JPH1158324A - 燻炭釜 - Google Patents

燻炭釜

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JPH1158324A
JPH1158324A JP22036297A JP22036297A JPH1158324A JP H1158324 A JPH1158324 A JP H1158324A JP 22036297 A JP22036297 A JP 22036297A JP 22036297 A JP22036297 A JP 22036297A JP H1158324 A JPH1158324 A JP H1158324A
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wood
hot air
drying
kiln
timber
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JP22036297A
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English (en)
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Tadashi Tojo
正 東條
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Abstract

(57)【要約】 【課題】木材を燻製にして、木材の強度や諸性能を高
め、比較的短かい日数、かつ低コストで木材を乾燥させ
ることが可能な効率のよい燻炭釜を提供する。 【解決手段】耐久的コンクリートで密閉した釜10を作
成し、その釜10に挿入された木材の下辺の燃焼室で化
学製品を除いた自然の木端や枝木等の廃材20を燃やし
て熱により木材を乾燥させ、かつ送風機11から熱風循
環管22を介して釜10内を循環させ、ダンパー15に
より空気の入替えを行い、ダンパー制御と送風機制御の
制御盤14を具備し、さらに上記循環管22を通して木
液体(もくず)を内部窯13に導入してこれを気化し
て、滲透作用を起こさせ、さらに木材を乾燥させ、長持
ちさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材を乾燥するた
めの燻炭釜(くんたんがま)に関し、特に規格に適合し
た建築木材、さらに強度および性能を高めた木材を生成
するための内部窯および熱風循環系を備えた燻炭釜に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、植物を燃やして出る煙、炭、
灰等は、人間にとって燻製食物(例えば鰹節)、濾過製
品、暖炉等のナチュラル的でやさしい物を与え続けてき
た。特に木材は、乾燥なくしては建築材ではないとも言
われており、乾燥材でなければJAS製品とならない。
生材は、水分が22〜30%の乾燥過程で曲がることが
多く、特にプレカット工場に乾燥材の柱は最低の条件で
ある。例えば、根太生材で2階家を建築した場合、乾燥
するに伴って曲がり、2階フロア面が波打っ時がある。
また、フロアの貼り替えが必要な場合もある。特に、和
室で、間仕切り二間続きの場合、生材は少々大きな桁材
を用いても自重で桁が下がり、ふすま等の開閉ができな
くなることもある。さらに、生材は、夜間等の静かな時
には、木材が自然乾燥する時にパチパチと音を発するこ
ともある。これらは、部材を乾燥材にすれば、全て防止
することができる。また、木材は、建築木材として使用
する他に、河川工事用にも使われており、従来は河川の
土手に生の木材や化学的薬剤を施した木材やコンクリー
トが用いられていた。しかし、生材は長持ちせず、化学
薬剤やコンクリートのあくのため、魚等の生物に害を与
えることが多く、環境的に問題が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、生材を用
いて製品を製造した場合には、種々の不都合が生じる。
反面、木材を乾燥すれば、次のような利点がある。 (a)重量が減少し、輸送や取り扱いが容易になる。 (b)製品の狂い等が起こらなくなる。 (c)変色や腐朽を防止する。 (d)木材の強度的な諸特性を高める。 (e)加工性や接着性や塗装性等を向上させる。 そこで、従来より、木材の乾燥釜が提案され、実用化さ
れている。例えば、青森県では、鉄板で製造された釜
(噴煙釜)内に、外部から循環配管を介して煙を循環さ
せることにより木材を乾燥させる設備(古代人式)が提
案、実用化されているが、乾燥するために日時がかかり
過ぎ、効率が悪く、しかも鉄板のため釜自体の寿命が短
い。また、大分県(林業試験場)では、燻煙釜に貨車で
木材を搬入し、外部から煙を送り込むことにより、木材
を燻煙させる設備(氏家式)が実用化されているが、こ
の設備でも煙を送り込むだけで燻煙させるため、乾燥に
時間がかかり過ぎ、効率が悪く、しかもコストが膨大と
なる。そこで、本発明の目的は、このような従来の課題
を解決し、木材を燻製にして、木材の強度や諸性能を高
め、比較的短かい日数、かつ低コストで木材を乾燥させ
ることが可能な効率のよい燻炭釜を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の燻炭釜では、耐久的コンクリートで密閉し
た釜を作成し、その釜に搬入された木材の下辺に配置さ
れた燃焼室で、化学製品を除いた自然の木端や枝木等の
廃材を燃やして、その熱により木材を乾燥させ、かつ送
風機から熱風循環管を介して釜内を循環させ、ダンパー
により燃焼室内の空気の調節を行い、釜内の温度を監視
しながらダンパー制御と送風機制御をコンピュータで自
動的に行う制御盤を具備することにより、自動的に木材
を燻製し、乾燥させる。また、上記循環管を通して木液
体(もくず)を内部窯に導入してこれを気化し、木材に
滲透作用を起こさせ、さらに乾燥させる。さらに、本発
明では、瞬間的に木材の発火点以上の温度に熱して、木
材の表面を炭化させることにより、木材の強度および諸
性能を高める。これにより、比較的に短かい日時、およ
び低コストで木材を効率的に乾燥させ、木材の重量を減
少させ、木材の強度的な諸特性を高め、加工性や接着性
や塗装性等を向上させることが可能となる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面に
より詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例を示す
燻炭釜の正断面図である。図1において、10は耐久コ
ンクリートにより製造された燻炭釜(燻製燻壌乾燥
室)、11は送風機(ここでは、3台)、12は送風機
11から燻炭釜1内を循環した後の熱風を廃出する煙
突、13はニクロム線を配置し、それに電流を流してそ
の熱により廃液(もくず)を気化させる内窯、13aは
廃材を燃焼させるための燃焼室、14は6箇所の温度セ
ンサーを監視することにより、3台の送風機11および
3台のダンパー15を制御するコンピュータ内蔵の制御
盤、15はダンパー(空気取り込み調節口)、16は機
械制御室、17は温度センサー(ここでは、釜内に6箇
所)、22は釜内を熱風循環させる熱風循環管(温風配
管)、20は燃焼させるための廃材、21は木材を搬入
する搬入口、22は熱風循環管(温風配管)である。本
発明の燻炭釜10の容積は、120m3〜130m3であ
る。
【0006】図2(a)は、図1における燻炭釜の平断
面図であり、図2(b)は図1における空気挿入量を制
御するダンパーの概略構造図である。図2(a)におい
て、10は燻炭釜(燻製燻壌乾燥室)、13はニクロム
線を備え、高温で木液体(もくず)を気化させる内部
窯、13aは廃材を燃焼させる燃焼室、16は機械制御
室、17,18,19はコンピュータによりそれぞれ送
風機およびダンパーを制御する制御盤、21は木材を搬
入する搬入口、22は熱風循環管(温風配管)、23は
搬入された木材を多数配列するレールである。なお、図
1、図2において、各部に記載されている寸法の数値
は、単位mmであって、実験的に製造した燻炭釜(燻製
燻壌乾燥室)の寸法値である。次に、図2(b)に示す
ように、本発明のダンパー15は、周知の構造であっ
て、心棒を介して2つの半球面を回転させることによ
り、空気取入口の大きさを調節できるようになってい
る。
【0007】図3は、図1における燻炭釜のブロック構
成図であり、図4は本発明における燻炭釜内の温度特性
図である。先ず、燻炭釜(燻製燻壌乾燥室)10の搬送
口21から多数本ずつ束ねられた複数束の木材をレール
23上に配列させる。同時、レール23の周囲の燃焼室
13a内には、木端や木枝等の廃材20を多数配置し、
これに点火して燃焼させる。このように、本発明では、
燃料として廃材を利用するので、不要となった木材のリ
サイクルとして役に立つ。搬入口21を閉じることによ
り、燻炭釜(燻製燻壌乾燥室)の内部を密閉状態にす
る。次に、コンピュータを内蔵した制御盤14の制御に
より、6箇所の温度センサー17を監視して、3台の送
風機11の送風力と3台のダンパー15の空気取入口の
大きさを制御する。これにより、送風機11からの熱風
が熱風循環管22を通して燻炭釜(燻製燻壌乾燥室)1
0内を循環した後、煙突12から水蒸気や煙を発散させ
る。また、ダンパー15の空気取入口から取り込んだ空
気により廃材20が燃焼して、熱風を木材に送るととも
に、熱風循環管(温風配管)22を介して循環した熱風
によって、室内の温度が上昇し木材は乾燥する。
【0008】制御盤14は、コンピュータを内蔵してお
り、図4に示す温度特性を常に維持するように自動制御
を行うことができる。燻炭釜10内の温度は、図4に示
すように、燃焼開始から2日目で80〜90℃の温度ま
で上昇するので、制御盤14からの制御により2日目か
ら10日目までこの温度を保持させる。開始から10日
が経過した時点で、消火して取り込む空気の量を0にす
ると同時に、循環熱風を停止させることにより急激に室
内温度は下降し、開始から12日〜13日後に外の気温
と同じ温度となる。この後、燻炭釜10の搬入口21を
開いて木材を取り出す。なお、木材自体の発火点は17
3℃であるため、この木材自体が燃焼することはない。
【0009】本発明においては、図3の破線で示すよう
に、熱風循環管22を内部窯13に導入させており、こ
れにより更に短かい日時で高温にすることができる。す
なわち、内部窯(燃焼室)13は上面が多数の穴空き鉄
板で覆われ、内部にニクロム線が配線されている。熱風
循環管(温風配管)22を通して下降した熱風が冷却さ
れて液化し、木液体(もくず)となるため、内部窯13
のニクロム線に電流を流すことにより、このもくずがニ
クロム線で熱せられて気化されて、さらに高温の熱風が
木材の周囲に送り込まれる。これにより、木材は、滲透
作用を起こしてさらに乾燥する。また、この場合には、
170℃程度の温度になるため、短時間だけ木材の発火
点以上の温度にし、燻炭釜10内の空気を遮断して、炭
焼きと同じように『ねらし』の方法をとることにより、
木材の表面を炭化させる。これにより、木材の強度的性
能が高まり、優れた木材として長持ちさせる効果があ
る。例えば、炭化させた木材に割れ目等は絶対に生じる
ことがなく、加工性や接着性、塗装性等も高めることが
できる。
【0010】さらに、本発明の他の実施例を説明する。
図1,図3では煙突12で水蒸気や煙を外部に発散させ
ているが、外部に発散させずに、熱風を取り込み管で全
て1箇所に収集し、これをまとめて内部窯13に導入す
る。これにより、発生するもくずが気化されるので、煙
を全く出さずに、高温で木材を乾燥させることができ
る。この場合、さらに釜内の温度を170℃以上の高温
にすることができるので、瞬間的に200℃まで上昇さ
せて、短い日時で表面を炭化させるとともに、乾燥効率
も上げることが可能となる。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
木材を燻製にして、木材の強度や諸性能を高め、比較的
短かい日数、かつ低コストで木材を乾燥させることが可
能である。また、木材の表面を炭化させることにより、
木材をさらに強度にすることができるので、建築材とし
て極めて優れた材料となる。さらに、炭化した木材を河
川工事用に使用すれば、変色や腐朽を防止し、木材の強
度を高めるとともに長持ちさせ、かつ河川環境にも良い
影響を与える。さらに、廃材のリサイクルにより低コス
トの燃料で乾燥することができるという顕著な効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す燻炭釜の正面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例を示す平断面図である。
【図3】図1の燻炭釜のブロック構成図である。
【図4】図1の燻炭釜内の温度特性図である。
【符号の説明】
10…燻炭釜(燻製燻壌乾燥室)、11…は送風機、1
2…煙突、13…内部窯、13a…燃焼室、14…制御
盤、15…ダンパー、16…機械制御室、17…温度セ
ンサー、20…廃材、21…搬入口、22…熱風循環管
(温風配管)、23…レール。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐久的コンクリートで製造され、密閉され
    た空間に木材を搬入し、該木材を燻製にする乾燥釜であ
    って、 前記木材の下辺に配置された自然の廃材を燃やして、そ
    の熱により木材を乾燥させる燃焼室と、 前記乾燥釜の屋上に設けられた送風機から熱風循環管を
    介して前記乾燥釜内に熱風を循環させる熱風循環部と、 前記燃焼室内の空気の取り込み量を調節するダンパー
    と、 前記乾燥釜内の温度を監視することにより、コンピュー
    タにより該ダンパーの制御と前記送風機の制御を行う制
    御盤とを具備することを特徴とする燻炭釜。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の燻炭釜において、 前記熱風循環管を通して木液体(もくず)を導入するこ
    とにより、該もくずを気化して、乾燥釜内の木材に滲透
    作用を起こさせ、該木材を高温で乾燥かつ炭化させるた
    めの内部窯を具備することを特徴とする燻炭釜。
JP22036297A 1997-08-15 1997-08-15 燻炭釜 Pending JPH1158324A (ja)

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JP22036297A JPH1158324A (ja) 1997-08-15 1997-08-15 燻炭釜

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT410070B (de) * 2000-11-02 2003-01-27 Muehlboeck Kurt Verfahren und vorrichtung zur hochtemperaturbehandlung von holz
JP2006034271A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Minoru Sakamoto 外炭木の製造方法及び外炭木による漁礁、藻類のひび、による集魚、集貝、食料藻の育成方法。

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