを高
精度に切断し、切断で得た平板状素材を保持部材から簡
単に剥離する。 【解決手段】 結晶素材インゴット3を熱硬化性接着剤
4によって保持部材2に固定した状態で平板状の素材に
切断した後、保持部材2と結晶素材インゴット3との接
着部分に水蒸気5を噴射し、その後、保持部材2から平
板状素材を剥離する。切断の際に発生する熱によって接
着剤の接着力が低下することがなく、切断時にインゴッ
トが位置ズレしないため、高精度に切断できる。水蒸気
が接着剤に水和するため、接着剤の接着力が低下し容易
に剥離できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤によって保
持部材に保持されている結晶素材インゴットからワイヤ
ーソーにより切断された多数の平板状素材を剥離する剥
離方法及び剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体シリコン、GaP、InP、Ga
As等の化合物半導体や、酸化物結晶材料等は通常一定
の厚さの平板状素材として使用される。この平板状素材
の原料としては、塊状のインゴットである。従って、通
常はこの塊状のインゴットから一定の厚さに加工して平
板状素材を得ている。かかる一定の厚さの平板状素材に
切断する装置としてはワイヤーソーが使用される。
【0003】このワイヤーソーは、細い一本のピアノ線
からなるワイヤを一方向あるいは往復運動させながら被
切断物に押し付けると共に、砥粒を分散させた加工液を
ワイヤと被切断物の接触部分に連続的に供給させて切断
する装置である。この切断に際しては、インゴットを保
持部材に接着して保持することにより、精度良く行うよ
うになっている。この切断後においては、切断された平
板状素材は端面のみが保持部材に接着されているため、
その厚さ分の接着面積のみで保持されている。
【0004】従って、切断された平板状素材を単体とし
て取り出すには、保持部材から引き剥がす必要がある。
特開平7−205140号公報には、この剥離を行う従
来の方法が記載されている。
【0005】この方法は、固定テーブルと固定テーブル
にスライド可能に取り付けられたスライスベースとによ
って保持部材を形成し、スライスベースにインゴットを
接着している。接着剤としては、所定の低温度に加熱さ
れると溶融する低温溶解接着剤を使用するものである。
この接着剤によってスライスベースに接着された状態の
インゴットに対し、複数本のワイヤーをインゴットの長
さ方向に沿って所定間隔で配置し、ワイヤーをインゴッ
トの長さ方向と直交する方向に走行させながらインゴッ
トをワイヤーに押し付けて複数枚の平板状素材に切断す
る。この切断の際には、砥粒が混合された加工液を切断
部分に噴き付けている。
【0006】そして、インゴットの切断が終了した後、
固定テーブル内に設けたヒータを作動させてスライスベ
ースを介して接着剤を加熱し、接着剤を溶融して平板状
素材をスライスベースから剥離する。剥離された平板状
素材は、下方に配置されている受け部材に収容すること
によって作業を終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−205140号公報の方法で使用する低温溶解接着
剤においては、切断された平板状素材を剥離し易くため
に、溶融点を低くすると、ワイヤーソーでの切断時の負
荷による加熱により、軟化流動して接着力が低下する。
このため加工中にインゴットが位置ズレし、この位置ズ
レによって接着部分付近に欠け(チッピング)が発生す
ると共に、加工精度も低下する。このため高精度の加工
を行うことが難しい問題を有している。
【0008】これに対し、低温溶解接着剤以外の接着剤
を使用する方法では、切り出した平板状素材を効率的に
取り出すことができない問題を有している。
【0009】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、ワイヤーソーでの切断時の負
荷による加熱にも耐えることができ、チッピングや加工
精度の低下のない切断が可能で、しかも切断後には、効
率良く平板状素材を得ることができる剥離方法及び剥離
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、結晶素材インゴットを熱硬化性
接着剤によって保持部材に固定した状態で平板状の素材
に切断した後、保持部材と結晶素材インゴットとの接着
部分に水蒸気を噴射し、その後、保持部材から平板状素
材を剥離することを特徴とする。
【0011】この方法では、結晶素材インゴットを熱硬
化性接着剤によって保持部材に保持しており、この保持
状態で複数の平板状素材に切断する。この切断の際に発
生する熱が接着剤に作用しても、熱硬化性のため、軟化
や溶融することがなく、良好な接着力を保持している。
従って、切断時にインゴットが位置ズレすることがな
く、チッピングが発生したり、加工精度が低下すること
がなくなる。
【0012】平板状素材への切断に後においては、接着
剤に対して水蒸気を噴射する。噴射された水蒸気は、粒
子径が小さいため活性が大きく、接着剤の内部に容易に
浸透する。そして、浸透した水蒸気は接着剤の極性基の
結合部に水和するため、接着剤の接着力を低下させると
共に、噴射圧によって接着剤を接着部分から取り除くよ
うに作用する。このため、切断された平板状素材を保持
部材から簡単に剥離することができる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記水蒸気は、約60℃以上に加熱されて噴射
されることを特徴とする。
【0014】水蒸気としては、熱硬化性接着剤に浸透
し、同接着剤の接着力を低下させ、且つ除去するもので
あれば良く、100℃以上でなくても60℃程度以上で
あれば、本発明に使用することができる。従って、使用
できる水蒸気の範囲が広がり、作業性が向上する。
【0015】請求項3の発明は、熱硬化性接着剤によっ
て結晶素材インゴットが固定される保持部材と、保持部
材に固定された状態の結晶素材インゴットを切断して平
板状素材とする切断手段と、前記熱硬化性接着剤による
接着部に対して水蒸気を噴射する水蒸気噴射手段と、を
備えていることを特徴とする。
【0016】この発明の装置では、熱硬化性接着剤によ
って保持部材に固定されている結晶素材インゴットに対
し、切断手段が切断を行い、その後、水蒸気噴射手段が
接着部に水蒸気を噴射する。このため、請求項1の発明
の剥離方法を好適に実施することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1に使用す
る装置を示す。ステンレス製プレートからなる固定部材
1には、カーボン製プレートからなる保持部材2が取り
付けられており、この保持部材2の接着面に接着剤4を
介して結晶素材インゴットとしてのシリコンインゴット
3が接着されている。
【0018】シリコンインゴット3は直径8インチの円
柱状に成形されており、保持部材2の接着面は、シリコ
ンインゴット3の外周面に合わせた曲率に成形されてい
る。接着剤4としては、熱硬化性のエポキシ系接着剤が
使用されるものであり、本実施の形態では、2液混合型
の接着力が200kg/cm2 、硬度がショアーD80
の接着剤を使用している。
【0019】保持部材2に接着されているシリコンイン
ゴット3に対しては、その接着面とは反対側の面からシ
リコンインゴット3を切断するワイヤーソー(図示省
略)が配置されている。このワイヤーソーによってシリ
コンインゴット3は平板状の複数のシリコンウエハー
(平板状素材)に切断される。又、保持部材2に接着さ
れたシリコンインゴット3の接着面との反対側には、ワ
イヤーソーによって切断されたシリコンウエハーを破損
することなく受け取るための受け部材7が設置されてい
る。
【0020】保持部材2とシリコンインゴット3との接
着部付近には、水蒸気噴射手段としてのノズル6が配置
されている。このノズル6はステンレス製の板状からな
り、直径2mmの複数の噴射孔(図示省略)が3mm間
隔で設けられている。そして、これらの噴射孔から12
0℃の水蒸気5が接着部に噴射される。この噴射を行う
ため、ノズル6は、接着部に対する角度が調整可能とな
っている。なお、ノズル6はシリコンインゴット3を挟
んだ両側に一対が配置され、それぞれのノズル6から水
蒸気を噴射するようになっている。
【0021】さらに図示を省略するが、シリコンインゴ
ット3の下方には、ワイヤーソーからなる切断手段が設
けられている。ワイヤーソーは複数のワイヤが枠材に張
設されており、ワイヤがシリコンインゴットに接触した
状態で、枠材が一方向又は往復方向に移動することによ
ってシリコンインゴットを切断して平板状のシリコンウ
エハーとする。
【0022】次に、この実施の形態の作動を説明する。
上述した熱硬化性のエポキシ系接着剤4をシリコンイン
ゴット3の外周接着面に塗布する。そして、シリコンイ
ンゴット3の外周接着面を保持部材2の接着面に当接さ
せて保持部材2とシリコンインゴット3とを接着する。
【0023】この状態で、保持部材2あるいはワイヤー
ソーを図示しない駆動手段によって駆動させることによ
って双方を接触させ、ワイヤーソーによってシリコンイ
ンゴット3をその長手方向に対し、垂直方向に0.8m
mのピッチで平板状に切断し、シリコンウエハーとす
る。
【0024】そして、切断したシリコンウエハーを保持
部材2と共に図示しない搬送手段によって搬送し、図1
に示すように受け部材7の上方に位置させる。そして、
シリコンウエハーと保持部材2との間の接着剤層4に向
けて、一対のノズル6の噴射孔から水蒸気5を20分間
噴射する。水蒸気5の圧力は2kg/cm2 、流量は5
00Nリットル/分である。この水蒸気の噴射によって
接着剤4が取り除かれ、保持部材2から複数のシリコン
ウエーハが剥離され、剥離されたシリコンウエハーが受
け部材7上に落下する。
【0025】本実施の形態では、切断によって加工され
た100枚の平板状素材のシリコンウエハー全数を20
分で保持部材2から剥がすことができた。比較のために
ノズル6から熱風を噴射して剥離を行った場合には、2
0分間で剥がすことができなかった。以上のようにして
シリコンウエハーを検査したところ、接着部の切断後の
チッピングが5ミクロン以下で、加工精度に求められる
ソリも最大15ミクロンを良好な範囲であった。これに
より、高精度で切断でき、しかも効率良く剥離できるこ
とが確認された。
【0026】本発明に使用される熱硬化性接着剤は、ワ
イヤーソー切断中の加工負荷による発熱によっても、軟
化したり、接着力が低下することがない。このため、切
断時にシリコンインゴット3(結晶素材インゴット)が
位置ズレすることがなく、位置ズレに起因したチッピン
グが発生しないか、発生しても極めて少ない。又、位置
ズレがないため、加工精度も向上する。この熱硬化性接
着剤としては、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤を
選択することができる。
【0027】結晶素材インゴットより切断された平板状
素材は、保持部材との間の接着部分に水蒸気を噴射する
ことにより効率的に剥離することができる。これは、水
蒸気による膨潤、熱による接着面の線膨張係数の相違に
起因するものである。すなわち、水蒸気は、粒子径が小
さいため活性が高く、接着剤自体及び接着剤の接合部に
容易に浸透する。更に浸透した水蒸気が熱硬化性接着剤
の接着作用を行う極性基の結合部に接触して水和し、こ
の水和によって接着剤の接着力を低下させる。又、水蒸
気は噴射される噴射圧によって接着剤を接着部分から取
り除くように作用する。以上の作用によって平板状素材
を保持部材から短時間に剥離することができるものであ
る。
【0028】以上により、水蒸気を接着部に接触するよ
うに噴射することによって剥離の目的を達成することが
できる。又、ノズルへの操作によって噴射する箇所のス
ポット径を自由自在に変更することができる。
【0029】一般的に、水蒸気は100℃以上の気体で
あるが、本発明では約60℃以上であれば良く、60℃
〜100℃までの霧状蒸気をも含むものである。
【0030】水蒸気は、水を源体とするため、有機溶剤
とは異なり蒸気の吸入による害はなく安全である。また
乾燥性が良好であり、噴射と同時に表面から乾燥する。
このため、液体に浸漬する場合と異なり乾燥工程を必要
とせず、浸漬したことによる液体の汚染に伴う交換や排
水処理も必要がなくなる。
【0031】本発明の剥離方法は、幅広い素材に適用す
ることができる。例えば、半導体シリコン、GaP、I
nP、GaAs等の化合物半導体や、セラミックス、酸
化物結晶材料等のワイヤーソーによって切断される一定
の厚さの平板状素材に対して適用することができる。
【0032】(実施の形態2)図2は、実施の形態2に
使用される装置を示す。保持部材11はカーボン製プレ
ートからなり、この保持部材11に直径8インチのシリ
コンインゴットが熱硬化性接着剤12によって接着され
ている。なお、図2においては、シリコンインゴットが
切断された後のシリコンウエハー15を示すものであ
る。熱可塑性接着剤12としては、エポキシ系接着剤が
使用されるものである。この実施の形態では、液混合型
で、接着力が150kg/cm2 、硬度がショアーD8
0のエポキシ系接着剤が使用されている。
【0033】保持部材11とシリコンインゴットとの接
着部、すなわち接着剤12と臨むようにノズル13が配
置されている。ノズル13には、直径8インチのシリコ
ンインゴットのカーボンプレートとの接着部の外形の弧
に合わせ、直径0.3mmの噴射孔が円弧状に配置され
ている。ノズル13から噴射される水蒸気は、温度が1
80℃、圧力が0.3kg/cm2 、流量が10Nリッ
トル/分である。
【0034】保持部材11に対しては、切断されたシリ
コンウエハー15を吸着によって取り出す吸引パット1
6が配置されている。この吸引パット16は、吸引手段
を構成するものであり、図示を省略した駆動装置によっ
て上下方向及び左右方向に移動され、下方に移動するこ
とによってシリコンウエハー15に剥離力を作用させて
保持部材11から剥離する。又、この剥離後において
は、吸引パット16がウエハーカセット17に移動して
シリコンウエハー15をウエハーカセット17に搬送す
る。
【0035】この実施の形態では、水蒸気を噴射するノ
ズル13を平板状素材であるシリコンウエハーに対して
垂直に設置して1枚ずつの剥離を行う構造となってい
る。又、吸引パット16を使用することによってシリコ
ンウエハーを1枚ずつ剥離すると同時に、ウエハーカセ
ット17にセットするようになっている。このため全自
動での制御が可能であり、後工程での1枚毎の処理にも
対応することができる。さらに、水蒸気は局部的に噴射
することが可能なため、必要部分の剥離も容易に行うこ
とができる。
【0036】(実施の形態3)この実施の形態では、図
1に示す装置を使用するものである。この実施の形態で
は、直径3インチのニオブ酸リチウム(LiNbO3
の結晶インゴットを使用し、この結晶インゴットを実施
の形態1同様にワイヤーソーで切断し、切断後に接着部
に水蒸気を噴射して剥離を行う。
【0037】接着剤4としては、アクリル系接着剤を使
用した。このアクリル系接着剤は接着力が150kg/
cm2 で、硬度はショアーD80である。又、ノズルか
ら噴射する水蒸気5としては、実施の形態1と同様の条
件とした。この実施の形態では、60枚の平板状素材の
ニオブ酸リチウムウエハーの全数を20分で保持部材2
から剥がすことができた。
【0038】切断された厚さ0.5mmの平板状素材を
検査したところ、接着部におけるチッピングが5ミクロ
ン以下で、加工精度に求められるソリも最大8ミクロン
の範囲となっていた。
【0039】この実施の形態に使用するニオブ酸リチウ
ムは強誘電材料であるため、圧電性、焦電性を有し、容
易に正電気を帯びる。そのため剥離中に帯電して放電
し、可燃性溶剤を使用して剥離する場合には、引火の可
能性があり、使用が困難である。又、可燃性溶剤では温
度変化に伴って正電気が発生するため、使用が困難とな
る。これに対し、この実施の形態では、非可燃性である
水蒸気を使用するため、容易に作業ができる。
【0040】(実施の形態4)表1は、以上の実施の形
態に使用した結晶シリコン、ニオブ酸リチウム以外の結
晶素材インゴットに対する処理の結果を示す。装置は図
1の装置を用い、接着剤は上記実施の形態と同様の接着
剤を使用した、又、水蒸気の噴射量は実施の形態1と同
様とした。
【0041】表1における「切断精度」は、チッピング
が10ミクロン以下でソリが15ミクロン以下を良と
し、「剥離性」は20分間で全数剥離できた場合を良と
して判定した。
【0042】表1に示すように、切断精度、剥離性の双
方共に良く種々の素材にも適用できることが確認され
た。比較例は、石英インゴットを熱可塑性樹脂で保持部
材に接着して切断し、150℃の加熱で剥離したもので
ある。この比較例に対して検査を行ったところ、チッピ
ングが最大58ミクロンと大きく、所望の精度が得られ
ないことが確認された。
【0043】
【表1】
【0044】本発明では、上記した具体的な実施の形態
から次のような構成の技術的思想が導き出される。
【0045】(付記項1) 保持部材に接着された結晶
素材インゴットに対して、砥粒を含む加工液を供給しな
がら所定間隔で張設されたワイヤー列によって切断を行
い、この切断で得られる多数の平板状素材を保持部材か
ら取り出す方法において、保持部材と結晶素材インゴッ
トとを熱硬化性接着剤によって接着し、上記切断後に接
着剤の接着部に水蒸気を噴射して保持部材と平板状素材
を剥離して平板状素材を剥離することを特徴とする剥離
方法。
【0046】(付記項2) 付記項1で使用する結晶素
材インゴットは、半導体素材、酸化物の結晶、セラミッ
クスであることを特徴とする剥離方法。
【0047】(付記項3) 熱硬化性接着剤によって結
晶素材インゴットが固定される保持部材と、保持部材に
固定された状態の結晶素材インゴットを切断して平板状
素材とする切断手段と、前記熱硬化性接着剤による接着
部に対して水蒸気を噴射する水蒸気噴射手段と、切断さ
れた平板状素材を吸引して保持部材から引き剥がす吸引
手段とを備えていることを特徴とする平板状素材の剥離
装置。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、結晶素材インゴットを保持部材に接着する接着
剤として熱硬化性接着剤を使用するため、結晶素材イン
ゴットの切断時の熱によって接着力が低下することがな
く、切断を高精度に行うことができる。又、切断後に
は、水蒸気を噴射して接着剤の接着力を低減させると共
に、接着剤を取り除くため、効率良く剥離することがで
きる。
【0049】請求項2の発明によれば、使用する水蒸気
の範囲が広範のため、作業性が向上する。
【0050】請求項3の発明によれば、保持部材が熱硬
化性接着剤を介して結晶素材インゴットを固定し、この
固定状態で切断手段が結晶素材インゴットを切断して平
板状素材し、その後、水蒸気噴射手段が接着部に水蒸気
を噴射するため、高精度の切断と効率の良い剥離とを行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1、3、4が適用される装
置の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態2が適用される装置の正面
図である。
【符号の説明】
2,11 保持部材 3 シリコンインゴット 4,12 接着剤 5,14 水蒸気

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶素材インゴットを熱硬化性接着剤に
    よって保持部材に固定した状態で平板状の素材に切断し
    た後、保持部材と結晶素材インゴットとの接着部分に水
    蒸気を噴射し、その後、保持部材から平板状素材を剥離
    することを特徴とする平板状素材の剥離方法。
  2. 【請求項2】 前記水蒸気は、約60℃以上に加熱され
    て噴射されることを特徴とする請求項1記載の平板状素
    材の剥離方法。
  3. 【請求項3】 熱硬化性接着剤によって結晶素材インゴ
    ットが固定される保持部材と、保持部材に固定された状
    態の結晶素材インゴットを切断して平板状素材とする切
    断手段と、前記熱硬化性接着剤による接着部に対して水
    蒸気を噴射する水蒸気噴射手段と、を備えていることを
    特徴とする平板状素材の剥離装置。
JP22325297A 1997-08-20 1997-08-20 平板状素材の剥離方法及び剥離装置 Withdrawn JPH1160400A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007062201A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Asahi Kasei Chemicals Corp 円筒状印刷版の解体方法
JP2010519763A (ja) * 2007-02-22 2010-06-03 ハナ シリコン アイエヌシー プラズマ処理装置用シリコン素材の製造方法
JP2010523348A (ja) * 2007-04-04 2010-07-15 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 1つの構成素子ブロックから多数のセラミック製の構成素子を分離するための方法およびシステム
KR20170015352A (ko) 2014-06-05 2017-02-08 덴카 주식회사 접착제 조성물과 이를 이용한 부재의 가고정 방법

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