JPH115753A - 光学分割剤及びそれを用いる光学分割法 - Google Patents
光学分割剤及びそれを用いる光学分割法Info
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- JPH115753A JPH115753A JP9175164A JP17516497A JPH115753A JP H115753 A JPH115753 A JP H115753A JP 9175164 A JP9175164 A JP 9175164A JP 17516497 A JP17516497 A JP 17516497A JP H115753 A JPH115753 A JP H115753A
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- Pending
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- Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】光学活性な対掌体を光学異性体の混合物から、
簡便な方法で効率よく分割できる光学分割剤と光学分割
法を提供する。 【解決手段】一般式(1)または(2)で表される構造
単位を有する光学活性ポリアミドを分割剤として用い
て、光学異性体の混合物から光学活性な対掌体を分割す
る。 【化1】
簡便な方法で効率よく分割できる光学分割剤と光学分割
法を提供する。 【解決手段】一般式(1)または(2)で表される構造
単位を有する光学活性ポリアミドを分割剤として用い
て、光学異性体の混合物から光学活性な対掌体を分割す
る。 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な光学活性ポ
リアミドからなる光学分割剤及びそれを用いる光学分割
法に関する。
リアミドからなる光学分割剤及びそれを用いる光学分割
法に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬、農薬、香料、生化学関連産業等の
分野において、単位当りの薬効の向上や、副作用・薬害
の防止等のために、光学活性体が極めて重要になってき
ている。光学活性な対掌体を光学異性体の混合物から得
る工業的方法としては、ジアステレオマー法、優先晶出
法、酵素法、クロマトグラフィ法があり、最近は膜分離
による方法も研究が行われている。ジアステレオマー法
はラセミ体に光学活性な酸または塩基を作用させ、生成
したジアステレオマーの溶解度の差を利用して分別結晶
によって分ける。精製した後、化学的処理によって分解
して光学活性体を得る方法である。この方法は分割剤が
ラセミ体と容易に塩または誘導体を作るものでなければ
ならないことによる分割剤の選択の困難さの問題、さら
に溶解度差が小さい場合には分割が困難である等の問題
がある。優先晶出法はラセミ体の過飽和溶液に一方の活
性体の結晶を種として加え、これと同種の活性体の結晶
のみを優先的に成長させて析出させる方法である。この
方法は晶出条件のコントロールが難しい事、もう一方の
活性体の析出が起こらないうちに分離操作を完了しなけ
ればならない事が障害となっている。酵素による分割法
は高度の選択性があり、アミノ酸や光学活性な有機酸の
工業的生産に応用されている。この方法の問題点は所望
のラセミ体の分割に適した酵素を見つける事が非常に困
難な事である。クロマトグラフィ法は光学活性な化合物
を固定相として用い、移動相中の光学異性体との相互作
用の差(不斉認識)を利用して分割する方法である。こ
の方法は簡便な光学分割手段として有効であり、開発が
盛んに行われている。次のような例を上げることができ
る。
分野において、単位当りの薬効の向上や、副作用・薬害
の防止等のために、光学活性体が極めて重要になってき
ている。光学活性な対掌体を光学異性体の混合物から得
る工業的方法としては、ジアステレオマー法、優先晶出
法、酵素法、クロマトグラフィ法があり、最近は膜分離
による方法も研究が行われている。ジアステレオマー法
はラセミ体に光学活性な酸または塩基を作用させ、生成
したジアステレオマーの溶解度の差を利用して分別結晶
によって分ける。精製した後、化学的処理によって分解
して光学活性体を得る方法である。この方法は分割剤が
ラセミ体と容易に塩または誘導体を作るものでなければ
ならないことによる分割剤の選択の困難さの問題、さら
に溶解度差が小さい場合には分割が困難である等の問題
がある。優先晶出法はラセミ体の過飽和溶液に一方の活
性体の結晶を種として加え、これと同種の活性体の結晶
のみを優先的に成長させて析出させる方法である。この
方法は晶出条件のコントロールが難しい事、もう一方の
活性体の析出が起こらないうちに分離操作を完了しなけ
ればならない事が障害となっている。酵素による分割法
は高度の選択性があり、アミノ酸や光学活性な有機酸の
工業的生産に応用されている。この方法の問題点は所望
のラセミ体の分割に適した酵素を見つける事が非常に困
難な事である。クロマトグラフィ法は光学活性な化合物
を固定相として用い、移動相中の光学異性体との相互作
用の差(不斉認識)を利用して分割する方法である。こ
の方法は簡便な光学分割手段として有効であり、開発が
盛んに行われている。次のような例を上げることができ
る。
【0003】光学活性ポリマーからなる分割剤として
は、光学活性な(メタ)アクリル酸アミドのポリマー
(例えばG.Blaschke,Angew.Che
m.Int.Ed.Engle.19,13(198
0))、光学活性なメタクリル酸エステルポリマー(例
えばH.Yuki,Y.Okamoto,I.Okam
oto,J.Am.Chem.Soc.102,635
6(1980))、セルロースなど多糖類の誘導体(特
開昭59ー166502、特開昭60ー108751、
特開昭60ー226831等)、光学活性なアミノ酸の
ポリマー(特公平4ー75218、特公平3ー3904
7等)がある。光学活性ポリアミドを利用したものとし
て、光学活性トランススチルベンジアミンとジカルボン
酸とのポリアミド(特開平4ー77737)、光学活性
クマリン二量体ジカルボン酸とジアミンとのポリマー
(特開平5ー83526)がある。しかしながら光学分
割できない化合物が多く有ること、使用可能な溶媒が限
定されること等の問題がある。
は、光学活性な(メタ)アクリル酸アミドのポリマー
(例えばG.Blaschke,Angew.Che
m.Int.Ed.Engle.19,13(198
0))、光学活性なメタクリル酸エステルポリマー(例
えばH.Yuki,Y.Okamoto,I.Okam
oto,J.Am.Chem.Soc.102,635
6(1980))、セルロースなど多糖類の誘導体(特
開昭59ー166502、特開昭60ー108751、
特開昭60ー226831等)、光学活性なアミノ酸の
ポリマー(特公平4ー75218、特公平3ー3904
7等)がある。光学活性ポリアミドを利用したものとし
て、光学活性トランススチルベンジアミンとジカルボン
酸とのポリアミド(特開平4ー77737)、光学活性
クマリン二量体ジカルボン酸とジアミンとのポリマー
(特開平5ー83526)がある。しかしながら光学分
割できない化合物が多く有ること、使用可能な溶媒が限
定されること等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】クロマトグラフィ−法
において従来用いられてきた上記光学活性ポリマーによ
る分割剤は対象となる化合物が限定される、使用可能な
溶媒が限定される、分割剤の劣化が起こり易い等の問題
点を有する。従って広範囲な光学異性体を分割でき、使
用条件が広い新しい分割剤の開発が望まれている。
において従来用いられてきた上記光学活性ポリマーによ
る分割剤は対象となる化合物が限定される、使用可能な
溶媒が限定される、分割剤の劣化が起こり易い等の問題
点を有する。従って広範囲な光学異性体を分割でき、使
用条件が広い新しい分割剤の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記の問題点
を解決するため鋭意研究を行なった結果、特定の構造単
位を有する光学活性ポリアミドからなる光学分割剤が優
れた分割特性を有することを見いだし、本発明を完成し
た。
を解決するため鋭意研究を行なった結果、特定の構造単
位を有する光学活性ポリアミドからなる光学分割剤が優
れた分割特性を有することを見いだし、本発明を完成し
た。
【0006】即ち、本発明は、
【0007】(1)一般式(1)または(2)で表され
る構造単位を有する光学活性ポリアミドからなる光学分
割剤
る構造単位を有する光学活性ポリアミドからなる光学分
割剤
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Arは芳香族ジアミンまたは脂環
族ジアミンの芳香族、脂肪族または脂環族残基を表し、
nは重合度を示す数を表す) (2)前項(1)に記載の光学活性ポリアミドを担体に
担持させてなる光学分割剤 (3)前項(1)に記載の光学活性ポリアミドの膜から
なる光学分割剤 (4)前項(1)、(2)および(3)に記載の光学分
割剤を用いる光学異性体の分割法に関する。
族ジアミンの芳香族、脂肪族または脂環族残基を表し、
nは重合度を示す数を表す) (2)前項(1)に記載の光学活性ポリアミドを担体に
担持させてなる光学分割剤 (3)前項(1)に記載の光学活性ポリアミドの膜から
なる光学分割剤 (4)前項(1)、(2)および(3)に記載の光学分
割剤を用いる光学異性体の分割法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学分割剤および
光学分割法を詳細に説明する。本発明の光学活性ポリア
ミドは、一般式(3)または(4)で表される光学活性
なビフェニルジカルボン酸クロリドと芳香族ジアミン
類、脂肪族または脂環族ジアミン類との反応により容易
に合成することができる。
光学分割法を詳細に説明する。本発明の光学活性ポリア
ミドは、一般式(3)または(4)で表される光学活性
なビフェニルジカルボン酸クロリドと芳香族ジアミン
類、脂肪族または脂環族ジアミン類との反応により容易
に合成することができる。
【0011】
【化3】
【0012】芳香族ジアミン、脂肪族ジアミンまたは脂
環族ジアミンとして下記式のものを例として示す。
環族ジアミンとして下記式のものを例として示す。
【0013】
【化4】
【0014】両者の等モルを非プロトン性極性溶媒中、
反応温度は好ましくは0〜50℃で1〜10時間反応さ
せる。非プロトン性極性溶媒としてはジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルオキシド、
ヘキサメチルホスホルアミド、1,3ージメチルー2ー
イミダゾリジノンが好ましい。本発明の光学活性ポリア
ミドとしては、例えばGPCによる相対平均分子量50
00〜50000を有するものが分割剤として用いるに
適当である。
反応温度は好ましくは0〜50℃で1〜10時間反応さ
せる。非プロトン性極性溶媒としてはジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルオキシド、
ヘキサメチルホスホルアミド、1,3ージメチルー2ー
イミダゾリジノンが好ましい。本発明の光学活性ポリア
ミドとしては、例えばGPCによる相対平均分子量50
00〜50000を有するものが分割剤として用いるに
適当である。
【0015】本発明の光学活性ポリアミドの合成に用い
る一般式(3)または(4)で表される光学活性なビフ
ェニルジカルボン酸クロリドは、例えばビフェニルジカ
ルボン酸のラセミ体と光学活性ジアミンから得られるカ
ルボン酸アミン塩をジアステレオマーに分離し、塩を酸
によりカルボン酸にもどし、塩化チオニルと反応させる
ことにより得られる。その工程を下記に式で示す。
る一般式(3)または(4)で表される光学活性なビフ
ェニルジカルボン酸クロリドは、例えばビフェニルジカ
ルボン酸のラセミ体と光学活性ジアミンから得られるカ
ルボン酸アミン塩をジアステレオマーに分離し、塩を酸
によりカルボン酸にもどし、塩化チオニルと反応させる
ことにより得られる。その工程を下記に式で示す。
【0016】
【化5】
【0017】即ちメタノール等の溶媒中で、ビフェニル
ジカルボン酸と光学活性ジアミンを混合、加熱すること
により、容易にジアステレオマーの塩が生成する。溶解
性が異なるため、適当な溶媒と条件を用いることによ
り、塩の生成と共に一方のみ沈澱し分離することが可能
である。例えば(ー)−1,2ーシクロヘキサンジアミ
ンを用いた場合、(ー)ビフェニルジカルボン酸との塩
が沈澱する。再結晶により精製された塩は、塩酸等の酸
を加えることにより光学活性の(ー)ビフェニルジカル
ボン酸が遊離される。このジカルボン酸を塩化チオニル
と反応する事により、(ー)ビフェニルジカルボン酸ク
ロリドが得られる。
ジカルボン酸と光学活性ジアミンを混合、加熱すること
により、容易にジアステレオマーの塩が生成する。溶解
性が異なるため、適当な溶媒と条件を用いることによ
り、塩の生成と共に一方のみ沈澱し分離することが可能
である。例えば(ー)−1,2ーシクロヘキサンジアミ
ンを用いた場合、(ー)ビフェニルジカルボン酸との塩
が沈澱する。再結晶により精製された塩は、塩酸等の酸
を加えることにより光学活性の(ー)ビフェニルジカル
ボン酸が遊離される。このジカルボン酸を塩化チオニル
と反応する事により、(ー)ビフェニルジカルボン酸ク
ロリドが得られる。
【0018】本発明の光学分割剤は、光学活性ポリアミ
ドを粉末化して充填剤とすることもできるが、好ましく
は担体に保持させて製造する。本発明に用いうる担体の
具体例としては、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアク
リレートなどの高分子系担体、シリカゲル、アルミナ、
ガラスビーズ、カーボンなどの無機系担体等が挙げられ
る。好ましい担体はシリカゲルである。これら担体は粒
状のものが好ましく、その粒径は0.1μm〜1000
μm、好ましくは1〜100μmである。また、これら
の担体は表面積の大きい多孔質のものが好ましく、その
細孔径は1nm〜1μmである。但し、細孔径/粒子径
の比は1/10以下であるのが好ましい。本発明におい
て、担体に保持した光学分割剤の製造法は担体と光学活
性ポリアミドとを化学的にまたは物理的に保持してなる
ものである。その保持量は、担体に対して1〜100
%、好ましくは5〜10重量%である。担体と光学活性
ポリアミドとを化学的に結合させる役割をもつスペーサ
ーを介して保持してもよい。たとえば担体としてシリカ
ゲルを用いた場合はシラン処理剤が用いられる。物理的
に保持させる場合には、予め重合させた光学活性ポリア
ミドを溶媒に溶かし、担体と混合させた後、溶媒を留去
することによりできる。溶媒としては塩化メチレン、ク
ロロホルム、1,2ージクロロエタン、テトラヒドロフ
ラン、ヘキサフルオロイソプロパノール、トリフロロ酢
酸、ジメチルアセトアミド、Nーメチルピロリドン等を
あげることができる。
ドを粉末化して充填剤とすることもできるが、好ましく
は担体に保持させて製造する。本発明に用いうる担体の
具体例としては、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアク
リレートなどの高分子系担体、シリカゲル、アルミナ、
ガラスビーズ、カーボンなどの無機系担体等が挙げられ
る。好ましい担体はシリカゲルである。これら担体は粒
状のものが好ましく、その粒径は0.1μm〜1000
μm、好ましくは1〜100μmである。また、これら
の担体は表面積の大きい多孔質のものが好ましく、その
細孔径は1nm〜1μmである。但し、細孔径/粒子径
の比は1/10以下であるのが好ましい。本発明におい
て、担体に保持した光学分割剤の製造法は担体と光学活
性ポリアミドとを化学的にまたは物理的に保持してなる
ものである。その保持量は、担体に対して1〜100
%、好ましくは5〜10重量%である。担体と光学活性
ポリアミドとを化学的に結合させる役割をもつスペーサ
ーを介して保持してもよい。たとえば担体としてシリカ
ゲルを用いた場合はシラン処理剤が用いられる。物理的
に保持させる場合には、予め重合させた光学活性ポリア
ミドを溶媒に溶かし、担体と混合させた後、溶媒を留去
することによりできる。溶媒としては塩化メチレン、ク
ロロホルム、1,2ージクロロエタン、テトラヒドロフ
ラン、ヘキサフルオロイソプロパノール、トリフロロ酢
酸、ジメチルアセトアミド、Nーメチルピロリドン等を
あげることができる。
【0019】本発明の光学分割剤は、光学活性ポリアミ
ドを薄膜化して用いることができるが、好ましくは多孔
質膜に含浸させて製造する。本発明に用いうる多孔質膜
の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリビニ
リデンフルオライド、テフロン、ポリアミド、ポリイミ
ド等の高分子を基材とするメンブランフイルターをあげ
ることができる。細孔径1nm〜1μm、膜厚10μm
〜500μmの多孔質膜が好ましく用いられる。本発明
の光学分割膜は、光学活性ポリアミドを溶媒に溶解し、
多孔質膜の一方の面に接触させ含浸させることにより製
造される。
ドを薄膜化して用いることができるが、好ましくは多孔
質膜に含浸させて製造する。本発明に用いうる多孔質膜
の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリビニ
リデンフルオライド、テフロン、ポリアミド、ポリイミ
ド等の高分子を基材とするメンブランフイルターをあげ
ることができる。細孔径1nm〜1μm、膜厚10μm
〜500μmの多孔質膜が好ましく用いられる。本発明
の光学分割膜は、光学活性ポリアミドを溶媒に溶解し、
多孔質膜の一方の面に接触させ含浸させることにより製
造される。
【0020】上記光学分割剤を用いてラセミ体の光学分
割を行う方法としてガスクロマトグラフィ法、液体クロ
マトグラフィ法、薄層クロマトグラフィ法、膜による分
離法等がある。固定相または分離膜に本発明の光学活性
ポリアミドからなる光学分割剤を用いる他は、通常の操
作方法により実施できる。
割を行う方法としてガスクロマトグラフィ法、液体クロ
マトグラフィ法、薄層クロマトグラフィ法、膜による分
離法等がある。固定相または分離膜に本発明の光学活性
ポリアミドからなる光学分割剤を用いる他は、通常の操
作方法により実施できる。
【0021】
【実施例】以下に実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定される
ものではない。
説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定される
ものではない。
【0022】合成例1 (±)2,2′ージカルボキシー6,6′ージメチルビ
フェニル27.03gと(ー)1,2ーシクロヘキサン
ジアミン11.42gをメタノール200mlに加え、
加熱環流して溶解した後冷却すると結晶が析出した。析
出物を濾過し、メタノールで再結晶したところ、(ー)
2,2′ージカルボキシー6,6′ージメチルビフェニ
ル・(ー)1,2ージアミノシクロヘキサン塩10.8
0gを得た。収率56%、〔α〕D =+39.3(c=
0.89,メタノール)。
フェニル27.03gと(ー)1,2ーシクロヘキサン
ジアミン11.42gをメタノール200mlに加え、
加熱環流して溶解した後冷却すると結晶が析出した。析
出物を濾過し、メタノールで再結晶したところ、(ー)
2,2′ージカルボキシー6,6′ージメチルビフェニ
ル・(ー)1,2ージアミノシクロヘキサン塩10.8
0gを得た。収率56%、〔α〕D =+39.3(c=
0.89,メタノール)。
【0023】合成例2 合成例1で得た(ー)2,2′ージカルボキシー6,
6′ージメチルビフェニル・(ー)1,2ージアミノシ
クロヘキサン塩を水150mlに溶解し、塩酸を加えて
塩を分解した後、酢酸エチル抽出を行い有機層を乾燥後
溶媒を留去して、(ー)2,2′ージカルボキシー6,
6′ージメチルビフェニル6.80gを得た。収率90
%、〔α〕D =ー23.4(c=0.75,メタノー
ル)、融点219〜220℃。
6′ージメチルビフェニル・(ー)1,2ージアミノシ
クロヘキサン塩を水150mlに溶解し、塩酸を加えて
塩を分解した後、酢酸エチル抽出を行い有機層を乾燥後
溶媒を留去して、(ー)2,2′ージカルボキシー6,
6′ージメチルビフェニル6.80gを得た。収率90
%、〔α〕D =ー23.4(c=0.75,メタノー
ル)、融点219〜220℃。
【0024】合成例3 合成例2で得た(ー)2,2′ージカルボキシ−6,
6′ージメチルビフェニルを過剰の塩化チオニル中で加
熱後、過剰の塩化チオニルを留去して、(ー)2,2′
ークロロホルミルー6,6′ージメチルビフェニル7.
68gを得た。収率90%、〔α〕D =ー19.6(c
=0.50,CHCl3 )。
6′ージメチルビフェニルを過剰の塩化チオニル中で加
熱後、過剰の塩化チオニルを留去して、(ー)2,2′
ークロロホルミルー6,6′ージメチルビフェニル7.
68gを得た。収率90%、〔α〕D =ー19.6(c
=0.50,CHCl3 )。
【0025】合成例4 (ー)2,2′ージクロロホルミルー6,6′ージメチ
ルビフェニル1.70g(5mmol)とメチレンジア
ニリン0.99g(5mmol)をプロピレンオキシド
1.4mlとNーメチルピロリドン12mlの溶媒中で
30℃で5時間反応した。反応液をメタノール中にあけ
てポリアミドの沈殿を得た。濾過しメタノールでよく洗
浄して乾燥した。収率97%、〔α〕D =ー210、固
有粘度0.27(DNAc中0.5g/dl,30
℃)、GPCにより求めた数平均分子量17400(ポ
リスチレンを標準サンプル)。
ルビフェニル1.70g(5mmol)とメチレンジア
ニリン0.99g(5mmol)をプロピレンオキシド
1.4mlとNーメチルピロリドン12mlの溶媒中で
30℃で5時間反応した。反応液をメタノール中にあけ
てポリアミドの沈殿を得た。濾過しメタノールでよく洗
浄して乾燥した。収率97%、〔α〕D =ー210、固
有粘度0.27(DNAc中0.5g/dl,30
℃)、GPCにより求めた数平均分子量17400(ポ
リスチレンを標準サンプル)。
【0026】合成例5 ジアミンとして4,4′ージアミノジフェニルエーテル
を用いて、合成例4と同様にポリアミドを得た。収率9
8%、〔α〕D =ー263、固有粘度0.26、GPC
による数平均分子量17400。
を用いて、合成例4と同様にポリアミドを得た。収率9
8%、〔α〕D =ー263、固有粘度0.26、GPC
による数平均分子量17400。
【0027】合成例6 ジアミンとしてpーフェニレンジアミンを用いて、合成
例4と同様にポリアミドを得た。収率98%、〔α〕D
=ー433、固有粘度0.21、GPCによる数平均分
子量14100。
例4と同様にポリアミドを得た。収率98%、〔α〕D
=ー433、固有粘度0.21、GPCによる数平均分
子量14100。
【0028】合成例7 ジアミンとして4,4′ージアミノアゾベンゼンを用い
て、合成例4と同様にポリアミドを得た。収率95%、
〔α〕D =ー1630、固有粘度0.40、GPCによ
る数平均分子量17300。
て、合成例4と同様にポリアミドを得た。収率95%、
〔α〕D =ー1630、固有粘度0.40、GPCによ
る数平均分子量17300。
【0029】実施例1 合成例4の方法で合成した光学活性ポリアミド0.3g
を塩化メチレン15mlに溶解した溶液を3ーアミノト
リエトキシシランで表面処理した多孔質シリカゲル(粒
径10μ、平均細孔径100nm)3.0gと混合して
担持した。塩化メチレンを留去後メタノールでよく洗浄
して充填剤とし、高圧スラリー法により液体クロマト用
ステンレスカラム(長さ25cm、内径0.46cm)
に充填して光学分割カラムとした。溶離液はヘキサン/
イソプロパノール=90/10の混合液を用い,流速
0.5ml/ min、温度25℃の条件下で分離し
た。送液ポンプは日立Lー6000形、検出器は日立L
ー4200形/UV検出器を用いた。このカラムを用い
て2,2′ージオキシー1,1′ービナフチルの光学分
割実験を行った。その結果 分離係数(α)=1.20
であった。なお容量比および分離係数の定義は次の通り
である。
を塩化メチレン15mlに溶解した溶液を3ーアミノト
リエトキシシランで表面処理した多孔質シリカゲル(粒
径10μ、平均細孔径100nm)3.0gと混合して
担持した。塩化メチレンを留去後メタノールでよく洗浄
して充填剤とし、高圧スラリー法により液体クロマト用
ステンレスカラム(長さ25cm、内径0.46cm)
に充填して光学分割カラムとした。溶離液はヘキサン/
イソプロパノール=90/10の混合液を用い,流速
0.5ml/ min、温度25℃の条件下で分離し
た。送液ポンプは日立Lー6000形、検出器は日立L
ー4200形/UV検出器を用いた。このカラムを用い
て2,2′ージオキシー1,1′ービナフチルの光学分
割実験を行った。その結果 分離係数(α)=1.20
であった。なお容量比および分離係数の定義は次の通り
である。
【0030】
【数1】
【0031】
【数2】
【0032】実施例2 合成例5の方法で合成した光学活性ポリアミドを用い
て、実施例1と同様にして2,2′ージオキシー1,
1′ービナフチルの光学分割実験を行った。その結果、
分離係数(α)=1.12であった。
て、実施例1と同様にして2,2′ージオキシー1,
1′ービナフチルの光学分割実験を行った。その結果、
分離係数(α)=1.12であった。
【0033】
【発明の効果】本発明の光学活性ポリアミドからなる光
学分割剤は優れた光学分割識別能を有し、簡単な操作で
光学活性体を分割できる。
学分割剤は優れた光学分割識別能を有し、簡単な操作で
光学活性体を分割できる。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(1)または(2)で表される構造
単位を有する光学活性ポリアミドからなる光学分割剤 【化1】 (式中、Arは芳香族ジアミンまたは脂環族ジアミンの
芳香族、脂肪族または脂環族残基を表し、nは重合度を
示す数を表す) - 【請求項2】請求項1に記載の光学活性ポリアミドを担
体に担持させてなる光学分割剤 - 【請求項3】請求項1に記載の光学活性ポリアミドの膜
からなる光学分割剤 - 【請求項4】請求項1、2及び3に記載の光学分割剤を
用いる光学異性体の分割法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9175164A JPH115753A (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 光学分割剤及びそれを用いる光学分割法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9175164A JPH115753A (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 光学分割剤及びそれを用いる光学分割法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH115753A true JPH115753A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=15991393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9175164A Pending JPH115753A (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 光学分割剤及びそれを用いる光学分割法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH115753A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012521869A (ja) * | 2009-03-27 | 2012-09-20 | カウンスィル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ | エナンチオ選択性複合膜の製造方法 |
CN112645813A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-04-13 | 蚌埠中实化学技术有限公司 | 一种(r)-3-环己烯甲酸的制备方法 |
-
1997
- 1997-06-17 JP JP9175164A patent/JPH115753A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012521869A (ja) * | 2009-03-27 | 2012-09-20 | カウンスィル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ | エナンチオ選択性複合膜の製造方法 |
CN112645813A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-04-13 | 蚌埠中实化学技术有限公司 | 一种(r)-3-环己烯甲酸的制备方法 |
CN112645813B (zh) * | 2020-12-25 | 2023-05-05 | 安徽英特美科技有限公司 | 一种(r)-3-环己烯甲酸的制备方法 |
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