JPH1158377A - 単一方向に整列した長繊維で強化された熱可塑性樹脂複合材を製造するための開繊含浸装置及び開繊含浸方法 - Google Patents

単一方向に整列した長繊維で強化された熱可塑性樹脂複合材を製造するための開繊含浸装置及び開繊含浸方法

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JPH1158377A
JPH1158377A JP10095515A JP9551598A JPH1158377A JP H1158377 A JPH1158377 A JP H1158377A JP 10095515 A JP10095515 A JP 10095515A JP 9551598 A JP9551598 A JP 9551598A JP H1158377 A JPH1158377 A JP H1158377A
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opening
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impregnating
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JP10095515A
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Inventor
Koichi Saito
晃一 斉藤
Rikio Yonaiyama
力男 米内山
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】含浸性及び曲げ強度に優れた長繊維強化ロッド
を高い安定生産性で生産する方法及び装置を開発する。 【解決手段】ロービング(2)を開繊ピン(4)に接触状態で
開繊させる装置において、開繊ピンに対して特定の範囲
内の位置に補助ピン(5)を設けて強化樹脂ロッドを成形
する。この特定の範囲とは、ロービング(2)を形成する
単繊維の平均径(D)に対して、次の関係が成り立つ位置
とする: 10≦G≦500D。 [ここで、G=H-0.5(Lx+Rx);Gは開繊ピンとその対である
補助ピンとの最短面間距離;Hは開繊ピンと補助ピンとの
中心間距離とする。Xはa、b及びc等の番号であって、同
時に現われた複数個のXは同一の番号を表わす]。 【効果】G/D=60で生産された強化樹脂ロッドは強化材
用のガラス繊維含有量40重量%において、安定生産性「優
秀」、含浸性「優秀」及び曲げ強度「225MPa」を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強化用繊維束を開繊
含浸装置の含浸区域内に配置された開繊ピンの表面に接
触しながら通過させることによって開繊すると共に、開
繊された強化用繊維束から生じた開繊体の間に溶融樹脂
を含浸させることによって、実質的に単一方向に整列し
た長繊維(連続繊維)で強化された熱可塑性樹脂複合体
(複合材)を製造する為の開繊含浸装置及び強化用繊維束
の開繊含浸方法に関する。詳しくは、本発明は開繊ピン
に付随する補助ピンを連続繊維束には接触しない特定の
位置に設けた開繊含浸装置及び強化用繊維束の開繊含浸
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既に、バンド状に配列された強化用繊維
束をスプレダー表面上に張力下に接触通過させて、強化
用繊維束とスプレダーとによって形成されたニップの区
域に熱可塑性ポリマー(溶融粘度100Ns/m2未満)を存
在させて含浸を行なう方法が提案されている(特公昭63
-37694号公報)。
【0003】また、強化用繊維束を数本のロッドにジグ
ザグ状(千鳥型)に巻き掛けることによって溶融樹脂を含
浸させる際に、その巻き掛け角度を特定した方法が提案
されている(特開平3-183531号公報)。
【0004】更に、ウェブ状(バンド状に同じ)に強化
用繊維束を拡げて並べ、これに溶融樹脂を被覆した後
に、開繊含浸装置中のジグザグ状特定障壁領域に接触し
ながら通過させることによって開繊体の間に溶融樹脂を
含浸させる方法が提案されている(特開昭63-264326号
公報)。
【0005】上記の各方法によれば、含浸性に優れた長
繊維強化熱可塑性樹脂複合体を得ることが一応は可能で
ある。処が、これらの方法は該複合体の特に高速引取り
時には、その含浸性が今以て不十分である。そこで、含
浸性を改良する目的で開繊ピン、補助ピン、障壁領域の
個数を増加させる対策、強化用繊維束の巻き掛け角度を
大きく(曲率を大きく)設定する対策等を施すと、却っ
て強化用繊維束から糸切れによる毛羽が発生し易くなる
という問題を伴うことが判明した。
【0006】その原因は強化用繊維束に印加される張力
が高くなり過ぎて強化用繊維束を構成する各単繊維に及
ぼされるダメージ(損傷)が大きくなり過ぎることに起因
すると解釈される。この毛羽は放置しておくと成長し
て、やがて強化用繊維束全体が切れ始めて運転不能を来
たすことから、極めて重要な問題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来技術では解決困難であった各種の問題を解消して、得
られる長繊維強化熱可塑性樹脂複合体(「本発明の複合
体」と称することがある)の含浸性を飛躍的に向上させ
ると共に、複合体の高速引取り時でさえも高水準の安定
生産性を実現した運転を長時間にわたって続行できる開
繊含浸装置及び強化用繊維束の開繊含浸方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の目的
を達成する対策を鋭意検討の結果、開繊含浸装置内に設
けられた少なくとも1本の開繊ピン、特に開繊含浸装置
を強化用繊維束の進路に沿う鉛直平面で切断した時に千
鳥型に配置されている開繊ピンに付随して設けられた補
助ピンが該開繊ピンとの間で強化用繊維束を挟むに拘わ
らず、該強化用繊維束とは接触しない位置に設けること
が本発明の目的の達成に極めて有効であることを見出し
て、更に検討を進めた結果、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は少なくとも1本の開繊
ピンに付随して設けられた補助ピンが該開繊ピンとの間
で強化用繊維束を挟む位置であるに拘わらず、該強化用
繊維束とは接触しない位置にある開繊含浸装置及び強化
用繊維束を少なくとも1つの開繊ピンと補助ピンとの組
合せ系において該強化用繊維束とは非接触位置に設けら
れた補助ピンと、接触位置に設けられた開繊ピンとの間
を、開繊ピンには接触しながら通過させることによって
含浸させる開繊含浸方法に関する。
【0010】<長繊維強化熱可塑性樹脂複合体>本発明
の長繊維強化熱可塑性樹脂複合体はシート状、板状、ロ
ッド状及び細いロッド(直径1〜3mm程度;ストランドと
呼ぶことがある)を、長さ3〜5mm程度に細断した、所
謂ペレット等の形状のものを包含する。これらの形状は
開繊含浸装置の賦形ノズルの形状又は付帯設備等を適切
に変更することによって要求に応ずるものとすることが
できる。
【0011】<強化用繊維束>本発明に用いられる強化
用繊維束を構成している各単繊維としては、無機繊維に
属するガラス繊維、炭素繊維、金属繊維及び溶融石英繊
維等並びに有機高分子繊維に属するポリエステル繊維、
特に全芳香族ポリエステルである芳香族ジカルボン酸と
二価フェノールとの共縮合体繊維等、ポリアミド繊維中
でも半芳香族ポリアミドとして(ナイロン)MXD6(m-
キシリレンジアミンとアジピン酸との共縮合体)繊維及
び全芳香族ポリアミド繊維である芳香族ジアミンと芳香
族ジカルボン酸との共縮合体繊維等の公知の有機繊維を
幅広く例示することができる。これらの単繊維が熱可塑
性の有機繊維である場合には、その融点が含浸させる熱
可塑性樹脂(マトリックス樹脂)の融点に比して相当に高
いことが重要である。
【0012】強化用繊維束は、前記各種繊維の単独又は
2種以上の組合わせで用いられるが、ガラス連続繊維束
が補強効果及び入手容易性等の点で好適である。樹脂強
化用として通常的に製造されて市販されているガラス連
続繊維束としては、ガラスロービングが挙げられる。通
常、ガラス連続繊維束はその平均単繊維径4〜30μm、
フィラメント(単繊維)集束本数通常400〜10000本及びテ
ックス番手通常300〜20000のものであるが、好ましくは
平均繊維径9〜23μmのものである。必要に応じて、こ
れらのガラスロービングを2本以上合糸して又は略水平
面内で横方向へ並列状態で用いることもできる。
【0013】ガラス連続繊維束の各単繊維の表面には、
補強効果の観点から、好ましくは熱可塑性樹脂に対する
界面接着性付与の為又は向上の為に何等かの処理が施さ
れている。 <熱可塑性樹脂>強化用繊維束に含浸されるべき樹脂は
熱可塑性樹脂であればその何れかを問わない。とはい
え、通常の用途においては結晶性樹脂例えば、ポリオレ
フィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂
等を用いることが通常である。
【0014】上記の結晶性熱可塑性樹脂の中でも、通常
の用途向けには性状と価格との見地等からポリオレフィ
ン系樹脂が多用される。ポリオレフィン系樹脂とは、エ
チレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセ
ン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン等か
ら選ばれる炭素数通常2〜10個程度のα-オレフィン
の結晶性単独重合体若しくは結晶性共重合体又はこれら
の結晶性重合体の2種以上からなる重合体組成物等を包
含する概念である。中でも、実用的にはポリプロピレン
又はプロピレンを主成分とするプロピレンと他のα-オ
レフィンとの結晶性共重合体が汎用される。
【0015】更に、これらのポリオレフィン系樹脂に
は、補強効果付与の観点からポリオレフィン系樹脂に不
飽和カルボン酸又はその酸無水物をグラフト反応させた
改質ポリオレフィン樹脂又はこの改質ポリオレフィン樹
脂とポリオレフィン系樹脂との混合物が好ましい。
【0016】一層高い耐熱性が望まれる用途向けには、
各種のポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂
が適合する。ポリアミド系樹脂としては、6-ナイロン、
7-ナイロン、11-ナイロン、12-ナイロン、6,6-ナイロ
ン、6,7-ナイロン、6,10-ナイロン、6,12-ナイロン、6-
/6,6-共縮合ナイロン等を挙げることができる。
【0017】熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、ポ
リエチレンテレフタレート(略称「PET」)、ポリ(-1,
4-)ブチレンテレフタレート(略称「PBT」)及びこれ
らの組成物(混合物)等を挙げることができる。
【0018】<開繊含浸装置>本発明の開繊含浸装置と
しては、箱形(槽型)の区域であって、その内部で溶融樹
脂を所定量貯留させながら流動させる浸漬区域と、その
浸漬区域内に設置された少なくとも1本の開繊ピンであ
って、強化用繊維束を接触通過させながら、それを開繊
すると共に含浸させる為の開繊ピン、及びその中の少な
くとも1本の該開繊ピンと対を形成する(該開繊ピンに
付随する)補助ピンであって、該開繊ピンとの間に該強
化用繊維束を挟む位置であってしかも強化用繊維束と接
触しない位置に設けられた補助ピンと、前記浸漬区域の
上流端壁又は天板に設けられた強化用繊維束導入口と、
溶融樹脂が含浸された該強化用繊維束を前記浸漬区域外
へ引出す為の下流端壁に位置する賦形ノズルと、前記浸
漬区域内に溶融樹脂を導入する為の導入口と、その溶融
樹脂導入口に接続された溶融樹脂供給機構とから少なく
とも構成される装置を例示することができる。
【0019】<浸漬区域>上記の浸漬区域は溶融樹脂を
所定量貯留させながら流動させる為の通常箱形区域(槽
型区域)であり、ヒーターを装備して使用される樹脂の
結晶融点以上の所定温度に昇温及びその温度に調節でき
ることが極めて好ましい。浸漬区域は以下の開繊ピン、
補助ピン、溶融樹脂供給口、強化繊維束導入口及び賦形
ノズルを備えるものである。
【0020】<開繊ピン>開繊ピンは開繊含浸手段であ
って、通常は「開繊ピン」と称される略丸棒型(断面略
円形状の棒状体)の部材として用いられる。開繊ピンは
通常、浸漬区域の両側壁に略垂直に設置されて、通常は
両側壁を連結(架橋)する形態である。開繊ピンは含浸性
の観点から少なくとも2個用いるのが好ましく、強化用
繊維束の進路に沿った鉛直平面で切断した断面で見て、
直線上、特に好ましくは千鳥型(ジグザグ)に配置され
る。
【0021】この開繊ピンに強化用繊維束を通常は接触
通過させることによってこの強化用繊維束が開繊され、
開繊された連続繊維の間には溶融樹脂が含浸される。開
繊度合いを高める方策としては、開繊ピンの数を5〜6
個に増加させる方策又は強化用繊維束の巻き掛け角度を
約45度以上に増大させる方策を挙げることができる。
【0022】しかし、その摩擦増加分に比例して強化用
繊維束(開繊対象繊維束)に印加される張力が増大する。
その結果、強化用繊維の受けるダメージ(損傷)が大きく
なり過ぎると共に、糸切れによる毛羽が発生し易くな
る。
【0023】開繊ピンは自由に回転するもの又は回転不
能(固定)のものの何れでも良く、その平均直径は円筒状
ピン基準で、通常3〜50mm、好ましくは6〜30mm程
度に選択される。
【0024】<補助ピン>本発明における補助ピンは強
化用繊維束に同伴される溶融樹脂流を堰止めて渦流を生
じさせる機能を果たすものであれば何れでも良い。即
ち、補助ピンの長軸に垂直な断面は通常は略円形である
が、多角形状又は多角形の頂点部が切除されて丸められ
た所謂「角丸多角形」状であっても差支えない。
【0025】補助ピンを設ける位置は開繊ピンと該補助
ピンとで強化用繊維束を挟む位置にあることが含浸性の
点で好ましい。詳しくは、補助ピンの中心の位置を下記
の通りに選ぶ:補助ピンの中心位置はこの補助ピンと相
互に対を形成する開繊ピンの中心から開繊ピン表面上で
強化用繊維束が接触し始める点に向けて引かれた直線
と、この開繊ピンの中心から開繊ピンの表面上の点であ
って、その表面から繊維束が離れ始める点に向けて引か
れた直線とで挟まれた扇形領域、及びこの扇形領域に隣
接する両側の領域であって、両側何れの領域もその中心
角基準で30度の範囲内に選ぶことが含浸性の点で好ま
しい。
【0026】それに加えて、相互に対を形成する開繊ピ
ンと補助ピンとの間隔(G)は同じく含浸性の改良効果の
観点からは以下の範囲に属するが好ましい: 10D≦ G=H−[(Lx/2)+(Rx/2)]≦500
D [ここで、Hは相互に対を形成する開繊ピンと補助ピン
との中心間距離;Lxは開繊ピンの平均直径;Rxは補助ピ
ンの平均直径;Dは強化用繊維束の平均単繊維径を示
し、Xは開繊ピン及びそれに対応する補助ピンの番号で
a、b、c等である。なお、同時に現われる複数個のX
は同一の番号を表わす]。
【0027】補助ピンは好ましくは固定構造即ち、回転
不能に装着されることが好ましく、その平均直径は最も
通常的な丸棒型ピンの直径基準で、通常3〜50mm、好
ましくは6〜30mm程度に選定される。
【0028】補助ピン径(Rx;直径)と開繊ピン径(Lx)
との大小関係は下記の通りに設定することが必要であ
る。この設定によって含浸性改良の効果が実現される: 0.5Lx ≦Rx≦ 1.5Lx・・・(2) [ここで、Lxは開繊ピンの平均直径;Rxは補助ピンの
平均直径を示す]。
【0029】念の為に、「同時に現われる複数個のXは
同一の番号を表わす」について説明すれば、LxのXが
aに設定された場合には、RxのXもaに限るというこ
とである。
【0030】<溶融樹脂の供給機構>溶融樹脂の供給機
構としては、溶融混練型押出機が通常用いられる。押出
機としては各種型式のものが使用可能であって、単軸
型、二軸型等何れであっても良い。溶融樹脂は浸漬区域
に設けられた溶融樹脂導入口から供給される。溶融樹脂
導入口は通常、浸漬区域の天板又は底板又は上流端壁
(上流側境壁)に穿設等の手段を用いて設けられる。
【0031】<強化用繊維束導入口>強化用繊維束導入
口は通常、前記浸漬区域の上流端壁又は天板に設けられ
る。上流端壁に設けられる場合には、その形状は強化用
繊維束若しくは強化用繊維束が横方向に並列設置された
ものの断面形状である横長長方形に適合するスリット形
状であれば足りる。上流側の天板に設けられる場合に
は、溶融樹脂が洩れる心配が無いことの寄与で、上記の
スリット状等の形状であっても勿論差支えない。しか
し、単なる大径の開口部でも多くの場合に足りる。
【0032】<賦形ノズル>賦形ノズルの形状と寸法は
希望する製品の断面形状に応じて決めれば良い。強化ス
トランド(強化ロッド)を製造工程の後段で所定長さに切
断(細断)して強化柱状体を製造する場合には、その直径
が通常1〜3mm前後の円形ノズル数個を水平方向に並列
設置したものが用いられる。
【0033】<柱状体製造機構>本発明の開繊含浸装置
には、連続ストランド状の長繊維強化熱可塑性樹脂複合
体を引取り後に、所定の長さに切断して強化柱状体(強
化ペレット)を製造する為の機構を付設することができ
る。強化柱状体はその長さ通常3〜50mmに切断され
る。得られた強化柱状体は二次成形手段として、射出成
形機又は押出成形機等の成形機に供して各種の形状に成
形することができる。
【0034】<図面に基づく説明>以下に、本発明の複
合体(単一方向に整列した長繊維で強化された熱可塑性
樹脂複合体)を製造する為の開繊含浸装置(「本発明の
開繊含浸装置」と略称することがある)について図面を
引用しながら具体的に説明する。
【0035】図1は本発明の開繊含浸装置(1)を強化用
繊維束の進路(複合体成形方向)に沿う鉛直平面で切断
した模式的縦断面図である。開繊含浸装置(1)内には、
3本の開繊ピン(4a、4b及び4c)が上記の鉛直平面内
で千鳥状に配置されている。各開繊ピン(4)に対して
は、強化用繊維束(2)を挟んで、しかも強化用繊維束
(2)には接触しない位置に3本の補助ピン(5a、5b及
び5c)が設けられている。これらの開繊ピン(4a、4b
及び4c)それぞれに対する各補助ピン(5a、5b及び5
c)の相対位置はそれぞれ相互に同一又は異なっていても
良い。
【0036】ここで、開繊ピン(4)に対する補助ピン
(5)の位置を表わす基準として、その開繊ピン(4)の表
面に強化用繊維束(2)が接触し始める位置(接触開始位
置:T1)及び開繊ピン(4)の表面から離れ始める位置(離
脱開始位置:T2)を用いる。即ち、開繊ピン(4)の中心
から位置(T1)へ向けて伸びる直線(I)、位置(T2)へ向
けて伸びる直線(II)及び補助ピン(5)の中心へ向けて
伸びる直線(CL)を定義し、補助ピン(5)が直線(I)と
直線(II)とで挟まれた領域外に位置する場合には、直
線(I)又は直線(II)の中で直線(CL)に近い方と直線
(CL)との交角をθとする。
【0037】上述の開繊ピン(4a)に対する補助ピン(5
a)においては、上記の「θ」を「α」とし、開繊ピン
(4b)に対する補助ピン(5b)においては、上記の「θ」
をβとし、開繊ピン(4c)に対する補助ピン(5c)におい
ては、上記の「θ」をγとすることができる。この命名
に従えば、先行段落の趣旨はα、β及びγは相互に同一
でも異なっても良いと表わされ得ることになる。
【0038】図2は実施例2に詳述されている様に本発
明の開繊含浸装置(11)を示し、図2においては図1に
示された開繊含浸装置(1)から補助ピン(5a)及び補助
ピン(5c)が取り除かれて、補助ピン(5b)だけが残され
ている。
【0039】図3は本発明の開繊含浸装置(13)を示
し、その何れの組においても開繊ピン(4)の直径(Lx)
及び補助ピン(5)の直径(Rx)を図1におけるものとは
変更(ここで、Xは開繊ピンとそれと対を形成する補助
ピンとの番号a、b、c等を表わし、同時に現われる複
数個のXは同一の番号を表わす)して、補助ピン(5)を
開繊ピン(4)よりも大径にした態様を示す。
【0040】図4は実施例5に詳述されている様に、何
れの組においても補助ピン(5)を上流側へ移動させた態
様を示し、開繊ピン(4a)に対する補助ピン(5a)の変位
は直線(CLa)に対する直線(Ia)の交角(α)で20
度、開繊ピン(4b)に対する補助ピン(5b)の変位は直線
(CLb)に対する直線(Ib)の交角(β)で20度及び開繊
ピン(4c)に対する補助ピン(5c)の変位は直線(CLc)
に対する直線(Ic)の交角(γ)で20度に設定されてい
る。
【0041】図5は比較例2に詳述されている様に開繊
含浸装置(17)を示す。図5においては補助ピン(5)が
無く、開繊ピン(4)が開繊ピン(4a〜4f)の6本で構成
されていることに加えて、それらが強化用繊維束の進行
方向に対して千鳥型に配置されている。
【0042】図6は実施例7に詳述されている開繊含浸
装置(18)を示す。この図6においては開繊ピン(4)と
それに対応する補助ピン(5)との3組の組合せにおい
て、開繊ピン(4a)に対する補助ピン(5a)は開繊ピン
(4a)よりも上流側に移設されて直線(Ia)と直線(CL
a)との交角(α)を形成し、開繊ピン(4b)に対する補助
ピン(5b)は開繊ピン(4b)よりも下流側に移設されて直
線(IIb)と直線(CLb)との交角(β)を形成し、他方、
開繊ピン(4c)に対する補助ピン(5c)は開繊ピン(4c)
よりも下流側に移設されて直線(IIc)と直線(CLc)と
の交角(γ)を形成している。図6においては、交角
(α)、交角(β)及び交角(γ)は何れも45度に設定され
ている。
【0043】図7は本発明の開繊含浸装置において、下
掲の部材間の位置関係を示す模式的部分拡大図であっ
て、図7Aと図7Bとを包括する。即ち、図7は開繊含
浸装置(1)、(11)、(13)若しくは(14)又は(18)
において、それぞれを構成する開繊ピン(4)及びそれに
対応する補助ピン(5)との位置関係、補助ピン(5)の中
心と開繊ピン(4)の中心とを結んで伸びる直線(CL)、
強化材用の長繊維束(2)が開繊ピンの表面に接触し始め
る位置(T1)及びその表面から離脱し始める位置(T2)、
開繊ピン(4)の中心から位置(T1)に向けて伸びる直線
(I)及び開繊ピン(4)の中心から位置(T2)に向けて伸
びる直線(II)との中で上記の直線(CL)に近い位置に
ある直線(I又はII)との交角θ(内訳「α、β又は
γ」)、開繊ピン(4)の平均径(La)、補助ピン(5)の平
均径(Ra)、補強材用の繊維束を構成する繊維の平均直
径(D)、開繊ピン(4)と相互に対を形成する補助ピン
(5)との最短面間距離(G)、開繊ピン(4)とそれに対応
する補助ピン(5)との中心間距離(H)等の間の相互関係
を示す。
【0044】上記の位置関係は大別して、下記の2種類
である。なお、詳しくは更に1種類即ち、補助ピン(5)
が直線(I)の外側に位置する態様が存在するが、これは
図7Aの態様の裏返しであるから、図示を省略する。
【0045】図7Aは補助ピン(5)が直線(I)と直線
(II)とで挟まれた扇形領域の外に位置する態様(略称
「扇形領域外態様」)を示し、図7Bは補助ピン(5)が
直線(I)と直線(II)とで挟まれた扇形領域の中に位置
する態様(略称「扇形領域内態様」)を示す。
【0046】<本発明の変形態様>本発明の開繊含浸装
置における開繊ピン(4)に対応する補助ピン(5)の位置
は上記の交角θ(α、β及びγ等の包括表現)の設定範囲
が直線(I)と直線(II)とで挟まれた範囲(小扇形領域
内態様)に加えて、それぞれの外側に通常30度以下(0
度をも包含)に設定される(大扇形領域内態様)。その中
でも、補助ピン(5)は直線(I)と直線(II)とで挟まれ
た扇形の領域内(小扇形領域内態様)に設定されることも
でき、中でもその小扇形領域内態様が好ましい。
【0047】なお、複数の補助ピンが存在する場合に最
も好ましい態様は全ての補助ピン(5)が何れも小扇形領
域内に設定されるものであるが、それに次ぐ好適態様は
複数本(n本)の補助ピンの中の(n−1本)が上記の小扇
形領域内に設定されている態様であり、小扇形領域内に
設定される補助ピンの本数が少なくなるに伴って、態様
の好適度合いが減少する。とはいえ、最低限1本の補助
ピンが小扇形領域内に設定される態様までは好適態様に
包含される。
【0048】付言すれば、直線(I)が上方へ伸びる場合
には、それから左回りに30度以内の範囲が左側の「好
適領域(PZ1)」であると共に、直線(II)が上方へ伸び
る場合には、それから右回りに30度以内の範囲も右側
の「好適領域(PZ2)」である。直線(I)及び直線(II)
が下方へ伸びる場合には、好適領域は直線(I)から右回
りに30度以内に変わると共に、直線(II)から左回り
に30度以内に変わることに留意を要する。
【0049】本発明の開繊含浸装置(1)においては、強
化用繊維束(2)が上流側(図面の左)端壁(1wL)に穿設
された強化用繊維束導入口(3)から下流側(図面の右)
へ、千鳥型に配置された開繊ピン(4)に接触しながら進
んでいる。開繊ピン(4)と接触することによって開繊さ
れると共に開繊体である強化用繊維束(2)の間に溶融樹
脂による含浸が行われる。含浸された強化用繊維束(2)
は下流側境壁(1wR)に設けられた賦形ノズル(6)を通し
て所期の断面形状に賦形されると共に、その下流側に位
置する引取り装置(不図示)に引取られる。
【0050】<作用>補助ピン(5)が強化用繊維束(2)
とは接触しない所定の位置に設けられている寄与によっ
て開繊体の含浸効果が著しく改良される理由は今以て充
分には解明されていない。とはいえ、下記の可能性が有
力である。即ち、流通する強化用繊維束(2)の表面に同
伴されて強化用繊維束(2)と同じ方向に流動する溶融樹
脂が開繊ピン(4)とその上又は下に位置する補助ピン
(5)とによって適度に堰き止められる結果、それぞれ上
又は下に反転する上昇溶融樹脂流及び下降溶融樹脂流が
強化用繊維束(2)の上下に別々の渦流を発生させ、この
樹脂渦が開繊及び含浸に関与している。
【0051】
【発明の効果】補助ピンを開繊ピンに付随した特定の位
置に設ける寄与で、強化用繊維束の「含浸性」が大きく
改良された。しかもこの際に、該補助ピンは開繊対象の
強化用繊維束に接していない寄与で開繊対象の強化用繊
維束に及ぼされる張力が殆ど変動しない。この張力の安
定状態に助けられて、高速運転中においても毛羽は殆ど
発生しない。
【0052】
【実施例】以下に、本発明の開繊含浸装置を用いて長繊
維強化熱可塑性樹脂複合体を製造した場合について説明
する。 (1)樹脂含浸性 得られた長繊維強化樹脂複合体である強化ストランド
(又はロッド)等を所定長である約100mmに切断し、そ
の一端から10mmの範囲を呈色指示薬であるメチルレッ
ドのi-プロパノール溶液(メチルレッドのプロパノール
飽和溶液50mlに塩酸1mlを加えて液相のpHを調整して
メチルレッドの発色性を向上させたもの)に30min浸
漬した後に、呈色指示薬の液面上昇状況を観察した。1
0本の試料について観察された状況を次の基準に従って
格付けた。
【0053】 <<格付け基準>> 格付け 状況 ◆優秀 何れの試料にも、液面の上昇が全く見られなかった。 ◆良好 2本以下の試料に断面の一部における液面上昇が見られた。 ◆稍不良 3〜10本の試料に断面の一部における液面上昇が見られた。 ◆不良 全部の試料に、断面全体に及ぶ液面の著しい上昇が見られた。 (2)曲げ強度 JIS K-7203に準拠した。 (3)安定生産性 引取速度30m/minで4hr連続運転し、浸漬区域中の糸
切れによる賦形ノズル出口からの毛羽発生の状況につい
て観察し、毛羽発生回数を数えた結果を次の基準に従っ
て格付けた。
【0054】格付け 毛羽発生回数 ◆優秀 0 ◆良好 5回未満 ◆稍不良 5−10回 ◆不良 11回以上 ◆不可 中断
【0055】
【実施例1】図1に示された開繊含浸装置(1)を用い、
強化用繊維束(2)としてガラス繊維ロービング[平均単
繊維径17μm、テックス番手2310g/km、集束本数4000
本]5本を水平に並べて開繊含浸装置(1)の上流側端壁
(1wL)に設けられた断面形状略スリット状の繊維供給口
(3)から装置(1)内へ導入し、開繊及び含浸を施すと共
に通過させながら、下流側端壁(1wR)に設けられた断面
略円形の5個の賦形ノズル(61、62、63、64及
び65)経由で連続的に下流側から引取って長繊維強化
熱可塑性樹脂複合体を作製した。
【0056】上記の操作と共に、この装置(1)内へ押出
機(不図示)からは無水マレイン酸改質ポリプロピレン
[略称(M-PP);結晶融点(DSC測定)160℃、MFR(230℃;
21.2N)130g/10min]の溶融物を供給すると共に、ロ
ービングの開繊体の間に溶融樹脂を充分に含浸させた。
【0057】3本の開繊ピン(4a、4b及び4c)として
はそれぞれ固定丸棒型でそれぞれの平均直径(La、Lb
及びLc;平均外径)何れも10mmのもの及びそれぞれに
対応する3本の補助ピン(5a、5b及び5c)としては何
れも固定丸棒型で平均直径(Ra、Rb及びRc;平均外径)
6mmのものを使用した。各開繊ピン(4a、4b及び4c)
とそれぞれに対応する各補助ピン(5a、5b及び5c)と
のそれぞれの最短面間距離(Ga、Gb及びGc)それぞれ
に対応する3対の開繊ピンと補助ピンとの中心間距離
(Ha、Hb及びHc)を何れも1mm(=60D)に設定し
た。各ピン間の位置関係及び距離関係は詳しくは図7B
の通りであった。
【0058】即ち、各開繊ピン(4a、4b及び4c)に対
応する各補助ピン(5a、5b及び5c)の各位置を各補助
ピン(5a、5b及び5c)が何れも直線(I)と直線(II)
とで挟まれる扇形の領域に留まる位置に設定した。
【0059】開繊含浸装置(1)内の温度は270℃に調
整した。賦形ノズル(6)としては、断面略円形の賦形ノ
ズル5個(61、62、63、64及び65;内径2.4m
m)を略水平方向に並列設置した形態で使用し、各賦形ノ
ズル(6)1個当たり強化用繊維束(2)1本を挿通させる
様に設置した。得られる長繊維強化熱可塑性樹脂複合体
の引取り速度は30m/minに設定した。
【0060】開繊含浸装置(1)の運転中においては毛羽
が全く発生しなかったことから、その安定生産性は「優
秀」に格付けられた。得られた5本の長繊維強化熱可塑
性樹脂複合体ストランド(71、72、73、74及び
75;略称「強化ストランド」)のガラス含有率は何れも
40wt%であり、それらの「含浸性」は何れも「優秀」
に格付られた。
【0061】これらの強化ストランド(7)を長さ10mm
に切断した(ペレタイズした)ペレットを射出成形機に供
してテストピース(長さ100mm×幅10mm×厚さ4mm)を
成形した。このテストピースの曲げ強度は225MPaを
示した。これらの結果を表1に示す。
【0062】
【実施例2】開繊含浸装置(11;図2に表示)として、
図1に示された開繊含浸装置(1)において、3本の補助
ピン(5a、5b及び5c)の中で中央の1本(5b)を残して
残りの2本(5a及び5c)を取外した開繊含浸装置(引抜
き成形装置)を用いた。この装置(11)において唯一の
補助ピン(5b)の開繊ピン(4b)に対する位置は下記の通
りに設定した。各ピン間の位置関係及び距離関係は詳し
くは図7Bの通りであった。即ち、開繊ピン(4b)に対
する補助ピン(5b)の位置を補助ピン(5b)が直線(I)と
直線(II)とで挟まれる扇形の領域に留まる位置に設定
した。
【0063】この装置(11)を用いる以外には実施例1
と同一の条件で同一に操作して、強化ストランド(7)を
得て、その含浸性を測定した。それと共に、これを所定
長に切断して強化ペレットを作製し、それを実施例1に
おけると同様に射出成形に供して得られたテストピース
の性状を測定した。上記において強化ストランド(7)を
作製する運転中には毛羽は発生せず、得られた強化スト
ランド(7)の含浸性及びテストピースの曲げ強度共に何
れも良好であった。これらの結果を表1に示す。
【0064】
【実施例3】開繊含浸装置(12;不図示)として、図1
に示された開繊含浸装置(1)において、3本の開繊ピン
(4a、4b及び4c)とそれぞれに対応する3本の補助ピ
ン(5a、5b及び5c)とのそれぞれの最短面間距離(G
a、Gb及びGc)を3組共に6.8mm(=400D)に調整
した装置(12)を用いた。ここで、各ピン間の位置関係
及び距離関係は詳しくは図7Bの通りであった。
【0065】即ち、各開繊ピン(4a、4b及び4c)に対
応する各補助ピン(5a、5b及び5c)の各位置を各補助
ピン(5a、5b及び5c)が何れも直線(I)と直線(II)
とで挟まれる扇形の領域に留まる位置に設定した。
【0066】この装置(12)を用いた以外には実施例1
におけると同一の条件で同一に操作して得られた強化ス
トランド(7)及びそれから強化ペレットを作製し、それ
から得られたテストピースの性状を測定した。
【0067】上記において強化ストランド(7)を作製す
る運転中には毛羽は発生せず、得られた強化ストランド
(7)の含浸性及びテストピースの曲げ強度共に何れも良
好であった。これらの結果を表1に示す。
【0068】
【実施例4】開繊含浸装置(13;図3に表示)として、
図1に示された開繊含浸装置(1)において、3本の開繊
ピン(4a、4b及び4c)を何れも固定丸棒型でそれぞれ
の平均直径(La、Lb及びLc)を何れも6mmのものに変
えると共に、それぞれに対応する3本の補助ピン(5a、
5b及び5c)を何れも平均直径(Ra、Rb及びRc)10mm
径のものに交換した装置(13)を用いた。更に、3本の
開繊ピン(4a、4b及び4c)とそれぞれに対応する補助
ピン(5a、5b及び5c)とのそれぞれの最短面間距離(G
a、Gb及びGc)を何れも1mm(=60D)に設定した。こ
こで、各ピン間の位置関係及び距離関係は詳しくは図7
Bの通りであった。
【0069】即ち、各開繊ピン(4a、4b及び4c)に対
応する各補助ピン(5a、5b及び5c)の各位置を各補助
ピン(5a、5b及び5c)が何れも直線(I)と直線(II)
とで挟まれる扇形の領域に留まる位置に設定した。
【0070】この開繊含浸装置(13)を用いた以外には
実施例1におけると同一の条件で同一に操作して強化ス
トランド(7)及びそれから強化ペレットを作製し、それ
から得られたテストピースの性状を測定した。
【0071】この装置(13)の運転中には毛羽は発生せ
ず、得られた強化ストランド(7)の含浸性及びテストピ
ースの曲げ強度共に何れも良好であった。これらの結果
を表1に示す。
【0072】
【実施例5】開繊含浸装置(14;図4に表示)として、
図2に示された開繊含浸装置(11)を下記の通りに改造
して用いる以外には実施例1におけると同一の条件で同
一に操作して強化ストランド(7)及び強化ペレットを作
製し、それから得られた強化ペレットを用いて作製され
たテストピースの性状を測定した。
【0073】図4の装置(14)においては、3本の開繊
ピン(4a、4b及び4c)の各中心からそれぞれの表面上
で強化用繊維束(2)が接触し始める点(T1、U1及びV
1)に向けて引かれた直線(Ia、Ib及びIc)にそれぞれ
隣接する位置であって、それらの直線から上流側(図で
左回り)にそれぞれ20度の位置に3本の補助ピン(5
a、5b及び5c)が設けられている(α=β=γ=20
度)。また、開繊ピン(4a、4b及び4c)は何れも固定丸
棒型でそれぞれの平均直径(La、Lb及びLc)が何れも
10mm径のものを、3本の補助ピン(5a、5b及び5c)
は何れも固定丸棒型でそれぞれの平均直径(Ra、Rb及
びRc)が何れも6mm径のものをそれぞれ使用し、3本の
開繊ピン(4a、4b及び4c)とそれぞれ対応する3本の
補助ピン(5a、5b及び5c)とのそれぞれの最短面間距
離(Ga、Gb及びGc)を何れも2mm(=120D)に設定
した。ここで、各ピン間の位置関係及び距離関係は詳し
くは図7Aの通りであった。
【0074】即ち、各開繊ピン(4a、4b及び4c)に対
応する各補助ピン(5a、5b及び5c)の位置は直線(I)
と直線(II)とで挟まれた扇形領域の外に選ばれてい
た。この装置(14)の運転中には毛羽が発生せず、得ら
れた強化ストランド(7)の含浸性及び強化ペレットから
実施例1におけると同一の条件及び同一の操作で得られ
たテストピースの曲げ強度は何れも良好であった。これ
らの結果を表1に示す。
【0075】
【実施例6】開繊含浸装置(15;不図示)として、図1
に示された開繊含浸装置(1)を用い、強化用繊維束(2)
として5本のガラス繊維ロービング(21、22、2
3、24及び25)[平均単繊維径17μm、テックス番手
2310g/km、集束本数4000本]を水平に並べて開繊含浸装
置(1)のスリット状の強化用繊維束導入口(3)から並行
して供給し、この装置(1)内で開繊含浸させながら連続
的に下流側から引取る一方で、この装置(1)内へ押出機
(不図示)からは改質ポリプロピレン[無水マレイン酸
改質物(M-PP)、結晶融点(DSC測定)160℃、MFR
(230℃、21.2N):130g/10min]の溶融物を供給すると
共に開繊された長繊維の間に溶融樹脂を充分に含浸させ
た。
【0076】3本の開繊ピン(4a、4b及び4c)は何れ
も固定丸棒型でそれぞれの平均直径(La、Lb及びLc)
が何れも10mmのものであり、それぞれに対応する3本
の補助ピン(5a、5b及び5c)は何れも固定丸棒型でそ
れぞれの平均直径(Ra;Rb及びRc)が6mm径のものを使
用した。
【0077】更に、各開繊ピン(4a、4b及び4c)とそ
れぞれに対応する各補助ピン(5a、5b及び5c)との各
最短面間距離(Ga、Gb及びGc)は何れも1mm(=60
D)に設定した。開繊含浸装置(1)内の温度は270℃
に調整した。ここで、各ピン間の位置関係及び距離関係
は詳しくは図7Bの通りであった。
【0078】即ち、各開繊ピン(4a、4b及び4c)に対
応する各補助ピン(5a、5b及び5c)の各位置を各補助
ピン(5a、5b及び5c)が何れも直線(I)と直線(II)
とで挟まれる扇形の領域に留まる位置に設定した。
【0079】単一の賦形ノズル(3)としては、内径4mm
の円形ノズルを使用し、5本の強化用繊維ロービング
(21、22、23、24及び25)を全てこの単一の賦
形ノズル(3)に集中する方式で挿通させて1本の強化ス
トランド(2;別名「強化ロッド」)の形態に賦形しなが
ら引取った。引取り速度は20m/minに設定した。
【0080】開繊含浸装置(15)の運転中においては、
毛羽が全く発生しなかったことから、この装置(15)の
安定生産性は「優秀」に格付けられた。得られた強化ロ
ッド(7)のガラス含有率は61wt%であり、その侭で含
浸性と曲げ強度との測定に供した処、何れも良好であっ
た。これらの結果を表1に示す。
【0081】
【比較例1】開繊含浸装置(16;不図示)として、図1
に示された開繊含浸装置(1)から、3本の補助ピン(5)
を全て取外した。この開繊含浸装置(16)を用いる以外
には実施例1におけると同一条件で同一に操作して、強
化ストランド(7)とそれを切断した強化ペレットとを作
製し、前者の含浸性を測定すると共に、後者から成形さ
れたテストピースの曲げ強度を測定した。
【0082】開繊含浸装置(16)の運転中には毛羽は発
生しなかったが、強化ストランド(7)の含浸性及びテス
トピースの曲げ強度共に不満足なものであった。これら
の結果を表1に示す。
【0083】
【比較例2】開繊含浸装置(17)として、図5に示され
た装置を実施例1におけると同一条件で件で同一に操作
して強化ストランド(7)と強化ペレットとを作製し、前
者の含浸性を測定すると共に、後者から成形されたテス
トピースの曲げ強度を測定した。
【0084】ここで、開繊含浸装置(17)は開繊ピンの
個数を6本に増加させたものであって、その目的は増加
によって前者の含浸性と後者の曲げ強度とを向上させる
ことにあった。尤も、この装置(17)は補助ピンを欠い
ていた。
【0085】処が、前記の含浸性及び曲げ強度には確か
に改善が実現されたものの、安定生産性においては逆に
大幅な低下を来たした。これらの結果を表1に示す。
【0086】
【実施例7】開繊含浸装置(18)として、図6に示され
た装置を用いる以外には実施例1におけると同一の条件
で同一に操作して強化ストランド(7)と強化ペレットと
を作製し、前者の含浸性を測定すると共に、後者から成
形されたテストピースの曲げ強度を測定した。
【0087】ここで、図6の開繊含浸装置(18)におい
ては、3本の補助ピン(5)の中の上流側の補助ピン(5
a)が上流側へ変位されており、その位置は開繊ピン(4
a)の中心からその表面上で、強化用繊維束(2)が接触
し始める点(T1a)に向けて引かれた直線(Ia)に隣接す
る位置であって、その直線(Ia)から上流側(図で左回
り)に45度(α=45度)の位置である。
【0088】他方、中央の補助ピン(5b)及び下流側の
補助ピン(5c)は共に下流側へ変位されていて、その位
置は、開繊ピン(4b及び4c)の中心からそれぞれの表
面上で、強化用繊維束(2)が離れ始める点(T2b及び
T2c)に向けて引かれた直線(IIb及びIIc)に隣接す
る位置であって、その直線(IIb及びIIc)から下流側
に45度(β=45度;γ=45度)の位置である。開繊
ピン(4)と補助ピン(5)との最短間隔(G)は何れも5.
1mm(300D)とした。また、各ピン間の位置関係及
び距離関係は詳しくは図7Aの通りであった。
【0089】即ち、各開繊ピン(4a、4b及び4c)に対
応する各補助ピン(5a、5b及び5c)の位置は直線(I)
と直線(II)とで挟まれた扇形領域の外に選ばれてい
た。この開繊含浸装置(18)の運転中には、毛羽が発生
せず安定生産性は優秀であったが、前者の含浸性及び後
者の曲げ強度共に何れも改良効果が小さいものであっ
た。その原因は補助ピン(5)の位置が不適切であったこ
とに求められる。これらの結果を表1に示す。
【0090】
【実施例8】開繊含浸装置(19;不図示)として、図1
に示された開繊含浸装置(1)において、3本の開繊ピン
(4a、4b及び4c)とそれぞれに対応する3本の補助ピ
ン(5a、5b及び5c)との各最短面間隔(Ga、Gb及びG
c)を何れも0.1mm(=6D)に調整した。ここで、各ピ
ン間の位置関係及び距離関係は詳しくは図7Bの通りで
あった。
【0091】それに加えて、各開繊ピン(4a、4b及び
4c)に対応する各補助ピン(5a、5b及び5c)の各位置
を各補助ピン(5a、5b及び5c)が何れも直線(I)と直
線(II)とで挟まれる扇形の領域に留まる位置に設定し
た。
【0092】この開繊含浸装置(19)を用いる以外には
実施例1におけると同一の条件で同一に操作して強化ス
トランド(7)と強化ペレットとを作製し、前者の含浸性
を測定すると共に、後者から成形されたテストピースの
曲げ強度を測定した。
【0093】この開繊含浸装置(19)の運転中には、ロ
ービング(2)が開繊ピン(4)に往々にして接触し、毛羽
が発生することがあったが安定生産性は概ね良好であっ
た。その原因は開繊ピン(4)と補助ピン(5)との最短面
間距離(G)が小さ過ぎたことにあると説明される。それ
らの結果を表1に示す。
【0094】
【実施例9】開繊含浸装置(20;不図示)として、図1
に示された開繊含浸装置(1)において、3本の開繊ピン
(4a、4b及び4c)とそれぞれに対応する3本の補助ピ
ン(5a、5b及び5c)との各最短面間距離(Ga、Gb及び
Gc)を何れも10.2mm(=600D)に調整した。ここ
で、各ピン間の位置関係及び距離関係は詳しくは図7B
の通りである。
【0095】即ち、各開繊ピン(4a、4b及び4c)に対
応する各補助ピン(5a、5b及び5c)の各位置を各補助
ピン(5a、5b及び5c)が何れも直線(I)と直線(II)
とで挟まれる扇形の領域に留まる位置に設定した。
【0096】この開繊含浸装置(20)を用いる以外には
実施例1におけると同一の条件で同一に操作して強化ス
トランド(7)と強化ペレットとを作製し、前者の含浸性
を測定すると共に、後者から成形されたテストピースの
曲げ強度を測定した。
【0097】この開繊含浸装置(20)の運転中において
は、毛羽は全く発生せず安定生産性は優秀であったが、
得られた強化ストランド(7)の含浸性及びテストピース
の曲げ強度における改良効果が小さいものであった。そ
の原因は開繊ピン(4)と補助ピン(5)との間隔が大き過
ぎたことにあると説明される。それらの結果を表1に示
す。
【0098】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の開繊含浸装置の第1態様を示す
模式的縦断面図である。
【図2】図2は本発明の開繊含浸装置の第2態様を示す
模式的縦断面図である。
【図3】図3は本発明の開繊含浸装置の第3態様を示す
模式的縦断面図である。
【図4】図4は本発明の開繊含浸装置の第4態様を示す
模式的縦断面図である。
【図5】図5は比較例の開繊含浸装置の第1態様を示す
模式的縦断面図である。
【図6】図6は本発明の開繊含浸装置の第5態様を示す
模式的縦断面図である。
【図7】図7は本発明における開繊含浸装置を構成する
開繊ピン及びそれに対応する補助ピンとの位置関係並び
に強化用繊維束が開繊ピンに接触し始める位置及び開繊
ピンから離脱し始める位置を示す模式的部分拡大図であ
る。
【符号の説明】
1 本発明の第1態様の開繊含浸装置 2 強化用繊維束 3 強化用繊維束導入口 4 開繊ピン(総称) 5 補助ピン(総称) 6 賦形ノズル(総称) 7 長繊維強化熱可塑性樹脂複合体 11 本発明の第2態様の開繊含浸装置 13 本発明の第3態様の開繊含浸装置 14 本発明の第4態様の開繊含浸装置 17 比較例の第1態様の開繊含浸装置 18 本発明の第5態様の開繊含浸装置 1wL 開繊含浸装置の上流端壁 1wR 開繊含浸装置の下流端壁 CL 開繊ピンの中心から補助ピンの中心に向けて引か
れた直線(総称) G 開繊ピンと補助ピンとの最短面間距離(総称) H 開繊ピンの中心と補助ピンの中心との間の距離
(総称) I 開繊ピンの表面に強化用繊維束が接触し始める点
へ向けて開繊ピンの中心から伸びる直線(総称) II 開繊ピンの表面から強化用繊維束が離脱し始める
点へ向けて開繊ピンの中心から伸びる直線(総称) L 開繊ピンの平均直径(総称) R 補助ピンの平均直径(総称) T1 開繊ピンの表面に強化用繊維束が接触し始める位
置 T2 開繊ピンの表面から強化用繊維束が離脱し始める
位置 U1 開繊ピンの表面に強化用繊維束が接触し始める位
置 U2 開繊ピンの表面から強化用繊維束が離脱し始める
位置 V1 開繊ピンの表面に強化用繊維束が接触し始める位
置 V2 開繊ピンの表面から強化用繊維束が離脱し始める
位置 θ 直線(I)及び直線(II)の中で直線(CL)に近い
何れかと直線(CL)との交角(総称)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開繊含浸装置内に設けられた少なくとも
    1本の開繊ピンに付随して設けられた補助ピンが該開繊
    ピンとの間で強化用繊維束を挟むに拘わらず、該強化用
    繊維束とは接触しない位置に設けられた開繊含浸装置。
  2. 【請求項2】 補助ピンの中心の設置位置が下記の要件
    を充足する範囲内に存在する請求項1に記載の開繊含浸
    装置:開繊ピンの中心からその表面で強化用繊維束が接
    触し始める位置に向けて引かれた直線と、開繊ピンの表
    面から強化用繊維束が離れ始める位置に開繊ピンの中心
    から向かう直線とで挟まれた扇形領域及びこの扇形領域
    に隣接する両側に中心角基準で各30度の範囲内であ
    る。
  3. 【請求項3】 開繊ピンと補助ピンとの間隔(G)が次式
    (1)で規定される範囲にある請求項1又は2に記載の開
    繊含浸装置: 10D≦G≦500D・・・(1) G=H−0.5(Lx+Rx)・・・(1') [ここで、Gは相互に対を形成する開繊ピンと補助ピン
    との最短面間距離;Hは相互に対を形成する開繊ピンと
    補助ピンとの中心間距離;Dは強化用繊維束の平均単繊
    維径;Lxは開繊ピンの平均直径;Rxは補助ピンの平均
    直径をそれぞれ表わし、Xはa、b、c等の開繊ピン及
    びそれに対応する補助ピンの番号であって、同時に現わ
    れる複数個のXは同一の番号を表わす]。
  4. 【請求項4】 開繊ピンの平均直径と補助ピンの平均直
    径との間に次式(2)で規定される関係が成立する請求項
    1〜3の何れかに記載の開繊含浸装置: 0.5Lx≦Rx≦1.5Lx・・・(2) [ここで、Lxは開繊ピンの平均直径;Rxは補助ピンの
    平均直径をそれぞれ表わし、Xはa、b、c等の開繊ピ
    ン及びそれに対応する補助ピンの番号であって、同時に
    現われる複数個のXは同一の番号を表わす]。
  5. 【請求項5】 開繊含浸装置内に設けられた少なくとも
    1つの開繊ピンと、それに付随して設けられた補助ピン
    との組合せ系において両ピンの間を通過する強化用繊維
    束が補助ピンには接触せず、開繊ピンには接触しながら
    通過することによって開繊及び含浸する強化用繊維束の
    開繊含浸方法。
JP10095515A 1997-06-10 1998-03-24 単一方向に整列した長繊維で強化された熱可塑性樹脂複合材を製造するための開繊含浸装置及び開繊含浸方法 Pending JPH1158377A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104358094A (zh) * 2014-10-15 2015-02-18 东华大学 一种纤维易原纤化程度检测装置及方法

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